説明

光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置

【課題】サイズの増大及び駆動ICプロセス工程の複雑化を防止し得る光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置を提供する。
【解決手段】光送信デバイス20は、発光ダイオード22aと、発光ダイオード22aを駆動し、かつ発光ダイオード22aとの組み合わせに伴う特性調整のためのトリミング回路を内蔵する駆動IC10とがガラス基板26に一体化して封止される。トリミング回路の各端子に接続されるトリミング用パターン29が、ガラス基板26においてガラス基板26に収まるように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気信号を光信号に変換して伝送する光ファイバリンクに好適に実施される光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光伝送装置である光ファイバリンクは、送信側で電気信号を光信号に変換して伝送し、受信側では受信した光信号を電気信号に再変換することにより、音声信号や映像信号等の信号を光ファイバで伝送できるシステムである。
【0003】
図20に示すように、光ファイバリンク100は、一般的に、電気信号を光信号に変換する光送信デバイス110、光を伝送する光ファイバケーブル120、及び光信号を電気信号に変換する光受信デバイス130にて構成されている。
【0004】
デジタル機器の普及に伴って、近年、一般家庭にも光ファイバリンクが広く普及してきている。例えば、DVD(デジタルビデオディスク)プレーヤ、デジタル放送のSTB(セットトップボックス)及びCD(コンパクトディスク)プレーヤから、MD(ミニディスク)プレーヤやアンプ等への音声信号伝送などである。また、最近では、パーソナルコンピュータ等のパーソナルな携帯機器に音楽信号を伝送することも広く普及してきている。
【0005】
また、近年は自動車内へのデジタル機器の搭載も増え、車載機器間の制御信号、デジタル信号の伝送に光ファイバリンクの採用も始まっている。これは、従来、メタルケーブルで信号の伝送を行ってきたが、機器の増加に伴いその重量も増加し、燃費の低下につながりかねないため、その軽量化のために比較的軽量なプラスチックファイバが採用されているためである。車載デジタル機器の例では、ダッシュボード部にあるDVDプレーヤの映像を後席の表示装置に伝送する例がある。
【0006】
前述のデジタル機器においては、伝送する信号が従来の音声のみならず映像といった大量の情報を伝送する用途への採用も広がり、光ファイバリンクにはますますの高速化が求められている。このため、伝送する光信号の精度向上が求められている。
【0007】
デジタル機器の小型化、携帯機器への搭載の増加に伴い、光ファイバリンクに用いられるデバイスの小型も求められている。
【0008】
また、車載用デジタル機器においては、使用環境が従来の民生用機器よりも厳しく、特に、動作温度範囲の拡大が求められている。このため、精度よく、かつ広温度範囲の動作の実現を求められている。
【0009】
さらに、前述のように、デジタル機器の普及に伴ってより安価な機器の提供の要望もあり、これに応じた光ファイバリンク用のデバイスの低価格化も求められている。
【0010】
ここで、従来の光ファイバリンク100における光送信デバイス110の代表的な構成を、図21に示す。
【0011】
図21に示すように、光送信デバイス110は、発光素子101及びそれを駆動する駆動IC102から構成されている。発光素子101及び駆動IC102は、前述の小型化を目的として1つのパッケージ103にアセンブリされている。
【0012】
発光素子101の代表例としては、半導体レーザダイオードや発光ダイオードがある。一般的に、半導体レーザダイオードは、発光ダイオードと比較して高価であり、その制御が複雑である。このため、安価な光送信デバイスを供給するためには、発光ダイオードが用いられる。
【0013】
次に、発光素子に発光ダイオードを使用した場合における光送信デバイスの構成の一例を、図22(a)(b)示す。図22(a)は光送信デバイスの構成を示す平面図であり、図22(b)はその側面図である。なお、同図22(a)(b)においては電源(Vcc)、GND、及び入力端子の接続は省略している。また、以後の説明においても省略する。
【0014】
図22(a)(b)に示すように、リードフレーム104上には、駆動IC102及び発光ダイオード101aがダイボンディングにより配置され、それらがボンディングワイヤ105にて接続されている。さらに、駆動IC102及び発光ダイオード101aは、光を透過する樹脂にてモールドされている。
【0015】
ここで、上記構成の光送信デバイス110の製造工程の概略を示す。
【0016】
まず、個々に用意された駆動IC102及び発光ダイオード101aをリードフレーム104上にダイボンディングする。次に、ワイヤボンディング法によるボンディングワイヤ105によって駆動IC102のパッド102p及び発光ダイオード101aのパッド101pとリードフレーム104との間の電気的接続を行う。最後に、全体を光を透過する樹脂でモールドする。その後、最終の電気的光学的特性の検査を行う。
【0017】
ところで、駆動IC102及び発光ダイオード101aには個々の特性のバラツキがある。製造工程投入前には、事前の検査を行うが、両者の組み合わせた後の特性は最終の特性検査でしか判明しない。
【0018】
前述のように、使用環境により高精度、広温度範囲の動作を求められる場合には、最終の特性検査基準の範囲を厳しくする必要がある。基準を厳しくすることにより、検査での不良率が上がり、歩留まりが低下し、最終的に価格の上昇につながる。
