説明

受電端末、および無接点電力伝送システム

【課題】動作周波数の変動に対する出力電圧や電力伝送効率の安定性を高めることが容易な無接点受電端末および無接点電力電送システムの提供を図る。
【解決手段】受電端末1は浮遊回路101と負荷出力回路102とを備える。浮遊回路101は受電コイル14とコンデンサCとを備え、出力ラインから浮遊する。受電コイル14は、送電コイル23の給電電磁界から給電を受ける。コンデンサCは受電コイル14を含む閉ループに接続される。負荷出力回路102は、受電コイル15を備え、受電コイル15の出力電圧を負荷出力電圧に変換し出力ラインから出力する。受電コイル15は、前記給電電磁界から給電を受ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、給電電磁界に結合して無接点で給電を受ける受電端末、および送電端末と受電端末とを備える無接点電力伝送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
固定電話の子機、電気シェーバーなどでは、電力線を接続すること無く充電を行うために、送電端末と受電端末とをコイルアンテナで結合させ、無接点での電力伝送を行うことがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図1は、従来の無接点電力伝送システムの構成例の概略の回路図である。
【0004】
送電装置110は送電コイル111と昇圧回路112とを備え、直流入力を昇圧回路112で昇圧し交流出力を送電コイル111に印加する。受電装置120は受電コイル121と降圧回路122とを備え、受電コイル121に励起する交流入力を整流平滑回路で整流・平滑して降圧回路122で降圧し直流出力として出力する。この従来例では、送電コイル111の送電電圧と受電コイル121の受電電圧とを高電圧にすることで、コイル電流を小さくして電力伝送効率を改善している。
【特許文献1】特開2008−104319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、受電コイルの受電電圧が高電圧であれば受電コイルの後段で生じるリップルが大きくなり易く、リップル成分に基づく温度上昇が増える虞がある。また、リチウムイオンバッテリ・1セルなどを充電する場合には低電圧の直流出力が必要になるが、高電圧な受電電圧に基づいて低電圧の負荷出力を得る場合、降圧用の回路素子、例えばチョークコイルや平滑用コンデンサ、DC−DCコンバータなどの素子に大容量なものを採用する必要があり回路モジュールの大型化を招来する。巻数比などの調整により送電コイルの送電電圧に比べて受電コイルの受電電圧を低電圧化すればこれらの問題は解決できるが、その場合、受電コイルの巻数が適正範囲から外れて電力伝送効率が著しく低下する虞がある。このため、電力伝送効率を損なわずに受電電圧を低電圧化することは困難である。
【0006】
また、一般に無接点電力伝送システムでは、商用電源の50−60Hzよりも高い数十〜百数十kHzの動作周波数が採用される。このように比較的高い動作周波数では、動作周波数の微少な変化であっても回路素子の持つインピーダンスが変動することがあり、出力電圧や電力伝送効率が周波数特性を持つに至る。したがって、回路素子のインピーダンス公差により製品毎の動作周波数に差が生じれば、各製品の出力電圧や電力伝送効率が偏差を持つに至る。この偏差が大きいと、出力電圧や電力伝送効率に対する要求性能を満足することができない製品が増え、製造良品率が低下して問題となる。
【0007】
そこで、この発明は、電力伝送効率をあまり損なわずに送電電圧に比べて受電電圧を低電圧化でき、動作周波数の変動に対する出力電圧や電力伝送効率の安定性を高めることが容易な無接点受電端末および無接点電力電送システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の受電端末は浮遊回路と負荷出力回路とを備える。浮遊回路は第1の受電コイルとコンデンサとを備え、出力ラインから浮遊する。第1の受電コイルは、送電コイルからの磁束に鎖交して給電を受ける。コンデンサは第1の受電コイルを含む閉ループに接続される。負荷出力回路は、第2の受電コイルを備え、第2の受電コイルの出力電圧を負荷出力電圧に変換し出力ラインから出力する。第2の受電コイルは、浮遊回路からの磁束に鎖交して給電を受ける。
【0009】
