説明

二重型チューブ容器及びその製造方法

【課題】容器の内部及び入口が分離板によって分割されたチューブの内容物の排出のための加圧力を低くし、製作時に接着剤を不要にし、製造工程を簡素化し、製造材料を節減して製造コストを節減する二重型チューブ容器及びその製造方法。
【解決手段】円筒状の容器本体11とネック部12とからなるチューブ容器であって、容器本体11を2領域に区画する本体分離板と;ネック部12を2領域に区画するネック分離板15と;を含んでなる。このチューブ容器の製造方法は、原材シートを切断する工程と;原材シートの中央部を断面S字形の本体分離板に成形する工程と;円筒状の容器本体11を形成する工程と;下部金型を嵌合する工程と;ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板を一体型に成形する射出成形工程と;前記金型から成形されたチューブを取り出す工程と;溶融加圧成形して接合する工程と;を含んでなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二重型チューブ容器及びその製造方法に係り、より詳しくは一本のチューブ内に分離板を構成して空間と排出口を分割し、分割されたそれぞれの空間に相異なるクリームタイプの内容物を注入した後、それぞれ異なる内容物が分割された排出口を通じて同時に排出されるようにすることで排出割合を一定に維持するようにした二重型チューブ容器及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場で販売されている染色剤はそれぞれの容器に収容された染毛剤と酸化剤の混合物でなる永久染色剤であり、アンモニア及び染料でなる染毛剤と酸化剤を含んでなる。前記染毛剤のアンモニアは毛髪を膨潤させてキューティクル(Cuticle)を開けることにより、染料が皮質(Cortex)層に浸透するようにし、前記酸化剤は染料の色相を皮質層に閉じこめる役目をする。
【0003】
結果として、染色剤は毛髪のメラニン色素を酸化させて毛髪の自然色相を明るくすると同時に化学的な染料が自然毛の色相部位に同化沈積するようにすることにより毛髪を染色するものである。
【0004】
一方、前記染毛剤と酸化剤はそれぞれ異なる容器に収容される。これは、染毛剤と酸化剤を単一容器に収容する場合、染毛剤と酸化剤が化学反応を起こすため使うことができなくなるからである。
【0005】
前記染毛剤と酸化剤は通常1:1または1.5:1の割合で混合して使うことになるが、前記染毛剤の量が多すぎる場合には、放出酸素量の不足によって酸化作用が弱化して反射色が弱化するかやや濁っている色相が現れるため、所望の結果より色相が暗く現れ、前記酸化剤の量が多すぎる場合には、放出酸素量が増加して染毛剤があまりにも酸化するため、発色が完璧でなく容易に脱色するのはもちろんのこと、所望の結果より色相が明るくなる。
【0006】
ところが現在、市場で販売される大部分の染色剤は染毛剤と酸化剤がそれぞれ異なる容器に収容されているため、前記染毛剤と酸化剤の割合を一定に維持しにくい。
【0007】
したがって、毛髪の色相が均一に現れず、染毛剤と酸化剤の混合比によって色相に微妙な差が生じる問題点がある。
【0008】
故に、最近には、単一容器に染毛剤と酸化剤を全部収容し、容器の絞り出しによって染毛剤と酸化剤が同時に排出されるようにする方法が要求されている。
【0009】
このような努力の一環として、2本の内側チューブが単一外側チューブ内に挿入された形態の二重型チューブ容器が大韓民国実用新案登録第20−304903号で登録されたことがある。
【0010】
前記考案の二重型チューブ容器は、図1及び図2に示すように、上端に排出孔53が形成されて半分の外周面にネジ部54が形成されたネック部52と、前記ネジ部54が形成されなかったネック部52の下側に形成された付着面55を有し、内部にクリームタイプの内容物71、72を収容するチューブ本体51でなる内側チューブ50と;前記付着面55を基準として2本の内側チューブ50が付着された状態で収容し、前記内側チューブ50との付着性を高めるために内側に接着剤が塗布され、熱処理によって収縮して前記内側チューブ50に密着する外側チューブ60と;前記内側チューブ50の結合によって完全なネジ部をなすネック部52に締結される蓋65と;を含んでなる。
【0011】
前記のような従来の二重型チューブ容器は、2種の相異なる内容物が一定の割合で混合されるように同時に排出することになる。
【0012】
すなわち、2本の内側チューブ50を単一外側チューブ60で一体化させることで、前記外側チューブ60に一定圧力をかけて押せば、それぞれの内側チューブ50に収容された内容物71、72が前記ネック部52に形成された排出孔53を通じてそれぞれ一定の割合で排出されるものである。
【0013】
したがって、染色剤のように相異なるクリームタイプの内容物71、72を混合して使用しなければならない場合、前記外側チューブ60を押すだけでも前記内側チューブ50に収容されたそれぞれの内容物を一定の割合で混合して使うことができることになる。
【0014】
しかし、前記のような従来の二重型チューブ容器は、2本の内側チューブを単一外側チューブに挿着して一体化するため、製造工程が複雑で材料の消耗量が多く製造コストが高くなる問題点がある。
【0015】
また、従来の二重型チューブ容器は、2本の内側チューブを単一外側チューブに挿着して一体化するため、内側及び外側チューブの厚さ増加によって、チューブ内の内容物を排出するためには、チューブを加圧する圧力が大きくなければならない問題点がある。
【0016】
また、従来の二重型チューブ容器は、内側チューブと外側チューブをそれぞれ異なる材料を使うため、材料の管理が容易でない問題点がある。
【0017】
