プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法
【課題】ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供する。
【解決手段】プロジェクター10は、機器接続コネクター18と、第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nと、設置モードを設定するモード設定部104とを含む。プロジェクター10は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nのいずれかを介して入力された映像信号等に基づいて画像表示又は音出力を行う。また、プロジェクター10は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nのいずれかを介して入力された映像信号等に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【解決手段】プロジェクター10は、機器接続コネクター18と、第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nと、設置モードを設定するモード設定部104とを含む。プロジェクター10は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nのいずれかを介して入力された映像信号等に基づいて画像表示又は音出力を行う。また、プロジェクター10は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、第1の映像入力端子1201〜第Nの映像入力端子120Nのいずれかを介して入力された映像信号等に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示装置としてのプロジェクターは、オフィスでの会議や家庭内での映画等の視聴といった様々な場面で利用されている。このようなプロジェクターは、高い設置性を備え、一般的な床置きの状態のみならず、天井に設置された状態でも利用される。そのため、プロジェクターの本体の設置状態に応じた設置モードを設定することで、プロジェクターは、設置状態に応じた表示を行うことができるようになっている。
【0003】
このような設置状態に応じた制御の切り替えを行うプロジェクターについて、種々提案されている。例えば特許文献1及び特許文献2には、設置状態に対応した設定が可能な設置モードに応じて制御を切り替えるプロジェクターが開示されている。具体的には、特許文献1には、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。特許文献2には、角度センサーを備え、角度センサーにより天吊り設置状態を検出したときに、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−31032号公報
【特許文献2】特開2009−04244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プロジェクターの多機能化が進み、ユーザーにとって、プロジェクターの使い勝手がより一層向上している。特許文献1や特許文献2に開示された技術は、プロジェクター本体の設置状態に基づいて制御を切り替えることによって、どの設置状態であっても同様に利用することができる技術である。しかし、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、ユーザーの利用を制限した方が望ましい場合がある。ところが、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、ユーザーの利用を制限することができないという問題がある。このようなユーザーの利用に向かない機能については、例えば、製品マニュアル等での注意書き等でユーザーに告知する方法もあるが、ユーザーが誤って利用してしまう可能性が残る。
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の第1の態様は、プロジェクターが、第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部とを含み、前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【0008】
本態様においては、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0009】
(2)本発明の第2の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、ソース選択画像を生成するソース選択画像生成部を含み、前記ソース選択画像生成部は、前記モード設定部により前記第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成し、前記モード設定部により前記第2の投写モードが設定されたとき、ソースが接続された前記第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。
【0010】
本態様においては、第1の投写モードが設定されたとき、ソース選択画像生成部が、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。また、第2の投写モードが設定されたとき、ソース選択画像生成部が、第1のソース入力部を除外して、ソースが接続された第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。これにより、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を、ユーザーがソース選択画像を用いて選択できなくなり、ユーザーにわかりやすく仕様を提示しながら、機能を制限することができるようになる。
【0011】
(3)本発明の第3の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様又は第2の態様において、前記第1のソース入力部は、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部である。
【0012】
本態様によれば、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、外部機器が接続される外部接続機器接続部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、外部機器接続部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、外部機器をソースとした場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0013】
(4)本発明の第4の態様に係るプロジェクターは、第3の態様において、前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、前記ドックコネクターは、前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成される。
【0014】
本態様によれば、上記の効果に加えて、ドックコネクターが収納可能となり、プロジェクターのコンパクト化に寄与できる上に、プロジェクターにより投写される画像を遮ることなく、外部機器の操作面で操作することができるようになる。
【0015】
(5)本発明の第5の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様において、前記モード設定部は、プロジェクター本体の設置状態に対応したモードを設定する。
【0016】
本態様によれば、プロジェクター本体の設置状態に応じて、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0017】
(6)本発明の第6の態様に係るプロジェクターでは、第5の態様において、前記第1の投写モードは、床置きモードであり、前記第2の投写モードは、天吊りモードである。
【0018】
本態様によれば、プロジェクターが床置き設置されたときに、第1のソース入力部に接続されるソースを用いて画像表示又は音出力を行うことができるようになる。また、プロジェクターが天吊り設置されたときに、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0019】
(7)本発明の第7の態様は、第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部と、を含むプロジェクターの制御方法が、前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【0020】
本態様においては、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態におけるプロジェクターの本体の前面側の外観の概略図。
【図2】本実施形態におけるプロジェクターの本体の背面側の外観の概略図。
【図3】本実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに設けられる機器接続コネクターの概略図。
【図4】本実施形態における機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す図。
【図5】本実施形態におけるプロジェクターにより構成されるプロジェクターシステムの説明図。
【図6】天吊り設置されたプロジェクターを備えた本実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図。
【図7】本実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図8】図7の信号処理部の構成例の機能ブロック図。
【図9】信号処理部におけるソース切り替え処理の処理例のフロー図。
【図10】図9のステップS14の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図11】図9のステップS18の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図12】図9のステップS36の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図13】設置モードとして床置きモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す図。
【図14】設置モードとして天吊りモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す図。
【図15】信号処理部におけるモード設定処理の処理例のフロー図。
【図16】信号処理部におけるリモコンの操作処理の処理例のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
【0023】
図1及び図2に、本発明の一実施形態に係るプロジェクターの本体の外観の概略図を示す。図1は、プロジェクターの本体の前面側の外観の概略図を表す。図2は、プロジェクターの本体の背面側の外観の概略図を表す。図2において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0024】
本実施形態におけるプロジェクター(広義には、表示装置)10は、投写レンズ12と、ズームリング14とを備えている。本体の前面20側に設けられた投写レンズ12により、スクリーンに映像が投写される。この映像のサイズは、ズームリング14を操作することにより調整される。プロジェクター10には、外部から映像信号(広義には、入力信号)が入力され、プロジェクター10は、該映像信号に基づいて映像をスクリーンに投写する。
【0025】
このプロジェクター10は、映像ソース(入力ソース)の1つとして、出力端子(又は入出力端子)を備える外部機器としての携帯情報機器(携帯機器、携帯情報端末。広義には、外部機器)からの映像信号等に基づいて映像をスクリーンに投写することができる。そのため、プロジェクター10は、携帯情報機器の接続が可能に構成され、該携帯情報機器の出力端子を介して、携帯情報機器内に蓄積された映像信号や音声信号(広義には、入力信号)をプロジェクター10に供給することができるようになっている。プロジェクター10は、本体に備える操作パネル又はリモコン(図示せず)によるユーザーの操作により、携帯情報機器に蓄積された映像信号や音声信号に基づいて映像を表示したり、音を出力したりする。
【0026】
このような携帯情報機器は、プロジェクター10が備える機器接続コネクター(携帯情報機器接続部。広義には、外部機器接続部)に接続される。プロジェクター10は、本体の背面22側に、機器接続コネクターが設けられるドックコネクター16を備えている。ドックコネクター16は、引き出し可能に構成されており、収納状態のドックコネクター16を引き出し方向(手前方向)DRに引き出すことで、機器接続コネクターが外部に露出する。
【0027】
図3及び図4に、プロジェクター10の機器接続コネクターの説明図を示す。図3は、プロジェクター10のドックコネクター16に設けられる機器接続コネクターの概略図を表す。図4は、機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に表す。
【0028】
収納状態のドックコネクター16を引き出すと外部に露出する機器接続コネクター18は、上向きに設けられている。そのため、携帯情報機器30は、引き出し方向DRと交差する接続方向KRから機器接続コネクター18に接続される。この携帯情報機器30は、画面32を備えており、画面32上にタッチパッドの操作面34が設けられる。操作者は、画面32を見ながら操作面34を操作することで、携帯情報機器30の各種操作を行う。そのため、携帯情報機器30は、操作面34が外側に向くように機器接続コネクター18に装着される。携帯情報機器30は、機器接続コネクター18への装着状態で、出力端子からプロジェクター10に映像信号や音声信号の出力が可能になる。
