説明

仮想インタフェースの投影および感知のための光学装置

静止画または映像撮像機能と組み合わせることによって、改良型仮想インタフェースを投影および検出するための光学および機械装置および方法。この装置は、複数の撮像視野を1つの電子撮像センサ上で撮像するための光学素子を備える。これらの撮像視野の一方は、赤外線データ入力感知機能であり、他方は静止画撮像、映像撮像、または接写撮影のうちの任意の1つまたは複数とすることができる。この装置は、携帯電話または携帯情報端末内にインストール可能なほど十分にコンパクトである。これらの異なる視野を異なる方向から取得するために、光学機械式配置構成が提供される。回折性光学要素を使用して画像テンプレートを効率よく投影するための方法および装置が提供される。一次元または二次元で効率の良い走査方法を提供するために、回折性光学要素を使用する方法および装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、米国仮特許出願第60/515,647号、60/532,581号、60/575,702号、60/591,606号、および60/598,486号に関し、これら出願の優先権を主張するものである。その出願の開示は、参照により本明細書に組み込むものとする。
【0002】
本発明は、光学および機械装置、および改良型仮想インタフェースの投影および検出のための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
以下の特許出願およびそれらに引用された参照は、当技術分野の現在の状況を表すと信ずる。
国際公開第WO2001/093182号として公開されたPCT出願第PCT/IL01/00480号
国際公開第WO2002/054169号として公開されたPCT出願第PCT/IL01/01082号
国際公開第WO2004/003656号として公開されたPCT出願第PCT/IL03/00538号
上記出願のすべての開示は、それぞれその全文を参照により本明細書に組み込むものとする。
【特許文献1】米国仮特許出願第60/515,647号
【特許文献2】米国仮特許出願第60/532,581号
【特許文献3】米国仮特許出願第60/575,702号
【特許文献4】米国仮特許出願第60/591,606号
【特許文献5】米国仮特許出願第60/598,486号
【特許文献6】国際公開第WO2001/093182号として公開されたPCT出願第PCT/IL01/00480号
【特許文献7】国際公開第WO2002/054169号として公開されたPCT出願第PCT/IL01/01082号
【特許文献8】国際公開第WO2004/003656号として公開されたPCT出願第PCT/IL03/00538号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書は、改良型仮想インタフェースの投影および検出のための光学および機械装置および方法の提供を求めるものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の好ましい実施形態によれば、撮像視野(imaged field)を表す出力を提供する電子撮像センサと、第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子(optics)と、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える、電子カメラが提供される。前述の電子カメラは、好ましくは、ユーザの手の動きによって操作される投影仮想キーボードも備える。
【0006】
第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、好ましくは、少なくとも第2の撮像機能のみを使用するためにセンサの上流側に選択的に配置される少なくとも1つの光学要素を含む。別の方法としておよび好ましくは、この光学素子は、第1の撮像機能を使用するためにセンサの上流側に選択的に配置される光パワー(optical power)を有する光学要素は含まない。
【0007】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、前述の電子カメラにおいて、第1および第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、第1および第2の撮像機能用に別々の光学経路を形成するビーム・スプリッタを含む。前述のいずれの実施形態においても、ユーザ操作撮像機能選択スイッチは、好ましくは、少なくとも1つの撮像機能をブロックするように少なくとも1つのシャッタを好適に位置決めすることによって、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて操作を選択するように動作する。さらに、第1および第2の撮像機能は、好ましくは、異なる方向に延びることができるか、または異なる視野を有することができる別々の光学経路を形成する。
【0008】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、波長依存型スプリッタを利用する前述の実施形態では、スプリッタは、それぞれ第1および第2の撮像機能によって使用するために可視スペクトルおよびIRスペクトルを分離するように動作する。
さらに、前述のいずれの電子カメラも、好ましくは、撮像視野を表す出力が表示される液晶表示装置を備えることができる。さらに、第1の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、好ましくは視野拡大レンズを備えることができる。
【0009】
さらに、本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、第1の撮像視野においてシーンの写真を撮るために電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、少なくとも第2の撮像視野においてシーンの写真を撮るために電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える、電子カメラが提供される。
【0010】
第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、好ましくは、少なくとも第2の撮像機能のみを使用するためにセンサの上流側に選択的に配置される少なくとも1つの光学要素を含む。別の方法としておよび好ましくは、この光学素子は、第1の撮像機能を使用するためにセンサの上流側に選択的に配置される光パワーを有する光学要素は含まない。
【0011】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、前述の電子カメラにおいて、第1および第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、第1および第2の撮像機能用に別々の光学経路を形成する波長依存型スプリッタを含む。前述のいずれの実施形態においても、ユーザ操作撮像機能選択スイッチは、好ましくは、少なくとも1つの撮像機能をブロックするように少なくとも1つのシャッタを好適に位置決めすることによって、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて操作を選択するように動作する。さらに、第1および第2の撮像機能は、好ましくは、異なる方向に延びることができるか、または異なる視野を有することができる別々の光学経路を形成する。
【0012】
さらに、前述のいずれの電子カメラも、好ましくは、撮像視野を表す出力が表示される液晶表示装置を備えることができる。さらに、第1の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、好ましくは視野拡大レンズを備えることができる。
【0013】
本発明のより好ましい実施形態によれば、前述の第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子は、好ましくは固定することができる。追加的におよび好ましくは、第1および第2の撮像視野は、電子撮像センサ上に撮像される前に、それぞれ1回反射させることができる。このような場合、第2の撮像視野の反射は、好ましくは枢動可能な格納式ミラーによって実行することができる。別の方法としておよび好ましくは、第1の撮像視野は電子撮像センサ上に直接撮像することができ、第2の撮像視野は、電子撮像センサ上に撮像される前に2回反射させることができる。このような場合、2回の反射のうちの2回目は、好ましくは枢動可能な格納式ミラーによって実行することができる。さらに、第2の撮像視野は、電子撮像センサ上に直接撮像することができ、第1の撮像視野は、電子撮像センサ上に撮像される前に2回反射させることができる。
【0014】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、さらに前述の電子カメラが提供され、ここで第1の撮像機能は赤外線領域内のスペクトル帯域を介して実行され、第2の撮像機能は可視領域内のスペクトル帯域を介して実行され、さらにカメラは、第1および第2の撮像機能それぞれにつき1つのフィルタ・セットの、複数のフィルタ・セットを備える。このような場合、好ましくはフィルタ・セットは、可視領域内および赤外線領域のスペクトル帯域内で透過可能な少なくとも1つのフィルタと、赤外線領域内で赤外線領域内のスペクトル帯域より下まで透過可能であり、可視領域内では透過可能でない少なくとも1つのフィルタとを備える第1の撮像機能用のフィルタ・セットと、可視領域内上方の赤外線領域内のスペクトル帯域の下まで透過可能な少なくとも1つのフィルタを備える第2の撮像機能用のフィルタ・セットとを備える。後者の場合、第1および第2の撮像機能は、好ましくは共通の光学経路に沿って配向され、第1のおよび第2のフィルタ・セットは、選択された撮像機能に従って交換される。
【0015】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、さらに前述のような電子カメラが提供され、ここでユーザ操作撮像機能選択は、好ましくは、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子の前の電子撮像センサを回転させること、あるいは別の方法として、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付けるために、電子撮像センサの前のミラーを回転させることのいずれかによって実行される。
【0016】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、前述のような電子カメラが提供され、第1および第2の撮像視野を結合するための部分透過ビーム・スプリッタも備え、ここで、どちらの撮像視野も部分透過ビーム・スプリッタによって1回反射され、また撮像視野のうちの1つは、反射後、フル・リフレクタから部分透過ビーム・スプリッタを介して透過される。部分透過ビーム・スプリッタは、好ましくは2色性とすることもできる。これら2つの場合のどちらでも、フル・リフレクタは好ましくは光パワーも有することができる。
【0017】
本発明の他の好ましい実施形態によれば、さらに、電話機能と、撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える携帯電話も提供される。
【0018】
さらに、本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの携帯情報端末機能と、撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える携帯情報端末も提供される。
【0019】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、リモート・コントロール機能と、撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、第1および少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、第1および少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備えるリモート・コントロール・デバイスが提供される。
【0020】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、出力光線を平行にするように、およびコリメータ軸と平行に向けられる平行化された光線を形成するように動作するコリメータと、画像を形成するように構築され、コリメータからの平行化された光線が当たり、画像を形成し、コリメータ軸に対してある範囲内の角度に向けられる多数の回折ビームを生成する回折性光学要素と、回折性光学要素の下流側にあり、多数の光線を回折性光学要素から離れた場所にあるポイントに集束させるように動作する集束レンズとを備える大きな回折角に配置された部分を含む画像を生成するための光学装置も提供される。こうした装置では、大きな回折角は、一般に、回折性光学要素の下流側に集束レンズがない場合、画像に容認できないほどの収差が生じるように形成される。好ましくは、コリメータ軸から少なくとも30度になるように形成される。
【0021】