また、従来の二重型チューブ容器は、長期間の使用時、それぞれの内側チューブと外側チューブの付着性を高めるために使われる接着剤が老化して内側チューブと外側チューブが離隔される現象が発生する問題点がある。
【0018】
また、従来の二重型チューブ容器は、それぞれの内側チューブと外側チューブの付着性を高めるために使われる接着剤によって製作時の空気が汚染される問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は前記のような従来の問題点を解決するためになされたもので、容器の内部が分離板によって空間と入口が分割されたチューブを製作するにあたり、内容物の排出のための加圧力が低くかかり、製作時に接着剤が必要でなく、製造工程が簡素化し、製造材料を節減して製造コストを節減することができる二重型チューブ容器及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するために、本発明は、円筒状の容器本体と前記容器本体に一体的に形成されるネック部とからなるチューブ容器であって、前記容器本体の内部に設けられ、容器本体を2領域に区画する本体分離板と;前記ネック部の内部に設けられ、ネック部を2領域に区画するネック分離板と;を含んでなる、二重型チューブ容器を提供する。
【0021】
前記容器本体及び本体分離板は3枚の材料でなることができる。
【0022】
前記容器本体及び本体分離板は1枚の材料でなることができる。
【0023】
前記本体分離板の幅は容器本体の2領域の中で大領域の内周面長と同一に構成されることができる。
【0024】
前記本体分離板によって区画される容器本体の2領域は一定の割合で均等に区画され、前記ネック分離板によって区画されるネック部の2領域も容器本体の2領域と同様に一定の割合で均等に分割されることができる。
【0025】
前記容器本体及び本体分離板はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の3重ラミネートフィルムでなることができる。
【0026】
前記1枚の材料は容器本体の縦方向に形成される部分の切断面が材料面の垂直面に対して斜めに切断され、斜めに切断された切断面はいずれも容器本体の外部に向かうように溶着されることができる。
【0027】
前記本体分離板は断面S字形または波形に形成されることができる。
【0028】
また、前記目的を達成するために、本発明は、チューブ容器の製造方法であって、容器本体及び本体分離板のいずれか1つ以上を形成するために、原材シートを一定の幅に切断する切断工程と;前記切断工程で切断された原材シートの中央部を断面S字形の本体分離板に成形する本体分離板成形工程と;前記本体分離板成形工程の後、切断された両端を溶着して円筒状の容器本体を形成する溶着工程と;前記溶着工程で製作された容器本体及び本体分離板の下部から下部金型を嵌合する下部金型嵌合工程と;前記下部金型嵌合工程の後、容器本体の上部に上部金型を位置させた状態で、ネック部とネック分離板を合成樹脂で射出成形して、ネック部、ネック分離板、容器本体及び本体分離板を一体型に成形する射出成形工程と;前記射出成形工程の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程と;前記成形チューブ取出工程の後、容器本体の下端部分を、容器本体と本体分離板が一体になるように、溶融加圧成形して接合する密封工程と;を含んでなる、二重型チューブ容器の製造方法を提供する。
【0029】
また、前記目的を達成するために、本発明は、チューブ容器の製造方法であって、前記原材シートの中央部を断面S字形の本体分離板に成形する本体分離板成形工程と;前記本体分離板成形工程の後、原材シートの両端を溶着して円筒状の容器本体を形成する溶着工程と;前記溶着工程の後、容器本体が所定の長さを有するように容器本体を横断方向に切断する切断工程と;前記切断工程で製作された容器本体及び本体分離板の下部から下部金型を嵌合する下部金型嵌合工程と;前記下部金型嵌合工程の後、容器本体の上部に上部金型を位置させた状態で、ネック部とネック分離板を合成樹脂で射出成形して、ネック部、ネック分離板、容器本体及び本体分離板を一体型に成形する射出成形工程と;前記射出成形工程の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程と;前記成形チューブ取出工程の後、容器本体の下端部分を、容器本体と本体分離板が一体になるように、溶融加圧成形して接合する密封工程と;を含んでなる、二重型チューブ容器の製造方法を提供する。
【0030】
前記密封工程は、前記容器本体のそれぞれの領域に相異なるクリームタイプの内容物を注入してから実施することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明の二重型チューブ容器は単一チューブの内部が2領域に区画されているので、単一容器内に2種の相異なる内容物を混合なしに収容して使うことができる効果がある。
【0032】
また本発明の二重型チューブ容器は一本のチューブ内に分離板が一体型に構成されているので、チューブにかかる圧力が低くもチューブ内の内容物を容易に排出させることができる効果がある。
【0033】
また本発明の二重型チューブ容器は接着剤を使わないので、接着剤による環境汚染と材料の剥離現象が発生しない効果がある。
【0034】
また本発明の二重型チューブ容器は容器本体及び本体分離板が1枚の材料で構成されるので、製造工程が簡素化し、材料が少なくかかる効果がある。
【0035】
また本発明の二重型チューブ容器は容器本体及び本体分離板がポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の3重ラミネートフィルムでなるので、特定材質に対して敏感に反応する物質も収容することができ、使用可能な内容物の種類が多様な利点がある。
