説明

剥離システム、剥離方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体

【課題】被処理基板と支持基板の剥離処理を効率よく行い、当該剥離処理のスループットを向上させる。
【解決手段】剥離システム1の剥離処理ステーション3は、重合ウェハTを剥離する剥離装置30と、剥離された被処理ウェハWを洗浄する第1の洗浄装置31と、剥離装置30と第1の洗浄装置31との間で被処理ウェハWを搬送する第2の搬送装置32と、剥離された支持ウェハSを洗浄する第2の洗浄装置33とを有している。第2の搬送装置32は、被処理ウェハWの接合面を支持し、且つ被処理ウェハの接合面に洗浄液を供給する供給口が形成された支持板230と、被処理ウェハWの非接合面を保持するベルヌーイチャック231とを有し、支持板230とベルヌーイチャック231で支持された被処理ウェハWの表裏面を反転自在になっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離システム、当該剥離システムを用いた剥離方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば半導体デバイスの製造プロセスにおいて、半導体ウェハ(以下、「ウェハ」とする)の大口径化が進んでいる。また、実装などの特定の工程において、ウェハの薄型化が求められている。例えば大口径で薄いウェハを、そのまま搬送したり、研磨処理すると、ウェハに反りや割れが生じる恐れがある。このため、例えばウェハを補強するために、例えば支持基板であるウェハやガラス基板にウェハを貼り付けることが行われている。そして、このようにウェハと支持基板が接合された状態でウェハの研磨処理等の所定の処理が行われた後、ウェハと支持基板が剥離される。
【0003】
かかるウェハと支持基板の剥離は、例えば剥離装置を用いて行われる。剥離装置は、例えばウェハを保持する第1ホルダーと、支持基板を保持する第2ホルダーと、ウェハと支持基板との間に液体を噴射するノズルとを有している。そして、この剥離装置では、ノズルから接合されたウェハと支持基板との間に、当該ウェハと支持基板との間の接合強度より大きい噴射圧、好ましくは接合強度より2倍以上大きい噴射圧で液体を噴射することにより、ウェハと支持基板の剥離が行われている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−167724号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ウェハと支持基板の剥離処理は、上述のようにウェハと支持基板を剥離した後、これらウェハの接合面と支持基板の接合面をそれぞれ洗浄して終了する。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の剥離装置を用いた場合、かかるウェハと支持基板の洗浄を別個の装置で行う必要があるが、かかる一連の剥離処理を効率よく行うことは全く考慮されていなかった。このため、剥離処理全体のスループットに改善の余地があった。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被処理基板と支持基板の剥離処理を効率よく行い、当該剥離処理のスループットを向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するため、本発明は、被処理基板と支持基板が接着剤で接合された重合基板を、被処理基板と支持基板に剥離する剥離システムであって、被処理基板、支持基板及び重合基板に所定の処理を行う剥離処理ステーションと、前記剥離処理ステーションに対して、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、前記剥離処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬送する第1の搬送装置と、を有し、前記剥離処理ステーションは、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離装置と、前記剥離装置で剥離された被処理基板を洗浄する第1の洗浄装置と、前記剥離装置で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄装置と、前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、被処理基板を搬送する第2の搬送装置と、を有し、前記第2の搬送装置は、被処理基板において接着剤が付着した接合面を支持し、且つ被処理基板の接合面に洗浄液を供給する供給口が形成された支持板と、被処理基板において接着剤が付着していない非接合面を保持する保持部材と、前記支持板と前記保持部材で支持された被処理基板の表裏面を反転させる反転機構と、を有することを特徴としている。
【0009】
本発明の剥離システムによれば、剥離装置において重合基板を被処理基板と支持基板に剥離した後、第1の洗浄装置において、剥離された被処理基板を洗浄すると共に、第2の洗浄装置において、剥離された支持基板を洗浄することができる。このように本発明によれば、一の剥離システム内で、被処理基板と支持基板の剥離から被処理基板の洗浄と支持基板の洗浄までの一連の剥離処理を効率よく行うことができる。また、第1の洗浄装置と第2の洗浄装置において、被処理基板の洗浄と支持基板の洗浄をそれぞれ並行して行うことができる。さらに、剥離装置において被処理基板と支持基板を剥離する間に、第1の洗浄装置と第2の洗浄装置において別の被処理基板と支持基板を処理することもできる。したがって、被処理基板と支持基板の剥離処理を効率よく行い、剥離処理のスループットを向上させることができる。
【0010】
また、剥離装置で剥離された被処理基板を第1の洗浄装置に搬送する際、前記第2の搬送装置が用いられる。すなわち、支持板によって被処理基板を剥離装置から搬出した後、支持板と保持部材で被処理基板を挟んで支持し、当該被処理基板の表裏面を反転させ、被処理基板を第1の洗浄装置に搬送する。そして、第1の洗浄装置において、支持板の供給口から洗浄液を供給し、被処理基板の接合面と支持板を洗浄することができる。このように第2の搬送装置で被処理基板を洗浄できるので、その後の第1の洗浄装置における被処理基板の洗浄時間を短縮することができ、剥離処理のスループットをさらに向上させることができる。しかも、支持板も洗浄できるので、次の被処理基板を適切に搬送することができる。
【0011】
前記第2の搬送装置は、前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、前記支持板を移動させる第1の移動機構と、前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、前記保持部材を移動させる第2の移動機構と、を有していてもよい。
【0012】
前記保持部材は、ベルヌーイチャックであってもよい。
【0013】
前記剥離システムは、前記剥離処理ステーションと、当該剥離処理ステーションで剥離された被処理基板に所定の後処理を行う後処理ステーションとの間で、被処理基板を搬送するインターフェイスステーションを有していてもよい。
【0014】
