ベアチップ実装面発光体及びその製造方法
【課題】 本願発明は、砲弾型LEDユニットの製造及びそれらの基板への実装という手法ではなく、ベアチップの基板への実装から面発光体までの製造を一体化させ、且つ、一連化させて、安価な面発光体の提供を目的とするものである。
【解決手段】 本願発明は、樹脂基板1の配線パターン20に、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップ3R、3G、3Bを接続し、これらを一組として、前記基板1に対し、凸状の第1のコーティング層8を、均一に、且つ、略等間隔に隣接させて形成し、さらにその上から基板全体に第2コーティング層80を形成したものである。
【解決手段】 本願発明は、樹脂基板1の配線パターン20に、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップ3R、3G、3Bを接続し、これらを一組として、前記基板1に対し、凸状の第1のコーティング層8を、均一に、且つ、略等間隔に隣接させて形成し、さらにその上から基板全体に第2コーティング層80を形成したものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベアチップを直接基板に実装した面発光体に関し、特に白色光を発色する面発光体及びフルカラーを発色する面発光体に関連する。
【背景技術】
【0002】
従来の面発光体は、樹脂ケース毎にベアチップを封止した実装型の複数のLEDユニット又はベアチップ毎に砲弾形状の樹脂カバーで封止した砲弾型の複数のLEDユニット(以下、これらを本願では砲弾型LEDユニットと総称する)が、ベース部材に2次元的に配列されて構成されており、砲弾型LEDユニットとして白色発光するものを基板に実装することで、白色光の面発光体となる。
また、白色発光する砲弾型LEDユニットに代えて、特許文献1のように、発光色の異なる赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップをマウントしたものを基板に実装することで、フルカラーの面発光体としてのカラ―ディスプレイ装置を提供することができる。
さらに、この特許文献1の図8において、プリント基板上に赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップが、接続ワイヤーでプリント基板とボンディングされている構成が開示されている。
【0003】
しかし、この構成においても、樹脂パッケージにて一体成型されて各樹脂パッケージを単位に砲弾型LEDユニットと同様にLEDユニット外枠に配置されることとなっている。
即ち、従来の面発光体は、白色光の面発光体であれフルカラーの面発光体であれ、砲弾型LEDユニットの製造と、それらの基板への実装という工程が必要であった。
また、光の拡散を図るために、特許文献1の図9にも図示されているような樹脂レンズ(拡散板)が必要であって、そのため、面発光体の大型化(重量、厚さ寸法等)につながり、また製造はコスト高となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−82635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明は、コンパクトで、且つ、砲弾型LEDユニットの製造及びそれらの基板への実装という手法ではなく、ベアチップの基板への実装から面発光体までの製造を一体化させ、一連化させて、安価な面発光体の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、基板の配線パターンに、発光ダイオード(LED)のベアチップを接続し、前記ベアチップの上からその発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層を形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体 (請求項1に記載の発明)とした。
【0007】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続されるベアチップと、前記ベアチップを凸レンズ状にコーティングすると共に、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体が混入されてなる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上からフラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項2に記載の発明)。
【0008】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、樹脂基板上に、複数の突起を有する金属箔を、該突起を前記樹脂基板に食い込ませて貼り付ける工程と、前記金属箔を所定の配線パターンにエッチングする工程と、前記配線パターン上にベアチップを接合させ、且つ、前記ベアチップの電極のメッキ層とをボンディングする工程と、前記ベアチップの上から、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体を撹拌し、且つ、脱泡したコーティング材を垂下させて第1のコーティング層を形成する工程と、前記第1のコーティング層の上から、フラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を形成することを特徴とするベアチップ実装面発光体の製造方法とした(請求項3に載の発明)。
【0009】
上記フルカラーの面発光体の課題を解決するため、基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの配置領域を囲むシルクダム(土手部とも称する)を前記基板上に略等間隔に隣接させて形成し、前記シルクダム内に、凸状の第1のコーティング層を均一に形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項4に載の発明)。
【0010】
上記フルカラーの面発光体の課題を解決するため、配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続される赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップと、前記ベアチップの配置領域を囲み、且つ、基板上に略等間隔に隣接させて形成されたシルクダムと、前記シルクダム内に凸レンズ状に均一にコーティングされる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上から基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項5に記載の発明)。
【0011】
前記シルクダムは、少なくとも前記配置領域及び打ち抜き又は切削される領域を除いて形成される印刷層により構成されることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項6に記載の発明)。
【発明の効果】
【0012】
上記発明によれば、基板の配線パターンに、発光ダイオードのベアチップを接続し、このベアチップを、その発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層により均一にコーティングし、さらに第1のコーティング層の上から基板全体にフラット状に第2コーティング層を形成したことで、所定の発光色、特に白色光の安価な面発光体を提供することができる。
