説明

導電パターン形成装置

【課題】基板の限定やめっきなどの新たな工程増加を伴うことなく、工程が簡便で、コストや作製時間や環境負荷が少なく、高い生産性、大面積への対応、パターン変更可能な静電気力を利用した導電パターン形成装置を実現する。
【解決手段】誘電性薄膜体4表面に静電パターン5を形成する静電潜像形成手段、その静電潜像に導電性粒子分散溶液7を供給接触して導電パターン14を現像形成する現像手段6を具備し、導電性粒子分散溶液を表面にはイオン性有機分子が吸着している粒径が100nm以下の導電粒子が無極性溶媒中に分散したものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板上に導電パターンを形成する形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、回路基板上などに任意の導電パターンを形成する方法として、リソグラフィー技術、エッチング技術、およびめっき技術を組み合わせた方法が一般的であった。しかし、この方法は設計や作成に時間がかかり高度な加工技術も必要とする露光用のマスクを必要とし、また、一連の工程が複雑であるため長い作成時間と高いコストがかかっていた。そのため、多品種少量生産などのようにマスクに修正が必要になると、コストの増大や納期の遅れなどが課題であった。それだけでなく、レジストやエッチング液など多量の環境有害物質の使用が不可欠であるため、廃棄物の管理や処理にコストがかかっていた。
【0003】
これに対し、工程が簡便な導電パターン形成方法として、導電性粒子と結着樹脂などを溶媒中に分散した導電ペーストを用い、製版されたメッシュを通すことでパターン形成を行うスクリーン印刷法、同じく導電ペーストをもちいてディスペンサーやインクジェット技術などノズル走査により基板に直接パターン形成を行う直接描画法が提案されている。
【0004】
しかしながら、スクリーン印刷法では、パターン形成に必須となる印刷用スクリーンの製版が簡便とは言いがたいため、パターン変更が多く要求される少量多品種物の生産時は、多量のスクリーン製版が必要となり、製版時間とコストの増大が課題であった。また、スクリーン自体が廃棄物となるため、その管理や処理にかかるコストも課題であった。一方、ディスペンサーやインクジェットなどの直接描画方式も、ノズルの走査により直接基板上に無機材料パターンを描画するため、印刷時間が非常に長くなり、大量生産や大面積パターン形成に対応できないという課題があり、実用化には至っていない。
【0005】
そのため、近年、新たな導電パターン形成方法として、樹脂中に導電性金属粒子を内添したトナーを用い、静電気力を利用して絶縁基板上に所望の導電パターンを形成する方法が注目されるようになった(例えば、特許文献1参照)。この方式は、印刷に近い方式であるため、大量生産や大面積パターン形成に対応可能であるだけでなく、導電パターンの変更が容易にできるため、多品種少量生産にも最適である。
【0006】
しかし、この方法では導電材料となる導電性金属粒子をトナー内に内添させて用いるため、導電性金属粒子間にトナーバインダーである絶縁性樹脂成分が介在し、通常の回路基板に要求される抵抗値を実現できなかった。
【0007】
上記の課題の対策として、例えば、特許文献1では基板としてセラミックグリーンシートを用いて、高温焼成によりバインダ樹脂を除去する方法を検討している。また、特許文献2では導電性金属粒子をめっき核とし、配線を形成する方法が検討されている。
【0008】
【特許文献1】特開2004−184598号公報
【特許文献2】特開2004−48030号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前記特許文献1の方法では、配線回路として十分な抵抗値は得られていないだけでなく、セラミックのような耐熱性の高い基板に限定されるため、エポキシ樹脂などの耐熱性の低い樹脂基板の適用ができなかった。
【0010】
また特許文献2の方法では、樹脂層の除去やめっきなどの工程が必須となり、作成時間やコストが増大する問題があった。
【0011】