【0019】
最終の検査基準を満たすように、駆動IC102及び発光ダイオード101aの事前の検査を厳しくすればよいが、これも駆動IC102及び発光ダイオード101aの歩留まりの低下、価格上昇につながる。
【0020】
上記の対策として、例えば、特許文献1に開示されているように、両者を組み合わせた後の特性についてトリミングによる合わせ込みを行い、高精度化及び歩留まりの向上を図る方法がある。
【0021】
上記特許文献1に開示された、上記駆動IC内の素子のトリミングを行う構成とした場合の一例を図23に示す。駆動IC202内のトリミングする素子は、図24に示すトリミング抵抗202aである。
【0022】
図23及び図24に示すように、駆動IC202内に設けたトリミング抵抗202aを選択してツェナーザッピングにより短絡して、駆動IC回路の特性の調整を行う。
【特許文献1】特開平7−202122号公報(1995年8月4日公開)
【特許文献2】特開平5−226954号公報(1993年9月3日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、上記従来の光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置では、駆動IC202と発光ダイオード201aとの組み合わせ後の特性はモールド後でしか検査できないため、図23に示すように、トリミング用の端子であるトリミング用リードフレーム205を設ける必要がある。このため、パッケージ203の端子数が増加して大型化し、小型化に不利となるという問題点を有している。
【0024】
また、パッケージサイズの制約からトリミングに使用できる端子数が少なくなると、調整の幅が大きくなり、要求される高精度化実現の妨げになる。さらに、端子数の増加により材料費が増え価格上昇につながる。
【0025】
また、例えば、特許文献2に開示されているモジュールチップのように、トリミングの手段としてデバイス内部もしくは駆動ICに不揮発性メモリ(例えばEEPROM)を設け、トリミングによる調整値を保持する例もある。しかしながら、メモリ素子をデバイス内に内蔵又は駆動IC内に設ける必要があるため、サイズの増大、駆動ICプロセス工程が複雑となり、駆動ICの価格上昇となる。
【0026】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、サイズの増大及び駆動ICプロセス工程の複雑化を防止し得る光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の光送信デバイスは、上記課題を解決するために、発光素子と、該発光素子を駆動し、かつ発光素子との組み合わせに伴う特性調整のためのトリミング回路を内蔵する駆動ICとが基板に一体化して封止される光送信デバイスにおいて、上記トリミング回路の各端子に接続されるトリミング用の薄膜パターンが、上記基板上において該基板に収まるように形成されていることを特徴としている。
【0028】
上記の発明によれば、トリミング回路の各端子に接続されるトリミング用の薄膜パターンが、基板上において該基板に収まるように形成されている。したがって、本発明では従来の外部に突出するトリミング用リードフレームではなく、基板内に収まるように設けられたトリミング用の薄膜パターンであるので、パッケージの端子数が増加して大型化し、小型化に不利となるということがない。
【0029】
この結果、サイズの増大及び駆動ICプロセス工程の複雑化を防止し得る光送信デバイスを提供することができる。
【0030】
本発明の光送信デバイスでは、前記基板に設けられたトリミング用の薄膜パターンと駆動ICとはバンプ方式で接続されていることが好ましい。
【0031】
これにより、基板上にワイヤボンド用のボンディングパッドを設ける必要がなくなる。また、駆動IC内においてはワイヤボンディング用パッドから小型のバンプ用パッドにすることができる。
【0032】
したがって、基板及び駆動ICとも面積を小さくすることが可能となり、小型化に有利な光送信デバイスの提供が可能になる。
【0033】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子にはツェナーザップダイオードが並列に接続されていると共に、前記各薄膜パターンには、ツェナーザップトリミング信号を印加するためのトリミングパッドが設けられていることが好ましい。すなわち、ツェナーザップトリミング信号は、一部の上記ツェナーザップダイオードを短絡させるものである。
【0034】
上記の発明によれば、トリミング回路は、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗にて構成されている。したがって、トリミングの手段は、デバイス内部もしくは駆動ICに設けられた不揮発性メモリ(例えばEEPROM)ではなく、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗であるので、構成が簡易である。
【0035】
また、本発明では、トリミング抵抗の各端子にはツェナーザップダイオードが並列に接続されているので、トリミングのためには、薄膜パターンのトリミングパッドからツェナーザップトリミング信号を印加すればよい。これにより、一部の上記ツェナーザップダイオードが短絡破壊され、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗が部分的に有効となって、適切なトリミングを行うことができる。
