説明

安定化されたイベルメクチン飼料プレミックス製剤

本発明は、製剤に既に存在する安定剤の量を調節して有効成分の分解物を低減させることにより保存期限が延長された、安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤に関する。前記プレミックス飼料は、哺乳類、特に豚及び馬の寄生虫の治療又は予防に用いられる。本発明はさらに、製剤に既に存在する酸化防止剤又は安定剤の量を調節して有効成分の酸/塩基接触分解の形成を低減又は防止することを含む、豚及び馬の寄生虫感染の治療又は予防用の安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤の保存期限を延長する方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2003年12月23日に出願された「保存期限が延長された豚及び馬用の安定化されたイベルメクチン飼料プレミックス製剤及びその製造方法」なる名称の仮出願USSN60/530939の優先権を主張する。先行出願及びかかる出願における全ての引用文献又はかかる出願の審査における全ての引用文献(「出願引用文献」)、かかる出願引用文献における全ての引用文献及び参照文献、本出願における全ての引用文献及び参照文献(「本出願引用文献」)、及び本出願引用文献における全ての引用文献及び参照文献は、本出願における言及又は参照により本出願の一部を構成するあらゆる製品に関する製造元の取り扱い説明書、解説、製品仕様書及びプロダクトシートとともに、参照により本出願の一部を構成し、本発明の実施に際して用いられる場合がある。
【0002】
本出願は、プレミックス飼料又は飼料様製剤として製剤化された駆虫剤及び抗寄生虫剤を含む薬剤の、保存期限の延長に関する。具体的に本発明は特にプレミックス製剤、及びプレミックスに既に存在する薬学的又は獣医学的に許容される安定剤の量を、pH約4〜約6の範囲に調整する有効量に調節し、したがってプレミックスにおけるアベルメクチン又はミルベマイシン化合物の酸又は塩基接触分解を低減又は防止し、イベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、モキシデクチン、セラメクチン等のアベルメクチン及びミルベマイシン誘導体の保存期限を延長する方法を提供し、それにより前記薬剤の保存期限を延長させる。
【背景技術】
【0003】
アベルメクチン化合物は、幅広い内部及び外部寄生虫に対する強力な駆虫剤及び抗寄生虫剤である16員大環状ラクトンである。この系(series)に属する化合物は天然物又はそれらの半合成誘導体である。天然物のアベルメクチンはAlbers-Schonberg et al.に付与された米国特許第4,310,519号に開示されており、22,23−ジヒドロアベルメクチン化合物はChabala et al.に付与された米国特許第4,199,569に開示されている。ヒト及び動物における使用に関する議論を含むアベルメクチンに関する一般論については、“Ivermectin and Abamectin,” W. C. Campbell, ed., Springer-Verlag, New York (1989)を参照のこと。さらに、アベルメクチン又はイベルメクチン等の生理活性剤は、他の生理活性剤と組合せて用いることができる。また、アベルメクチン、イベルメクチンと生理活性剤との組合せに関しては、Kitano米国特許第4,468,390号、Beuvry et al.米国特許第5,824,653、von Bittera et al.米国特許第4,283,400号、1980年6月2日公開欧州特許出願第0007812号A1、1975年4月9日公開英国特許明細書第1390336号、欧州特許出願第0002916号A2、Ancareニュージーランド特許第237086号、1975年11月19日公開Bayerニュージーランド特許第176193号を特に参照のこと。これらの先行文献及び本明細書に引用されているその他の文献は、参照により本明細書の一部を明示的に構成する。
【0004】
多くの市販抗寄生虫製剤及び駆虫製剤は、有効成分としてイベルメクチンを含有している。例えば、メリアル(MERIAL社)が製造販売しているアイボメック(IVOMEC(登録商標))プレミックスは、0.6%のイベルメクチンを含有する動物飼料混合用の自由流動性穀粉混合物である。表示としては、豚及び馬の抗寄生虫剤、殺虫剤及び殺ダニ剤と記載されている(馬用の商品名はZimecterin EZである)。IVOMEC(登録商標)プレミックスは、豚の疥癬ダニ、シラミ及び消化管寄生虫に対して卓越した有効性を有する。本品を飼料に混ぜれば、全種の豚に使用できる使い勝手がよく与えやすい、あらゆる点で優れた寄生虫抑制薬となる。この化合物により、豚回虫(Ascaris suum)、紅色毛様虫(Hyostrongylus rubidus)、腸結節虫(Oesophagostomum spp.)、糞線虫(Strongyloides ransomi)等の消化管寄生虫、豚肺中(Metastrongylus spp.)等の肺寄生虫、ブタジラミ(Haematopinus suis)等のシラミ、センコウヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei var. suis)等の疥癬ダニを含む、多様な寄生虫を処理できる。分娩前の妊娠中の雌豚に、豚用アイボメックプレミックスを与えると、乳を通じて子豚に糞線虫が伝染するのを効果的に抑制することができる。アベルメクチンは、酸触媒及び塩基触媒のどちらによっても分解されやすい。例えばアイボメック豚用プレミックスの安定性試験では、おそらく酸/塩基接触分解によるイベルメクチン分解物(ivermectin degradate)の増大のため、経時的に前記薬剤の保存期限が減じることが示された。
