モジュール式靴構造
【課題】接着剤なしで互いに固定することができるアッパー及び取り外し可能なアウトソールを有するモジュール式履物構造を提供する。
【解決手段】モジュール式履物構造は、取り外し可能なアウトソール12とともにアッパー14を備える。アッパー14及びアウトソール12は両方とも、踏み面を有する底部を備える。取り外し可能な中敷きが、アッパー14の内部に嵌め込まれ、クッション性のあるミッドソール16及び構造プレート18の両方を含む。アウトソール12は、接着剤を用いないでアッパー14に取り外し可能に固定される。
【解決手段】モジュール式履物構造は、取り外し可能なアウトソール12とともにアッパー14を備える。アッパー14及びアウトソール12は両方とも、踏み面を有する底部を備える。取り外し可能な中敷きが、アッパー14の内部に嵌め込まれ、クッション性のあるミッドソール16及び構造プレート18の両方を含む。アウトソール12は、接着剤を用いないでアッパー14に取り外し可能に固定される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、履物、特に環境に優しいモジュール式履物構造に関する。
【0002】
履物が汚れたとき、特にハイキング及びトレイルランニング等の屋外活動に参加した後に着用者が室内を移動するとき、履物の問題が生じることはよく知られている。これらの活動の一般的な結果として、履物のアウトソール上にごみ又は泥が集まり、着用者は室内に入る前に履物を脱がなければならないことがしばしばある。このように履物を脱ぐことは、第2の履物を準備するか、又は履物をまったく履かないで室内に進まなければならないかのいずれかであろうから、着用者にとって望ましくないであろう。
【0003】
上記問題に加えて、近年は、環境に優しい履物構造の開発がますます注目されるようになってきた。たとえば、履物のアッパーの構成に使用される革は、今ではそのなめし処理の環境フットプリント(environmental footprint)に基づいて選択される場合が多い。また、一部のアウトソールは現在、成形工程中に切り落とされた再粉砕くずゴム又は古タイヤ等の産業供給源から再利用されたクラムラバー等の再利用ゴム材料から製造される。
【0004】
履物の他の環境面についての取り組みは、アッパー、アウトソール及びミッドソールを取り付けるための処理を含めて、詳細には行われていない。ミッドソールを含む履物は一般的に、型枠内でミッドソールをアッパーに「直接取り付け」する処理で構成される。履物構造を完成するために、アウトソールが、アッパーと反対側でミッドソールに接着される。他の取り付け方法には、アッパー、アウトソール及びミッドソールの1つ又は複数の間の縫い目及び接着剤のさまざまな組み合わせが含まれる。これらの方法の多くは長年にわたって存続しているが、それらの環境への影響に関して、特に通常に使用される接着剤の性質に関して、いくらかの懸念が高まってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[発明の概要]
本発明は、接着剤なしで互いに固定することができるアッパー及び取り外し可能なアウトソールを有するモジュール式履物構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態では、本発明は、アッパー、取り外し可能なアウトソール及び取り外し可能な中敷きを有する履物構造に関する。アッパーは、踏み面を有する底部を備える。アウトソールは、アッパーの底部の下側に延在し、かつ踏み面も有する底部を含む。中敷きは、アッパーの内部に嵌め込まれ、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートの両方を有する。ミッドソール及びプレートはそれぞれ、それらの間の機械的噛み合いを可能にする構造を有する。
【0007】
別の実施の形態では、履物構造は、アウトソールをアッパーに取り外し可能に取り付けるための取り付け機構を有する。取り付け機構は、アウトソールがアッパーに固定される第1の位置と、着用者がアウトソールをアッパーから手動で取り外すことができる第2の位置とを有する。取り付け機構は、アウトソール及びアッパー間に延在してアッパー上の突起と嵌り合う踵ストラップであってもよい。別の実施の形態では、取り付け機構は、アッパーのつま先部分の上方に延在する、アウトソール上のつま先キャップと、アッパーの足前部部分の上方に延在する、アウトソール上の足前部ストラップとを有する。
【0008】
取り外し可能なアウトソールにより、着用者は、アウトソールを取り付けた丈夫な屋外用靴として、アウトソールを取り外したスリッパ状の室内靴として、いずれにも使い分けることができる。アッパーの底部の踏み面は、着用者が室内にいる間に履く、魅力的且つ機能的で清潔な履物製品を提供する。また、ミッドソール及び構造プレート間の機械的噛み合わせ、並びにアッパー及びアウトソール間の取り付け機構により、接着剤を用いない、したがって環境に優しい履物構造が実現される。
【0009】
本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴は、現在の実施形態の詳細な説明及び図面を参照することにより、容易に理解且つ評価されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[現在の実施形態の詳細な説明]
本発明の一実施形態を図1に示し、全体的に10で表す。図1及び図2を参照すると、本発明は概ね、アウトソール12、アッパー14、ミッドソール16及びプレート18を備える。構成部品は、接着剤を用いない構造で互いに嵌め合わされることができ、アッパー14がアウトソール12から取り外し可能である。
【0011】
アウトソール12は、多種多様な従来のソール材料、たとえば天然ゴム及び合成ゴム、革、PVC、EVA及びポリウレタンから製造されてもよい。一実施形態では、アウトソール12は、射出成形によって形成されるが、それはさまざまな方法で形成されてもよい。図10〜図12に示すように、アウトソール12は、上面22及び下側の接地面24を有する底部20を備える。接地面は、溝26及び隆起突起28を含む多種多様な踏み面パターンのうちの1つを含んでもよい。側壁30が、底部20の上面22から上方に延出している。側壁30は、足前部部分32、アーチ部分34、踵部分36、内面37及び外面39を有してもよい。図示の実施形態では、側壁は、アウトソール12全体の周囲に延在している。代替の実施形態では、側壁30は、底部20の選択部分だけから上方に延出してもよい。図示のように、側壁30は、上縁部40を有し、また側壁は、縁部40に近づくのに伴って、徐々に内向きに湾曲する。また、側壁は、アッパー(後述する)の一部分及び使用者のつま先の上方に側壁30を巻き付ける、上方延出部42及び内向き延出部44を有するつま先部分38を備えてもよい。