【0036】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記薄膜パターンは、前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子に接続されていると共に、前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングすべくレーザカットするためのカット用薄膜パターンが接続されていることが好ましい。
【0037】
これにより、トリミング回路は、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗にて構成されているので、不揮発性メモリのトリミング手段に比べて、構成が簡易である。
【0038】
また、本発明では、各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングすべくレーザカットするためのカット用薄膜パターンが接続されている。したがって、トリミングのためには、各薄膜パターン間に形成されたカット用薄膜パターンをレーザカットすればよい。これにより、一部のカット用薄膜パターンが破壊され、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗が部分的に有効となって、適切なトリミングを行うことができる。
【0039】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングするためのトリミング素子が接続されていることが好ましい。なお、トリミング素子とは、例えば、絶縁された基板上に蒸着等の手段によって抵抗体の薄膜を形成することによって作成するレーザトリミング抵抗膜をいう。
【0040】
上記の発明によれば、トリミング抵抗をトリミングするためには、レーザにて薄膜からなるレーザトリミング抵抗膜を部分的に欠損させる。これにより、例えば、薄膜の幅を狭くして抵抗値を増大させることができる。したがって、適切なトリミングを行うことができる。
【0041】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記薄膜パターンは、前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子に接続されていると共に、前記各薄膜パターンには、一部の薄膜パターン間をボンディングワイヤにて接続するためのトリミングパッドが設けられていることが好ましい。
【0042】
これにより、トリミング回路は、直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗にて構成されているので、不揮発性メモリのトリミング手段に比べて、構成が簡易である。
【0043】
また、本発明では、各薄膜パターンには、一部の薄膜パターン間をボンディングワイヤにて接続するためのトリミングパッドが設けられている。これにより、例えば、トリミングパッドにプロービングして、結線すべきトリミング抵抗を決定した後、ボンディングワイヤにて、一部の各薄膜パターン間を結線し、トリミングを行う。
【0044】
この結果、前述したツェナーザップダイオードやレーザカット等の特殊な装置を用いることなく、容易にトリミングが可能になる。
【0045】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングするためのトリミングチップ抵抗が接続されていることが好ましい。
【0046】
上記のトリミングチップ抵抗は、一般的には、例えば、トリマブルチップ抵抗器の名称で販売されているものであり、このトリミングチップ抵抗を調整することによって、トリミングを容易に行うことができる。
【0047】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記トリミング回路は、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路であることが好ましい。
【0048】
すなわち、光送信デバイスに関するトリミング回路として、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路と、発光素子のピーキング電流のためのトリミング回路との2種類がある。
【0049】
本発明では、トリミング回路は、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路であるので、発光素子の駆動電流のためのトリミングを適切に行うことができる。
【0050】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記トリミング回路は、発光素子のピーキング電流のためのトリミング回路であることが好ましい。
【0051】
これにより、発光素子のピーキング電流のためのトリミングを適切に行うことができる。
【0052】
また、本発明の光送信デバイスでは、前記トリミング回路は、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路と発光素子のピーキング電流のためのトリミング回路との2組が設けられていることが好ましい。
【0053】
これにより、発光素子の駆動電流のためのトリミングと発光素子のピーキング電流のためのトリミングとの両方を適切に行うことができる。
【0054】
本発明の光伝送装置は、上記課題を解決するために、上記記載の光送信デバイスを備えていることを特徴としている。
【0055】
