説明

座跳ね上げ式椅子

【課題】部品点数が少なく組立てが容易で、配置の自由度が高い座り心地の良い座跳ね上げ式椅子を提供する。
【解決手段】背と、背の下端部中央に設けられた基部と、着座可能な使用位置と跳ね上げられた起立位置との間で揺動可能に基部に支持された座と、基部に連結されて背と座とを支持する脚部とを具えてなる座跳ね上げ式椅子であって、座が、使用位置において基部の両側方を通って背まで延在し、背と使用位置の座とが、連続的な凹曲面形状を形成する椅子である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動観覧席や競技場の観客席等に好適に使用される座跳ね上げ式椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動観覧席や競技場の観客席等に使用される座跳ね上げ式椅子には、背と、座と、背の両側に設けられた座支持部材とを備え、座が着座可能な使用位置と跳ね上げられた起立位置との間で揺動可能に座支持部材に支持されているものが用いられている。また、使用位置で座を係止するために、座の起倒範囲を規制するストッパー機構が座支持部材の内部または座と座支持部材との間に設けられている(例えば非特許文献1参照)。
【非特許文献1】愛知株式会社、「axona AICHI COLLECTION」、2005年11月10日、p.304
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の座跳ね上げ式椅子では、座が座支持部材を介して背に取り付けられるという構造であるために座と背との間に隙間が生じ易く、着座者の臀部から腰部にかけての部分をその曲面に沿った面で支持することができず座り心地の良さが十分であるとは言えなかった。また、競技場のような横方向に複数個の椅子を設置する場所では、椅子の間の間隔(ピッチ)を変えて設置可能な椅子にするためには各椅子の両側部に座支持部材を設ける必要があるため部品点数が増加してしまい、一方、部品点数を削減するために一つの座支持部材を隣接する椅子が共有するように構成すると、ピッチが変更できないだけでなく、設置現場で椅子の組立て作業を行う必要が生じるので設置作業が煩雑になるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、部品点数が少なく組立てが容易で、配置の自由度が高い、座り心地の良い座跳ね上げ式椅子を提供するものである。
【0005】
すなわち本発明の座跳ね上げ式の椅子は、背と、前記背の下端部中央に設けられた基部と、着座可能な使用位置と跳ね上げられた起立位置との間で揺動可能に前記基部に支持された座と、前記基部に連結されて前記背と前記座とを支持する脚部とを具えてなり、前記座が、前記使用位置において前記基部の両側方を通って前記背まで延在し、前記背と前記使用位置の前記座とが、連続的な凹曲面形状を形成していることを特徴とするものである。なお、椅子およびその各部分について上下・左右・前後等というときは、当該椅子に前向きに着座した人から見ての方向を意味する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の座跳ね上げ式椅子によれば、座が背の下端部中央に設けられた基部に支持されているので、背および座の両側面に座支持部材を設ける必要が無い。これにより、部品点数およびコストを削減することができると共に、設置現場において座支持部材と座および背とを組み立てる必要がないので設置時の作業負担を軽減することができる。また、座が使用位置において基部を挟んで背まで延在し、背と使用位置の座とが連続的な凹曲面形状を形成しているので着座者の臀部から腰部にかけての曲面に沿ったものとなり、座と背との間に大きな隙間を生じることなく人間工学に基づいた座り心地の良い曲面で着座者を支持することができる。更に、この座と背とが形成する滑らかな曲面は着座者に座り心地の良さそうな椅子であるとの印象を与え、デザイン(意匠)的にも優れている。その上、脚部の取り付けが一箇所(基部)のみでされるので、取り付け作業時の負担を軽減し得ると共に椅子の設置間隔(ピッチ)を容易に変更することができる。
【0007】
ここで、前記座に前記使用位置で前記基部に当接する当接部を設け、前記基部に前記当接部と当接して前記座を前記使用位置で係止するストッパー部を設ければ、基部自体により座が使用位置で係止されることとなるので座を係止するための機構を別途設ける必要がなく、風雨に曝される屋外等での使用にも適した椅子を提供することができる。
【0008】