【0012】
一実施形態では、アウトソール12は、側壁30の上縁部40から、アウトソール12の足前部部分32内の使用者の足の上部の上方に延びるストラップ46を備える。図20に示すように、ストラップ46は、上縁部40の両側部から延出する1対の延長部分48、50から成る。延長部分48、50は、たとえばアウトソール12と一体成形することにより、アウトソール12と一体として形成されてもよい。図示の実施形態では、延長部分48、50はそれぞれ端部52、54を有し、端部52、54は弾性コネクタ56によって結合される。図示のように、弾性コネクタ56は、コネクタ56を延長部分48、50に取り付けるために、延長部分48、50の端部52、54内の穴に挿通される1対の突起60a、60bを有する。別法として、コネクタ56は、縫い目等の別の方法で延長部分に取り付けられてもよい。そうではなく、コネクタ56を省いて、延長部分48、50が、足前部の上方に延在する単一部材片であってもよい。
【0013】
アウトソール12は、アウトソール12をアッパー(より詳細に後述する)に連結するためのコネクタも含むことができる。図19に示すように、一実施形態では、コネクタは、アウトソール12の踵部分36から延出する可撓性材料製の細いストリップでもよい踵ストラップ64である。一実施形態では、踵ストラップ64は、布地から成り、これをアッパー14と同一の布地にして、ストラップ64がアッパー14から延出する外観を与えてもよい。図示のように、踵ストラップ64は、側壁30の内面37に縫い付けられた第1の端部66(図11に示す)を有する。本実施形態では、側壁30は、踵部分36内に穴68を有し、踵ストラップは、穴68に挿通される第2の端部70を有する。第2の端部70は、従来の方法により、アッパー14等の靴10の別の部分に取り付けることができる。図示の実施形態では、第2の端部70は、布地に連結されたプラスチックインサート72を有し、インサートは、ストラップ64を取り付ける部品上の突起96を受け入れるための穴74及びスリット76を有する。図19に示すように、踵ストラップ64は、アッパー14をアウトソール12に固定するために突起96が穴74内に受け入れられる取り付け位置(実線で示す)と、アッパーをアウトソール12から取り外すためにストラップ64が突起96から取り外される取り外し位置(仮想線で示す)との間を移動可能である。別法として、ストラップ64は、スナップファスナ、Velcro(登録商標)又は別の取り付け機構を有してもよい。
【0014】
一実施形態では、アッパー14は、底部80、バンプ82、クォータ84、86及び踵パネル88を有する。アッパー14は、布地、革、ビニル及び他の既知の材料等の多種多様な材料で構成されてもよく、概ねアウトソール12の側壁30内にぴったり嵌る寸法である。アッパー14の底部80は、上面90(図7に示す)及び下面92(図9に示す)を有する。下面92は、たとえば下面92に所望のパターンで取り付けられたグリップ材料(grip material)94を有することにより、接地面であるように設計されてもよい。一実施形態では、図19に詳細に示すように、踵パネル88は、外向きに突出する突起96を有する。突起96は、ノブ100を端部に設けたシャフト98を有し、それにより、突起96をアウトソール12上の踵ストラップ64の穴74に挿通することができるようになっている。別法として、踵パネル88は、アウトソール12に取り付けるための別の機械的締結機構を有してもよい。
【0015】
ミッドソール16及びプレート18が、アッパー14の内部に嵌まって、クッション性のある安定化中敷きを形成する。一実施形態では、ミッドソール16は、EVA又は他のクッション材料から形成され、アッパー14の底部80の概略形状を有する周縁部102を備える。ミッドソール16は、上面104、下面106、踵部分108、アーチ部分110及び足前部部分112をさらに有する。一実施形態では、ソックライナー(図示せず)が、上面104に取り付けられる。ソックライナーは、布地で構成されてもよく、また、接着剤等のさまざまな従来方法の1つにより、又はミッドソール16をソックライナー114に直接付着成形する(direct attach molding)ことにより、上面104に取り付けられてもよい。図13に示すように、ミッドソール16の下面106は、プレート18との機械的な噛み合いを生じるための複数の突起116を有する。図示の実施形態では、ミッドソール16は、踵部分108内の2つの突起116a、116b、アーチ部分110内の3つの突起116c〜116e及び足前部部分内の6つの突起116f〜116kを有する。代替の実施形態では、ミッドソール16の突起116の数を増減してもよく、また、突起116を異なる配置にしてもよく、たとえば、アーチ部分110内の突起116c〜116eを省いてもよい。図16を参照すると、一実施形態では、各々の上記突起116が、プレート18の部分と噛み合う形状である。たとえば、図示の実施形態では、各突起116は、傾斜縁部121でアンダーカットが付けられ、そのため、外縁部118に近づくのに伴って、その断面積が増加する。別法として、突起は異なる断面形状を有してもよい。
【0016】
プレート18は、ミッドソール16とアッパー14の底部80との間の位置でアッパー14内へ嵌め込まれる。一実施形態では、アッパー14及びミッドソール16に或る程度の剛性を追加するために、プレート18は剛性又は半剛性材料から構成される。たとえば、プレート18は、TPU、TPR又はPVCから射出成形されてもよい。別法として、プレート18をナイロン、ゴム、合成ゴム又はシリコーン等の他の材料から製造してもよいが、これらの代替材料のいずれかを使用する場合、おそらくインサート16は射出成形によって製造されないであろう。一実施形態では、プレート18は、上面117、下面119、足前部部分120、アーチ部分122及び踵部分124を有し、ミッドソール16の形状にほぼ対応する形状である。別法として、プレート18を、たとえば足前部部分120内へ延出させないことにより、ミッドソールより小さくすることができるであろう。
【0017】
