説明

排泄物処理装置および方法

本発明は排泄物処理装置および方法に関し、患者の排泄物を受けて自動的に処理することができる排泄物処理装置および方法に関する。本発明の排泄物処理装置は、患者の排泄物を受けるために排泄物収容部71が形成された装着具1と、前記排泄物収容部71の排泄物を排泄物吸入ライン61を経て吸引した後に貯蔵する排泄物貯蔵部10と、前記排泄物貯蔵部10に連結して前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を前記装着具1側に供給するための洗浄水供給部50とを含み、前記装着具1には、前記排泄物収容部71側に空気を噴射するための空気噴射ノズル75と、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74とが形成され、前記空気吸入口74には空気吸入ライン65が連結され、一側は前記排泄物貯蔵部10を経て連結する排泄物吸入ライン61および前記空気吸入ライン65のうちのいずれか1つと択一的に連結し、他側は前記排泄物吸引部30に連結する流路転換部20が備えられることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は排泄物処理装置および方法に関し、より詳しくは、患者の排泄物を受けて自動的に処理することができる排泄物処理装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、病院で手術などを受けて独立的に排泄物を処理することができない患者や挙動不審の老人のために、排泄物を自動的に処理することができる排泄物処理装置が開発されている。
【0003】
このような排泄物処理装置は、患者の排泄物を受けるためにおむつ形状をなして患者の臀部を包み込む装着具と、前記装着具の排泄物を真空吸引した後に貯蔵したり前記装着具に患者の臀部を洗浄するための洗浄水を供給するように制御する制御装置部とで構成されている。
【0004】
前記制御装置部は、前記装着具と連結して前記装着具の排泄物を貯蔵する排泄物貯蔵部と、前記排泄物貯蔵部に連結して前記装着具内部の排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を供給するための洗浄水供給部とを含む。
このような排泄物処理装置の一例として、日本公開特許特開2002−58692号「自動排泄物処理装置」が開示されている。
【0005】
前記自動排泄物処理装置は、人体の股下部分に密着可能なような合成樹脂製の装着具と、この装着具に接続した制御装置部とで構成される。前記装着具は、内側面の中央部に形成されて排泄物が溜まる処理凹部と、この処理凹部に接続して開口した洗浄ノズルと、前記処理凹部の底面に形成された排泄物吸引口と、前記処理凹部の周辺に設けられ、人体に直接接触して水密的に装着が可能な平たい表面部と、前記装着具の両脚部の外側にそれぞれ形成されたベルト架け凹部とが設けられている。前記制御装置部には、前記洗浄ノズルに接続した洗浄用配管と、前記排泄物吸引口に接続した吸引用配管と、前記吸引用配管が接続した排泄物タンクと、前記洗浄用配管に接続した洗浄水タンクと、前記吸引および洗浄水の送水を行うポンプとが設けられている。
【0006】
このような従来の自動排泄物処理装置は、排泄物の洗浄時の空気流路と乾燥時の空気流路が同じように排泄物タンクを経由するようになっている。すなわち、排泄物を排泄物タンクに吸引した後、装着具の内部を乾燥させるために小ポンプを作動させるようになり、この場合、排泄物タンク上部の空気が小ポンプによって洗浄ノズルに噴射される。このような構造の場合、排泄物タンク上部の空気は汚染した空気であるため、このような空気が装着具内部に噴射されるようになれば患者の清潔を維持することができず、患者がいる室内空間を汚染させるという問題がある。
また、排泄物を洗浄するための洗浄ノズルでは洗浄水のみが噴射されるため、処理要部の排泄物が完全に除去されないという問題点がある。
一方、前記装着具と制御装置部の間には、空気と洗浄水の吸引/供給のために多数のチューブが連結している。
【0007】
前記装着具の排泄物は、前記多数のチューブのうちのいずれか1つを経て制御装置部の排泄物貯蔵部の内部に吸引される。また、前記制御装置部の洗浄水供給部から供給された洗浄水は、前記多数のチューブのうちのいずれか1つ以上を経て前記装着具の内部に供給され、排泄物を洗浄したり患者の臀部を洗浄するようになる。
【0008】