【0005】
動物用の薬用飼料の中には、含有されている安定剤がその化合物の有効成分の分解を防止又は低減させ、保存期限が延長されるものがあることを示す研究がある。例えば、Owens et al.に付与された米国特許第5,891,491号は、飼料の保存期限を延長させる十分な量の置換1,2−ジヒドロキノリン化合物を動物飼料に含有させている。またMaxfield et al.に付与された米国特許第4,597,969号は、エフトロマイシン、アベルメクチン、ミルベマイシン、モキシデクチン等の熱及び湿気に敏感な薬剤又は飼料補助剤及びその他の薬剤を安定させるために、多糖ゲル化剤及び金属塩を用いて顆粒化する方法を開示している。
【0006】
本発明の目的は、上記に鑑み、有効成分の分解物の生成を低減又は防止することにより飼料又は飼料様製剤の保存期限を延長させるための、少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン誘導体を含む安定化されたプレミックスを提供することである。本発明の目的はまた、少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン誘導体を含むプレミックスにおける、分解物の生成の低減又は防止方法を提供することである。これらの及びその他の目的は、以下に記載する本発明の説明により明確となる。
【特許文献1】仮出願USSN60/530939
【特許文献2】米国特許第4,310,519
【特許文献3】米国特許第4,199,569
【特許文献4】米国特許第4,468,390
【特許文献5】米国特許第5,824,653
【特許文献6】米国特許第4,283,400
【特許文献7】欧州特許出願第0007812号A1
【特許文献8】英国特許明細書第1390336号
【特許文献9】欧州特許出願第0002916号A2
【特許文献10】ニュージーランド特許第237086号
【特許文献11】ニュージーランド特許第176193号
【特許文献12】米国特許第5,891,491号
【特許文献13】米国特許第4,597,969号
【非特許文献1】”Ivermectin and Abamectin,” W. C. Campbell, ed., Springer-Verlag, New York (1989)
【発明の開示】
【0007】
本発明は、製剤中に既に存在する安定剤の量を、プレミックスのpHが約4〜約6の範囲になるように調節することで有効成分の分解物を低減又は防止することにより、保存期限が延長された、安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤を提供する。より具体的には本発明は、保存期限が延長された豚及び馬の寄生虫感染治療又は予防用の安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤を提供する。
【0008】
本発明はまた、プレミックス製剤のpHを、約4〜約6の範囲に調整することにより、前記薬剤処方中の安定剤の量を調節して有効成分の酸/塩基接触分解の生成を低減又は防止することを含む、薬剤の有効成分の保存期限を延長する方法を提供する。
【0009】
本開示及び添付の特許請求の範囲において、「含んだ(comprising)」及び「含む(comprises)」等の用語は、米国特許判例法において付与されている意味を有する。「含んだ」及び「含む」なる用語には制約がなく、追加の成分又はステップを含むことができる。安定剤の量を増量させた、アベルメクチン又はミルベマイシン誘導体を含有する安定化されたプレミックス、及び保存期限の延長を可能にするプレミックス安定化の方法は、明らかに新規であり本発明の基本的特徴である。本明細書に記載のように機能する本発明は、意外かつ予想外であり、また自明ではない。
【0010】
これらの及びその他の実施形態は、以下の詳細な説明に包含及び開示され、又は以下の詳細な説明から明らかである。
【0011】
例示による下記の詳細な説明は、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、参照により本明細書に組み込まれる添付の図面と併せ読むことにより、理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
保存期限が延長された動物飼料用プレミックスであり、
a)寄生虫に有効な量の少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシンと、
