説明

ロボット、2足歩行ロボット及びこれらの制御方法

【課題】ガタの存在により姿勢が不安定になることを解消可能なロボットを提供する。
【解決手段】2足歩行ロボット1は、大腿リンク6と下腿リンク8とは膝関節部7を介して連結され、大腿リンク6に対して下腿リンク8を揺動駆動する直動アクチュエータ11と、下腿リンク8の動作に減衰力を付与するMRダンパー12を備える。直動アクチュエータ11による下腿リンク8の揺動動作中に、下腿リンク8に作用する力の方向が変わるとき、MRダンパー12に減衰力を発生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット、特に2つのリンクが関節部を介して連結されたロボット及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第1リンクと第2リンクとが関節部を介して連結され、第1リンクに対して第2リンクを揺動動作させるアクチュエータを備えたロボットが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1から3には、左右対称の脚部と胴体部とを備え、各脚部は胴体部に、股関節部を介して連結される大腿リンク(第1リンクに相当)と、該大腿リンクの下端に膝関節部(関節部に相当)を介して連結される下腿リンク(第2リンクに相当)と、各脚部における、大腿リンクと下腿リンクとを膝関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータと、下腿リンクの下端に足首関節部を介して連結される足平部とを備えた2足歩行ロボットが開示されている。これらの2足歩行ロボットは、直動アクチュエータの小型化や大腿リンクと下腿リンクの慣性モーメントの低減により、運動性能の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−103204号公報
【特許文献2】特開2009−101455号公報
【特許文献3】特開2009−101456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1から3に開示された2足歩行ロボットを含め、ロボットの構造物間には、製造誤差等を考慮して、必然的にガタが存在する。ガタの存在により、他の構造物に依存しないガタ内の自由な動作が許容されるため、制御性が悪化し、ロボットの姿勢が不安定となるという問題がある。
【0006】
なお、ガタを小さくすると、関節部の軸受として滑り軸受を採用できないなど軸受構成が制約される等の要因により、製造コストが上昇し、軽量化にも反するという欠点がある。また、摩擦の増加を招き、エネルギー効率が劣るという欠点もある。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑み、ガタの存在により姿勢が不安定になることを解消可能なロボット、2足歩行ロボット、及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のロボットは、第1リンクと第2リンクとが関節部を介して連結されたロボットであって、前記第1リンクに対して前記第2リンクを揺動駆動するアクチュエータと、前記第2リンクの動作に減衰力を付与するダンパーと、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明のロボットによれば、アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中に、第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、ダンパーが減衰力を発生し、第2リンクの動作を減衰させる。アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中には、適切なガタ寄せがなされた状態となっている。この状態において、第2リンクに作用する力の方向が変わると、該力の作用により第2リンクが、第1リンクやアクチュエータと関係なく自由にガタ内を移動可能となり、ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させ、第2リンクの動作を減衰させる。これにより、第2リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0010】
また、本発明のロボットにおいて、前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクが揺動動作する方向と逆方向に当該第2リンクが揺動動作するよう、前記アクチュエータが前記第2リンクに力を作用させるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することが好ましい。
【0011】
アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中に、第2リンクが揺動動作する方向と逆方向に第2リンクが揺動動作するよう、アクチュエータが第2リンクに力を作用させると、アクチュエータが反転動作を開始することになる。しかし、ガタの存在のため、アクチュエータの反転動作に第2リンクは即時的に追従できず、第2リンクはガタ内を自由移動可能な状態となるので、ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、第2リンクの動作を減衰させる。これにより、第2リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0012】
また、本発明のロボットにおいて、前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクが揺動動作する方向と同方向に当該第2リンクに外力が作用するとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することが好ましい。
【0013】
アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中に、第2リンクが揺動動作する方向と同方向に第2リンクに外力が作用すると、ガタの存在のため、第2リンクがガタ内を自由に移動し、ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、第2リンクの動作を減衰させる。これにより、第2リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0014】
また、本発明のロボットにおいて、前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに前記関節部方向に外力が作用するとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することが好ましい。
【0015】
アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中に、第2リンクに関節部方向に外力が作用すると、ガタの存在のため、第2リンクがガタ内を関節部方向に自由に移動し、ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、第2リンクの動作を減衰させる。これにより、第2リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0016】
また、本発明のロボットにおいて、前記ダンパーは、磁界により磁気粘性流体の粘度を可変する磁気粘性流体ダンパーであることが好ましい。
【0017】
磁気粘性流体ダンパーは、コイル等の磁気生成手段に印加する電流値に応じて粘度が変化するので、減衰力が可変容易であり、応答性が優れている。そのため、第2リンクの動作を減衰させるに適した値の減衰力を即時的に発生させることが可能である。また、磁気粘性流体ダンパーは、小型化が可能であり、ロボットへの搭載に適している。
【0018】
また、本発明のロボットにおいて、前記アクチュエータは、前記第1リンクと前記第2リンクとを前記関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータであることが好ましい。
【0019】
直動アクチュエータは、小型化が可能であるので、ロボットへの搭載に適している。また、ダンパーが発生した減衰力により第2リンクを介して外力が入力しても、直動アクチュエータは破損するおそれがない。
【0020】
本発明のロボットの制御方法は、第1リンクと第2リンクとが関節部を介して連結され、前記第1リンクに対して前記第2リンクを揺動駆動するアクチュエータと、前記第2リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーとを備えたロボットの制御方法であって、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とする。
【0021】
本発明のロボットの制御方法によれば、アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中に、第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、ダンパーが減衰力を発生し、第2リンクの動作を減衰させる。アクチュエータによる第2リンクの揺動動作中には、適切なガタ寄せがなされた状態となっている。この状態において、第2リンクに作用する力の方向が変わると、該力の作用により第2リンクが、第1リンクやアクチュエータと関係なく自由にガタ内を移動可能となり、ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、第2リンクの動作を減衰させる。これにより、第2リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0022】