上記の発明によれば、サイズの増大及び駆動ICプロセス工程の複雑化を防止し得る光送信デバイスを備えた光伝送装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明の光送信デバイスは、以上のように、トリミング回路の各端子に接続されるトリミング用の薄膜パターンが、上記基板上において該基板に収まるように形成されているののである。
【0057】
また、本発明の光伝送装置は、以上のように、上記記載の光送信デバイスを備えているものである。
【0058】
それゆえ、サイズの増大及び駆動ICプロセス工程の複雑化を防止し得る光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置を提供するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0059】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0060】
本実施の形態の光送信デバイスを備えた光伝送装置1は、図2に示すように、電気信号を光信号に変換する光送信デバイス20、光を伝送する光ファイバケーブル2、及び光信号を電気信号に変換する光受信デバイス3にて構成されている。
【0061】
上記光送信デバイス20の基本構成は、図3に示すように、同一パッケージ21内に駆動IC10及び発光素子22が設けられ、さらにトリミング手段23が設けられてなっている。
【0062】
上記光送信デバイス20の具体的な構成を、図1(a)(b)に示す。図1(a)は光送信デバイス20の構成を示す平面図であり、図1(b)はその側面図である。
【0063】
光送信デバイス20は、図1(a)(b)に示すように、例えば銅(Cu)からなるリードフレーム25上には電気的に絶縁が図られた基板としてのガラス基板26が接着により配置される。基板の代表例はガラス基板26であるが、必ずしもガラス基板26に限らない。
【0064】
上記ガラス基板26上には駆動IC10と発光素子22としての発光ダイオード22aを電気的に接続するためのダイボンド用パターン27が設けられている。このダイボンド用パターン27は、導電性を有した材質を蒸着して形成される。用いられる代表的な材質は金である。
【0065】
また、ガラス基板26上には配線用パターン28が設けられている。配線用パターン28には、駆動IC10及び発光ダイオード22aに対して電気的接続のためのボンディングワイヤWにてワイヤボンディング可能なボンディングパッド28p・28pが設けられている。
【0066】
さらに、ガラス基板26上にはトリミング用パターン29が設けられている。トリミング用パターン29には、駆動IC10と電気的接続を行うためのワイヤボンディング可能なボンディングパッド29pa及びトリミング時にプロービング針が接触可能なトリミングパッド29pbが設けられている。
【0067】
ダイボンド用パターン27上には駆動IC10及び発光ダイオード22aがダイボンディングにより配置される。駆動IC10及び発光ダイオード22aは、それぞれボンディングパッド11p・22pが配置されており、上記配線用パターン28を介してワイヤボンディングで接続される。
【0068】
駆動IC10とトリミング用パターン29とは、駆動IC10のボンディングパッド11pとワイヤボンディングにて接続される。
【0069】
駆動IC10と発光ダイオード22aとを組み合わせた特性のトリミングはモールド実施前に行われる。すなわち、本実施の形態では、駆動IC10と発光ダイオード22aとの組み合せによる特性の調整を行うために、駆動IC10と発光ダイオード22aをガラス基板26上に配置し、配線した後に、例えば、トリミングパッド29pbにプローブを接触してトリミングを実施してから、光を透過する樹脂にて駆動IC10と発光ダイオード22aとを一体に封止(モールド)するものである。
【0070】
この理由として、パッケージ後(モールド後)に特性の調整を行うには、専用の端子を設けるか、或いは調整のために、駆動IC10のサイズ増大、価格上昇になる。そこで、本実施の形態では、モールド実施前に特性を調整するトリミング手段を設けて実施し、解決を図るようにしている。したがって、パッケージングにおいて熱を帯びることによる特性変化については、ここでは考慮していない。
【0071】
以下に、図4に基づいてトリミングの方法を示す。図4は、駆動IC10内のトリミング回路部を示す回路図である。
【0072】
内部にはトリミング抵抗RTが設けられ、各トリミング抵抗RTはツェナーザップダイオード12が接続される。ツェナーザップダイオード12の端子は駆動IC10のボンディングパッド11pからボンディングワイヤWを経由してボンディングパッド29paに接続され、その結果、トリミング用パターン29を介してトリミングパッド29pbに接続される。
【0073】
トリミングの際には、プロービング針をトリミングパッド29pbに接続し、トリミング抵抗RTが所望の性能が得られる抵抗値になるように、ショートすべきツェナーザップダイオード12を選択し、ツェナーザップトリミング信号を印加してツェナーザップダイオード12をショートしてトリミングを行う。
【0074】
駆動IC10と発光ダイオード22aとを組み合わせてから検査する項目の例として、発光ダイオード22aの光出力強度、光出力波形の立ち上り時間、立ち下がり時間等がある。
【0075】
上記の構造とすることにより、これら光出力に関する特性の合わせこみがトリミングにより実現可能となる。
【0076】
光出力強度の合わせ込みの際には、発光ダイオード22aからの光出力を集光して光電変換装置に入力し、その光出力の強度をモニタしながら駆動IC10の発光ダイオード駆動電流が最適値になるように、トリミングにより内部抵抗の調整を行う。
【0077】