また、上記発明によれば、基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、これらのベアチップを凸状の第1のコーティング層により均一にコーティングし、さらに第1のコーティング層の上から基板全体にフラット状に第2コーティング層を形成したことで、各発光色が混ざり合う、安価なフルカラーの面発光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】ベアチップ実装面発光体の平面図である。
【図1B】同発光体を構成する凸状のコーティング部の拡大平面図である。
【図1C】同概略断面図である。
【図1D】同概略断面図である。
【図2A】ベアチップ実装面発光体の縦概略断面図である。
【図2B】ベアチップ実装面発光体の縦概略断面図である。
【図3】ベアチップ実装面発光体の工程説明図である。
【図4】ベアチップ実装面発光体の平面図である。
【図5】ベアチップ実装面発光体の正面図である。
【図6】同発光体を構成する凸状のコーティング部の拡大平面図である。
【図7】同概略断面図である。
【図8】図6に図示したA−A矢視の要部断面図である。
【図9】ベアチップ実装面発光体の工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のベアチップ実装面発光体L(以下、面発光体L1と略称する)は,図1乃至図3に図示したように、基板1の配線パターン20に、青色発光ダイオードのベアチップ3Bを接続し、前記ベアチップ3Bの上にから、そのベアチップ3Bの発光を白色に波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層8を均一に形成し、さらにその上から第2のコーティング層80をフラット状に構成するものである。
【0015】
より詳細には、前記面発光体L1は、樹脂基板(プリント基板)1と、この樹脂基板1上に貼り付けられ、加圧されることで、基板1にアンカー部としてのピンホール10を形成させると共に、所定の配線パターン20にエッチングされる金属箔2と、前記配線パターン20上に施されるメッキ層Pとしての補助メッキ4及び金メッキ5を介して電極30、31が接続される青色発光ダイオードのベアチップ3Bと、前記ベアチップ3Bが配置された円状の領域70及び打ち抜き又は切削される領域を少なくとも除いて形成される印刷層7と、凸レンズ状に形成される第1のコーティング層8と、これらの第1のコーティング層8の上から、基板1全体にフラット状にコーティクングされる第2のコーティング層80を備えている。
【0016】
前記樹脂基板1は、放熱性能が優れた耐熱性有機樹脂基板を用いるのが望ましく、具体的には熱伝導性フィラー入りフェノール樹脂系基板を用いる。エポキシ樹脂基板、ガラス織布エポキシ樹脂基板、ガラス不織布エポキシ樹脂基板等を用いてもよい。
【0017】
前記金属箔2は配線パターン20を形成するものであり、例えば銅、銀、金、白金等の導電性に優れた材料が用いられ、廉価な銅箔が好適に用いられる。これらの金属箔の裏面には、多数の突起21が予め形成されている。
【0018】
前記青色発光ダイオードのベアチップ3Bは、例えばピーク波長が465nmのInGaN系化合物半導体を用いる。
【0019】
前記黄色蛍光体9として、例えばYAG(YTTRIUM ALUMINUM GARNET)系蛍光体材料、BOS(BARIUM ORTHO−SILICATE)系蛍光体材料を用いる。蛍光体は、青色発光ダイオードのベアチップ3Bの励起光を受けて白色に光るものであればよく、例えば赤と緑を混ぜた蛍光体(RG蛍光体)でもよい。
【0020】
これらの蛍光体は、前記第1のコーティング層8を構成するコーティング材に対して、真空脱法により撹拌され、且つ、脱泡されて混入されている。
これは、粘度の高いコーティング材を撹拌すると気泡が入り、それらの気泡は光の進路を阻害したり、乱反射の要因となり、結果的に綺麗な光とならないことから、気泡を脱泡する必要があることによる。
【0021】
前記補助メッキ4は、硬い皮膜が形成されるニッケルメッキが好ましい。かかる補助メッキ4は、無電解メッキによって、図1C及び図3等に図示したように、各青色発光ダイオードのベアチップ3Bの各電極30を接続する箇所及び各電極31を接続する金線6用のワイヤーボンディングポイントパターン部に施される。
前記メッキ層Pは、この実施形態では補助メッキ4及び/又は金メッキ5により構成されるが、これらの材質等に限定されるものではない。
【0022】
前記補助メッキ4の上に施される前記金メッキ5は、無電解メッキによって形成されるもので、高密度実装に適している。
【0023】
前記金線6としては、青色発光ダイオードのベアチップ3Bの電極30、31とのオーミック性、機械的接続性、電気伝導性及び熱伝導性がよいものが求められ、具体的には、金、銅、白金、アルミニウム等の金属及びそれらの合金を用いた導電性ワイヤーが挙げられる。
【0024】
前記印刷層7は、配線パターン20を隠蔽したり、発光体の反射率を調整するもので、白色光に適合した色の印刷層を形成する。
印刷層7の印刷方法は特に限定されるものではなく、例えばシルク印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷方法を用いることができ、通常はシルク印刷によって行われる。
【0025】
第1のコーティング層8は、前記青色発光ダイオードのベアチップ3Bの上から垂下されて硬化されるもので、図1B及び図1Cに図示したように、凸状レンズに形成されるものである。
なお、第1のコーティング層8は、レンズ状のものに形成しているが、球面ではなく、曲面を備えたもの、一部に平面を備えた曲面のものでもよい。
また、この実施例では、青色発光ダイオードのベアチップ3B本体のみにコーティング層8が形成されているが、図1Cのように金線6の接続先の配線パターン部分を含むようにコーティング層8を形成するようにしてもよい(図2B参照)。
【0026】
前記第2のコーティング層80は、基板の表面をフラット状に形成するもので、このフラット化により、前記第2のコーティング層80から出射される光が乱出射しないようにするものである。
【0027】
前記第1のコーティング層8は及び前記第2のコーティング層80は、例えば急速硬化性のエポキシ系アクリルを用いる。その他のアクリル系樹脂でもよいし、エポキシ系樹脂でもよい。
【0028】
次に以上のように構成された面発光体L1の製造方法を、図3(A)〜(F)に基いて説明する。
(A) 前記樹脂基板1上に、多数の突起21を有する金属箔2を、該突起21を前記樹脂基板1に食い込ませて貼り付ける(図3(A))。
即ち、金属箔2の貼り付け面には予め接着剤を塗布しておき、また、突起21が樹脂基板1に食い込むように加圧接着する。
【0029】
(B) 前記金属箔2を所定の配線パターン20に形成する(図3(B))。
即ち、金属箔2をエッチングし所定の配線パターン20を形成する。
配線パターン20の形成方法は、エッチドフォイル法等の従来公知の技術を用いて行うことができる。このエッチングにより金属箔が無くなった樹脂基板1の表面には、前記突起21の食い込みによって形成されたピンホール10が残ることになる。
【0030】
(C) 所定の配線パターン20上に、補助メッキ4及びその上に無電解金メッキ5を重ねて形成する(図3(C))。
