説明

レンズの加工装置およびその加工方法

【課題】多品種少量のレンズを、所望の研磨精度で効率よく製造する。
【解決手段】被加工材1を研削および研磨してレンズを作製するレンズの加工装置において、レンズの半球分の表面形状が内面に加工され、被加工材1を挟持する一対の金型2a,2bと、一対の金型2a,2bの間隙に研磨液を滴下するための供給ノズル6と、一対の金型2a,2bと供給ノズル6とに、超音波振動を加えるための手段5a,5bとを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズの加工装置およびその加工方法に関し、より詳細には、多品種少量のレンズを効率よく製造するためのレンズの加工装置およびその加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光学レンズの製作には、様々な加工方法が用いられてきた。例えば、金型を用いたプレス成形、微小回転工具による切削、研磨などの機械的な加工方法が知られている。また、球状レンズの加工方法として、バレル加工機、ラッピング装置、両面研磨装置等が知られている。バレル加工機は、回転するバレル内にレンズ加工片と研磨材とを投入し、加工片と研磨材の衝突により加工片の粗加工を行う。ラッピング装置は、砥粒が付着したラップ盤の上に、被加工材を保持するワークホルダを配置し、ラップ盤の回転とワークホルダの往復動とによりと被加工材の研削を行う(例えば、特許文献1参照)。両面研磨装置は、上下の定盤の間に被加工材を挟持し、研磨材を滴下しながら上下の定盤を回転させ、被加工材の両面研磨を行う(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
一方、マイクロレンズの加工方法として、微小なポリッシャを被加工面に押しつけ、研磨砥粒を掛けながら超音波振動を付加する超音波援用研磨装置が知られている(例えば、非特許文献1参照)。超音波振動により、研磨加工痕の微小化が可能となり、口径0.5〜3mmφ程度のマイクロレンズを製作することができる。
【0004】
ここでは、球状レンズを製作する工程を、レンズ材料から立方体の被加工材を切り出す(切削)第1工程と、立方体の角を除去して被加工材を略球形に研削する第2工程と、略球形に被加工材を所望の精度の球形に研磨する第3工程とに分ける。バレル加工機、ラッピング装置は主として第2工程に、両面研磨装置、超音波援用研磨装置は主として第3工程に用いられる。また、バレル加工機、ラッピング装置および両面研磨装置は、少品種大量生産に向いているが、超音波援用研磨装置は多品種少量の生産に向いている。
【0005】
【特許文献1】特開2003−232902号公報
【特許文献2】特開2002−326154号公報
【非特許文献1】鈴木浩文、「超音波援用マイクロ非球面研磨法の開発」、日本機械学会誌、Vol.108, No.1040, p.36, 2005年7月
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
第2工程における研削は、被加工材を略球形に加工するだけでよいので、レンズ表面の形状誤差は数μm〜十数μm程度でよい。一方、第3工程における研磨は、レンズ表面の形状誤差を所望の精度以下に加工する必要が有り、例えば、マイクロレンズの場合、0.1μm程度の研磨精度が必要と成る。従って、球状レンズの製作では、切削、研削および研磨のそれぞれに専用の工具を使用して加工するために、工程が複雑になり、製作コストが高いという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、多品種少量のレンズを、所望の研磨精度で効率よく製造するためのレンズの加工装置およびその加工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、被加工材を研削および研磨してレンズを作製するレンズの加工装置において、前記レンズの半球分の表面形状が内面に加工され、前記被加工材を挟持する一対の金型と、該一対の金型の間隙に研磨液を滴下するための供給ノズルと、前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加えるための手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレンズの加工装置において、前記研磨液は、研削加工に用いる砥粒と、研磨加工に用いる研磨材とを含み、前記研磨液を前記一対の金型の間隙から洗い流すための洗浄液が格納された複数のタンクを備え、前記複数のタンクが、切替弁を介して前記供給ノズルに接続されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1および2に記載のレンズの加工装置において、前記一対の金型の対向する面が摺動するように回転し、前記被加工材を押し付けることにより、前記被加工材を擂潰する手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、レンズ材料から四角柱の複数の被加工材を切り出す第1工程と、該被加工材の角を除去して略球形の被加工材に研削する第2工程と、該略球形の被加工材を所望の精度の球形に研磨する第3工程とを含むレンズの加工方法において、前記第2工程は、前記レンズの半球分の表面形状が内面に加工され、前記略球形の被加工材を挟持する一対の金型の間隙に、供給ノズルから研削用の砥粒を滴下し、前記一対の金型の対向する面が摺動するように、前記一対の金型のそれぞれを回転させ、前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加え、前記第3工程は、前記一対の金型の間隙に、前記供給ノズルから研磨用の研磨材を滴下し、前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加えることを特徴とする。