本発明の好ましい実施形態によれば、さらに、出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、出力光線を受信して修正済みの出力光線を提供するビーム修正要素と、平行化された光線を形成するように動作するコリメータと、画像を形成するように構築され、コリメータからの平行化された光線が当たり、画像を形成し、軸に対してある範囲内の角度に向けられる多数の回折ビームを生成する回折性光学要素とを備える軸から大きな回折角に配置された部分を含む画像を生成するための光学装置も提供される。大きな回折角は、一般に、回折性光学要素の下流側に集束レンズがない場合、画像に容認できないほどの収差が生じるように形成される。好ましくは、コリメータ軸から少なくとも30度になるように形成される。この段落に記載されたいずれの光学装置も、好ましくは、回折性光学要素の下流側にあり、多数の光線を回折性光学要素から離れた場所にあるポイントに集束させるように動作する集束レンズを備えることができる。
【0022】
さらに、本発明の他の好ましい実施形態によれば、出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、画像テンプレートを形成するように構築され、出力光線が当たり、画像テンプレートを形成する多数の回折性ビームを生成する、非周期的回折性光学要素とを備える、光学装置が提供される。画像テンプレートは、好ましくは、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするものである。
【0023】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、照明光線を提供するダイオード・レーザ光源と、それぞれが出力光線を形成する複数の集束要素を形成するレンズレット・アレイ(lenselet array)と、各部分要素が複数の出力光線のうちの1つと関連付けられ、画像の一部を形成するように構築され、一緒に画像を形成する多数の回折性ビームを生成するために、集束要素のうちの1つからの出力光線のうちの1つに当てられる、複数の回折性光学部分要素を備える回折性光学要素とを備える画像を投影するための光学装置も提供される。画像は、好ましくはデータ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える。
【0024】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、複数の照明光線を提供するダイオード・レーザ光源の配列と、それぞれが複数の照明光線のうちの1つを集束する複数の集束要素を形成するレンズレット・アレイと、各部分要素が複数の出力光線のうちの1つと関連付けられ、画像の一部を形成するように構築され、一緒に画像を形成する多数の回折性ビームを生成するために、集束要素のうちの1つからの出力光線のうちの1つに当てられる、複数の回折性光学部分要素を備える回折性光学要素とを備える、画像を投影するための光学装置が提供される。画像は、好ましくはデータ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える。この段落に記載された光学装置のいずれにおいても、ダイオード・レーザ光源の配列は、好ましくは垂直空洞型(vertical cavity)面発光レーザ(VCSEL)配列とすることができる。
【0025】
さらに、前述のいずれの光学装置においても、回折性光学要素は、好ましくは光学装置の出力ウィンドウを形成することができる。
【0026】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、光線を発光するレーザ・ダイオード・チップと、光線を修正するためのビーム修正要素と、修正された光線を集束するための集束要素と、ビームから画像を生成するための回折性光学要素とを備える、集積レーザ・ダイオード・パッケージがさらに提供される。画像は、好ましくはデータ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える。
【0027】
別の方法としておよび好ましくは、光線を発光するレーザ・ダイオード・チップと、ビームから画像を生成するための非周期的回折性光学要素とを備える集積レーザ・ダイオード・パッケージも提供される。こうした実施形態でも、画像は、好ましくはデータ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える。
【0028】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、入力照明ビームと、照明ビームが当てられる非周期的回折性光学要素と、回折性光学要素上の入力ビームの衝突位置を変えるための平行運動機構とを備える、光学装置が提供され、ここで回折性光学要素は、好ましくは入力ビームを衝突位置の所定の関数に従って変化する角度で投影面に偏向させる。この実施形態では、平行運動機構は、好ましくは回析性光学要素(DOE)を平行移動させる。この段落に記載するいずれの装置においても、衝突の位置は、正弦的に変化することができ、所定の関数は、好ましくは直線走査を提供することができる。このような場合、所定の関数は、好ましくは均一の輝度を有する画像を生成する走査を提供する。
【0029】
記載されたこれらの実施形態のいずれにおいても、入力ビームは平行ビームまたは集束ビームのいずれかとすることができる。後者の状況では、好ましくは、装置は投影面上に回折ビームを集束するための集束レンズも備える。
【0030】
好ましくは、前述の光学装置において、衝突位置の所定の関数は二次元でビームを偏向するものである。このような場合、平行運動機構は、一次元または二次元でDOEを平行移動させることができる。
【0031】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、回折性光学要素上でのビームの衝突位置の関数として二次元でビームを偏向するように動作する回折性光学要素と、回折性光学要素が装着される低質量支持構造体と、低質量支持構造体の外部にあり、低質量支持構造体が第1の周波数で第1の方向へ振動できるように第1の支持部材によって低質量支持体が取り付けられる第1のフレームと、第1のフレームの外部にあり、第2のフレームが第2の周波数で第2の方向へ振動できるように第2の支持部材によって第1のフレームが取り付けられる第2のフレームと、第1の周波数での振動および第2の周波数での振動のうちの少なくとも1つを励振させるための少なくとも1つの駆動機構とを備える軸上の二次元光学走査装置がさらに提供される。この装置では、第1の周波数は好ましくは第2の周波数よりも高く、この場合、走査はラスタ・タイプの走査である。
【0032】
本発明のさらに他の好ましい実施形態によれば、照明ビームを発光するためのダイオード・レーザ源と、投影面上に照明ビームを集束させるためのレンズと、照明ビームが当たる非周期的回折性光学要素と、回折性光学要素上での入力ビームの衝突位置を変更するための平行運動機構とを備える、光学装置が提供され、ここで回折性光学要素は、好ましくは入力ビームを衝突位置の所定の関数に従って変化する角度で投影面に偏向させる。光学装置は、好ましくは、回折性光学要素上に照明ビームを集束させるための第1のレンズに加えて、偏向された照明ビームを投影面上に集束させるための第2のレンズも備えることができる。
【0033】
走査用途を含む前述のいずれの光学装置も、好ましくは、投影面上にデータ入力テンプレートを投影するように動作することができるか、または別の方法としておよび好ましくは、投影面上に映像を投影するように動作することができる。
【0034】
本発明は、以下の説明を図面と共に読むことで、より完全に理解することができるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
次に、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、交換可能光学素子を示す概略図である、図1を参照する。こうしたカメラおよび入力デバイスは、携帯電話、携帯情報端末、リモート・コントロール、または同様のデバイスに組み込むことができる。図1の実施形態では、二重機能CMOSカメラ・モジュール10が、中視野12の通常のカラー撮像と広視野14の仮想インタフェース感知の両方を提供する。
【0036】
その開示が全体として参照により本明細書に組み込むものとする国際公開第WO2004/003656号として公開されたPCT出願に記載されているように、仮想インタフェース・モードで撮像するための撮像レンズは、精密な画像校正を得るために、非常に高い機械精度および再現性で位置決めする必要がある。
【0037】
図1の実施形態では、カメラ・モジュール10において、広視野撮像レンズ16がCMOSカメラ18の前に固定される。したがって仮想インタフェースは、システム製造時に高水準の精度に精密に校正することができる。
【0038】
図1の上部に示されるように、CMOSモジュール10は仮想インタフェース・モードで使用され、赤外線透過フィルタ20が広角レンズ16の前に位置決めされる。このフィルタは、モジュール10に対して精密に位置決めする必要がなく、そのために簡単な機械的位置決め機構22を使用することができる。
【0039】
CMOSカメラ・モジュール10が汎用カラー撮像用に使用される場合、図1の下部に想像線で示されるように、位置決め機構22は、カメラ・モジュールの前の赤外線フィルタ20が視野縮小レンズ24および赤外線遮断フィルタ26に置き換えられるように動作する。さらにこの撮像モードでは、一般にユーザが写真を適切にフレーミングするためにカメラを位置合わせできるため、視野縮小レンズ24の正確な横方向位置決めも重要ではなく、その結果、この位置決め機能に簡単な機械的機構を使用することができる。
【0040】
図1に示された好ましい実施形態では、機械的位置決め配置構成は、必要な撮像視野のタイプに応じて、1つの簡単な機械的位置決め機構22によってカメラ・モジュール10の前に選択可能なように位置決めされた1つの交換可能光学素子ユニット28として示されているが、本発明は、例えば、各視野のための各光学素子セットが別の機構によってモジュール10の前の位置に移動されるなど、他の機械的位置決め配置構成に等しく適用可能であるものと理解されたい。
【0041】
さらに、図1では汎用カラー撮像位置が1つだけ示されているが、汎用の映像または静止画記録用、または接写撮影、あるいは任意の他のカラー撮像用途であるかどうかにかかわらず、様々なタイプの撮像機能が提供することができ、これらの機能はそれぞれ一般的に専用の視野撮像光学素子を必要とすることも理解されたい。次に、位置決め機構22は、仮想インタフェース・モードと任意のインストール済みカラー撮像モードとの間の切り替えを可能にするように適合される。
【0042】
図1に示された実施形態は、機械的可動部分を必要とするために、静的光学設計に比べて構造が複雑であり、信頼性欠如の原因となる可能性がある。次に、本来は図1に関して上記で述べたものと同じ機能を提供するが、可動部分は必要としない、二重モードCMOS画像センサ用の改良型光学設計の概略図を示す図2から図9Bを参照する。
【0043】
次に図2を参照すると、CMOSカメラ118および関連する中間視野レンズ120がダイクロイック・ミラー122の後方に配置され、少なくともレンズ120の視野に対応する角度範囲にわたって、赤外光を透過し、可視光を反射する。視野拡大レンズ124および可視光を遮断する赤外線透過フィルタ126は、赤外線透過経路に沿って配置される。前述の配置構成は、広視野130を有する赤外線仮想インタフェース感知システムを提供することを理解されたい。
【0044】
通常反射の可視光ミラー132および赤外線遮断フィルタ134は、可視光経路に沿って配置されるため、中視野140を介してカラー撮像機能を提供する。
【0045】
図2の実施形態は、2つの撮像経路が分けられ、デバイスの反対側に位置するという利点を有する。これは特に、画面を使用して写真をフレーミングするために、デバイスの画面が配置されている側と反対方向で写真を撮ること、また他方で、入力中のデータを視覚化するためにデバイスの画面と同じ側に仮想入力機能を提供することが望ましい移動電話および携帯情報端末などの移動デバイスに二重モードの光学モジュールを組み込む場合に有用な特徴である。
【0046】
次に、図3を参照する。図3は、二重モードの光学モジュール用のビーム経路を示し、オプションでデバイスの後部300、側部302、または前部304に向けることができる写真を撮るための狭小視野300、302、304を有する可視光撮像システムと、仮想キーボード機能用のデバイスの前部から前方を向いた広視野の赤外線撮像経路とを組み合わせた、本発明の他の好ましい実施形態を示す概略図である。話を簡単にするために、図3のビーム経路は、広視野の半分310のみが示されている。
【0047】
図3に示されるように、CMOSカメラ316は、LPフィルタ318、レンズ320、およびダイクロイック・ミラー322を介して光を受け取る。赤外光は、ダイクロイック・ミラー322を通り、広視野レンズ324を介して透過される。デバイスの後部に位置する狭小視野からの可視光は、フル・リフレクタ・ミラー326によってダイクロイック・ミラー322上に反射され、ここからカメラ集束アセンブリ内に反射され、デバイスの前部からはフル・リフレクタ・ミラー328によってダイクロイック・ミラー322へ、デバイスの側部からは反射なしに直接ダイクロイック・ミラー322へと渡される。好ましくはミラー326、328のいずれかを、どちらの特定の狭小視野に撮像したいかによって、所定の位置に切り替えるか、またはどちらも切り替えないことができる。図2および図3の様々な特定の実施形態の細部が、以下の図4Aから図9に示される。