【0029】
また、携帯情報機器30は、映像信号等の出力機能の他に、外部機器と通信する機能を有しており、機器接続コネクター18に接続することによって制御信号線を介した通信も可能に構成される。そのため、プロジェクター10に携帯情報機器が接続された状態で、操作パネル等により携帯情報機器の各種操作が可能となり、逆に、携帯情報機器30の操作によりプロジェクター10の各種操作が可能となる。
【0030】
図5に、本実施形態におけるプロジェクター10により構成されるプロジェクターシステムの説明図を示す。図5において、図4と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
プロジェクターシステム(広義には、表示システム)50は、プロジェクター10と、プロジェクター10に接続された携帯情報機器30とを備えている。プロジェクター10は、床置き設置された状態で、携帯情報機器30が図4に示すように接続される。プロジェクター10は、操作パネルやリモコン40を操作することによって操作されるが、携帯情報機器30の操作面34を操作することによっても操作される。このプロジェクターシステム50は、機器接続コネクター18に接続された状態で携帯情報機器30の画面32に表示される画像を、プロジェクター10によってスクリーンSCRに投写することができる。
【0031】
このプロジェクター10は、床置き設置や天吊り設置での利用ができる。そのため、図5に示すプロジェクターシステム50におけるプロジェクター10は、設置モードとして床置きモード(広義には、第1の投写モード)に設定される。これにより、床置き設置されたプロジェクター10は、図5に示すように携帯情報機器30の画面32に表示される画像をスクリーンSCRに投写することができる。これに対して天吊り設置で利用されるとき、プロジェクター10は、設置モードとして天吊りモード(広義には、第2の投写モード)が設定される。
【0032】
図6に、天吊り設置されたプロジェクター10を備えた本実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図を示す。
天吊り設置されたとき、プロジェクター10の本体の底面側を天井に固定するため、設置モードとして天吊りモードに設定することで、プロジェクター10は、映像を180度回転させて表示する制御を行う。このように、プロジェクター10は、設定された設置モードに応じて、表示方法を切り替える制御を行う。
【0033】
ところで、プロジェクター10には、図3に示すように機器接続コネクター18が設けられる。そのため、天吊り設置された状態では、プロジェクター10の機器接続コネクター18に対し、携帯情報機器30を下方向から接続することになり、機器接続コネクター18の保持力だけで携帯情報機器30の重量を支えることになる。機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも大きい場合、携帯情報機器30が保持されるものの、機器接続コネクター18と携帯情報機器30の出力端子との間の接触が不十分になりやすくなる。また、振動の影響等によって携帯情報機器30が落下する可能性がある。一方、機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも小さい場合、携帯情報機器30は落下してしまう。
【0034】
このように、天吊り設置された状態では、プロジェクター10に対して携帯情報機器30の接続を許可しないことが望ましい上に、誤ってユーザーが携帯情報機器30を接続しないような対策を講ずることが望ましい。そこで、本実施形態では、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を使用する機能を制限する。
【0035】
図7に、本実施形態におけるプロジェクター10の構成例の機能ブロック図を示す。図7において、図1又は図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図7では、映像入力端子は、映像信号に同期した音声信号が入力される音声入力端子を適宜含めるものとする。また、図7では、説明を簡略化するため、ズームリング14やドックコネクター16等の図示を省略している。
【0036】
プロジェクター10は、信号処理部100と、操作部122と、受信部124と、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory:RAM)126と、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:ROM)128とを備えている。また、プロジェクター10は、第1のソース入力部としての機器接続コネクター18と、1又は複数の第2のソース入力部としての第1の映像入力端子1201〜第N(Nは自然数)の映像入力端子120Nと、投写部140と、音出力部160とを備えている。投写部140は、液晶駆動回路142と、液晶パネル144と、光源146と、投写レンズ12とを備えている。
【0037】
以下の実施形態では、説明の便宜上、Nが「6」であるものとする。この場合、第1の映像入力端子1201は、例えばコンピューター入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、コンピューター入力端子等と略す)であり、コンピューター映像信号及び音声信号、ビデオ機器のコンポーネントビデオ信号が入力される。第2の映像入力端子1202は、例えばS−ビデオ入力端子であり、ビデオ機器のS−ビデオ信号が入力される。第3の映像入力端子1203は、例えばビデオ入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、ビデオ入力端子等と略す)であり、ビデオ機器のコンポジットビデオ信号及び音声信号が入力される。第4の映像入力端子1204は、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)入力端子であり、HDMIに対応したビデオ機器やコンピューターの信号が入力される。第5の映像入力端子1205は、例えばUSB(Universal Serial Bus)のタイプB端子であり、USBケーブルを介してコンピューターの映像信号等が入力される。第6の映像入力端子1206は、例えばUSB端子であり、USBケーブルを介してUSBストレージやデジタルカメラ等の映像信号等が入力される。
【0038】
操作部122は、例えば操作パネルにより構成され、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーの操作に対応した操作情報を信号処理部100に対して出力する。受信部124は、リモコン40によるユーザーの操作に対応した操作情報の受信処理を行い、受信処理後の操作情報を信号処理部100に対して出力する。
【0039】
信号処理部100は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれか1つの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100は、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100は、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100が行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSD(On Screen Display)メニュー生成処理等がある。このような信号処理部100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPU)を備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100が有するCPUは、ROM128に予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0040】
投写部140では、液晶駆動回路142が、信号処理部100による信号処理後の映像信号に基づいて液晶パネル144を駆動する。液晶パネル144には、光源146からの光が照射されており、投写部140は、液晶パネル144によって変調された変調光を用いて、投写レンズ12によりスクリーンに投写する。
【0041】
音出力部160は、例えば図2に示すプロジェクター10の本体の背面22側に配置される。これにより、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続された状態で、携帯情報機器30の操作面34を操作しながら、投写レンズ12により投写される映像を遮ることなく、音出力を行うことができる。
【0042】
図8に、図7の信号処理部100の構成例の機能ブロック図を示す。図8において、図7と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
信号処理部100は、接続状態検出部102と、モード設定部104と、OSDメニュー生成部106と、画像処理部108とを備えている。OSDメニュー生成部106は、ソース選択画像生成部110を備えている。接続状態検出部102は、機器接続コネクター18の接続状態を検出する。接続状態検出部102による接続状態の検出結果は、モード設定部104に通知される。モード設定部104は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、プロジェクター10の設置モード(広義には、投写モード)を設定する。本実施形態では、モード設定部104が、床置きモード又は天吊りモードを設定するものとする。このようなモード設定部104における設定結果は、OSDメニュー生成部106及び画像処理部108に通知され、設置モードに応じたOSDメニューの生成や画像処理等が行われる。
【0043】
OSDメニュー生成部106は、OSDメニューを表示するためのOSDメニュー画像を生成する。このOSDメニュー生成部106は、操作部122又は受信部124からの操作情報を適宜反映させてOSDメニュー画像を生成する。ソース選択画像生成部110は、ユーザーにより映像信号等のソースを選択するためのOSDメニュー画像の1つとしてのソース選択画像を生成する。
【0044】
画像処理部108は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれか1つの映像信号等に切り替える。そして、画像処理部108は、切り替えられた映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力し、該映像信号に同期した音声信号を音出力部160に出力する。
【0045】
画像処理部108は、モード設定部104により床置きモード(第1の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部108は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0046】
一方、画像処理部108は、モード設定部104により天吊りモード(第2の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。このとき、画像処理部108は、映像を180度回転させた映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部108は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0047】
従って、プロジェクター10は、床置きモードに設定されたときは、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づいて、画像表示又は音出力を行うことができる。一方、プロジェクター10は、天吊りモードに設定されたときは、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づく画像表示等を行うことができない。即ち、プロジェクター10は、天吊りモードに設定されたとき、機器接続コネクター18を用いた所定の機能を使用不能とする。
【0048】
このため、本実施形態では、ユーザーがソースを選択するためのソース選択画像を表示する際に、天吊りモードに設定されているときには機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースの選択対象から外したソース選択画像を表示する。即ち、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のうちソースが接続されたコネクター又は映像入力端子(ソース入力部)に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。また、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のうちソースが接続された映像入力端子に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。
【0049】
こうすることで、ユーザーは、ソースとして携帯情報機器30を選択できなくなり、天吊り設置された状態で、携帯情報機器30を接続してしまう事態を回避することができる。
【0050】
図8において、接続状態検出部102、モード設定部104及びOSDメニュー生成部106の機能は、例えばソフトウェア処理により実現することができる。画像処理部108の機能は、例えば画像処理回路等のハードウェアにより実現することができる。
【0051】
以下、本実施形態におけるプロジェクター10の詳細な動作例について説明する。プロジェクター10では、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報により、ソース切替操作が行われると、ソース選択画像を生成し、生成したソース選択画像を表示する。
【0052】