青色発光ダイオードのベアチップ3Bが固着される配線パターン20に隣接する配線パターン20上に、無電解メッキにより、実装密度を上げることができ、また皮膜の強いニッケルをメッキする。次に、この補助メッキ4の上に、無電解メッキにより金メッキ5を施す。
【0031】
(D) 前記金メッキ5及び青色発光ダイオードのベアチップ3Bが配置される円形領域70を少なくとも除いた領域に印刷層7を形成する(図3(D))。
これらの印刷層7は、シルク印刷によって形成する。
なお、この時、本発明においては、印刷層7の範囲を加減し、面発光体L1に対する、打ち抜き又は切削等の2次加工によって、面発光体L1を分割する場合には、その外周部分となる領域には印刷層7を形成しない。
【0032】
(E) 前記配線パターン20上に各青色発光ダイオードのベアチップ3Bを接合固着させ、且つ、前記金メッキ5との間を金線6を用いてボンディングする(図3(E))。
即ち、例えば青色発光ダイオードのベアチップ3Bの一方の電極(例えばN側電極)30は、前記配線パターン20上に直接接続され、他方の電極(例えばP側電極)31は、金線6によって近接の配線パターン20上の前記金メッキ5と接続される。各青色発光ダイオードのベアチップ3Bの電極と配線はワイヤーボンディング機器によって容易に接続させることができるが、この場合には、上述のように、前記補助メッキ4は、ボンディングポイントに加えられる溶接機による熱溶着及び圧力溶着によって、前記樹脂基板1が変形しないように保護すると共に、ボンディングの信頼を向上させる。
【0033】
(F) 前記青色発光ダイオードのベアチップ3B上に、蛍光体9を混入させたコーティング材を滴下させ、硬化させて第1のコーティング層8を形成する(図3(E))。
(G) 第1のコーティング層8の硬化を確認後に、その上から第2のコーティング層80をフラット状に形成する(図3(F))。
【0034】
上記工程ではアンカー部のピンホール10は、金属箔2を樹脂基板1上に貼り付け、加圧することで形成されているが、予めアルミニウム等の基板上にサンドブラスト等によりアンカー部を形成し、絶縁体を成膜し、メッキ等で配線パターンを形成してもよい。或いは、アルミニウム等の基板上に絶縁体を成膜し、メッキ等で配線パターンした後に、機械的にアンカー部を形成してもよい。
【0035】
以上のように構成される面発光体L1の作用効果は次の通りである。
(1) レンズ状の第1のコーティング層8から出る光線は、広範囲に拡散されて出射され、これらの光線が、第2のコーティング層80から出射されるので、一様な面発光体とすることができる。
(2) 樹脂基板1に残されたピンホール10に各コーティング層8、80が食い込んだ状態となっているため、樹脂基板1との接着性が極めて高いものとなる。このため、ピンホール10にコーティング層80が食い込んだ領域を利用して、プレスで打ち抜き又は切削加工等による2次加工を施すことにより、樹脂基板1とコーティング層8との剥離を引き起こすことなく、所望の形状の面発光体L1を得ることができる。
(3) 本発明の面発光体では、拡散板が不要であること及び下記の要素により、薄くて、軽量な、防水性に優れ、且つ、安価な面発光体を提供することができる。
即ち、前記補助メッキ4は、ボンディングポイントに加えられる溶接機による熱溶着と圧力溶着によって、樹脂基板1が変形しないように保護すると共に、ボンディングの信頼を向上させるものである。よって、前記金メッキ5の下に補助メッキ4を介在させることで、薄型の樹脂基板(例えば、厚さ0.3mm)に青色発光ダイオードのベアチップ3Bを実装することが可能となった。
また、この作用により、樹脂基板1の表面に塗布するコーティング層80を含めて、厚さが1.3mm±0.1の厚さの面発光体L1が製造可能である。
(4)また、基板1に形成されたピンホール10のアンカー効果により、基板1に対するコーティング層8、80の付着力、密着力が強まり、耐衝撃、耐振動、耐防水性に優れており、屋外でもそのまま使用可能な面発光体となっている。
(5) 砲弾型LEDユニットを別工程にて作り込む必要がなく、樹脂基板1へのマウンテングからコーティングまで1回の工程でベアチップ実装面発光体L1を生産することができる。即ち、従来は、砲弾型LEDユニットをそのパッケージメーカーが作り、それを照明機器メーカーが購入して、基板に実装していたが、本発明では、一度に、少ない工程で効率よく所定の発光色、特に白色光の面発光体L1を生産することができる。
【0036】
なお、コーティング材としてエポキシ樹脂を用いることができ、これに用いられる硬化剤としては、エポキシ樹脂と硬化反応を示すものであれば特に制限されず、公知の硬化剤が使用され、例えば、フェノール樹脂又は酸無水物が好ましい。特に酸無水物系硬化剤を用いると、硬化体の光学特性が著しく改善されるため、酸無水物を用いることがより好ましい。
【0037】
また、上記各樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、着色剤、カップリング剤、変性剤、光線(紫外線、可視光線、赤外線)吸収剤、充填剤等の従来公知の添加剤を配合することができる。
【0038】
次に、フルカラー面発光体L2の実施形態を説明する。
なお、上記面発光体L1と同一の構成についは詳細な説明を省略する。
図4〜図7のように、樹脂基板1の配線パターン20(後述)に、それぞれ赤色発光ダイオードのベアチップ3R(以下、単にベアチップ3Rと称する)、緑色発光ダイオードのベアチップ3G(以下、単にベアチップ3Gと称する)及び青色発光ダイオードのベアチップ3B(以下、単にベアチップ3Bと称する)を接続し、これらを一組として、前記基板1に対し、凸状の第1のコーティング層8を、均一に、且つ、等間隔又は略等間隔に隣接させて形成し、さらにその上から基板全体に第2コーティング層80を形成したものである。
【0039】
より詳細には、前記面発光体L1は、図4至図8に図示したように、樹脂基板1と、この樹脂基板1上に貼り付けられ、加圧されることで、基板1にアンカー部としてのピンホール10を形成させると共に、所定の配線パターン20にエッチングされる金属箔2と、前記配線パターン20上に施されるメッキ層Pとしての補助メッキ4及び金メッキ5を介して電極30、31が接続されるベアチップ3R、3G、3Bと、前記ベアチップ3R、3G、3Bが配置された円状の領域70及び打ち抜き又は切削される領域を少なくとも除いて形成される印刷層7と、前記印刷層7を構成するインキにより前記円状領域70の周囲にリング状に形成されるシルクダム71と、前記シルクダム71内に凸レンズ状に形成される第1のコーティング層8と、これらの第1のコーティング層8の上から、基板1全体にフラット状にコーティクングされる第2のコーティング層8を備えている。
【0040】
前記ベアチップ3Rは、例えばピーク波長が700nmのGaP系化合物半導体を用いる。前記ベアチップ3Gは、例えばピーク波長が520nmのInGaN系化合物半導体を用いる。前記ベアチップ3Bは、例えばピーク波長が465nmのInGaN系化合物半導体を用いる。
各ベアチップ3R、3G、3Bは、前記第1のコーティング層8が備える中心軸8cに対して、略等間隔にて、且つ、略等距離にて配置されている。
なお、この実施例では、一個のベアチップ3R、3G、3Bを一組としたが、光の強度を高めるため、複数個のベアチップ3R、3G、3Bを一組としてもよい。
【0041】