【0036】
また本発明の二重型チューブ容器は本体分離板の幅が容器本体の2領域の中で大領域の内周面の長さと同一に形成されることにより、チューブを完全に圧搾することができる効果がある。
【0037】
また本発明の二重型チューブ容器は容器本体の2領域とネック部の2領域が一定の割合で均等に分割されているので、チューブ容器内の内容物の排出割合が一定に維持できる効果がある。
【0038】
また本発明の二重型チューブ容器は本体分離板の位置によって2領域の内容物の排出割合を多様に調節することができるので、使用者の所望に応じて毛髪のトーンを濃くあるいは薄く染色することができるように選択の幅を広くすることができる効果がある。
【0039】
そして本発明の二重型チューブ容器の製造方法はネック部とネック分離板が一体に射出されるとき、本体及び本体分離板が一体型に結合されるので、製造工程が単純で、ネック部、ネック分離板、容器本体、本体分離板の結合強度に優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の二重型チューブ容器を示す分解斜視図である。
【図2】従来の二重型チューブ容器の側断面図である。
【図3】本発明による二重型チューブ容器の分解斜視図である。
【図4】本発明の二重型チューブ容器の側断面図である。
【図5】本発明の3枚でなった容器本体及び本体分離板の斜視図である。
【図6】本発明の1枚で構成された容器本体及び本体分離板の斜視図である。
【図7】本発明による二重型チューブ容器の製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の二重型チューブ容器の製造方法を示す概略工程図である。
【図9】本発明の要部であるネック部及び分離板が成形された容器本体の平面図及び底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
現在、市場で販売されて一般人が使用している染色剤は染毛剤と酸化剤を混合して使っており、普段にはこれらは他の材質でなった別個の容器に収容する。
【0042】
この際、毛髪染色を実施しようとする使用者は染毛剤と酸化剤を一定の割合で混合して使うことになる。ここで、一定配合容器に染毛剤と酸化剤を収容しているそれぞれのチューブ容器から適量を取って均等に混合させ、この混合溶液をブラシにつけて毛髪にくしけずると、染毛剤と酸化剤の反応によって毛髪が染色される。
【0043】
ところで、主要化学成分の特性上、染毛剤はポリエチレンに染みこんでポリエチレンを通過するので、染毛剤をポリエチレンフィルムの容器に注入すれば染毛剤は外に漏れることになる。これを防止するために、金属性フィルムの容器、つまりアルミニウム容器に注入して使用する。
【0044】
そして、酸化剤は金属と接触すると化学反応によってガスが発生し、ポリエチレンフィルムに染みこむことができないため、ポリエチレン容器に注入して使用する。
【0045】
すなわち、染毛剤はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレンの3重ラミネートフィルム材でなったチューブ型容器に注入し、酸化剤はポリエチレン系のフィルム材でなったチューブ型容器に注入して使う。
【0046】
以下、添付図面に基づいて本発明の二重型チューブ容器及びその製造方法を説明する。
【0047】
本発明による二重型チューブ容器は、その分解斜視図である図3及び側断面図である図4に示すように、容器本体11、本体分離板16、ネック部12及びネック分離板15でなる。
【0048】
前記容器本体11は円筒状のチューブでなり、ネック部12は円筒状のもので容器本体11の上端部に射出成形されて容器本体11と一体的に形成され、本体分離板16は容器本体11の内部に備えられて容器本体11をそれぞれ2領域に区画し、ネック分離板15はネック部12の内部に備えられてネック部12をそれぞれ2領域に区画する。
【0049】
前記ネック部12は、その外周面にネジ部、ワンタッチ溝またはワンタッチ突起が形成されることができ、2領域のそれぞれの出口12’が完全に開放するかあるいは密閉し、容器本体11及びネック部12の2領域に収容された内容物、つまりクリームタイプ内容物の排出のための排出孔が形成されている。
【0050】
前記ネック部12の完全開放した出口12’または排出孔には、アルミニウム材などのシーリング紙が付着されることもできる。
【0051】
一方、蓋13は前記ネック部12に締結可能に形成される。すなわち、前記蓋13は、ネック部12の外周面の形状に対応して、内周面がネジ、ワンタッチ溝またはワンタッチ突起が形成されている。
【0052】
前記容器本体11及び前記ネック部12の分離板15、16によって区画されるそれぞれの2領域にはそれぞれ相異なる内容物30、35が満たされることもできる。
【0053】
ここで、前記ネック分離板15は前記ネック部12と一体的に射出成形され、前記ネック分離板15の縁部は前記容器本体11の内壁に付着されて一体化することにより、前記容器本体11に形成された2領域を完全に分割することになる。
【0054】
本発明の3枚でなる容器本体及び本体分離板の斜視図である図5に示すように、前記容器本体11及び本体分離板16はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレンの3重ラミネートフィルム材3枚でなる前記容器本体11及び本体分離板16は次のように構成される。
【0055】
チューブ容器の材料となる原材シート10を容器本体11のサイズを考慮して一定した同一幅に3枚を切断し、切断された原材シート10’の3枚を積層した後、切断された原材シート10’の両端を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着部14を形成するように溶着する。