【0048】
次に、図4Aおよび図4Bを参照する。図4Aおよび図4Bは、図2または図3の実施形態の特定の実施の絵画図および概略図であり、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよびデータ入力デバイスの組み合わせで有用である。この特定の二重光学素子の実施は、垂直対面カメラを組み込み、各光学経路は1つのミラーによって曲げられるため、特にコンパクトなソリューションが可能となる。仮想キーボードから受け取られた赤外光は、シャッタ350および視野拡大レンズ352によって形成された経路に沿って通過し、ミラー354によって反射され、ダイクロイック・コンバイナ356、従来型カメラ・レンズ358、および干渉フィルタ360を通って、CMOSカメラなどのカメラ362へと達する。あるシーンからの可視光は、シャッタ370およびIR遮断フィルタ372によって形成された経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ356によって反射され、レンズ358および干渉フィルタ360を通ってカメラ362へと達する。シャッタ370およびIR遮断フィルタ372は、図に示されるように1つのデバイスに組み合わせるか、または別々のデバイスとすることができることを理解されたい。
【0049】
次に、図5を参照する。図5は、図4Aおよび図4Bの実施形態と同じ要素を多く使用する、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよびデータ入力デバイスの組合せで有用な図2の実施形態の他の特定の実施を示す概略図であり、非常にコンパクトな実施形態である。あるシーンから受け取られた可視光は、シャッタ380およびIR遮断フィルタ382によって形成された経路に沿って通過し、ミラー384によって反射され、ダイクロイック・コンバイナ386、従来型カメラ・レンズ388、および干渉フィルタ390を通って、CMOSカメラなどのカメラ392へと達する。仮想キーボードからの赤外光は、シャッタ394および視野拡大レンズ396によって形成された経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ386によって反射され、レンズ388および干渉フィルタ390を通ってカメラ392へと達する。シャッタ380およびIR遮断フィルタ382は図に示されるように1つのデバイスに組み合わせるか、または別々のデバイスとすることができることを理解されたい。
【0050】
次に、図6を参照する。図6は、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組合せで有用な、図2の実施形態の特定の実施を示す概略図である。図7は、図6の実施形態の変形を示す。この実施形態は、水平対面カメラおよび第1の光学経路がデバイスの外を直接指示し、第2の光学経路が反対方向を指示するために2つのミラーによって曲げられるという点を特徴とする。これには、カメラ構成要素が、一般にデバイスのすべての他の構成要素と平行に取り付けられ、デバイスの残りの部分と同じプリント回路基板上にアセンブルすることができるという利点を有する。
【0051】
具体的に図6を見ると、この実施形態では、シーンは直接、仮想キーボードは2回の反射の後に撮像され、あるシーンから受け取られた可視光は、シャッタ400およびIR遮断フィルタ402によって形成された経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ404、従来型カメラ・レンズ406、および干渉フィルタ408を通って、CMOSカメラなどのカメラ410へと達することがわかる。仮想キーボードからの赤外光は、シャッタ414および視野拡大レンズ416によって形成された経路に沿って通過し、ミラー418およびダイクロイック・コンバイナ404によって反射され、レンズ406、干渉フィルタ408を通ってカメラ410へと達する。シャッタ400およびIR遮断フィルタ402は、図に示されるように1つのデバイスに組み合わせるか、または別々のデバイスとすることができることを理解されたい。
【0052】
具体的に図7を見ると、この実施形態では、仮想キーボードは直接、シーンは2回の反射の後に撮像され、あるシーンから受け取られた可視光は、シャッタ420およびIR遮断フィルタ422によって形成された経路に沿って通過し、ミラー424およびダイクロイック・コンバイナ426によって反射され、レンズ428、干渉フィルタ430を通り、CMOSカメラなどのカメラ432に達することがわかる。仮想キーボードから受け取られた赤外光は、シャッタ434から視野拡大レンズ436によって形成された経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ426、レンズ428、および干渉フィルタ430を通って、CMOSカメラなどのカメラ432に達する。シャッタ420およびIR遮断フィルタ422は、図に示されるように1つのデバイスに組み合わせるか、または別々のデバイスとすることができる。
【0053】
次に、図8と図9を参照する。図8は、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な図2または図3の光学素子の特定の実施を示す概略図である。図9は、図8と同様の、図2または図3の光学素子の他の特定の実施を示す概略図である。図8および図9の実施形態は、水平センサおよび垂直センサの両方と、シャッタとしても機能することができる枢動可能なミラーを使用するため、ビーム経路を分離させるためにデバイス内部に1つの内部ミラーのみが必要であることを特徴とする。
【0054】
具体的に図8を見ると、あるシーンから受け取られた可視光は、枢動可能なミラー450によって反射され、ダイクロイック・コンバイナ454、従来型カメラ・レンズ456、および干渉フィルタ458を通って、CMOSカメラなどのカメラ460へと達する経路に沿って通過することがわかる。枢動可能なミラー450は、可視撮像機構の遮断のためのメイン・シャッタとしても動作する。横からのシーンが撮像される場合、枢動可能なミラー450は、図8のシーンで垂直の向きで示されるようにビーム経路から直角に回転する。仮想キーボードからの赤外光は、一般に、図8のシーンではシャッタ464および視野拡大レンズ466によって形成された水平経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ454によって反射され、レンズ456、干渉フィルタ458を通ってカメラ460へと達する。
【0055】
具体的に図9を参照すると、あるシーンから受け取られた可視光は枢動可能なミラー470によって反射され、ダイクロイック・コンバイナ474によって反射され、従来型カメラ・レンズ476および干渉フィルタ478を通り、CMOSカメラなどのカメラ480へと達する経路に沿って進むことがわかる。枢動可能なミラー470は、可視撮像機構の遮断のためのメイン・シャッタとしても動作する。横からのシーンが撮像される場合、枢動可能なミラー470は、図9Bのシーンで垂直の向きで示されるようにビーム経路から直角に回転する。仮想キーボードからの赤外光は、一般に、図9Aおよび図9Bのシーンではシャッタ484および視野拡大レンズ486によって形成された水平経路に沿って通過し、ダイクロイック・コンバイナ474によって反射され、レンズ476、干渉フィルタ478を通って、カメラ480へと達する。
【0056】
上記の図2〜図9の実施形態で説明したデバイスでは、VKBモードが撮像されている場合、一般に785nm領域である、IR照明波長周辺の領域のみがカメラへと透過される。これは、好ましくは、IRカットオン・フィルタおよびIRカットオフ・フィルタの組み合わせを使用することによって達成される。他方で、テレビ会議、映像またはスナップショット撮像、または接写撮影などのためのデバイスを使用する他のモードでは、通常、可視領域のみがカメラへと通過することが必要である。これは、両方のモードに1つのカメラ・モジュールが使用される場合、選択されたモードに応じて、スペクトル・フィルタをビーム経路内または経路外に切り替えなければならないことを意味する。
【0057】
次に、図2〜図9の実施形態で有用なフィルタの透過率曲線を示す図である、図10Aを参照する。図10Aは、線Aで、近IR領域を遮断する従来のIRカットオフ・フィルタの特性を示す。こうしたIRカットオフ・フィルタは、吸収フィルタとして、または干渉フィルタとして実現可能であり、好ましくは、VKB照明が可視画像を干渉するのを防ぐために、可視撮像モード経路内で使用される。図2〜図9の実施形態では、デバイスがVKB撮像モードで使用されている場合、従来型のカットオフ・フィルタは、VKB照明IR領域のみを通すフィルタに置き換えなければならない。これは、好ましくは、その透過率特性が図10Aで線Bとして示されるカットオン・フィルタと、その透過率特性が図10Aで2つの異なる入射角について線C1およびC2として示されるLP干渉フィルタの2つのフィルタを使用することによって実施することができる。
【0058】
次に、図2〜図9の実施形態で使用するための代替および好適なフィルタ配置構成を示す図である、図10Bを参照するが、ここでは、770から820nmの好ましい通過帯域を有する、グラフではDとマーク付けされた1つの狭小通過干渉フィルタが、通過帯域が400から700nmのEとマーク付けされた可視フィルタと共に、VKB撮像チャネル用に使用される。Eとマーク付けされたIR遮断フィルタは、VKB IR照明による、または背景のNIR照明による画像の干渉を避けるために、可視モードに使用される。
【0059】
次に、3つの異なるタイプのミラーと組み合わされた、図3の実施形態を示す概略図である、図11A、図11B、および図11Cを参照する。図11A〜図11Cに示されたすべての実施形態は、異なる光学経路に沿って異なる視野を撮像するために1つのカメラを使用することに関する。すべての経路は、カメラの焦点面上に撮像されるが、任意の所与の時点では1つの経路のみが使用される。各経路は、ユーザによってアクティブな状態にトグル切り替えすることができる別々のオペレーティング・モードを表す。図11A、図11B、および図11Cのどの実施形態にも可動部分は含まれない。
【0060】
次に図11Aを見ると、図11Aのシーンで左から入ってくる光は、スペクトル的に正常なビーム分割ミラーによって完全にまたは部分的に反射されるか、またはダイクロイック・ミラー500によってカメラ光学素子502へと向けられ、次に、カメラ503に入ることがわかる。使用される特定のミラーの組み合わせは、各チャネルのスペクトル内容に依存する。どちらのチャネルも可視光チャネルである場合、通常のビーム分割ミラー500が使用される。チャネルのうちの1つが赤外線である場合、ダイクロイック部分反射ミラー500が使用される。右から入ってくる光は、通常はミラー500によって50%、さらに上部ミラー504によって完全に、2回反射され、再度ミラー500を通って、カメラ光学素子502およびカメラ503に向けて導かれる。このモードにより、左経路から50%、および右経路から25%の透過率が可能となる。
【0061】
図11Bは、図11Aと同様の配置構成を示す。しかしながら図11Bでは、より広い視野を提供するために、上部ミラーが凹面鏡506に置き換えられる。
【0062】
図11Aおよび図11Bの実施形態は、1対のプリズムを使用しても実施することができる。
【0063】
図11Cの実施形態では、上部ミラー504は図11Aの方向に対して上方に傾斜し、ミラー500は図面の右から入ってくるビームの反射用には使用されない。この配置構成は、図11Aの実施形態の性能とほぼ同じであるが、より大きなサイズである。
【0064】
次に、図3の実施形態の7つの代替実施を示す概略図である、図12A、図12B、図12C、図12D、図12E、図12F、および図12Gを参照する。
【0065】
表1は7つの実施形態それぞれの本来の特性を示すものであり、これについて以下で詳細に説明する。
【0066】
【表1】

【0067】
いかなる可動光学素子も備えていない、1つのカメラ内に4つまでの視野を提供する実施形態である、図12Aを見ると、4つの視野すべてに共通の光学素子が提供されており、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタと、約20°の狭小視野を有するレンズ554とを備える、図10Aまたは図10Bに示されたような、入口開口部干渉フィルタ552を備えた、通常はVGAまたは1.3Mピクセル・カメラである高解像度のカラー・カメラ550を含むことがわかる。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0068】
VSSR視野556は、好ましくは、視野を約1.5倍に拡大するためのオプションの視野レンズ560およびコンバイナ562を介して取得される。VSSR視野は、VSSR視野からの光の通過を有効/無効化するために、不透明なスライド・シャッタ566によってカバーされた、固定式IRカットオフ・ウィンドウ564を使用する。好ましくは、この視野用の光学素子はひずみが少なく(<2.5%)、好ましくは、VGAカメラの場合、50cy/mmで約50%の変調伝達関数MTF、1.3Mカメラの場合、70cy/mmで約60%のMTFで、カメラ550の解像度をサポートする。