別な観点による本発明は、剥離システムを用いて、被処理基板と支持基板が接着剤で接合された重合基板を、被処理基板と支持基板に剥離する剥離方法であって、前記剥離システムは、被処理基板、支持基板及び重合基板に所定の処理を行う剥離処理ステーションと、前記剥離処理ステーションに対して、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、前記剥離処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬送する第1の搬送装置と、を有し、前記剥離処理ステーションは、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離装置と、前記剥離装置で剥離された被処理基板を洗浄する第1の洗浄装置と、前記剥離装置で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄装置と、前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、被処理基板を搬送する第2の搬送装置と、を有し、前記第2の搬送装置は、被処理基板において接着剤が付着した接合面を支持し、且つ被処理基板の接合面に洗浄液を供給する供給口が形成された支持板と、被処理基板において接着剤が付着していない非接合面を保持する保持部材と、前記支持板と前記保持部材で支持された被処理基板の表裏面を反転させる反転機構と、を有し、前記剥離方法は、前記剥離装置において、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離工程と、前記第2の搬送装置により、前記剥離工程で剥離された被処理基板を前記剥離装置から前記第1の洗浄装置に搬送する搬送工程と、前記第1の洗浄装置において、前記搬送工程で搬送された被処理基板を洗浄する第1の洗浄工程と、前記第2の洗浄装置において、前記剥離工程で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄工程と、を有し、前記搬送工程は、前記支持板により、前記剥離工程で剥離された被処理基板を前記剥離装置から搬出し、その後、前記支持板と前記保持部材で被処理基板を挟んで支持し、当該被処理基板の表裏面を反転させ、その後、被処理基板を前記第1の洗浄装置に搬送し、当該第1の洗浄装置において、前記支持板の供給口から洗浄液を供給し、被処理基板の接合面と前記支持板を洗浄することを特徴としている。
【0015】
前記剥離システムは、前記剥離処理ステーションと、当該剥離処理ステーションで剥離された被処理基板に所定の後処理を行う後処理ステーションとの間で、被処理基板を搬送するインターフェイスステーションを有し、前記剥離方法は、前記第1の洗浄工程後、前記後処理ステーションにおいて被処理基板に後処理を行う後処理工程を有していてもよい。
【0016】
また別な観点による本発明によれば、前記剥離方法を剥離システムによって実行させるために、当該剥離システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
【0017】
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
【0018】
参考例としての剥離システムは、被処理基板と支持基板が接着剤で接合された重合基板を、被処理基板と支持基板に剥離する剥離システムであって、被処理基板、支持基板及び重合基板に所定の処理を行う剥離処理ステーションと、前記剥離処理ステーションに対して、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、前記剥離処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬送する第1の搬送装置と、を有し、前記剥離処理ステーションは、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離装置と、前記剥離装置で剥離された被処理基板を洗浄する第1の洗浄装置と、前記剥離装置で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄装置と、前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、被処理基板を搬送する第2の搬送装置と、を有し、前記第2の搬送装置は、被処理基板を非接触状態で保持する保持板と、前記保持板の外周に設けられ、前記保持板に保持された被処理基板のガイドと、前記保持板に保持された被処理基板の表裏面を反転させる反転機構と、を有することを特徴としている。
【0019】
前記参考例の剥離システムにおいて、前記ガイドは前記保持板に対して接離自在であってもよい。また、前記保持板から所定温度に温度調整された気体を噴出させてもよい。また、前記保持板からイオンが含まれた気体を噴出させてもよい。また、前記保持板から不活性気体を噴出させてもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、被処理基板と支持基板の剥離処理を効率よく行い、当該剥離処理のスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施の形態にかかる剥離システムの構成の概略を示す平面図である。
【図2】被処理ウェハと支持ウェハの側面図である。
【図3】剥離装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図4】第1の洗浄装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図5】第1の洗浄装置の構成の概略を示す横断面図である。
【図6】第2の洗浄装置の構成の概略を示す縦断面図である。
【図7】第2の搬送装置の構成の概略を示す側面図である。
【図8】支持板の構成の概略を示す平面図である。
【図9】支持板の構成の概略を示す縦断面図である。
【図10】ベルヌーイチャックの構成の概略を示す平面図である。
【図11】剥離処理の主な工程を示すフローチャートである。
【図12】第1の保持部と第2の保持部で重合ウェハを保持した様子を示す説明図である。
【図13】第2の保持部を鉛直方向及び水平方向に移動させる様子を示す説明図である。
【図14】被処理ウェハと支持ウェハを剥離した様子を示す説明図である。
【図15】支持板を第1の保持部の下方に配置した様子を示す説明図である。
【図16】第1の保持部から支持板に被処理ウェハが受け渡された様子を示す説明図である。
【図17】ベルヌーイチャックを支持板の上方に配置した様子を示す説明図である。
【図18】支持板とベルヌーイチャックで被処理ウェハを支持する様子を示す説明図である。
【図19】支持板とベルヌーイチャックで支持された被処理ウェハの表裏面を反転させた様子を示す説明図である。
【図20】支持板とベルヌーイチャックで支持された被処理ウェハをポーラスチャックの上方に配置した様子を示す説明図である。
【図21】支持板とベルヌーイチャックからポーラスチャックに被処理ウェハが受け渡された様子を示す説明図である。
【図22】被処理ウェハと支持板を洗浄する様子を示す説明図である。
【図23】他の実施の形態にかかる第2の搬送装置の構成の概略を示す平面図である。
【図24】第2の搬送装置における保持板とガイドを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる剥離システム1の構成の概略を示す平面図である。
【0023】
剥離システム1では、図2に示すように被処理基板としての被処理ウェハWと支持基板としての支持ウェハSとが接着剤Gで接合された重合基板としての重合ウェハTを、被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離する。以下、被処理ウェハWにおいて、接着剤Gを介して支持ウェハSと接合される面を「接合面W」といい、当該接合面Wと反対側の面を「非接合面W」という。同様に、支持ウェハSにおいて、接着剤Gを介して被処理ウェハWと接合される面を「接合面S」といい、当該接合面Sと反対側の面を「非接合面S」という。なお、被処理ウェハWは、製品となるウェハであって、例えば接合面Wに複数の電子回路が形成されている。また被処理ウェハWは、例えば非接合面Wが研磨処理され、薄型化(例えば厚みが50μm)されている。支持ウェハSは、被処理ウェハWの径と同じ径を有し、当該被処理ウェハWを支持するウェハである。なお、本実施の形態では、支持基板としてウェハを用いた場合について説明するが、例えばガラス基板等の他の基板を用いてもよい。