【0056】
このように溶着された3枚の原材シート10’で円筒状チューブを構成すれば切断された2枚、つまり外側に位置する原材シート10’は円筒状になって容器本体11となり、切断された1枚、つまり内側に位置する原材シート10’は本体分離板16となる。
【0057】
したがって、前記本体分離板16の幅は容器本体11の内周面の円周長の1/2であり、言い換えれば前記本体分離板16の幅は容器本体11の2領域の中で大領域の内周面の円周長と同一になり、本体分離板16が容器本体11内で一方に偏らないように断面S字形に形成されば、前記本体分離板16によって区画される容器本体11の2領域は一定の割合で均等に区画される。
【0058】
前記ネック分離板15によって区画されるネック部12の2領域も容器本体11の2領域と同様に一定の割合で均等に分割されるように、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16を一体型に成形する。
【0059】
その後、容器本体11の下端部分を、容器本体11と本体分離板16が一体となるように溶融加圧成形して接合する。
【0060】
したがって、前記外側に位置する切断された原材シート10’の長さが同一であるので、本体分離板16によって分割される2領域の容積が同一になり、分割された各空間に注入された内容物の量が同一であり、注入された内容物が排出されるときは排出口を通じて同時に排出される。この際、それぞれの内容物は50:50の割合で排出される。
【0061】
この際、1領域に染毛剤が注入され、他の1領域に酸化剤が注入された場合には、染毛剤と酸化剤が50:50の割合で排出されるので、毛髪染色を実施する使用者は染毛剤と酸化剤を1:1の割合で混合して使うことができるので、使用者が染毛剤と酸化剤の混合割合に気を使わなくも良いものである。
【0062】
一方、3枚でなった前記容器本体11及び本体分離板16の構成において、本体分離板16によって分割される2領域の容積が相異なる構成について説明する。
【0063】
チューブ容器の材料である原材シート10を容器本体11のサイズを考慮して3枚を切断する。この際、2枚は同一幅に切断し、残り一枚は2枚の幅より小さく切断し、同一幅に切断された2枚の原材シート上に残り一枚の切断された原材シートを積層した後、切断された原材シート10’の両端を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着部14が形成されるように溶着する。
【0064】
このように溶着された3枚の原材シート10’で円筒状チューブを構成すれば、大幅に切断された1枚の原材シートと小幅に切断された1枚の原材シート、つまり外側に位置する原材シート10’は円筒状になって容器本体11となり、大幅に切断された1枚、つまり内側に位置する原材シート10’は本体分離板16となる。
【0065】
したがって、前記本体分離板16の幅は容器本体11の2領域の中で大領域の内周面の長さと同一であり、本体分離板16が容器本体11内で一方に偏らないようにS字形に形成されれば、前記本体分離板16によって区画される容器本体11の2領域は一定の割合で均等に区画される。
【0066】
前記ネック分離板15によって区画されるネック部12の2領域も容器本体11の2領域と同様に一定の割合で均等に分割されるように、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16を一体型に成形する。
【0067】
例えば、2枚は同一幅に切断し、残り1枚の幅は2枚の幅の1/3に切断し、同一幅に切断された2枚の原材シートを積層した後、小幅に切断された原材シートを静置することで、前記のように高周波機及び圧搾機によって、切断された原材シートの両端に溶着部が形成されるように溶着する。
【0068】
このように溶着された3枚の原材シートで円筒状チューブを構成すれば、本体分離板は容器本体の容積を約1:2の領域に分割する。
【0069】
両側溶着部の長さを考慮してその分だけもっと幅を付与して切断して円筒状チューブを構成すれば、本体分離板は容器本体の容積を1:2の領域に分割することになる。
【0070】
その後、容器本体11の下端部分を容器本体11と本体分離板16が一体になるように溶融加圧成形して接合する。
【0071】
したがって、前記本体分離板によって分割される2領域の容積が1:2になり、分割された各空間に注入された内容物の量も1:2になり、注入された内容物が排出されるときは排出口を通じて同時に排出される。この際、それぞれの内容物も1:2の割合で排出される。
【0072】
したがって、本発明は前記本体分離板によって分割される2領域の容積割合を多様に調整することができ、よって2領域の内容物の排出割合を多様に調節することができるものである。
【0073】
すなわち、本体分離板の位置によって分割される2領域の容積割合が多様になり、2領域の内容物の排出割合が多様に調節されるので、使用者の所望に応じて毛髪のトーンを濃くあるいは薄く染色するように選択の幅が広くなるものである。
【0074】
前記酸化剤を染毛剤用ラミネートフィルム材のチューブ容器に収容すればガスが発生する。これはチューブの製造工法上、フィルム切断面が容器の内部に100%露出され、この切断面には3重フィルムの中央にあるアルミニウムも当然露出されるからである。
【0075】
したがって、現在の工法では同じ材料を使って同時に収容することができるチューブがないため、これを解決するために1枚で容器本体11及び本体分離板16を構成した。
【0076】
本発明の1枚で構成された容器本体及び本体分離板の斜視図である図6に示すように前記容器本体11及び本体分離板16はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレンの3重ラミネートフィルム材で構成された1枚で構成された前記容器本体11及び本体分離板16は次のように構成される。