【0069】
VKB視野576およびVC視野586は、好ましくは、共通光学素子の視野を幾何形状に応じて最高4.5倍まで拡大することができる広角視野レンズ590を介して取得される。レンズ590の視野の中央部分、例えばVC視野は、好ましくはスペクトルの可視部分内の画像を取得するように設計され、ひずみレベルは4%未満、解像度は70cy/mmで約60%である。レンズ590の残りの視野、例えばVKB視野は、ひずみレベルが最高25%と高く、解像度は、通常785nm、20cy/mmで20%未満と低い。
【0070】
レンズ590の前には、好ましくは、不透明領域596、トゥルーカラー映像を提供するためのIRカットオフ領域598、および仮想キーボードからIRを感知するためのIRカットオン・フィルタ領域600の3つの動作領域を有する3ポジション・スライダまたは回転シャッタ594が提供される。VC視野に対して、シャッタ594を領域600に好適に位置決めすることにより、IR LEDが使用されるなど、好適なIRソースの場合に、低解像度IR撮像を実現させることができる。
【0071】
視野レンズ590からの光は、平面反射要素580によって、カメラ光学素子554およびカメラ550に向かって下方向に反射される。最も簡単な3視野の実施形態では、この平面反射要素580はフル・ミラーである。以下で説明するように、追加でオプションの第4の視野が使用される場合、この平面反射要素580はダイクロイック・ビーム・コンバイナである。
【0072】
平面反射要素580がダイクロイック・ミラーまたはビーム・コンバイナである場合、オプションの追加視野582を提供することができる。コンバイナ562および580の両方ともフラット・ウィンドウであるため、画像品質のひずみは最小限になる。この視野582の前には、有効/無効化シャッタがあるべきである。枢動可能なミラー584は、図12Aの意味で、この追加視野がカメラの上になるように、または好適に位置合わせされた場合、カメラの横になるようにすることが可能である。別の方法としては、上部の視野のみが使用される場合、スライド・シャッタとすることもできる。
【0073】
CUP視野は、Nokia 3650およびNokia 3660製品で実行されているように、VSSR経路556内に可変視野レンズを使用することによって内部に提供することができ、VSSR視野556またはオプション視野582の前にアドオン・マクロ・レンズを使用することによって外部に提供することができる。後者の場合、上部ミラー580は、可視光に対して透過であり、785nm光に対して高度に反射する、ダイクロイック・コンバイナとすべきである。このオプション視野には、IRカットオフ・ウィンドウの前に有効/無効化シャッタ(スライドまたはフリップ式)も必要であり、図12Aにも図示されていない。
【0074】
次に、1つのカメラ内に4つの視野を提供する実施形態である、図12Bを参照するが、図12Aの実施形態とは異なり、旋回ミラー・ヘッドを使用しており、共通の光学素子には4つの視野すべてが提供され、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタと、約20°の狭小視野を有するレンズ654とを備える、図10Aまたは図10Bに示されたような、入口開口部フィルタ、好ましくは、干渉フィルタ652を備える通常はVGAまたは1.3Mピクセル・カメラである高解像度のカラー・カメラ650を含むことがわかる。
【0075】
上部回転ヘッド660は、図12Bで回転ヘッド上の円形矢印によって概略的に示された、回転台664上に取り付けられた傾斜ミラー662を備える。ミラー662は、所定の傾斜位置に固定するか、あるいは枢動可能に装着することができる。回転ヘッド660を通る光の通過を選択可能に無効化することは、例えば、固定された傾斜ミラーが使用された場合、光が入れない仮の位置までヘッドを回転させることによって達成可能である。別の方法としては、旋回可能に装着された傾斜ミラーが使用された場合、光が入れない位置までミラーを枢動させることができる。
【0076】
回転ヘッドは回転664することができ、いかなる方向の画像も取得することができるが、不連続な撮像ステーションを形成するためにより有用であると考えられる。ステーション間の移動は、スクリーン上の画像の回転を必要とする場合がある。取得される画像は、必要であれば電子的に修正することができるミラー画像である。入口開口部640は、図の平面外に指示された回転ヘッド内に示される。
【0077】
IRカットオフ・フィルタ670は、トゥルーカラー画像の取得を可能にするために、回転ヘッド660の真下に位置決めされる。回転ヘッド660からの光は、ダイクロイック・コンバイナ672を介してCMOSカメラ650へと通過する。所与の視野が好適に撮像できるようにするために、追加の光学素子(図12Bには図示せず)を回転ヘッドの各ステーションに向き合うように提供することができる。
【0078】
次に、これら4つの視野に関する好ましい光学配置構成について説明する。
【0079】
VKBモード − VKBモード用の視野レンズ680は、幾何形状に応じて最高約90°の広角視野694を取得する。IRカットオン・フィルタのプラスティック・ウィンドウ682は、視野レンズの前に位置決めされる。取得されたIR光は、ダイクロイック・ミラー672によって共通光学素子へと導かれる。CMOS上で得られるIR画像は、好ましくは、最高25%の大きなひずみ、および785nm、20cy/mm)で約20%のMTFを伴う、低品質とすることができる。VKBモードをオンにするには、不透明なシャッタ684がオープンでなければならず、上部回転ヘッドは無効化位置まで回転させなければならない。
【0080】
VSSRモードは、上部回転ヘッド660をVSSR撮像用に有効化すること、およびこれをハンドセットの後部部分にあるVSSRステーション位置まで回転させることによって取得され、その結果、視野を約1.5倍拡大するVSSR視野レンズ696を介してVSSR視野688が撮像される。
【0081】
VCモードは、上部回転ヘッド660を有効化すること、およびこれをハンドセットの前側にある、LCDが配置されているVCステーション位置まで回転させることによって取得され、その結果、オプションの光学要素690を使用してVC視野692が撮像される。このオプションを使用する場合、CMOS撮像面の一部のみが利用され、これはウィンドウイング・オプションと呼ばれる。光学要素690が存在しない場合、レンズ654の元の視野がカメラの感知域全体の画像を取得するが、より低解像度のVC画像を与えるようにダウン・サンプリングされ、これはダウン・サンプリング・オプションと呼ばれる。
【0082】
CUPモードは、図12Aの実施形態に関して前述した方法のうちの1つによって実現することができる。
【0083】
次に、VC視野に関するインライン光学素子が可動式の1つのカメラ内に4つの視野を提供する実施形態である、図12Cを参照する。共通の光学素子には4つの視野すべてが提供され、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタと、約20°の狭小視野を有するレンズ704とを備える、図10Aまたは図10Bに示されたような、入口開口部干渉フィルタ702を備えた、通常はVGAまたは1.3Mピクセル・カメラである高解像度のカラー・カメラ700を含む。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0084】
VSSR視野708は、視野を約1.5倍拡大するための追加の視野レンズ710およびダイクロイック・コンバイナ712を介して取得される。VSSR視野は、好ましくは固定式/スライド式IRカットオフ・ウィンドウ714と、撮像経路を有効/無効化するための不透明なスライド・シャッタ716とを有する。VSSR視野用の光学素子は、ひずみが2.5%未満と少なく、VGAカメラの場合、50cy/mmで少なくとも約50%のMTF、1.3Mカメラの場合、70cy/mmで少なくとも約60%のMTFで、カメラの解像度をサポートすべきである。
【0085】
VKB視野720は、選択された幾何形状に応じて好ましくは共通光学素子の視野を最大4.5倍まで拡大する広角視野レンズ722を介して取得され、ミラー724によって、およびダイクロイック・コンバイナ712を介して共通光学素子に導かれる。VKBモードの視野は、ひずみレベルが最高25%であり、785nm、20cy/mmで通常20%未満という低解像度の低品質とすることができる。VKBモードがアクティブの場合、モード選択スライダ726は、好ましくは好適な黒色プラスティック・ウィンドウであることが可能なIRカットオン・フィルタ位置728に位置決めされる。
【0086】
図12Aの実施形態に示されたものとまったく同様の追加の構成要素を使用して、追加のオプション視野730も提供することができるが、図12Cには示されていない。
【0087】
VC視野モード732は、視野縮小要素734を備えた3モード選択スライダ726が、図12Cに示された位置である、広角視野レンズ722の前に位置決めされた場合に得られる。この設定により、視野を約30°まで減少させ、カメラ700内のCMOSアクティブ域全体に画像を集束する。またこのオプションは、視野縮小要素734に組み込まれたIRカットオフ・フィルタにより、近IRのフィルタリングも行う。VCモードの場合、カメラがダウン・サンプリング・モードに切り替えられるCIF解像度のみが必要であるため、光学解像度は、可視領域について35cy/mmで約60%である必要があり、好ましくはひずみは4%未満である。このオプションは、可動光学素子734の使用に関連するが、画像解像度が特別に良好である必要はないため、0.05mmの機械的再現性での構築で十分であり、こうした再現性は、高精度な機械構築技法の必要なしに容易に得られる。
【0088】
CUPモードは、図12Aの実施形態に関して上記で説明した方法のうちの1つによって実現することができる。
【0089】
次に、2つのカメラを使用するが、いかなる可動光学素子も必要としない、4つの視野を提供する実施形態である図12Dを参照する。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0090】
VSSR視野740は、集束レンズ742と、VGAまたは1.3Mピクセル解像度のいずれかを有する従来型カメラ744とを使用して達成される。好ましくは、これと同じカメラは、Nokia 3650/Nokia 3660製品の場合のようにアドオン・マクロ・モジュールを使用して外部的な、あるいは、FDKおよびMacnicaのFMZ10またはSharp LZ0P3726モジュールなどのモジュールを使用して内部的な、CUPモードの撮像にも使用することができる。
【0091】
CUPモードは、図12Aの実施形態に関して上記で説明した方法のうちの1つによって実現することができる。
【0092】
VC視野750およびVKB視野752モードは、好ましくは、使用されるVKB幾何形状に応じて最高90°の視野を有する広視野光学素子756を備えた、VGAまたは1.3Mピクセル解像度カメラなどの高解像度カメラ754を使用する。図10Aまたは図10Bに示されたような、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタを備える、好ましくは干渉フィルタ764であるフィルタが、好ましくはカメラ754の前に配置される。この実施形態におけるモード選択スライダ758は、好ましくは、1つはVKBモード用、1つはVCモード用の2つの位置のみを使用する。VKBモードでは、スライダはレンズ756の前にIRカットオン・ウィンドウ・フィルタ760を置く。VCモードでは、スライダはレンズ756の前にIRカットオフ・ウィンドウ・フィルタ762を置く。
【0093】
VCモードでは、カメラは、視野の中央のみが使用されるウィンドウイング・モードで動作する。このモードの場合、30°の視野が使用される。この視野は、好ましくはひずみレベルが4%未満であり、MTFは可視領域内の70cy/mmで少なくとも約60%である。
【0094】
VKBモードでは最高90°の広視野が必要であるが、最高25%のより高レベルのひずみが許容可能であり、通常、785nm、20cy/mmで20%未満のより低い解像度が可能である。このモードでは、好ましくはカメラは、ウィンドウイング・モードで垂直に、またダウン・サンプリング・モードで水平に動作する。
【0095】
次に、2つのカメラを使用するが、VC視野用に可動インライン光学素子を使用する4つの視野を提供する実施形態である、図12Eを参照する。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0096】
VSSR視野770は、集束レンズ772と、VGAまたは1.3Mピクセル解像度のいずれかを有する従来型カメラ774とを使用して達成される。好ましくは、これと同じカメラは、Nokia 3650/Nokia 3660製品の場合のようにアドオン・マクロ・モジュールを使用して外部的な、あるいは、FDKおよびMacnicaのFMZ10またはSharp LZ0P3726モジュールなどのモジュールを使用して内部的な、CUPモードの撮像にも使用することができる。CUPモードは、図12Aの実施形態に関して上記で説明した方法のうちの1つによって実現することができる。
【0097】
