説明

レール表面の金属疲労検出装置

【課題】傷が発生する直前の状態の微小亀裂の発生を検出することにより金属疲労の評価に供することができるレール表面の金属疲労検出装置を提供する。
【解決手段】表面波探触子がレール表面に当接しながらレールに沿って移動して、送信パルス信号に基づきレールの表面に向けて表面波を発生させると共にレール表面に存在し得る反射源によって反射した反射波を受信して受信信号に変換し、所定区間における複数回の送受信に亘って、表面波探触子で反射した反射波の受信レベル信号を積分し、積分値と移動位置とを対応づけて記録する。積分値から金属疲労を評価することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レール表面に発生する微小亀裂を検出することにより金属疲労を検出する金属疲労検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両が走行するレールの表面は、車両の車輪からの荷重、摩擦等の影響を受けて金属疲労を起こす。このレール表面の金属疲労の進行は、まず、表面に50μm程度の厚みの白色層と言われる熱硬化層が形成され(図10(b))、その後に、白色層に微小亀裂が発生し(図10(c))、その微小亀裂に水等が浸入し、微小亀裂のいずれかを起点としてシェリング傷、きしみ割れと言われる傷が進行する(図10(d))と考えられている。
【0003】
従来、このような傷の発生に対して、傷が発生する直前の状態を検出することは困難であった。
【0004】
そのため、金属疲労にともなう損傷防止の対策として、レールに発生した傷を、探傷装置等の検出手段で検出することが行われている。探傷装置等の検出手段で、レール全線を探傷走行し、レールに発生した傷からの反射エコーを捉えて、傷の存在と大きさを評価し、それに応じた処置を行っている。高速度で高密度に車両が走行するレールでは、シェリング傷が発生するとその傷は長い区間に亘り発生するので、レール交換するより他、処置のしようがないという場合も多い。しかしながら、レール交換工事は、多大な労力と費用が発生して経済的な損失も大きいという問題がある。また、レール交換以外の別の処置として、レールの表面を削正車で削ることも行われている。しかしながら、削正車の1回の削正で削ることができる厚みは20μm程度であるため、例えば2mm以上の深さに成長したシェリング傷を除去するためには100回以上の削正が必要であり、多大な労力と費用が発生するという問題がある。
【0005】
一方、金属疲労の発生を累積通過トン数(軸重×通過軸数(トン))を管理し所定の累積通過トン数を超えた場合にレールの削正を実施して、金属疲労にともなう損傷を未然に防止して、レールの延命化をはかることも実施されているが(非特許文献1)、所定の累積通過トン数を超えたからと言って必ず損傷が発生するわけでないから、無駄な削正を多く実施することになり、経済的に損失が大きい。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】日本鉄道施設協会誌 2003.4 p.31「東海道新幹線におけるレール削正」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
以上のように従来の対策では、傷がかなり進行した段階か、またはかなり初期の段階での対策しか講じられていないために、経済的な損失が大きい。
【0008】
本発明者らは、傷が発生する直前の状態を検出することができれば、その処置が簡単にできると共に、無駄な処置が削減されて、経済的に損失が少ないことを見出した。そして鋭意努力の結果、傷が発生する直前の状態の微小亀裂の発生を検出することが好適であることを見出して、本発明を完成させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
即ち、請求項1記載の発明は、レールの表面に発生する微小亀裂を検出するレール表面の金属疲労検出装置であって、
レール表面に当接しながらレールに沿って移動して、送信パルス信号に基づきレールの表面に向けて表面波を発生させると共にレール表面に存在し得る反射源によって反射した反射波を受信して受信信号に変換する送受信を行う表面波探触子と、
表面波探触子の移動位置を求める位置算出手段と、
所定区間における複数回の送受信に亘って、前記表面波探触子で受信した反射波の受信レベル信号を積分する積分手段と、
各所定区間における積分値と、移動位置とを対応づけて記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、レールの表面に発生する微小亀裂を検出するレール表面の金属疲労検出装置であって、
レール表面に当接しながらレールに沿って移動して、送信パルス信号に基づきレールの表面に向けて表面波を発生させると共にレール表面に存在し得る反射源によって反射した反射波を受信して受信信号に変換する送受信を行う表面波探触子と、
表面波探触子の移動位置を求める位置算出手段と、
前記表面波探触子で受信した反射波の受信レベル信号と基準レベル信号とを比較する比較手段と、
所定区間における複数回の送受信に亘って、受信レベル信号が基準レベル信号を超えた回数を積算して積分値を求める積分手段と、
各所定区間における積分値と、移動位置とを対応づけて記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の前記記録手段に記録された積分値と移動位置とを対応付けて表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属疲労検出装置を用いた金属疲労の処置方法であって、
