作業機械
【課題】オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができ、また、ゲートロックレバーを引き下げる際に、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作を困難にさせることができる。
【解決手段】本発明は、ゲートロックレバー10の引き上げに追従して操作レバー9を上方向に回動させて操作不能状態を形成する際に、操作レバー9を運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えている。この斜め回動機構は、運転席5の台座11に固定される固定部材12と、この固定部材12に回動可能に取り付けられ、コンソール8を支持する支持部材13と、この支持部材13の第2支持部13bを固定部材12に回動可能に連結する軸17とを含んでいる。
【解決手段】本発明は、ゲートロックレバー10の引き上げに追従して操作レバー9を上方向に回動させて操作不能状態を形成する際に、操作レバー9を運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えている。この斜め回動機構は、運転席5の台座11に固定される固定部材12と、この固定部材12に回動可能に取り付けられ、コンソール8を支持する支持部材13と、この支持部材13の第2支持部13bを固定部材12に回動可能に連結する軸17とを含んでいる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席の側方に作業装置を操作する操作レバー、及びゲートロックレバーを有するミニショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として、特許文献1に示されるものがある。この従来技術は、油圧ショベル等の土木建設機械から成り、走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、ブーム、アーム、バケットを含む作業装置とを備えている。また、旋回体上には運転室が設けられ、この運転室内には運転席が配置されている。運転席の側方には、コンソールと、このコンソールに保持され作業装置等を操作する操作レバーと、運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて作業装置等の操作を不能にし、運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて作業装置等の操作を可能にするゲートロックレバーとを備えている。この従来技術は、ゲートロックレバーの引き上げに追従してコンソール及び操作レバーが、運転席の側部に平行となる円直面内において上方向に回動して作業装置等の操作を不能とする操作不能状態を形成する。また、ゲートロックレバーの引き下げに追従してコンソール及び操作レバーが、上述した円直面内において下方向に回動して作業装置等の操作を可能とする操作可能状態を形成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−285587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、オペレータが運転席から降車する際に、運転席の側部に平行な円直面内において引き上げられた操作レバーが運転席に接近して位置していることから、オペレータの着衣等が操作レバーに引っかかってオペレータがバランスを崩す虞がある。すなわち、従来技術にあっては、運転席から降車する際にオペレータは操作レバーに注意を払いながら降車しなければならず、オペレータの円滑な降車動作を見込み難い。
【0005】
なお、運転席に座ったオペレータが操作不能状態を形成しているゲートロックレバーを引き下げて操作可能状態とするに際して、従来技術にあっては、自分の腕を操作レバーの内側から伸ばしてゲートロックレバーを引き下げる場合と、操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる場合とがある。ここで、操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる場合には、オペレータの腕等が操作レバーに触れて不意に車体が動いてしまう虞がある。
【0006】
上述した不具合は、作業機械がミニショベル等の小型機械である場合に起こりやすい。例えばミニショベルでは、作業環境等を考慮して、旋回体の旋回半径を走行体の車幅以下に設定することが多い。このため旋回体上に設けられる運転室の内部空間が狭くなり、この運転室内に配置される運転席と、この運転席の両側方に配置される操作レバーとを接近して配置せざるを得ない。したがって、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースが狭くなって、上述したように操作レバーに着衣等が引っ掛かることがある。また、このようなミニショベルにあっては、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してもゲートロックレバーに手が届くことから、上述したようにゲートロックレバーを引き下げる際にオペレータの腕等が操作レバーに触れることがある。
【0007】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができ、また、ゲートロックレバーを引き下げる際に、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作を困難にさせることができる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、この旋回体に取り付けられる作業装置と、上記旋回体上に配置される運転席と、この運転席の側方に配置されるコンソールと、このコンソールに保持され上記作業装置を操作する操作レバーと、上記運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能にし、上記運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能にするゲートロックレバーとを備え、上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが上方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成し、上記ゲートロックレバーの引き下げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが下方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能とする操作可能状態を形成する作業機械において、上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記操作レバーを上方向に回動させて上記操作不能状態を形成する際に、上記操作レバーを上記運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、運転席に座ったオペレータが降車するに際して、ゲートロックレバーを引き上げ、コンソール及び操作レバーが上方に回動して上記走行体、上記旋回体、及び作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成するときに、操作レバーは斜め回動機構によって、運転席から次第に離れる斜め上方向に回動する。したがって、ゲートロックレバーが完全に引き上げられたときには、操作レバーは運転席から最も離れた位置に保持される。これにより、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。
【0010】
また、運転席に座ったオペレータが操作不能状態を形成しているゲートロックレバーを引き下げるに際しては、上述のように操作レバーが運転席から最も離れた位置に保持されていることから、オペレータによる操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作は困難となる。したがって、オペレータは操作レバーの内側から腕を伸ばしてゲートロックレバーを引き下げることになる。ゲートロックレバーが完全に引き下げられたときには、操作レバーは運転席の側方の最も近い位置に、すなわち操作レバーを操作しやすい位置に保持される。これにより運転席に座ったオペレータは、操作レバーを自在に動かすことができる。
