説明

回転機及びレゾルバ

【課題】 ロータとステータとの組み付け作業をスムーズに行うことができると共に異物の噛み込みによる回転停止を防ぐことが可能な回転機及びレゾルバを提供する。
【解決手段】 本発明によれば、レゾルバロータ30Rの外側面が側面カバー34に覆われて滑らかな円筒面になっているのでレゾルバロータ30Rとレゾルバステータ30Sに備えた凹凸が相互に引っ掛かることがなくなる。これにより、組み付け作業をスムーズに行うことができると共に噛み込みによるロータの回転停止を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転機及びレゾルバに関し、特にロータの外側面に複数の突極を有したリラクタンス式の回転機及びレゾルバに関する。
【背景技術】
【0002】
回転機やレゾルバに備えられたロータの外側面及びステータの内側面には、ティース、磁石又は突極等が設けられ、凹凸が繰り返された形状になっている。その一例として、図11〜図13には、モータ1の一端に備えられたリラクタンス式のレゾルバ2が示されている。このレゾルバ2のロータ2Rは、モータ1のロータ1Rにおける一端に一体形成されている(図12参照)。また、図13に示すように、レゾルバ2のロータ2Rを軸方向から見ると、略三角形(所謂、おむすび形状)になっており、その略三角形の3つの角部が突極2Pになっている。一方、レゾルバ2のステータ2Sは複数のティース2Tを備え、それら各ティース2Tにコイル2Cが巻回されている。そして、各コイル2Cのインダクタンスの変化に応じて、ロータ2Rの回転位置を検出することができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−114139号公報(段落[0012]、[0013]、第2図、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、従来の回転機やレゾルバでは、ロータとステータとを挿入組み付けする際に、それらの各側面に備えた複数の凹凸が互いに引っ掛かり、スムーズに作業を行うことが困難であった。また、上記したリラクタンス式のレゾルバ2では、隣り合った突極2P,2Pの間に比較的大きな空間3が形成されるために、そこに異物(図13の符号4参照)が入り込んだ状態のままで組み付け作業が終了する場合がある。そして、出荷テスト時に、レゾルバ2が異物を噛み込んで回転不能となる事態が起こり得た。さらに、異物が入り込むことなく組み付け作業が終了した場合であっても、モータ1及びレゾルバ2の使用中に内蔵部品の一部が脱落して異物となる場合もあり、その異物の噛み込みによりモータ1及びレゾルバ2が回転不能になる事態も懸念される。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ロータとステータとの組み付け作業をスムーズに行うことができると共に、異物の噛み込みによる回転停止を防ぐことが可能な回転機及びレゾルバの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る回転機は、複数の凹凸を備えかつ互いに隣接してすれ違うロータの外側面とステータの内側面とのうちの少なくとも一方に、非磁性体で構成された円筒状の側面カバーが嵌合固定され、その側面カバーのうち嵌合固定された側の反対側に、滑らかな円筒面が形成されたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の回転機において、側面カバーは、ステータの内側面のみに嵌合固定されたところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1に記載の回転機において、ロータの外側面に複数の突極を有したリラクタンス式の回転機であって、そのロータの外側面に側面カバーが嵌合固定されたところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の回転機において、側面カバーからロータの隣り合った突極の間に向かって複数の突部が突出形成されたところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明に係るレゾルバは、複数の凹凸を備えかつ互いに隣接してすれ違うロータの外側面とステータの内側面とのうちの少なくとも一方に、非磁性体で構成された円筒状の側面カバーが嵌合固定され、その側面カバーのうち嵌合固定された側の反対側に、滑らかな円筒面が形成されたところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載のレゾルバにおいて、側面カバーは、ステータの内側面のみに嵌合固定されたところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項5に記載のレゾルバにおいて、ロータの外側面に複数の突極を有したリラクタンス式のレゾルバであって、そのロータの外側面に側面カバーが嵌合固定されたところに特徴を有する。