【0024】
剥離システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた剥離処理ステーション3と、剥離処理ステーション3に隣接する後処理ステーション4との間で被処理ウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション5とを一体に接続した構成を有している。
【0025】
搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3は、X方向(図1中の上下方向)に並べて配置されている。これら搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3との間には、ウェハ搬送領域6が形成されている。また、インターフェイスステーション5は、搬入出ステーション2、剥離処理ステーション3及びウェハ搬送領域6のY方向負方向側(図1中の左方向側)に配置されている。
【0026】
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば3つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、Y方向(図1中の左右方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、剥離システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように搬入出ステーション2は、複数の被処理ウェハW、複数の支持ウェハS、複数の重合ウェハTを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。また、搬入出ステーション2に搬入された複数の重合ウェハTには予め検査が行われており、正常な被処理ウェハWを含む重合ウェハTと欠陥のある被処理ウェハWを含む重合ウェハTとに判別されている。
【0027】
ウェハ搬送領域6には、第1の搬送装置20が配置されている。第1の搬送装置20は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。第1の搬送装置20は、ウェハ搬送領域6内を移動し、搬入出ステーション2と剥離処理ステーション3との間で被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTを搬送できる。
【0028】
剥離処理ステーション3は、重合ウェハTを被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離する剥離装置30を有している。剥離装置30のY方向負方向側(図1中の左方向側)には、剥離された被処理ウェハWを洗浄する第1の洗浄装置31が配置されている。剥離装置30と第1の洗浄装置31との間には、第2の搬送装置32が設けられている。また、剥離装置30のY方向正方向側(図1中の右方向側)には、剥離された支持ウェハSを洗浄する第2の洗浄装置33が配置されている。このように剥離処理ステーション3には、第1の洗浄装置31、第2の搬送装置32、剥離装置30、第2の洗浄装置33が、インターフェイスステーション5側からこの順で並べて配置されている。
【0029】
インターフェイスステーション5には、X方向に延伸する搬送路40上を移動自在な第3の搬送装置41が設けられている。第3の搬送装置41は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、剥離処理ステーション3と後処理ステーション4との間で被処理ウェハWを搬送できる。
【0030】
なお、後処理ステーション4では、剥離処理ステーション3で剥離された被処理ウェハWに所定の後処理を行う。所定の後処理として、例えば被処理ウェハWをマウントする処理や、被処理ウェハW上の電子回路の電気的特性の検査を行う処理、被処理ウェハWをチップ毎にダイシングする処理などが行われる。
【0031】
次に、上述した剥離装置30の構成について説明する。剥離装置30は、図3に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100の側面には、被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0032】
処理容器100の底面には、当該処理容器100の内部の雰囲気を吸引する吸気口101が形成されている。吸気口101には、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置102に連通する吸気管103が接続されている。
【0033】
処理容器100の内部には、被処理ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部110と、支持ウェハSを上面で載置して保持する第2の保持部111とが設けられている。第1の保持部110は、第2の保持部111の上方に設けられ、第2の保持部111と対向するように配置されている。すなわち、処理容器100の内部では、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で、重合ウェハTに剥離処理が行われる。
【0034】
第1の保持部110には、例えばポーラスチャックが用いられている。第1の保持部110は、平板状の本体部120を有している。本体部120の下面側には、多孔質体121が設けられている。多孔質体121は、例えば被処理ウェハWとほぼ同じ径を有し、当該被処理ウェハWの非接合面Wと当接している。なお、多孔質体121としては例えば炭化ケイ素が用いられる。
【0035】
また、本体部120の内部であって多孔質体121の上方には吸引空間122が形成されている。吸引空間122は、例えば多孔質体121を覆うように形成されている。吸引空間122には、吸引管123が接続されている。吸引管123は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。そして、吸引管123から吸引空間122と多孔質体121を介して被処理ウェハの非接合面Wが吸引され、当該被処理ウェハWが第1の保持部110に吸着保持される。
【0036】
また、本体部120の内部であって吸引空間122の上方には、被処理ウェハWを加熱する加熱機構124が設けられている。加熱機構124には、例えばヒータが用いられる。
【0037】
第1の保持部110の上面には、当該第1の保持部110を支持する支持板130が設けられている。支持板130は、処理容器100の天井面に支持されている。なお、本実施の形態の支持板130を省略し、第1の保持部110は処理容器100の天井面に当接して支持されてもよい。
【0038】
第2の保持部111の内部には、支持ウェハSを吸着保持するための吸引管140が設けられている。吸引管140は、例えば真空ポンプなどの負圧発生装置(図示せず)に接続されている。
【0039】
また、第2の保持部111の内部には、支持ウェハSを加熱する加熱機構141が設けられている。加熱機構141には、例えばヒータが用いられる。
【0040】