図9に、信号処理部100におけるソース切り替え処理の処理例のフロー図を示す。図9は、ユーザーの操作情報に基づいてソース切替操作が行われたときの処理例を表す。なお、ユーザーによるソースの切り替えは、予め決められた順序でソースの入力検出を行い、入力が検出されると、検出されたソースからの映像等を出力し、切り替え動作を一旦終了する。この切り替え動作により選択されたソースは、次回のソースの切り替え動作開始時に参照され、前回選択されたソースに続く次のソースから入力検出が開始される。そのため、ユーザーは、必要に応じて、ソースの切替操作を複数回行うことで、所望のソースへの切り替えを行う。ここでは、初期値として、前回、第6の映像入力端子1206であるUSB端子からの入力をソース選択(信号確定処理)したものとする。
【0053】
ユーザーによりソース切替操作が行われると、ソース選択画像生成部110は、予め決められた第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のソース選択画像を生成し、投写部140により表示させる(ステップS10)。続いて、信号処理部100は、前回、USB端子(第6の映像入力端子1206)からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS12)。前回、USB端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS12:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、機器接続コネクター18からの信号検出処理を行う(ステップS14)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0054】
前回、USB端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS12:N)、信号処理部100は、前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS16)。前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS16:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)からの信号検出処理を行う(ステップS18)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0055】
前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS16:N)、信号処理部100は、前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS20)。前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS20:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、S−ビデオ入力端子(第2の映像入力端子1202)からの信号検出処理を行う(ステップS22)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0056】
前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS20:N)、信号処理部100は、前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS24)。前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS24:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、ビデオ入力端子等(第3の映像入力端子1203)からの信号検出処理を行う(ステップS26)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0057】
前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS24:N)、信号処理部100は、前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS28)。前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS28:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、HDMI入力端子(第4の映像入力端子1204)からの信号検出処理を行う(ステップS30)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0058】
前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS28:N)、信号処理部100は、前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS32)。前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS32:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、USBのタイプB端子(第5の映像入力端子1205)からの信号検出処理を行う(ステップS34)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS32:N)、信号処理部100は、USB端子からの信号検出処理を行い(ステップS36)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0059】
図10に、図9のステップS14の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS14では、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により床置きモードに設定されたか否かを判定する(ステップS40)。床置きモードに設定されたとき(ステップS40:Y)、ソース選択画像生成部110は、所定の位置に“携帯情報機器”を追加表示したソース選択画像を生成し(ステップS42)、投写部140により表示させる。
【0060】
続いて、画像処理部108は、機器接続コネクター18からの信号検出を行う(ステップS44)。機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されたことを示す信号が検出されたとき(ステップS46:Y)、画像処理部108は、映像入力パスを機器接続コネクター18に設定する(ステップS48)。そして、画像処理部108は、機器接続コネクター18からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS50)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS52)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0061】
ステップS46において、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されたことを示す信号が検出されないとき(ステップS46:N)、ソース選択画像生成部110は、“携帯情報機器”に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS54)。
【0062】
モード設定部104により天吊りモードに設定されたとき(ステップS40:N)、又はステップS54に続いて、画像処理部108は、図9のステップS18に移る。
【0063】
図11に、図9のステップS18の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS18では、まず、画像処理部108は、コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)からの信号検出を行う(ステップS60)。コンピューター入力端子等からの映像信号等が検出されたとき(ステップS62:Y)、画像処理部108は、映像入力パスをコンピューター入力端子等に設定する(ステップS64)。そして、画像処理部108は、コンピューター入力端子等からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS66)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS68)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0064】
ステップS62において、コンピューター入力端子等からの映像信号等が検出されないとき(ステップS62:N)、ソース選択画像生成部110は、コンピューター入力端子等に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS70)。その後、画像処理部108は、図9のステップS22に進む。
【0065】
図9のステップS22、ステップS26、ステップS30、及びステップS34は、図11で説明したステップS18の処理と同様である。即ち、図9のステップS22は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“S−ビデオ入力端子(第2の映像入力端子1202)”に置き換えた処理と同様である。この場合、S−ビデオ入力端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS26に進む。
【0066】
図9のステップS26は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“ビデオ入力端子等(第3の映像入力端子1203)”に置き換えた処理と同様である。この場合、ビデオ入力端子等からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS30に進む。
【0067】
図9のステップS30は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“HDMI入力端子(第4の映像入力端子1204)”に置き換えた処理と同様である。この場合、HDMI入力端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS34に進む。
【0068】
図9のステップS34は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“USBのタイプB端子(第5の映像入力端子1205)”に置き換えた処理と同様である。この場合、USBのタイプB端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS36に進む。
【0069】
図12に、図9のステップS36の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS36では、まず、画像処理部108は、USB端子(第6の映像入力端子1206)からの信号検出を行う(ステップS80)。USB端子からの映像信号等が検出されたとき(ステップS82:Y)、画像処理部108は、映像入力パスをUSB端子に設定する(ステップS84)。そして、画像処理部108は、USB端子からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS86)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS88)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0070】
ステップS82において、USB端子からの映像信号等が検出されないとき(ステップS82:N)、ソース選択画像生成部110は、USB端子に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS90)。その後、画像処理部108は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0071】
以上のように処理することで、設置モードとして床置きモードが設定されたときには、ユーザーの切り替え対象として携帯情報機器30を表示し、ユーザーにより携帯情報機器30の機能を使用することができるようになる。
【0072】
図13に、設置モードとして床置きモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す。
ユーザーによりソース切替操作が行われると、ソース選択画像生成部110によって生成されたソース選択画像が投写部140によりスクリーンに投写される。設置モードとして床置きモードが設定されているときには、ソース切替操作が行われる毎に、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206の各々からの入力検出を順番に行う。そして、入力信号が検出されたソースに切り替えてスクリーンに当該ソースからの映像を表示する。図13では、S−ビデオ端子である第2の映像入力端子1202からの信号が検出されず、ビデオ端子である第3の映像入力端子1203からの信号の検出を行っている。ユーザーは、ソース切替操作を繰り返すことで、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースとして選択し、携帯情報機器30からの映像信号等を用いて映像出力(画像出力)又は音出力を行うことができる。
【0073】
これに対して、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、ユーザーの切り替え対象から携帯情報機器30を除外して表示し、ユーザーによる携帯情報機器30の機能を使用不能にすることができる。
【0074】
図14に、設置モードとして天吊りモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す。