VC視野776モードおよびVKB視野778モードは、どちらも好ましくは、低解像度カメラ780、またはダウン・サンプリング・モードでは高解像度カメラを使用する。図10Aまたは図10Bに示されたような、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタを備える、好ましくは干渉フィルタ784であるフィルタが、好ましくはカメラ780の前に配置される。カメラの前には、使用されるVKB幾何形状に応じて最高90°の視野を有する広視野光学素子782があり、この光学素子はこれら2つのモードのどちらにも共通である。これらのモードの選択は、IRカットオン・ウィンドウ・フィルタ788とビルトインIRカットオフ・フィルタ780を備えた視野縮小レンズとを含むモード選択スライダ786によって実行される。
【0098】
VCモードでは、モード選択スライダ786は、有効カメラ視野を約30°まで狭めるIRカットオフ・フィルタを備えた視野縮小レンズを位置決めする。この視野は、好ましくはひずみレベルが4%未満であり、MTFは可視領域内の30cy/mmで約60%未満である。
【0099】
VKBモードでは、モード選択スライダ786は、視野レンズ782の前にIRカットオン・フィルタ・ウィンドウ788を位置決めする。この視野の場合、最高25%の高レベルのひずみと、785nm、20cy/mmで通常20%未満の低いMTFで十分である。
【0100】
次に、固定式低解像度カメラと、図12Bの実施形態で示されたものと同様の旋回ミラーを組み込んだ高解像度カメラとを使用して、4つの視野を提供する実施形態である図12Fを参照する。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0101】
VKB視野790モードは、好ましくは、使用される幾何形状に応じて最高90°の広視野を有するレンズ794を備えた低解像度カメラ(CIF)792上で撮像することができる。図10Aまたは図10Bに示されたような、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタを備える、好ましくは干渉フィルタ816であるフィルタが、好ましくはカメラ792の前に配置される。レンズ794の前には、固定式IRカットオン・フィルタ・ウィンドウ796がある。この広視野撮像システムは、最高約25%のひずみレベルが可能であり、通常785nm、20cy/mmで20%未満の低いMTFで十分である。
【0102】
上部回転ヘッド800は、図12Bで回転ヘッド上の円形矢印によって概略的に示された、回転台804上に取り付けられた傾斜ミラー802を備える。ミラー802は、所定の傾斜位置に固定するか、あるいは枢動可能に装着することができる。回転ヘッド800を通る光の通過を選択可能に無効化することは、例えば、固定された傾斜ミラーが使用された場合、光が入れない仮の位置までヘッドを回転させることによって達成することができる。別の方法としては、旋回可能に取り付けられた傾斜ミラーが使用された場合、光が入れない位置までミラーを枢動することができる。
【0103】
回転ヘッドは回転804することができ、いかなる方向の画像も取得することができるが、不連続な撮像ステーションを形成するためにより有用であると考えられる。ステーション間の移動は、スクリーン上の画像の回転を必要とする場合がある。得られる画像は、必要であれば電子的に修正可能なミラー画像である。IRカットオフ・フィルタ806は、トゥルーカラー画像の取得を可能にするために、回転ヘッド800の真下に位置決めされる。
【0104】
回転ヘッド800からの光は、視野が30°以下程度の集束レンズ808を介してCMOSカメラ810へと通過する。所与の視野が好適に撮像できるようにするために、追加の光学素子(図12Fには図示せず)を回転ヘッドの各ステーションに向き合うように提供することができる。
【0105】
VSSRモードは、上部回転ヘッド800をVSSR撮像用に有効化すること、およびこれをハンドセットの後部部分にあるVSSRステーション位置まで回転させることによって得られ、その結果、VSSR視野812が撮像される。
【0106】
VCモードは、VC撮像のために上部回転ヘッド800を有効化すること、およびこれをハンドセットの前側にあるLCDが配置されているVCステーション位置まで回転させることによって得られ、その結果VC視野814が撮像される。このオプションを使用する場合、CMOS撮像面の一部のみが利用され、これはウィンドウイング・オプションと呼ばれる。その他の場合、画像は、より低解像度のVC画像を与えるようにダウン・サンプリングされ、これはダウン・サンプリング・オプションと呼ばれる。
【0107】
CUPモードは、図12Aの実施形態に関して前述した方法のうちの1つによって実現することができる。
【0108】
次に、ドッキング・ステーションを備えた水平旋回上のカメラを使用して4つの視野を提供する実施形態である図12Gを参照する。この実施形態では、カメラ820は、機能については以下で説明するその集束光学素子822およびフィルタ824と共に、図12Gの図の平面外の方向で位置合わせされた水平軸826を中心に旋回する。4つの視野は固定ステーション内でカメラを位置決めすることによって得られる。各ステーションでは、そのステーションで意図される機能を実行可能にするために、追加の光学素子をオプションで位置決めすることができる。セル式電話内で旋回するカメラについては、従来技術で説明されている。
【0109】
共通の光学素子は、一般に、VGAまたは1.3Mピクセルいずれかの高解像度のCMOSカメラ820と、20°〜30°の視野レンズ822とを備える。図12Gには図示されていないが、図10Aまたは図10Bの実施形態で使用されているものと同様の、好ましくは、特定の通過帯域フィルタまたは低域フィルタのいずれかとして、可視透過フィルタならびに780nm IR照明を透過するためのフィルタを備えるフィルタは、好ましくはカメラ840の前に、またはカメラ入口ウィンドウの一部として配置される。次に、これら4つの視野用の好ましい光学配置構成について説明する。
【0110】
VSSRモードでは、カメラは、ハンドセットの後ろ側にあるIRカットオフ・フィルタ・ウィンドウ824の前に、VSSR視野828からの入口開口部に向き合って配置される。この視野用の光学素子は、好ましくは<2.5%とひずみが少なく、VGAカメラの場合は50cy/mmで〜50%のMTF、1.3Mカメラの場合は70cy/mmで〜60%のMTFを有するカメラ解像度をサポートすべきである。
【0111】
VCモードでは、ここでは位置830に示されるカメラは、ハンドセットの前側にあるIRカットオフ・フィルタ・ウィンドウ832の前に、VC視野834からの入口開口部に向き合って配置される。この位置で、画像がダウン・サンプリングされる。光学解像度は、好ましくは、可視光の場合、35cy/mmで約60%よりも良好であり、ひずみは4%未満である。
【0112】
CUPモードでは、位置840に示されるカメラは、IRカットオフ・フィルタ844を備えたマクロ・レンズ・アセンブリ842に向かって上方を指す。この視野用の光学素子は、好ましくは<2.5%未満とひずみが小さく、好ましくはVGAカメラの場合は50cy/mmで少なくとも50%のMTF、1.3Mカメラの場合は70cy/mmで少なくとも60%のMTFを有するカメラ解像度をサポートすべきである。
【0113】
最後にVKBモードでは、位置846に示されるカメラは、キーボード投影場所に向かって下方を指すように配置される。このステーションでは、レンズの前の光学素子は、好ましくは拡大レンズ848およびIRカットオン・フィルタ・ウィンドウ850を含む。このモードでは、カメラは通常、ウィンドウイングされた、ダウン・サンプリング・モードで動作する。光学素子全体の視野852は、使用される幾何形状に応じて、通常、最高90°と広い。この広視野は、通常、最高25%という高レベルのひずみを許容することができ、通常785nm、20cy/mmで、20%未満という低いMTFしか必要としない。
【0114】
次に、本発明の好ましい実施形態に従って構築され、動作する、テンプレートを投影するために有用な光学装置を示す概略図である図13を参照する。図13は、仮想インタフェース・アプリケーションでの回折性光学要素(DOE)1000を使用する画像テンプレートの投影を示す図である。集束ビームをDOEに当てることによってDOE照明が与えられた場合に、本発明のこの好ましい実施形態では、レーザ・ダイオードなどの光源1002から平行化レンズ1004を介してビームを向けることによって、ビームは無限共役距離に集束し、その結果すべての光線が平行軸1010に平行になり、同じ角度でDOE 1000に当てることによって、従来技術の配置構成で発生した非点収差はなくなる。図14Aおよび図14Bに関して以下で説明するように、視野の中のどこかにあるできるだけ集束に最適なスポットに、回折スポットをできるだけ撮像視野上に集束させるために低出力(low power)集束レンズ1006が使用される。
【0115】
挿入1008として示された、図13の算出された回折光線追跡図に示されるように、非平行ビームがDOEに入射するDOE撮像システムに比べて、非点収差、およびその結果としての焦点スポット・サイズの減少において、大幅な改善がこの構成で達成される。この改善された結果が、より明るい回折スポットを、したがってより少ない投影力でよりコントラストの強い画像が提供できる。集束レンズ1006は、追加の幾何的収差を最小限にするために、その表面の曲率半径がDOEの発光域を中心とするように設計することができる。このレンズは、投影された画像の様々な領域に対応する様々な回折角度に対応する可変焦点長さを得るために、非球面で設計することもできる。
【0116】
次に、図14Aおよび図14Bを参照する。図14Aは、本発明の好ましい実施形態に従った図13の装置の実施の概略図であり、図14Bは、図14Aの装置によって画像面に生成される画像の概略図である。図13を参照しながら上記で論じたようなタイプの投影画像の品質を低下させる要因の1つは、撮像視野全体にわたって高品質な焦点を得るのを困難にする傾斜投影角に加えて、平行化レンズおよび/または集束レンズの視野深度が制限されていることから生じる。
【0117】
幾何光学の点から考慮すると、合焦スポットの視野深度は使用される集束力に反比例することが知られている。したがって、所与のDOE集束力について、DOE上の照明スポットが大きくなるほど視野深度は小さくなることがわかる。したがって、画像面で良好な焦点深度を維持するためには、十分な回折性画像を得るために、照明が十分な領域に相応して、DOEの最小限の領域に照明が当てられるように、焦点長さが十分短い平行化レンズを使用することが有利である。
【0118】
従来技術のDOE撮像システムで使用されるような典型的なレーザ・ダイオード源は、一般に、図14Aの挿入に示されるように、楕円形1020の非点ビームを生成する。その結果、レーザ・ダイオードの遅軸1022に対応する、1つの軸に沿って伸びたスポットを有するDOEの照明が生じ、これに対応して、DOE後に投影される画像の視野深さが減少する。これに対して、本発明の好ましい実施形態によれば、図14Aの第2の挿入に示されるような一般により円形に近い発光ビーム1024を生成するために、レーザ・ダイオード1012と平行化/集束要素1014との間にビーム修正要素1010が挿入され、このビームが軸1042に沿って向けられる。スポット全体の寸法が最小になるようにDOE 1016の十分な領域に照明を当てるために、平行化/集束要素1014を選択することができ、その結果、所与のDOE焦点パワーに対して可能な最大の視野深度1040が生じる。撮像視野上で回折スポットを集束させるための最適な設計にさらに柔軟性を与えるために、図13の実施形態に示されるように、低出力化された集束レンズをDOEの向こう側に組み込むことができる。
【0119】
図14Bは、図14Aに示された好ましい投影システムを使用して、画像面1018を横切って得られる画像を概略的に示す図である。図14Bは、図14Aと共に見るものとする。最適な焦点1036は、焦点ぼけおよび幾何学的ひずみ、および画像全体にわたる収差を最小限にするように設計される。ビーム・ストップ1044は、好ましくは、望ましくないゴースト・イメージまたはゼロ次および他の回折次数から生じるホット・スポットを遮断するために提供される。さらに、所望の投影ビーム制限を形成するためのウィンドウ1046は不要である。
【0120】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作する、テンプレートを投影するために有用な装置の上面および側面概略図である図15Aおよび図15Bを参照する。図15Aおよび図15Bに示されるように、この実施形態は、非周期的DOE 1050が使用されるという点で、一般にレーザ源1052の前に精密に位置決めする必要があり、平行化された照明ビームは必要としない、従来型のシステムとは異なる。照明ビームの各衝突部分が、画像テンプレート1056の別々の部分を生成する。
【0121】
この構成の利点の1つは集束レンズが不要なことであり、潜在的に製造コストが減少する。他の利点は、非回折光からの明るいゼロ次スポットがなく、むしろ、サイズがレーザの発散角に依存する拡散性ゼロ次領域1054があることである。この種のゼロ次ホット・スポットは、安全を脅かす危険性を提示することはない。さらに、輝度および拡散性が低いことにより明らかな画像コントラストにマイナスの影響を与えない場合、図14Aおよび図14Bの実施形態では必要であったように、メイン画像1056から分離され、遮断される必要はないため、必要最低限のウィンドウ・サイズを小さくすることになる。