前記印刷層7は、フルカラーに適合した色、例えば黒系の印刷層を形成すればよいが、特に限定するものではない。
前記シルクダム71は、次のような機能を発揮するものである。
第1に、第1のコーティング層8の形状を各ベアチップ3R、3G、3Bのり光線が混ざりあって出射できるように形成させること、第2に、各コーティング層8の形状が均一に成形できるようにすること、第3に各ベアチップ3R、3G、3Bの基板に対する配置を、可能な限り等間隔に、且つ、均等に位置させること等である。
即ち、通常のシルクダムのように、第1のコーティング層8を形成する流動性のコーティング材が意図しない領域まで流れ出ることを防止するものではない。
前記シルクダム71は、この実施例では直径約5mm、巾約0.3mm、厚み約0.2mmに形成されている。
なお、前記シルクダム71の代わりに、基板表面にコートされるレジストを用いてリング状のパターンを形成して、これを土手部としてもよい。
このような土手部を前記面発光体L1の第1のコーティング層8の形成に用いてもよい。
【0042】
第1のコーティング層8は、シルクダム71内にコーティング材を滴下させ硬化させることにより凸状レンズに形成されるものである。
なお、第1のコーティング層8は、レンズ状のものに形成しているが、球面ではなく、曲面を備えているもの、一部に平面を備えた曲面のものでもよい。
その他の構成は、上記面発光体L1と同様である。
【0043】
以上の構成による面発光体L2の作用効果は、上記面発光体L1と同様な作用効果を奏し、さらに次のような作用を奏する。
(1) 従来のシルクダムは、専ら流動性があるコーティング材が意図しない領域まで流れ出ることを防止することを目的するものであった。一方、本発明の実施例では、第1のコーティング層8の形状を各ベアチップ3R、3G、3Bの光線が混ざりあって出射できるように形成させること、各コーティング層8の形状が均一に成形できるようにすること、各ベアチップ3R、3G、3Bの基板に対する配置を、可能な限り等間隔に、且つ、均等に位置させることを目的とするもので、各発光色が混ざり合う、安価なフルカラーの面発光体を提供することができる。
(2) 各ベアチップ3R、3G、3Bの発光を制御する基板に接続することにより、フルカラーの面発光体とすることができる。
【0044】
次に以上のように構成された面発光体L2の製造方法を図9(A)〜(F)に図示する。こられの工程は、面発光体L1の製造方法を図示する図3(A)〜(F)の工程に共通するもので、図9(A)〜(C)の工程は、面発光体L1の製造方法を図示する図3(A)〜(C)の工程と略同一であり、詳細な説明は省略する。
【0045】
(D) 前記金メッキ5及び各ベアチップ3R、3G、3Bが配置される円形領域70にシルクダム71を形成する共に、これを少なくとも除いた領域に印刷層7を形成する(図9(D))。
これらの印刷層7及びシルクダム71は、シルク印刷によって形成する。
なお、この時、本発明においては、印刷層7の範囲を加減し、面発光体L1に対する、打ち抜き又は切削等の2次加工によって、面発光体L1を分割する場合には、その外周部分となる領域には印刷層7を形成しない。
【0046】
(E) 前記配線パターン20上に各ベアチップ3R、3G、3Bを接合固着させ、且つ、前記金メッキ5との間を金線6を用いてボンディングする(図9(E))。
【0047】
(F) 前記シルクダム71内に、コーティング材を滴下させ、硬化させて第1のコーティング層8を形成する(図9(E))。
(F) 第1のコーティング層8の硬化を確認後に、その上から第2のコーティング層80をフラット状に形成する(図9(F))。
【0048】
以上のようにして得られるチップオンボード方式の面発光体L1、L2では、樹脂基板1に残されたピンホール10にコーティング層8が食い込んだ状態となっているため、樹脂基板1との接着性が極めて高いものとなる。このため、ピンホール10にコーティング層8が食い込んだ領域を利用して、プレスで打ち抜き又は切削加工等による2次加工を施すことにより、樹脂基板1とコーティング層8、80との剥離を引き起こすことなく、所望の形状の面発光体L1を得ることができる。
【符号の説明】
【0049】
L1 L2 ベアチップ実装面発光体
1 樹脂基板 10 ピンホール(アンカー部)
2 金属箔 20 配線パターン
21 突起
3R 3B 3G ベアチップ 30 31 電極
P メッキ層
4 補助メッキ
5 金メッキ
6 金線
7 印刷層
70 円状領域
71 シルクダム(土手部)
8 第1のコーティング層
80 第2のコーティング層
8c 中心軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベアチップを直接基板に実装した面発光体に関し、特に白色光を発色する面発光体及びフルカラーを発色する面発光体に関連する。
【背景技術】
【0002】
従来の面発光体は、樹脂ケース毎にベアチップを封止した実装型の複数のLEDユニット又はベアチップ毎に砲弾形状の樹脂カバーで封止した砲弾型の複数のLEDユニット(以下、これらを本願では砲弾型LEDユニットと総称する)が、ベース部材に2次元的に配列されて構成されており、砲弾型LEDユニットとして白色発光するものを基板に実装することで、白色光の面発光体となる。
また、白色発光する砲弾型LEDユニットに代えて、特許文献1のように、発光色の異なる赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップをマウントしたものを基板に実装することで、フルカラーの面発光体としてのカラ―ディスプレイ装置を提供することができる。
さらに、この特許文献1の図8において、プリント基板上に赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップが、接続ワイヤーでプリント基板とボンディングされている構成が開示されている。
【0003】
しかし、この構成においても、樹脂パッケージにて一体成型されて各樹脂パッケージを単位に砲弾型LEDユニットと同様にLEDユニット外枠に配置されることとなっている。
即ち、従来の面発光体は、白色光の面発光体であれフルカラーの面発光体であれ、砲弾型LEDユニットの製造と、それらの基板への実装という工程が必要であった。
また、光の拡散を図るために、特許文献1の図9にも図示されているような樹脂レンズ(拡散板)が必要であって、そのため、面発光体の大型化(重量、厚さ寸法等)につながり、また製造はコスト高となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−82635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本願発明は、コンパクトで、且つ、砲弾型LEDユニットの製造及びそれらの基板への実装という手法ではなく、ベアチップの基板への実装から面発光体までの製造を一体化させ、一連化させて、安価な面発光体の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、基板の配線パターンに、発光ダイオード(LED)のベアチップを接続し、前記ベアチップの上からその発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層を形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体 (請求項1に記載の発明)とした。