【0012】
前記第2工程は、粒径が5〜50μmの砥粒を滴下し、周波数20kHz、出力30W〜200Wの超音波振動を加え、前記第3工程は、粒径が0.01〜1μmの研磨材を滴下し、周波数100kHz〜3MHz、出力30W〜200Wの超音波振動を加えることが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明によれば、多品種少量のレンズを、所望の研磨精度で効率よく製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。本実施形態では、研削および研磨を連続して行うことができ、多品種少量のレンズを効率よく製造することができるレンズの加工装置およびその加工方法を提供する。
【0015】
図1に、本発明の一実施形態にかかるレンズの加工装置を示す。被加工材1は、超音波ホーン2a,2bに挟持されており、これを球状レンズに加工する方法を説明する。超音波ホーン2a,2bは、半球のお椀の形状を有し、その内面が球状レンズの表面形状に加工された金型である。ここで、所望の球状レンズの表面誤差を0.1μmとすると、お椀の内面の表面精度は、数μm程度でよい。超音波ホーン2a,2bは、回転擂潰機構3a,3bに接続され、回転軸4a,4bの軸中心の周りを回転する。すなわち、超音波ホーン2a,2bの対向する面が、挟持されている被加工材1に対して、摺動するように回転する。回転擂潰機構3a,3bは、超音波ホーン2a,2bを、被加工材1に適当な圧力で押し付けることにより、被加工材1を擂り潰すように研削する。
【0016】
また、回転擂潰機構3a,3bには、超音波振動発生機構5a,5bが接続されており、回転軸4a,4bを介して、超音波ホーン2a,2bに超音波振動を与えることができる。
【0017】
図2に、超音波ホーンの詳細な構成を示す。金型材料は、例えば、チタン合金、ステンレス、黄銅鋼、鉄、スズ、鉛、およびそれらの合金を用いる。超音波ホーン2a,2bの内面は、図2(a)に示すように、それぞれ所望の球状レンズの半球分の形状を有する。超音波ホーン2a,2bの対向する面は、間隙21を有する。例えば、鋳鉄製のホーンと0.1mm径のコロイダルシリカを用いる場合は、約1mm程度である。この間隙は、ホーンの材質、研磨液の種類に応じて調整する。
【0018】
回転擂潰機構3a,3bに固定した際に、超音波ホーン2a,2bの上部の間隙から、供給ノズル6から滴下される研磨液が供給され、対向する下部の間隙から、研磨液が排出される(図2(b))。また、超音波ホーン2a,2bの内面には、図2(c)に示すように、研磨液が被加工材1を覆うように、スパイラル状の溝22を形成してもよい。
【0019】
砥粒タンク7、研磨材タンク8、水洗タンク9は、切替弁を介して、供給ノズル6に接続され、研磨液を供給する。砥粒タンク7には、研削用の砥粒と分散材が格納され、研磨材タンク8には、研磨用の研磨材と分散材が格納されている。水洗タンク9は、超音波ホーン2a,2bの間隙の中の研磨液を洗い流すための水または純水が格納されている。また、供給ノズル6にも超音波振動発生機構5a,5bが接続されており、供給する砥粒、研磨材に超音波振動を加えることができる。
【0020】
さらに、レンズの加工装置には、超音波ホーン2a,2bから排出された研磨液を受ける受け皿9を備え、回収された研磨液を廃液タンク10に排出したり、再利用のために砥粒タンク7、または研磨材タンク8に戻すことができる。回転擂潰機構3a,3b、超音波振動発生機構5a,5bおよび切替弁は、制御機構11により制御される。
【0021】
最初に、上述した第2工程における研削について説明する。被加工材1は、レンズ材料から切り出された四角柱である。制御機構11は、砥粒タンク7から研削用の砥粒を供給ノズル6に供給し、回転擂潰機構3a,3bを制御して超音波ホーン2a,2bを回転させる。なお、砥粒タンク7を種類の異なる複数の砥粒に応じて用意し、研削の進行状況に応じて砥粒を変えてもよい。研削加工では、精度が要求されないことから、滴下される砥粒の粒径は5〜50μm程度のものを使用し、例えば、10〜50μm程度のカーボランダム、ダイヤモンド粉末等を使用することができる。
【0022】
また、第2工程では研削能力を優先して加工する。制御機構11は、超音波振動発生機構5a,5bを制御して、超音波ホーン2a,2bに、周波数約20kHzの超音波振動を加える。超音波振動の周波数は、砥粒の径に応じて調整し、粒径が小さいほど周波数を高くするのが望ましい。超音波ホーン2a,2bを、被加工材1に100kPa以下の圧力で押し付け、超音波振動を加えることにより、被加工材1を擂り潰すように研削する。