【0011】
また本発明は、上記発明において、上記旋回体上に運転室を備え、上記運転席は、上記運転室内に配置された台座上に装着されるものであり、上記斜め回動機構は、上記台座上に固定される固定部材と、この固定部材に回動可能に取り付けられ、上記コンソールを支持する支持部材と、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する軸とを含み、上記支持部材は、上記操作可能状態にあって上記コンソールを上記運転席の側部に並設するように支持する第1支持部と、この第1支持部が固定され、上記固定部材に回動可能に取り付けられ、上記操作可能状態にあって上記運転席の後方に向かうに従って上記運転席から離れる斜め方向に延設される第2支持部とから成り、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する上記軸を、その軸心方向が上記第2支持部の延設方向と直交するように配置したことを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記発明において、上記コンソールは、上部分割部と、この上部分割部の下方に配置される下部分割部とから成り、上記上部分割部と上記下部分割部のそれぞれを、上記支持部材の上記第1支持部と上記第2支持部とに固定したことを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記発明において、上記ゲートロックレバーは、上記コンソールの上記下部分割部の前方に位置するレバー部、及びこのレバー部の先端部に取り付けられるグリップを有し、上記ゲートロックレバーが取り付けられ、上記支持部材の上記第2支持部の側面に沿って配置され、上記操作可能状態を形成する位置と上記操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて上記ゲートロックレバーをロック可能なロック板と、一端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、他端を上記ロック板側に係着され、上記ロック板を介して上記ゲートロックレバーを上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばねと、一端を上記固定部材側に係着され、他端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、上記第2支持部を介して上記コンソールを上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばねとを備えたことを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記発明において、当該作業機械は、上記旋回体の旋回半径が上記走行体の車幅以下となるように設定されるミニショベルから成ることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、ゲートロックレバーの引き上げに追従して操作レバーを上方向に回動させて上記走行体、上記旋回体、及びの操作を不能にする操作不能状態を形成する際に、操作レバーを運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことから、ゲートロックレバーが完全に引き上げられ操作不能状態が形成されたときには、操作レバーは運転席から最も離れた位置に保持される。したがって、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。これにより、オペレータの着衣等が操作レバーに引っかかる虞を従来に比べて少なくすることができ、オペレータの円滑な降車動作を実現させることができる。また、ゲートロックレバーを引き下げる際に、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作を困難にさせることができる。これにより、操作レバーの内側から腕を伸ばしてゲートロックレバーを引き下げることになり、このようなゲートロックレバーの引き下げ時に、従来では生じる懸念のあったオペレータの腕等が操作レバーに接触することによる不意の車体の動きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る作業機械の一実施形態を構成するミニショベルの側面図である。
【図2】図1に示すミニショベルの要部平面図である。
【図3】図1に示すミニショベルに備えられる運転室を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係るミニショベルの特徴とする構成を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す特徴とする構成に備えられる支持部材の第1支持部と第2支持部の配置関係を示す正面図である。
【図6】図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とロック板とゲートロックレバーとゲートロックレバー用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【図7】図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とコンソール用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【図8】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図である。
【図9】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図である。
【図10】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【図11】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【図12】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図である。
【図13】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図である。
【図14】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図である。
【図15】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図である。
【図16】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【図17】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る作業機械の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明に係る作業機械の一実施形態を構成するミニショベルの側面図、図2は図1に示すミニショベルの要部平面図、図3は図1に示すミニショベルに備えられる運転室を示す斜視図である。
【0019】
本実施形態に係る作業機械は、例えばミニショベルである。このミニショベルは、図1,2に示すように、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に上下方向の回動可能に取り付けられ、ブーム、アーム、バケットを含む作業装置3とを備えている。このミニショベルは、図2に示すように、例えば旋回体2の旋回半径が走行体1の車幅以下となるように設定されている。旋回体2上には運転室4を設けてある。図3に示すように、運転室4内に配置した台座11上に運転席5を装着させてあり、この運転席5の一方の側方には、コンソール6と、このコンソール6によって保持される操作レバー7とを配置してあり、運転席5の他方の側方には、コンソール8と、コンソール8によって保持される操作レバー9、すなわち本実施形態が対象としている操作レバー9とを配置してある。これらのコンソール8及び操作レバー9が配置される側に、乗降口4aを形成してある。
