説明

可撓性で、および/または横方向に安定なフットサポート構造ならびにそのようなフットサポート構造を含む製品

履物などのためのサポート構造は、下記を含む外表面を有する接触面に接触する部材(例えば、アウトソール構造)を含む:(a)フォアフットからヒール部分まで長軸方向に延在する凹形セグメント、(b)外側フォアフット部分における複数の外側モーション阻止トラクション要素、および(c)外側ヒール部分における複数の内側モーション阻止トラクション要素。凹形セグメントは屈曲線を提供し、この線について、表面に接触する部材の内側および外側が移動し、着用者の体重がシフトする際に、独立して接触面と係合および脱係合できる。少なくともいくつかの構造では、フットサポート部材の外側は、内側よりも可撓性が低く、および/またはより安定でありうる。上記型のサポート構造は、より多くの表面接触部材を、地面と接触したままにすることができ、動作および活動に対し堅固な基礎およびサポートを提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般に、履物物品および他のフット受入装置製品において有用な、可撓性で、および/または横方向に安定なフットサポート構造に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
運動靴を含む履物の従来の物品は2つの主要素、すなわち上部部材およびソール構造を含んでいる。上部部材は、ソール構造に対し足をしっかりと受け入れ、位置決めする足用のカバーを提供する。さらに、上部部材は足を保護し、換気を提供し、これにより、足を冷やし、汗を除去する構造を有してもよい。ソール構造は一般に、上部部材の下方部分に固定され、一般に足と接触面(いずれの足または履物接触面を含んでもよく、下記が含まれるが、それらに限定されない:地面、草、泥、砂、雪、氷、タイル、床、カーペット、合成草、人工芝など)との間に配置される。接触面反力を減衰させる他に、ソール構造は、トラクションを提供し、足の動き、例えば回内の制御を助ける可能性がある。したがって、上部部材およびソール構造は協働して動作し、様々な歩行活動、例えばウォーキングおよびランニングに適した快適な構造を提供する。
【0003】
少なくともいくつかの場合では、運動靴のソール構造は、快適さを増強するインソール、弾性ミッドソール(例えば、少なくとも一部は、ポリマフォーム材料から形成される)、ならびに、耐摩耗性およびトラクションの両方を提供する接触面に接触するアウトソールを含む層状構造を示す。少なくともいくつかの態様では、ミッドソールは、接触面反力を減衰させ、足の動きを制御する主ソール構造要素である。ミッドソールの少なくとも一部分に適したポリマフォーム材料は、適用された負荷下で、弾力的に圧縮し、接触面反力を減衰させるエチルビニルアセテート(「EVA」)またはポリウレタン(「PU」)を含む。従来のポリマフォーム材料は、部分的に、ガスにより実質的に置換される内部体積を規定する複数の連続または独立気泡を含むことにより、弾力的に圧縮可能である。
【発明の開示】
【0004】
概要
下記は、本発明の少なくともいくつかの局面の基本的理解を提供するために、本発明の局面の一般的な概要を示す。この概要は本発明の広範囲の概観ではない。本発明の主要なまたは重要な要素を識別したり、本発明の範囲を描こうとするものではない。下記概要は、下記で提供するより詳細な説明に対する前置きとして、本発明に関連するいくつかの概念を一般的な形態で提供するにすぎない。
【0005】
本発明の局面はフットサポート要素およびそれらが使用される製品(例えば、履物または他のフット受入装置製品などのためのサポート構造)に関する。本発明の少なくともいくつかの例によるフット受入装置製品(例えば、運動靴を含む履物物品)のためのフットサポート部材(例えば、ソール構造および/またはその一部)は、第1の主(外)表面および第2の主(内)表面を有する、接触面に接触する部材(例えば、アウトソール構造)を含んでもよい。本発明の少なくともいくつかの例による第1の主表面は、(a)第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、これにより、接触面に接触する部材を外側および内側に分割する、第1の凹形セグメント、(b)接触面に接触する部材の外側のフォアフット部分において第1の主表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素、および(c)接触面に接触する部材の外側のヒール部分において第1の主表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素を含んでもよい。第1の凹形セグメントは接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、この場合、内側および外側は、屈曲線に対し動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合する。望ましい場合、凹形セグメントおよび/または屈曲線はまた、通常横方向に走るサポート部材において提供してもよい。さらに、または、その代わりに、本発明の少なくともいくつかの例によれば、フットサポート部材の外側は、内側よりも可撓性が低く、および/またはより安定になるように製造される可能性がある。
【0006】
上記の型のサポート構造は、少なくともいくつかの本発明の例において、ねじりまたは回転動作中に安定なサポートを提供することにより、および、着用者の体重がシフトし、および/または着用者の足が動いた時に、着用者の足を接触面とかなり大きな接触面積で維持させることにより、有利でありうる。例えば、ゴルフスイングまたは他のスイング動作中および/またはステップ中、着用者の体重はシフトする傾向があり、例えば内側から外側に移動し、外側から内側に移動し、前から後に移動し、および/または後から前に移動する。上記型のサポート構造は、接触面に接触する部材の外側および内側の独立した動き(例えば、屈曲線についての独立した動きまたは回転)、および/または脚もしくは足周りの軸転運動中の安定なサポートを可能にし、これにより、接触面に接触する部材のより多くを、地面と接触したままとすることができ、スイング、ステップまたは他の運動もしくは活動のための確固とした基礎またはサポートが提供される。
【0007】
本発明のさらに別の局面は、例えば、上記の様々な型のフットサポート部材を含む、履物物品などのフット受入装置製品に関する。
【0008】
本発明およびその特定の利点のより完全な理解は、同様の符号が同様の特徴を示している、添付の図面を考慮した下記の詳細な説明を参照することにより得られる可能性がある。
【0009】
詳細な説明
本発明の様々な例の下記説明において、本明細書の一部を形成する添付の図面に言及しており、図面では、例として、本発明の局面が実施される可能性のある様々な構造例および環境が示されている。他の特定の部品配列、構造例、および環境を使用してもよく、本発明の範囲から逸脱しなければ構造および機能改変を行ってもよいことを理解すべきである。また、用語「上面」、「底」、「側面」、「前」、「後」、「上方」、「下方」、「下」、「上」などは、本明細書では、本発明による構造の様々な特徴例および要素を記載するのに使用されうるが、これらの用語は本明細書では便宜上、図面で示した配向例および/または使用中の典型的な配向に基づいて使用される。本明細書中のいずれも、本発明の範囲内であるために構造の特定の三次元配向を要求するものとして解釈すべきではない。
【0010】
読者を助けるために、この明細書は、下記の通り、様々な小区分に分けられる:用語;本発明に関連する一般的な背景情報;本発明によるフットサポート構造および関連製品の一般説明;本発明の具体例;および結論。
【0011】
A.用語
下記用語が本明細書で使用され、特に記載がなければ、または文脈から明らかであれば、これらの用語は下記で示した意味を有する。
【0012】
「フット受入装置」は、使用者がその中に自分の足の少なくともいくらかの部分を入れる任意の装置を意味する。全ての型の履物(下記で記載)の他に、フット受入装置は下記を含むが、それらに限定されない:雪上スキー、クロスカントリースキー、水上スキー、スノーボードなどにおける足を固定するためのバインディングおよび他の装置;自転車、運動器具などと共に使用するためのペダルに足を固定するためのバインディング、クリップ、または他の装置;ビデオゲームまたは他のゲームのプレイ中に足を受け入れるためのバインディング、クリップ、または他の装置など。
【0013】
「履物」は足に着用される任意の型の製品を意味し、この用語は下記を含むが、それらに限定されない:全ての型のシューズ、ブーツ、スニーカー、サンダル、ゴムゾウリ、ビーチサンダル、ミュール、室内ばき、スリッパ、競技用シューズ(例えば、ゴルフシューズ、テニスシューズ、野球スパイクシューズ、サッカーまたはフットボールスパイクシューズ、スキーブーツなど)など。「履物」は足を環境から保護し、および/または着用者の能力を向上させる(例えば、身体的に、生理学的に、医学的になど)可能性がある。
【0014】
「フットカバー部材」は、着用者の足の少なくともいくらかの部分の上に少なくとも部分的に延在し、および/または少なくとも部分的に被覆し、例えば、フット受入装置を着用者の足の上に、および/またはその足に対し定位置に保持するのを助ける、フット受入装置の1つまたは複数の部分を含む。「フットカバー部材」は、いくつかの従来の履物製品において提供される型の上部部材を含むが、それらに限定されない。
【0015】
「フットサポート部材」は着用者の足の少なくともいくらかの部分の真下に少なくとも部分的に延在し、例えば、足をサポートするおよび/または着用者の足が、例えば、フット受入装置中で下降した時に暴露される反力を減衰させるのを助ける、フット受入装置の1つまたは複数の部分を含む。「フットサポート部材」は、いくつかの従来の履物製品において提供されるソール部材を含むが、それらに限定されない。そのようなソール部材は従来のアウトソール、ミッドソール、および/またはインソール部材を含んでもよい。
【0016】
「接触面に接触する要素」または「部材」は、使用時に地面または任意の他の表面に接触するフット受入装置の少なくともいくらかの部分、および/または使用時に別の要素または構造と係合するフット受入装置構造の少なくともいくらかの部分を含む。そのような「接触面に接触する要素」は、例えば、いくつかの従来の履物製品において提供されるアウトソール要素を含んでもよいが、それらに限定されない。少なくともいくつかの構造例における「接触面に接触する要素」は、長寿命、トラクションを提供し、足を保護する、および/または、例えば、使用時に地面または他の表面と接触した時に、フット受入装置構造の残りを摩耗効果から保護するのに、適した好都合な材料から製造されてもよい。
【0017】
B.発明に関する一般的な背景情報
ゴルフスイング(または他のスイング活動)中、プレイヤーの体重は、クラブまたは他の物体のスイングに伴いシフトする傾向がある。例えば、典型的なゴルフスイング中、いくらかの体重シフトおよび重心位置変化が起こる。より詳細には、ゴルフスイングのボールアドレス位置(スイング開始前)では、ゴルファーの体重は母指球にかなり集中される傾向があり、おそらく、体重または重心が、後足よりも前足にむかってわずかに多く配置される。ゴルフスイングが始まると、ゴルファーはクラブをテイクバックし(バックスイング中)、これにより、体重が前足から、主に後足に向かって移動する傾向がある。多くの場合、バックスイングの最上部で、ゴルファーの体重の大部分が後フォアフット部分の外側(外側部)、および/または後足のヒール部分上に位置するであろう(任意で、少なくともいくつかの場合、体重はいくらか後足ヒールの内側(内側部)に存在する可能性がある)。