【0023】
また、供給ノズル6に超音波振動を加えることにより、研磨液に超音波振動を与え、これを超音波ホーン2a,2bの間隙22に滴下する。超音波振動を与えられた研磨液は、超音波ホーン2a,2bと被加工材1との間隙に浸透しやすく、超音波の衝撃力により、被加工材1の研削能力を高められる。
【0024】
次に、上述した第3工程における研磨について説明する。被加工材1は、第2工程において略球形に加工されている。制御機構11は、切替弁を砥粒タンク7から研磨材タンク8に切り替え、研磨用の研磨材を供給ノズル6に供給する。また、超音波振動発生機構5a,5bを制御して、超音波ホーン2a,2bおよび供給ノズル6に超音波振動を加える。研磨加工では、精度が要求されることから、滴下される研磨材の粒径は0.01〜1μm程度のものを使用し、例えば、0.05〜0.1μm程度のコロイド状研磨材であるコロイダルシリカを使用する。
【0025】
第3工程では研磨精度を優先して加工するので、回転擂潰機構3a,3bが超音波ホーン2a,2bを被加工材1に押し付ける圧力、超音波ホーン2a,2bの回転速度は、第2工程よりも小さくする。制御機構11は、超音波振動発生機構5a,5bを制御して、超音波ホーン2a,2bに、周波数約3MHzの超音波振動を加える。超音波振動の周波数は、砥粒の径に応じて調整し、粒径が小さいほど周波数を高くするのが望ましく、第3工程では100kHz〜3MHzである。
【0026】
制御機構11は、超音波ホーン2a,2bおよび供給ノズル6に、約3MHzの超音波振動を加えることにより、研磨材に超音波振動を与え、これを超音波ホーン2a,2bの間隙22に滴下する。超音波振動を与えられた研磨材が被加工材1に接触すると、メカノケミカル反応によって被加工材1が研磨される。研磨時間等を調整することにより、表面の形状誤差50nmを確保することができる。従って、超音波ホーン2a,2bの金型の精度は、所望の球状レンズの表面誤差を0.1μmに対して、数μm程度でよいことがわかる。
【0027】
本実施形態によれば、1台のレンズ加工装置により、研削および研磨を連続して行うことができ、多品種少量の球状レンズを効率よく製造することができる。また、本実施形態のレンズ加工装置は、球状レンズの加工だけではなく、超音波ホーンの内面形状を変更することによって、非球面レンズの加工にも適用できることは言うまでもない。以下に、KTaO3結晶を用いたレンズの製造に、本実施形態を適用した例を示す。なお、本実施例は例示であって、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更または改造を行うことができる。
【実施例】
【0028】
球状レンズを製作する工程を、KTaO3結晶から四角柱または略立方体の被加工材を切り出す第1工程と、四角柱または略立方体の角を除去して被加工材を略球形に研削する第2工程と、略球形に研削された被加工材を所望の精度の球形に研磨する第3工程とを順次説明する。
【0029】
第1工程では、広く用いられている内周刃式結晶切断装置を用いる。内周刃式結晶切断装置は、水または油を、被加工材の切断する部分に振りかけ、ブレードを回転させることにより、結晶を切断する。本実施例では、ブレード厚0.5mmの内周刃と、界面活性剤入りの水を使用する。
【0030】
約40mm角の立方体のKTaO3結晶を、内周刃式結晶切断装置のセラミックス台に、接着剤で固定し、2mm厚のウェハ、20枚に切断する。このウェハをセラミックス台ごと取り外し、ウェハを重ねて接着し、90度回転させて、さらに切断する。これにより、2mm角で長さ40mmの短冊状の結晶を得ることができる。短冊状の結晶をセラミックス台から取り外し、水平に重ねて再度セラミックス台に固定する。これを切断することにより、約2mm角の略立方体のKTaO3結晶が、8000個得られる。切断面の粗さは、内周刃のダイヤモンド径と切断速度とに依存し、本実施例における条件では、20〜80μmの範囲である。
【0031】
第2工程は、上述の約2mm角の略立方体のKTaO3結晶を、図1に示したレンズの加工装置を用いて研削する。KTaO3結晶1個を、超音波ホーン2a,2bに挟持させる。砥粒タンク7から平均粒径30μmのCG砥粒を水に分散させた研磨液を、供給ノズル6から供給する。超音波ホーン2a,2bに、周波数約20kHzの超音波振動を加え、回転擂潰機構3a,3bを制御して、超音波ホーン2a,2bをそれぞれ逆方向に10rpmで回転させる。
【0032】
15分間の研削加工で、角がとれた略球形ないし球状のKTaO3結晶を得ることができる。超音波振動発生機構5a,5bの出力は、加工初期が30W〜200Wの範囲で、被加工材1の形状によって調整する。超音波ホーン2a,2bの被加工材1に対する圧力は、100kPa以下の圧力に調整する。砥粒は、受け皿9から砥粒タンク7に回収して再利用することができるが、長時間の使用により、研削能力が落ちるので、所望の研削能力が維持できるように適宜交換する。研削加工が終了すると、研磨液を水洗タンク9からの水に切り換え、3分間後に超音波振動と回転を停止する。
【0033】