この構成では、浮遊回路に設けるコンデンサにより、他の回路素子のインピーダンスを変更しなくても、送電端末および受電端末からなる電力伝送回路全体のインピーダンスを変更でき、出力電圧や電力伝送効率の持つ周波数特性に影響を与えることができる。このため、共振コンデンサのインピーダンスを適切に設定すれば、周波数変動に対する出力電圧や電力伝送効率の安定性を高められる。
【0010】
また、浮遊回路を介して負荷出力回路が給電を受けるので、送電コイルの送電電圧を高電圧にして電力損を抑制しても、第2の受電コイルの巻数比によらずに、第2の受電コイルの受電電圧を低電圧にできる。このため、電力伝送効率をあまり損なわずに低電圧な受電電圧を得られる。
【0011】
第2の受電コイルは、送電コイルに粗結合し、第1の受電コイルに密結合すると好適である。これにより、コンデンサによる出力電圧や電力伝送効率の調整効果を高められる。また、電力伝送効率をさらに改善できる。
【0012】
負荷出力回路は整流平滑回路を備えると好適である。整流平滑回路は第2の受電コイルの出力を整流・平滑する。第2の受電コイルの出力を整流・平滑すればリップルが生じることがあるが、受電電圧を低電圧にすればこのリップルは小さくなり、後段での温度上昇などのリップルに基づく悪影響を抑制できる。
【0013】
負荷出力回路は降圧回路を備えると好適である。降圧回路は整流平滑回路の出力を降圧する。リチウムイオンバッテリ・1セルなどを充電する場合に必要な低電圧の直流出力を、低電圧な受電電圧の変換により得れば、降圧用の回路素子、例えばチョークコイルや平滑用コンデンサなどの素子に小容量なものを採用でき、回路モジュールを小型化できる。
【0014】
受電端末は、出力ラインの出力端に接続される充電池を備えてもよい。
【0015】
この発明の無接点電力伝送システムは上述の受電端末と送電端末、または送電回路と浮遊回路と負荷出力回路とを備えてもよい。
【発明の効果】
【0016】
この発明によれば、浮遊回路に設けるコンデンサのインピーダンスを設計段階で適切に設定することにより、出力電圧や電力伝送効率の周波数特性を動作周波数付近でなだらかにできる。これにより、インピーダンス公差が大きな回路素子を採用しても、周波数変動に対する出力電圧や電力伝送効率の安定性を高められる。また、浮遊回路を介して負荷出力回路が給電を受けるので、電力伝送効率をあまり損なわずに低電圧な受電電圧を得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、無接点電力伝送システムの具体例として、携帯電話機やモバイルPCなどの充電に利用する二次側充電回路および一次側充電アダプタからなる無接点充電システムを想定して本発明の実施形態を説明する。
【0018】
図2は本発明の実施形態に係る無接点電力伝送システムの概略構成例を示す断面図である。
【0019】
無接点電力伝送システムは、二次側の受電端末1と一次側の送電端末2とを備える。充電時に受電端末1が送電端末2上に装着された状態で、送電端末2から受電端末1に無接点電力伝送を行い、受電端末1で充電池13の充電を行う。
【0020】
送電端末2は非磁性体の筐体21を備え、筐体21に回路モジュール22と送電コイル23と磁性体シート24とを内装する。回路モジュール22は、後述する送電回路200の回路パターンと回路素子とを回路基板に設けたものである。送電コイル23は空芯コイルとして形成され、磁性体シート24の上方に配置されている。磁性体シート24は回路モジュール22と送電コイル23との間に配置され、送電コイル23の鎖交磁束が回路モジュール22側に漏れるのを規制して、送電コイル−受電コイル間を結合し易くしている。
【0021】
受電端末1は非磁性体の筐体11を備え、筐体11に回路モジュール12と充電池13と受電コイル14,15と磁性体シート16とを内装する。回路モジュール12は、後述する受電回路100や受電端末1の制御回路(不図示)の回路パターンや回路素子(例えばDC−DCコンバータ104やコンデンサC)を回路基板に設けたものである。受電コイル14,15はそれぞれ空芯コイルとして形成され、第1の受電コイルである受電コイル14の鎖交磁束の大部分が第2の受電コイルである受電コイル15の鎖交磁束と共通するように、受電コイル14が受電コイル15の下方で同軸に配置されている。磁性体シート16は受電コイル14,15の上方に配置され、回路モジュール12と受電コイル14,15との間を隔てている。この磁性体シート16は、受電コイル14,15の鎖交磁束が回路モジュール12側に漏れるのを規制して、受電コイル−送電コイル間を結合し易くしている。
【0022】
図3は無接点電力伝送システムの概略回路例を示す回路図である。受電端末1は受電回路100を備え、送電端末2は送電回路200を備える。