設置モードとして天吊りモードが設定されているときには、ソース切替操作が行われる毎に、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206の各々からの入力検出を順番に行う。そして、入力信号が検出されたソースに切り替えてスクリーンに当該ソースからの映像を表示する。図14では、S−ビデオ端子である第2の映像入力端子1202からの信号が検出されず、ビデオ端子である第3の映像入力端子1203からの信号の検出を行っている。しかしながら、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器をソース選択対象から除外してソース選択画像を表示している。そのため、ユーザーは、ソース切替操作を繰り返しても、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかをソースとして選択することができるが、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースとして選択することができない。従って、ユーザーは、ソースとして携帯情報機器30を選択できなくなり、天吊り設置された状態で、携帯情報機器30を接続してしまう事態を回避することができるようになる。
【0075】
また、本実施形態では、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されている状態で設置モードが切り替わらないように制御する。具体的には、プロジェクター10は、接続状態検出部102により機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されていることが検出されたとき、モード設定部104による天吊りモードへの切り替えを禁止又は無効化する。こうすることで、機器接続コネクター18の接続状態と設置モードとの矛盾が起こらないようにする。
【0076】
図15に、信号処理部100におけるモード設定処理の処理例のフロー図を示す。図15は、ユーザーの操作情報に基づいてモード設定操作が行われたときの処理例を表す。なお、図15では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0077】
ユーザーにより所定のモード設定操作が行われると、接続状態検出部102は、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを判定する(ステップS100)。接続状態検出部102は、機器接続コネクター18の制御信号を監視することで、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを判定することができる。機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されていないとき(ステップS100:N)、OSDメニュー生成部106は、設置モード設定メニュー画像を生成し、投写部140により設置モード設定メニュー画像を表示させる(ステップS102)。
【0078】
次に、モード設定部104は、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして床置きモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS104)。設置モードとして床置きモードが指定されたとき(ステップS104:Y)、モード設定部104は、設置モードとして床置きモードに設定し(ステップS106)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0079】
ステップS104において設置モードして床置きモードが指定されなかったとき(ステップS104:N)、モード設定部104は、ユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして天吊りモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS108)。設置モードとして天吊りモードが指定されたとき(ステップS108:Y)、モード設定部104は、設置モードとして天吊りモードに設定し(ステップS110)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。設置モードとして天吊りモードが指定されなかったとき(ステップS108:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0080】
また、ステップS100において、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているとき(ステップS100:Y)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0081】
以上のように、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを検出し、携帯情報機器30が接続されているときに設置モードの設定画像を表示しないようにしている。これにより、ユーザーが、携帯情報機器30を使用している途中で設置モードを天吊りモードに切り替えてしまう事態を回避することができるようになる。
【0082】
また、本実施形態において、プロジェクター10のリモコン40により携帯情報機器30の操作をすることができる。これにより、リモコン40の操作で、携帯情報機器30が記憶する映像を選択したり、動画再生や音楽再生の制御として早送り、再生、一時停止、又は巻き戻し等を行ったりすることができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。この場合でも、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、リモコン40によるユーザーの操作情報を無効化することが望ましい。
【0083】
図16に、信号処理部100におけるリモコン40の操作処理の処理例のフロー図を示す。図16は、ユーザーの操作情報により、リモコン40によって携帯情報機器30の制御開始操作が行われたときの処理例を表す。なお、図16では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0084】
ユーザーによってリモコン40を用いた携帯情報機器30の制御開始操作が行われると、信号処理部100は、設置モードの判定を行う(ステップS120)。設置モードとして床置きモードが設定されているとき(ステップS120:Y)、信号処理部100は、リモコン40からの操作情報を受信した受信部124の操作情報を有効にし、携帯情報機器30への制御を有効化する(ステップS122)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0085】
設置モードとして天吊りモードが設定されているとき(ステップS120:N)、信号処理部100は、リモコン40からの操作情報を受信した受信部124の操作情報を無効にし、携帯情報機器30への制御を無効化する(ステップS124)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0086】
以上のように、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、リモコン40からの携帯情報機器30への制御を無効化するようにしたので、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0087】
以上、本発明に係るプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
【0088】
(1)上記の実施形態では、機器接続コネクター18への接続状況に応じて天吊りモードへの変更を禁止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入力ソースが携帯情報機器30に設定され、携帯情報機器30に対してプロジェクター10のリモコン40による操作が有効になっているときに天吊りモードへの変更を禁止するようにしてもよい。
【0089】
(2)上記の実施形態では、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されているとき、天吊りモードへの設置モードの変更を禁止するものとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されているとき、設置モードの変更自体を禁止するようにしてもよい。
【0090】
(3)上記の実施形態では、プロジェクターとして液晶プロジェクターを例に説明したが、透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルを用いたプロジェクター等の表示装置を採用することができる。また、本発明に係るプロジェクターは、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。
【0091】
(4)上記の実施形態では、本発明に係る投写モードとして設置モードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。プロジェクターの設置状態にかかわらず、例えばプロジェクターの使用状態に応じて機能の一部を制限するものに適用することができる。
【0092】
(5)上記の実施形態では、設置モードとして、床置きモード及び天吊りモードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロジェクターの他の設置状態に対応した設置モードが含まれていてもよい。また、本実施形態は、「床置き」の語句や「天吊り」の語句に限定されるものではなく、同様の趣旨の設置状態を示す語句であってもよい。
【0093】
(6)上記の実施形態における携帯情報機器は、映像出力機能又は音出力機能を有する機器であればよい。また、上記の実施携帯における携帯情報機器は、インターネット等のネットワークに接続する機能を有していてもよい。このような上記の実施形態における携帯情報機器は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Data Assistance)、携帯型音楽プレーヤー、電子辞書、電子手帳、ゲーム機、携帯型パーソナルコンピューター等がある。
【0094】
(7)上記の実施形態において、本発明を、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態におけるソース選択画像の生成方法、ソース選択方法、モード設定方法や、これらの方法をプログラム、及び該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な情報記憶媒体等であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
10…プロジェクター、 12…投写レンズ、 14…ズームリング、
16…ドックコネクター、 18…機器接続コネクター(第1のソース入力部、外部機器接続部)、 20…前面、 22…背面、 30…携帯情報機器(外部機器)、
32…画面、 34…操作面、 40…リモコン、 50…プロジェクターシステム、
100…信号処理部、 102…接続状態検出部、 104…モード設定部、
106…OSDメニュー生成部、 108…画像処理部、
110…ソース選択画像生成部、
1201…第1の映像入力端子(コンピューター入力端子、第2のソース入力部)、
1202…第2の映像入力端子(S−ビデオ入力端子、第2のソース入力部)、
1203…第3の映像入力端子(ビデオ入力端子、第2のソース入力部)、
1204…第4の映像入力端子(HDMI入力端子、第2のソース入力部)、
1205…第5の映像入力端子(USBのタイプB端子、第2のソース入力部)、
1206…第6の映像入力端子(USB端子、第2のソース入力部)、
120N…第Nの映像入力端子(第2のソース入力部)、 122…操作部、
124…受信部、 126…RAM、 128…ROM、 140…投写部、
142…液晶駆動回路、 144…液晶パネル、 146…光源、 160…音出力部、
DR…引き出し方向、 KR…接続方向、 SCR…スクリーン
【技術分野】
【0001】
本発明は、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、表示装置としてのプロジェクターは、オフィスでの会議や家庭内での映画等の視聴といった様々な場面で利用されている。このようなプロジェクターは、高い設置性を備え、一般的な床置きの状態のみならず、天井に設置された状態でも利用される。そのため、プロジェクターの本体の設置状態に応じた設置モードを設定することで、プロジェクターは、設置状態に応じた表示を行うことができるようになっている。
【0003】
このような設置状態に応じた制御の切り替えを行うプロジェクターについて、種々提案されている。例えば特許文献1及び特許文献2には、設置状態に対応した設定が可能な設置モードに応じて制御を切り替えるプロジェクターが開示されている。具体的には、特許文献1には、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。特許文献2には、角度センサーを備え、角度センサーにより天吊り設置状態を検出したときに、温度制御を切り替えるようにしたプロジェクターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−31032号公報
【特許文献2】特開2009−04244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、プロジェクターの多機能化が進み、ユーザーにとって、プロジェクターの使い勝手がより一層向上している。特許文献1や特許文献2に開示された技術は、プロジェクター本体の設置状態に基づいて制御を切り替えることによって、どの設置状態であっても同様に利用することができる技術である。しかし、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、ユーザーの利用を制限した方が望ましい場合がある。ところが、プロジェクターの本体の設置状態によっては利用に向かない機能については、特許文献1や特許文献2に開示された技術では、ユーザーの利用を制限することができないという問題がある。このようなユーザーの利用に向かない機能については、例えば、製品マニュアル等での注意書き等でユーザーに告知する方法もあるが、ユーザーが誤って利用してしまう可能性が残る。