第2の保持部111の下方には、第2の保持部111及び支持ウェハSを鉛直方向及び水平方向に移動させる移動機構150が設けられている。移動機構150は、第2の保持部111を鉛直方向に移動させる鉛直移動部151と、第2の保持部111を水平方向に移動させる水平移動部152とを有している。
【0041】
鉛直移動部151は、第2の保持部111の下面を支持する支持板160と、支持板160を昇降させる駆動部161と、支持板160を支持する支持部材162とを有している。駆動部161は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるモータ(図示せず)とを有している。また、支持部材162は、鉛直方向に伸縮自在に構成され、支持板160と後述する支持体171との間に例えば3箇所に設けられている。
【0042】
水平移動部152は、X方向(図3中の左右方向)に沿って延伸するレール170と、レール170に取り付けられる支持体171と、支持体171をレール170に沿って移動させる駆動部172とを有している。駆動部172は、例えばボールネジ(図示せず)と当該ボールネジを回動させるモータ(図示せず)とを有している。
【0043】
なお、第2の保持部111の下方には、重合ウェハT又は支持ウェハSを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられている。昇降ピンは第2の保持部111に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、第2の保持部111の上面から突出可能になっている。
【0044】
次に、上述した第1の洗浄装置31の構成について説明する。第1の洗浄装置31は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器180を有している。処理容器180の側面には、被処理ウェハWの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口には開閉シャッタ(図示せず)が設けられている。
【0045】
処理容器180内の中央部には、被処理ウェハWを保持して回転させるポーラスチャック190が設けられている。ポーラスチャック190は、平板状の本体部191と、本体部191の上面側に設けられた多孔質体192とを有している。多孔質体192は、例えば被処理ウェハWとほぼ同じ径を有し、当該被処理ウェハWの非接合面Wと当接している。なお、多孔質体192としては例えば炭化ケイ素が用いられる。多孔質体192には吸引管(図示せず)が接続され、当該吸引管から多孔質体192を介して被処理ウェハWの非接合面Wを吸引することにより、当該被処理ウェハWをポーラスチャック190上に吸着保持できる。
【0046】
ポーラスチャック190の下方には、例えばモータなどを備えたチャック駆動部193が設けられている。ポーラスチャック190は、チャック駆動部193により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部193には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、ポーラスチャック190は昇降自在になっている。
【0047】
ポーラスチャック190の周囲には、被処理ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ194が設けられている。カップ194の下面には、回収した液体を排出する排出管195と、カップ194内の雰囲気を真空引きして排気する排気管196が接続されている。
【0048】
図5に示すようにカップ194のX方向負方向(図5中の下方向)側には、Y方向(図5中の左右方向)に沿って延伸するレール200が形成されている。レール200は、例えばカップ194のY方向負方向(図5中の左方向)側の外方からY方向正方向(図5中の右方向)側の外方まで形成されている。レール200には、アーム201が取り付けられている。
【0049】
アーム201には、図4及び図5に示すように被処理ウェハWに洗浄液、例えば有機溶剤を供給する洗浄液ノズル203が支持されている。アーム201は、図5に示すノズル駆動部204により、レール200上を移動自在である。これにより、洗浄液ノズル203は、カップ194のY方向正方向側の外方に設置された待機部205からカップ194内の被処理ウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該被処理ウェハW上を被処理ウェハWの径方向に移動できる。また、アーム201は、ノズル駆動部204によって昇降自在であり、洗浄液ノズル203の高さを調節できる。
【0050】
洗浄液ノズル203には、例えば2流体ノズルが用いられる。洗浄液ノズル203には、図4に示すように当該洗浄液ノズル203に洗浄液を供給する供給管210が接続されている。供給管210は、内部に洗浄液を貯留する洗浄液供給源211に連通している。供給管210には、洗浄液の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群212が設けられている。また、洗浄液ノズル203には、当該洗浄液ノズル203に不活性ガス、例えば窒素ガスを供給する供給管213が接続されている。供給管213は、内部に不活性ガスを貯留するガス供給源214に連通している。供給管213には、不活性ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群215が設けられている。そして、洗浄液と不活性ガスは洗浄液ノズル203内で混合され、当該洗浄液ノズル203から被処理ウェハWに供給される。なお、以下においては、洗浄液と不活性ガスを混合したものを単に「洗浄液」という場合がある。
【0051】
なお、ポーラスチャック190の下方には、被処理ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられていてもよい。かかる場合、昇降ピンはポーラスチャック190に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、ポーラスチャック190の上面から突出可能になっている。そして、ポーラスチャック190を昇降させる代わりに昇降ピンを昇降させて、ポーラスチャック190との間で被処理ウェハWの受け渡しが行われる。
【0052】
また、第2の洗浄装置33の構成は、上述した第1の洗浄装置31の構成とほぼ同様である。第2の洗浄装置33には、図6に示すように第1の洗浄装置31のポーラスチャック190に代えて、スピンチャック220が設けられる。スピンチャック220は、水平な上面を有し、当該上面には、例えば支持ウェハSを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、支持ウェハSをスピンチャック220上に吸着保持できる。第2の洗浄装置33のその他の構成は、上述した第1の洗浄装置31の構成と同様であるので説明を省略する。
【0053】
なお、第2の洗浄装置33において、スピンチャック220の下方には、支持ウェハSの裏面、すなわち非接合面Sに向けて洗浄液を噴射するバックリンスノズル(図示せず)が設けられていてもよい。このバックリンスノズルから噴射される洗浄液によって、支持ウェハSの非接合面Sと支持ウェハSの外周部が洗浄される。
【0054】
次に、上述した第2の搬送装置32の構成について説明する。第2の搬送装置32は、図7に示すように被処理ウェハWの接合面Wを支持する支持板230と、被処理ウェハWの非接合面Wを保持する保持部材としてのベルヌーイチャック231とを有している。
【0055】