【0020】
また、コンソール8部分には、運転席5に座ったオペレータの降車に際して引き上げられて走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を不能にし、運転席5に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を可能にするゲートロックレバー10を配置してある。このゲートロックレバー10の引き上げに追従してコンソール8及び操作レバー9が上方向に回動して、走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を不能にする操作不能状態が形成され、ゲートロックレバー10の引き下げに追従してコンソール8及び操作レバー9が下方向に回動して、走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を可能とする操作可能状態が形成される。
【0021】
運転席に座ったオペレータが、ゲートロックレバー10を引き下げた操作可能状態において、操作レバー7,9のそれぞれを操作すると、作業装置3が上下方向に回動して、あるいは旋回体2が旋回して、土砂の掘削作業等の各種作業を行うことができる。
【0022】
本実施形態に係るミニショベルは、以下に述べるように、ゲートロックレバー10の引き上げに追従して操作レバー9を上方向に回動させて上述した操作不能状態を形成する際に、操作レバー9を運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えている。
【0023】
図4は本実施形態に係るミニショベルの特徴とする構成を示す分解斜視図、図5は図4に示す特徴とする構成に備えられる支持部材の第1支持部と第2支持部の配置関係を示す正面図、図6は図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とロック板とゲートロックレバーとゲートロックレバー用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図、図7は図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とコンソール用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【0024】
上述した斜め回動機構は、上述した運転席5が装着される台座11に固定される固定部材12と、この固定部材12に回動可能に取り付けられ、コンソール8を支持する支持部材13と、この支持部材13を固定部材12に回動可能に連結する軸17とを含んでいる。
【0025】
上述した支持部材13は、操作可能状態にあってコンソール8を運転席5の側部5aに並設するように支持する第1支持部13aと、この第1支持部13aが例えば溶接によって固定され、固定部材12に軸17を介して回動可能に取り付けられ、操作可能状態にあって図5に示すように運転席5の後方に向かうに従って運転席5から離れる斜め方向に延設される第2支持部13bとから成っている。すなわち、第1支持部13aの延設方向と、第2支持部13bの延設方向とは異なっている。支持部材13の第2支持部13bを固定部材12に回動可能に連結する軸17は、その軸心方向が第2支持部13bの延設方向と直交するように配置してある。
【0026】
図4に示すように、コンソール8は、上部分割部8aと、この上部分割部8aの下方に配置される下部分割部8bとから成り、上部分割部8aと下部分割部8bのそれぞれを、支持部材13の第1支持部13aと第2支持部13bとに固定してある。
【0027】
同図4に示すように、操作レバー9はコンソール8の上部分割部8aに固定してあり、この操作レバー9の直下に保護筒15で覆われるパイロットバルブ14を配置してある。このパイロットバルブ14は支持部材13の第1支持部13aに固定してある。このパイロットバルブ14のロッド14aは、第1支持部13aの穴13a1と上部分割部8aの穴8a1を通して操作レバー9に接続してある。
【0028】
図6に示すように、ゲートロックレバー10は、コンソール8の下部分割部8bの前方に位置するレバー部10a、及びこのレバー部10aの先端部に取り付けられるグリップ10bを有している。
【0029】
また、本実施形態は、同図6に示すように、ゲートロックレバー10が取り付けられ、支持部材13の第2支持部13bの一方の側面に沿って配置され、操作可能状態を形成する位置と操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて、ゲートロックレバー10をロック可能なロック板16を備えている。このロック板16は、図4に示すように、このロック板16に設けた軸25の端部を支持部材13の第2支持部13bに固定することによって、第2支持部13bに一体に設けられている。ロック板16には、ゲートロックレバー10を操作可能状態を形成する位置にロックするための第1ロック溝16aと、ゲートロックレバー10を操作不能状態を形成する位置にロックするための第2ロック溝16bと、ガイド溝16cとを形成してある。ガイド溝16cの端部に第2ロック溝16bを設けてある。固定部材12には、ロック板16の第1ロック溝16aに係着可能な第1ピン12aと、ロック板16のガイド溝16cによってガイドされるとともに、第2ロック溝16bに係着可能な第2ピン12bとを設けてある。
【0030】
また、本実施形態は、図6に示すように、一端を支持部材13の第2支持部13b側、例えば第2支持部13bに設けたピン13b1に係着され、他端をロック板16側、例えばロック板16に設けたピン16dに係着され、ロック板16を介してゲートロックレバー10を上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばね18を備えている。さらに、本実施形態は、図7に示すように、一端を固定部材12側、例えば固定部材12の立ち上り部12cに係着され、他端を第2支持部13bに取り付けた軸20に係着され、第2支持部13bを介してコンソール8を上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばね19を備えている。このコンソール用ばね19は、固定部材12と支持部材13の第2支持部13bとを連結する軸17が挿通されるように配置してある。
【0031】
図8はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図、図9はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図、図10はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図、図11はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【0032】
また、図12はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図、図13はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図、図14はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図、図15はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図、図16はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図、図17はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【0033】
上述した特徴を有する本実施形態に係るミニショベルにあっては、図8,10,12,14,16に示すように、ゲートロックレバー10が引き下げられて操作可能状態が形成されているときには、運転席5の両側部に略平行となるようにコンソール6,8が位置する。したがって、運転席5に座ったオペレータは、これらのコンソール6,8に保持された操作レバー7,9を操作することにより、上述したように、作業装置3あるいは旋回体2等を操作して所望の作業を実施できる。
