人工地盤の構造
【課題】軟弱な原地盤に設ける構造物を杭によることなく簡易な人工地盤により安定に支持し、かつ原地盤を安定化して側方流動等の水平変位を防止する。
【解決手段】軟弱な原地盤3上に、構造物1を支持するための床版2とその床版2を支持するための地盤改良体13を築造し、地盤改良体の上部に芯材11を一体に固着して芯材の上部を床版内に突出せしめて定着し、芯材を介して地盤改良体と床版とを連結する。地盤改良体を多数の地盤改良杭10を平面視縦横に配列して格子状に築造し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材11を固着し、芯材の上部どうしを引張材14により連結する。格子状の地盤改良体の枡目内にも他の地盤改良杭15を築造する。地盤改良杭からなる斜杭により地盤改良体の上部を支持する。床版のみならずその周囲に造成される盛土6等の上載地盤の下方まで地盤改良体13を延長して築造する。
【解決手段】軟弱な原地盤3上に、構造物1を支持するための床版2とその床版2を支持するための地盤改良体13を築造し、地盤改良体の上部に芯材11を一体に固着して芯材の上部を床版内に突出せしめて定着し、芯材を介して地盤改良体と床版とを連結する。地盤改良体を多数の地盤改良杭10を平面視縦横に配列して格子状に築造し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材11を固着し、芯材の上部どうしを引張材14により連結する。格子状の地盤改良体の枡目内にも他の地盤改良杭15を築造する。地盤改良杭からなる斜杭により地盤改良体の上部を支持する。床版のみならずその周囲に造成される盛土6等の上載地盤の下方まで地盤改良体13を延長して築造する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟弱な地盤に擁壁や橋台等の構造物を築造する場合、その一方側に盛土等が存在することにより生じる軟弱な地盤の安定化や側方流動などの問題を主に解決する人工地盤の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図6に示すように、原地盤3に擁壁や橋台等の構造物1を構築する場合において、その原地盤3が軟弱地盤や液状化地盤である場合には、原地盤3に側方流動が生じて構造物1の側方変位や不同沈下が生じる懸念があることから、通常は杭5を安定な支持層4に達するように設けてそれら杭5により構造物1の基礎1aを支持することが一般的である。
また、図示しているように構造物1の後方に盛土6を造成する場合(あるいは構造物1の後方に原地盤3をそのまま上載地盤として残すような場合)には、図7に示すように盛土6の下方の原地盤3中に深層混合処理工法等の地盤改良手法による地盤改良体7を築造することにより、盛土6や上載地盤による上載荷重を支持するとともに原地盤3を強化して側方流動の発生を防止することも行われる。
【0003】
また、軟弱地盤や液状化地盤に盛土を造成する際の補強手法としてはたとえば特許文献1〜4に示されるものも知られている。
特許文献1に示される盛土の補強構造は、盛土の内部に矢板壁を連続的に設置するというものである。
特許文献2に示される盛土構造物の液状化対策工法は、盛土の両側の法尻部に連続地中壁を構築し、双方の連続地中壁の頭部どうしをタイロッドで連結したり、各連続地中壁の頭部をアースアンカーにより支持するというものである。
特許文献3に示される液状化防止構造は、既設構造物の基礎の外周に沿って地盤改良による固化体ブロックを形成し、その固化体ブロックに鋼管矢板を打設するというものである。
特許文献4に示される地盤改良体および地盤改良工法は、地盤改良により形成するソイルセメント柱内にそれよりも圧縮強度が高いコンクリート柱体を芯材として埋設するというものである。
【特許文献1】特開2003−13451号公報
【特許文献2】特開平11−1926号公報
【特許文献3】特開2005−200870号公報
【特許文献4】特開2003−55956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図6や図7に示すように構造物1を杭5により支持することでは大断面の杭5を多数必要とするし、また原地盤3中に単に地盤改良体7を築造することでは充分な側方流動防止効果を得るための改良率が徒らに大きくなり、いずれも合理的ではない。
また、特許文献1に示されるような矢板壁による補強や、特許文献2に示されるような連続地中壁による補強、特許文献3に示される液状化防止構造、特許文献4に示される地盤改良体は、いずれも大がかりな施工を必要として工費がかさむものであり、また適用範囲が限定されることから広く普及するに至っていない。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、軟弱な地盤に擁壁や橋台等の構造物を築造する場合、その一方側に盛土等が存在することにより生じる軟弱な地盤の安定化や側方流動などの問題を解決し得る有効適切な人工地盤の構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、軟弱な原地盤に擁壁や橋台等の構造物を構築するに際して、前記構造物を支持するべく原地盤に設ける人工地盤の構造であって、前記構造物を支持するべく原地盤上に構築される床版と、該床版を支持するべく原地盤中に造成される地盤改良体からなり、前記地盤改良体の上部に芯材を一体に固着して該芯材の上部を前記床版内に突出せしめて定着することにより、該芯材を介して地盤改良体と床版とを結合してなることを特徴とする。