一実施形態において、プレート18は、ミッドソール16と機械的に噛み合うように設計される。これにより、所望の場合、接着剤を使用しないでミッドソール16及びプレート18を連結することができる。図示のように、プレート18は、ミッドソール16上の突起116と整合する複数の穴123を有し、それにより、各穴123が突起116を受け入れ、それによりミッドソール16及びプレート18を噛み合わせることができる。図16に示すように、各穴123は、ミッドソール16との噛み合いを増加する断面形状を有するように開けられることができる。図示の実施形態では、図25に示すように、各穴123は傾斜カットでプレート18に開けられ、それにより、穴123の断面が下面119から上面117に向かって狭くなって、各アンダーカット付き突起116と各穴123との間に締まり嵌めが生じる。別の実施形態では、突起116の異なった断面形状に対応するように、穴123の断面形状を変化させてもよい。
【0018】
靴構造10の製造は、アウトソール12、アッパー14、ミッドソール16及びプレート18をそれぞれ個別に形成し、その後、部品を互いに組み付けることを含む。一実施形態では、部品は、接着剤を使用することなく、靴構造10に組み付けられることができる。この実施形態では、ミッドソール16及びプレート18を、たとえばミッドソール16上の突起をプレート18上の対応の穴123内に嵌め込むことにより、機械的に噛み合わされる(図15に示す)。噛み合わせたミッドソール16及びプレート18は次に、アッパー14内に挿入され(図17を参照)、それにより、プレート18の底面119が、アッパー14の底部80の上面90に係合する。次に、アッパー14をアウトソール12に挿入し(図18を参照)、それにより、バンプ82がアウトソールのストラップ46の下側に延在し、アッパー14の底部80の下面92が、アウトソール12の上面22に係合するようにする。プレート18の剛性は、アッパー12をアウトソール12内に保持するためにアッパー14をアウトソールの側壁30に押し当てるのを助ける。次に、アウトソール12をアッパー14に固定するために、踵ストラップ64を突起96に締結することにより、踵ストラップ64を取り付け位置へ移動させる。使用の際に、使用者は、踵ストラップ64を外し、アウトソール12をアッパー14から引き外すことにより、靴10を脱ぐことなく、アウトソール12を取り外すことができる。
【0019】
図21及び図22は、アッパーの2つの代替の実施形態14’及び14”を示し、これらではバンプ、クォータ及び踵部分が変更されている。たとえば、図22はひも締め型のアッパーを示し、図21はブーツ型のアッパーを示す。
【0020】
以上の説明は、本発明の現在の実施形態を説明するものである。均等の原則を含む特許法の原則に従って解釈されるべきである、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神及び広範の態様から逸脱することなく、さまざまな代替及び変化を加えることができる。たとえば、単数形の冠詞(「a」、「an」)、定冠詞(「the」)又は「前記(「said」)」を使用した単数形での特許請求の範囲の要素のいずれの言及も、その要素を単数形に制限するものと解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】図1の実施形態の分解図である。
【図3】図1の一実施形態の側面図である。
【図4】図1の一実施形態の上面図である。
【図5】図1の一実施形態の背面図である。
【図6】一実施形態によるアッパーの側面図である。
【図7】一実施形態によるアッパーの上面図である。
【図8】一実施形態によるアッパーの背面図である。
【図9】一実施形態によるアッパーの底面図である。
【図10】一実施形態によるアウトソールの側面図である。
【図11】一実施形態によるアウトソールの上面図である。
【図12】一実施形態によるアウトソールの背面図である。
【図13】一実施形態によるミッドソールの底面図である。
【図14】一実施形態によるプレートの底面図である。
【図15】噛み合わせたミッドソール及びプレートの底面図である。
【図16】図15の16−16線に沿った、噛み合わせたミッドソール及びプレートの断面図である。
【図17】アッパー内へ部分的に挿入した中敷きの側面図である。
【図18】アウトソール内へ部分的に挿入したアッパーの側面図である。
【図19】取り付け位置にある踵ストラップの拡大背面斜視図であり、踵ストラップを仮想線で取り外し位置に示す。
【図20】足前部ストラップの拡大上面図である。
【図21】第2の実施形態の斜視図である。
【図22】第3の実施形態の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
[発明の背景]
本発明は、履物、特に環境に優しいモジュール式履物構造に関する。
【0002】
履物が汚れたとき、特にハイキング及びトレイルランニング等の屋外活動に参加した後に着用者が室内を移動するとき、履物の問題が生じることはよく知られている。これらの活動の一般的な結果として、履物のアウトソール上にごみ又は泥が集まり、着用者は室内に入る前に履物を脱がなければならないことがしばしばある。このように履物を脱ぐことは、第2の履物を準備するか、又は履物をまったく履かないで室内に進まなければならないかのいずれかであろうから、着用者にとって望ましくないであろう。
【0003】
上記問題に加えて、近年は、環境に優しい履物構造の開発がますます注目されるようになってきた。たとえば、履物のアッパーの構成に使用される革は、今ではそのなめし処理の環境フットプリント(environmental footprint)に基づいて選択される場合が多い。また、一部のアウトソールは現在、成形工程中に切り落とされた再粉砕くずゴム又は古タイヤ等の産業供給源から再利用されたクラムラバー等の再利用ゴム材料から製造される。
【0004】
履物の他の環境面についての取り組みは、アッパー、アウトソール及びミッドソールを取り付けるための処理を含めて、詳細には行われていない。ミッドソールを含む履物は一般的に、型枠内でミッドソールをアッパーに「直接取り付け」する処理で構成される。履物構造を完成するために、アウトソールが、アッパーと反対側でミッドソールに接着される。他の取り付け方法には、アッパー、アウトソール及びミッドソールの1つ又は複数の間の縫い目及び接着剤のさまざまな組み合わせが含まれる。これらの方法の多くは長年にわたって存続しているが、それらの環境への影響に関して、特に通常に使用される接着剤の性質に関して、いくらかの懸念が高まってきた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
[発明の概要]