また、前記座を前記使用位置から前記起立位置に向けて常時付勢する付勢手段を具え、前記付勢手段を前記座の内部に収納すれば、椅子をシンプルな形状に保ちつつ、付勢手段を外部に曝すことなく座が自動的に起立位置に跳ね上がる、屋外等での使用に適した座自動起立式の椅子を提供することができる。なお、前記付勢手段は座の背面にリブ等を設けてそのリブの内部に収納しても良い。このようにすれば、リブにより座を補強すると共に、座全体を肉厚にすることなく高いデザイン性を維持したまま付勢手段を収納することができる。また、付勢手段により座が自動で跳ね上がる起立位置を、例えば座が略水平の使用位置から跳ね上げられて略垂直に至るまでの2/3から3/4起立した任意の位置とすれば、着座者の両手が塞がっている場合でも手を使わずに臀部で容易に座を押し下げて着座することができる。
【0009】
更に、前記付勢手段に小型かつ軽量な装置であるガススプリングを用いれば、座が重くなりすぎることがなく、また、座が滑らかに起立するように起立スピードを調整できる。これにより、軽量で、滑らかに座が起立する品質の良い椅子を提供することができる。
【0010】
その上、前記基部を前記座および前記背を前記脚部に対して水平旋回方向に角度を変えて連結可能とすれば、観客席の列が曲線を形成するような、略円形の競技場を囲んで配置された観客席でも、各椅子が競技場の中心を向くように観客席列の曲線の曲率に合わせた微妙な向きに椅子の設置方向を調整することができる。これにより、複数の座席の向きを同時に変更する椅子の旋回手段のような、複雑かつ部品点数の多い構造を設けることなく座席の観覧機能を向上させることができる。また、座席配置の設計自由度も向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明の座跳ね上げ式椅子の実施形態を実施例により、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1(a)、(b)、(c)は、本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、座が使用位置に位置する状態を示す平面図、正面図、および側面図であり、図2(a)、(b)、(c)は、図1に示す第1実施例の座跳ね上げ式椅子の、座が起立位置に位置する状態を示す平面図、正面図、および側面図であり、図3は、図1(b)のA−A線に沿う断面を示す端面図である。また、図4は、第1実施例の座跳ね上げ式椅子の座の位置とガススプリングの状態との関係を示す説明図であり、図5(a)、(b)および図6(a)、(b)は、それぞれ第1実施例の座跳ね上げ式椅子の組立て方法を示す正面側および側面側から見た説明図であり、図7は第1実施例の座跳ね上げ式椅子の配置例を示す平面図である。
【0012】
図1(a)〜(c)、図2(a)〜(c)、および図7に示すように、この第1実施例の座跳ね上げ式椅子1は、例えばアリーナの段床7に設置され、背2と、背2の下端部中央に設けられた基部3と、背2の前方で座シャフト40により基部3に支持された座4とを有し、基部3は段床7に設けられた連結管6に取り付け固定(ビームマウント)されている。なお、椅子およびその各部について上下・左右・前後等というときは、当該椅子に前向きに着座した人から見ての方向を意味する。
【0013】
ここで、図3に示すように、背2は、断面「く」字状をなす板状体で、例えばポリプロピレン製のインジェクション成形品より成る。このように断面が「く」字状であるので、着座者の腰部から背中にかけて人体構造に適合した形状で支持することができる。
【0014】
また、基部3は、断面略台形状で、背2の下端部中央で前方に向かって突出しており、例えばインジェクション成形で背2と一体に成形されている。図5(a)、(b)および図6(a)、(b)に示すように、基部3は、底面中央付近に直方体状にくり抜かれた凹部30を有し、基部3の底面を覆う板と凹部30に嵌合する断面四角形状の突出部33とを有する背座ベース32が取り付けられている。また、基部3の上部前側には上述の座シャフト40を挿通する孔48が設けられており、座シャフト40は背座ベース32の突出部33にボルト100で固定されている。これにより、座シャフト40を基部3に回転不能に支持できると共に、背座ベース32と背座クランプ(図示せず)とで連結管6を挟持することで椅子1を設置することができる。更に、基部3は前面が段状になっており、その段状部分が座4に設けられた後述の当接部47と係合するストッパー部31として機能する。
【0015】