【0007】
本発明においては、床版を支持する地盤改良体を平面視縦横に複数配列して、該地盤改良体の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結すると良い。
あるいは、多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状に築造することによって床版を支持するための地盤改良体を造成し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、少なくとも構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結すると良い。
また、床版を支持する格子状の地盤改良体の枡目内に他の地盤改良体を築造しても良い。
また、床版を支持する地盤改良体の外側または内側に地盤改良杭からなる斜杭を築造し、該斜杭により前記地盤改良体の上部を支持することが考えられる。
さらに、床版を支持する地盤改良体を床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤の下方まで延長して築造し、該地盤改良体によって床版および上載地盤を支持しても良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、床版を支持する地盤改良体の上部に芯材を固着してその芯材の上部を床版に定着したことにより、床版と地盤改良体とが芯材を介して構造的に確実に結合され、したがって従来一般のように杭を設けずとも地盤改良体によって床版およびそれにより支持される構造物を安定に支持できるし、原地盤に対する床版の水平滑動を確実に拘束することができる。
また、芯材が地盤改良体の上部に対する曲げ補強材および剪断補強材としても機能して地盤改良体の側方への変位や曲げ変形が有効に拘束されることが期待でき、原地盤の水平変位に対する優れた防止効果が得られる。
【0009】
特に、多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状の地盤改良体を築造するとともに、各地盤改良杭の上部どうしを芯材を介して引張材により連結することにより、その全体が充分に高剛性となって側方への変位や曲げ変形が確実に拘束され、地盤改良体と芯材と引張材との協働により優れた水平変位防止効果が得られる。
また、格子状の地盤改良体の枡目内にも他の地盤改良体を設けたり、地盤改良体の外側や内側に斜杭を設けることにより、地盤改良体全体をより高剛性とできる。
さらに、床版を支持する地盤改良体を周囲に延長して床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤も地盤改良体により支持することにより、床版のみならずその周囲の上載地盤をも安定に支持できてより優れた水平変位防止効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1実施形態を図1に示す。これは図6や図7に示した事例のように、軟弱な原地盤3に擁壁や橋台等の構造物1を構築し、かつ構造物1の後方に原地盤3に対する上載地盤としての盛土6を造成する場合の適用例であって、構造物1を支持するための鉄筋コンクリート造の床版2を原地盤3上に設けるとともに、その床版2の下方の原地盤3中に床版2を支持するための地盤改良杭10を安定な支持層4に達するように築造し、それら床版2と地盤改良体10とにより構成される簡易な人工地盤によって構造物1を支持するとともに、原地盤3に側方流動等の水平方向変位が生じることを防止するようにしたものである。
【0011】
地盤改良杭10は深層混合処理工法等の周知の地盤改良工法により現地で築造される円形断面のもので、図示例では床版2の長さ方向および前後方向にそれぞれ所定間隔をおいて配列された状態で独立に設けられている。
そして、各地盤改良杭10の上部にはH形鋼あるいは鋼管等の鋼材等からなる短尺の芯材11が挿入されて一体に固着されており、それら芯材11の上部は地盤改良杭10の上端から突出して床版2内に差し込まれてそこに定着されることにより、それら芯材11は床版2内に配筋されている鉄筋12を介して相互に連結されたものとなっている。
なお、芯材11としては所望の引張強度と曲げ剛性、剪断剛性を有するものが好ましく、鋼材が好適に採用可能である。また、地盤改良杭10および床版2に対する芯材11の一体化強度を確保するために、芯材11にたとえばスタッドや突起等の適宜の定着力増強手段を設けておいても良く、その場合には芯材11としてワイヤー等の可撓性を有するものも採用可能である。
【0012】