本発明は、このような問題点を解決した新たな方法による導電パターン形成装置を実現するためになされたものであり、基板の限定やめっきなどの新たな工程増加をすること無く、工程が簡便で、コストや作製時間や環境負荷が少なく、高い生産性、大面積への対応、パターン容易変更可能な静電気力を利用した導電パターン形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明では、誘電性薄膜体表面に静電パターンを形成する静電潜像形成手段、その静電潜像に導電性粒子分散溶液を接触供給して導電パターンを現像形成する現像手段を具備する導電パターン形成装置において、導電性粒子分散溶液を表面にはイオン性有機分子が吸着している粒径が100nm以下の導電粒子が無極性溶媒中に分散したものとすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の導電パターン形成装置によれば、基板の限定やめっきなどの新たな工程を増加させること無く、工程が簡便で、コストや作製時間や環境負荷が少なく、高い生産性、大面積への対応、パターン容易変更可能な導電パターン形成装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明の導電パターン形成装置の1例を模式的に示したものである。本装置は主に、ドラム状の感光体を形成している誘電性薄膜4の表面を一様に帯電する帯電装置1と、一様帯電された誘電性薄膜4の表面に光を照射して静電潜像を形成する露光装置3と、静電潜像に導電粒子を付着させて現像するために導電粒子分散溶液7を内部に備えた現像装置6と、現像された像を基板8に転写する転写装置9と、基板8上の像を加熱溶融して基板8に定着させるための加熱装置13により構成される。
【0016】
本発明の静電潜像の形成手段としては、誘電性薄膜体4として感光性を有するものを使用している。また誘電性薄膜体4の表面を一様帯電する帯電装置1としては、コロトロン帯電、ローラ接触帯電、ブラシ接触帯電などのうちの1つを用いている。帯電装置1により、誘電性薄膜体4の表面を一様に帯電した状態2にする。その後、パソコンなどの画像情報処理装置からの画像信号に応じてレーザ光を走査する露光装置3により誘電性薄膜体4表面の任意の部分に光を照射し、目的の静電潜像5を形成する。なお、帯電装置1やレーザ光による露光装置3を用いずに、予め目的のパターン形状を表面に加工した静電潜像転写体の凸部分に静電荷を付与し、これを誘電性薄膜体1の表面に接触させるスタンプ帯電により目的の静電潜像5を形成する方法もある。しかし、スタンプ帯電では型を使うため、形成する静電潜像を簡単に変更できないという欠点がある。静電潜像5の容易な変更を実現するには、前者の一様に帯電した静電潜像2の露光による静電潜像パターン5形成方法を用いることが好ましい。なお、いずれの方法においても、付与される静電潜像は、正電荷および負電荷のどちらによるものでも構わない。
【0017】
本発明の現像装置6では、誘電性薄膜体4の表面に形成された静電潜像5に導電性粒子分散溶液7を接触、供給して導電粒子で導電パターンを現像形成する。そのため、現像装置6は導電粒子分散溶液7を貯蔵する貯蔵タンクと、誘電性薄膜体4上の静電潜像5に供給する供給手段を具備している。なお図示していないが、貯蔵タンク内には導電性粒子分散溶液7の濃度を検出する濃度検出手段を設けて有る。この濃度検出手段により得られた濃度情報に基づいて、無極性溶媒15、または導電粒子17(図2参照)を添加することにより濃度を調整する濃度調整手段が設けてある。また、導電性粒子分散溶液7を誘電性薄膜体4上に供給する供給手段としては、図1に示すように回転ロールの表面上に導電性粒子分散溶液7の層を形成し、これを静電潜像に接触させる構成がある。また他に、ノズルにより導電性粒子分散溶液7を吹き付ける方式や、導電性粒子分散溶液7を貯めた溶液中に静電潜像5を形成した誘電性薄膜体4を浸す方式などが挙げられる。
【0018】
次に、図1の装置の動作を説明する。
【0019】
まず、装置を起動すると感光体ドラム表面に形成された誘電性薄膜体4上の静電潜像5を消去する消去手段(イレーザ)10が動作し、続いて清掃装置(クリーナ)11により表面に残留する導電性粒子17が取り除かれる。その後消去手段10停止され、清掃装置11がドラム表面から離間される。次に、帯電装置1により誘電性薄膜4の表面が一様帯電される。次に、図示していないパソコンなどの画像処理装置から送られてきた画像信号に基づいて、露光装置3が一様帯電されている誘電性薄膜体4上に光を照射することで静電潜像5を形成する。次に、現像装置6に設けた現像ロールを感光体ドラムに接触回転することで導電性粒子分散液7中の導電粒子17を静電潜像5に付着させて可視化する。可視化された像は転写装置9にて基板8に転写する。