座4は、略四角形状の板状体で、ポリプロピレン製のインジェクション成形品より成り、座4の底面には二つのリブ5と当接部47とが設けられている。リブ5は、外形が横から見て略三角形状で後部が前部より厚くなっており、各リブ5には座ブッシュ49を介して座シャフト40を挿通する孔48が設けられている。更に、一方(図5(a)では右側)のリブ5には後部から前方に向かって略円柱形状の空間42が設けられており、その空間42内に座シャフト40と連結されたガススプリング43が収納されている。当接部47は、断面略三角形状で、使用位置の座4が基部3に当接する略半円筒状の面(座4の後部側の面)が基部3のストッパー部31の段状部分と係合する構造になっており、ストッパー部31との当接時の衝撃を軽減するためにゴム(図示せず)が当接面に接着されている。これにより、座シャフト40を挿通して座4を揺動可能に基部3に支持すると共に、当接部47およびストッパー部31により、座4の揺動範囲(起倒範囲)を跳ね上げられた起立位置と略水平の使用位置との間の範囲に規定することができる。また、座シャフト40とガススプリング43とが後述のように、取付部41を介して連結されているので、椅子1の不使用時にはガススプリング43により座4が起立位置まで自動的に跳ね上がる。
【0016】
すなわち、ここにおけるガススプリング43は、シリンダー44と、ピストンロッド45と、そのピストンロッド45の先端に設けられたブッシュ46とを具える。そして、例えば座4が略水平の使用位置から跳ね上げられて略垂直に至るまでの2/3だけ起立した位置を起立位置とするために、その座4の起立位置でガススプリング43のピストンロッド45が自然長となるように調整したガススプリング43を空間42内に設置し、ブッシュ46を座シャフト40に取付部41で、座シャフト40の中心軸線に対しオフセットさせて連結する。これにより、図4に示すように、座4が起立位置から略水平の使用位置に向かって倒れるに従いピストンロッド45がシリンダー44に押し込まれ、座4が使用位置から起立位置に向かって付勢されることになる。
【0017】
座シャフト40は、端部近傍にガススプリング43のブッシュ46と連結される卵ラグ状の取付部41を有する円筒体よりなり、例えば鋼管により形成されている。そして座シャフト40は、椅子1の組立て方法について後述するように、基部3の孔48と座4の孔48とに挿通されて座4を支持すると共に、取付部41でガススプリング43と連結されて座4の自動起立を可能としている。
【0018】
以上のような椅子1の組立ては、以下のようにしてなされる。まず、図5(a)、(b)に示すように、基部3の凹部30に背座ベース32を取り付けると共に、座4のリブ5に設けられた各孔48に座ブッシュ49を取り付け、空間42にガススプリング43を挿入する。そして、ガススプリング43のブッシュ46を避けながら、座シャフト40を背座ベース32の上側を通して座4および基部3の孔48に挿通する。次に、図6(a)、(b)に示すように、ガススプリング43のブッシュ46を座シャフト40の取付部41にネジ101で連結すると共に、座シャフト40を背座ベース32の突出部33にボルト100で固定する。
【0019】
これにより、図4に示すように、起立位置(図4にBで示す位置)から使用位置(図4にAで示す位置)に向けて座4を倒すことでガススプリング43が空間42の奥の壁52に当接してシリンダー44内にピストンロッド45が押し込まれるので、座4が起立位置に向けて付勢されることとなり、椅子1の不使用時には座4が起立位置まで自動的に起立する。また、ガススプリング43は空間42内に固定されておらず空間42内で摺動可能とされていて、起立位置で自然長となるので、外部から座4に力を加えることにより起立位置から略垂直の収納位置(図4にCで示す位置)に向けて座4を更に跳ね上げることができる。この際には、図4の収納位置にある座4と共に示されるように、ガススプリング43のシリンダー44の先端と空間42の奥の壁52との間に隙間が生じる。
【0020】
また、実施例1の椅子1によれば、座4を背2の下端部中央に設けられた基部3で支持しているので、座4が使用位置において基部3を間に挟んで基部3の両側方を通って背2まで延在することとなり、図3に示すように、使用位置の座4と背2とが大きな隙間を生じることなく着座者の臀部から腰部にかけての曲面に沿った連続的な凹曲面を形成し、人間工学に基づいた着座に適した凹曲面で着座者を支持することができる。更に、背2および座4の両側方に座支持部材を設ける必要が無いので、部品点数を削減できると共に組立て作業を容易にすることができる。
【0021】