支持板230の表面は、図8に示すように洗浄液、例えば有機溶剤を供給するための複数の供給口240が水平面内で均一に形成されている。複数の供給口240には、図9に示すように支持板230の内部に設けられ、複数の供給口240に洗浄液を供給する供給管241が接続されている。供給管241は、内部に洗浄液を貯留する洗浄液供給源242に接続されている。かかる構成により、複数の供給口240から被処理ウェハWの接合面Wに洗浄液が供給されるようになっている。
【0056】
支持板230は、図7に示すように支持アーム243に支持されている。支持アーム243は、第1の駆動部244に支持されている。この第1の駆動部244により、支持アーム243は水平軸周りに回動自在であり、且つ水平方向に伸縮できる。第1の駆動部244の下方には、第2の駆動部245が設けられている。この第2の駆動部245により、第1の駆動部244は鉛直軸周りに回転自在であり、且つ鉛直方向に昇降できる。
【0057】
第2の駆動部245は、レール246に取り付けられている。レール246は、図1に示すように剥離装置30と第1の洗浄装置31のX方向正方向側(図1中の上方向側)に設けられ、当該剥離装置30と第1の洗浄装置31との間をY方向(図1中の左右方向)に延伸している。そして、第2の駆動部245はレール246上を移動可能になっており、支持板230は搬送装置30と第1の洗浄装置31との間を移動可能になっている。なお、支持アーム243、第1の駆動部244、第2の駆動部245及びレール246が、本発明における第1の移動機構を構成している。
【0058】
ベルヌーイチャック231は、図10に示すように被処理ウェハWよりも大きい径を有し、大きい径の略3/4円環状に構成されている。そして、ベルヌーイチャック231は、空気を噴出することにより被処理ウェハWの外周部を浮遊させ、非接触の状態で被処理ウェハWを吸引懸垂し保持することができる。また、ベルヌーイチャック231は、第1の洗浄装置31のポーラスチャック190よりも大きい径を有しており、後述するように支持板230とベルヌーイチャック231からポーラスチャック190に被処理ウェハWを受け渡す際に、ベルヌーイチャック231とポーラスチャック190が干渉しないようになっている。
【0059】
ベルヌーイチャック231は、図7に示すように支持アーム250に支持されている。支持アーム250は、第1の駆動部251に支持されている。この第1の駆動部251により、支持アーム250は水平軸周りに回動自在であり、且つ水平方向に伸縮できる。第1の駆動部251の下方には、第2の駆動部252が設けられている。この第2の駆動部252により、第1の駆動部251は鉛直軸周りに回転自在であり、且つ鉛直方向に昇降できる。
【0060】
第2の駆動部252は、レール253に取り付けられている。レール253は、図1に示すように剥離装置30と第1の洗浄装置31のX方向負方向側(図1中の下方向側)に設けられ、当該剥離装置30と第1の洗浄装置31との間をY方向(図1中の左右方向)に延伸している。そして、第2の駆動部252はレール253上を移動可能になっており、ベルヌーイチャック231は搬送装置30と第1の洗浄装置31との間を移動可能になっている。なお、支持アーム250、第1の駆動部251、第2の駆動部252及びレール253が、本発明における第2の移動機構を構成している。
【0061】
なお、以上の第2の搬送装置32において、支持アーム243、250及び第1の駆動部244、251が、本発明における反転機構を構成している。
【0062】
なお、第3の搬送装置41は、上述した第2の搬送装置32におけるベルヌーイチャック231、支持アーム250、第1の駆動部251及び第2の駆動部252と同様の構成を有しているので説明を省略する。そして、第3の搬送装置41の第2の駆動部252は、図1に示した搬送路40に取り付けられ、第3の搬送装置41は搬送路40上を移動可能になっている。
【0063】
以上の剥離システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、剥離システム1における被処理ウェハW、支持ウェハS、重合ウェハTの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、剥離システム1における後述の剥離処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部300にインストールされたものであってもよい。
【0064】
次に、以上のように構成された剥離システム1を用いて行われる被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理方法について説明する。図11は、かかる剥離処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
【0065】
先ず、複数枚の重合ウェハTを収容したカセットC、空のカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。第1の搬送装置20によりカセットC内の重合ウェハTが取り出され、剥離処理ステーション3の剥離装置30に搬送される。このとき、重合ウェハTは、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で搬送される。
【0066】
剥離装置30に搬入された重合ウェハTは、第2の保持部111に吸着保持される。その後、移動機構150により第2の保持部111を上昇させて、図12に示すように第1の保持部110と第2の保持部111で重合ウェハTを挟み込んで保持する。このとき、第1の保持部110に被処理ウェハWの非接合面Wが吸着保持され、第2の保持部111に支持ウェハSの非接合面Sが吸着保持される。
【0067】
その後、加熱機構124、141によって重合ウェハTが所定の温度、例えば200℃に加熱される。そうすると、重合ウェハT中の接着剤Gが軟化する。
【0068】
続いて、加熱機構124、141によって重合ウェハTを加熱して接着剤Gの軟化状態を維持しながら、図13に示すように移動機構150によって第2の保持部111と支持ウェハSを鉛直方向及び水平方向、すなわち斜め下方に移動させる。そして、図14に示すように第1の保持部110に保持された被処理ウェハWと、第2の保持部111に保持された支持ウェハSとが剥離される(図11の工程A1)。
【0069】
このとき、第2の保持部111は、鉛直方向に100μm移動し、且つ水平方向に300mm移動する。ここで、本実施の形態では、重合ウェハT中の接着剤Gの厚みは例えば30μm〜40μmであって、被処理ウェハWの接合面Wに形成された電子回路(バンプ)の高さは例えば20μmである。したがって、被処理ウェハW上の電子回路と支持ウェハSとの間の距離が微小となる。そこで、例えば第2の保持部111を水平方向にのみ移動させた場合、電子回路と支持ウェハSが接触し、電子回路が損傷を被るおそれがある。この点、本実施の形態のように第2の保持部111を水平方向に移動させると共に鉛直方向にも移動させることによって、電子回路と支持ウェハSとの接触を回避し、電子回路の損傷を抑制することができる。なお、この第2の保持部111の鉛直方向の移動距離と水平方向の移動距離の比率は、被処理ウェハW上の電子回路(バンプ)の高さに基づいて設定される。
【0070】
その後、剥離装置30で剥離された被処理ウェハWは、第2の搬送装置32によって第1の洗浄装置31に搬送される。ここで、第2の搬送装置32による被処理ウェハWの搬送方法について説明する。
【0071】
先ず、支持板230を剥離装置30内に移動させ、図15に示すように支持板230を第1の保持部110に保持された被処理ウェハWの下方に配置する。その後、支持板230を上昇させ、第1の保持部110における吸引管123からの被処理ウェハWの吸引を停止する。そして、第1の保持部110から支持板230に被処理ウェハWが受け渡される。その後、図16に示すように支持板230を下降させ、当該支持板230を剥離装置30の外部に移動させる。