このために、前記多数のチューブは制御装置部である本体内部に連結し、その連結部分の構造が複雑であり、それによって連結する部分が多くなり、排泄物が漏洩するという問題点があった。
また、このように連結構造が複雑であるため、排泄物貯蔵部を洗浄するためにこれを分離することが容易でないという短所がある。
【0009】
さらに、従来の自動排泄物処理装置は、患者の臀部を洗浄するための洗浄ノズルの位置が固定されている。しかし、人が横になったとき、肛門や女性の局部は人によってその位置が少しずつ異なる場合がある。したがって、従来の自動排泄物処理装置によれば、肛門や女性の局部を洗浄するために洗浄水を噴射しても、洗浄しようとする位置に正確に洗浄水が噴射されないという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述したような問題点を解決するために案出されたものであって、装着具内部を乾燥させるために空気を循環させる場合、排泄物貯蔵部を経由しない空気循環流路を有する排泄物処理装置および方法を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明は、1つの真空ポンプによって排泄物の吸引と乾燥のための空気循環を行うことにより、構造が簡単な排泄物処理装置および方法を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、排泄物洗浄時に排泄物タンクから吸引される空気を浄化するためのフィルタの寿命を延長させることができる排泄物処理装置および方法を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、装着具と制御装置部を簡単な構造によって連結することにより、排泄物の漏洩を防ぐと同時に、組み立てと分解が容易な排泄物処理装置を提供することを目的とする。
【0014】
さらに、本発明は、人ごとに身体構造が異なる場合にも、所望する位置に洗浄水を噴射するように洗浄水噴射ノズルの位置を調節することができる排泄物処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の排泄物処理装置は、患者の排泄物を受けるために排泄物収容部71が形成された装着具1と、前記排泄物収容部71の排泄物を、排泄物吸入ライン61を経て吸引した後に貯蔵する排泄物貯蔵部10と、前記排泄物貯蔵部10に連結して前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を前記装着具1側に供給するための洗浄水供給部50とを含み、前記装着具1には、前記排泄物収容部71側に空気を噴射するための空気噴射ノズル75と、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74とが形成され、前記空気吸入口74には空気吸入ライン65が連結し、一方側には前記排泄物貯蔵部10を経て連結する排泄物吸入ライン61および前記空気吸入ライン65のうちのいずれか1つと択一的に連結され、他方側には前記排泄物吸引部30に連結される流路転換部20が備えられることを特徴とする。
【0016】
本発明の排泄物処理方法は、(a)患者の排泄物を受けるための装着具1の排泄物が感知される段階と、(b)前記排泄物の感知によって前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30が稼動して前記排泄物および患者を洗浄するための洗浄モードが進行する段階と、(c)前記洗浄モードの進行後、流路転換部20によって内部空気循環流路が転換される段階と、(d)前記流路が転換した後、前記装着具1内部を乾燥させるための空気が前記排泄物が貯蔵される排泄物貯蔵部10と遮断したままで循環される乾燥モードが進行する段階とを含む。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、装着具内部を乾燥させるために空気を循環させる場合、排泄物貯蔵部を経由しなくなり、悪臭が外部空気を汚染させることを防ぐことができる。また、1つの真空ポンプによって排泄物の吸引と乾燥のための空気循環が行われることにより、構造が簡単であるという長所がある。さらに、乾燥モード進行時にフィルタを通過する空気は汚染された空気ではないため、フィルタの寿命を延長させることができる。
【0018】
また、本発明によれば、空気および洗浄水の流路を形成する多数のチューブに連結させるための流路連結部材と、前記流路連結部材の下側に結合して排泄物貯蔵部側にスライド移動が可能なベース部とを備えることにより、前記流路連結部材を排泄物貯蔵部に挿入/分離する作用だけで簡単に組み立て/分解が可能であるという長所がある。