本第1実施形態では、地盤改良杭10の上部に芯材11を固着してその芯材11の上部を床版2に対して定着したことにより、床版2と地盤改良杭10とが芯材11を介して構造的に確実に結合され、したがってそれら地盤改良杭10と床版2の全体で構造物1を安定に支持し得るものであるし、原地盤3に対する床版2の水平滑動が確実に拘束されるものとなっている。
特に、地盤改良杭10はその上部どうしが芯材11および床版2を介して構造的に連結され、しかも芯材11は地盤改良杭10の上部に対する曲げ補強材および剪断補強材としても機能することが期待できるから、その全体が充分に高剛性となって側方への変位や曲げ変形が有効に拘束されるものとなっている。
したがって本第1実施形態の構造では、図6〜図7に示したように構造物1を支持するための大断面の杭5を設けずとも、地盤改良杭10と床版2とによるいわば簡易な人工地盤を設けることのみで構造物1に対する充分な支持力と優れた水平方向変形防止効果が得られ、特に側方流動に起因する構造物1の側方変位や不同沈下を確実に防止し得るものとなっている。
なお、上記のように地盤改良杭10に対する芯材11による補強機能を効果的に得るためには、地盤改良杭10の上部の特に引張応力が顕著に生じる範囲に芯材11を設置してその長さや強度・本数を所望の補強効果が得られるように設定すれば良い。その一例として、芯材11の挿入長さとしては、一体とみなされる範囲の地盤改良体10の特性値βを算定し、そのβに基づいて地盤改良体10の頭部から下方に1/β〜1.5/βの範囲となるように設定することが考えられる。
【0013】
図2は第2実施形態を示す。これは多数の地盤改良杭10を平面視縦横それぞれの方向に連続して配列することによって格子状の地盤改良体13を築造し、格子の交点に位置している地盤改良杭10の上部に芯材11を固着し、それら芯材11の上部を床版2内に差し込んで定着するとともに、床版2の下で芯材11の上部どうしを縦横に配設した引張材14により連結したものである。
引張材14としては所望の引張強度を有する素材からなる棒材や線材、たとえば小断面の鉄骨材や鋼材、鉄筋やPC鋼線、あるいは高強度繊維によるジオテキスタイルやロープ等、が好適に採用可能であり、必要に応じて耐久性確保のための防錆等の処理を施せば良い。
なお、引張材14は図示例のように縦横に格子状に配設することが好ましいが、少なくとも側方流動等の水平変位が顕著に生じると想定される方向(一般には構造物1の長さ方向と直交する方向)に沿って配設すれば良く、構造物1の長さ方向の引張材14は省略することも可能である。勿論、「水平変位が顕著に生じると想定される方向に沿って」の意味は、その方向と「平行とする」ことに限らず、同等の効果が得られる範囲内であればその方向に対して斜めであっても良いことは当然である。
【0014】
本第2実施形態の構造によれば、第1実施形態と同様に地盤改良体13と床版2とが芯材11を介して結合されることにより、地盤改良体13および床版2とによって構造物1の荷重が安定に支持されるとともに床版2の水平滑動が拘束され、かつ側方流動等の水平変位を有効に防止することができる。
特に、本第2実施形態では地盤改良体13を格子状に築造しており、その格子状の地盤改良体13を構成している地盤改良杭10の上部どうしを引張材14によって連結しているので、その全体が充分に高剛性であって側方への変位や曲げ変形が確実に拘束され、したがって格子状の地盤改良体13と芯材11および引張材14との協働により優れた水平方向変位防止効果が得られるものとなっている。
【0015】
図3は第3実施形態を示すものである。これは、第2実施形態における格子状の地盤改良体13をさらに強化したものである。
すなわち、本第3実施形態では、第2実施形態と同様に多数の地盤改良杭10を縦横に一体に配列して格子状の地盤改良体13を築造するばかりでなく、(c)に示すように格子の枡目内にも他の地盤改良杭15を築造することにより、地盤改良体13を床版2の下方にほぼ全面的に築造したものとなっている。
この場合、枡目内に築造する地盤改良杭15も地盤改良杭10と同様に支持層4に達するようにしても良いのであるが、(b)に示すようにその地盤改良杭15を短杭として原地盤3の上層部にのみ設けたり、あるいは(d)に示すように所望深度(たとえば芯材11の先端部付近)に水平連結杭の形態で設けることでも良く、その場合であっても地盤改良体13全体の一体化強度を充分に高めて水平変位防止効果を高めることができる。
【0016】
図4は第4実施形態を示すものである。これは、第3実施形態を基本とするものであるが、地盤改良体13を盛土6の下方にまで延長して築造し、それにより構造物1の荷重のみならず盛土6の上載荷重も地盤改良体13によって支持するようにしたものであり、それによりさらに優れた水平変位防止効果が得られるものである。
この場合、地盤改良体13は盛土6の下方においても床版2の下方と同等のピッチの格子状とすることでも良いのであるが、盛土6の上載荷重を考慮して図示例のように盛土6の下方では格子の枡目の大きさを変更しても差し支えない。また、図示例のように盛土6の下方においても枡目内に他の地盤改良杭15を設けることでも良いが、盛土6の上載荷重によってはそれは省略しても差し支えない。