b)i)薬学的に許容される界面活性剤と、
ii)薬学的に許容されるワックスと、
iii)薬学的に許容される酸化防止剤と、
iv)微細なコーン軸、コーンミール、シトラスミール、発酵残渣、カキ殻粉末、小麦ショート、糖蜜ソリュブル、豆粉飼料、大豆粒、粉砕石灰石及び乾燥穀粒からなる群から選択される薬学的に許容される担体媒介物
とを含む薬学的に許容される賦形剤と、
c)製剤のpHを約4〜約6の間の範囲に調整し、プレミックスに含まれる少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン化合物のプレミックスにおける酸又は塩基接触分解(acid or base catalyzed decomposition)を低減又は防止するために有効な量の薬学的に許容される量の薬学的に許容される安定剤と、
d)任意に、少なくとも1種類の有効な量の昆虫発育抑制化合物
とを含むプレミックス。
【0013】
本発明のより好ましい実施形態は、
a)約0.04〜約5重量%の少なくとも1種類のアベルメクチン化合物と、
b)i)ポリオキシル40水添ヒマシ油、PEG−50ヒマシ油、PEG−60 コーングリセリド、PEG−60アーモンド油、PEG−40パーム核 油及びPEG−60コーン油からなる群から選択される約5〜約15重量%の界面活性剤と、
ii)蒸留モノグリセリド、トリベヘン酸グリセリル(glyceryl tribehenate)、トリミリスチン酸グリセリル及び水添ココグリセリドからなる群から選択される約5〜約25重量%のワックスと、
iii)ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム又はそれらの混合物からなる群から選択される約0.1〜約2重量%の酸化防止剤と、
iv)コーン軸微細粉末、粉砕石灰石及び乾燥穀粒からなる群から選択される約60〜約80重量%の薬学的に許容される担体媒介物
とを含む薬学的に許容される賦形剤と、
c)少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン化合物の酸又は塩基接触分解を低減又は防止するためにプレミックス製剤のpHを約4〜約6の範囲に調整するために有効な量の薬学的に許容される量の薬学的に許容される安定剤であって、クエン酸、没食子酸、マレイン酸、グリコール酸、チオグリコール酸、アルギニン酸及びそれらの混合物からなる群から選択される安定剤と、
d)任意に、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリジジン−3(2H)−オン、クロロフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン及びトリフルムロン並びにそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の有効な量の昆虫発育抑制化合物
とを含むプレミックスである。
【0014】
本発明の別の実施形態は、薬学的に有効な化合物がアベルメクチン又はミルベマイシン化合物であることを特徴とする、少なくとも1種類の薬学的に有効な化合物を含む動物飼料用プレミックスの保存期限を延長する方法を提供し、かかる方法は、アベルメクチン又はミルベマイシン化合物プレミックスにおける酸又は塩基接触分解を低減させるために、前記プレミックス製剤のpHを約4〜約6の範囲に調整する有効量に、安定剤の量を調節することを含む。
【0015】
アベルメクチン及びミルベマイシンは、酸及び塩基接触分解のどちらの影響も受けやすい。すべてのアベルメクチンの大環状ラクトンは、置換基として2−デオキシ糖配糖体であるα−L−オレアンドロシル−α−L−オレアンドロシルオキシ基を13位の炭素に有しており、したがって、酸加水分解又はアルコール分解に対して相対的に感受性が強い。1%硫酸等の強酸を含む、イベルメクチンのメタノール溶液を室温に16〜24時間置くと、容易に高収率でアグリコンが得られる。これらの手順により、イベルメクチン及びアベルメクチンBのモノサッカライド並びにイベルメクチンのアグリコンが容易に得られる。
【0016】
さらにこれら2つの分解物、アベルメクチン及びミルベマイシンの2−エピマー及びΔ2,3アイソマーは、塩基存在下で生成される。例えば、プレミックス製剤の有効成分としてのイベルメクチンの減少は、イベルメクチンにおける塩基接触分解産物であるイベルメクチン分解物2−エピマーの生成に起因する。図1は、強塩基の存在下で生成される2種類の分解物、2−エピマー及びΔ2,3アイソマーを表す。図2は、強酸の存在下で生成される2つの分解物、モノサッカライド及びアグリコンを表す。図3は、イベルメクチンの酸及び塩基触媒加水分解の反応速度特性を表す。
【0017】