【0012】
請求項8の発明は、請求項7に記載のレゾルバにおいて、側面カバーからロータの隣り合った突極の間に向かって複数の突部が突出形成されたところに特徴を有する。
【0013】
請求項9の発明に係る回転機は、請求項5乃至8の何れかに記載のレゾルバを軸方向の一端に備え、そのレゾルバのロータを回転機のロータの一端に一体形成したところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0014】
[請求項1,5及び9の発明]
請求項1,5及び9の構成によれば、ロータの外側面又はステータの内側面の少なくとも一方が側面カバーに覆われて滑らかな円筒面になる。これにより、ロータとステータとに備えた凹凸が相互に引っ掛かることがなくなり、ロータとステータとの組み付け作業をスムーズに行うことができると共に噛み込みによるロータの回転停止を防ぐことができる。
【0015】
[請求項2及び6の発明]
請求項2及び6の構成によれば、回転運動しないステータのみに側面カバーが嵌合固定され、回転運動するロータには側面カバーが固定されていなので、側面カバーによってロータのイナーシャが増加することを防ぐことができる。
【0016】
[請求項3及び7の発明]
一般に、ロータ側に複数の突極を備えたリラクタンス式の回転機及びレゾルバでは、隣り合った突極の間に異物が入り込み、異物の噛み込みが起こり易いが、請求項3及び7の構成によれば、側面カバーが隣り合った突極の間のスペースをステータ側から覆うので、異物の噛み込みを防ぐことができる。
【0017】
[請求項4及び8の発明]
請求項4の回転機及び請求項8のレゾルバでは、ロータのうち隣り合った突極の間のスペースを、側面カバーに設けた突部によってロータの軸方向からも塞ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本実施形態のモータ10は、例えばブラシレスDCモータであって、円筒ケース12の内部にステータ10S(以下、モータステータ10S」という)を備え、そのモータステータ10Sの内側に、ロータ10R(以下、「モータロータ10R」という)を回転可能に備えている。モータステータ10Sには、ステータコア13と複数のコイル15とから構成されている。ステータコア13は、例えば、複数の珪素鋼板を積層してなり、図3に示すように円筒体の内側面から複数のティース14を内側に突出させた構造をなしている。そして、それら各ティース14にコイル15が巻回されている。なお、これらティース14と、ティース14,14同士の間のスロット(溝部)とにより、モータステータ10Sの内側面が複数の凹凸を備えた形状になっている。
【0019】
モータロータ10Rは、ロータシャフト22が中心を貫通した回転円柱体21を備え、その回転円柱体21の外側面に複数のセグメント磁石23が固着されている。回転円柱体21は、例えば、複数の珪素鋼板を積層してなる。セグメント磁石23は、焼結部材で構成された永久磁石であり、例えば回転円柱体21(図1参照)の外側に嵌合可能な筒体を複数に縦割り分割した瓦構造になっている。また、各セグメント磁石23は、例えばモータロータ10Rの径方向に磁路が向くように着磁しており、その径方向の内側から外側に向かってNS極になったセグメント磁石23と、逆に、その径方向の外側から内側に向かってNS極になったセグメント磁石23とがモータロータ10Rの周方向に交互に並べられている。そして、それら複数のセグメント磁石23の外側を覆うように円筒状の飛散防止カバー24が嵌合されている。なお、飛散防止カバー24は、例えば、合成樹脂等の非磁性体で構成されている。
【0020】
図1に示すように、円筒ケース12は、一端有底の円筒状をなし、その一端の底壁の中心に形成された貫通孔内にベアリング25が組み付けられている。また、円筒ケース12の他端の開口部は、ケース蓋26によって塞がれている。ケース蓋26の中心にはエンボスが突出形成されており、そのエンボスの中心部に陥没形成された凹部内にもベアリング25が組み付けられている。このようにして、円筒ケース12の両端部に備えた1対のベアリング25,25によりロータシャフト22が軸支され、これにより、モータステータ10Sに対してモータロータ10Rが回転可能となっている。
【0021】