【0034】
また、オペレータが運転席5から降車するに際して、ゲートロックレバー10のグリップ10bを把持して、このゲートロックレバー10を引き上げようとすると、図6に示す第1ピン12aとロック板16の第1ロック溝16aとの係着が解かれ、ゲートロックレバー用ばね18の付勢力によりロック板16を介してゲートロックレバー10が上方向に回動する。このとき、コンソール用ばね19の付勢力により、コンソール8が固定された支持部材13の第2支持部13bが、この第2支持部13bと固定部材12とを連結する軸17を中心にして、運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動し、この第2支持部13bと一体的に第1支持部13a、コンソール8、及び操作レバー9が、運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動する。この間、図6に示す第2ピン12bがロック板16のガイド溝16c内を相対的に移動し、第2ピン12bが第2ロック溝16bに係着したとき、ケートロックレバー10の引き上げが停止する。このようにして、ゲートロックレバー10が完全に引き上げられて操作不能状態が形成されたとき、図9,11,13,15,17に示すように、操作レバー9は運転席5から最も離れた位置に保持される。
【0035】
また、運転室4の乗降口4aから乗り込み、運転席5に座ったオペレータが、上述のように操作不能状態を形成するゲートロックレバー10を引き下げるに際しては、上述のように操作レバー9が運転席5から最も離れた位置に保持されていることから、オペレータが操作レバー9の外側から腕を回してゲートロックレバー10を引き下げる動作が困難となる。したがって、オペレータは操作レバー9の内側から腕を伸ばしてゲートロックレバー10を引き下げようとする。このとき、ゲートロックレバー10の引き下げに伴って、ロック板16がコンソール用ばね19の付勢力、及びゲートロックレバー用ばね18の付勢力に抗して回動し、図6に示す第2ピン12bが第2ロック板16の第2ロック溝16bとの係着を解かれてガイド溝16c内を相対的に移動する。また、ゲートロックレバー10の引き下げとともに、支持部材13の第2支持部13bが下方向に回動し、この第2支持部材13bと一体的に第1支持部13a、コンソール8、及び操作レバー9が下方向に回動する。ゲートロックレバー10の引き下げによりロック板16の第1ロック溝16aに第1ピン12aが係着したとき、ゲートロックレバー10の引き下げが停止する。このようにして、ゲートロックレバー10が完全に引き下げられて操作可能状態が形成されたとき、上述したように、操作レバー9は運転席5の側方の最も近い位置に保持される。これにより運転席5に座ったオペレータは操作レバー9を自在に動かすことができる。
【0036】
以上のように構成した本実施形態によれば、上述したようにゲートロックレバー10が完全に引き上げられ操作不能状態が形成されたときには、操作レバー9は運転席5から最も離れた位置に保持される。したがって、オペレータは運転席5から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。これにより、オペレータの着衣等が操作レバー9に引っかかる虞を少なくすることができ、オペレータの円滑な降車動作を実現させることができる。また、運転席5に座ったオペレータが操作レバー9の外側から腕を回してゲートロックレバー10を引き下げる動作を困難にさせることができる。これにより、操作レバー9の内側から腕を伸ばしてゲートロックレバー10を引き下げることになり、このようなゲートロックレバー10の引き下げ時に、オペレータの腕等が操作レバー9に接触することによる不意の車体の動きを防止することができる。
【0037】
なお、上記実施形態は、ミニショベルから成っているが、このミニショベルに比べて大型の機械に本発明を適用してもよいことはもちろんである。
【符号の説明】
【0038】
1 走行体
2 旋回体
3 作業装置
4 運転室
4a 乗降口
5 運転席
8 コンソール
8a 上部分割部
8b 下部分割部
9 操作レバー
10 ゲートロックレバー
10a レバー部
10b グリップ
11 台座
12 固定部材
12a 第1ピン
12b 第2ピン
13 支持部材
13a 第1支持部
13b 第2支持部
16 ロック板
16a 第1ロック溝
16b 第2ロック溝
17 軸
18 ゲートロックレバー用ばね
19 コンソール用ばね
20 軸
25 軸
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転席の側方に作業装置を操作する操作レバー、及びゲートロックレバーを有するミニショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術として、特許文献1に示されるものがある。この従来技術は、油圧ショベル等の土木建設機械から成り、走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、ブーム、アーム、バケットを含む作業装置とを備えている。また、旋回体上には運転室が設けられ、この運転室内には運転席が配置されている。運転席の側方には、コンソールと、このコンソールに保持され作業装置等を操作する操作レバーと、運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて作業装置等の操作を不能にし、運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて作業装置等の操作を可能にするゲートロックレバーとを備えている。この従来技術は、ゲートロックレバーの引き上げに追従してコンソール及び操作レバーが、運転席の側部に平行となる円直面内において上方向に回動して作業装置等の操作を不能とする操作不能状態を形成する。また、ゲートロックレバーの引き下げに追従してコンソール及び操作レバーが、上述した円直面内において下方向に回動して作業装置等の操作を可能とする操作可能状態を形成するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−285587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来技術では、オペレータが運転席から降車する際に、運転席の側部に平行な円直面内において引き上げられた操作レバーが運転席に接近して位置していることから、オペレータの着衣等が操作レバーに引っかかってオペレータがバランスを崩す虞がある。すなわち、従来技術にあっては、運転席から降車する際にオペレータは操作レバーに注意を払いながら降車しなければならず、オペレータの円滑な降車動作を見込み難い。
【0005】
なお、運転席に座ったオペレータが操作不能状態を形成しているゲートロックレバーを引き下げて操作可能状態とするに際して、従来技術にあっては、自分の腕を操作レバーの内側から伸ばしてゲートロックレバーを引き下げる場合と、操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる場合とがある。ここで、操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる場合には、オペレータの腕等が操作レバーに触れて不意に車体が動いてしまう虞がある。
【0006】
上述した不具合は、作業機械がミニショベル等の小型機械である場合に起こりやすい。例えばミニショベルでは、作業環境等を考慮して、旋回体の旋回半径を走行体の車幅以下に設定することが多い。このため旋回体上に設けられる運転室の内部空間が狭くなり、この運転室内に配置される運転席と、この運転席の両側方に配置される操作レバーとを接近して配置せざるを得ない。したがって、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースが狭くなって、上述したように操作レバーに着衣等が引っ掛かることがある。また、このようなミニショベルにあっては、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してもゲートロックレバーに手が届くことから、上述したようにゲートロックレバーを引き下げる際にオペレータの腕等が操作レバーに触れることがある。