本発明は、接着剤なしで互いに固定することができるアッパー及び取り外し可能なアウトソールを有するモジュール式履物構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施の形態では、本発明は、アッパー、取り外し可能なアウトソール及び取り外し可能な中敷きを有する履物構造に関する。アッパーは、踏み面を有する底部を備える。アウトソールは、アッパーの底部の下側に延在し、かつ踏み面も有する底部を含む。中敷きは、アッパーの内部に嵌め込まれ、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートの両方を有する。ミッドソール及びプレートはそれぞれ、それらの間の機械的噛み合いを可能にする構造を有する。
【0007】
別の実施の形態では、履物構造は、アウトソールをアッパーに取り外し可能に取り付けるための取り付け機構を有する。取り付け機構は、アウトソールがアッパーに固定される第1の位置と、着用者がアウトソールをアッパーから手動で取り外すことができる第2の位置とを有する。取り付け機構は、アウトソール及びアッパー間に延在してアッパー上の突起と嵌り合う踵ストラップであってもよい。別の実施の形態では、取り付け機構は、アッパーのつま先部分の上方に延在する、アウトソール上のつま先キャップと、アッパーの足前部部分の上方に延在する、アウトソール上の足前部ストラップとを有する。
【0008】
取り外し可能なアウトソールにより、着用者は、アウトソールを取り付けた丈夫な屋外用靴として、アウトソールを取り外したスリッパ状の室内靴として、いずれにも使い分けることができる。アッパーの底部の踏み面は、着用者が室内にいる間に履く、魅力的且つ機能的で清潔な履物製品を提供する。また、ミッドソール及び構造プレート間の機械的噛み合わせ、並びにアッパー及びアウトソール間の取り付け機構により、接着剤を用いない、したがって環境に優しい履物構造が実現される。
【0009】
本発明の上記及び他の目的、利点及び特徴は、現在の実施形態の詳細な説明及び図面を参照することにより、容易に理解且つ評価されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[現在の実施形態の詳細な説明]
本発明の一実施形態を図1に示し、全体的に10で表す。図1及び図2を参照すると、本発明は概ね、アウトソール12、アッパー14、ミッドソール16及びプレート18を備える。構成部品は、接着剤を用いない構造で互いに嵌め合わされることができ、アッパー14がアウトソール12から取り外し可能である。
【0011】
アウトソール12は、多種多様な従来のソール材料、たとえば天然ゴム及び合成ゴム、革、PVC、EVA及びポリウレタンから製造されてもよい。一実施形態では、アウトソール12は、射出成形によって形成されるが、それはさまざまな方法で形成されてもよい。図10〜図12に示すように、アウトソール12は、上面22及び下側の接地面24を有する底部20を備える。接地面は、溝26及び隆起突起28を含む多種多様な踏み面パターンのうちの1つを含んでもよい。側壁30が、底部20の上面22から上方に延出している。側壁30は、足前部部分32、アーチ部分34、踵部分36、内面37及び外面39を有してもよい。図示の実施形態では、側壁は、アウトソール12全体の周囲に延在している。代替の実施形態では、側壁30は、底部20の選択部分だけから上方に延出してもよい。図示のように、側壁30は、上縁部40を有し、また側壁は、縁部40に近づくのに伴って、徐々に内向きに湾曲する。また、側壁は、アッパー(後述する)の一部分及び使用者のつま先の上方に側壁30を巻き付ける、上方延出部42及び内向き延出部44を有するつま先部分38を備えてもよい。
【0012】
一実施形態では、アウトソール12は、側壁30の上縁部40から、アウトソール12の足前部部分32内の使用者の足の上部の上方に延びるストラップ46を備える。図20に示すように、ストラップ46は、上縁部40の両側部から延出する1対の延長部分48、50から成る。延長部分48、50は、たとえばアウトソール12と一体成形することにより、アウトソール12と一体として形成されてもよい。図示の実施形態では、延長部分48、50はそれぞれ端部52、54を有し、端部52、54は弾性コネクタ56によって結合される。図示のように、弾性コネクタ56は、コネクタ56を延長部分48、50に取り付けるために、延長部分48、50の端部52、54内の穴に挿通される1対の突起60a、60bを有する。別法として、コネクタ56は、縫い目等の別の方法で延長部分に取り付けられてもよい。そうではなく、コネクタ56を省いて、延長部分48、50が、足前部の上方に延在する単一部材片であってもよい。
【0013】
アウトソール12は、アウトソール12をアッパー(より詳細に後述する)に連結するためのコネクタも含むことができる。図19に示すように、一実施形態では、コネクタは、アウトソール12の踵部分36から延出する可撓性材料製の細いストリップでもよい踵ストラップ64である。一実施形態では、踵ストラップ64は、布地から成り、これをアッパー14と同一の布地にして、ストラップ64がアッパー14から延出する外観を与えてもよい。図示のように、踵ストラップ64は、側壁30の内面37に縫い付けられた第1の端部66(図11に示す)を有する。本実施形態では、側壁30は、踵部分36内に穴68を有し、踵ストラップは、穴68に挿通される第2の端部70を有する。第2の端部70は、従来の方法により、アッパー14等の靴10の別の部分に取り付けることができる。図示の実施形態では、第2の端部70は、布地に連結されたプラスチックインサート72を有し、インサートは、ストラップ64を取り付ける部品上の突起96を受け入れるための穴74及びスリット76を有する。図19に示すように、踵ストラップ64は、アッパー14をアウトソール12に固定するために突起96が穴74内に受け入れられる取り付け位置(実線で示す)と、アッパーをアウトソール12から取り外すためにストラップ64が突起96から取り外される取り外し位置(仮想線で示す)との間を移動可能である。別法として、ストラップ64は、スナップファスナ、Velcro(登録商標)又は別の取り付け機構を有してもよい。
【0014】