【0018】
スイングがバックスイングからダウンスイングに移行すると、プレイヤーが後足および脚で押し離し、プレイヤーの体重がその前足に向かってシフトするにつれ、回転またはねじり力が後足に加えられる可能性がある(例えば、脚または足を通って延在する軸周りの回転)。インパクト位置(クラブヘッドが再びボールに到達する時)までに、プレイヤーの体重は典型的に、ほとんど完全にその前足に(および、特に前足の外側に)、前足のヒール部分および前足のフォアフット部分の両方に移動している(例えば、体重のかなりの量が前足のおおよそ第5中足指節領域に加えられる)。このインパクト位置では、後足に存在する体重はほとんどなく、実際、多くのプレイヤーにとって多くの場合、後足の少なくともヒールは地面から上がりはじめている可能性があり、これにより、後足に存在する体重は全て、その足のつま先またはフォアフット部分に向かって配置される。最後に、クラブがスイングフォロースルー位置に到達すると(例えば、プレイヤーの前肩を越える)、体重は前足に、特に外側ヒールおよび/またはアーチ領域に沿って、完全にまたは少なくとも主に残りえ、後足は、本質的に垂直に配向され、前方つま先部分のみが、地面と接触していてもよい。ゴルファーの中には、最終フォロースルー位置で平衡を失わずに、後足を自由に上げることができるものもいる場合がある。
【0019】
典型的なゴルフスイングの体重シフトおよび/または重心位置変化特徴のために、ゴルフシューズは典型的には、スイング中にプレイヤーに対しトラクションおよびサポートを提供しようとして、スパイク、クリート、または他の型のトラクション要素を含んでいる。有益ではあるが、特にプレイヤーの足が地面との接触を失い始めると(例えば、プレイヤーがダウンスイングの開始中に後足を押す際、プレイヤーがボールとの接触の直前、接触中、および接触後に前足で前方に回転する際、フォロースルー中など)、そのようなトラクション要素の価値は限られてくる。言い換えると、スパイク、クリート、または他の型のトラクション要素は、地面と接触していないと、トラクションまたはサポートを提供することを助けることができない。
【0020】
本発明の少なくともいくつかの局面はトラクションを改善するのを助け、スイング、ステップ、および/または他の体重シフト活動中に、着用者に対し安定で確固たるサポートを提供する。
【0021】
C.本発明によるフットサポート構造および関連製品の一般的な説明
1.本発明による特徴を含むフットサポート構造
一般に、本発明の局面はフットサポート要素およびそれらが使用される製品(例えば履物または他のフット受入装置製品のためのサポート構造)に関する。本発明の少なくともいくつかの例による、フット受入装置製品(例えば、運動靴を含む履物物品)に対するフットサポート部材(例えば、ソール構造および/またはその一部)は、第1の主(外)表面および第2の主(内)表面を有する、接触面に接触する部材(例えば、アウトソール構造)を含んでもよい。本発明の少なくともいくつかの例による第1の主表面は、(a)第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、これにより、接触面に接触する部材を外側および内側に分割する、第1の凹形セグメント、(b)接触面に接触する部材の外側のフォアフット部分において第1の主表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素、および(c)接触面に接触する部材の外側のヒール部分において第1の主表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素を含んでもよい。第1の凹形セグメントは接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、この場合、内側および外側は、屈曲線に対し動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に(例えば、そのようなサポート構造を含む履物物品を着用しながら、使用者が体重をシフトさせる際に)、独立して接触面と係合および脱係合する。
【0022】
さらに、本発明の少なくともいくつかの例によれば、フット受入装置製品(例えば、運動靴を含む履物物品)のためのフットサポート部材(例えば、ソール構造および/またはその一部)は、内側よりも可撓性が低く、および/またはより安定な外側を提供してもよい。この型のフットサポート部材は、第1の主(外)表面および第2の主(内)表面を有する接触面に接触する部材(例えば、アウトソール構造)をさらに含んでもよく、ここで、第1の主表面は、第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで、長軸方向に延在する第1の凹形セグメントを含む。また、この第1の凹形セグメントは、接触面に接触する部材において屈曲線を提供してもよく、この場合、接触面に接触する部材の内側および外側は、屈曲線に対し動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に(例えば、着用者の体重がシフトする際に)、独立して接触面と係合および脱係合する。
【0023】
フットサポート部材の外側は、本発明から逸脱しなければ、多くの異なる様式で、その内側よりも、可撓性が低く、および/またはより安定になるように製造してもよい。例えば、1つまたは複数の衝撃減衰部材または構造が提供され、接触面に接触する部材(例えば、ミッドソール部材、ヒールケージユニット、ガス充填ブラダを含むヒールユニットなど)と係合されるフットサポート部材構造では、1つまたは複数の衝撃減衰部材は、その内側に比べ、外側を可撓性が低く、および/またはより安定になるようにしてもよい(例えば、外側に追加のサポート構造を提供することにより;内側により強化されたヒールユニットケージまたはガスブラダ保持構造を提供することにより;内側の発泡体、ケージ、保持構造、または他のサポート材料に隙間または不連続性を提供することによりなど)。フットサポート部材を、内側に比べ外側を可撓性が低くおよび/またはより安定になるように作製する他の例示的な方法は、接触面に接触する部材の外側の少なくとも一部を、接触面に接触する部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも、より安定で、および/または可撓性が低い材料から構成すること;補助サポート要素を接触面に接触する部材の外側と係合させること;接触面に接触する部材の内側に隙間または不連続性を提供することなどを含む。安定性が増加し、および/または可撓性が減少した外側、ならびに/または安定性が減少し、および/または可撓性が増加した内側は、後方ヒール領域、側面ヒール領域、アーチ領域、フォアフット領域、および/またはつま先領域の1つまたは複数に配置されてもよい。
【0024】
本発明の少なくともいくつかの例によるフットサポート部材は、追加の特徴または構造を含んでもよい。例えば、上記様々なフットサポート部材の接触面に接触する部材はさらに、例えば、接触面に接触する部材の内および/または外側のフォアフットおよび/またはヒール部分に第1の主表面から延在する複数の地面貫入トラクション要素を含んでもよい。接触面に接触する部材はさらに、1つまたは複数の追加の凹形セグメントを含んでもよく、例えば、それらはフォアフットまたはヒール部分において、横方向または長軸方向に延在し、例えば、自然のフット可撓性に対応する位置などにあり、追加の可撓性および屈曲線を提供する。望ましい場合、様々な凹形セグメントのいくつか、いくつかの部分、または全てが、少なくとも部分的に別の材料、例えば、接触面に接触する部材の主部分を構成する材料より軟らかい材料で充填されてもよく、接触面に接触する部材の構造の可撓性特性がさらに促進される一方、着用者が凹形セグメントを介して地面要素を感じたり、凹形セグメントでソール構造に穴が開かないようになどされている。
【0025】
さらに、本発明の少なくともいくつかの例によるフットサポート部材(例えば、ソール構造)は、接触面に接触する部材と係合する1つまたは複数の衝撃減衰部材(例えば、ミッドソール構造)、インナーソールボード構造、インソール部材、ヒールカウンタ、膨張ブラダ、中敷き、トラクション要素などを含んでもよい。そのような追加の要素、例えば、衝撃減衰部材および/またはインナーソールボード部材は、接触面に接触する部材の第2の主表面と少なくとも部分的に係合する第1の主表面、およびその第1の主表面と反対の第2の主表面を含んでもよい。望ましい場合、衝撃減衰部材および/またはインナーソールボードまたは他の部材の少なくとも第2の主表面は、例えば、接触面に接触する部材に設けられた様々な凹形セグメントの位置の少なくともいくつかに対応する1つまたは複数の屈曲線を含んでもよい。さらに、望ましい場合、所与のサポート構造は、複数の衝撃減衰部材または他の構造(例えば、ミッドソールおよびインナーソールボードの両方)を含んでもよく、さらに望ましい場合、これらの個々の部材のいずれかまたは全てが、例えば、凹形セグメントの少なくともいくつかの位置に対応する、屈曲線を含んでもよい。
【0026】
上記型の可撓性サポート構造は、本発明の少なくともいくつかの例において、着用者の体重がシフトし、および/または着用者の足が移動した時に、着用者の足を接触面とかなり広い接触面積で接触させたままとすることにより、有利でありうる。例えば、ゴルフスイング(または他のスイング活動)中、体重はシフトする傾向があり、例えば、着用者の重心は中心または内側から外側に移動し、および/または外側から内側に移動する。上記型の可撓性サポート構造は、少なくともいくつかの構造において、接触面に接触する部材の外側および/または内側の独立した動き(例えば、屈曲線に関する互いに独立した動きまたは回転)を可能にし、これにより、地面と接触したままの接触面に接触する部材がより多くなる(例えば、そのような可撓性ならびに独立して相対的に動くことができる領域を含まないサポート構造に比べた場合)。さらに、内側安定性および/または可撓性特性に比べ、増加した外側安定性および/または減少した外側可撓性により、様々なスイング、ねじり、または移動動作、例えばゴルフスイング、野球もしくはソフトボールスイング、陸上ホッケースイング、ラクロス、ウォーキング、ランニングなどに関連する動作中、優れたサポートおよび/または快適さが提供される。
【0027】
上記本発明のサポート構造の様々な構造特徴および様々な局面は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の組み合わせ、置換、およびサブコンビネーションで使用してもよい。
【0028】
2.本発明によるサポート構造を含むフット受入装置製品
本発明の別の局面は、上記様々な型のフットサポート部材、例えば、ソール構造を含む履物物品などのフット受入装置製品に関する。本発明のいくつかの例では、フット受入装置製品は下記を含んでもよい:(a)フットカバー部材(例えば、上部部材);および(b)フットカバー部材と係合されたフットサポート部材。本発明のこの局面によるフットサポート部材は、下記特徴および/または特性のいずれかまたは全てを含んでもよい:1つまたは複数の凹形セグメント(例えば、上記様々な型の任意の所望の可撓性特性を提供する);フォアフットに位置する外側モーション阻止トラクション要素および/またはヒールに位置する内側モーション阻止トラクション要素(例えば、上記のようなねじりおよび/またはスイング動作を実施するためのサポートを提供する);内側の安定性および/または可撓性に比べ増加した外側の安定性および/または減少した外側の可撓性;および/または上記様々な特徴および/または構造のいずれかまたは全て。