光出力波形の立ち上がり時間、及び立ち上がり時間の合わせ込みの際には、発光ダイオード22aの光出力を集光して光電変換装置に入力し、その光出力波形をオシロスコープ等でモニタしながら駆動IC10の発光ダイオード22aのピーキング電流が最適値になるように、内部抵抗の調整を行う。
【0078】
ここで、上記の駆動IC10における発光ダイオード駆動電流及びピーキング電流のトリミングについて図5〜図7に基づいて説明する。図5は、光送信デバイス20の等価回路図の一例を示すものである。
【0079】
図5に示すように、光送信デバイス20の駆動IC10は、駆動電流発生回路15、ピーキング電流発生回路16及びバイアス電流回路17から構成されている。
【0080】
なお、本構成は、本出願人によって出願済(特願2004−314341〔平成16年10月28日出願〕)の「発光ダイオード駆動装置及びそれを備えた光伝送装置」に記載の光送信デバイスの等価回路の例である。以下、本等価回路を用いて前述の駆動IC10と発光ダイオード22aとの組み合わせ特性としてトリミングを行う発光ダイオード22aの光出力特性のトリミングの具体例について説明する。
【0081】
発光ダイオード22aの光出力強度の調整を行うためには、駆動IC10の駆動電流発生回路15における定電流回路15aの出力電流のトリミングを行う。
【0082】
図6に、定電流回路15aの一例を示す。
【0083】
同図における定電流回路15aの定電流源出力は、トリミング抵抗RT1を流れる定電流I1となる。トリミング抵抗RT1の端部のVAで示す箇所には一定の電圧値VAが印加される。このときの定電流I1は
I1=VA/RT1
である。
【0084】
したがって、トリミング抵抗RT1のトリミングを行うことによって駆動IC10の駆動電流発生回路15の電流を調整することができ、これにより発光ダイオード22aの光出力強度の調整が可能になる。
【0085】
次に、発光ダイオード22aの光出力の立ち上がり時間及び立ち下がり時間の調整について説明する。
【0086】
図5に示す光送信デバイス20の駆動IC10は、ピーキング電流発生回路16を内蔵している。
【0087】
発光ダイオード22aの光出力の立ち上がり時間及び立ち下がり時間を小さくするためには、ピーキング電流発生回路16のピーキング電流を駆動電流に比べて相対的に増加することにより可能になる。逆に大きくするためには、ピーキング電流を駆動電流に比べて相対的に低減することにより可能となる。
【0088】
上記ピーキング電流発生回路16におけるピーキング量は、図5にVrefで示す箇所の電位により調整可能である。すなわち、電位Vref値を大きくすればピーキング電流が大きくなる。なお、詳細は前述の出願済(特願2004−314341〔平成16年10月28日出願〕)の「発光ダイオード駆動装置及びそれを備えた光伝送装置」に示す。
【0089】
図7にはその電位Vrefを生成する回路の例を示す。
【0090】
電位Vrefは、定電流源の出力電流I2がトリミング抵抗RT2を流れることにより発生する電圧である。
【0091】
Vref=I2×RT2
したがって、トリミング抵抗RT2のトリミングを行うことによって駆動IC10のピーキング電流発生回路16のピーキング電流を調整することができ、これにより、発光ダイオード22aの光出力の立ち上がり時間及び立ち下がり時間の調整が可能になる。
【0092】
本実施の形態の光送信デバイス20は、上述した発光ダイオード22aの駆動電流及びピーキング電流の両方のトリミングを実施できる構成にしたものである。
【0093】
すなわち、本実施の形態のトリミング抵抗RTとして、駆動IC10の駆動電流発生回路15においては、出力電流のトリミングについてトリミング抵抗RT1が該当する。一方、駆動IC10のピーキング電流発生回路16のピーキング電流のトリミングについてトリミング抵抗RT2が該当する。
【0094】
上記ピーキング電流は、上記駆動電流に重畳して発光ダイオード22aの光出力の高速化を図るものである。
【0095】
ピーキング電流の駆動電流に対する割合を大きくすれば発光ダイオード22aの立ち上がり時間及び立ち下がり時間が小さくなる。しかし、過度にピーキング電流が重畳されると、発光ダイオード22aの光出力にオーバーシュートが発生する。このため、光出力波形の歪が増加し高速伝送化の妨げとなる。
【0096】
逆に、ピーキング電流が不足すると、発光ダイオード22aの光出力の立ち上がり時間及び立ち下がり時間が大きくなり、同様に、光出力波形の歪が増加し、高速伝送化の妨げとなる。
【0097】
ピーキング電流の駆動電流に対する割合の最適化を図ることが高速化伝送のためには有利となる。
【0098】
したがって、本実施の形態のトリミング用パターン29を採用することにより、発光ダイオード22aの駆動電流のトリミングを実施した後、ピーキング電流のトリミングを実施でき、光出力波形の最適化を図ることができる。
【0099】
この結果、光出力波形の歪を低減することができ、より高速化が図れる光送信デバイス20の提供が可能になる。
【0100】
このように、本構成とすることにより、駆動IC10と発光ダイオード22aとの組み合わせ特性のトリミングが可能となる。また、従来のごとく、トリミング用のリード端子を設けることなく、実施可能となり、小型化でき、安価な光送信でデバイスの提供が可能になる。
【0101】
また、本実施の形態の場合、トリミングをプロービングによりツェナーザップトリミングを行うので、比較的容易な装置にてトリミングが実施可能である。
【0102】
なお、本実施の形態においては、トリミングする素子数が3個の例を示したが、素子数を限定するものではない。トリミング素子数を増加すればするほどより高精度なトリミングが可能になる。