【0017】
図5は第5実施形態を示すものである。これは、第4実施形態を基本として地盤改良体13の外側および内部に地盤改良杭からなる斜杭16を設けたものである。斜杭16は地盤改良杭を傾斜状態で築造したものであって、その上部を地盤改良体13を構成している地盤改良杭10の上部に近接あるいは接合させた状態で設けることにより、地盤改良体13が受ける側方流動圧等による水平力を斜杭16の圧縮耐力によって効果的に抵抗し得るものである。
【0018】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明の要旨は軟弱地盤に設ける構造物を杭によることなく簡易な床版と地盤改良体による人工地盤により支持することにあり、そのためには床版を支持する地盤改良体の上部に芯材を固着してその上部を床版に対して定着すれば良く、その限りにおいて本発明は上記各実施形態を組み合わせることをはじめとしてさらに様々な設計的変更や応用が可能であることはいうまでもない。
例えば、床版2は鉄筋コンクリート造ないし無筋コンクリート造とすることが現実的であるが、それ以外にも、必要な強度が得られる範囲内であれば土砂に硬化材を混合攪拌して形成されたものであっても良い。また、第1実施形態では、鉄筋コンクリート造の床版2内に配筋された鉄筋12が地盤改良杭10に配された芯材11どうしを連結する役目を果たしているので特に引張材を配していないが、この床版2内に芯材11どうしを連結する引張材を構造物の想定される水平変位方向に沿って配設しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の人工地盤の構造の第1実施形態を示す図である。
【図2】同、第2実施形態を示す図である。
【図3】同、第3実施形態を示す図である。
【図4】同、第4実施形態を示す図である。
【図5】同、第5実施形態を示す図である。
【図6】従来一般の杭による構造物の構造の一例を示す図である。
【図7】従来一般の軟弱地盤に対する補強手法の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
1 構造物
2 床版
3 原地盤(軟弱地盤)
4 支持層
6 盛土(上載地盤)
10 地盤改良杭(地盤改良体)
11 芯材(鋼材)
12 鉄筋
13 地盤改良体
14 引張材
15 地盤改良杭(地盤改良体)
16 斜杭(地盤改良杭)
【技術分野】
【0001】
本発明は、軟弱な地盤に擁壁や橋台等の構造物を築造する場合、その一方側に盛土等が存在することにより生じる軟弱な地盤の安定化や側方流動などの問題を主に解決する人工地盤の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図6に示すように、原地盤3に擁壁や橋台等の構造物1を構築する場合において、その原地盤3が軟弱地盤や液状化地盤である場合には、原地盤3に側方流動が生じて構造物1の側方変位や不同沈下が生じる懸念があることから、通常は杭5を安定な支持層4に達するように設けてそれら杭5により構造物1の基礎1aを支持することが一般的である。
また、図示しているように構造物1の後方に盛土6を造成する場合(あるいは構造物1の後方に原地盤3をそのまま上載地盤として残すような場合)には、図7に示すように盛土6の下方の原地盤3中に深層混合処理工法等の地盤改良手法による地盤改良体7を築造することにより、盛土6や上載地盤による上載荷重を支持するとともに原地盤3を強化して側方流動の発生を防止することも行われる。
【0003】
また、軟弱地盤や液状化地盤に盛土を造成する際の補強手法としてはたとえば特許文献1〜4に示されるものも知られている。
特許文献1に示される盛土の補強構造は、盛土の内部に矢板壁を連続的に設置するというものである。
特許文献2に示される盛土構造物の液状化対策工法は、盛土の両側の法尻部に連続地中壁を構築し、双方の連続地中壁の頭部どうしをタイロッドで連結したり、各連続地中壁の頭部をアースアンカーにより支持するというものである。
特許文献3に示される液状化防止構造は、既設構造物の基礎の外周に沿って地盤改良による固化体ブロックを形成し、その固化体ブロックに鋼管矢板を打設するというものである。
特許文献4に示される地盤改良体および地盤改良工法は、地盤改良により形成するソイルセメント柱内にそれよりも圧縮強度が高いコンクリート柱体を芯材として埋設するというものである。
【特許文献1】特開2003−13451号公報
【特許文献2】特開平11−1926号公報
【特許文献3】特開2005−200870号公報
【特許文献4】特開2003−55956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図6や図7に示すように構造物1を杭5により支持することでは大断面の杭5を多数必要とするし、また原地盤3中に単に地盤改良体7を築造することでは充分な側方流動防止効果を得るための改良率が徒らに大きくなり、いずれも合理的ではない。