【0007】
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができ、また、ゲートロックレバーを引き下げる際に、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作を困難にさせることができる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明は、走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、この旋回体に取り付けられる作業装置と、上記旋回体上に配置される運転席と、この運転席の側方に配置されるコンソールと、このコンソールに保持され上記作業装置を操作する操作レバーと、上記運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能にし、上記運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能にするゲートロックレバーとを備え、上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが上方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成し、上記ゲートロックレバーの引き下げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが下方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能とする操作可能状態を形成する作業機械において、上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記操作レバーを上方向に回動させて上記操作不能状態を形成する際に、上記操作レバーを上記運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことを特徴としている。
【0009】
このように構成した本発明は、運転席に座ったオペレータが降車するに際して、ゲートロックレバーを引き上げ、コンソール及び操作レバーが上方に回動して上記走行体、上記旋回体、及び作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成するときに、操作レバーは斜め回動機構によって、運転席から次第に離れる斜め上方向に回動する。したがって、ゲートロックレバーが完全に引き上げられたときには、操作レバーは運転席から最も離れた位置に保持される。これにより、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。
【0010】
また、運転席に座ったオペレータが操作不能状態を形成しているゲートロックレバーを引き下げるに際しては、上述のように操作レバーが運転席から最も離れた位置に保持されていることから、オペレータによる操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作は困難となる。したがって、オペレータは操作レバーの内側から腕を伸ばしてゲートロックレバーを引き下げることになる。ゲートロックレバーが完全に引き下げられたときには、操作レバーは運転席の側方の最も近い位置に、すなわち操作レバーを操作しやすい位置に保持される。これにより運転席に座ったオペレータは、操作レバーを自在に動かすことができる。
【0011】
また本発明は、上記発明において、上記旋回体上に運転室を備え、上記運転席は、上記運転室内に配置された台座上に装着されるものであり、上記斜め回動機構は、上記台座上に固定される固定部材と、この固定部材に回動可能に取り付けられ、上記コンソールを支持する支持部材と、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する軸とを含み、上記支持部材は、上記操作可能状態にあって上記コンソールを上記運転席の側部に並設するように支持する第1支持部と、この第1支持部が固定され、上記固定部材に回動可能に取り付けられ、上記操作可能状態にあって上記運転席の後方に向かうに従って上記運転席から離れる斜め方向に延設される第2支持部とから成り、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する上記軸を、その軸心方向が上記第2支持部の延設方向と直交するように配置したことを特徴としている。
【0012】
また本発明は、上記発明において、上記コンソールは、上部分割部と、この上部分割部の下方に配置される下部分割部とから成り、上記上部分割部と上記下部分割部のそれぞれを、上記支持部材の上記第1支持部と上記第2支持部とに固定したことを特徴としている。
【0013】
また本発明は、上記発明において、上記ゲートロックレバーは、上記コンソールの上記下部分割部の前方に位置するレバー部、及びこのレバー部の先端部に取り付けられるグリップを有し、上記ゲートロックレバーが取り付けられ、上記支持部材の上記第2支持部の側面に沿って配置され、上記操作可能状態を形成する位置と上記操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて上記ゲートロックレバーをロック可能なロック板と、一端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、他端を上記ロック板側に係着され、上記ロック板を介して上記ゲートロックレバーを上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばねと、一端を上記固定部材側に係着され、他端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、上記第2支持部を介して上記コンソールを上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばねとを備えたことを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記発明において、当該作業機械は、上記旋回体の旋回半径が上記走行体の車幅以下となるように設定されるミニショベルから成ることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、ゲートロックレバーの引き上げに追従して操作レバーを上方向に回動させて上記走行体、上記旋回体、及びの操作を不能にする操作不能状態を形成する際に、操作レバーを運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことから、ゲートロックレバーが完全に引き上げられ操作不能状態が形成されたときには、操作レバーは運転席から最も離れた位置に保持される。したがって、オペレータが運転席から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。これにより、オペレータの着衣等が操作レバーに引っかかる虞を従来に比べて少なくすることができ、オペレータの円滑な降車動作を実現させることができる。また、ゲートロックレバーを引き下げる際に、運転席に座ったオペレータが操作レバーの外側から腕を回してゲートロックレバーを引き下げる動作を困難にさせることができる。これにより、操作レバーの内側から腕を伸ばしてゲートロックレバーを引き下げることになり、このようなゲートロックレバーの引き下げ時に、従来では生じる懸念のあったオペレータの腕等が操作レバーに接触することによる不意の車体の動きを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る作業機械の一実施形態を構成するミニショベルの側面図である。
【図2】図1に示すミニショベルの要部平面図である。
【図3】図1に示すミニショベルに備えられる運転室を示す斜視図である。
【図4】本実施形態に係るミニショベルの特徴とする構成を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す特徴とする構成に備えられる支持部材の第1支持部と第2支持部の配置関係を示す正面図である。