【0029】
本発明による具体例および構造を以下でより詳細に記載する。読者は、これらの具体例および構造は、本発明を説明するためだけに記載されたものであり、本発明を制限するものと考えるべきではないことを理解すべきである。
【0030】
D.本発明の具体例
本出願における様々な図面は、本発明のいくつかの例によるフット受入装置製品におけるフットサポート部材およびそれらの配列の例を示す。同じ符号が複数の図面で見られる場合、その符号は、全体を通して同じまたは同様の部品を示すために、本明細書および図面において一貫して使用される。
【0031】
図1A〜1Dは本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造100の例(例えば、アウトソール部材を含む)の様々な図を示す。この例示した例のソール構造100は、外側の地面(または他の表面)に接触する部材102を形成する第1の主表面および地面に接触する部材表面102と反対の内側主表面104を含む。地面に接触する部材表面102は、基準面106を含み、これは、この例示した例では、ソール構造100の様々な特徴のための一般に連続した基礎を形成し、これについては下記でより詳細に記載する。基準面106はかなり平たく、滑らかに傾斜し、または湾曲し(例えば、フォアフット領域、アーチ領域、ヒール領域、つま先領域などのような様々な従来の靴の特徴を含むため)、またはそうでなければ、本発明から逸脱しないように成形される。基準面106(ならびにソール構造100の残り)は、本発明から逸脱しなければ、例えば、革、合成ゴム、ポリマ(例えば、熱可塑性ポリウレタン)などを含む任意の所望の材料で作製してもよい。基準面106はまた、本発明から逸脱しなければ、複数の独立した、および/分離した断片から構成してもよく、および/または、ソール構造全体100の一部のみに対応してもよい(例えば、後つま先部分、後ヒール部分を除くフォアフット部分のみなど)。
【0032】
この例示した例の基準面106は、その中で規定される少なくとも1つの一般に長軸方向に配列された、フォアフット部分(例えば、ソール構造100のつま先領域またはその付近)からリアフット部分(例えば、ソール構造100の後方ヒール領域またはその付近)まで延在する、凹形セグメント108を含む。この例の基準面106はさらに、その中で規定される複数の一般に横方向に配列された凹形セグメント(例えば、セグメント110aおよび110b、一般におよび総称的にセグメント110と呼ばれる)を含む。凹形セグメント108および110は任意の所望の方法で、例えば、ソール部材成形過程中に、切断行為により(例えば、ナイフ、レーザなどを使用して)ソール構造100中に設けてもよく、および/または当技術分野において公知の、および使用される従来の方法を含む、任意の他の方法で設けてもよい。この図示した例示構造100における凹形セグメント108および110は、ソール構造100において屈曲線を提供し、ソール構造100を様々な領域、例えば外側および内側に分割する。さらに、この構造例100では、図1A〜1Cで示されるように、凹形セグメント108および110は、ソール構造100の薄くなった領域を提供し、そのため、様々な領域(例えば、内側、外側、フォアフット領域など)の少なくともいくつかが屈曲線108および110について互いに移動または回転可能となり、動的力が内表面104を横切って横方向または長軸方向に移動すると、様々な領域が独立して、接触面と係合および脱係合できる。
【0033】
例えば、ゴルフスイング(または他のスイング動作)中に、上記のように、ゴルファーは自分の体重を足の中心領域から横方向に足の外側または内側に向かって、およびそこから中心に戻って、おそらく中心を越えて他の側に向かって、横方向にシフトさせてもよい。体重がシフトすると、着用者の靴のソールは様々な時に、特に着用者が従来の、かなり剛性で、可撓性のないソール構造を有する靴を着用している場合、地面との接触を失う傾向がある可能性がある。少なくとも1つの屈曲線および長軸方向の凹形セグメント108を提供することにより、ソール構造100は、凹形セグメント108により規定される屈曲線について靴の内側で着用者の足と共に曲がることができ、これにより、ソール構造100のより多くの割合が地面または他の接触面と、スイング、ステップ、または他の動作中より長い期間、接触したままとなりえる。さらに、ゴルフスイング中(またはウォーキング中もしくは他の活動中)、着用者は自分の体重を足の中心領域から足の前または後領域に向かって、およびそこから中心に戻って、おそらく中心を越えて反対側に向かってシフトさせてもよい。体重がシフトすると、着用者の靴のソールは、特に着用者が従来の、かなり剛性で、可撓性のないアウトソール構造を有する靴を着用している場合、地面との接触を失う傾向がある可能性がある。1つまたは複数の屈曲線および横方向の凹形セグメント110を提供することにより、ソール構造100は、凹形セグメント110により規定される屈曲線について靴の内側で着用者の足と共に曲がることができ、これにより、ソール構造100のより多くの割合が地面または他の接触面と、スイング、ステップ、または他の活動中より長い期間、接触したままとなりえる。
【0034】
「長軸方向」に延在するとして言及しているが、凹形セグメント108は、ソール構造100の長軸中心線の方向に延在するように限る必要はない。むしろ、図1Aに示されるように、この文脈で使用されるように、「長軸方向」という用語は凹形セグメント108およびこれにより規定される対応する屈曲線が、主に、長軸方向(例えば、一般に靴の前からその後に向かって)に、任意で湾曲して(例えば、長軸方向における典型的な足の屈曲線および/または可撓性の位置に対応するため)延在することを意味する。さらに、個々の長軸凹形セグメント108または屈曲線は完全にソール構造100の前からその後まで延在する必要はない。任意の所望の距離だけ延在してもよい。複数の長軸方向に延在する凹形セグメントが存在する場合(例えば、セグメント108および108a)、例えば図1Aで示されるように、様々なセグメントは互いに平行である必要はなく、正確に同じ方向に、同じアーチもしくは曲率で、または同じ寸法で(例えば、基準面の同じ深さまで、同じ幅または長さでなど)延在する必要はない。
【0035】
同様に、「横方向」に延在するものとして言及しているが、凹形セグメント110は、ソール構造100を横切って横方向に延在するように限る必要はない。むしろ、図に示されるように、この文脈で使用されるように、「横方向」という用語は凹形セグメント110およびこれにより規定される対応する屈曲線が、主に、横方向(例えば、一般に靴の外側からその内側に向かって)に、任意で湾曲して(例えば、横方向における典型的な足の屈曲線および/または可撓性に対応するため)延在することを意味する。さらに、望ましい場合、個々の横凹形セグメント110または屈曲線は完全にソール構造100を横切って延在する必要はない。任意の所望の距離だけ延在してもよい。複数の横方向に延在する凹形セグメント110が存在する場合(例えば、セグメント110aおよび110b、ヒールおよびフォアフット部分の追加のセグメントなど)、様々なセグメントは互いに平行である必要はなく、正確に同じ方向に、同じ曲率で、または同じ寸法で(例えば、基準面106の同じ深さまで、同じ幅または長さでなど)延在する必要はない。任意で、望ましい場合、ソール構造100の屈曲線は、着用者の足の典型的な屈曲領域または関節に対応してもよい。また、望ましい場合、屈曲線は少なくともいくつかのソール構造例100では、ヒール領域に設けてもよい。
【0036】
凹形セグメント108および110は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望のサイズ(例えば、長さ、幅、および/または深さ)としてもよい。望ましい場合、いくつかのより具体的な例として、凹形セグメントは約1mm〜15mm幅および1mm〜10mm深さであってもよい。いくつかのより具体的な例では、凹形セグメントは約1mm〜5mm幅および1mm〜5mm深さであってもよい。任意で、少なくともいくつかの例では、凹形セグメント108および/または110は、凹形セグメント108および/または110の底に0.25〜8mm、いくつかの場合には1〜5mmの基材が残るのに十分な厚さであってもよい。当然、所与の靴で凹形セグメントの全てが同じ寸法特性を有する必要はない。さらに、凹形セグメント108および110の寸法は、個々のセグメントの長さ、幅、および/または深さ全体に沿って変動してもよい。
【0037】
望ましい場合、凹形セグメント108および110のいくつかまたは全て、特に任意の非常に深い凹形セグメントおよび/または底に非常に薄い材料層が残っている(または、材料がないものさえ)凹形セグメントは、少なくとも部分的に別の材料112で充填してもよい(例えば、減少したまたは薄くなった量の基材を有する領域でソール構造100の望ましくない貫入を阻止するのを助けるため、減少したまたは薄くなった量の基材を有するこれらの領域で外部要素を着用者が感じるのを減少するためなど)。材料112は基層106を構成する材料よりも幾分軟らかくしてもよい。さらに、望ましい場合、充填材料112は部分的にのみ凹形セグメント108および110を充填してもよく、例えば、各凹形セグメント108および110の両側に小さなギャップが残り(例えば、充填材料112は集中させてもよく、そうでなければ、凹形セグメント108および/または110内に、両側に沿ってギャップを残すように配置させてもよい)および/または深さ方向に凹部またはわずかな降下が残る。このギャップは少なくともいくつかの構造で有用であり、上記で識別した所望の可撓性特性が得られる一方、依然として凹形セグメント108および/または110が実質的に充填されたままであり、上記で識別した望ましくない貫入および感じ取り特性が阻止できる。本発明から逸脱しなければ、任意の所望のギャップサイズ(ギャップ無しを含む)および/または充填材料112の厚さを提供してもよい。充填材料112は、本発明から逸脱しなければ、当技術分野で公知の、および使用される従来の様式を含む、任意の所望の様式で、例えば、成形により、セメントまたは接着剤によりなどにより、凹形セグメント108および/または110において提供してもよい。別の例として、望ましい場合、「充填材料」の外観は、単純に、例えば、2つの実質的に平行な線に沿って、かなり狭い線を基層106中に切り込むことによって提供されてもよく、2つの狭いチャネルおよびより厚い中央部分が形成される(すなわち、2つのチャネルのいずれかが「凹形セグメント」を形成し、「充填材料」がチャネル間のワンピースユニットとして基層106と共に一体形成される)。
【0038】