前記製剤に有機又は無機塩基を添加すると、アベルメクチン又はミルベマイシンの酸接触分解物の生成を防止、又は生成量を低減することができる。同様に、前記製剤に有機及び無機酸を添加すると、アベルメクチンの塩基接触分解物の生成を防止、又は生成量を低減することができる。本製剤の賦形剤に既に存在する有機酸の量を変更することが、本発明の目的である。したがって本発明は、製剤に既に存在する安定剤の量を変更してプレミックス製剤のpHを約4〜約6の範囲に調節することにより、有効成分の分解を低減又は防止し、保存期限が延長された、哺乳動物、特に豚及び馬における治療及び予防用の安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤を有利に提供するものである。具体的には、前記製剤に既に存在する安定剤の量の変更には、製剤の安定剤の量を僅かに増加することが含まれる。僅かの増加がこのような結果をもたらすことは、予想外であった。
【0018】
プレミックスにおけるアベルメクチン又はミルベマイシンの酸又は塩基接触分解を低減又は防止する安定剤には、酸又は塩基が挙げられる。本発明に用いられる有機酸及び塩基は、無水又は水和(モノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、ヘキサ、ヘプタ等)のいずれでもよい。「酸」なる用語には、薬学的又は獣医学的に許容される全ての無機又は有機酸が含まれる。無機酸としては、臭化水素酸及び塩酸等のハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸並びに硝酸等の鉱酸が挙げられる。有機酸としては、薬学的又は獣医学的に許容される全ての脂肪族、脂環式及び芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸及び脂肪酸が挙げられる。好ましい酸は直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和C−C20脂肪族カルボン酸であり、これらはハロゲン若しくはヒドロキシル基、又はC−C12芳香族カルボン酸により任意に置換される。このような酸の例としては、炭酸、ギ酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、吉草酸、並びにグリコール酸、チオグリコール酸及び乳酸等のα−ヒドロキシ酸、クロロ酢酸、安息香酸、メタンスルホン酸及びサリチル酸が挙げられる。ジカルボン酸の例としては、シュウ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸及びマレイン酸が挙げられる。トリカルボン酸の例としては、クエン酸が挙げられる。脂肪酸には、薬学的又は獣医学的に許容される、4〜24の炭素原子を有する全ての飽和又は不飽和脂肪族又は芳香族カルボン酸を含む。例としては、酪酸、イソ酪酸、sec-ブチル酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びフェニルステアリン酸が挙げられる。その他の酸としては、グルコン酸、グリコヘプトン酸(glycoheptonic acid)、ラクトビオン酸、没食子酸、サリチル酸、マロン酸、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸又はそれらの混合物が挙げられる。
【0019】
「塩基」なる用語には、薬学的又は獣医学的に許容される全ての無機又は有機塩基が含まれる。このような塩基の例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム又はカルシウム塩等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属塩が挙げられる。有機塩基としては、一般的なヒドロカルビル及び複素環アミン塩が含まれ、例としてはモルホリン及びピペリジン塩が挙げられる。
【0020】
本発明に用いる酸化防止剤は当該分野で公知であり、特に好ましい酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸、没食子酸プロピル、チオ硫酸ナトリウム又はそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明に用いる酸化防止剤及び/又安定剤は、当該分野で公知の適切な有機溶媒に溶解されていることが好ましい。有機溶媒の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等の直鎖又は分枝鎖アルコールが挙げられるが、これらに限定されるものではない。その他の溶媒としては、安息香酸ベンジル、クロダモル、ミグリオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、グリセロールフォルマル(glycerol formal)、N−メチルピロリドン、ソルビトール、ペンタエリスリオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
本プレミックス製剤のpH領域をpH約4〜約6にし、酸又は塩基接触分解を低減又は防止することにより、製品の保存期限を6〜24ヶ月、より好ましくは9〜18ヶ月、最も好ましくは9〜12ヶ月延長させるのに有効な安定剤の量は、当該分野における通常の安定剤添加量をわずかに増量することにより決定される。アイボメック(IVOMEC(登録商標))プレミックスとの比較を行った。安定剤の量は好ましくは約0.3〜約1.5重量%の範囲であり、より好ましくは約0.3〜約1.2重量%である。最も好ましくは、増量された安定剤の量は約0.4〜約0.5重量%である。