【図6】図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とロック板とゲートロックレバーとゲートロックレバー用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【図7】図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とコンソール用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【図8】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図である。
【図9】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図である。
【図10】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【図11】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【図12】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図である。
【図13】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図である。
【図14】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図である。
【図15】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図である。
【図16】ゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【図17】ゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る作業機械の実施の形態を図に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明に係る作業機械の一実施形態を構成するミニショベルの側面図、図2は図1に示すミニショベルの要部平面図、図3は図1に示すミニショベルに備えられる運転室を示す斜視図である。
【0019】
本実施形態に係る作業機械は、例えばミニショベルである。このミニショベルは、図1,2に示すように、走行体1と、この走行体1上に配置される旋回体2と、この旋回体2に上下方向の回動可能に取り付けられ、ブーム、アーム、バケットを含む作業装置3とを備えている。このミニショベルは、図2に示すように、例えば旋回体2の旋回半径が走行体1の車幅以下となるように設定されている。旋回体2上には運転室4を設けてある。図3に示すように、運転室4内に配置した台座11上に運転席5を装着させてあり、この運転席5の一方の側方には、コンソール6と、このコンソール6によって保持される操作レバー7とを配置してあり、運転席5の他方の側方には、コンソール8と、コンソール8によって保持される操作レバー9、すなわち本実施形態が対象としている操作レバー9とを配置してある。これらのコンソール8及び操作レバー9が配置される側に、乗降口4aを形成してある。
【0020】
また、コンソール8部分には、運転席5に座ったオペレータの降車に際して引き上げられて走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を不能にし、運転席5に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を可能にするゲートロックレバー10を配置してある。このゲートロックレバー10の引き上げに追従してコンソール8及び操作レバー9が上方向に回動して、走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を不能にする操作不能状態が形成され、ゲートロックレバー10の引き下げに追従してコンソール8及び操作レバー9が下方向に回動して、走行体1、旋回体2、及び作業装置3の操作を可能とする操作可能状態が形成される。
【0021】
運転席に座ったオペレータが、ゲートロックレバー10を引き下げた操作可能状態において、操作レバー7,9のそれぞれを操作すると、作業装置3が上下方向に回動して、あるいは旋回体2が旋回して、土砂の掘削作業等の各種作業を行うことができる。
【0022】
本実施形態に係るミニショベルは、以下に述べるように、ゲートロックレバー10の引き上げに追従して操作レバー9を上方向に回動させて上述した操作不能状態を形成する際に、操作レバー9を運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えている。
【0023】
図4は本実施形態に係るミニショベルの特徴とする構成を示す分解斜視図、図5は図4に示す特徴とする構成に備えられる支持部材の第1支持部と第2支持部の配置関係を示す正面図、図6は図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とロック板とゲートロックレバーとゲートロックレバー用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図、図7は図4に示す特徴とする構成に備えられる固定部材と支持部材とコンソール用ばね相互間の取り付け関係を示す斜視図である。
【0024】
上述した斜め回動機構は、上述した運転席5が装着される台座11に固定される固定部材12と、この固定部材12に回動可能に取り付けられ、コンソール8を支持する支持部材13と、この支持部材13を固定部材12に回動可能に連結する軸17とを含んでいる。
【0025】
上述した支持部材13は、操作可能状態にあってコンソール8を運転席5の側部5aに並設するように支持する第1支持部13aと、この第1支持部13aが例えば溶接によって固定され、固定部材12に軸17を介して回動可能に取り付けられ、操作可能状態にあって図5に示すように運転席5の後方に向かうに従って運転席5から離れる斜め方向に延設される第2支持部13bとから成っている。すなわち、第1支持部13aの延設方向と、第2支持部13bの延設方向とは異なっている。支持部材13の第2支持部13bを固定部材12に回動可能に連結する軸17は、その軸心方向が第2支持部13bの延設方向と直交するように配置してある。
【0026】
図4に示すように、コンソール8は、上部分割部8aと、この上部分割部8aの下方に配置される下部分割部8bとから成り、上部分割部8aと下部分割部8bのそれぞれを、支持部材13の第1支持部13aと第2支持部13bとに固定してある。
【0027】
同図4に示すように、操作レバー9はコンソール8の上部分割部8aに固定してあり、この操作レバー9の直下に保護筒15で覆われるパイロットバルブ14を配置してある。このパイロットバルブ14は支持部材13の第1支持部13aに固定してある。このパイロットバルブ14のロッド14aは、第1支持部13aの穴13a1と上部分割部8aの穴8a1を通して操作レバー9に接続してある。
【0028】
図6に示すように、ゲートロックレバー10は、コンソール8の下部分割部8bの前方に位置するレバー部10a、及びこのレバー部10aの先端部に取り付けられるグリップ10bを有している。
【0029】
また、本実施形態は、同図6に示すように、ゲートロックレバー10が取り付けられ、支持部材13の第2支持部13bの一方の側面に沿って配置され、操作可能状態を形成する位置と操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて、ゲートロックレバー10をロック可能なロック板16を備えている。このロック板16は、図4に示すように、このロック板16に設けた軸25の端部を支持部材13の第2支持部13bに固定することによって、第2支持部13bに一体に設けられている。ロック板16には、ゲートロックレバー10を操作可能状態を形成する位置にロックするための第1ロック溝16aと、ゲートロックレバー10を操作不能状態を形成する位置にロックするための第2ロック溝16bと、ガイド溝16cとを形成してある。ガイド溝16cの端部に第2ロック溝16bを設けてある。固定部材12には、ロック板16の第1ロック溝16aに係着可能な第1ピン12aと、ロック板16のガイド溝16cによってガイドされるとともに、第2ロック溝16bに係着可能な第2ピン12bとを設けてある。