本発明の2足歩行ロボットは、左右対称の脚部と胴体部とを備え、各脚部は、胴体部に股関節部を介して連結される大腿リンクと、該大腿リンクの下端に膝関節部を介して連結される下腿リンクと、該下腿リンクの下端に足首関節部を介して連結される足平部とを有する2足歩行ロボットであって、各前記脚部における、前記大腿リンクと前記下腿リンクとを、膝関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータと、前記大腿リンクに対する前記下腿リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーと、前記直動アクチュエータの伸縮動作による前記下腿リンクの揺動動作中に、該下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0023】
本発明の2足歩行ロボットによれば、直動アクチュエータによる下腿リンクの揺動動作中に、下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、ダンパーが減衰力を発生し、下腿リンクの動作を減衰させる。直動アクチュエータによる下腿リンクの揺動動作中には、適切なガタ寄せがなされた状態となっている。この状態において、下腿リンクに作用する力の方向が変わると、該力の作用により下腿リンクが、大腿リンクや直動アクチュエータと関係なく自由にガタ内を移動可能となり、2足歩行ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、下腿リンクの動作を減衰させる。これにより、下腿リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0024】
本発明の2足歩行ロボットの制御方法は、左右対称の脚部と胴体部とを備え、各脚部は、胴体部に股関節部を介して連結される大腿リンクと、該大腿リンクの下端に膝関節部を介して連結される下腿リンクと、各前記脚部における、前記大腿リンクと前記下腿リンクとを膝関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータと、前記大腿リンクに対する前記下腿リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーと、該下腿リンクの下端に足首関節部を介して連結される足平部とを備えた2足歩行ロボットの制御方法であって、前記直動アクチュエータの伸縮動作による前記下腿リンクの揺動動作中に、該下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーにが減衰力を発生するように制御することを特徴とする。
【0025】
本発明の2足歩行ロボットの制御方法によれば、直動アクチュエータによる下腿リンクの揺動動作中に、下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、ダンパーが減衰力を発生し、下腿リンクの動作を減衰させる。直動アクチュエータによる下腿リンクの揺動動作中には、適切なガタ寄せがなされた状態となっている。この状態において、下腿リンクに作用する力の方向が変わると、該力の作用により下腿リンクが、大腿リンクや直動アクチュエータと関係なく自由にガタ内を移動可能となり、2足歩行ロボットの姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、ダンパーに減衰力を発生させて、下腿リンクの動作を減衰させる。これにより、下腿リンクのガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボットが不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施形態に係る2足歩行ロボットを示す構成図。
【図2】制御ユニットの機能的構成を示すブロック図。
【図3】MRダンパーの制御を示すフローチャート。
【図4】MRダンパーの他の制御を示すフローチャート。
【図5】MRダンパーのさらに他の制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の実施形態に係る2足歩行ロボット(ロボット)1を図面を参照して説明する。
【0028】
図1を参照して、この2足歩行ロボット1は、胴体部2と左右一対の脚部3を備えている。なお、図面では、一本の脚部3のみが示されている。
【0029】
各脚部3は、胴体部2の下端に股関節部5を介して連結される大腿リンク(第1リンク)6と、大腿リンク6の下端に膝関節部(関節部)7を介して連結される下腿リンク(第2リンク)8と、下腿リンク8の下端に足首関節部9を介して連結される足平部10とから構成されている。そして、各脚部3における、大腿リンク6と下腿リンク8とを、膝関節部7から離間した部分で連結する直動アクチュエータ(アクチュエータ)11及びMRダンパー(ダンパー)12を備えている。なお、胴体部2と大腿リンク6、及び下腿リンク8と足平部10も、図略した直動アクチュエータによって、それぞれ連結されている。
【0030】
膝関節部7は、横方向のY軸回りの回転自由度を有する1軸ジョイントで構成されている。具体的には、下腿リンク8の上端部に設けられた支軸13が、大腿リンク6の下端部にY軸に平行な軸線を有して形成された軸穴14にベアリングを介して揺動自在に支持されている。これにより、下腿リンク8は大腿リンク6に対しY軸を中心にして前後方向に揺動自在となっている。なお、以下、下腿リンク8が揺動動作するとは、下腿リンク8が大腿リンク6に対して相対的に揺動動作することを意味する。また、股関節部4と足首関節部9は、共に2軸ジョイントで構成されている。