一実施形態では、アッパー14は、底部80、バンプ82、クォータ84、86及び踵パネル88を有する。アッパー14は、布地、革、ビニル及び他の既知の材料等の多種多様な材料で構成されてもよく、概ねアウトソール12の側壁30内にぴったり嵌る寸法である。アッパー14の底部80は、上面90(図7に示す)及び下面92(図9に示す)を有する。下面92は、たとえば下面92に所望のパターンで取り付けられたグリップ材料(grip material)94を有することにより、接地面であるように設計されてもよい。一実施形態では、図19に詳細に示すように、踵パネル88は、外向きに突出する突起96を有する。突起96は、ノブ100を端部に設けたシャフト98を有し、それにより、突起96をアウトソール12上の踵ストラップ64の穴74に挿通することができるようになっている。別法として、踵パネル88は、アウトソール12に取り付けるための別の機械的締結機構を有してもよい。
【0015】
ミッドソール16及びプレート18が、アッパー14の内部に嵌まって、クッション性のある安定化中敷きを形成する。一実施形態では、ミッドソール16は、EVA又は他のクッション材料から形成され、アッパー14の底部80の概略形状を有する周縁部102を備える。ミッドソール16は、上面104、下面106、踵部分108、アーチ部分110及び足前部部分112をさらに有する。一実施形態では、ソックライナー(図示せず)が、上面104に取り付けられる。ソックライナーは、布地で構成されてもよく、また、接着剤等のさまざまな従来方法の1つにより、又はミッドソール16をソックライナー114に直接付着成形する(direct attach molding)ことにより、上面104に取り付けられてもよい。図13に示すように、ミッドソール16の下面106は、プレート18との機械的な噛み合いを生じるための複数の突起116を有する。図示の実施形態では、ミッドソール16は、踵部分108内の2つの突起116a、116b、アーチ部分110内の3つの突起116c〜116e及び足前部部分内の6つの突起116f〜116kを有する。代替の実施形態では、ミッドソール16の突起116の数を増減してもよく、また、突起116を異なる配置にしてもよく、たとえば、アーチ部分110内の突起116c〜116eを省いてもよい。図16を参照すると、一実施形態では、各々の上記突起116が、プレート18の部分と噛み合う形状である。たとえば、図示の実施形態では、各突起116は、傾斜縁部121でアンダーカットが付けられ、そのため、外縁部118に近づくのに伴って、その断面積が増加する。別法として、突起は異なる断面形状を有してもよい。
【0016】
プレート18は、ミッドソール16とアッパー14の底部80との間の位置でアッパー14内へ嵌め込まれる。一実施形態では、アッパー14及びミッドソール16に或る程度の剛性を追加するために、プレート18は剛性又は半剛性材料から構成される。たとえば、プレート18は、TPU、TPR又はPVCから射出成形されてもよい。別法として、プレート18をナイロン、ゴム、合成ゴム又はシリコーン等の他の材料から製造してもよいが、これらの代替材料のいずれかを使用する場合、おそらくインサート16は射出成形によって製造されないであろう。一実施形態では、プレート18は、上面117、下面119、足前部部分120、アーチ部分122及び踵部分124を有し、ミッドソール16の形状にほぼ対応する形状である。別法として、プレート18を、たとえば足前部部分120内へ延出させないことにより、ミッドソールより小さくすることができるであろう。
【0017】
一実施形態において、プレート18は、ミッドソール16と機械的に噛み合うように設計される。これにより、所望の場合、接着剤を使用しないでミッドソール16及びプレート18を連結することができる。図示のように、プレート18は、ミッドソール16上の突起116と整合する複数の穴123を有し、それにより、各穴123が突起116を受け入れ、それによりミッドソール16及びプレート18を噛み合わせることができる。図16に示すように、各穴123は、ミッドソール16との噛み合いを増加する断面形状を有するように開けられることができる。図示の実施形態では、図25に示すように、各穴123は傾斜カットでプレート18に開けられ、それにより、穴123の断面が下面119から上面117に向かって狭くなって、各アンダーカット付き突起116と各穴123との間に締まり嵌めが生じる。別の実施形態では、突起116の異なった断面形状に対応するように、穴123の断面形状を変化させてもよい。
【0018】
靴構造10の製造は、アウトソール12、アッパー14、ミッドソール16及びプレート18をそれぞれ個別に形成し、その後、部品を互いに組み付けることを含む。一実施形態では、部品は、接着剤を使用することなく、靴構造10に組み付けられることができる。この実施形態では、ミッドソール16及びプレート18を、たとえばミッドソール16上の突起をプレート18上の対応の穴123内に嵌め込むことにより、機械的に噛み合わされる(図15に示す)。噛み合わせたミッドソール16及びプレート18は次に、アッパー14内に挿入され(図17を参照)、それにより、プレート18の底面119が、アッパー14の底部80の上面90に係合する。次に、アッパー14をアウトソール12に挿入し(図18を参照)、それにより、バンプ82がアウトソールのストラップ46の下側に延在し、アッパー14の底部80の下面92が、アウトソール12の上面22に係合するようにする。プレート18の剛性は、アッパー12をアウトソール12内に保持するためにアッパー14をアウトソールの側壁30に押し当てるのを助ける。次に、アウトソール12をアッパー14に固定するために、踵ストラップ64を突起96に締結することにより、踵ストラップ64を取り付け位置へ移動させる。使用の際に、使用者は、踵ストラップ64を外し、アウトソール12をアッパー14から引き外すことにより、靴10を脱ぐことなく、アウトソール12を取り外すことができる。
【0019】
図21及び図22は、アッパーの2つの代替の実施形態14’及び14”を示し、これらではバンプ、クォータ及び踵部分が変更されている。たとえば、図22はひも締め型のアッパーを示し、図21はブーツ型のアッパーを示す。
【0020】
以上の説明は、本発明の現在の実施形態を説明するものである。均等の原則を含む特許法の原則に従って解釈されるべきである、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の精神及び広範の態様から逸脱することなく、さまざまな代替及び変化を加えることができる。たとえば、単数形の冠詞(「a」、「an」)、定冠詞(「the」)又は「前記(「said」)」を使用した単数形での特許請求の範囲の要素のいずれの言及も、その要素を単数形に制限するものと解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】図1の実施形態の分解図である。