【0122】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作する、テンプレートを投影するために有用な装置の側面概略図である、図16を参照する。図16は、改良型DOE幾何形状の断面図を概略的に示す。レーザ・ダイオード1060は、好ましくはDOE 1072を照明するために使用される。しかしながら、従来技術の照明方式とは異なり、DOE 1072は、仮想インタフェース・テンプレートの異なる領域1076を投影するために異なるセクション1070が使用されるように分割される。したがってDOE 1072の各セクション1070は、完全なDOE 1072より少ない情報を含みかなり小さな開口角θを有するように設計された、独立したDOEとして働く。これにより、DOE 1072の周期が減少し、それによって最小フィーチャ・サイズが増加するため、製造が大幅に簡略化される。この設計には、各セグメントのゼロ次およびゴースト・イメージを、従来技術のように分離およびマスキングする必要がない程度まで最小化できるという追加の利点もある。したがって、DOEは、よりコンパクトなデバイスを可能にする実際のデバイス・ウィンドウとして働くことができる。
【0123】
すべての分離セクション1070は、好ましくはまとめて計算され、1つのパスにマスタリングされるため、すべて精密に位置合わせされる。各DOEセクション1070には、DOE 1072の基板の背面上にあるマイクロレンズ配列1074などのビーム分割構造を形成することによって、それ専用の照明ビームが与えられる。代替のビーム分割および集束技法も使用することができる。
【0124】
ビーム分割および集束領域のサイズは、視野全体にわたる均一な照明を確保するために、DOEの各回折性領域について適量の光を集めるように調整することができる。
【0125】
この技法は、各セグメント1070の焦点長さが個々に調整可能であるという追加の利点も有するため、急傾斜の投影角であっても視野全体にわたってより均一な焦点を達成する。この幾何形状は、回折性セグメント1070それぞれに対する低開口角θと、それに応じたより大きな最小フィーチャ・サイズを有するため、この設計では、標準的な製造技法を使用してゼロ次およびゴースト・イメージを効果的に拒絶できることから、軸上の幾何形状を使用することができる。したがって、マスキングは不要である。
【0126】
この幾何形状の欠点の1つが、要素全体が光源との精密な位置合わせを必要とする非周期的DOEとして動作するという事実である。各DOEセクションおよび投影されたインタフェースのその対応する領域を適量のエネルギーで照明するために、ダイオード・レーザ源の発散角およびエネルギー分散、および光学要素までの距離も正確にコントロールしなければならない。
【0127】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するために有用な、装置の側面概略図である図17を参照する。ここでは、図16に示された好ましい実施形態で実行されるように、1つの比較的高出力のダイオード・レーザをセグメント化されたDOEの光源として使用するのではなく、低出力、垂直空洞型面発光レーザ(VCSEL)1082の二次元配列1080が、セグメント化されたDOE 1084およびセグメント化された平行化/集束要素1086の背後に配置される。配列1080内のVCSEL 1082のそれぞれが1つのDOEセグメント1088を照明するように、その数および周期をDOEセグメントと精密に合致させることができる。
【0128】
歪んだ投影画像を生じさせないように、配列1080を要素の背部に正確に位置決めする必要があるが、各発光ポイントからのすべての光がその該当する平行化/集束要素1086に入り、良好な回折結果を得るために対応するDOEセグメント1088の開口部を十分に満たすことを確保すること以外に、個々の発光の発散角を制御する必要はない。
【0129】
DOE 1084全体をカバーするまで光を伝搬できるようにする必要はないため、図17のこの構造は非常にコンパクトである。図16の実施形態に示された設計のように、DOE要素の平行化セグメント間で潜在的に無駄になるレーザ光もない。各レーザ源がその個々のレンズ1086の光軸上に集まるため、平行化/集束要素の設計も簡略化される。この設計は、図16の実施形態のように、数ミリメートルの開口部を満たすのに十分なほどレーザ源からDOEを分離する必要がないため、非常にコンパクトにすることもできる。望まない回折次数をマスキングする必要もないため、投影モジュール全体を厚さ数ミリメートルの平坦な要素に縮小することができる。
【0130】
次に、DOEベースの仮想インタフェース投影システムで使用するために、図13〜図15Bに示された要素のうちの少なくともいくつかを組み込んだレーザ・ダイオード・パッケージを示す概略図である図18を参照する。ここでは、光学要素および機械的取り付け台のすべてが小型化され、拡張ダイオード・レーザ缶(can)などの1つの光学パッケージ1100内に収容されている。ヒート・シンク1104上に取り付けられたレーザ・ダイオード・チップ1102は、パッケージ1100内部に配置される。ビーム修正光学要素1106は、非点収差レーザ発光の発散角を狭くするため、および一般に環状ビームを提供するために、オプションでレーザ・ダイオード・チップ1102の発光点1112の前に配置される。平行化または集束レンズ1108は、必要な場合にビームを集束させるためにパッケージ1100内にオプションで挿入される。
【0131】
光学要素1106および1108は、発光されるビームの方向を精密に位置合わせするために、アクティブな位置合わせ手順によって、レーザ・ビームの前に精密に位置決めする必要がある。画像テンプレートを含む回折性光学要素DOE 1110は、パッケージのエンドに挿入され、適所に位置合わせおよび固定される。この要素は、DOE 1110がウィンドウ1114の内部または外部のいずれかにあるパッケージ・ウィンドウとして働くことも可能である。非周期的DOEが使用された場合、選択的にビーム修正光学要素および/または平行化光学要素をなしで済ませることが可能であり、その結果、より小型で安価なパッケージとなる。
【0132】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作する、特に、本発明の前述の実施形態で説明したようなテンプレートを投影するための装置での走査に有用な、回折性光学装置を示す概略図である図19を参照する。この装置は、軸上システムにおいて、いかなる反射またはミラーの回転も必要なしに、一次元または二次元走査を提供する。こうしたシステムは、ミラー・ベースのスキャナよりも小型、安価、かつ容易に組み立てることができる。
【0133】
図19は、基本概念を示す図である。非周期的DOE 1200は、回折角がDOE上での照明発生の横方向位置の関数であるように設計される。この好ましい例では、平行ビーム1202が、DOE 1200の表面を横切る異なる位置1214、1216、および1218に平行移動される場合、異なる焦点撮像位置で、別々のポイント1204、1206、1208に回折および集束される。非周期的DOEは、好ましくは、ビームおよびDOEの相互の位置が変化した場合、回折の角度を入力ビームおよびDOEの相対位置の所定の関数に従って変化させられるように構築することができる。したがって、例えば、衝突ビームの前で正弦的に発振されるDOEは、この好ましい実施形態に従って構築された場合、画像スクリーン1210上の集束スポットの直線移動を提供させることができる。さらにDOEは、走査を横切って強度を線形化することもできるように構築することもできる。これは特に、光学走査アプリケーションに有用な特徴である。
【0134】
様々なビームの入射位置間で重要な重複が発生する可能性があるとしても、DOEは、DOE上の照明の合計入射領域によって位置が決定されるポイントに、すべての光を回折させるための非周期様式で構築される。焦点位置は、平面視野を横切る鮮明な焦点内にスポットを維持するために、回折角の関数として変化することもできる。集束は、DOE 1200の下流側にある、図19には示されていない別々の回折性または屈折性要素によって実行することもできるか、または、入射ビームそれ自体をデバイスの焦点面にあるポイントに平行化することができる。
【0135】
発光スポットを直交軸に沿って回折させるために、同様の機能を備えた第2の要素を直交軸に沿って提供すること、および第1のDOEの背後に位置決めすることができ、その結果、二次元走査が可能となる。
【0136】
レーザ・ダイオード源を振動させることを意味する実際の入力ビームの走査ではなく、入力ビームを静的に保持することができ、DOE要素を好ましくは前後に振動させて、走査ビーム・パターンを生成することができる。第1の要素をより高い周波数で走査し、第2の要素をより低い周波数で走査することにより、二次元のラスタ走査を生成することができ、走査パターンでレーザの強度を同期化および変調することで、完全な二次元の投影画像を生成する。
【0137】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作する、特に、本発明の前述の実施形態で説明したようなテンプレートを投影するための装置での走査に有用な、回折性光学装置を示す概略図である図20を参照する。図20の実施形態では、入射レーザ・ビーム1220は、DOE 1222で比較的小さなスポットに集束されるため、異なる回折角の入力領域間の重複はわずかであるかまたは存在しない。これにより、平行移動運動が小さいほど、向きを操作する角度の変化は大きくなる。次に、回折ビームを画像面1246上に再集束させるための第2の焦点レンズ1224が挿入される。異なる有効入力ビーム位置1230、1232、1234により、異なる集束スポット1240、1242、1244が発生する。
【0138】
これらの機能は、さらに1つのDOEに組み合わせることが可能であり、ここでは水平位置が回折の水平角を決定し、垂直位置が回折の垂直角を決定する。これについては、二次元走査用にこうしたDOEを使用する概略図である図21に、概略的に示されている。ここでDOE 1250は、ビームが光の伝搬方向に対して垂直の2方向に平行移動された場合、二次元に偏向するように設計される。例えば、ビームがDOEの左上セクション1252に入射した場合、左上方向に偏向され、ポイント1262で画像面1260上に集束する。同様に、ビームがDOEの右下コーナー1254に入射した場合、右下方向に偏向され、ポイント1264で画像面1260上に集束する。この要素は、直交方向での走査を提供するためのオプションの第2の要素と組み合わされた、図19のDOEの機能を有する。前述のように、入力ビームの走査ではなく、入力ビームが静的に保持され、走査ビーム・パターンを生成するためにDOE要素が好ましくは二次元で振動されることを理解されたい。
【0139】
図21の実施形態で有用なDOEの二次元置換を実行するためのデバイスの概略図である図22に示されるように、直交するXおよびYの走査を1つの要素に統合することができる。図21に記載したような二次元の非周期的DOE 1270を、図の水平方向に高共振発振周波数を有する低質量支持体1272上に配置することができる。この中央部分が、第2の固定フレーム1276内に位置する振動フレーム1274に取り付けられる。中央部分と組み合わされた内部フレーム1274の質量が大きいことで、DOE 1270用の低質量支持体のそれよりもかなり低い共振周波数が提供される。
【0140】
1つまたは複数の圧電要素1278を備えたデバイス全体を、両方の共振周波数を含む駆動信号で駆動することにより、2軸の共振ラスタ走査を生成することができる。DOEおよび支持体1272および内部振動フレーム1274の質量、ならびに横運動発振支持体1280および縦運動発振支持体1282の堅固さを調節することにより、それに応じてXおよびYの走査周波数を調節することができる。この設計により、コンパクトな軸上の二次元走査要素が提供できる。
【0141】
次に、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作する、特にテンプレートを投影するための装置における走査アプリケーションで有用な回折性光学装置を示す概略図である図23を参照する。図19の好ましい実施形態で説明したような一次元走査DOE要素1290が、異なる焦点位置1294へと画像面1292を横切るスポットを走査するために、1方向で振動される。DOEは、好ましくはレーザ・ダイオード1296および平行化レンズ1298によって照明される。
【0142】
次に、本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作する、特にテンプレートを投影するための装置における走査アプリケーションで有用な回折性光学装置を示す概略図である図24を参照する。図20の好ましい実施形態で説明したような一次元走査DOE要素1300が、異なる焦点位置1294へと画像面1292を横切るスポットを走査するために、1方向で振動される。DOE 1300は、好ましくはレーザ・ダイオード1296および平行化レンズ1298によって照明され、補助レンズ1302によってDOEの後に追加集束が提供される。
【0143】
当業者であれば、上記で特に図示および説明してきた内容によって、本発明が限定されるものでないことを理解されたい。むしろ本発明の範囲には、前述の様々な特徴のコンビネーションおよびサブコンビネーションの両方と、当業者が上記内容を読んで思い付くであろう従来技術にはない変形および修正が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0144】