【0031】
膝関節部7には、下腿リンク8のY軸回りの揺動角度を検出する歪センサ等から構成される揺動角度センサ15が設けられている。また、足平部10に作用する反力(前後、左右、上下の3軸方向の並進力及び3軸回りのモーメント)を検出する6軸力センサ(床反力センサ)16を介して、足首関節部9と足平部10とが連結されている。また、下腿リンク8には、該下腿リンク8に作用する外力の値と作用方向を検出する外力センサ17(図2参照)が設けられている。
【0032】
直動アクチュエータ11は、詳細は図示しないが、電動モータ18によりベルトを介して回転駆動されるナット部材と、このナット部材に保持されるボールを介して当該ナット部材と螺合するねじ軸とを有するボールねじ機構で構成される。ナット部材は、ナットケース内にベアリングを介して軸支されている。なお、電動モータ18は、電動モータの実回転角度を検出するエンコーダ19(図2参照)を備えている。
【0033】
ナットケースと一体化された支軸20が、大腿リンク6の上部にY軸に平行な軸線を有して形成された軸穴21にベアリングを介して揺動自在に軸支されている。そして、ねじ軸に連結されたロッド軸22の先端に設けられた支軸23が、下腿リンク8にY軸に平行な軸線を有して形成された軸穴24にベアリングを介して揺動自在に支持されている。これにより、電動モータ18の回転に伴うねじ軸の軸方向移動により、ねじ軸に連結されたロッド軸22が伸縮して、下腿リンク8の大腿リンク6に対する揺動動作が行われる。
【0034】
MRダンパー12は、磁気粘性流体(MRF:Magneto-Rheological Fluid)を用いた減衰力可変ダンパーである。MRダンパー12は、シリンダ25を磁気粘性流体で充填し、シリンダ25内を摺動するピストン26にコイルを設け、このコイルに通電して発生した磁界によってピストン26のポート内を通過する磁気粘性流体の粘性を変化させて減衰力(抵抗力)を制御する。
【0035】
胴体部2には、コントロールボックス27が内蔵されている。コントロールボックス27には、図2を参照して、各脚部3の各関節部4,6,8の動作制御等を行う制御ユニット(制御手段)31、各直動アクチュエータ11の電動モータ18の通電を制御するモータ駆動回路32、MRダンパー12の通電を制御するダンパー駆動回路33等が収容されている。制御ユニット31は、マイクロコンピュータ等を含む電子回路により構成されたものであり、その機能的構成として、歩容生成部34、モータ制御部35、ダンパー制御部36を備えている。
【0036】
歩容生成部34は、2足歩行ロボット1の脚部3の目標歩容を規定する歩容パラメータ(歩幅、歩行周期等)を、外部からの指令、あるいは予め設定されたティーチングデータ等に応じて、目標歩容を作成する。
【0037】
モータ制御部35は、膝関節部7の直動アクチュエータ11の電動モータ18を含め、各関節部4,6,8の直動アクチュエータの電動モータを制御する。モータ制御部35は、歩容生成部34により生成された目標歩容、揺動角度センサ15等により検出される各関節部4,6,8の実揺動角度、6軸力センサ16により検出される足平部10の実床反力、エンコーダ19等により検出される電動モータ18等の実回転角度などに基づいて、各電動モータに通電させる通電電流の指令値を生成する。そして、モータ制御部35は、生成した指令値をモータ駆動回路32に出力し、該モータ駆動回路32を介して指令値に応じた電流を各電動モータに通電させる。
【0038】
ダンパー制御部36は、MRダンパー12を制御する。ダンパー制御部36は、歩容生成部34により生成された目標歩容、揺動角度センサ15等により検出される各関節部4,6,8の実揺動角度、6軸力センサ16により検出される足平部10の実床反力、エンコーダ19等により検出される電動モータ18等の実回転角度、モータ制御部35により生成された指令値、外力センサ17により検出される下腿リンク8に作用する外力等に基づいて、MRダンパー12に通電させる電流の指令値を生成する。そして、ダンパー制御部36は、生成した指令値をダンパー駆動回路33に出力し、該ダンパー駆動回路33を介して指令値に応じた電流をMRダンパー12に通電させる。
【0039】
ところで、製造誤差等を考慮して、構造物間には必然的にガタ(隙間、遊び、backlash、playなどの意味概念を含む)が存在する。ここでは、具体的なガタとして、大腿リンク6と直動アクチュエータ11と間のガタ(即ち、軸穴21と支軸20との間のガタ)、電動モータ18とナット部材との間のベルトを介してのガタ、直動アクチュエータ11内部のナット部材、ボール、ねじ軸間でのガタ、下腿リンク8と直動アクチュエータ11とのガタ(即ち、軸穴24と支軸23との間のガタ)、大腿リンク6と下腿リンク8との間(即ち、軸穴14と支軸13との間のガタ)などが挙げられる。
【0040】