また、特許文献1に示されるような矢板壁による補強や、特許文献2に示されるような連続地中壁による補強、特許文献3に示される液状化防止構造、特許文献4に示される地盤改良体は、いずれも大がかりな施工を必要として工費がかさむものであり、また適用範囲が限定されることから広く普及するに至っていない。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、軟弱な地盤に擁壁や橋台等の構造物を築造する場合、その一方側に盛土等が存在することにより生じる軟弱な地盤の安定化や側方流動などの問題を解決し得る有効適切な人工地盤の構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、軟弱な原地盤に擁壁や橋台等の構造物を構築するに際して、前記構造物を支持するべく原地盤に設ける人工地盤の構造であって、前記構造物を支持するべく原地盤上に構築される床版と、該床版を支持するべく原地盤中に造成される地盤改良体からなり、前記地盤改良体の上部に芯材を一体に固着して該芯材の上部を前記床版内に突出せしめて定着することにより、該芯材を介して地盤改良体と床版とを結合してなることを特徴とする。
【0007】
本発明においては、床版を支持する地盤改良体を平面視縦横に複数配列して、該地盤改良体の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結すると良い。
あるいは、多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状に築造することによって床版を支持するための地盤改良体を造成し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、少なくとも構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結すると良い。
また、床版を支持する格子状の地盤改良体の枡目内に他の地盤改良体を築造しても良い。
また、床版を支持する地盤改良体の外側または内側に地盤改良杭からなる斜杭を築造し、該斜杭により前記地盤改良体の上部を支持することが考えられる。
さらに、床版を支持する地盤改良体を床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤の下方まで延長して築造し、該地盤改良体によって床版および上載地盤を支持しても良い。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、床版を支持する地盤改良体の上部に芯材を固着してその芯材の上部を床版に定着したことにより、床版と地盤改良体とが芯材を介して構造的に確実に結合され、したがって従来一般のように杭を設けずとも地盤改良体によって床版およびそれにより支持される構造物を安定に支持できるし、原地盤に対する床版の水平滑動を確実に拘束することができる。
また、芯材が地盤改良体の上部に対する曲げ補強材および剪断補強材としても機能して地盤改良体の側方への変位や曲げ変形が有効に拘束されることが期待でき、原地盤の水平変位に対する優れた防止効果が得られる。
【0009】
特に、多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状の地盤改良体を築造するとともに、各地盤改良杭の上部どうしを芯材を介して引張材により連結することにより、その全体が充分に高剛性となって側方への変位や曲げ変形が確実に拘束され、地盤改良体と芯材と引張材との協働により優れた水平変位防止効果が得られる。
また、格子状の地盤改良体の枡目内にも他の地盤改良体を設けたり、地盤改良体の外側や内側に斜杭を設けることにより、地盤改良体全体をより高剛性とできる。
さらに、床版を支持する地盤改良体を周囲に延長して床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤も地盤改良体により支持することにより、床版のみならずその周囲の上載地盤をも安定に支持できてより優れた水平変位防止効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の第1実施形態を図1に示す。これは図6や図7に示した事例のように、軟弱な原地盤3に擁壁や橋台等の構造物1を構築し、かつ構造物1の後方に原地盤3に対する上載地盤としての盛土6を造成する場合の適用例であって、構造物1を支持するための鉄筋コンクリート造の床版2を原地盤3上に設けるとともに、その床版2の下方の原地盤3中に床版2を支持するための地盤改良杭10を安定な支持層4に達するように築造し、それら床版2と地盤改良体10とにより構成される簡易な人工地盤によって構造物1を支持するとともに、原地盤3に側方流動等の水平方向変位が生じることを防止するようにしたものである。
【0011】
地盤改良杭10は深層混合処理工法等の周知の地盤改良工法により現地で築造される円形断面のもので、図示例では床版2の長さ方向および前後方向にそれぞれ所定間隔をおいて配列された状態で独立に設けられている。