【0023】
送電回路200は、送電コイル23とドライバ回路201と一次側信号処理部202とを備える。ドライバ回路201は、商用電源などから入力ラインに供給される交流入力を百数十kHzの周波数に変換するとともに、充電時に100V超の送電電圧に昇圧して送電コイル23に給電する。一次側信号処理部は、送電コイル23の電圧変化に基づいて受電端末1の装着状態を判定し、ドライバ回路201を制御する。送電コイル23はドライバ回路201からの交流出力が印加されて給電電磁界を励起する。
【0024】
受電回路100は、浮遊回路101と負荷出力回路102とを備える。浮遊回路101は、受電コイル14とコンデンサCとを直列に接続してなるLC直列共振ループ回路である。受電コイル14は、受電端末1が送電端末2の充電可能位置に配置された際に、一次側の送電コイル23に励起する給電電磁界が鎖交し、これにより一次側の送電コイル23に結合する。コンデンサCは、インピーダンス設定用に設けられていて、電力伝送効率や出力電圧の周波数特性の調整に寄与する。
【0025】
負荷出力回路102は受電コイル15の交流出力を変換して直流出力を出力する回路であり、受電コイル15と整流回路103と平滑コンデンサCとDC−DCコンバータ104と二次側信号処理部105と負荷変調回路106とを備える。
【0026】
受電コイル15は、受電端末1が送電端末2の充電可能位置に配置された際に、受電コイル14に鎖交した磁束の大部分と鎖交し、これにより、一次側の送電コイル23と浮遊回路101の受電コイル14とに結合する。
【0027】
整流回路103は受電コイル15の交流出力を整流する。平滑コンデンサCは整流回路103の出力を平滑する。整流回路103と平滑コンデンサCとが本発明の整流平滑回路を構成する。ダイオードDは平滑コンデンサCからの電荷の逆流を防止するために、整流回路103と平滑コンデンサCとの間に直列に接続している。DC−DCコンバータ104は本発明の降圧回路であり、平滑コンデンサCの出力を降圧して負荷出力電圧の直流出力に変換する。受電負荷Rは充電池13とその保護回路とを含み、負荷出力回路102の出力ラインに接続される。充電池13はDC−DCコンバータ104の直流出力により充電される。負荷変調回路106は負荷変調抵抗Rと負荷変調スイッチQとを備える。抵抗Rは、整流回路103とダイオードDとの接続点に第一端が接続される。スイッチQは、抵抗Rの第二端とグランドとの間に接続される。二次側信号処理部105は端末識別子を含む送信信号を生成し、この送信信号に応じてスイッチQを制御する。
【0028】
スイッチQのオンオフにより抵抗Rに流れる電流は変調され、負荷変調回路106のインピーダンスが変化し、これにより一次側の送電コイル23から見た二次側の負荷インピーダンスが変化する。そのため送電回路200の一次側信号処理部202では送電コイル23の電圧変化から負荷変調通信の信号を検出できる。
【0029】
図4は、無接点電力伝送システムの動作フロー例を示す図であり、図4(A)が受電回路100の動作フローを、図4(B)が送電回路200の動作フローを示す。
【0030】
この無接点電力伝送システムは、負荷変調通信モードと電力伝送モードとを切り替え動作する。
【0031】
受電回路100では、二次側信号処理部105が整流回路103の出力電圧からモードの判定を行い、電圧レベルが規定値よりも低ければ、負荷変調通信モードとして動作制御を行う(S11)。
【0032】
負荷変調通信モードでは、二次側信号処理部105がスイッチQを制御し、端末固有の端末識別子を送信信号として負荷変調通信を行う(S12)。これによりスイッチQのオンオフが送信信号に応じて切り替わり、一次側の送電コイル23から見た二次側の負荷インピーダンスが変化し、送電コイル23の電圧レベルが変化する。これにより、一次側信号処理部202はモードを電力伝送モードに切り替え、一次側の送電電圧を高める。
【0033】
二次側信号処理部105は負荷変調通信後に、整流回路103の出力を一定時間モニタし、電圧レベルが規定値よりも高い約20Vになれば電力伝送モードとして動作制御を行い、そうならなければ再び負荷変調通信モードでの動作制御を行う(S13)。
【0034】
電力伝送モードでは、受電コイル15の出力を整流・平滑してDC−DCコンバータ104で降圧し、直流出力として受電負荷Rに印加する。これにより、充電池13の充電が進展する(S14)。
【0035】