【図1】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、交換可能光学素子を示す概略図である。
【図2】本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、光学素子を示す概略図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の様々な代替実施を示す一般概略図である。
【図4A】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施の絵画図および概略図である。
【図4B】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施の絵画図および概略図である。
【図5】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施を示す概略図である。
【図6】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施を示す概略図である。
【図7】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施を示す概略図である。
【図8】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施を示す概略図である。
【図9】本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するカメラおよび入力デバイスの組み合わせで有用な、図2の光学素子の特定の実施を示す概略図である。
【図10A】図2〜図9の実施形態で有用な、既存のダイクロイック・フィルタの反射率および透過率曲線を示す図である。
【図10B】図2〜図9の実施形態で使用する代替および好適なフィルタの反射率および透過率曲線を示す図である。
【図11A】異なるタイプのミラーと組み合わせられた図3の実施形態を示す概略図である。
【図11B】異なるタイプのミラーと組み合わせられた図3の実施形態を示す概略図である。
【図11C】異なるタイプのミラーと組み合わせられた図3の実施形態を示す概略図である。
【図12A】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12B】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12C】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12D】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12E】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12F】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図12G】図3の実施形態の代替実施を示す概略図である。
【図13】テンプレートを投影するために有用な、本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作する光学装置を示す概略図である。
【図14A】本発明の好ましい実施形態に従った図13の装置の実施を示す、概略図および上面概略図である。
【図14B】本発明の好ましい実施形態に従った図13の装置の実施を示す、概略図および上面概略図である。
【図15A】本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するために有用な装置の上面概略図である。
【図15B】本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するために有用な装置の側面概略図である。
【図16】本発明のさらに他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するために有用な装置の側面概略図である。
【図17】本発明のさらに他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するために有用な装置の側面概略図である。
【図18】図13〜図15Bに示された要素のうちの少なくともいくつかを組み込んだレーザ・ダイオード・パッケージを示す概略図である。
【図19】特に本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するための装置において有用な、走査で有用な回折性光学装置を示す概略図である。
【図20】特に本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するための装置において有用な、走査で有用な回折性光学装置を示す概略図である。
【図21】二次元走査のための回折性光学要素の使用を示す概略図である。
【図22】図21の実施形態において有用な回折性光学要素の二次元置換を示す概略図である。
【図23】図22の装置を使用する、特に本発明の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するための装置において有用な、走査で有用な回折性光学装置を示す概略図である。
【図24】図22の装置を使用する、特に本発明の他の好ましい実施形態に従って構築され動作するテンプレートを投影するための装置において有用な、走査で有用な回折性光学装置を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子カメラであって、
撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、
第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために前記電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、
第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える電子カメラ。
【請求項2】
前記ユーザの手の動きによって操作される投影仮想キーボードを備える、請求項1に記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が、前記少なくとも第2の撮像機能のみを使用するために前記センサの上流側に選択的に配置される少なくとも1つの光学要素を含む、請求項1および2のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が、前記第1の撮像機能を使用するために前記センサの上流側に選択的に配置される光パワーを有する光学要素を含まない、請求項1から3のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記第1および前記第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が、前記第1および前記第2の撮像機能用に別々の光学経路を形成する波長依存型スプリッタを含む、請求項1に記載の電子カメラ。
【請求項6】
前記ユーザ操作撮像機能選択スイッチが、少なくとも1つの前記撮像機能をブロックするように少なくとも1つのシャッタを位置決めすることによって、前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて操作を選択するように動作する、請求項1から5のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項7】
前記第1および前記第2の撮像機能が別々の光学経路を形成する、請求項1から4のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項8】
前記別々の光学経路が異なる方向に延びる、請求項5および7のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項9】
前記別々の光学経路が異なる視野を有する、請求項8に記載の電子カメラ。
【請求項10】
前記波長依存型スプリッタが、それぞれ前記第1および前記第2の撮像機能によって使用するために可視スペクトルおよびIRスペクトルを分離する、請求項5に記載の電子カメラ。
【請求項11】
撮像視野を表す前記出力が表示される液晶表示装置を備える、請求項1から10のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項12】
前記第1の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が視野拡大レンズを備える、請求項1から11のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項13】
電子カメラであって、
撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、
第1の撮像視野においてシーンの写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、
少なくとも第2の撮像視野においてシーンの写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える電子カメラ。
【請求項14】
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が、前記少なくとも第2の撮像機能のみを使用するために前記センサの上流側に選択的に配置される少なくとも1つの光学要素を含む、請求項13に記載の電子カメラ。
【請求項15】
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が、前記第1の撮像機能を使用するために前記センサの上流側に選択的に配置される光パワーを有する光学要素を含まない、請求項13から14のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項16】
前記第1および前記第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける光学素子が、前記第1および前記第2の撮像機能用に別々の光学経路を形成するビーム・スプリッタを含む、請求項13に記載の電子カメラ。
【請求項17】
前記ユーザ操作撮像機能選択スイッチが、少なくとも1つの前記撮像機能をブロックするように少なくとも1つのシャッタを位置決めすることによって、前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて操作を選択するように動作する、請求項13から16のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項18】
前記第1および前記第2の撮像機能が別々の光学経路を形成する、請求項13から15のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項19】
前記別々の光学経路が異なる方向に延びる、請求項16および18のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項20】
前記別々の光学経路が異なる視野を有する、請求項19に記載の電子カメラ。
【請求項21】
撮像視野を表す前記出力が表示される液晶表示装置を備える、請求項13から20のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項22】
前記第1の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が視野拡大レンズを備える、請求項13から21のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項23】
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子が固定される、請求項1から22のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項24】
前記第1および前記第2の撮像視野が、前記電子撮像センサ上に撮像される前にそれぞれ1回反射する、請求項1から23のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項25】
前記第1の撮像視野が前記電子撮像センサ上に直接撮像され、前記第2の撮像視野が前記電子撮像センサ上に撮像される前に2回反射する、請求項1から23のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項26】
前記第2の撮像視野が電子撮像センサ上に直接撮像され、前記第1の撮像視野が前記電子撮像センサ上に撮像される前に2回反射する、請求項1から23のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項27】
前記2回の反射のうちの2回目が枢動可能な格納式ミラーによって実行される、請求項25に記載の電子カメラ。
【請求項28】
前記第2の撮像視野の前記反射が枢動可能な格納式ミラーによって実行される、請求項24に記載の電子カメラ。