【0077】
チューブ容器の材料である原材シート10を容器本体11のサイズを考慮して一定した同一幅に1枚を切断し、切断された原材シート10’の一端を切断された原材シート10’の他端からの幅の1/3に位置させた後、原材シートの内外面を高周波機で溶融し、圧搾機で溶融部分を圧搾することにより切断された原材シート10’の両端に溶着線11’が形成されるように溶着する。
【0078】
その後、切断された原材シート10’の他端を切断された原材シート10’の一端からの幅の1/3に位置させた後、原材シートの内外面を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着線11’が形成されるように溶着する。
【0079】
このように溶着された1枚の原材シート10’で円筒状チューブを構成すると、切断された原材シート10’の一端は容器本体11の円周の1/2地点に位置し、切断された原材シート10’の他端は容器本体11の反対側円周の1/2地点に位置することになり、容器本体11の内側には本体分離板16が形成され、両溶着線11’は容器本体11の円周の反対側にそれぞれ位置することになる。
【0080】
その後、容器本体11の下端部分を、容器本体11と本体分離板16が一体になるように溶融加圧成形して接合する。
【0081】
こうすれば、前記3枚でなった容器本体11及び本体分離板16の構成において本体分離板16によって分割される2領域の容積が同一である容器本体11と同様な構成になり、それによる作用及び効果も同一であるのでそれについての説明は省略する。
【0082】
また、1枚で構成された前記容器本体11及び本体分離板16の構成において、本体分離板16によって分割される2領域の容積が互いに異なる構成について説明する。
【0083】
チューブ容器の材料である原材シート10を容器本体11のサイズを考慮して一定した同一幅に1枚を切断し、切断された原材シート10’の一端を切断された原材シート10’の他端からの幅の2/5に位置させた後、原材シートの内外面を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着線11’が形成されるように溶着する。
【0084】
その後、切断された原材シート10’の他端を切断された原材シート10’の一端からの幅の2/5に位置させた後、原材シートの内外面を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着線11’が形成されるように溶着する。
【0085】
このように溶着された1枚の切断された原材シート10’で円筒状チューブを構成すれば、切断された原材シート10’の一端は容器本体11円周の1/3地点に位置し、切断された原材シート10’の他端は容器本体11の円周の2/3地点に位置することになり、容器本体11の内側には本体分離板16が形成され、両溶着線11’は容器本体11を中心に60°の角度で容器本体11の円周にそれぞれ位置することになる。
【0086】
その後、容器本体11の下端部分を容器本体11と本体分離板16が一体になるように溶融加圧成形して接合する。
【0087】
こうすれば、前記3枚でなった容器本体11及び本体分離板16の構成において、本体分離板16によって分割される2領域の容積が互いに異なる容器本体11のような構成となり、それによる作用及び効果も同様になるので、それについての説明は省略する。
【0088】
このように構成された本発明は、それぞれのチューブ容器に注入された染毛剤と酸化剤が同量で排出されるので染色された毛髪の色相が一定になるものである。
【0089】
すなわち、使用者が人為的に染毛剤と酸化剤を適宜の割合で混合して毛髪を染色する場合、染色中に染毛剤と酸化剤を混合することになるがこの際に混合割合が一定でなく染色された毛髪の色相が部分的に濃くあるいは薄くなる欠点をなくすことになるものである。
【0090】
そして、前記本体分離板16を断面S字形にし、その幅を容器本体11の2領域の中で大領域の内周面の長さと同一に構成する理由は、2領域に注入された内容物の排出に際して容器本体11を押して吐き出すとき、本体分離板16の長さと外面の半円周長が同一である場合に容器本体11と本体分離板16が密着して内容物がすっかり排出されるからである。
【0091】
もし前記本体分離板16の幅が容器本体11の2領域の中で大領域の内周面の長さより短くなれば、容器本体11を押し付けて内容物を吐き出すとき、本体分離板16の幅が短くその幅までだけ圧搾することができ、容器本体11内の内容物をすっかり排出することができないだけでなく、容器本体11を均等に圧搾することができなく内容物を一定の割合で排出することができないからである。
【0092】
そして、前記本体分離板16の形状は断面S字形のものが絶対的なものではなく波形も可能であり、その多様な変形が可能であるのでその変形は本発明の範疇に属するものと見なすべきである。
【0093】
前記容器本体11及び本体分離板16はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の3重ラミネートフィルムでなる。
【0094】
前記のように3枚または1枚で容器本体11及び本体分離板16を構成しても、ラミネートフィルムがポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の順に構成され、本体分離板16によって分割される2領域の内面はいずれもポリエチレンでなる。
【0095】
前述したように、染毛剤はポリエチレンを通過するがアルミニウムは通過することができないため、染毛剤を容器本体11の本体分離板16に分割された2領域に区分して注入しなくいずれの1領域に注入しても、染毛剤はラミネートフィルムのアルミニウム層によって漏出できなくなる。