第3工程は、図1に示したレンズの加工装置を用いて、第2工程で研削されたKTaO3結晶を所望の研磨精度で研磨する。研削されたKTaO3結晶1個を、超音波ホーン2a,2bに挟持させる。研磨材タンク8から平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを水に分散させた研磨液を、供給ノズル6から供給する。超音波ホーン2a,2bに、周波数約100〜500kHzの超音波振動を加え、回転擂潰機構3a,3bを制御して、超音波ホーン2a,2bをそれぞれ逆方向に20rpmで回転させる。
【0034】
20分間の研磨加工で、球状のKTaO3結晶を得ることができる。超音波振動発生機構5a,5bの出力は、加工初期が30W〜200Wの範囲で、被加工材1の形状によって調整する。コロイダルシリカは、受け皿9から研磨材タンク8に回収して再利用することができるが、長時間の使用により、pHが変化し研磨能力が落ちるので、所望の研磨能力が維持できるように適宜交換する。研磨加工が終了すると、研磨液を水洗タンク9からの水に切り換え、3分間後に超音波振動と回転を停止する。
【0035】
球状のKTaO3結晶を顕微鏡で観察すると、スクラッチは観測されず、表面の形状誤差50nmを確保することができる。
【0036】
研磨液は、所望する表面の形状誤差と経済性、生産性から選択するものであり、本実施形態のレンズの加工装置の性能、機械的損傷の影響がない範囲で、他の研磨液を用いることができる。また、超音波ホーンを被加工材に対して攪拌らいかい運動させることにより、より均一に研削および研磨できることは明らかである。さらに、複数の超音波ホーンを同時に駆動するように構成すれば、複数のレンズを同時に加工することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態にかかるレンズの加工装置を示す構成図である。
【図2】超音波ホーンの詳細な構成を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 被加工材
2 超音波ホーン
3 回転機構
4 回転軸
5 超音波振動発生機構
6 供給ノズル
7 砥粒タンク
8 研磨材タンク
9 水洗タンク
10 廃液タンク
11 制御機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加工材を研削および研磨してレンズを作製するレンズの加工装置において、
前記レンズの半球分の表面形状が内面に加工され、前記被加工材を挟持する一対の金型と、
該一対の金型の間隙に研磨液を滴下するための供給ノズルと、
前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加えるための手段と
を備えたことを特徴とするレンズの加工装置。
【請求項2】
前記研磨液は、研削加工に用いる砥粒と、研磨加工に用いる研磨材とを含み、
前記研磨液を前記一対の金型の間隙から洗い流すための洗浄液が格納された複数のタンクを備え、
前記複数のタンクが、切替弁を介して前記供給ノズルに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズの加工装置。
【請求項3】
前記一対の金型の対向する面が摺動するように回転し、前記被加工材を押し付けることにより、前記被加工材を擂潰する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1および2に記載のレンズの加工装置。
【請求項4】
レンズ材料から四角柱の複数の被加工材を切り出す第1工程と、該被加工材の角を除去して略球形の被加工材に研削する第2工程と、該略球形の被加工材を所望の精度の球形に研磨する第3工程とを含むレンズの加工方法において、
前記第2工程は、
前記レンズの半球分の表面形状が内面に加工され、前記略球形の被加工材を挟持する一対の金型の間隙に、供給ノズルから研削用の砥粒を滴下し、
前記一対の金型の対向する面が摺動するように、前記一対の金型のそれぞれを回転させ、
前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加え、
前記第3工程は、
前記一対の金型の間隙に、前記供給ノズルから研磨用の研磨材を滴下し、
前記一対の金型と前記供給ノズルとに、超音波振動を加えることを特徴とするレンズの加工方法。
【請求項5】
前記第2工程は、粒径が5〜50μmの砥粒を滴下し、周波数20kHz、出力30W〜200Wの超音波振動を加えることを特徴とする請求項4に記載のレンズの加工方法。
【請求項6】
前記第3工程は、粒径が0.01〜1μmの研磨材を滴下し、周波数100kHz〜3MHz、出力30W〜200Wの超音波振動を加えることを特徴とする請求項4または5に記載のレンズの加工方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−154276(P2009−154276A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337889(P2007−337889)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(000102739)エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社 (265)
【Fターム(参考)】