その上、椅子1は基部3に取り付けられた背座ベース32と背座クランプ(図示せず)とで連結管6を挟持することにより支持されているので、連結管6との取り付け部分が一箇所で済むのに加えて、例えば背座クランプ(図示せず)に対する背座ベース32の取り付け角度を変更することで、椅子1を連結管6に対して水平方向に旋回させた角度で取り付けることができる。これにより、水平方向に旋回させた角度での取り付けができない従来技術にかかる椅子1’では、図8(a)に示すような直線的配置による折れ曲がり部分や、図8(b)に示すような曲線的配置(例えば、半径=6m)によるつなぎ部分で無駄な隙間Gが生じたり、無駄な隙間Gが生じないように椅子1の取付部品に工夫を施したりする必要があったのに対し、本実施例の椅子1では、図7に示すように無駄な隙間Gを生じることがなく、また椅子1の前方の空間も大きく確保することができる。また、各椅子1を容易に水平方向に旋回させて取り付け可能であるので、複雑な旋回機構を設けることなく容易に各座席の向きを変更して座席の観覧機能を向上させることができる。
【0022】
図9(a)、(b)は、本発明にかかる座跳ね上げ椅子の第2実施例を示す。この椅子1は、例えば移動観覧席等に用いることができ、肘掛部8が設けられている点、背座クランプ50の形状が異なる点、および椅子1全体を略水平になるように倒して収納位置とする回動機構9が具えられている点において先の実施例と異なり、他の点では先の実施例と同様に構成されている。
【0023】
ここで肘掛部8は、背2および座4の両側で連結管6に取り付けられた肘支柱81と、略垂直の収納位置と略水平の使用位置との間で揺動可能に肘支柱81の先端に支持された略三角形状の肘掛82とを具える。これにより、椅子1の使用時には図9(a)に示すように肘掛部8が肘掛82を略水平の使用位置にして着座者の肘を支持可能にすると共に、椅子1を収納する際には図9(b)に示すように肘掛82を跳ね上げて椅子1をコンパクトに収納することができる。
【0024】
背座クランプ50は、例えば図10に示すような平面形状をしており、背座ベース32の下面に円弧形状の孔51を用いてボルト100で取り付けられて連結管6を挟持する。ここで、孔51が円弧形状であるので、基部3側のボルト100が挿入される孔の位置を円弧上の任意の位置とすることができ、ボルト100を緩めて基部3を水平方向に旋回させることで容易に背2および座4の向きを変えることができる。
【0025】
回動機構9は、例えば連結管6の下部に設けられており、連結管6の下部でこの連結管の延在方向に互いに間隔をあけて伸びる二本の支柱90と、支柱90を略垂直の起立位置と略水平の収納位置との間で揺動可能に支持する側板91とを有する。そして、略四角形状の側板91には凹部92が設けられており、収納椅子1の使用時には図9(a)に示すように、支柱90の側部に設けられた突出部93を凹部92に係合させることで椅子1を固定し、収納する際には椅子1を上方に少し持ち上げて係合を解除し、図9(b)に示すように、椅子1を前方に倒せるようにしている。
【0026】
これにより、椅子1を収納位置とする場合には、床段7の床面と接した座4および肘掛部8が椅子の自重により収納位置まで跳ね上がりコンパクトな形状となる。また、先の実施例と同様に、座4が使用位置から起立位置まで自動的に起立し、使用位置では人間工学に基づいた着座に適した凹曲面で着座者を支持することができ、複雑な旋回機構を設けることなく容易に各座席の向きを変更して座席の観覧機能を向上させることができる座跳ね上げ式椅子を提供することができる。
【0027】
なお、本実施例の製造方法以外に、背2および座4は例えばナイロンのプレス成形やアルミダイキャストにより作製しても良い。更に、付勢手段には、圧縮スプリングやトーションバネを用いても良く、その収納位置も座4のリブ5ではなく背2や基部3の内部に収納するようにしても良い。このように付勢手段を背2や基部3の内部に収納すれば、座4を軽量化して少ない力でも自動起立させることができる。更に、背座クランプ50の孔51の形状は任意の形を取ることができ、椅子1を向ける方向に応じた位置に孔を設けるようにしても良い。その他にも、ストッパーや回動機構には周知の手段を採用し得る。
【産業上の利用可能性】
【0028】
かくして、本発明の座跳ね上げ式椅子によれば、座が背の下端部中央に設けられた基部に支持されているので、背および座の両側面に座支持部材を設ける必要が無い。これにより、部品点数およびコストを削減することができると共に、設置現場において座支持部材と座および背とを組み立てる必要がないので設置現場での作業負担を軽減することができる。また、座が使用位置において基部の両側方を通って背まで延在し、背と使用位置の座とが連続的な凹曲面形状を形成しているので、座と背との間に大きな隙間を生じることなく人間工学に基づいた座り心地の良い曲面で着座者を支持することができる。更に、この座と背とが形成する滑らかな曲面は着座者に座り心地の良さそうな椅子であるとの印象を与え、デザイン(意匠)的にも優れている。