そして、各地盤改良杭10の上部にはH形鋼あるいは鋼管等の鋼材等からなる短尺の芯材11が挿入されて一体に固着されており、それら芯材11の上部は地盤改良杭10の上端から突出して床版2内に差し込まれてそこに定着されることにより、それら芯材11は床版2内に配筋されている鉄筋12を介して相互に連結されたものとなっている。
なお、芯材11としては所望の引張強度と曲げ剛性、剪断剛性を有するものが好ましく、鋼材が好適に採用可能である。また、地盤改良杭10および床版2に対する芯材11の一体化強度を確保するために、芯材11にたとえばスタッドや突起等の適宜の定着力増強手段を設けておいても良く、その場合には芯材11としてワイヤー等の可撓性を有するものも採用可能である。
【0012】
本第1実施形態では、地盤改良杭10の上部に芯材11を固着してその芯材11の上部を床版2に対して定着したことにより、床版2と地盤改良杭10とが芯材11を介して構造的に確実に結合され、したがってそれら地盤改良杭10と床版2の全体で構造物1を安定に支持し得るものであるし、原地盤3に対する床版2の水平滑動が確実に拘束されるものとなっている。
特に、地盤改良杭10はその上部どうしが芯材11および床版2を介して構造的に連結され、しかも芯材11は地盤改良杭10の上部に対する曲げ補強材および剪断補強材としても機能することが期待できるから、その全体が充分に高剛性となって側方への変位や曲げ変形が有効に拘束されるものとなっている。
したがって本第1実施形態の構造では、図6〜図7に示したように構造物1を支持するための大断面の杭5を設けずとも、地盤改良杭10と床版2とによるいわば簡易な人工地盤を設けることのみで構造物1に対する充分な支持力と優れた水平方向変形防止効果が得られ、特に側方流動に起因する構造物1の側方変位や不同沈下を確実に防止し得るものとなっている。
なお、上記のように地盤改良杭10に対する芯材11による補強機能を効果的に得るためには、地盤改良杭10の上部の特に引張応力が顕著に生じる範囲に芯材11を設置してその長さや強度・本数を所望の補強効果が得られるように設定すれば良い。その一例として、芯材11の挿入長さとしては、一体とみなされる範囲の地盤改良体10の特性値βを算定し、そのβに基づいて地盤改良体10の頭部から下方に1/β〜1.5/βの範囲となるように設定することが考えられる。
【0013】
図2は第2実施形態を示す。これは多数の地盤改良杭10を平面視縦横それぞれの方向に連続して配列することによって格子状の地盤改良体13を築造し、格子の交点に位置している地盤改良杭10の上部に芯材11を固着し、それら芯材11の上部を床版2内に差し込んで定着するとともに、床版2の下で芯材11の上部どうしを縦横に配設した引張材14により連結したものである。
引張材14としては所望の引張強度を有する素材からなる棒材や線材、たとえば小断面の鉄骨材や鋼材、鉄筋やPC鋼線、あるいは高強度繊維によるジオテキスタイルやロープ等、が好適に採用可能であり、必要に応じて耐久性確保のための防錆等の処理を施せば良い。
なお、引張材14は図示例のように縦横に格子状に配設することが好ましいが、少なくとも側方流動等の水平変位が顕著に生じると想定される方向(一般には構造物1の長さ方向と直交する方向)に沿って配設すれば良く、構造物1の長さ方向の引張材14は省略することも可能である。勿論、「水平変位が顕著に生じると想定される方向に沿って」の意味は、その方向と「平行とする」ことに限らず、同等の効果が得られる範囲内であればその方向に対して斜めであっても良いことは当然である。
【0014】
本第2実施形態の構造によれば、第1実施形態と同様に地盤改良体13と床版2とが芯材11を介して結合されることにより、地盤改良体13および床版2とによって構造物1の荷重が安定に支持されるとともに床版2の水平滑動が拘束され、かつ側方流動等の水平変位を有効に防止することができる。
特に、本第2実施形態では地盤改良体13を格子状に築造しており、その格子状の地盤改良体13を構成している地盤改良杭10の上部どうしを引張材14によって連結しているので、その全体が充分に高剛性であって側方への変位や曲げ変形が確実に拘束され、したがって格子状の地盤改良体13と芯材11および引張材14との協働により優れた水平方向変位防止効果が得られるものとなっている。
【0015】
図3は第3実施形態を示すものである。これは、第2実施形態における格子状の地盤改良体13をさらに強化したものである。
すなわち、本第3実施形態では、第2実施形態と同様に多数の地盤改良杭10を縦横に一体に配列して格子状の地盤改良体13を築造するばかりでなく、(c)に示すように格子の枡目内にも他の地盤改良杭15を築造することにより、地盤改良体13を床版2の下方にほぼ全面的に築造したものとなっている。
この場合、枡目内に築造する地盤改良杭15も地盤改良杭10と同様に支持層4に達するようにしても良いのであるが、(b)に示すようにその地盤改良杭15を短杭として原地盤3の上層部にのみ設けたり、あるいは(d)に示すように所望深度(たとえば芯材11の先端部付近)に水平連結杭の形態で設けることでも良く、その場合であっても地盤改良体13全体の一体化強度を充分に高めて水平変位防止効果を高めることができる。