ガタを形成する2つの構造物の相対的な動作が一定方向に減速を伴うことなく行われている間は、ガタによる悪影響はなく、2つの構造物の動作は安定している。しかし、ガタを形成する2つの構造物の相対的な動作が方向変換する、又は減速を伴う場合、一方の構造物が移動してガタ寄せが行われるため、2つの構造物の動作は不安定になる。
【0041】
そこで、直動アクチュエータ11による下腿リンク8の揺動動作中に、下腿リンク8に作用する力の方向が変わるとき、MRダンパー12が下腿リンク8の動作を適切に減衰させるよう、ダンパー制御部36はMRダンパー12に通電する電流の指令値を生成する。
【0042】
直動アクチュエータ11による下腿リンク8の定常継続的な揺動動作中には、適切なガタ寄せがなされた状態となっている。この状態において、下腿リンク8に作用する力の方向が変わると、該力の作用により下腿リンク8が、大腿リンク6や直動アクチュエータ11と関係なく自由にガタ内を移動可能となり、2足歩行ロボット1の姿勢が不安定化する。そこで、このような力が作用したとき、MRダンパー12に減衰力を発生させて、下腿リンク8の動作を減衰させる。これにより、ガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボット1が不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。さらに、ガタ内の自由な動作が抑制されるので、ガタの許容範囲が大きくなり、2足歩行ロボット1の製造コストを削減することが可能となる。
【0043】
次に、このような2足歩行ロボット1の制御例について、図面を参照して説明する。下腿リンク8に反転動作が生じるとき、図3に示すフローチャートの処理を実行する。
【0044】
まず、直動アクチュエータ11による下腿リンク8の揺動動作中に(STEP1:YES)に、モータ制御部35が新たに生成した電流指令値がそれまでの電流指令値に対して正負逆方向の差分を有すると、直動アクチュエータ11の伸縮動作に減速作用(ブレーキ)が生じることになる。具体的には、例えば、モータ制御部35が生成する指令値が一定の正の電流値であったとき、負の差分を有する電流指令値、即ち、電流値を減少させた指令値が新たに生成されると、電動モータ18の回転が減速し、これに伴い、ロッド軸22が伸びる動作に負の加速度が生じて、ロッド軸22の伸びが減速する。そして、このとき、下腿リンク8は、自身の慣性動作とガタの存在によりロッド軸22の減速に即時的に追従できないので、ガタ内を自由に運動する。そのため、ガタ寄せが完了するまで、下腿リンク8の動作が不安定となり、2足歩行ロボット1の姿勢が不安定となる。
【0045】
そこで、モータ制御部35が正負逆方向の差分を有する電流指令値を生成したとき(STEP2:YES)、MRダンパー12に通電する(STEP3)。具体的には、ダンパー制御部36が、前記差分の大きさに応じた電流指令値を生成し、ダンパー駆動回路33を介して、該指令値に基づく電流をMRダンパー12に通電させる。これにより、MRダンパー12は通電された電流値に応じた減衰力を発生させ、下腿リンク8の動作を減速させる(STEP4)。
【0046】
その後、膝関節部7の角速度が反転したとき(STEP5:YES)、MRダンパー12への通電を停止する(STEP6)。膝関節部7の角速度が反転したことは、ガタ寄せが完了して、下腿リンク8がロッド軸22の伸縮動作に再び追従する揺動動作を開始したことを意味する。そして、その後は、MRダンパー12による減衰力は下腿リンク8の動作の抵抗となるため、MRダンパー12への通電を停止する。
【0047】
このように、下腿リンク8の揺動動作中(STEP1:YES)に、直動アクチュエータ11が減速動作を開始する(STEP2:YES)と、下腿リンク8は、この減速動作に即時的に追従できず、ガタ内を自由に移動可能な状態となる。しかし、このとき、MPダンパー12により下腿リンク8の動作を減衰させる(STEP4)ので、下腿リンク8のガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボット1が不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0048】
なお、STEP2で、モータ制御部35が正負逆方向の差分を有する電流指令値を生成したことを判別基準とし、直動アクチュエータ11の減速動作を予測した。しかしながら、直動アクチュエータ11が実際に減速動作を開始したことを、STEP2での判別基準としてもよい。これは、例えば、エンコーダ19により電動モータ18の実角加速度の反転を検出、電動モータ18に実際に通電される電流値の減少を検出することにより判別可能である。また、ガタ内の自由な運動が開始されたことを、STEP2での判別基準としてもよい。これは、例えば、揺動角度センサ15による膝関節部7の揺動角度変化や、下腿リンク8等に搭載した図示しないジャイロセンサによる下腿リンク8の揺れ変化を検出することにより判別可能である。
【0049】