【図3】図1の一実施形態の側面図である。
【図4】図1の一実施形態の上面図である。
【図5】図1の一実施形態の背面図である。
【図6】一実施形態によるアッパーの側面図である。
【図7】一実施形態によるアッパーの上面図である。
【図8】一実施形態によるアッパーの背面図である。
【図9】一実施形態によるアッパーの底面図である。
【図10】一実施形態によるアウトソールの側面図である。
【図11】一実施形態によるアウトソールの上面図である。
【図12】一実施形態によるアウトソールの背面図である。
【図13】一実施形態によるミッドソールの底面図である。
【図14】一実施形態によるプレートの底面図である。
【図15】噛み合わせたミッドソール及びプレートの底面図である。
【図16】図15の16−16線に沿った、噛み合わせたミッドソール及びプレートの断面図である。
【図17】アッパー内へ部分的に挿入した中敷きの側面図である。
【図18】アウトソール内へ部分的に挿入したアッパーの側面図である。
【図19】取り付け位置にある踵ストラップの拡大背面斜視図であり、踵ストラップを仮想線で取り外し位置に示す。
【図20】足前部ストラップの拡大上面図である。
【図21】第2の実施形態の斜視図である。
【図22】第3の実施形態の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール式履物構造であって、
底部を有するアッパーであって、該底部は踏み面を有する、アッパーと、
底部を有する取り外し可能なアウトソールであって、該アウトソールの前記底部は、前記アッパーの前記底部の下側に延在し、該アウトソールの前記底部は、踏み面を有する、取り外し可能なアウトソールと、
前記アッパーの内部の取り外し可能な中敷きであって、該取り外し可能な中敷きは、ミッドソール及びプレートを有し、該ミッドソール及び該プレートはそれぞれ、該ミッドソール及び該プレート間に機械的噛み合いを生じるための構造を有する、取り外し可能な中敷きと、
前記アッパーから延出するコネクタと、
前記アウトソールから延出するストラップであって、前記コネクタと嵌め合わされ、それにより、前記アウトソールを前記アッパーに固定することができる、ストラップと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項2】
前記ミッドソール及び前記プレートの一方は、突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起を受け入れる寸法の切り欠きを有し、
前記突起は該切り欠きに挿入され、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを機械的に噛み合わせるようにする、請求項1に記載のモジュール式履物構造。
【請求項3】
前記突起の各々にアンダーカットが付けられ、各切り欠きは、前記突起の前記アンダーカットに締まり嵌めされる傾斜カットの壁によって画定される、請求項2に記載のモジュール式履物構造。
【請求項4】
前記ミッドソール及び前記プレートの前記一方は、踵部分及び足前部部分を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの前記一方は、複数の前記突起を有し、
前記突起の少なくとも1つが、前記踵部分内に配置され、
前記突起の少なくとも1つが、前記足前部部分内に配置される、請求項3に記載のモジュール式履物構造。
【請求項5】
前記ミッドソールは、クッション材料から形成され、
前記プレートは、剛性又は半剛性材料から形成される、請求項4に記載のモジュール式履物構造。
【請求項6】
前記ミッドソールは、EVAから形成され、
前記プレートは、TPU、TPR及びPVCのうちの1つから形成される、請求項5に記載のモジュール式履物構造。
【請求項7】
前記ストラップは、前記アウトソール及び前記アッパーを取り外し可能に連結するための踵ストラップであり、
該踵ストラップは、
該踵ストラップの一部分が前記アッパーの一部分と嵌り合う取り付け位置と、
前記アウトソールを前記アッパーから分離させることができる取り外し位置と
を有する、請求項6に記載のモジュール式履物構造。
【請求項8】
モジュール式履物構造であって、
底部を有するアッパーであって、該底部は、踏み面を有する、アッパーと、
前記アッパーの少なくとも一部分を覆うアウトソールであって、踏み面を有する、アウトソールと、
前記アウトソールから延出して、前記アッパーを前記アウトソールに取り外し可能に取り付けることができるようにする取り付け手段であって、前記アッパーが前記アウトソールに固定される取り付け位置と、前記アッパーを前記アウトソールから離脱させ、それにより、該アウトソールを該アッパーから手動で取り外して、該アッパーの前記底部を露出させることができる取り外し位置とを有する、取り付け手段と、
前記アッパーの内部に位置付けられる中敷きと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項9】
前記取り付け手段は、
前記アウトソール及び前記アッパーの一方から延出する踵ストラップと、該アウトソール及び該アッパーの他方から延出するコネクタとを有し、
前記取り付け手段が前記取り付け位置にあるとき、前記踵ストラップは前記コネクタに締結され、
前記取り付け手段が前記取り外し位置にあるとき、前記踵ストラップは前記コネクタに締結されない、請求項8に記載のモジュール式履物構造。
【請求項10】
前記踵ストラップは、前記アウトソールに連結された第1の端部と、穴を画定する第2の端部とを有し、
前記コネクタは、前記アッパーから延出する突起を有し、
前記取り付け手段が前記取り付け位置にあるとき、前記突起は前記穴に挿通される、請求項9に記載のモジュール式履物構造。
【請求項11】
前記アッパー及び前記アウトソールはそれぞれ踵部分を有し、
前記踵ストラップの前記第1の端部は、前記アウトソールの前記踵部分に連結され、
前記突起は、前記アッパーの前記踵部分から延出する、請求項10に記載のモジュール式履物構造。
【請求項12】
前記アッパーは、足前部部分及びつま先部分を有し、
前記アウトソールは、前記足前部部分の上方に延出する足前部ストラップと、前記つま先部分の上方に延在するつま先キャップとを有する、請求項11に記載のモジュール式履物構造。
【請求項13】