【請求項29】
前記第1の撮像機能が赤外線領域内のスペクトル帯域を介して実行され、前記第2の撮像機能が可視領域内のスペクトル帯域を介して実行され、また前記カメラが、前記第1および第2の撮像機能それぞれにつき1つのフィルタ・セットの複数のフィルタ・セットを更に備える、前記請求項1〜28のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項30】
前記フィルタ・セットが、
前記可視領域内および前記赤外線領域のスペクトル帯域内で透過可能な少なくとも1つのフィルタと、前記赤外線領域内で赤外線領域内の前記スペクトル帯域より下まで透過可能であり、可視領域内では透過可能でない少なくとも1つのフィルタとを備える前記第1の撮像機能用のフィルタ・セットと、
可視領域内上方の赤外線領域内の前記スペクトル帯域の下まで透過可能な、少なくとも1つのフィルタを備える前記第2の撮像機能用のフィルタ・セットとを備える、請求項29に記載の電子カメラ。
【請求項31】
前記第1および前記第2の撮像機能が共通の光学経路に沿って配向され、前記第1および前記第2のフィルタ・セットが選択された撮像機能に従って交換される、請求項30に記載の電子カメラ。
【請求項32】
前記ユーザ操作撮像機能選択が、前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける前記光学素子の前の前記電子撮像センサを回転させることによって実行される、前記請求項1〜31のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項33】
前記ユーザ操作撮像機能選択が、前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付けるために、前記電子撮像センサの前のミラーを回転させることによって実行される、前記請求項1〜32のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項34】
前記第1および前記第2の撮像視野を結合するための部分透過ビーム・スプリッタも備え、どちらの前記撮像視野も前記部分透過ビーム・スプリッタによって1回反射され、前記撮像視野のうちの1つが、反射後、フル・リフレクタから部分透過ビーム・スプリッタを介してさらに透過される、前記請求項1〜33のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項35】
前記部分透過ビーム・スプリッタが2色性でもある、請求項34に記載の電子カメラ。
【請求項36】
前記フル・リフレクタが光パワーも有する、請求項34および35のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項37】
携帯電話であって、
電話機能と、
撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、
第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために前記電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、
第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える携帯電話。
【請求項38】
携帯情報端末であって、
少なくとも1つの携帯情報端末機能と、
撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、
第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために前記電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、
第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備える携帯情報端末。
【請求項39】
リモート・コントロール・デバイスであって、
リモート・コントロール機能と、
撮像視野を表す出力を提供する電子撮像センサと、
第1の撮像視野においてユーザの手の動きに応答してデータを入力するために前記電子撮像センサを使用する第1の撮像機能と、
第2の撮像視野においてシーンの少なくとも第2の写真を撮るために前記電子撮像センサを使用する少なくとも第2の撮像機能と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能と前記電子撮像センサとを関連付ける光学素子と、
前記第1および前記少なくとも第2の撮像機能のうちの1つにおいて、ユーザが操作を選択できるように動作するユーザ操作撮像機能選択スイッチとを備えるリモート・コントロール・デバイス。
【請求項40】
大きな回折角に配置された部分を含む画像を生成するための光学装置であって、
出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、
前記出力光線を平行にするように、およびコリメータ軸と平行に向けられる平行化された光線を形成するように動作するコリメータと、
画像を形成するように構築され、前記コリメータからの平行化された光線が当たり、前記画像を形成し、前記コリメータ軸に対してある範囲内の角度に向けられる多数の回折ビームを生成する回折性光学要素と、
前記回折性光学要素の下流側にあり、前記多数の光線を前記回折性光学要素から離れた場所にあるポイントに集束させるように動作する集束レンズとを備える光学装置。
【請求項41】
前記大きな回折角は、前記回折性光学要素の下流側に前記集束レンズがない場合、前記画像に容認できないほどの収差が生じる、請求項40に記載の光学装置。
【請求項42】
前記大きな回折角が前記コリメータ軸から少なくとも30度である、請求項40に記載の光学装置。
【請求項43】
軸からみて大きな回折角に配置された部分を含む画像を生成するための光学装置であって、
出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、
前記出力光線を受信して修正済みの出力光線を提供するビーム修正要素と、
平行化された光線を形成するように動作するコリメータと、
画像を形成するように構築され、前記コリメータからの平行化された光線が当たり、前記画像を形成し、前記軸に対してある範囲内の角度に向けられる多数の回折ビームを生成する回折性光学要素とを備える光学装置。
【請求項44】
前記大きな回折角は、前記回折性光学要素の下流側に前記集束レンズがない場合、前記画像に容認できないほどの収差が生じる、請求項43に記載の光学装置。
【請求項45】
前記大きな回折角が前記コリメータ軸から少なくとも30度である、請求項43に記載の光学装置。
【請求項46】
前記回折性光学要素の下流側にあり、前記多数の光線を前記回折性光学要素から離れた場所にあるポイントに集束させるように動作する集束レンズを備える、請求項43から45のいずれかに記載の光学装置。
【請求項47】
光学装置であって、
出力光線を提供するダイオード・レーザ光源と、
画像テンプレートを形成するように構築され、前記出力光線が当たり、前記画像テンプレートを形成する多数の回折性ビームを生成する非周期的回折性光学要素とを備える光学装置。
【請求項48】
前記画像テンプレートが、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするものである、請求項47に記載の光学装置。
【請求項49】
画像を投影するための光学装置であって、
照明光線を提供するダイオード・レーザ光源と、
それぞれが出力光線を形成する複数の集束要素を形成するレンズレット・アレイと、
各部分要素が前記複数の出力光線のうちの1つと関連付けられ、画像の一部を形成するように構築され、一緒に前記画像を形成する多数の回折性ビームを生成するために、前記集束要素のうちの1つからの前記出力光線のうちの1つに当てられる複数の回折性光学部分要素を備える回折性光学要素とを備える光学装置。
【請求項50】
前記画像が、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える、請求項49に記載の光学装置。
【請求項51】
画像を投影するための光学装置であって、
複数の照明光線を提供するダイオード・レーザ光源の配列と、
それぞれが前記複数の照明光線のうちの1つを集束する複数の集束要素を形成するレンズレット・アレイと、
各部分要素が前記複数の出力光線のうちの1つと関連付けられ、画像の一部を形成するように構築され、一緒に前記画像を形成する多数の回折性ビームを生成するために、前記集束要素のうちの1つからの前記出力光線のうちの1つに当てられる複数の回折性光学部分要素を備える回折性光学要素とを備える光学装置。
【請求項52】
前記画像が、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える、請求項51に記載の光学装置。
【請求項53】
前記ダイオード・レーザ光源の配列が垂直空洞型面発光レーザ(VCSEL)配列である、請求項51および52に記載の光学装置。
【請求項54】
前記回折性光学要素が前記光学装置の出力ウィンドウを形成する、請求項47から53のいずれかに記載の光学装置。
【請求項55】
集積レーザ・ダイオード・パッケージであって、
光線を発光するレーザ・ダイオード・チップと、
前記光線を修正するためのビーム修正要素と、
前記修正された光線を集束するための集束要素と、
前記ビームから画像を生成するための回折性光学要素とを備える集積レーザ・ダイオード・パッケージ。
【請求項56】
前記画像が、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える、請求項55に記載の集積レーザ・ダイオード・パッケージ。
【請求項57】
集積レーザ・ダイオード・パッケージであって、
光線を発光するレーザ・ダイオード・チップと、
前記ビームから画像を生成するための非周期的回折性光学要素とを備える集積レーザ・ダイオード・パッケージ。
【請求項58】
前記画像が、データ入力デバイスにデータを入力できるようにするためのテンプレートを備える、請求項57に記載の集積レーザ・ダイオード・パッケージ。
【請求項59】
光学装置であって、
入力照明ビームと、
前記照明ビームが当てられる非周期的回折性光学要素と、
前記回折性光学要素上の前記入力ビームの衝突位置を変えるための平行運動機構とを備え、
前記回折性光学要素が、前記入力ビームを前記衝突位置の所定の関数に従って変化する角度で投影面に偏向させる光学装置。
【請求項60】
前記平行運動機構が前記回析性光学要素を平行移動させる、請求項59に記載の光学装置。
【請求項61】
前記衝突の位置が正弦的に変化する、請求項59および60のいずれかに記載の光学装置。
【請求項62】
前記所定の関数が直線走査を提供する、請求項59から61のいずれかに記載の光学装置。
【請求項63】
前記所定の関数が均一の輝度を有する画面を生成する走査を提供する、請求項59から62のいずれかに記載の光学装置。
【請求項64】
前記入力ビームが平行ビームである、請求項59から63のいずれかに記載の光学装置。
【請求項65】
前記入力ビームが集束ビームであり、また前記装置が前記投影面上に回折ビームを集束するための集束レンズを備える、請求項59から63のいずれかに記載の光学装置。
【請求項66】
前記衝突位置の前記所定の関数が二次元で前記ビームを偏向する、請求項59から65のいずれかに記載の光学装置。
【請求項67】
前記平行運動機構が一次元で前記回析性光学要素を平行移動させる、請求項66に記載の光学装置。
【請求項68】
前記平行運動機構が二次元で前記回析性光学要素を平行移動させる、請求項66に記載の光学装置。
【請求項69】
軸上の二次元光学走査装置であって、
回折性光学要素上でのビームの衝突位置の関数として二次元でビームを偏向するように動作する回折性光学要素と、
前記回折性光学要素が装着された低質量支持構造体と、
前記低質量支持構造体の外部にあり、前記低質量支持構造体が第1の周波数で第1の方向へ発振できるように第1の支持部材によって前記低質量支持体が取り付けられる第1のフレームと、
前記第1のフレームの外部にあり、第2のフレームが第2の周波数で第2の方向へ振動できるように第2の支持部材によって前記第1のフレームが取り付けられる第2のフレームと、
前記第1の周波数での前記発振および前記第2の周波数での前記振動のうちの少なくとも1つを励振させるための少なくとも1つの駆動機構とを備える光学装置。
【請求項70】
前記第1の周波数が前記第2の周波数よりも高い、請求項69に記載の光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2007−515859(P2007−515859A)
【公表日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537557(P2006−537557)
【出願日】平成16年10月31日(2004.10.31)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000995
【国際公開番号】WO2005/043231
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(503242671)ヴィーケービー インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】