【0030】
また、本実施形態は、図6に示すように、一端を支持部材13の第2支持部13b側、例えば第2支持部13bに設けたピン13b1に係着され、他端をロック板16側、例えばロック板16に設けたピン16dに係着され、ロック板16を介してゲートロックレバー10を上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばね18を備えている。さらに、本実施形態は、図7に示すように、一端を固定部材12側、例えば固定部材12の立ち上り部12cに係着され、他端を第2支持部13bに取り付けた軸20に係着され、第2支持部13bを介してコンソール8を上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばね19を備えている。このコンソール用ばね19は、固定部材12と支持部材13の第2支持部13bとを連結する軸17が挿通されるように配置してある。
【0031】
図8はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図、図9はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す平面図、図10はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図、図11はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態の運転室の内部を示す正面図である。
【0032】
また、図12はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図、図13はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す平面図、図14はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図、図15はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す正面図、図16はゲートロックレバーが引き下げられて形成された操作可能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図、図17はゲートロックレバーが引き上げられて形成された操作不能状態における本実施形態に備えられるゲートロックレバー部分の状態を示す側面図である。
【0033】
上述した特徴を有する本実施形態に係るミニショベルにあっては、図8,10,12,14,16に示すように、ゲートロックレバー10が引き下げられて操作可能状態が形成されているときには、運転席5の両側部に略平行となるようにコンソール6,8が位置する。したがって、運転席5に座ったオペレータは、これらのコンソール6,8に保持された操作レバー7,9を操作することにより、上述したように、作業装置3あるいは旋回体2等を操作して所望の作業を実施できる。
【0034】
また、オペレータが運転席5から降車するに際して、ゲートロックレバー10のグリップ10bを把持して、このゲートロックレバー10を引き上げようとすると、図6に示す第1ピン12aとロック板16の第1ロック溝16aとの係着が解かれ、ゲートロックレバー用ばね18の付勢力によりロック板16を介してゲートロックレバー10が上方向に回動する。このとき、コンソール用ばね19の付勢力により、コンソール8が固定された支持部材13の第2支持部13bが、この第2支持部13bと固定部材12とを連結する軸17を中心にして、運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動し、この第2支持部13bと一体的に第1支持部13a、コンソール8、及び操作レバー9が、運転席5から次第に離れる斜め上方向に回動する。この間、図6に示す第2ピン12bがロック板16のガイド溝16c内を相対的に移動し、第2ピン12bが第2ロック溝16bに係着したとき、ケートロックレバー10の引き上げが停止する。このようにして、ゲートロックレバー10が完全に引き上げられて操作不能状態が形成されたとき、図9,11,13,15,17に示すように、操作レバー9は運転席5から最も離れた位置に保持される。
【0035】
また、運転室4の乗降口4aから乗り込み、運転席5に座ったオペレータが、上述のように操作不能状態を形成するゲートロックレバー10を引き下げるに際しては、上述のように操作レバー9が運転席5から最も離れた位置に保持されていることから、オペレータが操作レバー9の外側から腕を回してゲートロックレバー10を引き下げる動作が困難となる。したがって、オペレータは操作レバー9の内側から腕を伸ばしてゲートロックレバー10を引き下げようとする。このとき、ゲートロックレバー10の引き下げに伴って、ロック板16がコンソール用ばね19の付勢力、及びゲートロックレバー用ばね18の付勢力に抗して回動し、図6に示す第2ピン12bが第2ロック板16の第2ロック溝16bとの係着を解かれてガイド溝16c内を相対的に移動する。また、ゲートロックレバー10の引き下げとともに、支持部材13の第2支持部13bが下方向に回動し、この第2支持部材13bと一体的に第1支持部13a、コンソール8、及び操作レバー9が下方向に回動する。ゲートロックレバー10の引き下げによりロック板16の第1ロック溝16aに第1ピン12aが係着したとき、ゲートロックレバー10の引き下げが停止する。このようにして、ゲートロックレバー10が完全に引き下げられて操作可能状態が形成されたとき、上述したように、操作レバー9は運転席5の側方の最も近い位置に保持される。これにより運転席5に座ったオペレータは操作レバー9を自在に動かすことができる。
【0036】
以上のように構成した本実施形態によれば、上述したようにゲートロックレバー10が完全に引き上げられ操作不能状態が形成されたときには、操作レバー9は運転席5から最も離れた位置に保持される。したがって、オペレータは運転席5から降車する際の降車スペースを広く確保することができる。これにより、オペレータの着衣等が操作レバー9に引っかかる虞を少なくすることができ、オペレータの円滑な降車動作を実現させることができる。また、運転席5に座ったオペレータが操作レバー9の外側から腕を回してゲートロックレバー10を引き下げる動作を困難にさせることができる。これにより、操作レバー9の内側から腕を伸ばしてゲートロックレバー10を引き下げることになり、このようなゲートロックレバー10の引き下げ時に、オペレータの腕等が操作レバー9に接触することによる不意の車体の動きを防止することができる。
【0037】
なお、上記実施形態は、ミニショベルから成っているが、このミニショベルに比べて大型の機械に本発明を適用してもよいことはもちろんである。
【符号の説明】
【0038】
1 走行体
2 旋回体
3 作業装置
4 運転室
4a 乗降口
5 運転席
8 コンソール
8a 上部分割部
8b 下部分割部
9 操作レバー
10 ゲートロックレバー
10a レバー部
10b グリップ
11 台座
12 固定部材
12a 第1ピン
12b 第2ピン
13 支持部材
13a 第1支持部
13b 第2支持部
16 ロック板
16a 第1ロック溝
16b 第2ロック溝
17 軸
18 ゲートロックレバー用ばね
19 コンソール用ばね
20 軸
25 軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、この旋回体に取り付けられる作業装置と、上記旋回体上に配置される運転席と、この運転席の側方に配置されるコンソールと、このコンソールに保持され上記作業装置を操作する操作レバーと、上記運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能にし、上記運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能にするゲートロックレバーとを備え、