図1に示すように、モータ10の軸方向における一端部には、リラクタンス式のレゾルバ30が設けられている。レゾルバ30は、ステータ30S(以下、「レゾルバステータ30S」という)の内側に、ロータ30R(以下、「レゾルバロータ30R」という)を回転可能にして備えてなる。レゾルバステータ30Sに備えたステータコア31は、モータ10のステータコア13と同様に、例えば複数の珪素鋼板を積層してなり、図4に示すように、ステータコア31の内側には複数(例えば、12個)のティース32が突出形成され、それら各ティース32にコイル33が巻回されている。そして、各ティース32と、ティース32,32同士の間のスロット(溝部)とにより、レゾルバステータ30Sの内側面も複数の凹凸を備えた形状になっている。
【0022】
レゾルバステータ30Sは、例えば、アダプタ16を介して円筒ケース12内に嵌合組み付けされている。具体的には、アダプタ16は、その外面が円筒ケース12の内面に嵌合されると共に、モータステータ10Sの端面に当接した状態に組み付けられている。アダプタ16の内面には、モータステータ10Sから離れた側に大内径部が備えられ、その大内径部の内側にレゾルバステータ30Sが嵌合固定される。これにより、レゾルバステータ30Sがモータステータ10Sに対して若干離れた状態に位置決めされている。また、アダプタ16及びレゾルバステータ30Sのうちモータステータ10Sと反対側の端面は、ケース蓋26に当接しており、これによりレゾルバステータ30S、アダプタ16及びモータステータ10Sが円筒ケース12の軸方向で位置決め固定されている。
【0023】
図1に示すように、レゾルバロータ30Rは、回転円柱体21の一端に設けた小径部21Bの外側面に嵌合固定されている。図4に示すように、レゾルバロータ30Rの外側面には、径方向の外側に向けて複数(例えば、7個)の突極35が突出形成されている。具体的には、レゾルバロータ30Rの外面には、丸みを帯びた山部と谷部とが一定の間隔で繰り返して形成され、それら山部が複数の前記突極35になっている。
【0024】
さて、レゾルバロータ30Rの外側面には、側面カバー34が嵌合されている。側面カバー34は、例えば、合成樹脂等の非磁性体で構成された帯板を環状にした構造をなしている(図2参照)。そして、レゾルバロータ30Rと一体に回転するように固定されている。詳細には、図1に示すように、回転円柱体21には小径部21Bに隣接させてカバー嵌合部21Aが設けられている。カバー嵌合部21Aは、例えば、モータロータ10Rの径方向において、各突極35の先端と同じ位置に外側面を備えており、側面カバー34は、レゾルバロータ30Rとカバー嵌合部21Aとに跨って嵌合されている。そして、側面カバー34は、例えば、接着剤によりカバー嵌合部21Aの外側面に固定されることで、レゾルバロータ30Rの外側を覆った状態に保持されている。
【0025】
本実施形態のモータ10及びレゾルバ30の構成は以上である。次に、このモータ10の組み付け作業について説明する。モータ10を組み付けるには、円筒ケース12の一端側の中心にベアリング25を組み付けておき、円筒ケース12の内側にモータステータ10Sを嵌合しておく。一方、モータロータ10Rにおいては、その一端部にレゾルバロータ30Rと側面カバー34とを組み付けておく。そして、モータロータ10Rをモータステータ10S内に挿入する。このとき、仮に、モータロータ10Rの外側面がモータステータ10Sの内側面に当接しても、モータロータ10Rの外側面は、合成樹脂製の飛散防止カバー24で覆われているので、硬度が高いステータコア13とセグメント磁石23とが直接当接することがなくなり、スムーズにモータロータ10Rをモータステータ10S内に挿入することができる。そして、ロータシャフト22の先端をベアリング25内に貫通させて、モータロータ10Rが円筒ケース12の奥部まで挿入される。
【0026】
この状態で、例えばアダプタ16を円筒ケース12内に嵌合挿入し、次いで、そのアダプタ16の内側にレゾルバステータ30Sを嵌合する。このとき、モータロータ10Rの端部に備えたレゾルバロータ30Rの外側面に、レゾルバステータ30Sの内側面が当接しても、モータロータ10Rの外側面は側面カバー34に覆われて滑らかな円筒面34A(図1及び図4参照)になっているので、レゾルバロータ30Rに備えた突極35とレゾルバステータ30Sのティース32とが相互に引っ掛かることがなくなり、組み付け作業をスムーズに行うことができる。そして、円筒ケース12の開口端をケース蓋26で塞ぎ、ケース蓋26に備えたベアリング25内にロータシャフト22の端部を挿入して組み付け作業が完了する。
【0027】