上記のように、充填材料112は存在する場合、基層106を形成する材料よりも幾分軟らかい。このように、ソール構造100は、凹形セグメント108および/または110ならびに充填材料112を省略した場合(例えば、連続した、凹みのないソール構造100が存在する場合)に比べ、より可撓性のままである。当然、これらの構造のために任意の所望の型の材料を使用してもよく、ゴムまたはポリマ材料(例えば、熱可塑性ポリウレタン)、当技術分野で公知の、および従来使用されている材料が含まれる。いくつかのより具体的な例として、基層106の材料は、例えば、60〜75 Shore A(いくつかの例では、64〜70 Shore A)を有するゴム材料から構築されてもよく、充填材料112は大体同じレベルの硬度を有してもよく、またはわずかに軟らかくてもよい(任意で、ゴムまたは可塑性ポリウレタン材料から作製)。別の可能性のある例としては、望ましい場合、充填材料112は64〜80 Shore A(例えば、いくつかの例では、約70〜78 Shore A、ときには約75 Shore A)の範囲の硬度を有する熱可塑性ポリウレタン(「TPU」)材料であってもよく、一方、基層106はまた、充填材料112より高い、例えば、70〜90 Shore A(例えば、いくつかの例では、約75〜88 Shore A、ときには約80〜85 Shore A)の範囲の硬度を有するTPU材料であってもよい。さらに、基層106全体が同じ硬度を有する必要はない。例えば、望ましい場合、内側(例えば、長軸屈曲線の内側)は、外側(例えば、長軸屈曲線の外側)より固い材料から作製してもよく、その反対も可能である(例えば、外側は、75〜85 Shore Aまたはより具体的には約80 Shore A硬度であり、対して、内側は、80〜90 Shore Aまたはより具体的には約85 Shore A硬度)。当然、本発明から逸脱しなければ、広範囲の他の材料、硬度、材料の組み合わせ、および/または硬度の組み合わせを使用してもよい。別の例として、望ましい場合、充填材料112は、充填材料112の中に切れ目、ギャップ、チャネル、空隙、または不連続性を提供することにより、基層106よりも軟らかく、および/またはより可撓性を有するように作製してもよい。
【0039】
屈曲線および/または凹形セグメント108および/または110は、本発明の全ての例において、図1A〜1Dで示される特定の位置に配置する必要はない。むしろ、望ましい場合、1つまたは複数の屈曲線および/または凹形セグメント108および/または110は、本発明から逸脱しなければ、ヒール領域、アーチ領域、および/またはフォアフット領域のいずれか1つまたは複数において提供してもよい。
【0040】
図1Dはこの例によるソール構造100の内表面104の平面図を示す。図示されるように、内表面104はその中に形成された、ソール構造の反対のフォアフット表面102上の凹形セグメント108および110の位置に対応する屈曲線114を含む。これらの内側の屈曲線114は、上記のように、ソール構造100の所望の可撓性特性をさらに促進するのを助ける。
【0041】
図1A〜1Dは、本発明の少なくともいくつかの例において存在する可能性のあるソール構造の他の構造特徴を示す。例えば、これらの図面は、このソール構造100例が、靴の少なくともヒール領域に対し追加の衝撃減衰特性を提供する衝撃減衰ヒールユニット120を含むことを示す。この例では別の衝撃減衰ヒールユニット120を提供することにより、ソール構造100のアウトソール部分がかなり薄く(例えば、基層106では1〜20mm(いくつかの例では、1.5〜5mm、ときには2〜3mm)および凹形部分108および110では0.25〜8mm(いくつかの例では、0.25〜2mm、ときには0.5〜1.5mm))維持される可能性があり、可撓性が維持され、一方、依然として、快適な歩行または他の活動のために十分な衝撃減衰が提供される。本発明から逸脱しなければ、この図示した例示構造100では、任意の所望の型の衝撃減衰ヒールユニット120を提供してもよいが、ヒールユニット120は、衝撃減衰ポリマ材料124、例えば、ポリウレタンまたはエチルビニルアセテート材料により少なくとも部分的に保持される、またはその中に封入されるガス充填ブラダ要素122を含む。また、この図示した例では、ヒールユニット120の任意の所望のサイズまたは厚さを提供してもよいが、ヒールユニット120全体は中央、ヒールサポート位置で約15mmの厚さである。ガス充填ブラダ122および/またはこの型の衝撃減衰材料124は公知であり、従来の履物製品、例えば、Beaverton, ORのNIKE, Inc.から入手可能な様々なAIR(登録商標)ブランド履物製品において使用されている。また、望ましい場合、衝撃減衰材料124は地面に接触する部材の内表面104の主部分を被覆する(例えば、および、望ましい場合、ソール構造100のためのミッドソール部材または他の衝撃減衰および/またはサポート構造として機能する)ように延在してもよい。
【0042】
当然、望ましい場合、本発明から逸脱しなければ、他の型のヒールユニット、ミッドソール要素、または衝撃減衰要素もしくは構造、例えば、従来の発泡体または他の衝撃減衰材料、円柱状衝撃吸収型要素(例えば、Beaverton, ORのNIKE, Inc.から入手可能な様々なSHOX(登録商標)ブランド履物製品において市販されているもの)などを提供してもよい。また、望ましい場合、ガス充填ブラダ122、衝撃吸収要素、または他の衝撃減衰要素は、存在する場合、本発明から逸脱しなければ、別の材料内(例えば、衝撃減衰材料124内)に隠されてもよく、そのような材料中に部分的隠されてもよく、または外部環境に開かれ、および暴露されてもよい。
【0043】
図1Bおよび1Cは、本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造100(または他のフットサポート部材製品)において使用可能である可能性がある別の特徴を示す。より詳細には、これらの図で示されるように、ヒールユニット120はその内側よりも外側で、より大きなサポートを提供し、および/またはより可撓性が低い。さらにより詳細には、図1Bおよび1Cで示されるように、この図示したソール構造例100では、ヒールユニット120は内側に沿ってケージ状保持構造126(図1B)および外側に沿ってケージ状保持構造128(図1C)を含む。ゴルフスイング(例えば、他のスイング動作)をより良好にサポートし、適合させるために、このソール構造例100では、ケージ状保持構造126および128は、外側が内側よりも、より多くのサポートを提供し、および/または可撓性が低くなるように形成される。これは、図示した構造100において、内側よりも外側により多くの保持構造128を提供することにより、およびサポートトラス状構造の多くで外側保持構造128を形成することにより達成される(例えば、図示した例では、内側保持構造126は全て本質的に互いに平行で、離されており、一方、外側保持構造128は互いに接合し、また交差し、異なる方向に延在し、例えば三角外観構造を形成する)。当然、広範囲にわたる異なる保持構造設計を使用して、内側よりも外側を安定で、および/または可撓性の低いものとしてもよい。
【0044】
当然、本発明から逸脱しなければ、外側を内側よりも安定で、および/または可撓性が低くなるように作製する他の方法を提供してもよい。例えば、ガス充填ブラダ122を、外側でサポート要素(例えば、プラスチックサポート要素、断面または対角サポートなど)を含むように設計してもよく、および/または、そうでなければ、より安定で、および/または可撓性の低い外側を提供するように設計してもよく;ガス充填ブラダ122は、外側に比べ、不連続性、溝、チャネル、または他の可撓性もしくは弱化部分を含むように設計されてもよく;衝撃減衰材料124は内側よりも外側でより安定になるように作製されてもよく(例えば、外側でより堅固な衝撃減衰材料を提供することにより;追加の保持サポート構造を外側に提供することにより(例えば、発砲体または他の衝撃減衰材料124に埋設される;内側で不連続性、溝、チャネル、または他の弱化部分を提供することにより);追加のサポート部材に、所望のサポートおよび/または可撓性特性を提供してもよく(例えば、ガス充填ブラダ122とアウトソールまたはミッドソール部分の間のプレート、補助サポート要素136を外側に提供してもよく、追加のソフト発泡体または他の材料138を内側に提供してもよいなど);内側より堅固な衝撃減衰要素(例えば、OR、BeavertonのNIKE, Inc.から入手可能な様々なSHOX(登録商標)ブランド履物製品において使用可能な型の衝撃減衰柱)を外側に提供してもよく;外側よりも、可撓性の高い衝撃減衰要素(例えば、Beaverton、ORのNIKE, Inc.から入手可能な様々なSHOX(登録商標)ブランド履物製品において使用可能な型の衝撃減衰柱)を内側に提供してもよく;いくつかの様式で、外側に比べ内側でより可撓性が高く、および/またはサポート性が低いミッドソール要素またはインナーソールボード要素を提供してもよいなど。
【0045】
本発明の例によるソール構造は、例えば、ねじり動作中にトラクションを提供する能力を増強させる追加の構造特徴、ゴルフ、野球、またはソフトボールスイング中;特に不均一な地形でのスタンディング、スイング、ウォーキング、ランニングまたは他の活動中などで使用されるものを有してもよい。当然、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の型のトラクション要素を提供してもよく、当技術分野で公知の、および使用されている従来のトラクション要素が含まれる。様々なトラクション要素のいくつかのより具体的な例は下記の通りである。
【0046】
本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造100は、様々なスイングおよび他の活動および上記動作を助けるように特定的に設計、配列されたトラクション要素を含んでもよい。この図示したソール構造例100では、ソール構造100の底面102は様々な異なる機能を実行するのを助ける複数のトラクション要素を含む。例えば、フォアフット領域、特にこの図示した例の外側フォアフット領域の複数のトラクション要素130は、外側方向に面した実質的に垂直な壁132および壁132から基準面106に向かって後方に延在する傾斜壁134を含む。このように、トラクション要素130は強い基礎およびサポートを提供し、足のフォアフット部分が外側方向に動くのを阻止または抑制しながら(例えば、ゴルフスイング中、強い基礎およびサポートを提供するため)、内側方向ではかなり容易なフォアフット移動が得られる(例えば、地面から脱係合した時、ウォーキングを再開した時などに再び足を容易に動かすため)。
【0047】
図1A〜1Dで示したソール構造例100は、ヒール部分で異なる型または配向のトラクション要素140を提供する。より詳細には、この図示したソール構造例100では、ヒール領域、特にヒール領域の外側領域のトラクション要素140は、内側方向に面した実質的に垂直な壁142および壁142から基準面106に向かって後方に延在する傾斜壁144を含む。このように、トラクション要素140は強い基礎およびサポートを提供し、足のヒール部分が内側方向に移動するのを阻止または抑制し(例えば、ゴルフダウンスイング中に強い基礎およびサポートを提供するため)ながら、外側方向ではかなり簡単にヒールの動きが得られる(例えば、地面から脱係合した時、ウォーキングを再開した時などに再び足を容易に動かすため)。
【0048】
図示したソール構造例100では、少なくともいくつかのトラクション要素(例えば、要素130および140)が、それらの基底寸法(例えば、基準面106に沿った長さまたは幅)の少なくとも1つが、トラクション要素の高さ寸法(例えば、基準面106からの距離)より大きくなるように設計される。そのようなトラクション要素は良好なサポート、地面貫入、および/または地面係合特性を提供し、ゴルフスイング中(例えば、ダウンスイング動作中)のトルクに抵抗する。
【0049】
図1A〜1Dで示したソール構造100の後ヒール領域に、さらに異なるトラクション要素150構造または配向を備えてもよい。図示されるように、この構造例100では、ヒール領域は、履物前面に面する実質的に垂直な壁152を、前面壁152から後に延在する傾斜壁154と共に有するトラクション要素150を含む。この構造および配向はウォーキング、スタンディング、またはスイング(または他の活動の実行)時に、特に下りまたは下方傾斜で、トラクションを提供するのを助ける。さらに、ソール構造100の最前つま先領域に別のトラクション要素160構造または配向を提供してもよい。この図示した構造例100では、つま先領域は、履物後面に面する実質的に垂直な壁162を、壁162から前方に向かって延在する傾斜壁164と共に有するトラクション要素160を含む。この構造および配向はウォーキング、スタンディング、またはスイング(または他の活動の実行)時に、特に上りまたは上方傾斜で、トラクションを提供するのを助ける。