上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが上方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成し、上記ゲートロックレバーの引き下げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが下方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能とする操作可能状態を形成する作業機械において、
上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記操作レバーを上方向に回動させて上記操作不能状態を形成する際に、上記操作レバーを上記運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことを特徴とする作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
上記旋回体上に運転室を備え、
上記運転席は、上記運転室内に配置された台座上に装着されるものであり、
上記斜め回動機構は、上記台座上に固定される固定部材と、この固定部材に回動可能に取り付けられ、上記コンソールを支持する支持部材と、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する軸とを含み、
上記支持部材は、上記操作可能状態にあって上記コンソールを上記運転席の側部に並設するように支持する第1支持部と、この第1支持部が固定され、上記固定部材に回動可能に取り付けられ、上記操作可能状態にあって上記運転席の後方に向かうに従って上記運転席から離れる斜め方向に延設される第2支持部とから成り、
上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する上記軸を、その軸心方向が上記第2支持部の延設方向と直交するように配置したことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械において、
上記コンソールは、上部分割部と、この上部分割部の下方に配置される下部分割部とから成り、上記上部分割部と上記下部分割部のそれぞれを、上記支持部材の上記第1支持部と上記第2支持部とに固定したことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項3に記載の作業機械において、
上記ゲートロックレバーは、上記コンソールの上記下部分割部の前方に位置するレバー部、及びこのレバー部の先端部に取り付けられるグリップを有し、
上記ゲートロックレバーが取り付けられ、上記支持部材の上記第2支持部の側面に沿って配置され、上記操作可能状態を形成する位置と上記操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて上記ゲートロックレバーをロック可能なロック板と、
一端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、他端を上記ロック板側に係着され、上記ロック板を介して上記ゲートロックレバーを上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばねと、一端を上記固定部材側に係着され、他端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、上記第2支持部を介して上記コンソールを上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばねとを備えたことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械において、
当該作業機械は、上記旋回体の旋回半径が上記走行体の車幅以下となるように設定されるミニショベルから成ることを特徴とする作業機械。
【請求項1】
走行体と、この走行体上に配置される旋回体と、この旋回体に取り付けられる作業装置と、上記旋回体上に配置される運転席と、この運転席の側方に配置されるコンソールと、このコンソールに保持され上記作業装置を操作する操作レバーと、上記運転席からのオペレータの降車に際して引き上げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能にし、上記運転席に座ったオペレータによる操作に際して引き下げられて上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能にするゲートロックレバーとを備え、
上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが上方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を不能とする操作不能状態を形成し、上記ゲートロックレバーの引き下げに追従して上記コンソール及び上記操作レバーが下方向に回動して、上記走行体、上記旋回体、及び上記作業装置の操作を可能とする操作可能状態を形成する作業機械において、
上記ゲートロックレバーの引き上げに追従して上記操作レバーを上方向に回動させて上記操作不能状態を形成する際に、上記操作レバーを上記運転席から次第に離れる斜め上方向に回動させる斜め回動機構を備えたことを特徴とする作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
上記旋回体上に運転室を備え、
上記運転席は、上記運転室内に配置された台座上に装着されるものであり、
上記斜め回動機構は、上記台座上に固定される固定部材と、この固定部材に回動可能に取り付けられ、上記コンソールを支持する支持部材と、上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する軸とを含み、
上記支持部材は、上記操作可能状態にあって上記コンソールを上記運転席の側部に並設するように支持する第1支持部と、この第1支持部が固定され、上記固定部材に回動可能に取り付けられ、上記操作可能状態にあって上記運転席の後方に向かうに従って上記運転席から離れる斜め方向に延設される第2支持部とから成り、
上記支持部材を上記固定部材に回動可能に連結する上記軸を、その軸心方向が上記第2支持部の延設方向と直交するように配置したことを特徴とする作業機械。
【請求項3】
請求項2に記載の作業機械において、
上記コンソールは、上部分割部と、この上部分割部の下方に配置される下部分割部とから成り、上記上部分割部と上記下部分割部のそれぞれを、上記支持部材の上記第1支持部と上記第2支持部とに固定したことを特徴とする作業機械。
【請求項4】
請求項3に記載の作業機械において、
上記ゲートロックレバーは、上記コンソールの上記下部分割部の前方に位置するレバー部、及びこのレバー部の先端部に取り付けられるグリップを有し、
上記ゲートロックレバーが取り付けられ、上記支持部材の上記第2支持部の側面に沿って配置され、上記操作可能状態を形成する位置と上記操作不能状態を形成する位置のそれぞれにおいて上記ゲートロックレバーをロック可能なロック板と、
一端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、他端を上記ロック板側に係着され、上記ロック板を介して上記ゲートロックレバーを上方向に回動させるように付勢するゲートロックレバー用ばねと、一端を上記固定部材側に係着され、他端を上記支持部材の上記第2支持部側に係着され、上記第2支持部を介して上記コンソールを上方向に回動させるように付勢するコンソール用ばねとを備えたことを特徴とする作業機械。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機械において、
当該作業機械は、上記旋回体の旋回半径が上記走行体の車幅以下となるように設定されるミニショベルから成ることを特徴とする作業機械。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2012−57410(P2012−57410A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−203445(P2010−203445)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】
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