【0020】
導電性粒子17で形成された像を転写された基板8は、加熱装置15側に搬送され、そこで加熱されて導電性粒子が溶融されて基板8に定着14される。またこの加熱により、導電粒子の外側に付着してるイオン性有機分子は気化して取り除かれる。
【0021】
本発明の導電性粒子分散溶液7の詳細を図2に示す。本発明の導電性粒子分散溶液7は、表面にイオン性有機分子16が吸着した粒径100nm以下の導電粒子17を無極性溶媒15中に分散させてなる。このイオン性有機分子16は導電粒子に電荷を付与する働きと、粒子間の凝集を防止するために設けているものである。
【0022】
本発明のイオン性有機分子16は、高分子の場合は、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体等のスチレンおよびその置換体の単独重合体およびそれらの共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸−n−ブチル共重合体等のスチレンとアクリル酸エステルとの共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸−n−ブチル共重合体等のスチレンとメタクリル酸エステルとの共重合体、スチレンとアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルとの多元共重合体、その他スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シクロオレフィン共重合体等の、単独または混合した高分子樹脂に、カルボン酸基やアミノ酸基などのイオン性を付与できる官能基が付いたものが挙げられる。
【0023】
低分子量の有機分子の場合は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2,4−ジエチルグルタル酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、ジグリコール酸などのジカルボン酸や、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リノール酸、オレイン酸、リノレン酸などの脂肪酸や、乳酸、ヒドロキシピバリン酸、ジメチロールプロピオン酸、クエン酸、リンゴ酸、グリセリン酸などのヒドロキシカルボン酸、などの脂肪族カルボン酸による脂肪族カルボン酸イオン19と、Ag、Cu、Au、Pd、Pt、Ni、W、Mo、Crなどの無機イオン18、からなる脂肪族カルボン酸無機塩などが挙げられる。この時、低抵抗化のために導電パターン中の有機分子成分を低下させ、かつポリイミドなどの樹脂基板上への導電性パターン形成を実現させるため低温焼成をするには、図3に示すような後者の低分子量の有機分子であることが好ましい。
【0024】
本発明の導電粒子17の粒径は低温融着や高解像度化を実現するために100nm以下である必要があるが、200度以下の加熱により融着するためには、更に10nm以下であることが好ましい。更に、100nm以下の線幅の導電パターン形成を実現するには、5nm以下であることが好ましい。導電粒子17の成分はAg、Cu、Au、Pd、Pt、Ni、W、Mo、Crなどの単体金属やその酸化物、更にはそれらの合金であるものが挙げられるが、導電体として用いるためには、体積抵抗率の低いAg、Cuを用いることが好ましい。また、導電粒子はここにあげた物を複数混合したものでも良い。
【0025】
本発明の無極性溶媒15は、脂肪族炭化水素系溶媒であることが好ましく、イソパラフィン系、石油ナフサ系、アイソパー(エクソン社)、IPソルベント(出光石油社)、ソルトール(フィリップス石油社)、その他の炭化水素などがあげられる。
【0026】
以下、本発明の無機微粒子分散媒の作成について、具体的な例をあげるが、特にこの方法に限定されるものではない。
【0027】