【0007】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続されるベアチップと、前記ベアチップを凸レンズ状にコーティングすると共に、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体が混入されてなる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上からフラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項2に記載の発明)。
【0008】
上記白色光の面発光体の課題を解決するため、樹脂基板上に、複数の突起を有する金属箔を、該突起を前記樹脂基板に食い込ませて貼り付ける工程と、前記金属箔を所定の配線パターンにエッチングする工程と、前記配線パターン上にベアチップを接合させ、且つ、前記ベアチップの電極のメッキ層とをボンディングする工程と、前記ベアチップの上から、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体を撹拌し、且つ、脱泡したコーティング材を垂下させて第1のコーティング層を形成する工程と、前記第1のコーティング層の上から、フラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を形成することを特徴とするベアチップ実装面発光体の製造方法とした(請求項3に載の発明)。
【0009】
上記フルカラーの面発光体の課題を解決するため、基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの配置領域を囲むシルクダム(土手部とも称する)を前記基板上に略等間隔に隣接させて形成し、前記シルクダム内に、凸状の第1のコーティング層を均一に形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項4に載の発明)。
【0010】
上記フルカラーの面発光体の課題を解決するため、配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続される赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップと、前記ベアチップの配置領域を囲み、且つ、基板上に略等間隔に隣接させて形成されたシルクダムと、前記シルクダム内に凸レンズ状に均一にコーティングされる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上から基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項5に記載の発明)。
【0011】
前記シルクダムは、少なくとも前記配置領域及び打ち抜き又は切削される領域を除いて形成される印刷層により構成されることを特徴とするベアチップ実装面発光体とした(請求項6に記載の発明)。
【発明の効果】
【0012】
上記発明によれば、基板の配線パターンに、発光ダイオードのベアチップを接続し、このベアチップを、その発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層により均一にコーティングし、さらに第1のコーティング層の上から基板全体にフラット状に第2コーティング層を形成したことで、所定の発光色、特に白色光の安価な面発光体を提供することができる。
また、上記発明によれば、基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、これらのベアチップを凸状の第1のコーティング層により均一にコーティングし、さらに第1のコーティング層の上から基板全体にフラット状に第2コーティング層を形成したことで、各発光色が混ざり合う、安価なフルカラーの面発光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】ベアチップ実装面発光体の平面図である。
【図1B】同発光体を構成する凸状のコーティング部の拡大平面図である。
【図1C】同概略断面図である。
【図1D】同概略断面図である。
【図2A】ベアチップ実装面発光体の縦概略断面図である。
【図2B】ベアチップ実装面発光体の縦概略断面図である。
【図3】ベアチップ実装面発光体の工程説明図である。
【図4】ベアチップ実装面発光体の平面図である。
【図5】ベアチップ実装面発光体の正面図である。
【図6】同発光体を構成する凸状のコーティング部の拡大平面図である。
【図7】同概略断面図である。
【図8】図6に図示したA−A矢視の要部断面図である。
【図9】ベアチップ実装面発光体の工程説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のベアチップ実装面発光体L(以下、面発光体L1と略称する)は,図1乃至図3に図示したように、基板1の配線パターン20に、青色発光ダイオードのベアチップ3Bを接続し、前記ベアチップ3Bの上にから、そのベアチップ3Bの発光を白色に波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層8を均一に形成し、さらにその上から第2のコーティング層80をフラット状に構成するものである。
【0015】
より詳細には、前記面発光体L1は、樹脂基板(プリント基板)1と、この樹脂基板1上に貼り付けられ、加圧されることで、基板1にアンカー部としてのピンホール10を形成させると共に、所定の配線パターン20にエッチングされる金属箔2と、前記配線パターン20上に施されるメッキ層Pとしての補助メッキ4及び金メッキ5を介して電極30、31が接続される青色発光ダイオードのベアチップ3Bと、前記ベアチップ3Bが配置された円状の領域70及び打ち抜き又は切削される領域を少なくとも除いて形成される印刷層7と、凸レンズ状に形成される第1のコーティング層8と、これらの第1のコーティング層8の上から、基板1全体にフラット状にコーティクングされる第2のコーティング層80を備えている。
【0016】
前記樹脂基板1は、放熱性能が優れた耐熱性有機樹脂基板を用いるのが望ましく、具体的には熱伝導性フィラー入りフェノール樹脂系基板を用いる。エポキシ樹脂基板、ガラス織布エポキシ樹脂基板、ガラス不織布エポキシ樹脂基板等を用いてもよい。
【0017】
前記金属箔2は配線パターン20を形成するものであり、例えば銅、銀、金、白金等の導電性に優れた材料が用いられ、廉価な銅箔が好適に用いられる。これらの金属箔の裏面には、多数の突起21が予め形成されている。
【0018】
前記青色発光ダイオードのベアチップ3Bは、例えばピーク波長が465nmのInGaN系化合物半導体を用いる。
【0019】
前記黄色蛍光体9として、例えばYAG(YTTRIUM ALUMINUM GARNET)系蛍光体材料、BOS(BARIUM ORTHO−SILICATE)系蛍光体材料を用いる。蛍光体は、青色発光ダイオードのベアチップ3Bの励起光を受けて白色に光るものであればよく、例えば赤と緑を混ぜた蛍光体(RG蛍光体)でもよい。
【0020】
これらの蛍光体は、前記第1のコーティング層8を構成するコーティング材に対して、真空脱法により撹拌され、且つ、脱泡されて混入されている。
これは、粘度の高いコーティング材を撹拌すると気泡が入り、それらの気泡は光の進路を阻害したり、乱反射の要因となり、結果的に綺麗な光とならないことから、気泡を脱泡する必要があることによる。