【0006】
本発明は、以上のような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の幾つかの態様によれば、ユーザーの利用に向かない機能を制限することができるプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明の第1の態様は、プロジェクターが、第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部とを含み、前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【0008】
本態様においては、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0009】
(2)本発明の第2の態様に係るプロジェクターは、第1の態様において、ソース選択画像を生成するソース選択画像生成部を含み、前記ソース選択画像生成部は、前記モード設定部により前記第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成し、前記モード設定部により前記第2の投写モードが設定されたとき、ソースが接続された前記第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。
【0010】
本態様においては、第1の投写モードが設定されたとき、ソース選択画像生成部が、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。また、第2の投写モードが設定されたとき、ソース選択画像生成部が、第1のソース入力部を除外して、ソースが接続された第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。これにより、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を、ユーザーがソース選択画像を用いて選択できなくなり、ユーザーにわかりやすく仕様を提示しながら、機能を制限することができるようになる。
【0011】
(3)本発明の第3の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様又は第2の態様において、前記第1のソース入力部は、出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部である。
【0012】
本態様によれば、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、外部機器が接続される外部接続機器接続部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、外部機器接続部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、外部機器をソースとした場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0013】
(4)本発明の第4の態様に係るプロジェクターは、第3の態様において、前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、前記ドックコネクターは、前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成される。
【0014】
本態様によれば、上記の効果に加えて、ドックコネクターが収納可能となり、プロジェクターのコンパクト化に寄与できる上に、プロジェクターにより投写される画像を遮ることなく、外部機器の操作面で操作することができるようになる。
【0015】
(5)本発明の第5の態様に係るプロジェクターでは、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つの態様において、前記モード設定部は、プロジェクター本体の設置状態に対応したモードを設定する。
【0016】
本態様によれば、プロジェクター本体の設置状態に応じて、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0017】
(6)本発明の第6の態様に係るプロジェクターでは、第5の態様において、前記第1の投写モードは、床置きモードであり、前記第2の投写モードは、天吊りモードである。
【0018】
本態様によれば、プロジェクターが床置き設置されたときに、第1のソース入力部に接続されるソースを用いて画像表示又は音出力を行うことができるようになる。また、プロジェクターが天吊り設置されたときに、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【0019】
(7)本発明の第7の態様は、第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部と、を含むプロジェクターの制御方法が、前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。
【0020】
本態様においては、モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部及び第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行う。一方、モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、第1のソース入力部を除いて、第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことができる。これにより、投写モードの設定により、第1のソース入力部に接続されるソースを用いる場合にユーザーの利用に向かない機能を制限することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態におけるプロジェクターの本体の前面側の外観の概略図。
【図2】本実施形態におけるプロジェクターの本体の背面側の外観の概略図。
【図3】本実施形態におけるプロジェクターのドックコネクターに設けられる機器接続コネクターの概略図。
【図4】本実施形態における機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に示す図。
【図5】本実施形態におけるプロジェクターにより構成されるプロジェクターシステムの説明図。
【図6】天吊り設置されたプロジェクターを備えた本実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図。
【図7】本実施形態におけるプロジェクターの構成例の機能ブロック図。
【図8】図7の信号処理部の構成例の機能ブロック図。
【図9】信号処理部におけるソース切り替え処理の処理例のフロー図。
【図10】図9のステップS14の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図11】図9のステップS18の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図12】図9のステップS36の信号確定処理の処理例のフロー図。
【図13】設置モードとして床置きモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す図。
【図14】設置モードとして天吊りモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す図。
【図15】信号処理部におけるモード設定処理の処理例のフロー図。
【図16】信号処理部におけるリモコンの操作処理の処理例のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成のすべてが本発明の課題を解決するために必須の構成要件であるとは限らない。
【0023】
図1及び図2に、本発明の一実施形態に係るプロジェクターの本体の外観の概略図を示す。図1は、プロジェクターの本体の前面側の外観の概略図を表す。図2は、プロジェクターの本体の背面側の外観の概略図を表す。図2において、図1と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
【0024】
本実施形態におけるプロジェクター(広義には、表示装置)10は、投写レンズ12と、ズームリング14とを備えている。本体の前面20側に設けられた投写レンズ12により、スクリーンに映像が投写される。この映像のサイズは、ズームリング14を操作することにより調整される。プロジェクター10には、外部から映像信号(広義には、入力信号)が入力され、プロジェクター10は、該映像信号に基づいて映像をスクリーンに投写する。
【0025】
このプロジェクター10は、映像ソース(入力ソース)の1つとして、出力端子(又は入出力端子)を備える外部機器としての携帯情報機器(携帯機器、携帯情報端末。広義には、外部機器)からの映像信号等に基づいて映像をスクリーンに投写することができる。そのため、プロジェクター10は、携帯情報機器の接続が可能に構成され、該携帯情報機器の出力端子を介して、携帯情報機器内に蓄積された映像信号や音声信号(広義には、入力信号)をプロジェクター10に供給することができるようになっている。プロジェクター10は、本体に備える操作パネル又はリモコン(図示せず)によるユーザーの操作により、携帯情報機器に蓄積された映像信号や音声信号に基づいて映像を表示したり、音を出力したりする。
【0026】
このような携帯情報機器は、プロジェクター10が備える機器接続コネクター(携帯情報機器接続部。広義には、外部機器接続部)に接続される。プロジェクター10は、本体の背面22側に、機器接続コネクターが設けられるドックコネクター16を備えている。ドックコネクター16は、引き出し可能に構成されており、収納状態のドックコネクター16を引き出し方向(手前方向)DRに引き出すことで、機器接続コネクターが外部に露出する。
【0027】
図3及び図4に、プロジェクター10の機器接続コネクターの説明図を示す。図3は、プロジェクター10のドックコネクター16に設けられる機器接続コネクターの概略図を表す。図4は、機器接続コネクターに携帯情報機器を接続する様子を模式的に表す。
【0028】
収納状態のドックコネクター16を引き出すと外部に露出する機器接続コネクター18は、上向きに設けられている。そのため、携帯情報機器30は、引き出し方向DRと交差する接続方向KRから機器接続コネクター18に接続される。この携帯情報機器30は、画面32を備えており、画面32上にタッチパッドの操作面34が設けられる。操作者は、画面32を見ながら操作面34を操作することで、携帯情報機器30の各種操作を行う。そのため、携帯情報機器30は、操作面34が外側に向くように機器接続コネクター18に装着される。携帯情報機器30は、機器接続コネクター18への装着状態で、出力端子からプロジェクター10に映像信号や音声信号の出力が可能になる。
【0029】
また、携帯情報機器30は、映像信号等の出力機能の他に、外部機器と通信する機能を有しており、機器接続コネクター18に接続することによって制御信号線を介した通信も可能に構成される。そのため、プロジェクター10に携帯情報機器が接続された状態で、操作パネル等により携帯情報機器の各種操作が可能となり、逆に、携帯情報機器30の操作によりプロジェクター10の各種操作が可能となる。
【0030】
図5に、本実施形態におけるプロジェクター10により構成されるプロジェクターシステムの説明図を示す。図5において、図4と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
プロジェクターシステム(広義には、表示システム)50は、プロジェクター10と、プロジェクター10に接続された携帯情報機器30とを備えている。プロジェクター10は、床置き設置された状態で、携帯情報機器30が図4に示すように接続される。プロジェクター10は、操作パネルやリモコン40を操作することによって操作されるが、携帯情報機器30の操作面34を操作することによっても操作される。このプロジェクターシステム50は、機器接続コネクター18に接続された状態で携帯情報機器30の画面32に表示される画像を、プロジェクター10によってスクリーンSCRに投写することができる。
【0031】
このプロジェクター10は、床置き設置や天吊り設置での利用ができる。そのため、図5に示すプロジェクターシステム50におけるプロジェクター10は、設置モードとして床置きモード(広義には、第1の投写モード)に設定される。これにより、床置き設置されたプロジェクター10は、図5に示すように携帯情報機器30の画面32に表示される画像をスクリーンSCRに投写することができる。これに対して天吊り設置で利用されるとき、プロジェクター10は、設置モードとして天吊りモード(広義には、第2の投写モード)が設定される。
【0032】
図6に、天吊り設置されたプロジェクター10を備えた本実施形態におけるプロジェクターシステムの説明図を示す。
天吊り設置されたとき、プロジェクター10の本体の底面側を天井に固定するため、設置モードとして天吊りモードに設定することで、プロジェクター10は、映像を180度回転させて表示する制御を行う。このように、プロジェクター10は、設定された設置モードに応じて、表示方法を切り替える制御を行う。
【0033】
ところで、プロジェクター10には、図3に示すように機器接続コネクター18が設けられる。そのため、天吊り設置された状態では、プロジェクター10の機器接続コネクター18に対し、携帯情報機器30を下方向から接続することになり、機器接続コネクター18の保持力だけで携帯情報機器30の重量を支えることになる。機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも大きい場合、携帯情報機器30が保持されるものの、機器接続コネクター18と携帯情報機器30の出力端子との間の接触が不十分になりやすくなる。また、振動の影響等によって携帯情報機器30が落下する可能性がある。一方、機器接続コネクター18の保持力が携帯情報機器30の重量よりも小さい場合、携帯情報機器30は落下してしまう。