【0019】
なお、本発明によれば、流路連結部材と排泄物貯蔵部の連結する部分、洗浄水および空気が流れる経路上の連結部分の数が少なく、排泄物、空気、および洗浄水の漏洩を防ぐことができるという長所がある。
【0020】
さらに、本発明によれば、人ごとに身体構造が異なる場合にも、所望する位置に洗浄水を噴射することができ、患者の臀部を清潔に維持することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は本発明の排泄物処理装置を概略的に示す図である。
【図2】図2は図1の排泄物処理装置において、流路転換部のバルブ部の位置が転換された状態を示す図である。
【図3】図3は本発明に係る排泄物処理方法を示すフローチャートである。
【図4】図4は本発明の自動排泄物処理装置の本体である制御装置部を示す斜視図である。
【図5】図5は本発明の自動排泄物処理装置の制御装置部の一部を切開した断面図である。
【図6】図6は本発明の自動排泄物処理装置において、流路連結部材とベース部が分離した状態を示す斜視図である。
【図7】図7は本発明の流路連結部材とベース部が結合部材によって結合した状態を示す斜視図である。
【図8】図8は図7の状態において、各構成部品が分解された状態を示す分解斜視図である。
【図9】図9は図7に示す流路連結部材を他の角度から示す斜視図である。
【図10】図10は本発明の流路連結部材とベース部が結合した状態の前面を示す図である。
【図11】図11は図10のA−Aの断面図である。
【図12】図12は図10のB−Bの断面図である。
【図13】図13は本発明の流路連結部材とベース部が結合した状態で横断面を示す図である。
【図14】図14は本発明の流路連結部材をケース内部に組み立てる過程を示す動作状態図である。
【図15】図15は本発明の装着具を示す斜視図である。
【図16】図16は本発明の装着具を他の角度から示す斜視図である。
【図17】図17は本発明の装着具に対する分解斜視図である。
【図18】図18は本発明の装着具を他の角度から示す分解斜視図である。
【図19】図19は本発明の自動排泄物処理装置を示す断面図である。
【図20】図20は図19の状態において、取っ手部を回転させてビデノズル部が上昇した状態を示す断面図である。
【図21】図21は本発明のビデノズル部とノズル管結合部材と高さ調節部材、および流路形成部材が結合した状態を示す正面図である。
【図22】図22は図21のA−AおよびB−Bの断面図である。
【図23】図23は本発明の流路形成部材を示す一部切開斜視図である。
【図24】図24は図23に示す流路形成部材の内部を示す断面図である。
【図25】図25は本発明の自動排泄物処理装置の底面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態に対する構成および作用について詳しく説明する。
<実施例1>
図1は、本発明の排泄物処理装置を概略的に示す図である。
【0023】
本発明の実施形態1に係る排泄物処理装置は、患者の排泄物を受けるための装着具1と、前記装着具1と連結して前記排泄物を貯蔵する排泄物貯蔵部10と、前記排泄物貯蔵部10に連結して前記装着具1内部の排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30と、排泄物洗浄時と前記装着具1の乾燥時に空気循環流路を可変させるための流路転換部20と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を供給するための洗浄水供給部50とを含む。
【0024】
前記装着具1は、患者の身体(例えば、臀部および股部分)を包み込むようにおむつ形状で構成されている。肌と触れる部分は、肌に密着するように伸縮性材質で形成されている。
【0025】
前記装着具1内部には、患者の排泄物が溜まる排泄物収容部71と、前記排泄物収容部71側に空気を噴射するための空気噴射ノズル75と、前記排泄物収容部71側に洗浄水を噴射するための洗浄水噴射ノズル72と、患者の肛門および陰部に洗浄水を噴射するためのビデノズル73と、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74とが形成されている。
前記排泄物収容部71は、排泄物貯蔵部10に連結する排泄物吸入ライン61と連結している。
【0026】