【0096】
また、酸化剤は金属と接触すれば化学反応によってガスが発生するがポリエチレンフィルムに染みこむことができないため、酸化剤を容器本体11の本体分離板16に分割された2領域に区分して注入せずにいずれの1領域に注入しても、酸化剤はラミネートフィルムのポリエチレンによって漏出できなくなる。
【0097】
したがって、本発明の二重型チューブ容器は、染毛剤とか酸化剤とかに関係なく、注入可能な薬品種の幅が広い利点があるものである。
【0098】
また、本発明の二重型チューブ容器は、前記1枚の材料でなる場合、容器本体11の縦方向に形成される切断面が本体面の垂直面に対して斜めに形成され、斜めに切断された切断面はいずれも容器本体11の外部に向かうように溶融付着する。
【0099】
チューブ容器の材料である原材シート10がポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の順に構成されたラミネートフィルムであるので、これを切断すれば、切断された原材シート10’の断面にアルミニウム断面が露出することになる。
【0100】
アルミニウムが露出した切断された原材シート10’1枚で容器本体11及び本体分離板16を構成する場合、場合によってはアルミニウムが誤って本体分離板16によって分割される2領域の内面と溶着することができる。
【0101】
この場合、その領域に染毛剤は注入することができるが、酸化剤を注入すれば、酸化剤がアルミニウムと接触して化学反応を起こしてガスが発生するため、その酸化剤は使用ができなくなる。
【0102】
これを防止するために、原材シート10の切断面を容器本体11の縦方向に形成される部分を斜めに切断して斜面になった切断面がいずれも容器本体11の外部に向かうようにして溶融付着すれば、容器本体11の内面のポリエチレンと本体分離板16の一側面のポリエチレンが互いに接触して溶着して、アルミニウムの断面が2領域内に露出しないので、2領域のいずれの領域に構わず、染毛剤や酸化剤を注入することができる。
【0103】
本発明の二重型チューブ容器は染毛剤を使う場合について説明したが、2種を混合して使用するいずれのクリームタイプの製品にも適用可能であろう。
【0104】
例えば、シャンプーとリンス、ローションと栄養クリーム、絵画用顔料などである。
【0105】
本発明によれば、前記容器本体11の各領域に注入された内容物30、35が互いに混合しない状態を維持することができ、前記ネック部12の出口12’を通じて排出されるときに初めて一定の割合で混合される。
【0106】
すなわち、一定の割合で混合して使わなければならないが、使用前に予め混合すれば使用が不可能な2種のクリームタイプの内容物30、35を互いに隔離して収容することにより、携帯が容易であり、別に混合の割合を調節する必要がなくなる。
【0107】
本発明は、チューブ容器でないパウチ形態の容器にも分離膜を挿入して内部を2領域に分割することにより、使用前に予め混合すれば使用が不可能な2種の液体タイプの内容物を隔離して収容することも可能である。
【0108】
この場合、分離膜を射出成形する必要がなく、2枚の膜の間に分離膜を挿入して成形するだけでもその内部を2領域に分割することができる。
【0109】
前述したように、本発明の二重型チューブ容器は、単一チューブの内部が2領域に区画されているので、単一容器内に2種の相異なる内容物を混合しないように収容して使うことができ、一本のチューブ内に分離板が一体型に構成されているので、チューブに加わる圧力が小さくもチューブ内の内容物が容易に排出され、接着剤を使わないので、接着剤による環境汚染と材料の剥離現象が発生しなく、容器及び本体分離板が1枚の材料で構成されるので、製造工程が簡素化し材料消耗量少なくなる。
【0110】
一方、前述したような二重型チューブ容器を製造するための本発明の二重型チューブ容器の製造方法は、本発明による二重型チューブ容器の製造方法を示すフローチャートである図7及び本発明の二重型チューブ容器の製造方法を示す概略工程図である図8に示す。
【0111】
図7及び図8は二通りの製造方法の手順及び工程を単一図に示すものである。
【0112】
本発明によるチューブ容器の製造方法において、容器本体11及び本体分離板16のいずれか1つ以上を形成するために、原材シート10を一定の幅に切断する切断工程(S10)と;前記切断工程(S10)で切断された原材シート10’の中央部を断面S字形の本体分離板16に成形する本体分離板成形工程(S20)と;前記本体分離板成形工程(S20)の後、切断された両端を溶着して円筒状の容器本体11を形成する溶着工程(S30)と;前記溶着工程(S30)で製作された容器本体11及び本体分離板16の下部から下部金型22を嵌合する下部金型嵌合工程(S40)と;前記下部金型嵌合工程(S40)の後、容器本体11の上部に上部金型21を位置させた状態で、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16が一体型に成形されるようにする射出成形工程(S50)と;前記射出成形工程(S50)の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程(S60)と;前記成形チューブ取出工程(S60)の後、容器本体11の下端部分を、容器本体11と本体分離板16が一体になるように溶融加圧成形して接合する密封工程(S70)と;を含んでなる。
【0113】
ここで、前記密封工程(S70)は前記容器本体11の各領域に相異なるクリームタイプの内容物30、35をそれぞれ注入した後に実施する。
【0114】
前記のように構成された本発明の二重型チューブ容器の製造方法は、混合すればいけない2種の内容物をそれぞれ異なる領域に収容する二重型チューブ容器を簡単な工程で製造するようにする。