前記取り外し可能な中敷きは、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートを有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの一方が、複数の突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起と整合する複数の穴を有し、
前記突起が前記穴に挿通され、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを機械的に噛み合わせるようにする、請求項12に記載のモジュール式履物構造。
【請求項14】
モジュール式履物構造であって、
側部及び底部を有するアッパーと、
底部、及び該底部から上方に延出する側壁を有するアウトソールであって、該アウトソールの前記底部及び前記側壁は協働して、前記アッパーの少なくとも一部分を囲い込む、アウトソールと、
前記アウトソール及び前記アッパーを取り外し可能に取り付ける取り付け機構であって、該取り付け機構は、
前記アウトソールに取り付けられた第1のコネクタ、及び前記アッパーに取り付けられた第2のコネクタを有し、
該第1のコネクタ及び該第2のコネクタは互いに嵌り合い、それにより、前記アウトソールを前記アッパーに固定し、
前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタは、手動で分離されることができ、それにより、前記アウトソールを前記アッパーから取り外して、該アッパーの前記底部を露出させる、取り付け機構と、
前記アッパーの内部の取り外し可能な中敷きであって、該中敷きは、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートを有し、該ミッドソール及び該プレートは、該ミッドソール及び該プレートを機械的に噛み合わせるための構造を有する、取り外し可能な中敷きと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項15】
前記アッパーの前記底部は第1の踏み面を有し、
前記アウトソールの前記底部は、第2の踏み面を有する、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項16】
前記履物構造は踵領域を有し、
前記第1のコネクタは、前記踵領域内で前記アウトソールから延出する踵ストラップであり、
前記第2のコネクタは、前記踵領域内で前記アッパーから延出する突起である、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項17】
前記アウトソールは第1の材料から形成され、
前記アッパー及び前記踵ストラップは、前記第1の材料と異なる第2の材料から形成される、請求項16に記載のモジュール式履物構造。
【請求項18】
前記ミッドソール及び前記プレートの一方は複数の突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起と整合する複数の穴を有し、前記突起を前記穴に挿通し、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを噛み合わせるようにする、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項19】
前記アッパーは足前部部分を有し、
前記取り付け機構は、前記アウトソールに取り付けられて前記アッパーの前記足前部部分の上方に延在する足前部ストラップを有する、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項20】
前記アッパーはつま先部分を有し、
前記アウトソールは、前記アッパーの前記つま先部分の上方に延在するつま先キャップを有する、請求項19に記載のモジュール式履物構造。
【請求項1】
モジュール式履物構造であって、
底部を有するアッパーであって、該底部は踏み面を有する、アッパーと、
底部を有する取り外し可能なアウトソールであって、該アウトソールの前記底部は、前記アッパーの前記底部の下側に延在し、該アウトソールの前記底部は、踏み面を有する、取り外し可能なアウトソールと、
前記アッパーの内部の取り外し可能な中敷きであって、該取り外し可能な中敷きは、ミッドソール及びプレートを有し、該ミッドソール及び該プレートはそれぞれ、該ミッドソール及び該プレート間に機械的噛み合いを生じるための構造を有する、取り外し可能な中敷きと、
前記アッパーから延出するコネクタと、
前記アウトソールから延出するストラップであって、前記コネクタと嵌め合わされ、それにより、前記アウトソールを前記アッパーに固定することができる、ストラップと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項2】
前記ミッドソール及び前記プレートの一方は、突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起を受け入れる寸法の切り欠きを有し、
前記突起は該切り欠きに挿入され、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを機械的に噛み合わせるようにする、請求項1に記載のモジュール式履物構造。
【請求項3】
前記突起の各々にアンダーカットが付けられ、各切り欠きは、前記突起の前記アンダーカットに締まり嵌めされる傾斜カットの壁によって画定される、請求項2に記載のモジュール式履物構造。
【請求項4】
前記ミッドソール及び前記プレートの前記一方は、踵部分及び足前部部分を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの前記一方は、複数の前記突起を有し、
前記突起の少なくとも1つが、前記踵部分内に配置され、
前記突起の少なくとも1つが、前記足前部部分内に配置される、請求項3に記載のモジュール式履物構造。
【請求項5】
前記ミッドソールは、クッション材料から形成され、
前記プレートは、剛性又は半剛性材料から形成される、請求項4に記載のモジュール式履物構造。
【請求項6】
前記ミッドソールは、EVAから形成され、
前記プレートは、TPU、TPR及びPVCのうちの1つから形成される、請求項5に記載のモジュール式履物構造。
【請求項7】
前記ストラップは、前記アウトソール及び前記アッパーを取り外し可能に連結するための踵ストラップであり、
該踵ストラップは、
該踵ストラップの一部分が前記アッパーの一部分と嵌り合う取り付け位置と、
前記アウトソールを前記アッパーから分離させることができる取り外し位置と
を有する、請求項6に記載のモジュール式履物構造。
【請求項8】
モジュール式履物構造であって、