その上、脚部の取り付けが基部との一箇所のみであるので、取り付け作業時の負担を軽減し得ると共に椅子の設置間隔(ピッチ)を容易に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、座が使用位置にある状態を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【図2】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、座が起立位置にある状態を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその側面図である。
【図3】図1に示す座跳ね上げ式椅子の、図1(b)のA−A線に沿う断面を示す端面図である。
【図4】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、各位置にある座についてガススプリングの状態を示す説明図である。
【図5】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、座ブッシュ、ガススプリング、および座シャフトの組み付け方法を示し、(a)はその正面から見た説明図、(b)はその側面から見た説明図である。
【図6】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、ガススプリング取付ネジ101および座シャフトの固定方法を示し、(a)はその正面からみた説明図、(b)はその側面から見た説明図である。
【図7】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第1実施例の、椅子の配置状態を示す平面図である。
【図8】(a)、(b)は、従来技術にかかる座跳ね上げ式椅子の配置状態を示す平面図である。
【図9】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第2実施例を示し、(a)は各部が使用位置にある状態を示す側面図、(b)は各部が収納位置にある状態を示す側面図である。
【図10】本発明にかかる座跳ね上げ式椅子の第2実施例の背座クランプを示す平面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 椅子
2 背
3 基部
4 座
5 リブ
6 連結管
7 段床
8 肘掛部
9 回動機構
30 凹部
31 ストッパー部
32 背座ベース
33 突出部
40 座シャフト
41 取付部
42 空間
43 ガススプリング
44 シリンダー
45 ピストンロッド
46 ブッシュ
47 当接部
48 孔
49 座ブッシュ
50 背座クランプ
51 孔
52 壁
81 肘支柱
82 肘掛
90 支柱
91 側板
92 凹部
93 突出部
100 ボルト
101 ネジ
G 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背と、前記背の下端部中央に設けられた基部と、着座可能な使用位置と跳ね上げられた起立位置との間で揺動可能に前記基部に支持された座と、前記基部に連結されて前記背と前記座とを支持する脚部とを具えてなる座跳ね上げ式の椅子であって、
前記座が、前記使用位置において前記基部の両側方を通って前記背まで延在し、
前記背と前記使用位置の前記座とが、連続的な凹曲面形状を形成する椅子。
【請求項2】
前記座に、前記使用位置で前記基部に当接する当接部が設けられており、
前記基部に、前記当接部と当接して前記座を前記使用位置で係止するストッパー部が設けられている、請求項1に記載の椅子。
【請求項3】
前記座を前記使用位置から前記起立位置に向けて常時付勢する付勢手段を具え、
前記付勢手段が、前記座の内部に収納されている、請求項1または請求項2に記載の椅子。
【請求項4】
前記付勢手段がガススプリングである、請求項3に記載の椅子。
【請求項5】
前記基部が、前記座および前記背を前記脚部に対して水平旋回方向に角度を変えて連結可能とされた、請求項1から請求項4のいずれかに記載の椅子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−160030(P2009−160030A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−339560(P2007−339560)
【出願日】平成19年12月28日(2007.12.28)
【出願人】(391004919)株式会社コトブキ (27)
【Fターム(参考)】