【0021】
前記補助メッキ4は、硬い皮膜が形成されるニッケルメッキが好ましい。かかる補助メッキ4は、無電解メッキによって、図1C及び図3等に図示したように、各青色発光ダイオードのベアチップ3Bの各電極30を接続する箇所及び各電極31を接続する金線6用のワイヤーボンディングポイントパターン部に施される。
前記メッキ層Pは、この実施形態では補助メッキ4及び/又は金メッキ5により構成されるが、これらの材質等に限定されるものではない。
【0022】
前記補助メッキ4の上に施される前記金メッキ5は、無電解メッキによって形成されるもので、高密度実装に適している。
【0023】
前記金線6としては、青色発光ダイオードのベアチップ3Bの電極30、31とのオーミック性、機械的接続性、電気伝導性及び熱伝導性がよいものが求められ、具体的には、金、銅、白金、アルミニウム等の金属及びそれらの合金を用いた導電性ワイヤーが挙げられる。
【0024】
前記印刷層7は、配線パターン20を隠蔽したり、発光体の反射率を調整するもので、白色光に適合した色の印刷層を形成する。
印刷層7の印刷方法は特に限定されるものではなく、例えばシルク印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷方法を用いることができ、通常はシルク印刷によって行われる。
【0025】
第1のコーティング層8は、前記青色発光ダイオードのベアチップ3Bの上から垂下されて硬化されるもので、図1B及び図1Cに図示したように、凸状レンズに形成されるものである。
なお、第1のコーティング層8は、レンズ状のものに形成しているが、球面ではなく、曲面を備えたもの、一部に平面を備えた曲面のものでもよい。
また、この実施例では、青色発光ダイオードのベアチップ3B本体のみにコーティング層8が形成されているが、図1Cのように金線6の接続先の配線パターン部分を含むようにコーティング層8を形成するようにしてもよい(図2B参照)。
【0026】
前記第2のコーティング層80は、基板の表面をフラット状に形成するもので、このフラット化により、前記第2のコーティング層80から出射される光が乱出射しないようにするものである。
【0027】
前記第1のコーティング層8は及び前記第2のコーティング層80は、例えば急速硬化性のエポキシ系アクリルを用いる。その他のアクリル系樹脂でもよいし、エポキシ系樹脂でもよい。
【0028】
次に以上のように構成された面発光体L1の製造方法を、図3(A)〜(F)に基いて説明する。
(A) 前記樹脂基板1上に、多数の突起21を有する金属箔2を、該突起21を前記樹脂基板1に食い込ませて貼り付ける(図3(A))。
即ち、金属箔2の貼り付け面には予め接着剤を塗布しておき、また、突起21が樹脂基板1に食い込むように加圧接着する。
【0029】
(B) 前記金属箔2を所定の配線パターン20に形成する(図3(B))。
即ち、金属箔2をエッチングし所定の配線パターン20を形成する。
配線パターン20の形成方法は、エッチドフォイル法等の従来公知の技術を用いて行うことができる。このエッチングにより金属箔が無くなった樹脂基板1の表面には、前記突起21の食い込みによって形成されたピンホール10が残ることになる。
【0030】
(C) 所定の配線パターン20上に、補助メッキ4及びその上に無電解金メッキ5を重ねて形成する(図3(C))。
青色発光ダイオードのベアチップ3Bが固着される配線パターン20に隣接する配線パターン20上に、無電解メッキにより、実装密度を上げることができ、また皮膜の強いニッケルをメッキする。次に、この補助メッキ4の上に、無電解メッキにより金メッキ5を施す。
【0031】
(D) 前記金メッキ5及び青色発光ダイオードのベアチップ3Bが配置される円形領域70を少なくとも除いた領域に印刷層7を形成する(図3(D))。
これらの印刷層7は、シルク印刷によって形成する。
なお、この時、本発明においては、印刷層7の範囲を加減し、面発光体L1に対する、打ち抜き又は切削等の2次加工によって、面発光体L1を分割する場合には、その外周部分となる領域には印刷層7を形成しない。
【0032】
(E) 前記配線パターン20上に各青色発光ダイオードのベアチップ3Bを接合固着させ、且つ、前記金メッキ5との間を金線6を用いてボンディングする(図3(E))。
即ち、例えば青色発光ダイオードのベアチップ3Bの一方の電極(例えばN側電極)30は、前記配線パターン20上に直接接続され、他方の電極(例えばP側電極)31は、金線6によって近接の配線パターン20上の前記金メッキ5と接続される。各青色発光ダイオードのベアチップ3Bの電極と配線はワイヤーボンディング機器によって容易に接続させることができるが、この場合には、上述のように、前記補助メッキ4は、ボンディングポイントに加えられる溶接機による熱溶着及び圧力溶着によって、前記樹脂基板1が変形しないように保護すると共に、ボンディングの信頼を向上させる。
【0033】
(F) 前記青色発光ダイオードのベアチップ3B上に、蛍光体9を混入させたコーティング材を滴下させ、硬化させて第1のコーティング層8を形成する(図3(E))。
(G) 第1のコーティング層8の硬化を確認後に、その上から第2のコーティング層80をフラット状に形成する(図3(F))。
【0034】
上記工程ではアンカー部のピンホール10は、金属箔2を樹脂基板1上に貼り付け、加圧することで形成されているが、予めアルミニウム等の基板上にサンドブラスト等によりアンカー部を形成し、絶縁体を成膜し、メッキ等で配線パターンを形成してもよい。或いは、アルミニウム等の基板上に絶縁体を成膜し、メッキ等で配線パターンした後に、機械的にアンカー部を形成してもよい。
【0035】
以上のように構成される面発光体L1の作用効果は次の通りである。
(1) レンズ状の第1のコーティング層8から出る光線は、広範囲に拡散されて出射され、これらの光線が、第2のコーティング層80から出射されるので、一様な面発光体とすることができる。
(2) 樹脂基板1に残されたピンホール10に各コーティング層8、80が食い込んだ状態となっているため、樹脂基板1との接着性が極めて高いものとなる。このため、ピンホール10にコーティング層80が食い込んだ領域を利用して、プレスで打ち抜き又は切削加工等による2次加工を施すことにより、樹脂基板1とコーティング層8との剥離を引き起こすことなく、所望の形状の面発光体L1を得ることができる。
(3) 本発明の面発光体では、拡散板が不要であること及び下記の要素により、薄くて、軽量な、防水性に優れ、且つ、安価な面発光体を提供することができる。
即ち、前記補助メッキ4は、ボンディングポイントに加えられる溶接機による熱溶着と圧力溶着によって、樹脂基板1が変形しないように保護すると共に、ボンディングの信頼を向上させるものである。よって、前記金メッキ5の下に補助メッキ4を介在させることで、薄型の樹脂基板(例えば、厚さ0.3mm)に青色発光ダイオードのベアチップ3Bを実装することが可能となった。
また、この作用により、樹脂基板1の表面に塗布するコーティング層80を含めて、厚さが1.3mm±0.1の厚さの面発光体L1が製造可能である。
(4)また、基板1に形成されたピンホール10のアンカー効果により、基板1に対するコーティング層8、80の付着力、密着力が強まり、耐衝撃、耐振動、耐防水性に優れており、屋外でもそのまま使用可能な面発光体となっている。