【0022】
本発明には、当該分野で公知の全てのアベルメクチン誘導体が含まれる。特に好ましい、アベルメクチン又はミルベマイシン誘導体を含む安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤としては、ミルベマイシン、ミルベマイシンオキシム、アバメクチン、モキシデクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、セレメクチン(selemectin)及びイベルメクチンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
最も好ましい実施形態において本発明は、
(a)0.62重量%のイベルメクチンと、
(b)(i)8.00重量%のポリオキシル40水添ヒマシ油と、
(ii)20.80重量%の蒸留モノグリセリドと、
(iii)0.13重量%のブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル及び0.35重量%のプロピレングリコールに溶解した0.02重量%の無水クエン酸と、
(iv)69.6重量%のコーン軸微細粉末
とからなる薬学的又は獣医学的に許容される賦形剤と、
(c)0.48重量%増量された無水クエン酸
とを含む、保存期限が延長された、豚及び馬の治療又は予防用の安定化されたプレミックス飼料又は飼料様製剤を提供する。
【0024】
「賦形剤」なる用語には、本製剤の有効成分の一部ではない成分すべてが含まれる。賦形剤としては、溶媒、ワックス、酸化防止剤、安定剤、可溶化剤(solubilizers)、液体又は固体の媒介物担体、固化防止剤等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
さらに、本発明の化合物は動物飼料を通して投与され、したがって飼料によく分散若しくはふりかけるか、又はペレットの形状で出来上がった飼料に加えるか若しくは状況に応じて別に与えることもできる。
【0026】
本明細書に記載の化合物を動物飼料の組成分として、又は飲料水に溶解若しくは懸濁させて与える場合、不活性な担体又は希釈剤に有効化合物をよく分散させた組成物を調製する。不活性な担体とは抗寄生虫剤と反応せず、また動物に対して安全に投与できるものを意味する。飼料として投与するための担体は、動物飼料の成分であることが好ましい。
【0027】
適切な組成物としては、本化合物を比較的大量に含有し、かつ動物に直接餌として与えるか、或いは飼料に直接又は中間希釈若しくは混合ステップの後に添加するのに適切な飼料プレミックス又は補助飼料が挙げられる。そのような適切な組成物用の担体又は希釈液の典型例としては、蒸留用乾燥穀粒、コーンミール、シトラスミール、発酵残渣、カキ殻粉末、小麦ショート、糖蜜ソリュブル、コーン軸ミール、食用豆粉飼料、大豆粒及び粉砕石灰石等が挙げられる。本発明の化合物は、粉砕、攪拌、製粉又は回転等の方法により、担体中によく分散させる。
【0028】
本発明の製剤に用いられるIGR化合物の例としては、幼若ホルモン及びキチン合成阻害物質を模倣(mimic)する化合物が挙げられる。幼若ホルモンを模倣する化合物としては、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリジジン−3(2H)−オン ピリジルメトキシ)ピリジジン−3(2H)−オンが挙げられる。好ましいキチン合成阻害剤としては、クロロフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロンが挙げられる。これらの化合物は国際的に共通の名称を用いて明示されている(The Pesticide Manual, 10th edition, 1994, Ed. Clive Tomlin, Great Britain)。
【0029】
キチン合成阻害剤としてはまた、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル))フェニル尿素、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−(1,1,2,2―テトラフルオロエトキシ))フェニル尿素及び1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−フルオロメチル)フェニル尿素が挙げられ、ノバルロン(イサグロ(Isagro, Italian Company))もまた、IGR化合物の一例である。
【0030】
好ましいIGR化合物の例としては、メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、ルフェヌロン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル要素及びノバルロンが挙げられる。未成熟期にある種々の外部寄生虫に対する殺卵及び/又は殺幼虫作用については、米国特許第5,439,924号、FR−A−2,713,889、米国特許第6,797,724号、6,685,954号、6,413,542号及び6,096,329号を参照のこと。これらの各文献及びこれらの各特許における各引用文献は、これらの文献中のIGRが本発明の実施にあたり有用な場合があり、参照により本発明に包含される。