特級メタノール(和光化学製)100ml中にステアリン酸銀(和光化学製)3.5gを投入し加熱還流を行い完全に溶解させた。そこに、純水25ml中に硝酸銀(和光化学製)を1.5g投入し溶解した硝酸銀水溶液を10分かけて滴下した。すると、溶液中に白色沈殿物が発生した。滴下終了後、更に30分加熱攪拌した後、装置を室温まで冷却し、上記白色沈殿部を濾過、乾燥したところ白色のステアリン酸銀を5.0g得た。次に、得られたステアリン酸銀1.0gを炉に投入し、窒素下250度で4時間加熱したところ、紫色の個体を得た。上記固体をアルコールで洗浄後、アイソパーH(エクソン社製)10mlに100mg投入し、5分超音波照射を行い、30分60度で加熱したところ、静置しても沈降の見られない茶色の銀粒子分散液を得た。この時、粒径は10nmであることを確認した。更に、この銀粒子分散液中にステンレス電極板を浸し、電極間距離1mmで10Vの直流電荷を1min印加したところ、陽極側への粒子の電着を確認した。よって、分散媒中の銀粒子は負に帯電している事が分かった。
【0028】
本発明における導電パターン形成する現像装置6によって、誘電性薄膜体4上に現像された導電粒子パターン12を基板8上に転写する転写手段9を具備する。また、誘電性薄膜体上に形成された導電粒子パターンを一旦中間転写体上に転写した後に、基板8上に転写する構成としても良い。この時、導電パターンが転写される基板8は絶縁性を有していることが必要である。
【0029】
本発明における導電パターン形成装置において基板8上に転写された導電粒子パターン12を、基板8上に定着し、導電パターン14とするための加熱手段13を具備する。この時、加熱手段13は導電粒子17を融着させるだけ出なく、導電粒子表面のイオン性有機分子16を焼成することで気化させ、溶融した導電粒子のみ残るようにした。また、加熱と同時に導電粒子パターン12を基板8上に加圧できる機能を有していても良い。この時の加熱温度は、導電粒子を十分に融着し、イオン性有機分子を焼成・気化させ、かつ基板8の変形や変性を防ぐために300℃以下であることが好ましい。この時、気化された有機物成分を排気する排気手段を設置しても良い。
【0030】
以下、本発明の加熱による導電パターン形成について、他の実施例をあげるが、特にこの方法に限定されるものではない。
【0031】
本実施例では、ポリイミド上に形成した0.5mm×8mmの導電粒子パターンを、ホットプレートにより250度で1時間加熱し、表面に金属光沢をもつ0.5mm×8mmの銀による導電パターンを得た。
【0032】
本実施例における導電パターン形成装置において、現像された後の導電パターンの溶媒成分を乾燥蒸発させる乾燥手段を設けても良い。更に、蒸発した溶媒を液化させ、現像装置6に戻し、再び導電粒子分散溶液7の濃度希釈用の無極性溶媒15としてリサイクルしても良い。
【0033】
本発明における導電パターン形成装置において、誘電性薄膜体4は導電パターンを転写後、再び潜像形成され導電粒子パターン12を現像される構成であっても良い。形状としてはベルト状またはドラム状であることが好ましい。また、この時、転写後の誘電性薄膜体の残留静電潜像を消去する手段(イレーザ)10、および残留した導電粒子17を除去・回収するクリーニング手段11を有することが好ましい。クリーニング手段11としては、誘電性薄膜体4にブレードを接触させ掻きとる方法や、溶媒により洗い流す方法が挙げられる。また、除去・回収された導電粒子17は、現像手段7に戻されて、再び導電粒子分散溶液7中に分散されてリサイクルされても良い。
【実施例2】
【0034】
次に、本発明の他の実施例を図4を用いて説明する。先の実施例ではドラム状の誘電体表面を一様帯電してそこに光を照射して静電潜像を形成するものであったが、本実施例では、予めパターンを形成したマスクを用いる方法である。
【0035】
本発明の静電潜像の形成手段は、図4のように、まず、誘電性薄膜体4表面に任意のパターンを有するマスク20を密接させる。次に、マスク20の上部より帯電手段1により帯電する。これにより、パターンの形成されている開口部を通して誘電性薄膜体4の表面が帯電される。その後、マスク20を除去することで、誘電性薄膜体4の表面には静電潜像パターン5が形成される構成である。この時、誘電性薄膜体4の帯電付与面逆側の面は導電性薄膜層21を有し、さらに該導電性薄膜層21は接地状態であることが好ましい。
【0036】
ここで、本実施例の静電潜像の現像について、具体的な例をあげるが、特にこの方法に限定されるものではない。
【0037】