【0050】
上記のように、本発明から逸脱しなければ、任意の型または配列のトラクション要素を使用してもよい。そのようなトラクション要素(例えば、要素130、140、150、および/または160)は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の様式で、例えば、それらをソール構造100の他の部分(例えば基準面106)と一緒にソール構造100内に一体成形することにより、それらをソール構造に(例えば、接着剤、セメント、ネジ、留め金、保持要素、他の機械的接合具などにより基準面106に)付着させることによりなどによりソール構造100の一部として含ませてもよい。望ましい場合、本発明の少なくともいくつかの例により、米国特許第6,817,117号および/または同第6,705,027号において示されている型および/または配列のトラクション要素を、本発明から逸脱しなければ、使用してもよい。これらの米国特許の各々は、参照により全体が本明細書に組み入れられる。
【0051】
この図示したソール構造例100では、ソール構造100の内側(長軸凹形セグメント108に関して内側)は、外側とは異なる型のトラクション要素を含む。より詳細には、この図示したソール構造例100は、例えば、ダウンスイング動作の少なくとも一部およびスイングのその他の部分中に、地面に簡単に貫入し、トラクションおよびサポートを提供するように設計された少なくともいくつかのトラクション要素170を含む。望ましい場合、少なくともいくつかの例では、少なくともいくつかのトラクション要素170は、それらの高さ寸法(例えば、基準面106からの距離)は、基底寸法(例えば、基準面106に沿った長さおよび幅寸法)より大きくなるように設計されてもよい。さらに、望ましい場合、トラクション要素170の少なくとも1つの側壁(例えば、基準面106から延在する壁)は実質的に平らで、および/または基準面106に対し垂直で、および/または所望の方向に向けられ、例えば、良好な地面貫入および/または少なくともいくらかのトルク抵抗レベルを提供するのを助ける。例えば、望ましい場合、ヒール領域のトラクション要素170は靴の内側に面する実質的に平たく、および/または垂直な壁を有してもよく(例えば、壁142が面する方向と同様)、および/またはフォアフット領域のトラクション要素170は、外側に面する、実質的に平らで、および/または垂直な壁を有してもよい(壁132が面する方向と同様)。望ましい場合、トラクション要素170は靴の外側に設けてもよい。そのようなトラクション要素170は良好なサポート、地面貫入、および/またはゴルフスイング中(例えば、ダウンスイング動作中)にトルクに抵抗するのを助ける地面係合特性、ウォーキングおよび/または動作再開の間の良好な解放特性などを提供する。
【0052】
さらに、望ましい場合、図1Aおよび1Bで示されるように、ソール構造100の内側(または他の側)に追加のトラクション要素、例えば、様々なトラクション要素170の周りに設けられるかなり小さな、丸いトラクション要素180を設けてもよい。そのようなトラクション要素180は追加の地面貫入トラクションおよびサポートを提供することができる。当然、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の形状および/または任意の所望の位置で、追加のトラクション要素180を提供してもよい。
【0053】
例えば、図1Aで示されるように、様々な凹形セグメント108および110がアウトソール部材底面102を複数の異なる領域、例えば、内側および外側つま先領域(凹形セグメント110aの前)、内側および外側フォアフット領域(凹形セグメント110aと110bとの間)、および内側および外側後方領域(凹形セグメント110bの後)に分割する。これらの様々な異なる領域はまた、より小さな領域に分割されてもよく、および/または、例えば、追加の凹形セグメントの存在により、他の領域を提供してもよい。さらに、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の数、型、または構成のトラクション要素を様々な領域で提供してもよい。
【0054】
図2Aおよび2Bは、本発明の少なくともいくつかの例による別のソール構造例200を示す。理解を短く、容易にするために、図1A〜1Dの例で示したものと同じまたは同様の構造および機能を有する部分は、図1A〜1Dで使用したものと同じ符号で標識する。
【0055】
図2Aおよび2Bのソール構造200は、図1A〜1Dで示したソール構造100とは様々な点で異なる。例えば、このソール構造例200はいくつかの横凹形セグメントおよび/または屈曲線(例えば、110c〜110i)を含み、それらのいくつかは部分的にのみ、ソール構造200を横切って延在し、これらの凹形セグメント110および/または屈曲線は、例えば、上記型の充填材料で充填され、または部分的に充填されてもよい。望ましい場合、様々な屈曲線および凹形セグメントを、ソール構造の可撓性を増強させ、可撓性を提供する位置に、とりわけ足の自然の屈曲点に対応する位置に提供してもよい。
【0056】
さらに、この構造例200では、外側強化構造(例えば、外側を内側よりも安定性が高く、および/または可撓性が低くなるようにするために使用される構造)が、本質的にソール構造の外側全体に沿って、延在するか、または提供される。外側強化構造は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の様式で提供してもよく、この図示した例では、サポート基礎部材202が、外側に沿って、例えばアウトソール部材204と衝撃減衰部材(例えばミッドソール部材)または他のフットサポートもしくはソール構造206との間に提供される。さらに、図2Bで示されるように、ガス充填ブラダ122の上面および/または底面上のくぼみ、溶接領域、または他の凹形構造を発泡体または他の衝撃減衰材料(図2Bで符号208で示した充填材料、例えば、ミッドソールまたは他の衝撃減衰部材を形成する発泡体または他の材料が注がれる場合、これらの部材の材料など)で充填してもよい。さらに、またはその代わりに、望ましい場合、ガス充填ブラダ122の上面および/または底面上の任意のくぼみ、溶接領域、または他の凹形構造は追加のサポート構造、例えばプラスチックサポート(例えば、PEBAX(登録商標)(Atofina Corporation of Puteaux、Franceから入手可能なポリエーテル-ブロックコポリアミドポリマ)サポート)を含んでもよく、これにより外側が内側よりも安定性が高く、可撓性が低くなる。望ましい場合、図2Aで示されるように、凹形セグメント108および/または110の少なくともいくつかおよび/またはいくつかの部分は、アウトソール部材204の基準面106の材料を通って完全に延在するように構成されてもよく、そのため、例えば、サポート基礎部材202またはソール構造200の他の部分が凹形セグメント108/および110の少なくともいくつかの部分を介して暴露される。望ましい場合、サポート基礎部材202はさらに、内および/または外表面に、例えば、アウトソール部材204の屈曲線に対応する位置(例えば、凹形セグメント108および/または110の位置)で屈曲線を含んでもよい。当然、本発明から逸脱しなければ、上記様々な例の代わりに、またはそれらと組み合わせて、外側サポートおよび/または内側可撓性を提供する他の方法を使用してもよい。
【0057】
サポート基礎部材202は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の材料から作製してもよく、履物構造において公知の、および使用される従来の材料、例えば、プラスチック(例えば、PEBAX(登録商標)(Atofina Corporation of Puteaux、Franceから入手可能なポリエーテル-ブロックコポリアミドポリマ)、熱可塑性ポリウレタンなど)が挙げられる。また、望ましい場合、サポート基礎部材202は、ヒールプレート、インナーソールボード、またはソール構造200全体の他の部分として機能してもよい。
【0058】
図2Aおよび2Bはさらに、アウトソール部材204の外表面102上の様々な位置に、追加のゴルフスパイクトラクション要素210を含むことを示す。当然、本発明から逸脱しなければ、任意の数および/または所望の型のトラクション要素210を提供してもよく、そのようなトラクション要素210は、外表面102の任意の所望の位置に配置してもよい。この特定の図示した構造例200では、トラクション要素210は、アウトソール部材204に載置されると特定の配向を提供するように配列され、例えば、個々のトラクション要素は、フォアフット部分の外側およびヒール部分の内側でかなり高く、および狭い地面貫入部材210aを有するように、およびフォアフット部分の内側およびヒール部分の外側でねじれ抵抗部材210bを有するように(例えば、上記トラクション要素130および140に関し一般的に記述したように、実質的に垂直な壁210cおよび傾斜壁210dを有するように)構造化され、載置される。これらのスパイク型トラクション要素210は、当技術分野で公知の、および使用される従来の載置システムの使用によるを含む、スレッド、他の保持システムなどによる、を含む任意の所望の様式でアウトソール部材204に載置されてもよい。
【0059】
図3および4は、それぞれ、幾分異なる設計であるが、上記特徴の様々な組み合わせを含む、ソール構造300および400の別の例を示す。これらの構造例300および400では、長軸凹形セグメント108がソール構造300および400の長軸方向の長さのほぼ全体に走っており(例えば、この図示した例では、全長の少なくとも85%、およびいくつかの例では全長の少なくとも90%または95%)、少なくとも2つのフォアフットに配列させた横凹形セグメント110aおよび110bが提供される。これらの構造例300および400では、幾分湾曲した(図3)または「V字形」(図4)のヒール配向横凹形セグメント110cが提供される。当然、望ましい場合、これらの図で示した単一セグメント110cに代えて、別の、独立したヒール配向凹形セグメントを提供してもよい(例えば、外側から長軸セグメント108まで延在する1つの横セグメントおよび内側から長軸セグメント108まで延在する1つの横セグメント)。任意で、凹形セグメント108、110a、110b、100cなどのいくつか、全て、および/またはいくつかの部分は少なくとも部分的に、上記のように、充填材料112で充填されてもよい。図2Aと共に説明されている型の一方向に配向されたスパイク型トラクション要素210(例えば、ヒール部分とフォアフット部分では異なる配向を有する、異なる型のスパイクツメ210aおよび210bを有するなど)がこれらの構造例300および400で提供されているが、本発明から逸脱しなければ、他の型のスパイク型トラクション要素(または、スパイク型トラクション要素無し)を提供してもよい。また、図示されるように、符号130、140、150、160、および/または170により指定される型のトラクション要素、ならび他の型のトラクション要素は、本発明から逸脱しなければ、特定のソール構造300および/または400に含まれる可能性がある。
【0060】