【0031】
本発明に用いられる酸化防止剤は、当該技術分野で公知である。酸化防止剤の例としては、アルファ・トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、n-没食子酸プロピル、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)モノチオグリセロール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
本発明におけるワックスは、有効成分の保護に用いられる。ワックスの例としては、蒸留モノグリセリド、トリベヘン酸グリセロール(glycerol tribehenate)、トリミリスチン酸グリセリル及び水添ココグリセリドが挙げられる。
【0033】
アルコール又は多価アルコールを種々の天然及び/又は硬化油と反応させることにより、疎水度又は親水度の異なる多くの界面活性剤を調製することができる。最も一般的には、用いられる油はヒマシ油若しくは水添ヒマシ油、又はコーン油、オリーブ油、ピーナッツ油、パーム核油、杏仁油、大豆油若しくはアーモンド油等の食用の植物油である。好ましいアルコールとしては、グリセロール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール及びペンタエリスリトールが挙げられる。アルコールと油とをトランスエステル化したこれらの界面活性剤のうち、好ましい親水性界面活性剤は、PEG35−ヒマシ油(Incrocas-35)、PEG−40水添ヒマシ油(Cremophor RH40)、PEG−25トリオレアート(TAGAT.RTM.TO)、PEG−60コーングリセリド(Crovol M70)、PEG−60アーモンド油(Clovol A70)、PEG−40パーム核油(Crovol PK70)、PEG−50ヒマシ油 (Emalex C-50)、PEG−50水添ヒマシ油(Emalex HC-50)、PEG−8カプリル/カプリングリセリド(caprylic/capric glycerides)(Labrasol)及びPEG−6カプリル/カプリングリセリド(Softigen 767)である。この種類(class)の好ましい疎水性界面活性剤には、PEG−5水添ヒマシ油、PEG−7水添ヒマシ油、PEG−9水添ヒマシ油、PEG−6コーン油(Labrafil.RTM.M 2125 CS)、PEG−6アーモンド油(Labrafil.RTM.M 1966 CS)、PEG−6杏仁核油(Labrafil.RTM.M 1944 CS)、PEG−6オリーブ油(Labrafil.RTM.M 1980 CS)、PEG−6ピーナッツ油(Labrafil.RTM.M 1969 CS)、PEG−6水添パーム核油(Labrafil.RTM.M 2130 BS)、PEG−6パーム核油(Labrafil.RTM.M 2130 CS)、PEG−6トリオレイン(Labrafil.RTM.M 2735 CS)、PEG−8コーン油(Labrafil.RTM.WL 2609 BS)、PEG−20コーングリセリド(Clovol M40)及びPEG−20アーモンドグリセリド(Clovol A40)が挙げられる。
【0034】
以下に実施例を挙げて本発明の組成物の調製について説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されない。
【実施例1】
【0035】
(イベルメクチンを有効成分として含む安定化されたプレミックス飼料の調製)
ポリオキシル40水添ヒマシ油を75〜85℃に加熱した。この温度を維持しつつ、蒸留モノグリセリドを加えた。溶液が均質になったところで、前記混合物にBHA、n−没食子酸プロピル、無水クエン酸及びプロピレングリコールを加え、次にイベルメクチンを加えた。その後、温度を75〜85℃に維持した。適切な大きさの攪拌機にコーン軸微細粉末をつめ、連続的に攪拌しながら温度を75〜85℃に上昇させた。次に、熱いイベルメクチン溶液を加熱したコーン軸に移し、かかる混合物が均質になるまで混合した。次に、連続的に攪拌しながら、製造物の温度が40℃未満になるまで容器を冷却した。
【0036】

【0037】
クエン酸を追加しなかった製品(表I)の安定性検査を評価したところ、VICH(動物用製品の承認審査資料の調和に関する国際協力会議、GL3、1999年5月、条件25℃/60%RH、30℃/60%RH、及び40℃/75%RH)の条件で保存した場合、経時的にイベルメクチン分析値が低下した。9ヶ月後に収集したデータでは、クエン酸の添加量を増量した(0.48%)製品の安定性試験で、安定性が向上していた。結果を表IIに示す。
【0038】

【0039】
表IIIは、既に0.02%の無水クエン酸を含有する製剤(表I)に様々な割合の無水クエン酸を追加した場合の種々の保存条件における、1ヶ月間のイベルメクチン及びイベルメクチン分解物の割合の比較を示している。