【0072】
その後、図17に示すように支持板230の上方に、ベルヌーイチャック231を移動させる。続いて、図18に示すようにベルヌーイチャック231を下降させて、支持板230とベルヌーイチャック231で被処理ウェハWを挟み込んで支持する。このとき、ベルヌーイチャック231により被処理ウェハWが吸着保持される。
【0073】
次に図19に示すように、支持アーム243、250を回動させて、支持板230とベルヌーイチャック231で支持された被処理ウェハWの表裏面を反転させる。すなわち、支持板230をベルヌーイチャック231の上方に配置する。
【0074】
その後、支持板230とベルヌーイチャック231で支持された被処理ウェハWを第1の洗浄装置31内に移動させ、図20に示すように被処理ウェハWをポーラスチャック190の上方に配置する。このとき、ポーラスチャック190をカップ194よりも上方まで上昇させて待機させておく。その後、被処理ウェハWを下降させ、図21に示すように支持板230とベルヌーイチャック231からポーラスチャック190に被処理ウェハWが受け渡され吸着保持される。その後、ベルヌーイチャック231をさらに下降させ、第1の洗浄装置31の外部に
移動させる。
【0075】
その後、図22に示すように支持板230を若干程度上昇させ、当該支持板230の供給口240から被処理ウェハWの接合面Wに洗浄液が供給される。こうして、被処理ウェハWの接合面Wが仮洗浄されると共に、支持板230自体も洗浄させる。
【0076】
被処理ウェハWの接合面Wが洗浄されると、ポーラスチャック190を所定の位置まで下降させる。続いて、アーム201によって待機部205の洗浄液ノズル203を被処理ウェハWの中心部の上方まで移動させる。その後、ポーラスチャック190によって被処理ウェハWを回転させながら、洗浄液ノズル203から被処理ウェハWの接合面Wに洗浄液を供給する。供給された洗浄液は遠心力により被処理ウェハWの接合面Wの全面に拡散されて、当該被処理ウェハWの接合面Wが洗浄される(図11の工程A2)。
【0077】
ここで、上述したように搬入出ステーション2に搬入された複数の重合ウェハTには予め検査が行われており、正常な被処理ウェハWを含む重合ウェハTと欠陥のある被処理ウェハWを含む重合ウェハTとに判別されている。
【0078】
正常な重合ウェハTから剥離された正常な被処理ウェハWは、工程A2で接合面Wが洗浄された後、第3の搬送装置41によって後処理ステーション4に搬送される。なお、この第3の搬送装置41による被処理ウェハWの搬送は、上述した第2の搬送装置32による被処理ウェハWの搬送とほぼ同様であるので説明を省略する。その後、後処理ステーション4において被処理ウェハWに所定の後処理が行われる(図11の工程A3)。こうして、被処理ウェハWが製品化される。
【0079】
一方、欠陥のある重合ウェハTから剥離された欠陥のある被処理ウェハWは、工程A2で接合面Wが洗浄された後、第1の搬送装置20によって搬入出ステーション2に搬送される。その後、欠陥のある被処理ウェハWは、搬入出ステーション2から外部に搬出され回収される(図11の工程A4)。
【0080】
被処理ウェハWに上述した工程A2〜A4が行われている間、剥離装置30で剥離された支持ウェハSは、第1の搬送装置20によって第2の洗浄装置33に搬送される。そして、第2の洗浄装置33において、支持ウェハSの接合面Sが洗浄される(図11の工程A5)。なお、第2の洗浄装置33における支持ウェハSの洗浄は、上述した第1の洗浄装置31における被処理ウェハWの洗浄と同様であるので説明を省略する。
【0081】
その後、接合面Sが洗浄された支持ウェハSは、第1の搬送装置20によって搬入出ステーション2に搬送される。その後、支持ウェハSは、搬入出ステーション2から外部に搬出され回収される(図11の工程A6)。こうして、一連の被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離処理が終了する。
【0082】
以上の実施の形態によれば、剥離装置30において重合ウェハTを被処理ウェハWと支持ウェハSに剥離した後、第1の洗浄装置31において、剥離された被処理ウェハWを洗浄すると共に、第2の洗浄装置32において、剥離された支持ウェハSを洗浄することができる。このように本実施の形態によれば、一の剥離システム1内で、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離から被処理ウェハWの洗浄と支持ウェハSの洗浄までの一連の剥離処理を効率よく行うことができる。また、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33において、被処理ウェハWの洗浄と支持ウェハSの洗浄をそれぞれ並行して行うことができる。さらに、剥離装置30において被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離する間に、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33において別の被処理ウェハWと支持ウェハSを処理することもできる。したがって、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離を効率よく行うことができ、剥離処理のスループットを向上させることができる。
【0083】
また、このように一連のプロセスにおいて、被処理ウェハWと支持ウェハSの剥離から被処理ウェハWの後処理まで行うことができるので、ウェハ処理のスループットをさらに向上させることができる。
【0084】
また、剥離装置30で剥離された被処理ウェハWを第1の洗浄装置31に搬送する際、上記第2の搬送装置32が用いられる。すなわち、支持板230によって被処理ウェハWを剥離装置30から搬出した後、支持板230とベルヌーイチャック231で被処理ウェハWを挟んで支持し、当該被処理ウェハWの表裏面を反転させ、被処理ウェハWを第1の洗浄装置31に搬送する。そして、第1の洗浄装置31において、支持板230の供給口240から洗浄液を供給し、被処理ウェハWの接合面Wと支持板230自体を洗浄することができる。このように第2の搬送装置32で被処理ウェハWを洗浄できるので、その後の第1の洗浄装置31における被処理ウェハWの洗浄時間を短縮することができ、剥離処理のスループットをさらに向上させることができる。しかも、支持板230も洗浄できるので、次の被処理ウェハWを適切に搬送することができる。
【0085】
また、第2の搬送装置32は被処理ウェハWを保持するベルヌーイチャック231を有しているので、被処理ウェハWを適切に吸着保持することができる。さらにベルヌーイチャック231がポーラスチャック190よりも大きい径を有しているので、ベルヌーイチャック231からポーラスチャック190に被処理ウェハWを受け渡す際、ベルヌーイチャック231がポーラスチャック190と干渉するのを回避できる。
【0086】
以上の実施の形態では、剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、第1の保持部110を鉛直方向及び水平方向に移動させてもよい。あるいは、第1の保持部110と第2の保持部111の両方を鉛直方向及び水平方向に移動させてもよい。
【0087】