【0034】
このように、天吊り設置された状態では、プロジェクター10に対して携帯情報機器30の接続を許可しないことが望ましい上に、誤ってユーザーが携帯情報機器30を接続しないような対策を講ずることが望ましい。そこで、本実施形態では、設置モードとして天吊りモードが設定されたとき、プロジェクター10は、機器接続コネクター18を使用する機能を制限する。
【0035】
図7に、本実施形態におけるプロジェクター10の構成例の機能ブロック図を示す。図7において、図1又は図5と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。なお、図7では、映像入力端子は、映像信号に同期した音声信号が入力される音声入力端子を適宜含めるものとする。また、図7では、説明を簡略化するため、ズームリング14やドックコネクター16等の図示を省略している。
【0036】
プロジェクター10は、信号処理部100と、操作部122と、受信部124と、ランダムアクセスメモリー(Random Access Memory:RAM)126と、読み出し専用メモリー(Read Only Memory:ROM)128とを備えている。また、プロジェクター10は、第1のソース入力部としての機器接続コネクター18と、1又は複数の第2のソース入力部としての第1の映像入力端子1201〜第N(Nは自然数)の映像入力端子120Nと、投写部140と、音出力部160とを備えている。投写部140は、液晶駆動回路142と、液晶パネル144と、光源146と、投写レンズ12とを備えている。
【0037】
以下の実施形態では、説明の便宜上、Nが「6」であるものとする。この場合、第1の映像入力端子1201は、例えばコンピューター入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、コンピューター入力端子等と略す)であり、コンピューター映像信号及び音声信号、ビデオ機器のコンポーネントビデオ信号が入力される。第2の映像入力端子1202は、例えばS−ビデオ入力端子であり、ビデオ機器のS−ビデオ信号が入力される。第3の映像入力端子1203は、例えばビデオ入力端子及び音声入力端子(以下、適宜、ビデオ入力端子等と略す)であり、ビデオ機器のコンポジットビデオ信号及び音声信号が入力される。第4の映像入力端子1204は、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)入力端子であり、HDMIに対応したビデオ機器やコンピューターの信号が入力される。第5の映像入力端子1205は、例えばUSB(Universal Serial Bus)のタイプB端子であり、USBケーブルを介してコンピューターの映像信号等が入力される。第6の映像入力端子1206は、例えばUSB端子であり、USBケーブルを介してUSBストレージやデジタルカメラ等の映像信号等が入力される。
【0038】
操作部122は、例えば操作パネルにより構成され、ユーザーの操作を受け付け、ユーザーの操作に対応した操作情報を信号処理部100に対して出力する。受信部124は、リモコン40によるユーザーの操作に対応した操作情報の受信処理を行い、受信処理後の操作情報を信号処理部100に対して出力する。
【0039】
信号処理部100は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれか1つの映像信号に切り替える制御を行う。そして、信号処理部100は、切り替えられた機器接続コネクター18又は映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力する。同様に、信号処理部100は、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかからの音声信号に対して、上記の映像信号に同期させて音出力部160に出力する。信号処理部100が行う信号処理としては、リサイズ処理、画質調整処理及びOSD(On Screen Display)メニュー生成処理等がある。このような信号処理部100は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:以下、CPU)を備えており、上記の信号処理等の一部又は全部をソフトウェア処理で実現する。このとき、信号処理部100が有するCPUは、ROM128に予め記憶されたプログラムを読み出し、RAM126を作業エリアとしながら、該プログラムに対応した処理を実行することで、上記の信号処理等の一部又は全部を実現する。
【0040】
投写部140では、液晶駆動回路142が、信号処理部100による信号処理後の映像信号に基づいて液晶パネル144を駆動する。液晶パネル144には、光源146からの光が照射されており、投写部140は、液晶パネル144によって変調された変調光を用いて、投写レンズ12によりスクリーンに投写する。
【0041】
音出力部160は、例えば図2に示すプロジェクター10の本体の背面22側に配置される。これにより、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続された状態で、携帯情報機器30の操作面34を操作しながら、投写レンズ12により投写される映像を遮ることなく、音出力を行うことができる。
【0042】
図8に、図7の信号処理部100の構成例の機能ブロック図を示す。図8において、図7と同様の部分には同一符号を付し、適宜説明を省略する。
信号処理部100は、接続状態検出部102と、モード設定部104と、OSDメニュー生成部106と、画像処理部108とを備えている。OSDメニュー生成部106は、ソース選択画像生成部110を備えている。接続状態検出部102は、機器接続コネクター18の接続状態を検出する。接続状態検出部102による接続状態の検出結果は、モード設定部104に通知される。モード設定部104は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、プロジェクター10の設置モード(広義には、投写モード)を設定する。本実施形態では、モード設定部104が、床置きモード又は天吊りモードを設定するものとする。このようなモード設定部104における設定結果は、OSDメニュー生成部106及び画像処理部108に通知され、設置モードに応じたOSDメニューの生成や画像処理等が行われる。
【0043】
OSDメニュー生成部106は、OSDメニューを表示するためのOSDメニュー画像を生成する。このOSDメニュー生成部106は、操作部122又は受信部124からの操作情報を適宜反映させてOSDメニュー画像を生成する。ソース選択画像生成部110は、ユーザーにより映像信号等のソースを選択するためのOSDメニュー画像の1つとしてのソース選択画像を生成する。
【0044】
画像処理部108は、操作部122又は受信部124からの操作情報に基づいて、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれか1つの映像信号等に切り替える。そして、画像処理部108は、切り替えられた映像入力端子からの映像信号に対して所与の信号処理を行い、信号処理後の映像信号を投写部140に出力し、該映像信号に同期した音声信号を音出力部160に出力する。
【0045】
画像処理部108は、モード設定部104により床置きモード(第1の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部108は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0046】
一方、画像処理部108は、モード設定部104により天吊りモード(第2の投写モード)が設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された映像信号を投写部140に出力する。このとき、画像処理部108は、映像を180度回転させた映像信号を投写部140に出力する。また、画像処理部108は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかを介して入力された音声信号を音出力部160に出力する。
【0047】
従って、プロジェクター10は、床置きモードに設定されたときは、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づいて、画像表示又は音出力を行うことができる。一方、プロジェクター10は、天吊りモードに設定されたときは、機器接続コネクター18を介して接続される携帯情報機器30からの映像信号等に基づく画像表示等を行うことができない。即ち、プロジェクター10は、天吊りモードに設定されたとき、機器接続コネクター18を用いた所定の機能を使用不能とする。
【0048】
このため、本実施形態では、ユーザーがソースを選択するためのソース選択画像を表示する際に、天吊りモードに設定されているときには機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースの選択対象から外したソース選択画像を表示する。即ち、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により床置きモードが設定されたとき、機器接続コネクター18及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のうちソースが接続されたコネクター又は映像入力端子(ソース入力部)に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。また、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により天吊りモードが設定されたとき、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のうちソースが接続された映像入力端子に対応した情報を表示するソース選択画像を生成する。
【0049】
こうすることで、ユーザーは、ソースとして携帯情報機器30を選択できなくなり、天吊り設置された状態で、携帯情報機器30を接続してしまう事態を回避することができる。
【0050】
図8において、接続状態検出部102、モード設定部104及びOSDメニュー生成部106の機能は、例えばソフトウェア処理により実現することができる。画像処理部108の機能は、例えば画像処理回路等のハードウェアにより実現することができる。
【0051】
以下、本実施形態におけるプロジェクター10の詳細な動作例について説明する。プロジェクター10では、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報により、ソース切替操作が行われると、ソース選択画像を生成し、生成したソース選択画像を表示する。
【0052】
図9に、信号処理部100におけるソース切り替え処理の処理例のフロー図を示す。図9は、ユーザーの操作情報に基づいてソース切替操作が行われたときの処理例を表す。なお、ユーザーによるソースの切り替えは、予め決められた順序でソースの入力検出を行い、入力が検出されると、検出されたソースからの映像等を出力し、切り替え動作を一旦終了する。この切り替え動作により選択されたソースは、次回のソースの切り替え動作開始時に参照され、前回選択されたソースに続く次のソースから入力検出が開始される。そのため、ユーザーは、必要に応じて、ソースの切替操作を複数回行うことで、所望のソースへの切り替えを行う。ここでは、初期値として、前回、第6の映像入力端子1206であるUSB端子からの入力をソース選択(信号確定処理)したものとする。
【0053】
ユーザーによりソース切替操作が行われると、ソース選択画像生成部110は、予め決められた第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のソース選択画像を生成し、投写部140により表示させる(ステップS10)。続いて、信号処理部100は、前回、USB端子(第6の映像入力端子1206)からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS12)。前回、USB端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS12:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、機器接続コネクター18からの信号検出処理を行う(ステップS14)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0054】
前回、USB端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS12:N)、信号処理部100は、前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS16)。前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS16:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)からの信号検出処理を行う(ステップS18)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0055】
前回、機器接続コネクター18からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS16:N)、信号処理部100は、前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS20)。前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS20:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、S−ビデオ入力端子(第2の映像入力端子1202)からの信号検出処理を行う(ステップS22)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0056】