【0040】
表IVは、3種類の異なるアッセイにおける最長18ヶ月間の、上記製剤に含まれるクエン酸の総量が約0.6%の場合の、製剤(表I)中のイベルメクチン(表示量(label claim))及びイベルメクチン分解物の割合の比較を示している。



【0041】
これらの結果により、25℃/60%RH及び30℃/60%RHの両方で18ヶ月間保存した場合、平均イベルメクチン分析結果が規格限界の95%を優に上回り、本発明の向上した安定性という特徴が確認された。さらに、本発明において許容される分解物の最大レベルであり、保存期限について現在承認されている仕様である、5%という規格限界未満の総分解物量となり、イベルメクチン分解率が一層抑制されている。
【0042】
表IV並びに図4及び5に示すデータに線形回帰モデルを適用すると、イベルメクチン含有量(Y)と薬剤の保存期限(X)との間に、月数で表すとそれぞれ次のような関係が得られた:25℃/60%RHの保存条件では、Y=101.4714+(−9.789569E−02)X、30℃/60%RHの保存条件では、Y=101.4181+(−0.1805759)X。図4及び5のグラフは、24ヶ月間保存した後でも、現在承認されている規格である、95%の限界を優に上回るイベルメクチン含有量を保つことを示している。
【0043】
上記の本発明の説明は例示による説明を意図しており、本発明を限定するものではない。当業者であればここに記載の実施形態の変更又は改良に想到する場合があるが、これらは本発明の範囲及び精神から逸脱せずに実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】イベルメクチンの塩基接触分解時に生じる分解物を表す図である。
【図2】イベルメクチンの酸接触分解時に生じる分解物を表す図である。
【図3】イベルメクチンの酸及び塩基接触分解時の反応速度特性を表す図である。
【図4】25℃/60%の相対湿度の保存状態で18ヶ月保存した場合の、製剤中のイベルメクチンの減少を表す図である。
【図5】30℃/60%の相対湿度の保存状態で18ヶ月保存した場合の、製剤中のイベルメクチンの減少を表す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保存期限が延長された動物飼料用プレミックスであり、
a)寄生虫に有効な量の少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシンと、
b)i)薬学的に許容される界面活性剤と、
ii)薬学的に許容されるワックスと、
iii)薬学的に許容される酸化防止剤と、
iv)微細なコーン軸、コーンミール、シトラスミール、発酵残渣、カキ殻粉末、小麦ショート、糖蜜ソリュブル、豆粉飼料、大豆粒、粉砕石灰石及び乾燥穀粒からなる群から選択される薬学的に許容される担体媒介物
とを含む薬学的に許容される賦形剤と、
c)プレミックス製剤のpHを約4〜約6の範囲に調整し、それにより少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン化合物のプレミックスにおける酸又は塩基接触分解を低減又は防止するために有効な量の薬学的に許容される量の薬学的に許容される安定剤と、
d)任意に、少なくとも1種類の有効な量の昆虫発育抑制化合物
とを含むプレミックス。
【請求項2】
アベルメクチン又はミルベマイシンが、イベルメクチン、アバメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、ドラメクチン、モキシデクチン、ミルベマイシンオキシム及びセラメクチンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項3】
昆虫発育抑制化合物が、幼若ホルモンを模倣する化合物であることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項4】
昆虫発育抑制化合物が、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン及び4−クロロ−2−(2−クロロ−2−メチルプロピル)−5−(6−ヨード−3−ピリジルメトキシ)ピリジジン−3(2H)−オンからなる群から選択されることを特徴とする請求項3記載のプレミックス。
【請求項5】
昆虫発育抑制化合物が、キチン合成を阻害する化合物であることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項6】
昆虫発育抑制化合物が、クロロフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン及びトリフムロンからなる群から選択されることを特徴とする請求項3記載のプレミックス。
【請求項7】
昆虫発育抑制化合物が、メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロフェン、シロマジン、ルフェヌロン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル尿素、ノバルロン及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項8】