以上の剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、第2の保持部111を水平方向のみに移動させ、当該第2の保持部111の移動速度を変化させてもよい。具体的には、第2の保持部111を移動させ始める際の移動速度を低速にし、その後徐々に移動速度を加速してもよい。すなわち、第2の保持部111を移動させ始める際には、被処理ウェハWと支持ウェハSとの接着面積が大きく、被処理ウェハW上の電子回路が接着剤Gの影響を受け易いため、第2の保持部111の移動速度を低速にする。その後、被処理ウェハWと支持ウェハSとの接着面積が小さくなるにつれ、被処理ウェハW上の電子回路が接着剤Gの影響を受け難くなるため、第2の保持部111の移動速度を徐々に加速する。かかる場合でも、電子回路と支持ウェハSとの接触を回避し、電子回路の損傷を抑制することができる。
【0088】
また、以上の実施の形態では、剥離装置30において第2の保持部111を鉛直方向及び水平方向に移動させていたが、例えば被処理ウェハW上の電子回路と支持ウェハSとの間の距離が十分大きい場合には、第2の保持部111を水平方向にのみ移動させてもよい。かかる場合、電子回路と支持ウェハSとの接触を回避できると共に、第2の保持部111の移動の制御が容易になる。さらに、第2の保持部111を鉛直方向にのみ移動させて被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離させてもよく、第2の保持部111の外周部端部を鉛直方向にのみ移動させて被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離させてもよい。
【0089】
なお、以上の実施の形態では、被処理ウェハWを上側に配置し、且つ支持ウェハSを下側に配置した状態で、これら被処理ウェハWと支持ウェハSを剥離していたが、被処理ウェハWと支持ウェハSの上下配置を反対にしてもよい。
【0090】
以上の実施の形態では、第3の搬送装置41はベルヌーイチャック231を有していたが、このベルヌーイチャック231に代えて、ポーラスチャック(図示せず)を有していてもよい。かかる場合でも、ポーラスチャックによって薄型化した被処理ウェハWを適切に吸着保持することができる。
【0091】
以上の実施の形態では、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33の洗浄液ノズル203には2流体ノズルが用いられていたが、洗浄液ノズル203の形態は本実施の形態に限定されず種々のノズルを用いることができる。例えば洗浄液ノズル203として、洗浄液を供給するノズルと不活性ガスを供給するノズルとを一体化したノズル体や、スプレーノズル、ジェットノズル、メガソニックノズルなどを用いてもよい。また、洗浄処理のスループットを向上させるため、例えば80℃に加熱された洗浄液を供給してもよい。
【0092】
また、第1の洗浄装置31と第2の洗浄装置33において、洗浄液ノズル203に加えて、IPA(イソプロピルアルコール)を供給するノズルを設けてもよい。かかる場合、洗浄液ノズル203からの洗浄液によって被処理ウェハW又は支持ウェハSを洗浄した後、被処理ウェハW又は支持ウェハS上の洗浄液をIPAに置換する。そうすると、被処理ウェハW又は支持ウェハSの接合面W、Sがより確実に洗浄される。
【0093】
以上の実施の形態の剥離システム1において、剥離装置30で加熱された被処理ウェハWを所定の温度に冷却する温度調節装置(図示せず)が設けられていてもよい。かかる場合、被処理ウェハWの温度が適切な温度に調節されるので、後続の処理をより円滑に行うことができる。
【0094】
次に、第2の搬送装置32の他の実施の形態について説明する。既述と同じ部分については、説明を省略する。本実施の形態における第2の搬送装置32を、図23に示す。図23は、剥離システム1において、剥離装置30、第1の洗浄装置31、及び第2の搬送装置32の部分を抜き出した平面図である。
【0095】
第2の搬送装置32は、被処理ウェハWを保持する保持部350を有している。保持部350は、支持部材351を介して、多関節状に構成された複数、例えば2つのアーム部352に支持されている。さらにアーム部352は、駆動部353に支持されている。この駆動部353により、2つのアーム部352は、水平方向に伸縮自在、且つ鉛直軸周りに旋回自在に構成されている。また駆動部353により、アーム部352は鉛直方向に昇降できる。かかる構成により、保持部350は、水平面内で移動可能であり、また昇降も可能となっている。
【0096】
保持部350の平面図を図24に示す。保持部350は、ベルヌーイチャックよりなる保持板360を有している。そして、保持板360は、被処理ウェハWの下方から被処理ウェハWを浮上させた状態で保持できる。また、保持板360の外周には、被処理ウェハWの周縁をガイドするためのガイド361が複数、例えば4つ設けられている。ガイド361により、保持板360に対して被処理ウェハWの位置がずれることを防止できる。また、保持板360は、水平な中心軸周り(支持部材351の中心軸周り)に回動可能であり、当該保持板360の上下面を反転できる構成となっている。つまり、保持板360は、被処理ウェハWの下方から保持板360の上面で被処理ウェハWを保持した状態から反転して、保持板360の下面に被処理ウェハWを保持した状態に姿勢変換できる。なお、本実施の形態では、支持部材351、アーム部352及び駆動部353が、被処理ウェハWの表裏面を反転させる反転機構を構成している。
【0097】
次に、本実施の形態における第2の搬送装置32の動作について説明する。先ず、保持板360を剥離装置30内に移動させ、第1の保持部110から保持板360に被処理ウェハWが受け渡される。被処理ウェハWは、保持板360から浮上した状態で、且つガイド361により水平方向にずれないようにして保持される。その後、保持板360を剥離装置30の外部に移動させる。
【0098】
その後、保持板360の上下面を反転させ、保持板360の下面に被処理ウェハWを保持した状態に姿勢変換する。
【0099】
その後、保持板360を第1の洗浄装置31内に移動させ、被処理ウェハWをポーラスチャック190に受け渡す。本実施の形態の構成によれば、第2の搬送装置32をさらに単純化することが可能であり、装置の信頼性が向上する。また、保持板360はベルヌーイチャックなので、被処理ウェハWを浮上させた状態で保持できる。このため、被処理ウェハWにおける保持板360側の面が汚れている場合でも、その汚れが保持板360に移ることはない。また、被処理ウェハWを浮上させた状態で保持できるので、被処理ウェハWに製品(電子回路等のデバイス)が形成されていても、その製品が破損することはない。
【0100】
以上の実施の形態において、ガイド361を保持板360に対して接離自在な構成としてもよい。この場合、保持板360が被処理ウェハWを受け取る際には、ガイド361が保持板360に対して離れた状態で被処理ウェハWを受け取り、その後ガイド361を保持板360に対して近づける。あるいは、このときガイド361により被処理ウェハWの周縁を保持してもよい。そして、被処理ウェハWが水平方向にずれない状態になった後、保持板360の移動を開始する。なお、保持板360が他の部分に被処理ウェハWを受け渡す際には、この動作と逆の順序でガイド361を動作させればよい。このような構成とすることにより、さらに装置の信頼性が向上する。また、被処理ウェハWを保持した状態で、保持板360をさらに速い速度で移動させることが可能となる。
【0101】
また、ベルヌーイチャックである保持板360から、所定温度に温度調整された気体を噴出させて、保持板360に保持された被処理ウェハWの温度を積極的に調整してもよい。
【0102】
また、イオンが含まれた気体を保持板360から噴出させて、保持板360に保持された被処理ウェハWの帯電を防止してもよい。
【0103】