前記記録手段に記録された各所定区間における積分値が閾値以上である移動位置を求め、
該移動位置に対応したレール部分の表面を削る
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
金属疲労の進行によりレール表面の白色層に微小亀裂が発生すると、微小亀裂は通常、広範囲に亘り高密度に多数発生する傾向があるので、所定区間における複数回の送受信に亘って受信レベル信号を積分して積分値を求めるか、または、受信レベル信号が基準レベル信号を超えた回数を積算して積分値を求めることにより、微小亀裂の発生を検出することができる。積分値に応じて、微小亀裂が発生していると評価できる場合には、その積分値に対応する移動位置に該当するレール表面の削正を行うようにすれば、適切で無駄のない削正を行うことができる。また、削正の対象は微小亀裂の発生している白色層であり、その厚みは薄いため、削正車による数回の削正で白色層を削ることができ、手間をかけずに処置することができる。
【0014】
以上の金属疲労検出装置による検出を定期的に行うことで、微小亀裂の発生段階で傷の起点となる微小亀裂を除去するために、シェリング傷等の表面傷の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態による金属疲労検出装置の概略図である。
【図2】図1の金属疲労検出装置のブロック図である。
【図3】積分回路の一例を表す図である。
【図4】(a)微小亀裂が発生している状態と(b)発生していない状態での受信レベル信号のAスコープ波形を表す。
【図5】所定区間における送受信と積分値との関係を表すタイムチャートである。
【図6】金属疲労を評価するために積分値と移動位置とを対応付けて表示した例を表す図である。
【図7】微小亀裂以外の反射源が存在している場合の所定区間における送受信と積分値との関係を表すタイムチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態による金属疲労検出装置のブロック図である。
【図9】(a)微小亀裂が発生している場合と(b)発生していない状態での受信レベル信号と基準レベル信号との関係を表す図である。
【図10】レール表面の金属疲労の進行を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態による金属疲労検出装置を表しており、図において、10は、本発明によるレール表面の金属疲労検出装置であって、レール1の表面に発生した微小亀裂を検出することにより、金属疲労を検出する。
【0017】
金属疲労検出装置10は、大別して、レール1に沿って移動する表面波探触子12と、表面波探触子12へ信号を送出し、または表面波探触子12からの信号を受信する信号処理部14と、表面波探触子12の移動距離を計測するための移動距離センサ16と、を備える。
【0018】
表面波探触子12は、レール1の表面に向けて表面波を発生させると共に微小亀裂等の反射源から反射した反射波を受信して受信信号に変換する送受信を行うものであり、送受信を行う1つの超音波探触子、または図1に示したように互いに角度を成すように配置された送信用と受信用とからなる一対の超音波探触子(12A、12B)から構成することができる。表面波探触子12は、表面波を発生させるべく、レールの表面波の伝搬速度に対応した角度で超音波をレールに入射する。表面波の伝搬方向は、レールの長手方向または短手方向のいずれかの方向またはそれに角度をなす方向とすることができる。
【0019】
この表面波探触子12は、レールの探傷を行う探傷装置と共にレール探傷車に搭載させることができ、または、レール探傷車以外の任意の車両に搭載することができ、または、人力によって走行する車両に搭載することもできる。
【0020】
移動距離センサ16は、表面波探触子12と共に移動し、その移動距離を検出するもので、表面波探触子12が搭載される車両の車輪の回転を検出してパルス信号を出力するエンコーダ等から構成することができる。
【0021】
信号処理部14は、送信回路22と、受信増幅ゲート回路24と、エコー積分回路26と、A/D変換回路27と、処理回路28と、を備える。
【0022】
送信回路22は、移動距離センサ16からの信号を得て、所定移動距離毎の送信パルス信号を表面波探触子12に送出する。表面波探触子12は、電気信号の送信パルス信号に基づき超音波を発生して送受信を行う。または、所定移動距離毎の送信パルス信号とする代わりに所定時間毎の送信パルス信号として、それを移動速度から後処理により所定移動距離毎の送信パルス信号に対する受信信号に変換することも可能である。
【0023】
受信増幅ゲート回路24は、表面波探触子12からの受信信号の絶対値または+または−の受信信号のみをとって受信レベル信号にして増幅すると共に、送信から一定時間経過後の所定範囲の受信ゲート信号を生成して、受信ゲート信号と受信レベル信号とのAND信号をとって、エコー積分回路26へと供給する。
【0024】
エコー積分回路26は、図3に示すような積分回路とすることができて受信増幅ゲート回路24からの受信レベル信号の積分を行い、A/D変換回路27でA/D変換を行う。
【0025】