【0115】
まず、ロール状に巻き取られている原材シート10から容器本体11のサイズを考慮して容器本体11及び本体分離板16のいずれか1つ以上を形成するために、一定の幅に切断し、前記切断工程(S10)で切断された原材シート10’の中央部が断面S字形の本体分離板16に成形されるようにした後、切断された両端を高周波機で溶融し圧搾機で溶融部分を圧搾溶着することで、円筒状の容器本体11を形成する。
【0116】
その後、前記容器本体11を射出機に投入し、前記溶着工程(S30)で製作された断面S字形のチューブ、つまり容器本体11及び本体分離板16の下部から下部金型22を嵌合した後、前記容器本体11の上部に上部金型21を位置させて支持した状態で合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16が一体型に成形されるように樹脂を射出する。
【0117】
これにより、前記容器本体11の内部は、本体分離板16によって内部空間が2領域に区画され、前記容器本体11の上端にはネック部12とネック分離板が形成されて前記容器本体11と一体化される。
【0118】
前記ネック分離板15とネック部12の成形が完了すれば、前記容器本体11を成形機から分離し、成形されたチューブを取り出し、前記容器本体11の各領域に相異なるクリームタイプの内容物30、35をそれぞれ注入する。
【0119】
例えば、染色剤容器として使われる場合には、前記容器本体11の一方の領域には染毛剤を注入し、他方の領域には酸化剤を注入するものである。
【0120】
この際、前記容器本体11に注入された内容物30、35が前記ネック部12の出口12’を通じて漏出しないように前記ネック部12に蓋を締結することができるが、前記内容物30、35が高粘性のクリームタイプの場合には、前記蓋13を締結しないことがより好ましい。
【0121】
これは、前記ネック部12に蓋13を締結する場合、前記内容物30、35がなだらかに注入されない状況が発生することができるからである。
【0122】
前記容器本体11に内容物30、35を注入した後、容器本体11の下端部分を容器本体11と本体分離板16が一体になるように高周波機で溶融し、圧搾機で溶融部分を圧搾することで、切断された原材シート10’の両端に溶着部14が形成されるように溶着接合して密封する。
【0123】
したがって、前記容器本体11に内容物30、35を注入した後、前記容器本体11の下端を接合するとき、前記本体分離板16の下端が前記容器本体11の内壁から離脱することが防止される。
【0124】
そして、前記ネック部12に前記蓋13が締結されていなければ、前記蓋13を締結して製品を完成する。
【0125】
チューブ容器の他の製造方法は、チューブ容器の製造方法において、前記原材シート10’の中央部を断面S字形に本体分離板16が形成されるようにする本体分離板成形工程(S10’)と;前記本体分離板成形工程の後、原材シート10’の両端を溶着して円筒状の容器本体11を形成する溶着工程(S20’)と;前記溶着工程(S20’)の後、容器本体11が所定の長さなすように容器本体11を横断方向に切断する切断工程(S30’)と;前記切断工程(S30’)で製作された容器本体11及び本体分離板16の下部から下部金型22を嵌合する下部金型嵌合工程(S40)と;前記下部金型嵌合工程(S40)の後、容器本体11の上部に上部金型21を位置させた状態で、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16が一体型に成形されるようにする射出成形工程(S45)と;前記射出成形工程(S45)の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程(S60)と;前記成形チューブ取出工程(S60)の後、容器本体11の下端部分を容器本体11と本体分離板16が一体になるように溶融加圧成形して接合する密封工程(S70)と;を含んでなる。
【0126】
前記他の製造方法は、前記製造方法の切断工程(S10)、本体分離板成形工程(S20)及び溶着工程(S30)の手順に変化を与えるとともに原材シート10’からの本体分離板16の成形高低に変化を与えたもので、その後の製造工程である下部金型嵌合工程(S40)、射出成形工程(S45)、成形チューブ取出工程(S60)及び密封工程(S70)の順序及び方法は同様である。
【0127】
前記他の製造方法は、前記ロールに巻き取られた原材シート10’の終縁からロール方向に原材シートの中央部を断面S字形に原材シート10’の長手方向に長く形成し、原材シート10’の両端を高周波機で溶融し、圧搾機で溶融部分を圧搾溶着して円筒状の容器本体11を形成した後、長く形成された容器本体11が所定の長さを有するように容器本体11及び本体分離板16を同時に横断方向に切断をする。
【0128】
前記他の製造方法は、前記容器本体11及び本体分離板16が原材シート10’の長さだけ長く形成することができるので、容器本体11及び本体分離板16を所定の長さになるように切断するものである。
【0129】
前記切断工程(S30’)の後、下部金型嵌合工程(S40)、射出成形工程(S45)、成形チューブ取出工程(S60)及び密封工程(S70)は前述した工程と同様であるので、それについての説明は省略する。
【0130】
以上、本発明の好適な実施例を説明したが、本発明の範囲はこのような特定の実施例に限定されなく、当該分野で通常の知識を持った者であれば本発明の特許請求範囲内に開示された範疇内で適切に変更が可能であろう。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、一本のチューブ内に分離板を構成して空間と排出口を分割し、分割された各空間にそれぞれ異なるクリームタイプの内容物を注入し、相異なる内容物が分割された排出口を通じて同時に排出されるようにすることで排出割合を一定に維持する二重型チューブ容器に適用可能である。