ところで、上述した組み付け作業の過程で、モータ10の内部に例えば、ボルト、ワッシャ等が異物として入り込む場合が考えられる。また、モータ10の使用中にモータ10の内蔵部品の一部が欠落して異物になる場合ある。そして、本実施形態のレゾルバ30のように、リラクタンス式のレゾルバでは、従来であれば隣り合った突極35,35の間に異物が入り込み、異物の噛み込みが懸念された。しかしながら、本実施形態では、側面カバー34が隣り合った突極35,35の間のスペース36をレゾルバステータ30S側から覆っているので、レゾルバ30による異物の噛み込みを防ぐことができる。
【0028】
このように本実施形態によれば、レゾルバロータ30Rの外側面が側面カバー34に覆われて滑らかな円筒面になっているのでレゾルバロータ30Rとレゾルバステータ30Sに備えた凹凸が相互に引っ掛かることがなくなる。これにより、組み付け作業をスムーズに行うことができると共に噛み込みによるロータの回転停止を防ぐことができる。
【0029】
なお、本実施形態では、図3に示すように、隣り合ったセグメント磁石23,23が接合されて全体として円筒状になっていたが、隣り合ったセグメント磁石23同士の間に隙間を設けた構造にしてもよい。即ち、モータロータ10Rの外側面に、セグメント磁石23による凸部と、セグメント磁石23,23同士の間の凹部とが交互に繰り返された構造にしてもよい。
【0030】
[第2実施形態]
本実施形態は、図5に示されており、側面カバー37の構成のみが第1実施形態の側面カバー34とは異なる。即ち、本実施形態の側面カバー37には、レゾルバロータ30Rの突極35,35の間のスペース36に向かって複数の突部38が突出形成されている。その他の構成に関しては、前記第1実施形態と同様である。
【0031】
本実施形態の構成によれば、レゾルバロータ30Rのうち隣り合った突極35,35の間のスペース36を、側面カバー37に設けた突部38によってレゾルバロータ30Rの軸方向から塞ぐことができる。これにより、側面カバー37とレゾルバロータ30Rとの間に異物が挟まり、その異物がモータ10の内面(例えば、図1に示したケース蓋26の内面)に引っ掛かって回転が停止する事態を防ぐことができる。なお、突部38は、側面カバー37に一体形成してもよいし、突部38をレゾルバロータ30Rに取り付けてから側面カバー37とレゾルバロータ30Rとの間に樹脂等を充填後、固化させて形成してもよい。
【0032】
[第3実施形態]
本実施形態は、図6に示されており、前記第1実施形態の側面カバー34の一端部から内側に円筒板41を張り出し形成して、レゾルバロータ30Rの端面を覆った構造になっている。その他の構造に関しては、第1実施形態と同様である。本実施形態によれば、側面カバー34に一体形成された円筒板41により、前記第2実施形態と同様に突極35,35の間のスペース36(図4参照)をレゾルバロータ30Rの軸方向から塞ぐことができる。
【0033】
[第4実施形態]
本実施形態は、図7に示されており、側面カバー39がレゾルバロータ30Rではなくレゾルバステータ30S側に嵌合固定されたことのみが、第1実施形態と異なる。本実施形態の構成によれば、回転運動しないレゾルバステータ30Sに側面カバー39が嵌合固定され、回転運動するレゾルバロータ30Rには側面カバーが固定されていなので、側面カバー39によってレゾルバロータ30Rのイナーシャが増加することを防ぐことができる。
【0034】
[第5実施形態]
本実施形態は、図8に示されており、モータロータ10Rのセグメント磁石23の外側に嵌合固定された飛散防止カバー42を延長してレゾルバロータ30Rの外側にも嵌合した構成になっている。即ち、飛散防止カバー42の一端部を本発明に係る「側面カバー」として用いた構造になっている。その他の構造に関しては、第1実施形態と同様である。この構成によれば、前記第1実施形態より部品点数の削減を図ることができる。
【0035】
[第6実施形態]
図9には、本実施形態に係るリラクタンス式のモータ50が示されている。このモータ50のモータステータ50Sに備えたステータコア51には、複数(例えば、8つ)のティース52が形成され、各ティース52にコイル53が巻回されている。これに対し、モータロータ50Rは、中心部にロータシャフト54が貫通しており、モータロータ50Rの外側面から、複数(例えば、6つ)の突極56が放射状に突出している。そして、それら突極56の先端面を共通して通過する円筒面を内側に備えた側面カバー57が、モータロータ50Rの外側面に嵌合固定されている。
【0036】
本実施形態のような構成としても、前記第1実施形態と同様に、モータロータ50Rの外側面が側面カバーに覆われて滑らかな円筒面になるので、モータロータ50Rとモータステータ50Sとの組み付け作業をスムーズに行うことができると共に噛み込みによるモータロータ50Rの回転停止を防ぐことができる。