一方、送電回路200では、一次側信号処理部202が待機状態では負荷変調通信モードの動作制御を行い、送電電圧を低電圧に設定する。(S21)。これにより、二次側の受電コイル15に低い電圧レベルで受電電圧が励起して、二次側信号処理部105に20Vよりも低い電圧レベルが検知され、負荷変調通信の送信動作が実施される。
【0036】
次に、一次側信号処理部202は、二次側からの送信信号を検出する(S22)。送信信号を検出した一次側信号処理部202は、端末識別子の認証を行う(S23)。照合が取れれば、送電電圧を高電圧に設定する(S24)。これにより、送電コイル23に励起する給電電磁界が強まり、二次側の受電コイル15に高い電圧レベルで受電電圧が励起し、整流回路103の出力電圧が既定値よりも高い約20Vになって電力伝送モードになり、充電池13の充電が進展する。
【0037】
その後、一定の時間が経過して定期認証タイミングとなると、一次側信号処理部202は、再び負荷変調通信モードでの動作制御を実施する(S25)。
【0038】
以上の無接点電力電送システムでは、浮遊回路101に設けるコンデンサCの設定により、他の回路素子のインピーダンスを変更しなくても、送電回路200および受電回路100からなる回路全体のインピーダンスを変更できる。このため、出力電圧や電力伝送効率の持つ周波数特性を調整して、周波数変動に対する出力電圧や電力伝送効率の安定性を高めルことが可能になる。
【0039】
また、浮遊回路101を介して負荷出力回路102が給電を受けるので、電力伝送効率をあまり損なわずに送電電圧に比べて低電圧の受電電圧を得られる。これにより整流回路103の出力に生じるリップルは小さくなり、DC−DCコンバータ104での温度上昇などのリップルに基づく悪影響を抑制できる。また、降圧用の回路素子、DC−DCコンバータ104や平滑コンデンサCに小容量なものを採用でき、回路モジュールを小型化できる。
【0040】
なお、受電コイル15が送電コイル23に粗結合し、受電コイル14に密結合すると、浮遊回路101のコンデンサCによる出力電圧や電力伝送効率の調整効果を高められた、電力伝送効率をさらに改善できる。
【0041】
ここで、本実施形態の受電回路の構成で電力伝送効率を最適化した実施例に対して、浮遊回路101の構成を省き電力伝送効率を最適化した比較例との性能差を確認した結果を説明する。
【0042】
図5は、比較例の無接点電力伝送システムの回路を示す図である。
【0043】
比較例の受電回路300は、受電コイル35と、平滑コンデンサCと、DC−DCコンバータ304とを備える。受電コイル35は、電力伝送効率を最適化するために巻数を変更していて、受電電圧を約100Vとしている。平滑コンデンサCは整流回路103の出力、約100Vを平滑するため大容量品を採用している。DC−DCコンバータ304は、平滑コンデンサCの約100Vの出力を降圧して12Vの直流出力とするため大容量品を採用している。この受電回路300を採用した場合、全負荷時の電力伝送効率は約60%、モジュール温度は約55℃、動作周波数±10kHzでの伝送電力変動は約10%、回路モジュール12のサイズは約40mm×40mm、筐体11のサイズは約100mm×100mm×20mmとして、受電回路300を構成する必要があった。
【0044】
一方、本構成例の受電回路100では、電力伝送効率を約60%に維持しながら第2の受電コイル15の受電電圧を約20Vまで抑制できた。その上、12Vの直流出力を得る場合に、モジュール温度を約50℃、動作周波数±10kHzでの伝送電力変動を約3%、回路モジュール12のサイズを約20mm×20mm、筐体11のサイズを約80mm×50mm×15mmとして、受電回路100を構成することができた。また、受電コイル14のサイズは外形φ40mm、厚み1mmであった。
【0045】
このように、本構成例によれば、低電圧の直流出力を得る場合であっても、受電電圧を抑制できるために、降圧用の回路素子であるDC−DCコンバータ104や平滑コンデンサCに小容量なものを採用でき、回路モジュールを小型化できた。また、リップルが小さくなってDC−DCコンバータ104での電力損を抑制できることもあり、モジュール温度を抑制できた。そして、浮遊回路101のコンデンサCの容量値を適切に設定して、動作周波数近傍での周波数変動に対する電力伝送効率の変動を抑制できた。
【0046】
次に、本発明の実施形態の他の構成例を説明する。
【0047】
図6は、他の構成例での断面図である。
上述の受電端末1では受電コイル14と受電コイル15とをそれぞれ上下方向の別層に配置したが、本構成の受電端末3では、第1の受電コイル34と第2の受電コイル35とを、それぞれ単一の層内で内外方向に交互に配置したパラ巻き構造を採用している。このように受電コイル34,35を配置しても本発明は好適に実施できる。