【符号の説明】
【0132】
10 原材シート
10’ 切断された原材シート
11 容器本体
11’ 溶着線
12 ネック部
12’ 出口
13 蓋
14 溶着部
15 ネック分離板
16 本体分離板
21 上部金型
22 下部金型
30 内容物(染毛剤)
35 内容物(酸化剤)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の容器本体11と前記容器本体11に一体的に形成されるネック部12とからなるチューブ容器において、
前記容器本体11の内部に設けられ、容器本体11を2領域に区画する本体分離板16と;
前記ネック部12の内部に設けられ、ネック部12を2領域に区画するネック分離板15と;
を含んでなることを特徴とする、二重型チューブ容器。
【請求項2】
前記容器本体11及び本体分離板16は3枚の材料でなることを特徴とする、請求項1に記載の二重型チューブ容器。
【請求項3】
前記容器本体11及び本体分離板16は1枚の材料でなることを特徴とする、請求項1に記載の二重型チューブ容器。
【請求項4】
前記本体分離板16の幅は容器本体11の2領域の中で大領域の内周面長と同一に構成されることを特徴とする、請求項2または3に記載の二重型チューブ容器。
【請求項5】
前記本体分離板16によって区画される容器本体11の2領域は一定の割合で均等に区画され、
前記ネック分離板15によって区画されるネック部12の2領域も容器本体11の2領域と同様に一定の割合で均等に分割されることを特徴とする、請求項2または3に記載の二重型チューブ容器。
【請求項6】
前記容器本体11及び本体分離板16はポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレン材の3重ラミネートフィルムでなることを特徴とする、請求項2または3に記載の二重型チューブ容器。
【請求項7】
前記1枚の材料は容器本体11の縦方向に形成される部分の切断面が材料面の垂直面に対して斜めに切断され、斜めに切断された切断面はいずれも容器本体11の外部に向かうように溶着されることを特徴とする、請求項3に記載の二重型チューブ容器。
【請求項8】
前記本体分離板16は断面S字形または波形に形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の二重型チューブ容器。
【請求項9】
チューブ容器の製造方法において、
容器本体11及び本体分離板16のいずれか1つ以上を形成するために、原材シート10を一定の幅に切断する切断工程(S10)と;
前記切断工程(S10)で切断された原材シート10’の中央部を断面S字形の本体分離板16に成形する本体分離板成形工程(S20)と;
前記本体分離板成形工程(S20)の後、切断された両端を溶着して円筒状の容器本体11を形成する溶着工程(S30)と;
前記溶着工程(S30)で製作された容器本体11及び本体分離板16の下部から下部金型22を嵌合する下部金型嵌合工程(S40)と;
前記下部金型嵌合工程(S40)の後、容器本体11の上部に上部金型21を位置させた状態で、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16を一体型に成形する射出成形工程(S50)と;
前記射出成形工程(S50)の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程(S60)と;
前記成形チューブ取出工程(S60)の後、容器本体11の下端部分を、容器本体11と本体分離板16が一体になるように、溶融加圧成形して接合する密封工程(S70)と;
を含んでなることを特徴とする、二重型チューブ容器の製造方法。
【請求項10】
チューブ容器の製造方法において、
前記原材シート10’の中央部を断面S字形の本体分離板16に成形する本体分離板成形工程(S10’)と;
前記本体分離板成形工程の後、原材シート10’の両端を溶着して円筒状の容器本体11を形成する溶着工程(S20’)と;
前記溶着工程(S20’)の後、容器本体11が所定の長さを有するように容器本体11を横断方向に切断する切断工程(S30’)と;
前記切断工程(S30’)で製作された容器本体11及び本体分離板16の下部から下部金型22を嵌合する下部金型嵌合工程(S40)と;
前記下部金型嵌合工程(S40)の後、容器本体11の上部に上部金型21を位置させた状態で、ネック部12とネック分離板15を合成樹脂で射出成形して、ネック部12、ネック分離板15、容器本体11及び本体分離板16を一体型に成形する射出成形工程(S45)と;
前記射出成形工程(S45)の後、金型から成形されたチューブを取り出す成形チューブ取出工程(S60)と;
前記成形チューブ取出工程(S60)の後、容器本体11の下端部分を、容器本体11と本体分離板16が一体になるように、溶融加圧成形して接合する密封工程(S70)と;
を含んでなることを特徴とする、二重型チューブ容器の製造方法。
【請求項11】
前記密封工程(S70)は、前記容器本体11のそれぞれの領域に相異なるクリームタイプの内容物30、35を注入してから実施することを特徴とする、請求項9または10に記載の二重型チューブ容器の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−230849(P2011−230849A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−94475(P2011−94475)
【出願日】平成23年4月20日(2011.4.20)
【出願人】(511099917)
【出願人】(511099928)
【Fターム(参考)】