また、STEP5で、膝関節部7の角速度が反転したときを判別基準とし、ガタ寄せが完了したと判断している。しかしながら、直動アクチュエータ11が逆方向に動作を開始したことを、STEP5での判別基準としてもよい。これは、例えば、エンコーダ19により電動モータ18の実角速度の増加を検出することや、電動モータ18に実際に通電される電流値の増加を検出することにより判別可能である。また、ガタ寄せが完了するまでの時間は略一定であるので、所定時間が経過したことを、STEP5での判別基準としてもよい。
【0050】
下腿リンク8の揺動方向と同方向に、下腿リンク8を揺動動作させる外力が下腿リンク8に作用したとき、図4に示すフローチャートの処理を実行する。
【0051】
まず、直動アクチュエータ11による下腿リンク8の揺動動作中(STEP11:YES)に、下腿リンク8の揺動方向と同方向に、下腿リンク8を揺動動作させる外力が下腿リンク8に作用すると、下腿リンク8の揺動動作が加速する。具体的には、例えば、下腿リンク8が時計回転方向回りに一定速度で揺動していたとき、足平部10が着床するなどにより、下腿リンク8に外力が生じ、かつ該外力の作用方向が下腿リンク8を時計回転方向回りに揺動させる方向であると、下腿リンク8の揺動動作が加速する。そして、このとき、下腿リンク8は、自身の加速動作により、ガタ内を自由運動する。そのため、ガタ寄せが完了するまで、下腿リンク8の動作が不安定となり、2足歩行ロボット1の姿勢が不安定となる。
【0052】
そこで、下腿リンク8の揺動方向と同方向に、下腿リンク8を揺動動作させる外力が下腿リンク8に作用したことを外力センサ17が検出したとき(STEP12:YES)、MRダンパー12に通電する(STEP13)。具体的には、ダンパー制御部36が、前記外力の揺動方向モーメント成分に応じた電流指令値を生成し、ダンパー駆動回路33を介して、該指令値に基づく電流をMRダンパー12に通電させる。これにより、MRダンパー12は通電された電流値に応じた減衰力を発生させ、下腿リンク8の急激な加速動作を抑制する(STEP14)。
【0053】
その後、電動モータ18の電流値が増加したとき(STEP15:YES)、MRダンパー12への通電を停止する(STEP16)。下腿リンク8の揺動動作が外力により加速されると、ロッド軸22の伸縮動作の加速に伴い、電動モータ18の実回転角度とモータ制御部35が生成した電流指令値による回転角度と差が大きくなる。この差を解消するため、モータ制御部35は指令値を変更させるので、電流モータ18の電流値は増加する。このとき、外力による下腿リンク8の加速動作に対応する制御をモータ制御部35が開始したこととなり、ガタ寄せも完了する。そして、その後は、MRダンパー12による減衰力は下腿リンク8の動作の抵抗となるため、MRダンパー12への通電を停止する。
【0054】
このように、下腿リンク8の揺動動作中(STEP11:YES)に、下腿リンク8が揺動動作する方向と同方向に下腿リンク8に外力が作用する(STEP12:YES)と、下腿リンク8がガタ内を自由に移動し、その揺動動作が加速され得る。そこで、このような力が作用したとき、MRダンパー12に減衰力を発生させて(STEP13)、下腿リンク8の加速動作を抑制する(STEP14)。これにより、下腿リンク8のガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボット1が不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0055】
なお、STEP12で、下腿リンク8を揺動動作させる外力が下腿リンク8に作用したことを外力センサ17が検出したときを判別基準とし、下腿リンク8の加速動作を判別した。しかしながら、例えば、エンコーダ19により検出される電動モータ18の実角速度の減少、電動モータ18に実際に通電される電流値の減少によって判別してもよい。また、ガタ内の自由な運動が開始されたことを、STEP12での判別基準としてもよい。これは、例えば、揺動角度センサ15による膝関節部7の揺動角度変化や、下腿リンク8等に搭載した図示しないジャイロセンサによる下腿リンク8の揺れ変化から判別可能である。また、下腿リンク8を揺動動作させる外力が下腿リンク8に作用することが予測されることを、STEP2での判別基準としてもよい。これは、例えば、歩容生成部34が生成した歩容パラメータ等から足平部10が着地するときを予測することにより判別可能である。
【0056】
また、STEP15で、膝関節部7の角速度が反転したことを判別基準とし、ガタ寄せが完了したと判断している。しかしながら、ガタ寄せが完了するまでの時間は略一定であるので、所定時間が経過したことを、STEP15での判別基準としてもよい。
【0057】
膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に作用したとき、図5に示すフローチャートの処理を実行する。
【0058】