処理回路28は、エコー積分回路26から得られる積分信号の処理を行うもので、マイクロコンピュータで構成することができ、位置算出部30、記録部32、積分リセット部34及び表示部36として機能する。
【0026】
以上のように構成される金属疲労検出装置10において、表面波探触子12がレールに沿って移動し、送信回路22からの送信パルス信号に基づき、所定移動距離毎にレール表面に表面波を発生させて反射波の受信を行う。表面波は、レール表面の1mm程度の深さの範囲で伝搬していく。
【0027】
金属疲労の進行によりレール表面の白色層に微小亀裂が発生すると、微小亀裂は通常、広範囲に亘り高密度に多数発生する傾向がある。表面波は各微小亀裂を反射源として反射するが、微小亀裂が広範囲に連続しているために、図4に示すように、受信レベル信号の波形には、微小亀裂からの反射信号がそのレベルは低いものの受信時間において連続して現れる。このような波形は、材料組織からの反射エコーである林状エコーと同類の波形であり、通常、雑音として扱われるものである。本発明では、この林状エコーと同様の波形を示す微小亀裂から反射した反射波の受信レベル信号によって、微小亀裂の評価を行うようにする。
【0028】
エコー積分回路26は、図5に示すように、受信増幅ゲート回路24からの受信レベル信号を所定区間に亘り積分しており、その積分値が処理回路28へと供給される。
【0029】
処理回路28の位置算出部30は、移動距離センサ16からの信号に基づき表面波探触子12の移動位置を算出しており、積分リセット部34は、位置算出部30で算出した移動位置から所定区間を表面波探触子12が移動したかを判定しており、所定区間を表面波探触子12が移動したと判定すると、リセット信号をエコー積分回路26に出力し、エコー積分回路26からの積分信号をリセットする。また、記録部32は、リセット信号に応答して、位置算出部30から得られる移動位置情報と対応づけて積分値を記録する。エコー積分回路26は次の所定区間における受信レベル信号の積分を開始し、これを繰り返す。
【0030】
前記所定移動距離、所定範囲の受信ゲート信号、所定区間との関係の具体的な例として、所定移動距離を決める送信パルス信号は表面波探触子12の2mm毎の移動に対応して発生させることができ、受信ゲート信号は、2mmの移動に対応する受信時間の範囲とすることができ、所定区間を決めるリセット信号は、表面波探触子12の1〜5mの移動に対応して発生させることができる。よって、記録部32で記録される積分値は、500〜2500回の送受信に亘る受信レベル信号の積分値となる。
【0031】
所定区間に亘って積分された積分値は、所定区間毎に発生している微小亀裂の数及びその亀裂長さに依存しており、その所定区間の微小亀裂の平均的な発生具合の指標となっている。よって、記録部32において、積分値とその移動位置情報とを対応付けることで微小亀裂の多量に発生している地点を特定することができる。移動位置情報としては、キロ程とすることもできる。
【0032】
図6は、表示部36によって、記録部32に記録された積分値と移動位置情報とを対応付けて表示した例であり、色の濃度の高い位置は、微小亀裂が多量に発生していることを表している。この濃度または積分値から金属疲労の評価を簡単に行うことができる。
【0033】
図6の色の濃度の高い地点、即ち、積分値が閾値以上である地点においてレール表面の削正を行うようにすれば、適切で無駄のない削正を行うことができる。削正の対象は微小亀裂の発生している白色層であり、その厚みは50μm程度であるため、削正車によって数回の削正で白色層を削ることができ、手間をかけずに処置することができる。
【0034】
以上の金属疲労検出装置10による検出を、定期的に行うことで、微小亀裂発生の段階でそれを除去するために、シェリング傷等の表面傷の発生を防止することができる。
【0035】
ところで以上の検出において、レール表面の頭部横裂や欠けなどの微小亀裂以外の反射源が存在している場合、図7に示すようなこれら反射源で反射したエコーに相当する受信レベル信号が現れる。この信号は、エコー積分回路26において、他の受信レベル信号と一緒に積分されてしまうため、微小亀裂から反射したエコーに相当する受信レベル信号と識別することができない。しかしながら、かかる反射源からの受信レベル信号は、積分範囲である所定区間の中で局所的に現れるだけであるので、積分値としての寄与は小さく影響は少ないと考えられる。
【0036】
また、金属疲労がかなり進行して既にシェリング傷が多数発生している地点では、積分値は非常に大きくなる。よって、積分値を評価し、積分値が非常に高い場合には、削正ではなく、削正以外のレール交換等、の適切な処置をとるようにすることができる。このように、積分値を評価することによって、レール表面に傷が多数発生している状態と微小亀裂が発生している状態とを識別することも可能である。
【0037】
尚、この例では、積分手段としてエコー積分回路26とし、エコー積分回路26において、所定区間に亘る受信レベル信号の積分をアナログ的にハードウェアで行っていたが、これに限るものではない。例えば、1回の送信に対する受信レベル信号の積分をエコー積分回路26で行い、1回の送信毎にエコー積分回路26をリセットし、所定区間に亘る受信レベル信号の積分は、処理回路28の積分手段により、ソフトウェアで行ってもよい。または、ハードウェアの積分を全く行わずに、受信レベル信号をA/D変換した後、処理回路28の積分手段により、各送信に対する受信レベル信号の積分を、所定区間に亘って積分してもよい。
【0038】