(5) 砲弾型LEDユニットを別工程にて作り込む必要がなく、樹脂基板1へのマウンテングからコーティングまで1回の工程でベアチップ実装面発光体L1を生産することができる。即ち、従来は、砲弾型LEDユニットをそのパッケージメーカーが作り、それを照明機器メーカーが購入して、基板に実装していたが、本発明では、一度に、少ない工程で効率よく所定の発光色、特に白色光の面発光体L1を生産することができる。
【0036】
なお、コーティング材としてエポキシ樹脂を用いることができ、これに用いられる硬化剤としては、エポキシ樹脂と硬化反応を示すものであれば特に制限されず、公知の硬化剤が使用され、例えば、フェノール樹脂又は酸無水物が好ましい。特に酸無水物系硬化剤を用いると、硬化体の光学特性が著しく改善されるため、酸無水物を用いることがより好ましい。
【0037】
また、上記各樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、着色剤、カップリング剤、変性剤、光線(紫外線、可視光線、赤外線)吸収剤、充填剤等の従来公知の添加剤を配合することができる。
【0038】
次に、フルカラー面発光体L2の実施形態を説明する。
なお、上記面発光体L1と同一の構成についは詳細な説明を省略する。
図4〜図7のように、樹脂基板1の配線パターン20(後述)に、それぞれ赤色発光ダイオードのベアチップ3R(以下、単にベアチップ3Rと称する)、緑色発光ダイオードのベアチップ3G(以下、単にベアチップ3Gと称する)及び青色発光ダイオードのベアチップ3B(以下、単にベアチップ3Bと称する)を接続し、これらを一組として、前記基板1に対し、凸状の第1のコーティング層8を、均一に、且つ、等間隔又は略等間隔に隣接させて形成し、さらにその上から基板全体に第2コーティング層80を形成したものである。
【0039】
より詳細には、前記面発光体L1は、図4至図8に図示したように、樹脂基板1と、この樹脂基板1上に貼り付けられ、加圧されることで、基板1にアンカー部としてのピンホール10を形成させると共に、所定の配線パターン20にエッチングされる金属箔2と、前記配線パターン20上に施されるメッキ層Pとしての補助メッキ4及び金メッキ5を介して電極30、31が接続されるベアチップ3R、3G、3Bと、前記ベアチップ3R、3G、3Bが配置された円状の領域70及び打ち抜き又は切削される領域を少なくとも除いて形成される印刷層7と、前記印刷層7を構成するインキにより前記円状領域70の周囲にリング状に形成されるシルクダム71と、前記シルクダム71内に凸レンズ状に形成される第1のコーティング層8と、これらの第1のコーティング層8の上から、基板1全体にフラット状にコーティクングされる第2のコーティング層8を備えている。
【0040】
前記ベアチップ3Rは、例えばピーク波長が700nmのGaP系化合物半導体を用いる。前記ベアチップ3Gは、例えばピーク波長が520nmのInGaN系化合物半導体を用いる。前記ベアチップ3Bは、例えばピーク波長が465nmのInGaN系化合物半導体を用いる。
各ベアチップ3R、3G、3Bは、前記第1のコーティング層8が備える中心軸8cに対して、略等間隔にて、且つ、略等距離にて配置されている。
なお、この実施例では、一個のベアチップ3R、3G、3Bを一組としたが、光の強度を高めるため、複数個のベアチップ3R、3G、3Bを一組としてもよい。
【0041】
前記印刷層7は、フルカラーに適合した色、例えば黒系の印刷層を形成すればよいが、特に限定するものではない。
前記シルクダム71は、次のような機能を発揮するものである。
第1に、第1のコーティング層8の形状を各ベアチップ3R、3G、3Bのり光線が混ざりあって出射できるように形成させること、第2に、各コーティング層8の形状が均一に成形できるようにすること、第3に各ベアチップ3R、3G、3Bの基板に対する配置を、可能な限り等間隔に、且つ、均等に位置させること等である。
即ち、通常のシルクダムのように、第1のコーティング層8を形成する流動性のコーティング材が意図しない領域まで流れ出ることを防止するものではない。
前記シルクダム71は、この実施例では直径約5mm、巾約0.3mm、厚み約0.2mmに形成されている。
なお、前記シルクダム71の代わりに、基板表面にコートされるレジストを用いてリング状のパターンを形成して、これを土手部としてもよい。
このような土手部を前記面発光体L1の第1のコーティング層8の形成に用いてもよい。
【0042】
第1のコーティング層8は、シルクダム71内にコーティング材を滴下させ硬化させることにより凸状レンズに形成されるものである。
なお、第1のコーティング層8は、レンズ状のものに形成しているが、球面ではなく、曲面を備えているもの、一部に平面を備えた曲面のものでもよい。
その他の構成は、上記面発光体L1と同様である。
【0043】
以上の構成による面発光体L2の作用効果は、上記面発光体L1と同様な作用効果を奏し、さらに次のような作用を奏する。
(1) 従来のシルクダムは、専ら流動性があるコーティング材が意図しない領域まで流れ出ることを防止することを目的するものであった。一方、本発明の実施例では、第1のコーティング層8の形状を各ベアチップ3R、3G、3Bの光線が混ざりあって出射できるように形成させること、各コーティング層8の形状が均一に成形できるようにすること、各ベアチップ3R、3G、3Bの基板に対する配置を、可能な限り等間隔に、且つ、均等に位置させることを目的とするもので、各発光色が混ざり合う、安価なフルカラーの面発光体を提供することができる。
(2) 各ベアチップ3R、3G、3Bの発光を制御する基板に接続することにより、フルカラーの面発光体とすることができる。
【0044】
次に以上のように構成された面発光体L2の製造方法を図9(A)〜(F)に図示する。こられの工程は、面発光体L1の製造方法を図示する図3(A)〜(F)の工程に共通するもので、図9(A)〜(C)の工程は、面発光体L1の製造方法を図示する図3(A)〜(C)の工程と略同一であり、詳細な説明は省略する。
【0045】
(D) 前記金メッキ5及び各ベアチップ3R、3G、3Bが配置される円形領域70にシルクダム71を形成する共に、これを少なくとも除いた領域に印刷層7を形成する(図9(D))。
これらの印刷層7及びシルクダム71は、シルク印刷によって形成する。
なお、この時、本発明においては、印刷層7の範囲を加減し、面発光体L1に対する、打ち抜き又は切削等の2次加工によって、面発光体L1を分割する場合には、その外周部分となる領域には印刷層7を形成しない。
【0046】
(E) 前記配線パターン20上に各ベアチップ3R、3G、3Bを接合固着させ、且つ、前記金メッキ5との間を金線6を用いてボンディングする(図9(E))。
【0047】
(F) 前記シルクダム71内に、コーティング材を滴下させ、硬化させて第1のコーティング層8を形成する(図9(E))。
(F) 第1のコーティング層8の硬化を確認後に、その上から第2のコーティング層80をフラット状に形成する(図9(F))。
【0048】
以上のようにして得られるチップオンボード方式の面発光体L1、L2では、樹脂基板1に残されたピンホール10にコーティング層8が食い込んだ状態となっているため、樹脂基板1との接着性が極めて高いものとなる。このため、ピンホール10にコーティング層8が食い込んだ領域を利用して、プレスで打ち抜き又は切削加工等による2次加工を施すことにより、樹脂基板1とコーティング層8、80との剥離を引き起こすことなく、所望の形状の面発光体L1を得ることができる。
【符号の説明】
【0049】