【0048】
他にも、浮遊回路を受電端末ではなく送電端末に設けるような構成を採用してもよい。この場合にも、やはり浮遊回路により電力伝送効率や出力電圧の周波数特性を調整でき、製造良品率の改善に有効である。
【0049】
また、浮遊回路には、1次側からの受電用のコイルと、負荷出力回路への送電用のコイルとを別々に設けるようにしてもよい。また、浮遊回路のコンデンサは受電コイルと並列共振が生じるように配置してもよい。その場合にも、やはり浮遊回路により電力伝送効率や出力電圧の周波数特性を調整でき、製造良品率の改善に有効である。
【0050】
以上の実施形態で示したように本発明は実施できるが、本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、本発明の範囲には特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】従来の無接点電力伝送システムの構成例を説明する回路図である。
【図2】本発明の実施形態に係る無接点電力伝送システムの概略断面図である。の回路図である。
【図3】図2に示す無接点電力伝送システムの概略の回路図である。
【図4】図2に示す無接点電力伝送システムの動作フローを説明する図である。
【図5】比較例とする構成の無接点電力伝送システムの概略の回路図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る無接点電力伝送システムの概略断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1…受電端末
2…送電端末
11,21…筐体
12,22…回路モジュール
13…充電池
14,15…受電コイル
23…送電コイル
16,24…磁性体シート
100…受電回路
200…送電回路
101…浮遊回路
102…負荷出力回路
103…整流回路
104…DC−DCコンバータ
105…二次側信号処理部
106…負荷変調回路
201…ドライバ回路
202…一次側信号処理部
…コンデンサ
…受電負荷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電コイルからの磁束に鎖交して給電を受ける第1の受電コイル、および、前記第1の受電コイルを含む閉ループに接続されたコンデンサ、を備え、出力ラインから浮遊する浮遊回路と、
前記浮遊回路からの磁束に鎖交して給電を受ける第2の受電コイルを備え、前記第2の受電コイルの出力電圧を負荷出力電圧に変換し前記出力ラインから出力する負荷出力回路と、
を備える受電端末。
【請求項2】
前記第2の受電コイルは、前記送電コイルに粗結合し、前記第1の受電コイルに密結合する、請求項1に記載の受電端末。
【請求項3】
前記負荷出力回路は、前記第2の受電コイルの出力を整流・平滑する整流平滑回路を備える、請求項1または2に記載の受電端末。
【請求項4】
前記負荷出力回路は、前記整流平滑回路の出力を降圧する降圧回路を備える、請求項3に記載の受電端末。
【請求項5】
前記出力ラインの出力端に接続される充電池を備える、請求項4に記載の受電端末。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の受電端末と、
前記送電コイルを備える送電端末と、を備える無接点電力伝送システム。
【請求項7】
入力ラインからの入力により励起する送電コイルを備える、第1の筐体に内装された送電回路と、
前記送電コイルからの磁束に鎖交して給電を受ける第1の受電コイル、および、前記第1の受電コイルを含む閉ループに接続されたコンデンサ、を備え、前記入力ラインおよび出力ラインから浮遊する浮遊回路と、
前記浮遊回路からの磁束に鎖交して給電を受ける第2の受電コイルを備え、前記第2の受電コイルの出力電圧を負荷出力電圧に変換し前記出力ラインから出力する、第2の筐体に内装された負荷出力回路と、
を備える無接点電力伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−104159(P2010−104159A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273677(P2008−273677)
【出願日】平成20年10月24日(2008.10.24)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】