プレミックスのpHが約5であることを特徴とする請求項1記載のプレミックス製剤。
【請求項9】
保存期限が6〜24ヶ月延長されることを特徴とする請求項1記載のプレミックス製剤。
【請求項10】
保存期限が9〜18ヶ月延長されることを特徴とする請求項1記載のプレミックス製剤。
【請求項11】
安定剤が、無水クエン酸、グリコール酸、チオグリコール酸、没食子酸、マレイン酸及びそれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載のプレミックス製剤。
【請求項12】
安定剤が、無水クエン酸であることを特徴とする請求項11記載のプレミックス製剤。
【請求項13】
a)約0.04〜約5重量%の少なくとも1種類のアベルメクチン化合物と、
b)i)ポリオキシル40水添ヒマシ油、PEG−50ヒマシ油、PEG−60コーングリセリド、PEG−60アーモンド油、PEG−40パーム核油及びPEG−60コーン油からなる群から選択される、約5〜約15重量%の界面活性剤と、
ii)蒸留モノグリセリド、トリベヘン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル及び水添ココグリセリドからなる群から選択される約5〜約25重量%のワックスと、
iii)ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、メタ重亜硫酸ナトリウム、没食子酸プロピル、チオ硫酸ナトリウム又はそれらの混合物からなる群から選択される、約0.1〜約2重量%の酸化防止剤と、
iv)コーン軸微細粉末、粉砕石灰石及び乾燥穀粒からなる群から選択される約60〜約80重量%の薬学的に許容される担体媒介物
とを含む薬学的に許容される賦形剤と、
c)少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシン化合物の酸又は塩基接触分解を低減又は防止するためにプレミックスのpHを約4〜約6の範囲に調整するために有効な量の薬学的に許容される量の薬学的に許容される安定剤と、
d)任意に、メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロフェン、シロマジン、ルフェヌロン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−(2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル尿素、ノバルロン及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種類の有効な量の昆虫発育抑制化合物
とを含む請求項1記載のプレミックス。
【請求項14】
安定剤の添加量が約0.3〜約1.2重量%、又は約0.4〜0.5重量%の間であることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項15】
動物飼料が、豚用飼料又は馬用飼料であることを特徴とする請求項1記載のプレミックス。
【請求項16】
少なくとも1種類の薬学的に有効な化合物を含む動物飼料用プレミックスの保存期限の延長方法であって、薬学的に有効な化合物がアベルメクチン又はミルベマイシン化合物であり、既に存在する安定剤の量を、プレミックスのpHを約4〜約6の範囲に調整する有効量に増量し、アベルメクチン又はミルベマイシン化合物のプレミックスにおける酸又は塩基接触分解を低減させることを特徴とする延長方法。
【請求項17】
安定剤が無水クエン酸であり、少なくとも1種類のアベルメクチン又はミルベマイシンがイベルメクチンであることを特徴とする請求項16記載の方法。
【請求項18】
安定剤の量が約0.3〜約1.2重量%、又は約0.4〜約0.5重量%であることを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
保存期限が6〜24ヶ月、又は9〜18ヶ月延長されることを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項20】
動物飼料が、豚用飼料又は馬用飼料であることを特徴とする請求項17記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−514446(P2007−514446A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545495(P2006−545495)
【出願日】平成16年12月17日(2004.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/042519
【国際公開番号】WO2005/063015
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(304040692)メリアル リミテッド (73)
【出願人】(506209949)
【Fターム(参考)】