L1 L2 ベアチップ実装面発光体
1 樹脂基板 10 ピンホール(アンカー部)
2 金属箔 20 配線パターン
21 突起
3R 3B 3G ベアチップ 30 31 電極
P メッキ層
4 補助メッキ
5 金メッキ
6 金線
7 印刷層
70 円状領域
71 シルクダム(土手部)
8 第1のコーティング層
80 第2のコーティング層
8c 中心軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の配線パターンに、発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの上からその発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層を形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項2】
配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続されるベアチップと、前記ベアチップを凸レンズ状にコーティングすると共に、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体が混入されてなる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上からフラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項3】
樹脂基板上に、複数の突起を有する金属箔を、該突起を前記樹脂基板に食い込ませて貼り付ける工程と、
前記金属箔を所定の配線パターンにエッチングする工程と、
前記配線パターン上にベアチップを接合させ、且つ、前記ベアチップの電極のメッキ層とをボンディングする工程と、
前記ベアチップの上から、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体を撹拌し、且つ、脱泡したコーティング材を垂下させて第1のコーティング層を形成する工程と、
前記第1のコーティング層の上から、フラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を形成することを特徴とするベアチップ実装面発光体の製造方法。
【請求項4】
基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの配置領域を囲むシルクダムを前記基板上に略等間隔に隣接させて形成し、前記シルクダム内に、凸状の第1のコーティング層を均一に形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項5】
配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続される赤色、緑色及び青色の各ベアチップと、前記ベアチップの配置領域を囲み、且つ、基板上に略等間隔に隣接させて形成されたシルクダムと、前記シルクダム内に凸レンズ状に均一にコーティングされる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上から基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項6】
前記シルクダムは、少なくとも前記配置領域及び打ち抜き又は切削される領域を除いて形成される印刷層により構成されることを特徴とする請求項4及び5の何れかに記載のベアチップ実装面発光体。
【請求項1】
基板の配線パターンに、発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの上からその発光を波長変換させる蛍光体を混入させた凸状の第1のコーティング層を形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項2】
配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続されるベアチップと、前記ベアチップを凸レンズ状にコーティングすると共に、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体が混入されてなる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上からフラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項3】
樹脂基板上に、複数の突起を有する金属箔を、該突起を前記樹脂基板に食い込ませて貼り付ける工程と、
前記金属箔を所定の配線パターンにエッチングする工程と、
前記配線パターン上にベアチップを接合させ、且つ、前記ベアチップの電極のメッキ層とをボンディングする工程と、
前記ベアチップの上から、前記ベアチップの発光を波長変換させる蛍光体を撹拌し、且つ、脱泡したコーティング材を垂下させて第1のコーティング層を形成する工程と、
前記第1のコーティング層の上から、フラット状に基板全体をコーティングする第2のコーティング層を形成することを特徴とするベアチップ実装面発光体の製造方法。
【請求項4】
基板の配線パターンに、それぞれ赤色、緑色及び青色に発光する発光ダイオードのベアチップを接続し、前記ベアチップの配置領域を囲むシルクダムを前記基板上に略等間隔に隣接させて形成し、前記シルクダム内に、凸状の第1のコーティング層を均一に形成し、さらに第1のコーティング層の上から基板全体に第2コーティング層を形成したことを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項5】
配線パターン及びアンカー部が形成される基板と、前記配線パターン上に施されるメッキ層を介して電極が接続される赤色、緑色及び青色の各ベアチップと、前記ベアチップの配置領域を囲み、且つ、基板上に略等間隔に隣接させて形成されたシルクダムと、前記シルクダム内に凸レンズ状に均一にコーティングされる第1のコーティング層と、前記第1のコーティング層の上から基板全体をコーティングする第2のコーティング層を備えることを特徴とするベアチップ実装面発光体。
【請求項6】
前記シルクダムは、少なくとも前記配置領域及び打ち抜き又は切削される領域を除いて形成される印刷層により構成されることを特徴とする請求項4及び5の何れかに記載のベアチップ実装面発光体。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2012−9530(P2012−9530A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−142462(P2010−142462)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(591255634)
【出願人】(302018503)サティスボンバー株式会社 (6)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【出願人】(591255634)
【出願人】(302018503)サティスボンバー株式会社 (6)
【出願人】(000005005)不二サッシ株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
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