【0016】
図4は第4実施形態を示すものである。これは、第3実施形態を基本とするものであるが、地盤改良体13を盛土6の下方にまで延長して築造し、それにより構造物1の荷重のみならず盛土6の上載荷重も地盤改良体13によって支持するようにしたものであり、それによりさらに優れた水平変位防止効果が得られるものである。
この場合、地盤改良体13は盛土6の下方においても床版2の下方と同等のピッチの格子状とすることでも良いのであるが、盛土6の上載荷重を考慮して図示例のように盛土6の下方では格子の枡目の大きさを変更しても差し支えない。また、図示例のように盛土6の下方においても枡目内に他の地盤改良杭15を設けることでも良いが、盛土6の上載荷重によってはそれは省略しても差し支えない。
【0017】
図5は第5実施形態を示すものである。これは、第4実施形態を基本として地盤改良体13の外側および内部に地盤改良杭からなる斜杭16を設けたものである。斜杭16は地盤改良杭を傾斜状態で築造したものであって、その上部を地盤改良体13を構成している地盤改良杭10の上部に近接あるいは接合させた状態で設けることにより、地盤改良体13が受ける側方流動圧等による水平力を斜杭16の圧縮耐力によって効果的に抵抗し得るものである。
【0018】
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明の要旨は軟弱地盤に設ける構造物を杭によることなく簡易な床版と地盤改良体による人工地盤により支持することにあり、そのためには床版を支持する地盤改良体の上部に芯材を固着してその上部を床版に対して定着すれば良く、その限りにおいて本発明は上記各実施形態を組み合わせることをはじめとしてさらに様々な設計的変更や応用が可能であることはいうまでもない。
例えば、床版2は鉄筋コンクリート造ないし無筋コンクリート造とすることが現実的であるが、それ以外にも、必要な強度が得られる範囲内であれば土砂に硬化材を混合攪拌して形成されたものであっても良い。また、第1実施形態では、鉄筋コンクリート造の床版2内に配筋された鉄筋12が地盤改良杭10に配された芯材11どうしを連結する役目を果たしているので特に引張材を配していないが、この床版2内に芯材11どうしを連結する引張材を構造物の想定される水平変位方向に沿って配設しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の人工地盤の構造の第1実施形態を示す図である。
【図2】同、第2実施形態を示す図である。
【図3】同、第3実施形態を示す図である。
【図4】同、第4実施形態を示す図である。
【図5】同、第5実施形態を示す図である。
【図6】従来一般の杭による構造物の構造の一例を示す図である。
【図7】従来一般の軟弱地盤に対する補強手法の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0020】
1 構造物
2 床版
3 原地盤(軟弱地盤)
4 支持層
6 盛土(上載地盤)
10 地盤改良杭(地盤改良体)
11 芯材(鋼材)
12 鉄筋
13 地盤改良体
14 引張材
15 地盤改良杭(地盤改良体)
16 斜杭(地盤改良杭)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟弱な原地盤に擁壁や橋台等の構造物を構築するに際して、前記構造物を支持するべく原地盤に設ける人工地盤の構造であって、
前記構造物を支持するべく原地盤上に構築される床版と、該床版を支持するべく原地盤中に造成される地盤改良体からなり、
前記地盤改良体の上部に芯材を一体に固着して該芯材の上部を前記床版内に突出せしめて定着することにより、該芯材を介して地盤改良体と床版とを結合してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項2】
請求項1記載の人工地盤の構造であって、
床版を支持する地盤改良体を平面視縦横に複数配列して、該地盤改良体の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項3】
請求項1記載の人工地盤の構造であって、
多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状に築造することによって床版を支持するための地盤改良体を造成し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、少なくとも構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項4】
請求項3記載の人工地盤の構造であって
床版を支持する格子状の地盤改良体の枡目内に他の地盤改良体を築造してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の人工地盤の構造であって
床版を支持する地盤改良体の外側または内側に地盤改良杭からなる斜杭を築造し、該斜杭により前記地盤改良体の上部を支持してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の人工地盤の構造であって、