図5は、本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造(例えば、100、200、300、400など)を含む可能性のある履物物品例500の部分側面図である。この例のソール構造(この図で使用される符号100)はさらに、ソール構造100の内表面104および/または衝撃減衰部材124と係合されるインナーソールボード要素510(図5Aの参照されたい)を含んでもよい。望ましい場合、図5および5Aで示されるように、インナーソールボード要素510の少なくとも最上表面(例えば、着用者の足に最も近い表面)はまた、アウトソール部材の地面接触面102の屈曲線および凹形領域108および110のいくつかまたは全てに対応するように任意で配置された、屈曲線512(例えば、薄くなった領域、予め曲げられた、湾曲可能な、または折れた領域、空き領域または不連続部など)を含んでもよい。望ましい場合、インナーソールボード要素510の下面もまた、屈曲線を含んでもよい。インナーソールボード510は追加のサポートを提供してもよく、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の材料、例えば金属、ポリマ材料(例えば、PEBAX(登録商標)(Atofina Corporation of Puteaux、Franceから入手可能なポリエーテル-ブロックコポリアミドポリマ)など)などから作製されてもよく、任意の所望の厚さを有してもよく、および/または厚さは変動してもよい(例えば、0.25mm〜5mm)。当然、全ての履物構造が、図5および5Aで示した型のインナーソールボード部材を含むとは限らない。
【0061】
本発明による少なくともいくつかのソール構造例100では、ソール構造100はさらに、インナーソールボード510(あれば)、ソール構造100の内表面104、および/またはソール構造100の衝撃減衰部材124と係合するミッドソールまたは他の衝撃減衰要素520(図5Bも参照されたい)を含んでもよい。ミッドソールまたは他の衝撃減衰要素520は、本発明から逸脱しなければ、履物構造全体の外部、履物内部、および/または任意の所望の位置に配置してもよく、当技術分野で公知の、および使用される従来の構造として、および/または従来の位置に配置されることが含まれる(内部ミッドソール部材はしばしば、例えば、図5および5Aで示される型のインナーソールボード構造と組み合わせて、しばしば、より「正装用」または「サドル」シューズスタイルの履物構造で使用され、一方、外部ミッドソールはしばしば、より「競技用」または「スニーカー」スタイル履物構造で、典型的にはインナーソールボード無しで使用される)。望ましい場合、図5および5Bで図示されるように、ミッドソール要素520の少なくとも最上表面(例えば、着用者の足に最も近い表面)もまた、アウトソール部材の地面接触面102の屈曲線および凹形領域108および110のいくつかまたは全てに対応するように任意で配置された、屈曲線522(例えば、薄くなった領域、予め曲げられた、湾曲可能な、または折れた領域、空き領域または不連続部など)を含んでもよい。望ましい場合、ミッドソール要素520の下面もまた、屈曲線を含んでもよい。ミッドソール要素520は追加の衝撃減衰特性を提供してもよく、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の材料、例えばゴム、ポリマ材料(例えば、ポリウレタン、エチルビニルアセテート、ファイロン、ファイライト、発泡体など)などから作製されてもよく、任意の所望の厚さを有してもよく、および/または厚さは変動してもよい(例えば、0.5mm〜10mm、いくつかの例では約3〜8mm、ときには5〜6mm)。
【0062】
この例の履物構造500はさらに、ソール構造100と係合した上部部材502を含む。本発明から逸脱しなければ、上部部材502およびソール構造100を互いに係合させる任意の所望の方法(直接的または間接的)を使用してもよく、当技術分野で公知の、および使用される従来の方法が含まれる。より具体的な例として、図5に示されるように、上部部材502は、インナーソールボード510とアウトソール部材100との間、および/またはミッドソール要素520とアウトソール部材100との間で、例えば従来の永続的手段などで、例えばセメント、接着剤、縫い合わせなどを用いて、係合および保持されてもよい。上部部材502は、本発明から逸脱しなければ、任意の所望の材料および/または材料の組み合わせから作製してもよく、当技術分野で公知の、および使用される従来の材料、例えば織物、革、ポリマ材料、ゴム材料などの1つまたは複数が含まれる。
【0063】
上部部材502は、任意の所望の数の断片を含んでもよく、および/または本発明から逸脱しなければ、任意の所望の構成で作製してもよく、当技術分野で公知の、および使用される従来の構成が含まれる。履物構造500はまた、追加の構造または要素、当技術分野で公知の、および使用される従来の構造および/または要素、例えば、固定システム(例えば、ひも、バックル、面ファスナー、ファスナーなど);ヒールカウンター;インソール部材;内部ブーティ;中敷き;追加の衝撃減衰要素;ガス充填ブラダ;衝撃減衰発泡体柱などを含んでもよい。
【0064】
使用時には、本発明の局面および特徴により、着用者は様々な異なる状況において、例えばスイング動作をする時、ステップまたは他の動きをする時(起伏のある、または平らでない地形でさえ)、および/または履物物品500を着用しながら着用者が自分の体重をシフトさせる、および/または自分の重心を変化させる別の時に、地面との接触表面積のレベルおよび程度を高く維持することができる。例えば、平らな地面に静かに立っている時(例えば、ゴルフスイングの開始時)、着用者の体重はかなり均一にその足(例えば、足の中心または母指球)に分配されている可能性がある。着用者がゴルフスイング(例えば、他のスイング動作)を開始すると、着用者は自分の体重を足の両側および前に(例えば、ゴルフスイング中、前足の内側に向かって、および後足の外側に向かって)シフトし始める可能性がある。重心または体重がソール構造100の内側を横切ってシフトすると、ソール部材100の個々のセクションおよび/またはサブセクションが移動し(例えば、屈曲線108および/または110について互いに回転し、または幾分移動し)、そのため、ソール部材100全体が、スイング過程全体において1度に、および/または初期に地面との接触を失うことはない。
【0065】
より詳細には、上記のように、ゴルフスイングの開始部分(バックスイング)中、プレイヤーの体重は前足の内側に向かって、および後足の外側に向かってシフトする可能性がある。前足のソール構造100の前部分は体重が前足の内側に向かってシフトすると凹形セグメント108について移動することができるので、そのソール構造100の外側部分は必要であれば地面から離れることができ(凹形セグメント108についてのソール構造100の可撓性による)、一方、ソール構造100の内側は地面との良好な接触を維持する。ソール構造100の可撓性により、例えば、着用者がダウンスイング中にボールに移動すると、内側を地面上により長い間維持することができる(これにより、ダウンスイングおよび典型的なスイングのボール接触相に対し確固たるサポートが提供される)。同様に、後足では、後足のソール構造100の前部分は、体重が後足の外側に向かってシフトすると、凹形セグメント108について移動することができるので、ソール構造100の内側部分は必要であれば地面から離れることができ(凹形セグメント108についてのソール構造100の可撓性による)、一方、ソール構造100の外側部分は地面との良好な接触を維持する。足のヒール部分はまた、プレイヤーの体重がシフトすると、凹形セグメント108について移動可能、または回転可能となるように作製してもよい。
【0066】
バックスイングからフォワードスイングへスイングが移行するにつれ、プレイヤーの体重および/または重心は、靴の中で中心に向かって戻り、靴の反対側に向かってシフトする可能性がある(例えば、少なくともいくつかのスイングの連続では、ねじれ力が適用され、その軸は一般に着用者の足または脚の中心部分を通って走っている)。着用者の足の前方外側に面する実質的に垂直な壁132および着用者の足の後方内側に面する実質的に垂直な壁142を提供することにより、着用者は、ゴルフスイング中のプッシュオフをサポートする良好なトラクションを得ることができる(例えば、実質的に垂直な壁132および142は地面と係合し、スイングに対しかなり確固とした基礎を提供する)。さらに、凹形セグメント108(および/または110)についてのソール構造100の様々な部分の移動により、ダウンスイングおよびフォロースルー動作中に体重シフトが起こると、ソール構造100のより多くが地面と接触するように維持できる。
【0067】
ソール構造100の前部分上のトラクション要素160により、着用者が上り坂地形で動く、または立っている時に、トラクションが維持される(着用者は典型的には前傾になり、および/またはより多くの体重を自分のつま先に置き、自分のバランスを維持するので、実質的に垂直な壁162は地面と係合し、トラクションを提供するのを助ける)。同様に、ソール構造のヒール部分の後方トラクション要素150により、着用者が下り坂地形で動く、または立っている時に、トラクションが維持される(例えば、着用者は典型的には弓なりになり、および/またはより多くの体重を自分のヒールに置き、自分のバランスを維持するので、実質的に垂直な壁152は地面と係合し、トラクションを提供するのを助ける)。さらに、体重が前から後、およびその逆にシフトするので(例えば、ウォーキング、ランニング、スイングなどの間のステップおよびランディング活動中)、横凹形セグメント110について、ソール構造100のいくつかの部分が他の部分に対して移動すると、長軸凹形セグメント108に対して上述したものと同様に、ソール構造100のより多くが、地面と接触したままとなることができる(例えば、非可撓性および/または剛性アウトソール構造と接触する程度に比べた場合)。
【0068】
特に、本明細書で図示し、記載した様々な具体的なソール構造例は下記を含む:(a)外側の回転阻止要素(例えば、長軸屈曲線の外側)および(b)内側の地面貫入要素(例えば、長軸屈曲線の内側)。これらの特徴は、例えば、ゴルフスイング(または、他のスイング動作)中、使用者は足の内側に下方圧力を、足の外側に回転力を加える傾向があるので、有用である可能性がある。そのため、靴ソールの内側の地面貫入トラクション要素(例えば、上記のように、基底寸法よりも大きな高さ寸法を有する)は、スイングのある部分中、良好な下方加圧サポートおよびトラクションを提供するのを助けることができ、靴ソールの外側の回転阻止要素(例えば、側面に面した壁および/または基底幅または長さ寸法の少なくとも1つより小さな高さを有する)はスイングのある部分中、良好な回転サポートおよびトラクションを提供するのを助けることができる。当然、本発明から逸脱しなければ、地面貫入トラクション要素、回転阻止トラクション要素、および/または他のトラクション要素構造に対し、追加のおよび/または代わりの位置が可能である。
【0069】
さらに、図示したソール構造例では、様々なトラクション要素構造が、例えば、ゴルフスイング中に足および靴に加えられる典型的な力に関し、前足および後足の両方に適したソール構造上の位置で提供される。言い換えれば、対の靴の各々が、同じ一般的なソール構造(互いの鏡像)を有する。当然、望ましい場合、ソール構造ならびに様々なトラクション要素構造およびその位置に対するさらなる改良を実施してもよく、前および後足に対しと特異的なトラクション要素構造および位置が最適化される(例えば、ゴルフスイングまたは他の活動中)。そのような状況では、異なるゴルフシューズ(または、別のスポーツもしくは活動に特異的な靴)またはゴルフシューズの組み合わせを、右利きおよび左利きプレイヤーのために提供してもよい。言い換えれば、対の靴各々が、対の一方の靴のソール構造の鏡像であるソール構造を含む必要はない。本発明の少なくともいくつかの例によれば、右および左足に対し異なるトラクション要素構造および配列を有する履物対を提供してもよい。