まず、直動アクチュエータ11による下腿リンク8の揺動動作中(STEP21)に、膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に外力が作用すると、下腿リンク8が膝関節部7方向に向って移動する。下腿リンク8の揺動動作中は、図1に示すように、下腿リンク8の支軸13は大腿リンク6の軸穴14に対して足平部10側が接触している。このとき、膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に外力が作用すると、下腿リンク8の支軸13は軸穴14とのガタ内を股関節部5側に移動しようとする。そのため、支軸13が軸穴14の股関節部5側に接触してガタ寄せが完了するまで、下腿リンク8の動作が不安定となり、2足歩行ロボット1の姿勢が不安定となる。
【0059】
そこで、膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に外力が作用したことを6軸力センサ16が検出したとき(STEP22:YES)、MRダンパー12に通電する(STEP23)。具体的には、ダンパー制御部36が、前記外力の値に応じた電流指令値を生成し、ダンパー駆動回路33を介して、該指令値に基づく電流をMRダンパー12に通電させる。これにより、MRダンパー12は通電された電流値に応じた減衰力を発生させ、下腿リンク8の膝関節部7方向への移動を抑制する(STEP24)。
【0060】
その後、下腿リンク8の揺動動作が正常に復帰したとき(STEP25:YES)、MRダンパー12への通電を停止する(STEP26)。下腿リンク8が膝関節部7方向に移動すると、電動モータ18への電流指令値と揺動角度センサ15が検出した膝関節部7の揺動角度との正常な対応が崩れ、下腿リンク8の揺動動作が異常状態となる。しかし、その後、下腿リンク8のガタ寄せが行われ、下腿リンク8の揺動動作が正常状態に復帰する。そして、その後は、MRダンパー12による減衰力は下腿リンク8の動作の抵抗となるため、MRダンパー12への通電を停止する。
【0061】
このように、下腿リンク8の揺動動作中(STEP21:YES)に、下腿リンク8に膝関節部7方向に外力が作用する(STEP22:YES)と、下腿リンク8がガタ内を膝関節部7方向に自由に移動する。そこで、このような外力が作用したとき、MRダンパー12に減衰力を発生させて(STEP23)、下腿リンク8の移動動作を抑制する(STEP24)。これにより、下腿リンク8のガタ内の自由な動作が抑制され、2足歩行ロボット1が不安定な姿勢となる期間を短縮させることが可能となる。
【0062】
なお、STEP22で、膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に外力が作用したことを検出したことを判別基準とし、直動アクチュエータ11の移動動作を予測した。しかしながら、例えば、エンコーダ19により検出される電動モータ18の実角速度の減少、電動モータ18に通電される電流値の減少によって判別してもよい。また、ガタ内の自由な運動が開始されたことを、STEP22での判別基準としてもよい。これは、例えば、揺動角度センサ15による膝関節部7の揺動角度変化や、下腿リンク8等に搭載した図示しないジャイロセンサによる下腿リンク8の揺れ変化から判別可能である。また、膝関節部7方向に向う外力が下腿リンク8に外力が作用することが予測されることを、STEP22での判別基準としてもよい。これは、例えば、歩容生成部34が生成した歩容パラメータ等から足平部10が着地するときを予測することにより判別可能である。
【0063】
また、STEP25で、下腿リンク8の揺動動作が正常に復帰したときを判別基準とし、ガタ寄せが完了したと判断している。しかしながら、例えば、エンコーダ19により電動モータ18の実角速度の増加を検出、電動モータ18に通電される電流値の増加を検出することにより判別可能である。また、ガタ寄せが完了するまでの時間は略一定であるので、所定時間が経過したことを、STEP25での判別基準としてもよい。
【0064】
なお、本発明は、上述したものに限定されない。例えば、実施形態では、2足歩行ロボット1の大腿リンク6と下腿リンク8との間を連結したMRダンパー12を設ける場合について説明した。しかし、胴体部2と大腿リンク6との間、下腿リンク8と足平部10との間を連結するMRダンパーを設けてもよい。
【0065】
また、MRダンパー12を設ける場合について説明した。しかし、MRダンパー12の替わりに、磁性流体を用いたものやオリフェス径が可変の減衰力可変ダンパーを設けてもよい。また、減衰力が一定のダンパーを設けてもよい。ただし、MRダンパー12は、コイル等の磁気生成手段に印加する電流値に応じて粘度が変化するので、減衰力が可変容易であり、応答性に優れるという利点がある。
【0066】
さらに、実施形態では、ロボットが2足歩行ロボット1である場合について説明した。しかし、2つのリンクが関節部を介して連結され、一方のリンクに対して他方のリンクを揺動駆動するアクチュエータを備えたロボットであれば、ロボットの構成や形態については限定されない。本発明を、例えば、人型ロボットの腕部に本発明を適用してもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…2足歩行ロボット(ロボット)、 3…脚部、 6…大腿リンク(第1リンク)、 7…膝関節部(関節部)、 8…下腿リンク(第2リンク)、 9…足首関節部、 10…足平部、 11…直動アクチュエータ(アクチュエータ)、 12…MRダンパー(ダンパー)、 13,20,23…支軸、 14,21,24…軸穴、 15…揺動角度センサ、 16…6軸力センサ、 17…外力センサ、 18…電動モータ、 19…エンコーダ、 22…ロッド軸、 27…コントロールボックス、 31…制御ユニット(制御手段)、 32…モータ駆動回路、 33…ダンパー駆動回路、 35…モータ制御部、 36…ダンパー制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1リンクと第2リンクとが関節部を介して連結されたロボットであって、