床版を支持する地盤改良体を床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤の下方まで延長して築造し、該地盤改良体によって床版および上載地盤を支持してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項1】
軟弱な原地盤に擁壁や橋台等の構造物を構築するに際して、前記構造物を支持するべく原地盤に設ける人工地盤の構造であって、
前記構造物を支持するべく原地盤上に構築される床版と、該床版を支持するべく原地盤中に造成される地盤改良体からなり、
前記地盤改良体の上部に芯材を一体に固着して該芯材の上部を前記床版内に突出せしめて定着することにより、該芯材を介して地盤改良体と床版とを結合してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項2】
請求項1記載の人工地盤の構造であって、
床版を支持する地盤改良体を平面視縦横に複数配列して、該地盤改良体の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項3】
請求項1記載の人工地盤の構造であって、
多数の地盤改良杭を平面視縦横に配列して格子状に築造することによって床版を支持するための地盤改良体を造成し、格子の交点に位置する地盤改良杭の上部に芯材を固着し、該芯材の上部どうしを、少なくとも構造物の想定される水平変位方向に沿って配設した引張材により連結してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項4】
請求項3記載の人工地盤の構造であって
床版を支持する格子状の地盤改良体の枡目内に他の地盤改良体を築造してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の人工地盤の構造であって
床版を支持する地盤改良体の外側または内側に地盤改良杭からなる斜杭を築造し、該斜杭により前記地盤改良体の上部を支持してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の人工地盤の構造であって、
床版を支持する地盤改良体を床版の周囲に造成される盛土等の上載地盤の下方まで延長して築造し、該地盤改良体によって床版および上載地盤を支持してなることを特徴とする人工地盤の構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2008−303583(P2008−303583A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150567(P2007−150567)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(301031392)独立行政法人土木研究所 (107)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【出願人】(000185972)小野田ケミコ株式会社 (58)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【出願人】(391019740)三信建設工業株式会社 (59)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【出願人】(000150110)株式会社竹中土木 (101)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【出願人】(000222668)東洋建設株式会社 (131)
【出願人】(390036504)日特建設株式会社 (99)
【出願人】(000236610)株式会社不動テトラ (136)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(301031392)独立行政法人土木研究所 (107)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【出願人】(000206211)大成建設株式会社 (1,602)
【出願人】(000185972)小野田ケミコ株式会社 (58)
【出願人】(000166627)五洋建設株式会社 (364)
【出願人】(391019740)三信建設工業株式会社 (59)
【出願人】(000177416)三和機材株式会社 (144)
【出願人】(000150110)株式会社竹中土木 (101)
【出願人】(000219406)東亜建設工業株式会社 (177)
【出願人】(000222668)東洋建設株式会社 (131)
【出願人】(390036504)日特建設株式会社 (99)
【出願人】(000236610)株式会社不動テトラ (136)
【Fターム(参考)】
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