次に、図8は、本発明の第2実施形態による金属疲労検出装置を表す。図において、第1実施形態と同一・同様の部材または手段は、同一の符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0039】
この実施形態では、信号処理部14は、送信回路22と、受信増幅ゲート回路24と、比較回路29と、処理回路28と、を備える。
【0040】
比較回路29は、受信増幅ゲート回路24からの受信レベル信号の最大信号を保持するピークホールド回路と、最大信号を予め決められた基準レベル信号とを比較し、最大信号が基準レベル信号よりも超えた場合に、信号を処理回路28に出力する比較回路を備える。図9に示すように、比較回路29の基準レベル信号は、微小亀裂があったときに、受信レベル信号の最大信号が基準レベル信号を超える程度のものとする。
【0041】
処理回路28は積分部40を備えており、積分部40は、比較回路29から信号が出力される回数を計数するもので、信号が出力される度に計数値を増分する。積分リセット部34が所定区間を表面波探触子12が移動したと判定したときに発生するリセット信号に応答して、記録部32は、積分部40の計数値を、判定されたときの位置算出部30から得られる移動位置情報と対応づけてその計数値を積分値として記録する。また、積分リセット部34は、積分部40の計数値をリセットする。
【0042】
前記所定移動距離、所定範囲の受信ゲート信号、所定区間との関係は、第1実施形態と同じである。
【0043】
記録部32に記録された移動位置情報と対応づけられた積分値は第1実施形態と同様にその値が高ければ、連続して微小亀裂が発生していることを意味するので、この積分値から金属疲労の評価を簡単に行うことができる。
【0044】
また、微小亀裂以外の反射源が存在している場合にも、受信レベル信号の最大信号は基準レベル信号を超えることになるが、所定区間に亘って積分することにより、その反射源によって基準レベル信号が超える回数は、所定区間の中で局所的であるので、積分値としての寄与は第1実施形態と同様に小さく影響は少ないと考えられる。
【0045】
こうして、第2実施形態によっても、積分値から金属疲労の評価を簡単に行うことができ、金属疲労に対する早期の処置を行うことができる。
【符号の説明】
【0046】
1 レール
10 金属疲労検出装置
12 表面波探触子
14 信号処理部
16 移動距離センサ
26 エコー積分回路(積分手段)
29 比較回路(比較手段)
30 位置算出部(位置算出手段)
32 記録部(記録手段)
36 表示部(表示手段)
40 積分部(積分手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レールの表面に発生する微小亀裂を検出するレール表面の金属疲労検出装置であって、
レール表面に当接しながらレールに沿って移動して、送信パルス信号に基づきレールの表面に向けて表面波を発生させると共にレール表面に存在し得る反射源によって反射した反射波を受信して受信信号に変換する送受信を行う表面波探触子と、
表面波探触子の移動位置を求める位置算出手段と、
所定区間における複数回の送受信に亘って、前記表面波探触子で受信した反射波の受信レベル信号を積分する積分手段と、
各所定区間における積分値と、移動位置とを対応づけて記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする金属疲労検出装置。
【請求項2】
レールの表面に発生する微小亀裂を検出するレール表面の金属疲労検出装置であって、
レール表面に当接しながらレールに沿って移動して、送信パルス信号に基づきレールの表面に向けて表面波を発生させると共にレール表面に存在し得る反射源によって反射した反射波を受信して受信信号に変換する送受信を行う表面波探触子と、
表面波探触子の移動位置を求める位置算出手段と、
前記表面波探触子で受信した反射波の受信レベル信号と基準レベル信号とを比較する比較手段と、
所定区間における複数回の送受信に亘って、受信レベル信号が基準レベル信号を超えた回数を積算して積分値を求める積分手段と、
各所定区間における積分値と、移動位置とを対応づけて記録する記録手段と、
を備えることを特徴とする金属疲労検出装置。
【請求項3】
前記記録手段に記録された積分値と移動位置とを対応付けて表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の金属疲労検出装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属疲労検出装置を用いた金属疲労の処置方法であって、
前記記録手段に記録された各所定区間における積分値が閾値以上である移動位置を求め、
該移動位置に対応したレール部分の表面を削る
ことを特徴とするレール表面の金属疲労の処置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−266339(P2010−266339A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−118094(P2009−118094)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(000003388)東京計器株式会社 (103)
【出願人】(504412451)東京計器レールテクノ株式会社 (14)
【Fターム(参考)】