前記第1リンクに対して前記第2リンクを揺動駆動するアクチュエータと、
前記第2リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーと、
前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御する制御手段とを備えることを特徴とするロボット。
【請求項2】
前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクが揺動動作する方向と逆方向に当該第2リンクが揺動動作するよう、前記アクチュエータが前記第2リンクに力を作用させるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクが揺動動作する方向と同方向に当該第2リンクに外力が作用するとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項4】
前記制御手段は、前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに前記関節部方向に外力が作用するとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とする請求項1に記載のロボット。
【請求項5】
前記ダンパーは、磁界により磁気粘性流体の粘度を可変する磁気粘性流体ダンパーであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のロボット。
【請求項6】
前記アクチュエータは、前記第1リンクと前記第2リンクとを前記関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータであることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のロボット。
【請求項7】
第1リンクと第2リンクとが関節部を介して連結され、前記第1リンクに対して前記第2リンクを揺動駆動するアクチュエータと、前記第2リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーとを備えたロボットの制御方法であって、
前記アクチュエータによる前記第2リンクの揺動動作中に、該第2リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とするロボットの制御方法。
【請求項8】
左右対称の脚部と胴体部とを備え、各脚部は、胴体部に股関節部を介して連結される大腿リンクと、該大腿リンクの下端に膝関節部を介して連結される下腿リンクと、該下腿リンクの下端に足首関節部を介して連結される足平部とを有する2足歩行ロボットであって、
各前記脚部における、前記大腿リンクと前記下腿リンクとを、膝関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータと、
前記大腿リンクに対する前記下腿リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーと、
前記直動アクチュエータの伸縮動作による前記下腿リンクの揺動動作中に、該下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする2足歩行ロボット。
【請求項9】
左右対称の脚部と胴体部とを備え、各脚部は、胴体部に股関節部を介して連結される大腿リンクと、該大腿リンクの下端に膝関節部を介して連結される下腿リンクと、各前記脚部における、前記大腿リンクと前記下腿リンクとを膝関節部から離間した部分で連結する直動アクチュエータと、前記大腿リンクに対する前記下腿リンクの揺動動作に減衰力を付与するダンパーと、該下腿リンクの下端に足首関節部を介して連結される足平部とを備えた2足歩行ロボットの制御方法であって、
前記直動アクチュエータの伸縮動作による前記下腿リンクの揺動動作中に、該下腿リンクに作用する力の方向が変わるとき、前記ダンパーが減衰力を発生するように制御することを特徴とする2足歩行ロボットの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−41995(P2011−41995A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190317(P2009−190317)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】