【0070】
また、様々な図に示されるように、本発明の例によるソール構造は、「スパイク有り」および「スパイク無し」の両方でありうる(例えば、どちらも、図2A、2B、3および4で示されるように金属またはプラスチックの取り外し可能なスパイクまたはクリートを含み、図1A〜1Cで示されるようにそのような構造が省略される)。
【0071】
本発明の特徴および局面は、広範囲にわたる靴または他のフット受入装置、特にスイング運動をする時に使用される靴または他のフット受入装置(例えば、ゴルフシューズ、野球またはソフトボールシューズ、クリケットシューズ、陸上ホッケーシューズ、ビデオゲームプレイにおいて使用される足を保持するための装置など)に適用してもよい。
【0072】
D.結論
本発明について、本発明を実施する現在好ましい様式を含む具体例に関して記載してきたが、当業者であれば、上記構造の多くの変更、組み合わせ、および置換があることを認識するであろう。さらに、上記例に含まれる様々な特定の構造特徴は、本発明によるいくつかの構造例に含まれる可能性のある構造特徴例を示すにすぎない。当業者であれば、様々な特定の構造特徴は、本発明から逸脱しなければ、履物または他のフット受入装置製品において省略してもよく、および/または改良してもよいことを理解するであろう。このように、読者は、本発明の精神および範囲が、添付の特許請求の範囲で説明されているように広く理解すべきであることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1A】本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造の底(外)面図である。
【図1B】本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造の内側側面図である。
【図1C】本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造の外側側面図である。
【図1D】本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造の上(内)面図である。
【図2】図2Aおよび2Bはそれぞれ、本発明のいくつかの例による別のソール構造の底(外)面図および外側側面図である。
【図3】本発明のいくつかの例による別のソール構造の底(外)面図である。
【図4】本発明のいくつかの例による別のソール構造の底(外)面図である。
【図5】本発明の少なくともいくつかの例によるソール構造を含む履物物品例の部分側面図である。
【図5A】本発明の少なくともいくつかの例による履物物品に含まれる可能性のあるインナーソールボード構造例の上面図である。
【図5B】本発明の少なくともいくつかの例による履物物品に含まれる可能性のあるミッドソール構造例の上面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触面に接触するための第1の主表面と、第1の主表面と反対の第2の主表面とを含む接触面に接触する部材を含み、
第1の主表面は、
第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、接触面に接触する部材を内側と外側に分割する、第1の凹形セグメントであって、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合する、第1の凹形セグメントと、
接触面に接触する部材の外側のフォアフット部分において第1の主表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素と、
接触面に接触する部材の外側のヒール部分において第1の主表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素
とを含む、
フット受入装置のためのフットサポート部材。
【請求項2】
第1の主表面が、接触面に接触する部材のフォアフット部分に、第2の主表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項1記載のフットサポート部材。
【請求項3】
接触面に接触する部材の主部分を構成する材料よりも軟らかく、少なくとも部分的に第1の凹形セグメントを充填する第1の材料をさらに含む、請求項1記載のフットサポート部材。
【請求項4】
接触面に接触するための第1の主表面と、第1の主表面と反対の第2の主表面とを含む、接触面に接触する部材を含み、
第1の主表面は、第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在する第1の凹形セグメントを含み、第1の凹形セグメントは接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、接触面に接触する部材を内側と外側に分割し、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合し、フットサポート部材の外側はフットサポート部材の内側よりも可撓性が低い、
フット受入装置のためのフットサポート部材。
【請求項5】
第1の主表面が、接触面に接触する部材のフォアフット部分に、第2の主表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項4記載のフットサポート部材。
【請求項6】
ガス充填ブラダを含み、接触面に接触する部材と係合し、接触面と接触する部材の少なくともヒール部分に配置された衝撃減衰部材をさらに含む、請求項4記載のフットサポート部材。
【請求項7】
ガス充填ブラダが、少なくとも部分的に、フットサポート部材の外側に沿って配置された第1の保持構造およびフットサポート部材の内側に沿って配置された第2の保持構造中に含まれ、第1の保持構造は第2の保持構造よりも可撓性が低い、請求項6記載のフットサポート部材。
【請求項8】
フットサポート部材の外側が、少なくとも部分的には、少なくともヒール部分で内側よりも外側で可撓性が低い衝撃減衰部材を提供することにより、フットサポート部材の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項4記載のフットサポート部材。
【請求項9】
フットサポート部材の外側が、少なくとも部分的には、接触面に接触する部材の外側の少なくとも一部を、接触面に接触する部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、フットサポート部材の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項4記載のフットサポート部材。
【請求項10】
フットサポート部材の外側が、少なくとも部分的には、補助サポート要素を接触面に接触する部材の外側と係合させることにより、フットサポート部材の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項4記載のフットサポート部材。
【請求項11】
外表面と内表面とを含むアウトソール部材を含み、
外表面は、
内表面に向かって、アウトソール部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、アウトソール部材において屈曲線を提供し、アウトソール部材を内側と外側に分割する、第1の凹形セグメントであって、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が内表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合する、第1の凹形セグメントと、
アウトソール部材の外側のフォアフット部分において外表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素と、
アウトソール部材の外側のヒール部分において外表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素
とを含む、
ソール構造。
【請求項12】
アウトソール部材が、内側のフォアフット部分に外表面から延在する複数の地面貫入トラクション要素と、内側のヒール部分に外表面から延在する複数の地面貫入トラクション要素とをさらに含む、請求項11記載のソール構造。
【請求項13】
地面貫入トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長および基底幅寸法よりも大きな高さ寸法を有する、請求項12記載のソール構造。
【請求項14】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項11記載のソール構造。
【請求項15】
外表面が、アウトソール部材のヒール部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項14記載のソール構造。
【請求項16】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項14記載のソール構造。
【請求項17】
アウトソール部材の主部分を構成する材料よりも軟らかく、少なくとも部分的に第1の凹形セグメントを充填する第1の材料をさらに含む、請求項11記載のソール構造。
【請求項18】
外側モーション阻止トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長または基底幅寸法の少なくとも1つよりも小さな高さ寸法を有する、請求項11記載のソール構造。
【請求項19】
内側モーション阻止トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長または基底幅寸法の少なくとも1つよりも小さな高さ寸法を有する、請求項11記載のソール構造。
【請求項20】
アウトソール部材がゴルフシューズアウトソールを構成する、請求項11記載のソール構造。
【請求項21】
外表面と内表面とを含むアウトソール部材を含み、
外表面は、内表面に向かって、アウトソール部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在する第1の凹形セグメントを含み、第1の凹形セグメントはアウトソール部材において屈曲線を提供し、アウトソール部材を内側と外側に分割し、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が内表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合し、ソール構造の外側はソール構造の内側よりも可撓性が低い、
ソール構造。
【請求項22】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項21記載のソール構造。
【請求項23】
外表面が、アウトソール部材のヒール部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項22記載のソール構造。
【請求項24】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項22記載のソール構造。
【請求項25】
アウトソール部材の少なくともヒール部分に配置され、アウトソール部材と係合した衝撃減衰部材をさらに含む、請求項21記載のソール構造。
【請求項26】