【0103】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン29とは、ボンディングワイヤWにて接続されていたが、特にこれに限定するものではなく、バンプによって接続することも可能である。
【0104】
すなわち、例えば、図8(a)(b)に示すように、駆動IC10とトリミング用パターン29との結線をワイヤボンディングで行わず、バンプによって接続する。
【0105】
この構成によれば、ガラス基板26上にワイヤボンド用のボンディングパッド29paを設ける必要がなくなる。また、駆動IC10内のバンプ接続用パッド11bはワイヤボンディング用から小型のバンプ用パッドにすることができる。このため、ガラス基板26及び駆動IC10とも面積を小さくすることが可能となり、小型化に有利な光送信デバイス20aの提供が可能になる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図9〜図11に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0106】
本実施の形態の光送信デバイス30の構成を図9及び図10に示す。本実施の形態の光送信デバイス30が、前記実施の形態1の光送信デバイス20と異なる点はトリミング用パターン29である。
【0107】
本実施の形態の光送信デバイス30は、ガラス基板26上に配置したトリミング用パターン39のレーザトリミングパターン39aをレーザによりカットしてトリミングを行うものである。
【0108】
すなわち、本実施の形態の光送信デバイス30は、図9及び図10に示すように、トリミング用パターン39はトリミング抵抗をショートするように配置され、所望の特性を得るためにレーザトリミングパターン39aをレーザでカットすることによりトリミングが実現される。
【0109】
本構成のようなレーザトリミングを実施する場合、レーザトリミングパターン39aの微細化が可能になる。このため、トリミング用パターン面積の縮小化が図られ、小型化に有利となる。さらに、トリミング素子数を増やすことができるためより高精度なトリミングが可能になる。
【0110】
なお、本実施の形態においては、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン39とは、ボンディングワイヤWにて接続されていたが、特にこれに限定するものではなく、バンプによって接続することも可能である。
【0111】
すなわち、例えば、図11に示すように、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン39との結線をワイヤボンディングで行わず、バンプによって接続する。
【0112】
この構成によれば、ガラス基板26上にワイヤボンド用のボンディングパッド29paを設ける必要がなくなる。また、駆動IC10内のバンプ接続用パッド11bはワイヤボンディング用から小型のバンプ用パッドにすることができる。このため、ガラス基板26及び駆動IC10とも面積を小さくすることが可能となり、小型化に有利な光送信デバイス30aの提供が可能になる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図12〜図14に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1及び実施の形態2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0113】
本実施の形態の光送信デバイス40の構成を図12及び図13に示す。本実施の形態の光送信デバイス40が、前記実施の形態1の光送信デバイス20と異なる点はトリミング用パターン49である。
【0114】
本実施の形態の光送信デバイス40は、図12及び図13に示すように、ガラス基板26上にレーザトリミング抵抗49aを蒸着等にて作成したトリミング用パターン49を使用して結線し、レーザトリミング抵抗49aをレーザによりカットしてトリミングを行うものである。
【0115】
本構成によれば、従来例のように、抵抗値を素子単位で調整するのではなく、連続的にレーザでカットするので、より精度のよいトリミングが可能になる。
【0116】
なお、本実施の形態においては、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン49とは、ボンディングワイヤWにて接続されていたが、特にこれに限定するものではなく、バンプによって接続することも可能である。
【0117】
すなわち、例えば、図14に示すように、駆動IC10とトリミング用パターン49との結線をワイヤボンディングで行わず、バンプによって接続する。
【0118】
この構成によれば、ガラス基板26上にワイヤボンド用のボンディングパッド29paを設ける必要がなくなる。また、駆動IC10内のバンプ接続用パッド11bはワイヤボンディング用から小型のバンプ用パッドにすることができる。このため、ガラス基板26及び駆動IC10とも面積を小さくすることが可能となり、小型化に有利な光送信デバイス40aの提供が可能になる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図15ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態3と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0119】
本実施の形態の光送信デバイス50の構成を図15に示す。本実施の形態の光送信デバイス50が、前記実施の形態1の光送信デバイス20と異なる点はトリミング用パターン59である。
【0120】