また、不活性気体を保持板360から噴出させてもよく、かかる場合、例えば被処理ウェハWに形成されたデバイスである銅の酸化を防止できる。
【0104】
さらに、上述した実施の形態を部分的に組合せて実施してもよいことはいうまでもない。
【0105】
また、以上の実施の形態では、後処理ステーション4において被処理ウェハWに後処理を行い製品化する場合について説明したが、本発明は、例えば3次元集積技術で用いられる被処理ウェハを支持ウェハから剥離する場合にも適用することができる。なお、3次元集積技術とは、近年の半導体デバイスの高集積化の要求に応えた技術であって、高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置する代わりに、当該複数の半導体デバイスを3次元に積層する技術である。この3次元集積技術においても、積層される被処理ウェハの薄型化が求められており、当該被処理ウェハを支持ウェハに接合して所定の処理が行われる。
【0106】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
【符号の説明】
【0107】
1 剥離システム
2 搬入出ステーション
3 剥離処理ステーション
4 後処理ステーション
5 インターフェイスステーション
6 ウェハ搬送領域
20 第1の搬送装置
30 剥離装置
31 第1の洗浄装置
32 第2の搬送装置
33 第2の洗浄装置
41 第3の搬送装置
230 支持板
231 ベルヌーイチャック
240 供給口
243 支持アーム
244 第1の駆動部
245 第2の駆動部
246 レール
250 支持アーム
251 第1の駆動部
252 第2の駆動部
253 レール
300 制御部
G 接着剤
S 支持ウェハ
接合面
非接合面
T 重合ウェハ
W 被処理ウェハ
接合面
非接合面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板と支持基板が接着剤で接合された重合基板を、被処理基板と支持基板に剥離する剥離システムであって、
被処理基板、支持基板及び重合基板に所定の処理を行う剥離処理ステーションと、
前記剥離処理ステーションに対して、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、
前記剥離処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬送する第1の搬送装置と、を有し、
前記剥離処理ステーションは、
重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離装置と、
前記剥離装置で剥離された被処理基板を洗浄する第1の洗浄装置と、
前記剥離装置で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄装置と、
前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、被処理基板を搬送する第2の搬送装置と、を有し、
前記第2の搬送装置は、
被処理基板において接着剤が付着した接合面を支持し、且つ被処理基板の接合面に洗浄液を供給する供給口が形成された支持板と、
被処理基板において接着剤が付着していない非接合面を保持する保持部材と、
前記支持板と前記保持部材で支持された被処理基板の表裏面を反転させる反転機構と、を有することを特徴とする、剥離システム。
【請求項2】
前記第2の搬送装置は、
前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、前記支持板を移動させる第1の移動機構と、
前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、前記保持部材を移動させる第2の移動機構と、を有することを特徴とする、請求項1に記載の剥離システム。
【請求項3】
前記保持部材は、ベルヌーイチャックであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の剥離システム。
【請求項4】
前記剥離処理ステーションと、当該剥離処理ステーションで剥離された被処理基板に所定の後処理を行う後処理ステーションとの間で、被処理基板を搬送するインターフェイスステーションを有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに剥離システム。
【請求項5】
剥離システムを用いて、被処理基板と支持基板が接着剤で接合された重合基板を、被処理基板と支持基板に剥離する剥離方法であって、
前記剥離システムは、
被処理基板、支持基板及び重合基板に所定の処理を行う剥離処理ステーションと、
前記剥離処理ステーションに対して、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、
前記剥離処理ステーションと前記搬入出ステーションとの間で、被処理基板、支持基板又は重合基板を搬送する第1の搬送装置と、を有し、
前記剥離処理ステーションは、
重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離装置と、
前記剥離装置で剥離された被処理基板を洗浄する第1の洗浄装置と、
前記剥離装置で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄装置と、
前記剥離装置と前記第1の洗浄装置との間で、被処理基板を搬送する第2の搬送装置と、を有し、
前記第2の搬送装置は、
被処理基板において接着剤が付着した接合面を支持し、且つ被処理基板の接合面に洗浄液を供給する供給口が形成された支持板と、
被処理基板において接着剤が付着していない非接合面を保持する保持部材と、
前記支持板と前記保持部材で支持された被処理基板の表裏面を反転させる反転機構と、を有し、
前記剥離方法は、
前記剥離装置において、重合基板を被処理基板と支持基板に剥離する剥離工程と、
前記第2の搬送装置により、前記剥離工程で剥離された被処理基板を前記剥離装置から前記第1の洗浄装置に搬送する搬送工程と、
前記第1の洗浄装置において、前記搬送工程で搬送された被処理基板を洗浄する第1の洗浄工程と、
前記第2の洗浄装置において、前記剥離工程で剥離された支持基板を洗浄する第2の洗浄工程と、を有し、
前記搬送工程は、
前記支持板により、前記剥離工程で剥離された被処理基板を前記剥離装置から搬出し、
その後、前記支持板と前記保持部材で被処理基板を挟んで支持し、当該被処理基板の表裏面を反転させ、
その後、被処理基板を前記第1の洗浄装置に搬送し、当該第1の洗浄装置において、前記支持板の供給口から洗浄液を供給し、被処理基板の接合面と前記支持板を洗浄することを特徴とする、剥離方法。
【請求項6】
前記剥離システムは、前記剥離処理ステーションと、当該剥離処理ステーションで剥離された被処理基板に所定の後処理を行う後処理ステーションとの間で、被処理基板を搬送するインターフェイスステーションを有し、
前記第1の洗浄工程後、前記後処理ステーションにおいて被処理基板に後処理を行う後処理工程を有することを特徴とする、請求項5に記載の剥離方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の剥離方法を剥離システムによって実行させるために、当該剥離システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−69915(P2012−69915A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155996(P2011−155996)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】