前回、コンピューター入力端子等からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS20:N)、信号処理部100は、前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS24)。前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS24:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、ビデオ入力端子等(第3の映像入力端子1203)からの信号検出処理を行う(ステップS26)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0057】
前回、S−ビデオ入力端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS24:N)、信号処理部100は、前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS28)。前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS28:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、HDMI入力端子(第4の映像入力端子1204)からの信号検出処理を行う(ステップS30)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0058】
前回、ビデオ入力端子等からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS28:N)、信号処理部100は、前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行ったか否かを判定する(ステップS32)。前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行ったとき(ステップS32:Y)、信号処理部100(画像処理部108)は、USBのタイプB端子(第5の映像入力端子1205)からの信号検出処理を行う(ステップS34)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。前回、HDMI入力端子からの入力について信号確定処理を行っていないとき(ステップS32:N)、信号処理部100は、USB端子からの信号検出処理を行い(ステップS36)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0059】
図10に、図9のステップS14の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS14では、ソース選択画像生成部110は、モード設定部104により床置きモードに設定されたか否かを判定する(ステップS40)。床置きモードに設定されたとき(ステップS40:Y)、ソース選択画像生成部110は、所定の位置に“携帯情報機器”を追加表示したソース選択画像を生成し(ステップS42)、投写部140により表示させる。
【0060】
続いて、画像処理部108は、機器接続コネクター18からの信号検出を行う(ステップS44)。機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されたことを示す信号が検出されたとき(ステップS46:Y)、画像処理部108は、映像入力パスを機器接続コネクター18に設定する(ステップS48)。そして、画像処理部108は、機器接続コネクター18からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS50)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS52)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0061】
ステップS46において、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されたことを示す信号が検出されないとき(ステップS46:N)、ソース選択画像生成部110は、“携帯情報機器”に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS54)。
【0062】
モード設定部104により天吊りモードに設定されたとき(ステップS40:N)、又はステップS54に続いて、画像処理部108は、図9のステップS18に移る。
【0063】
図11に、図9のステップS18の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS18では、まず、画像処理部108は、コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)からの信号検出を行う(ステップS60)。コンピューター入力端子等からの映像信号等が検出されたとき(ステップS62:Y)、画像処理部108は、映像入力パスをコンピューター入力端子等に設定する(ステップS64)。そして、画像処理部108は、コンピューター入力端子等からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS66)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS68)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0064】
ステップS62において、コンピューター入力端子等からの映像信号等が検出されないとき(ステップS62:N)、ソース選択画像生成部110は、コンピューター入力端子等に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS70)。その後、画像処理部108は、図9のステップS22に進む。
【0065】
図9のステップS22、ステップS26、ステップS30、及びステップS34は、図11で説明したステップS18の処理と同様である。即ち、図9のステップS22は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“S−ビデオ入力端子(第2の映像入力端子1202)”に置き換えた処理と同様である。この場合、S−ビデオ入力端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS26に進む。
【0066】
図9のステップS26は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“ビデオ入力端子等(第3の映像入力端子1203)”に置き換えた処理と同様である。この場合、ビデオ入力端子等からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS30に進む。
【0067】
図9のステップS30は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“HDMI入力端子(第4の映像入力端子1204)”に置き換えた処理と同様である。この場合、HDMI入力端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS34に進む。
【0068】
図9のステップS34は、図11の説明における“コンピューター入力端子等(第1の映像入力端子1201)”の語句を“USBのタイプB端子(第5の映像入力端子1205)”に置き換えた処理と同様である。この場合、USBのタイプB端子からの信号が検出されなかったときに“信号なし”を表示した後に、図9のステップS36に進む。
【0069】
図12に、図9のステップS36の信号確定処理の処理例のフロー図を示す。
図9のステップS36では、まず、画像処理部108は、USB端子(第6の映像入力端子1206)からの信号検出を行う(ステップS80)。USB端子からの映像信号等が検出されたとき(ステップS82:Y)、画像処理部108は、映像入力パスをUSB端子に設定する(ステップS84)。そして、画像処理部108は、USB端子からの入力信号のフォーマット検出を行い(ステップS86)、検出されたフォーマットに対応した設定(例えば、映像の拡大率の設定等)を行って(ステップS88)、一連の処理を終了する(エンド)。
【0070】
ステップS82において、USB端子からの映像信号等が検出されないとき(ステップS82:N)、ソース選択画像生成部110は、USB端子に対応して“信号なし”を表示するソース選択画像を生成する(ステップS90)。その後、画像処理部108は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0071】
以上のように処理することで、設置モードとして床置きモードが設定されたときには、ユーザーの切り替え対象として携帯情報機器30を表示し、ユーザーにより携帯情報機器30の機能を使用することができるようになる。
【0072】
図13に、設置モードとして床置きモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す。
ユーザーによりソース切替操作が行われると、ソース選択画像生成部110によって生成されたソース選択画像が投写部140によりスクリーンに投写される。設置モードとして床置きモードが設定されているときには、ソース切替操作が行われる毎に、機器接続コネクター18、及び第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206の各々からの入力検出を順番に行う。そして、入力信号が検出されたソースに切り替えてスクリーンに当該ソースからの映像を表示する。図13では、S−ビデオ端子である第2の映像入力端子1202からの信号が検出されず、ビデオ端子である第3の映像入力端子1203からの信号の検出を行っている。ユーザーは、ソース切替操作を繰り返すことで、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースとして選択し、携帯情報機器30からの映像信号等を用いて映像出力(画像出力)又は音出力を行うことができる。
【0073】
これに対して、設置モードとして天吊りモードが設定されたときには、ユーザーの切り替え対象から携帯情報機器30を除外して表示し、ユーザーによる携帯情報機器30の機能を使用不能にすることができる。
【0074】
図14に、設置モードとして天吊りモードが設定されているときのソース選択画像の一例を示す。
設置モードとして天吊りモードが設定されているときには、ソース切替操作が行われる毎に、機器接続コネクター18を除外して、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206の各々からの入力検出を順番に行う。そして、入力信号が検出されたソースに切り替えてスクリーンに当該ソースからの映像を表示する。図14では、S−ビデオ端子である第2の映像入力端子1202からの信号が検出されず、ビデオ端子である第3の映像入力端子1203からの信号の検出を行っている。しかしながら、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器をソース選択対象から除外してソース選択画像を表示している。そのため、ユーザーは、ソース切替操作を繰り返しても、第1の映像入力端子1201〜第6の映像入力端子1206のいずれかをソースとして選択することができるが、機器接続コネクター18に接続される携帯情報機器30をソースとして選択することができない。従って、ユーザーは、ソースとして携帯情報機器30を選択できなくなり、天吊り設置された状態で、携帯情報機器30を接続してしまう事態を回避することができるようになる。
【0075】
また、本実施形態では、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されている状態で設置モードが切り替わらないように制御する。具体的には、プロジェクター10は、接続状態検出部102により機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されていることが検出されたとき、モード設定部104による天吊りモードへの切り替えを禁止又は無効化する。こうすることで、機器接続コネクター18の接続状態と設置モードとの矛盾が起こらないようにする。
【0076】
図15に、信号処理部100におけるモード設定処理の処理例のフロー図を示す。図15は、ユーザーの操作情報に基づいてモード設定操作が行われたときの処理例を表す。なお、図15では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0077】
ユーザーにより所定のモード設定操作が行われると、接続状態検出部102は、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを判定する(ステップS100)。接続状態検出部102は、機器接続コネクター18の制御信号を監視することで、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを判定することができる。機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されていないとき(ステップS100:N)、OSDメニュー生成部106は、設置モード設定メニュー画像を生成し、投写部140により設置モード設定メニュー画像を表示させる(ステップS102)。
【0078】
次に、モード設定部104は、操作部122又は受信部124からのユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして床置きモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS104)。設置モードとして床置きモードが指定されたとき(ステップS104:Y)、モード設定部104は、設置モードとして床置きモードに設定し(ステップS106)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0079】