衝撃減衰部材はガス充填ブラダを含む、請求項25記載のソール構造。
【請求項27】
ガス充填ブラダが、少なくとも部分的に、ソール構造の外側に沿って配置された第1の保持構造およびソールの内側に沿って配置された第2の保持構造中に含まれ、第1の保持構造は第2の保持構造よりも可撓性が低い、請求項26記載のソール構造。
【請求項28】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、衝撃減衰部材の外側の少なくとも一部を、衝撃減衰部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、ソール構造の内側よりも、可撓性が低くなるように作製される、請求項25記載のソール構造。
【請求項29】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、アウトソール部材の外側の少なくとも一部を、アウトソール部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、ソール構造の内側よりも、可撓性が低くなるように作製される、請求項21記載のソール構造。
【請求項30】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、補助サポート要素をアウトソール部材の外側と係合させることにより、ソール構造の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項21記載のソール構造。
【請求項31】
アウトソール部材がゴルフシューズのアウトソールを成す、請求項21記載のソール構造。
【請求項32】
フットカバー部材と、
接触面に接触するための第1の主表面と、第1の主表面と反対の第2の主表面とを有する接触面に接触する部材を含み、
第1の主表面は、
第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、接触面に接触する部材を内側と外側に分割する、第1の凹形セグメントであって、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合する、第1の凹形セグメントと、
接触面に接触する部材の外側のフォアフット部分において第1の主表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素と、
接触面に接触する部材の外側のヒール部分において第1の主表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素
とを含む、
フットカバー部材と係合したフットサポート部材
とを含む、フット受入装置。
【請求項33】
第1の主表面が、接触面に接触する部材のフォアフット部分に、第2の主表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項32記載のフット受入装置。
【請求項34】
接触面に接触する部材の主部分を構成する材料よりも軟らかく、少なくとも部分的に第1の凹形セグメントを充填する第1の材料をさらに含む、請求項32記載のフット受入装置。
【請求項35】
フットカバー部材と、
接触面に接触するための第1の主表面と、第1の主表面と反対の第2の主表面とを有する接触面に接触する部材を含む、フットカバー部材と係合したフットサポート部材であって、第1の主表面は、第2の主表面に向かって、接触面に接触する部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在する第1の凹形セグメントを含み、第1の凹形セグメントは接触面に接触する部材において屈曲線を提供し、接触面に接触する部材を内側と外側に分割し、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が第2の主表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合し、フットサポート部材の外側はフットサポート部材の内側よりも可撓性が低い、フットサポート部材
とを含む、フット受入装置。
【請求項36】
第1の主表面が、接触面に接触する部材のフォアフット部分に、第2の主表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項35記載のフット受入装置。
【請求項37】
ガス充填ブラダを含み、接触面に接触する部材と係合し、接触面と接触する部材の少なくともヒール部分に配置された衝撃減衰部材をさらに含む、請求項35記載のフット受入装置。
【請求項38】
ガス充填ブラダが、少なくとも部分的に、フットサポート部材の外側に沿って配置された第1の保持構造およびフットサポート部材の内側に沿って配置された第2の保持構造中に含まれ、第1の保持構造が第2の保持構造よりも可撓性が低い、請求項37記載のフット受入装置。
【請求項39】
フットサポート部材の外側が、少なくとも部分的には、接触面に接触する部材の外側の少なくとも一部を、接触面に接触する部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、フットサポート部材の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項35記載のフット受入装置。
【請求項40】
フットサポート部材の外側が、少なくとも部分的には、補助サポート要素を接触面に接触する部材の外側と係合させることにより、フットサポート部材の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項35記載のフット受入装置。
【請求項41】
上部部材と、
外表面および内表面を有するアウトソール部材を含み、
外表面は、
内表面に向かって、アウトソール部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在し、アウトソール部材において屈曲線を提供し、アウトソール部材を内側と外側に分割する、第1の凹形セグメントであって、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が内表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合する、第1の凹形セグメントと、
アウトソール部材の外側のフォアフット部分において外表面から延在する複数の外側モーション阻止トラクション要素と、
アウトソール部材の外側のヒール部分において外表面から延在する複数の内側モーション阻止トラクション要素
とを含む、
上部部材と係合したソール構造
とを含む、履物物品。
【請求項42】
アウトソール部材が、内側のフォアフット部分に外表面から延在する複数の地面貫入トラクション要素と、内側のヒール部分に外表面から延在する複数の地面貫入トラクション要素とをさらに含む、請求項41記載の履物物品。
【請求項43】
地面貫入トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長および基底幅寸法よりも大きな高さ寸法を有する、請求項42記載の履物物品。
【請求項44】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項41記載の履物物品。
【請求項45】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項44記載の履物物品。
【請求項46】
少なくとも部分的に第1の凹形セグメントを充填する第1の材料をさらに含む、請求項41記載の履物物品。
【請求項47】
第1の材料がアウトソール部材の主部分を構成する材料よりも軟らかい、請求項46記載の履物物品。
【請求項48】
少なくともアウトソール部材のヒール部分に配置され、アウトソール部材と係合した衝撃減衰部材をさらに含む、請求項41記載の履物物品。
【請求項49】
外側モーション阻止トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長または基底幅寸法の少なくとも1つよりも小さな高さ寸法を有する、請求項41記載の履物物品。
【請求項50】
内側モーション阻止トラクション要素の少なくともいくつかが、その基底長または基底幅寸法の少なくとも1つよりも小さな高さ寸法を有する、請求項41記載の履物物品。
【請求項51】
ゴルフシューズを成す、請求項41記載の履物物品。
【請求項52】
上部部材と、
外表面と内表面とを有するアウトソール部材を含み、上部部材と係合したソール構造であって、外表面は、内表面に向かって、アウトソール部材のフォアフット部分からヒール部分まで長軸方向に延在する第1の凹形セグメントを含み、第1の凹形セグメントはアウトソール部材において屈曲線を提供し、アウトソール部材を内側と外側に分割し、内側および外側は屈曲線について動くことができ、動的力が内表面を横切って横方向に移動する際に、独立して接触面と係合および脱係合し、ソール構造の外側はソール構造の内側よりも可撓性が低い、ソール構造
とを含む、履物物品。
【請求項53】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第2の凹形セグメントをさらに含む、請求項52記載の履物物品。
【請求項54】
外表面が、アウトソール部材のフォアフット部分に、内表面に向かって横方向に延在する第3の凹形セグメントをさらに含む、請求項53記載の履物物品。
【請求項55】
アウトソール部材と係合し、少なくともアウトソール部材のヒール部分に配置された衝撃減衰部材をさらに含む、請求項52記載の履物物品。
【請求項56】
衝撃減衰部材はガス充填ブラダを含む、請求項55記載の履物物品。
【請求項57】
ガス充填ブラダが、少なくとも部分的に、ソール構造の外側に沿って配置された第1の保持構造およびソールの内側に沿って配置された第2の保持構造中に含まれ、第1の保持構造は第2の保持構造よりも可撓性が低い、請求項56記載の履物物品。
【請求項58】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、衝撃減衰部材の外側の少なくとも一部を、衝撃減衰部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、ソール構造の内側よりも、可撓性が低くなるように作製される、請求項55記載の履物物品。
【請求項59】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、アウトソール部材の外側の少なくとも一部を、アウトソール部材の内側の少なくとも一部が構成される材料よりも可撓性の低い材料から構成することにより、ソール構造の内側よりも、可撓性が低くなるように作製される、請求項52記載の履物物品。
【請求項60】
ソール構造の外側が、少なくとも部分的には、補助サポート要素をアウトソール部材の外側と係合させることにより、ソール構造の内側よりも可撓性が低くなるように作製される、請求項52記載の履物物品。
【請求項61】
ゴルフシューズを成す、請求項52記載の履物物品。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−527327(P2009−527327A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556348(P2008−556348)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/003418
【国際公開番号】WO2007/100463
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】