本実施の形態の光送信デバイス50では、図15に示すように、トリミングのための結線をトリミングボンディングワイヤTWで行う。
【0121】
具体的には、図16に示すように、トリミングボンディングパッド59pbにプロービングして、結線すべきトリミング抵抗RTを決定した後、トリミングボンディングワイヤTWによるトリミングワイヤボンディングによって結線し、トリミングを行う。
【0122】
本構成によれば、前述したツェナーザップダイオードトリミング装置やレーザカット装置等の特殊な装置を用いることなく、容易にトリミングが可能になる。
【0123】
なお、本実施の形態においては、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン59とは、ボンディングワイヤWにて接続されていたが、特にこれに限定するものではなく、バンプによって接続することも可能である。
【0124】
すなわち、例えば、図17及び図18に示すように、駆動IC10と配線用パターン28及びトリミング用パターン59との結線をワイヤボンディングで行わず、バンプによって接続する。
【0125】
この構成によれば、ガラス基板26上にワイヤボンド用のボンディングパッド29paを設ける必要がなくなる。また、駆動IC10内のバンプ接続用パッド11bはワイヤボンディング用から小型のバンプ用パッドにすることができる。このため、ガラス基板26及び駆動IC10とも面積を小さくすることが可能となり、小型化に有利な光送信デバイス50aの提供が可能になる。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について図19に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1〜実施の形態4と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1〜実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0126】
本実施の形態の光送信デバイス60の構成を図19に示す。本実施の形態の光送信デバイス60が、前記実施の形態3の光送信デバイス40と異なる点はトリミング用パターン69である。
【0127】
すなわち、本実施の形態では、前記実施の形態3において説明した図12に示す蒸着によりガラス基板26上に形成されるレーザトリミング抵抗49aの代わりに、図19に示すように、一般的に市販されているレーザトリミング可能なレーザトリミングチップ抵抗69aを配置する。
【0128】
この構成により、蒸着等によりガラス基板26上に抵抗を形成するといった特殊な工程が不要となるため、より安価なデバイスの提供が可能となる。
【0129】
なお、本実施の形態においても、駆動IC10とトリミング用パターン69との接続をバンプにより接続した構成も可能である。
【0130】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0131】
本発明は、電気信号を光信号に変換し、光ファイバケーブルを介して光デジタル信号を伝送し、さらに光デジタル信号を電気信号に変換して伝送する光送信デバイス及びそれを備えた光伝送装置に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0132】
【図1】(a)は本発明における光伝送装置の光送信デバイスにおける実施の一形態を示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図2】上記光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図3】上記光伝送装置の光送信デバイスの構成を示すブロック図である。
【図4】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗を示す回路図である。
【図5】上記光送信デバイスの構成を示す等価回路図である。
【図6】上記光送信デバイスの駆動ICにおける駆動電流発生回路の定電流回路の構成を示す等価回路図である。
【図7】上記光送信デバイスの駆動ICにおけるピーキング電流発生回路の定電位Vrefを発生する回路を示す回路図である。
【図8】(a)は上記光送信デバイスの変形例を示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図9】本発明における光伝送装置の光送信デバイスにおける他の実施の一形態を示す平面図である。
【図10】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗、及びトリミング用パターンを示す回路図である。
【図11】上記光送信デバイスの変形例を示す平面図である。
【図12】本発明における光伝送装置の光送信デバイスにおけるさらに他の実施の一形態を示す平面図である。
【図13】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗、及びトリミング用パターンを示す回路図である。
【図14】上記光送信デバイスの変形例を示す平面図である。
【図15】本発明における光伝送装置の光送信デバイスにおけるさらに他の実施の一形態を示す平面図である。
【図16】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗、及びトリミング用パターンを示す回路図である。
【図17】上記光送信デバイスの変形例を示す平面図である。
【図18】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗、及びトリミング用パターンを示す回路図である。