ステップS104において設置モードして床置きモードが指定されなかったとき(ステップS104:N)、モード設定部104は、ユーザーの操作情報に基づいて、設置モードとして天吊りモードが指定(設定)されたか否かを判定する(ステップS108)。設置モードとして天吊りモードが指定されたとき(ステップS108:Y)、モード設定部104は、設置モードとして天吊りモードに設定し(ステップS110)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。設置モードとして天吊りモードが指定されなかったとき(ステップS108:N)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0080】
また、ステップS100において、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているとき(ステップS100:Y)、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0081】
以上のように、機器接続コネクター18に携帯情報機器30が接続されているか否かを検出し、携帯情報機器30が接続されているときに設置モードの設定画像を表示しないようにしている。これにより、ユーザーが、携帯情報機器30を使用している途中で設置モードを天吊りモードに切り替えてしまう事態を回避することができるようになる。
【0082】
また、本実施形態において、プロジェクター10のリモコン40により携帯情報機器30の操作をすることができる。これにより、リモコン40の操作で、携帯情報機器30が記憶する映像を選択したり、動画再生や音楽再生の制御として早送り、再生、一時停止、又は巻き戻し等を行ったりすることができ、ユーザーの利便性を向上させることができる。この場合でも、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、リモコン40によるユーザーの操作情報を無効化することが望ましい。
【0083】
図16に、信号処理部100におけるリモコン40の操作処理の処理例のフロー図を示す。図16は、ユーザーの操作情報により、リモコン40によって携帯情報機器30の制御開始操作が行われたときの処理例を表す。なお、図16では、設置モードが、床置きモードと天吊りモードの2種類であるものとして説明する。
【0084】
ユーザーによってリモコン40を用いた携帯情報機器30の制御開始操作が行われると、信号処理部100は、設置モードの判定を行う(ステップS120)。設置モードとして床置きモードが設定されているとき(ステップS120:Y)、信号処理部100は、リモコン40からの操作情報を受信した受信部124の操作情報を有効にし、携帯情報機器30への制御を有効化する(ステップS122)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0085】
設置モードとして天吊りモードが設定されているとき(ステップS120:N)、信号処理部100は、リモコン40からの操作情報を受信した受信部124の操作情報を無効にし、携帯情報機器30への制御を無効化する(ステップS124)。その後、信号処理部100は、一連の処理を終了する(エンド)。
【0086】
以上のように、設置モードとして天吊りモードが設定されているとき、リモコン40からの携帯情報機器30への制御を無効化するようにしたので、天吊り設置された状態のプロジェクター10に携帯情報機器30を接続できない仕様をわかりやすく提示することができるようになる。
【0087】
以上、本発明に係るプロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、次のような変形も可能である。
【0088】
(1)上記の実施形態では、機器接続コネクター18への接続状況に応じて天吊りモードへの変更を禁止するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、入力ソースが携帯情報機器30に設定され、携帯情報機器30に対してプロジェクター10のリモコン40による操作が有効になっているときに天吊りモードへの変更を禁止するようにしてもよい。
【0089】
(2)上記の実施形態では、携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されているとき、天吊りモードへの設置モードの変更を禁止するものとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。携帯情報機器30が機器接続コネクター18に接続されているとき、設置モードの変更自体を禁止するようにしてもよい。
【0090】
(3)上記の実施形態では、プロジェクターとして液晶プロジェクターを例に説明したが、透過型の液晶パネルや反射型の液晶パネルを用いたプロジェクター等の表示装置を採用することができる。また、本発明に係るプロジェクターは、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクター等であってもよい。
【0091】
(4)上記の実施形態では、本発明に係る投写モードとして設置モードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。プロジェクターの設置状態にかかわらず、例えばプロジェクターの使用状態に応じて機能の一部を制限するものに適用することができる。
【0092】
(5)上記の実施形態では、設置モードとして、床置きモード及び天吊りモードを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロジェクターの他の設置状態に対応した設置モードが含まれていてもよい。また、本実施形態は、「床置き」の語句や「天吊り」の語句に限定されるものではなく、同様の趣旨の設置状態を示す語句であってもよい。
【0093】
(6)上記の実施形態における携帯情報機器は、映像出力機能又は音出力機能を有する機器であればよい。また、上記の実施携帯における携帯情報機器は、インターネット等のネットワークに接続する機能を有していてもよい。このような上記の実施形態における携帯情報機器は、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Data Assistance)、携帯型音楽プレーヤー、電子辞書、電子手帳、ゲーム機、携帯型パーソナルコンピューター等がある。
【0094】
(7)上記の実施形態において、本発明を、プロジェクター、及びプロジェクターの制御方法等として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記の実施形態におけるソース選択画像の生成方法、ソース選択方法、モード設定方法や、これらの方法をプログラム、及び該プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な情報記憶媒体等であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
10…プロジェクター、 12…投写レンズ、 14…ズームリング、
16…ドックコネクター、 18…機器接続コネクター(第1のソース入力部、外部機器接続部)、 20…前面、 22…背面、 30…携帯情報機器(外部機器)、
32…画面、 34…操作面、 40…リモコン、 50…プロジェクターシステム、
100…信号処理部、 102…接続状態検出部、 104…モード設定部、
106…OSDメニュー生成部、 108…画像処理部、
110…ソース選択画像生成部、
1201…第1の映像入力端子(コンピューター入力端子、第2のソース入力部)、
1202…第2の映像入力端子(S−ビデオ入力端子、第2のソース入力部)、
1203…第3の映像入力端子(ビデオ入力端子、第2のソース入力部)、
1204…第4の映像入力端子(HDMI入力端子、第2のソース入力部)、
1205…第5の映像入力端子(USBのタイプB端子、第2のソース入力部)、
1206…第6の映像入力端子(USB端子、第2のソース入力部)、
120N…第Nの映像入力端子(第2のソース入力部)、 122…操作部、
124…受信部、 126…RAM、 128…ROM、 140…投写部、
142…液晶駆動回路、 144…液晶パネル、 146…光源、 160…音出力部、
DR…引き出し方向、 KR…接続方向、 SCR…スクリーン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のソース入力部と、
第2のソース入力部と、
投写モードを設定するモード設定部とを含み、
前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、
前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1において、
ソース選択画像を生成するソース選択画像生成部を含み、
前記ソース選択画像生成部は、
前記モード設定部により前記第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成し、
前記モード設定部により前記第2の投写モードが設定されたとき、ソースが接続された前記第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成することを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記第1のソース入力部は、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部であることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項3において、
前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、
前記ドックコネクターは、
前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記モード設定部は、
プロジェクター本体の設置状態に対応したモードを設定することを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1の投写モードは、床置きモードであり、
前記第2の投写モードは、天吊りモードであることを特徴とするプロジェクター。
【請求項7】
第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部と、を含むプロジェクターの制御方法であって、
前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、
前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
【請求項1】
第1のソース入力部と、
第2のソース入力部と、
投写モードを設定するモード設定部とを含み、
前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、
前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことを特徴とするプロジェクター。
【請求項2】
請求項1において、
ソース選択画像を生成するソース選択画像生成部を含み、
前記ソース選択画像生成部は、
前記モード設定部により前記第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のうちソースが接続されたソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成し、
前記モード設定部により前記第2の投写モードが設定されたとき、ソースが接続された前記第2のソース入力部に対応した情報を表示するソース選択画像を生成することを特徴とするプロジェクター。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記第1のソース入力部は、
出力端子を備える外部機器の接続が可能に構成される外部機器接続部であることを特徴とするプロジェクター。
【請求項4】
請求項3において、
前記外部機器接続部が設けられ、所与の引き出し方向に引き出し可能に構成されるドックコネクターを含み、
前記ドックコネクターは、
前記所与の引き出し方向に引き出された状態で、前記所与の引き出し方向と交差する接続方向から前記外部機器の接続が可能に構成されることを特徴とするプロジェクター。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記モード設定部は、
プロジェクター本体の設置状態に対応したモードを設定することを特徴とするプロジェクター。
【請求項6】
請求項5において、
前記第1の投写モードは、床置きモードであり、
前記第2の投写モードは、天吊りモードであることを特徴とするプロジェクター。
【請求項7】
第1のソース入力部と、第2のソース入力部と、投写モードを設定するモード設定部と、を含むプロジェクターの制御方法であって、
前記モード設定部により第1の投写モードが設定されたとき、前記第1のソース入力部及び前記第2のソース入力部のいずれかを介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行い、
前記モード設定部により第2の投写モードが設定されたとき、前記第2のソース入力部を介して入力された入力信号に基づいて画像表示又は音出力を行うことを特徴とするプロジェクターの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−198398(P2012−198398A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62560(P2011−62560)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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