底部を有するアッパーであって、該底部は、踏み面を有する、アッパーと、
前記アッパーの少なくとも一部分を覆うアウトソールであって、踏み面を有する、アウトソールと、
前記アウトソールから延出して、前記アッパーを前記アウトソールに取り外し可能に取り付けることができるようにする取り付け手段であって、前記アッパーが前記アウトソールに固定される取り付け位置と、前記アッパーを前記アウトソールから離脱させ、それにより、該アウトソールを該アッパーから手動で取り外して、該アッパーの前記底部を露出させることができる取り外し位置とを有する、取り付け手段と、
前記アッパーの内部に位置付けられる中敷きと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項9】
前記取り付け手段は、
前記アウトソール及び前記アッパーの一方から延出する踵ストラップと、該アウトソール及び該アッパーの他方から延出するコネクタとを有し、
前記取り付け手段が前記取り付け位置にあるとき、前記踵ストラップは前記コネクタに締結され、
前記取り付け手段が前記取り外し位置にあるとき、前記踵ストラップは前記コネクタに締結されない、請求項8に記載のモジュール式履物構造。
【請求項10】
前記踵ストラップは、前記アウトソールに連結された第1の端部と、穴を画定する第2の端部とを有し、
前記コネクタは、前記アッパーから延出する突起を有し、
前記取り付け手段が前記取り付け位置にあるとき、前記突起は前記穴に挿通される、請求項9に記載のモジュール式履物構造。
【請求項11】
前記アッパー及び前記アウトソールはそれぞれ踵部分を有し、
前記踵ストラップの前記第1の端部は、前記アウトソールの前記踵部分に連結され、
前記突起は、前記アッパーの前記踵部分から延出する、請求項10に記載のモジュール式履物構造。
【請求項12】
前記アッパーは、足前部部分及びつま先部分を有し、
前記アウトソールは、前記足前部部分の上方に延出する足前部ストラップと、前記つま先部分の上方に延在するつま先キャップとを有する、請求項11に記載のモジュール式履物構造。
【請求項13】
前記取り外し可能な中敷きは、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートを有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの一方が、複数の突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起と整合する複数の穴を有し、
前記突起が前記穴に挿通され、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを機械的に噛み合わせるようにする、請求項12に記載のモジュール式履物構造。
【請求項14】
モジュール式履物構造であって、
側部及び底部を有するアッパーと、
底部、及び該底部から上方に延出する側壁を有するアウトソールであって、該アウトソールの前記底部及び前記側壁は協働して、前記アッパーの少なくとも一部分を囲い込む、アウトソールと、
前記アウトソール及び前記アッパーを取り外し可能に取り付ける取り付け機構であって、該取り付け機構は、
前記アウトソールに取り付けられた第1のコネクタ、及び前記アッパーに取り付けられた第2のコネクタを有し、
該第1のコネクタ及び該第2のコネクタは互いに嵌り合い、それにより、前記アウトソールを前記アッパーに固定し、
前記第1のコネクタ及び前記第2のコネクタは、手動で分離されることができ、それにより、前記アウトソールを前記アッパーから取り外して、該アッパーの前記底部を露出させる、取り付け機構と、
前記アッパーの内部の取り外し可能な中敷きであって、該中敷きは、クッション性のあるミッドソール及び構造プレートを有し、該ミッドソール及び該プレートは、該ミッドソール及び該プレートを機械的に噛み合わせるための構造を有する、取り外し可能な中敷きと
を備える、モジュール式履物構造。
【請求項15】
前記アッパーの前記底部は第1の踏み面を有し、
前記アウトソールの前記底部は、第2の踏み面を有する、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項16】
前記履物構造は踵領域を有し、
前記第1のコネクタは、前記踵領域内で前記アウトソールから延出する踵ストラップであり、
前記第2のコネクタは、前記踵領域内で前記アッパーから延出する突起である、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項17】
前記アウトソールは第1の材料から形成され、
前記アッパー及び前記踵ストラップは、前記第1の材料と異なる第2の材料から形成される、請求項16に記載のモジュール式履物構造。
【請求項18】
前記ミッドソール及び前記プレートの一方は複数の突起を有し、
前記ミッドソール及び前記プレートの他方は、前記突起と整合する複数の穴を有し、前記突起を前記穴に挿通し、それにより、前記ミッドソール及び前記プレートを噛み合わせるようにする、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項19】
前記アッパーは足前部部分を有し、
前記取り付け機構は、前記アウトソールに取り付けられて前記アッパーの前記足前部部分の上方に延在する足前部ストラップを有する、請求項14に記載のモジュール式履物構造。
【請求項20】
前記アッパーはつま先部分を有し、
前記アウトソールは、前記アッパーの前記つま先部分の上方に延在するつま先キャップを有する、請求項19に記載のモジュール式履物構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2008−178687(P2008−178687A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−4822(P2008−4822)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(501090238)ウルヴリン ワールド ワイド インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−4822(P2008−4822)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【出願人】(501090238)ウルヴリン ワールド ワイド インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]