本発明では、片面に8μm厚の銅箔上にポリイミド膜(45μm)が形成された基板を用意した。この基板のポリイミド膜上に0.5mm×8mmのパターンを有する金属マスクを密接させ、その上から、コロナ帯電器により帯電を行い、表面電位約1000Vの静電潜像パターンを得た。得られた静電潜像を持つポリイミド基板を導電性粒子分散溶液に1秒間浸し、10分自然乾燥することにより、0.5mm×8mmのパターンの銀粒子集合膜を得た。なお、上記の操作の間は全てポリイミド膜の反対側の面の銅箔側は接地状態であった。
【0038】
本発明における導電パターン形成装置において、形成された導電パターンは、例えばパーソナルコンピュータ、大型電子計算機、ノート型パソコン、ペン入力パソコン、ノート型ワープロ、携帯電話、携帯カード、腕時計、カメラ、電気シェーバ、コードレス電話、ファックス、ビデオ、ビデオカメラ、電子手帳、電卓、通信機能付き電子手帳、携帯コピー機、液晶テレビ、電動工具、掃除機、バーチャルリアリティ等の機能を有するゲーム機器、玩具、電動式自転車、医療介護用歩行補助機、医療介護用車椅子、医療介護用移動式ベッド、エスカレータ、エレベータ、フォークリフト、ゴルフカート、非常用電源、ロードコンディショナ、電力貯蔵システムなどの基板配線として使用することが出来る。また、民生用のほか、軍需用、宇宙用としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明における導電パターン形成装置の該略図である。
【図2】本発明における導電粒子分散溶液の概略図である。
【図3】低分子量のイオン性有機分子を有する導電粒子の概略図である。
【図4】本発明の導電パターン形成装置の他の実施例。
【符号の説明】
【0040】
1…帯電手段、2…静電潜像、3…露光手段、4…誘電性薄膜体、5…静電潜像パターン、6…現像手段、7…導電性粒子分散溶液、8…基板、9…転写手段、10…残留潜像消去装置、11…残留導電粒子クリーニング装置、12…導電粒子パターン、13…加熱手段、14…導電パターン、15…無極性溶媒、16…イオン性有機分子、17…導電粒子、18…無機イオン、19…脂肪酸イオン、20…マスク、21…導電性薄膜層。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電性薄膜体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像に導電性粒子分散溶液を接触供給し、導電粒子で現像する現像手段を具備した導電パターン形成装置において、
前記導電性粒子分散溶液が、表面にイオン性有機分子を吸着している粒径が100nm以下の導電粒子を無極性溶媒中に分散させてなることを特徴とする導電パターン形成装置。
【請求項2】
請求項1記載の導電パターン形成装置において、
前記誘電体薄膜表面に形成された導電パターンを導電パターン形成基材上に転写する転写手段を具備することを特徴とする導電パターン形成装置。
【請求項3】
請求項1記載の導電パターン形成装置において、
前記導電パターンを中間転写体上に転写する転写手段と、前記中間転写体上に転写された導電パターンを導電パターン形成基材上に転写する転写手段を具備することを特徴とする導電パターン形成装置。
【請求項4】
請求項2又は3記載の導電パターン形成装置において、
前記基材上に転写された導電パターンを加熱または加圧する手段を具備することを特徴とする導電パターン形成装置。
【請求項5】
請求項1記載の導電パターン形成装置において、
前記静電潜像形成手段が、構成材料を光照射により前記照射部の表面電荷を失う感光性材料で形成された誘電性薄膜体と、前記誘電性薄体表面に静電荷を形成する静電荷付与手段と、前記誘電性薄体表面の静電荷に光を照射して静電潜像パターンを形成する露光手段を具備することを特徴とする導電パターン形成装置。
【請求項6】
請求項1記載の導電パターン形成装置において、
前記誘電性薄膜体が感光性を有しており、前記誘電性薄膜体表面を一様に帯電させる帯電手段と、一様帯電された誘電性薄膜体表面の任意の部位に光を照射する露光手段からなることを特徴とする導電パターン形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−278801(P2006−278801A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−96673(P2005−96673)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】