【図19】本発明における光伝送装置の光送信デバイスにおけるさらに他の実施の一形態を示す平面図である。
【図20】従来の光伝送装置の構成を示すブロック図である。
【図21】上記光伝送装置の光送信デバイスの構成を示すブロック図である。
【図22】(a)は上記光送信デバイスの構成を示す平面図であり、(b)はその側面図である。
【図23】従来の他の光伝送装置の構成を示す平面図である。
【図24】上記光送信デバイスにおける駆動ICのトリミング抵抗を示す回路図である。
【符号の説明】
【0133】
1 光伝送装置
2 光ファイバケーブル
3 光受信デバイス
10 駆動IC
11b バンプ接続用パッド
11p ボンディングパッド
12 ツェナーザップダイオード
15 駆動電流発生回路
16 ピーキング電流発生回路
20 光送信デバイス
21 パッケージ
22a 発光ダイオード(発光素子)
22p ボンディングパッド
25 リードフレーム
26 ガラス基板
27 ダイボンド用パターン
28 配線用パターン
28p ボンディングパッド
29 トリミング用パターン
29pa ボンディングパッド
29pb トリミングパッド
30 光送信デバイス
30a 光送信デバイス
39 トリミング用パターン
39a レーザトリミングパターン
40 光送信デバイス
40a 光送信デバイス
49 トリミング用パターン
49a レーザトリミング抵抗
50 光送信デバイス
50a 光送信デバイス
59 トリミング用パターン
59a レーザトリミングパターン
60 光送信デバイス
60a 光送信デバイス
69 トリミング用パターン
69a レーザトリミングチップ抵抗
RT トリミング抵抗
RT1 トリミング抵抗
RT2 トリミング抵抗
W ボンディングワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子と、該発光素子を駆動し、かつ発光素子との組み合わせに伴う特性調整のためのトリミング回路を内蔵する駆動ICとが基板に一体化して封止される光送信デバイスにおいて、
上記トリミング回路の各端子に接続されるトリミング用の薄膜パターンが、上記基板上において該基板に収まるように形成されていることを特徴とする光送信デバイス。
【請求項2】
前記基板に設けられたトリミング用の薄膜パターンと駆動ICとはバンプ方式で接続されていることを特徴とする請求項1記載の光送信デバイス
【請求項3】
前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子にはツェナーザップダイオードが並列に接続されていると共に、
前記各薄膜パターンには、ツェナーザップトリミング信号を印加するためのトリミングパッドが設けられていることを特徴とする請求項1記載の光送信デバイス。
【請求項4】
前記薄膜パターンは、前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子に接続されていると共に、
前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングすべくレーザカットするためのカット用薄膜パターンが接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光送信デバイス。
【請求項5】
前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングするためのトリミング素子が接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光送信デバイス。
【請求項6】
前記薄膜パターンは、前記駆動ICのトリミング回路を構成する直列に接続された抵抗からなるトリミング抵抗の各端子に接続されていると共に、
前記各薄膜パターンには、一部の薄膜パターン間をボンディングワイヤにて接続するためのトリミングパッドが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の光送信デバイス。
【請求項7】
前記各薄膜パターン間には、上記トリミング抵抗をトリミングするためのトリミングチップ抵抗が接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光送信デバイス。
【請求項8】
前記トリミング回路は、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光送信デバイス。
【請求項9】
前記トリミング回路は、発光素子のピーキング電流のためのトリミング回路であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光送信デバイス。
【請求項10】
前記トリミング回路は、発光素子の駆動電流のためのトリミング回路と発光素子のピーキング電流のためのトリミング回路との2組が設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光送信デバイス。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の光送信デバイスを備えていることを特徴とする光伝送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−173654(P2007−173654A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−371179(P2005−371179)
【出願日】平成17年12月23日(2005.12.23)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】