【0037】
[第7実施形態]
本実施形態は、図10に示されており、側面カバー57がモータロータ50Rではなくモータステータ50S側に嵌合固定されたことのみが、第6実施形態と異なる。本実施形態の構成によっても、前記第4実施形態の同様に、モータロータ50Rのイナーシャが増加することを抑えて、異物の噛み込みによる回転停止を防ぐことができる。
【0038】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0039】
(1)前記第6及び第7の実施形態では、回転機としてモータを例示したが、発電機に本発明を適用してもよい。
【0040】
(2)前記第1〜第5の実施形態で示したレゾルバ30は、リラクタンス式のものであったが、レゾルバステータ30Sとレゾルバロータ30Rとに共にコイルを備えた構造のレゾルバに本発明を適用してもよい。
【0041】
(3)前記第1〜第7の実施形態では、ロータ又はステータの何れか一方に側面カバーが嵌合固定されていたが、ロータとステータの両方に側面カバーを嵌合固定した構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1実施形態に係るモータ及びレゾルバの側断面図
【図2】回転機及びレゾルバの分解斜視図
【図3】図1におけるA−A切断面の断面図
【図4】図1におけるB−B切断面の断面図
【図5】第2実施形態のレゾルバの断面図
【図6】第3実施形態のモータ及びレゾルバの側断面図
【図7】第4実施形態のレゾルバの断面図
【図8】第5実施形態のモータ及びレゾルバの側断面図
【図9】第6実施形態のリラクタンス式のモータの断面図
【図10】第7実施形態のリラクタンス式のモータの断面図
【図11】従来のレゾルバの側断面図
【図12】従来のロータの斜視図
【図13】従来のレゾルバの断面図
【符号の説明】
【0043】
10,50 モータ
10R,50R モータロータ
10S,50S モータステータ
23 セグメント磁石
24,42 飛散防止カバー
30 レゾルバ
30R レゾルバロータ
30S レゾルバステータ
34,37,39,57 側面カバー
34A 円筒面
35 突極
38,56 突部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の凹凸を備えかつ互いに隣接してすれ違うロータの外側面とステータの内側面とのうちの少なくとも一方に、非磁性体で構成された円筒状の側面カバーが嵌合固定され、その側面カバーのうち前記嵌合固定された側の反対側に、滑らかな円筒面が形成されたことを特徴とする回転機。
【請求項2】
前記側面カバーは、前記ステータの内側面のみに嵌合固定されたことを特徴とする請求項1に記載の回転機。
【請求項3】
前記ロータの外側面に複数の突極を有したリラクタンス式の回転機であって、そのロータの外側面に前記側面カバーが嵌合固定されたことを特徴とする請求項1に記載の回転機。
【請求項4】
前記側面カバーから前記ロータの隣り合った前記突極の間に向かって複数の突部が突出形成されたことを特徴とする請求項3に記載の回転機。
【請求項5】
複数の凹凸を備えかつ互いに隣接してすれ違うロータの外側面とステータの内側面とのうちの少なくとも一方に、非磁性体で構成された円筒状の側面カバーが嵌合固定され、その側面カバーのうち前記嵌合固定された側の反対側に、滑らかな円筒面が形成されたことを特徴とするレゾルバ。
【請求項6】
前記側面カバーは、前記ステータの内側面のみに嵌合固定されたことを特徴とする請求項5に記載のレゾルバ。
【請求項7】
前記ロータの外側面に複数の突極を有したリラクタンス式のレゾルバであって、そのロータの外側面に前記側面カバーが嵌合固定されたことを特徴とする請求項5に記載のレゾルバ。
【請求項8】
前記側面カバーから前記ロータの隣り合った前記突極の間に向かって複数の突部が突出形成されたことを特徴とする請求項7に記載のレゾルバ。
【請求項9】
請求項5乃至8の何れかに記載のレゾルバを軸方向の一端に備え、そのレゾルバのロータを回転機のロータの一端に一体形成したことを特徴とする回転機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−158014(P2006−158014A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−341441(P2004−341441)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(000003470)豊田工機株式会社 (198)
【Fターム(参考)】