前記装着具1のノズルは、空気と洗浄水の流路と連結している。すなわち、空気噴射ノズル75は、前記排泄物吸引部30の出口側と連結する洗浄空気供給ライン64と連結し、前記空気吸入口74は、前記排泄物吸引部30の入口側と連結する空気吸入ライン65に連結する。また、洗浄水噴射ノズル72は、前記洗浄水供給部50と連結する洗浄水供給ライン62と連結し、ビデノズル73は、前記洗浄水供給部50と連結するビデノズルライン63と連結する。
【0027】
前記排泄物貯蔵部10には、前記排泄物吸引部30の吸引力によって吸引された排泄物が前記排泄物吸入ライン61を経由して内部に流入する。前記排泄物貯蔵部10には、排泄物の水位を感知する排泄物水位センサ11が備えられている。前記排泄物貯蔵部10の上部は空間であって、前記排泄物貯蔵部10と流路転換部20は連結管12によって連結される。
【0028】
前記流路転換部20は、前記排泄物貯蔵部10と連結管12を経て連結する第1入口23aと、前記空気吸入ライン65と連結する第2入口23bと、前記第1、2入口23a、23bを択一的に開閉するバルブ部21と、前記排泄物吸引部30側に連結する出口24とを含む。
前記バルブ部21は、モータ22によって直線往復運動をすることにより、前記第1入口23aと第2入口23bを択一的に開閉するようになっている。
前記バルブ部21が往復する上側と下側にはそれぞれリミットスイッチ25、26が設置されており、バルブ部21の上下位置を規制するようになっている。
【0029】
前記排泄物吸引部30は、前記流路転換部20の出口24と連結して空気を浄化するためのフィルタ31と、前記フィルタ31の出口側に連結した真空ポンプ32と、前記真空ポンプ32から出た空気を加熱するためのヒーター40とで構成される。
前記フィルタ31の内部には活性炭が充填されており、流路内部を循環する空気を浄化させるようになる。
【0030】
前記洗浄水供給部50は、水位センサ51aが備えられた洗浄水貯蔵タンク51と、前記洗浄水貯蔵タンク51の洗浄水を前記装着具1側に供給するためのポンプ52と、前記洗浄水を温かい状態に加熱するためのヒーター53と、前記洗浄水を洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63のうちのいずれか1つに択一的に供給するためのバルブ54とで構成される。
【0031】
一方、前記空気吸入ライン65上には、ガスセンサ66が設置されることができる。前記ガスセンサ66は、空気吸入ライン65の空気汚染度を感知して大小便とおならを区別し、おならの場合には一定時間の空気循環をさせれば前記ガスセンサ66で正常であることを感知するようになるため、洗浄水を利用した洗浄をする必要なく、空気循環を継続させればよい。
【0032】
本実施形態において、前記流路転換部20は、モータ22によって開閉するバルブ部21を備えるものとして構成されているが、ソレノイドバルブを用いることもできる。すなわち、前記連結管12に第1ソレノイドバルブを連結し、前記空気吸入ライン65には第2ソレノイドバルブが連結されるようにする。この場合、制御部(図示せず)は、排泄物洗浄時には前記第1ソレノイドバルブをオープンさせ、第2ソレノイドバルブはクローズさせる。排泄物洗浄後の乾燥時には前記第1ソレノイドバルブをクローズさせ、第2ソレノイドバルブをオープンさることにより、前記空気吸入ライン65を経由した空気が流れるようにする。
図2は、図1の排泄物処理装置において、流路転換部のバルブ部位置が転換した状態を示す図である。
【0033】
流路転換部20のバルブ部21の位置は、モータ22の駆動により、第2入口23bから第1入口23a位置に転換した状態である。この場合、真空ポンプ32を稼動させれば、空気吸入口74および空気吸入ライン65を経由してフィルタ31に空気が流入する。
図3は、本発明に係る排泄物処理方法を示すフローチャートである。
【0034】
先ず、患者が排泄するようになれば、装着具1内部の排泄物収容部71に備えられた排泄物感知センサ(図示せず)が排泄物であるかを感知するようになる(S701)。この場合、前記ガスセンサ66との信号の組み合わせにより、小便、大便、およびおならを区別することができる。
【0035】
前記排泄物が感知されれば、排泄物および患者の臀部部位を洗浄するための洗浄モードが進行される(S702)。ここで、洗浄モードが進行される前に流路転換部20のバルブ部21位置が第1入口23aを塞いでいる場合には、第1入口23aを開放させて第2入口23bを塞ぐように前記バルブ部21の位置を可変させ、図1のような状態になるようにする。
【0036】
排泄物吸引部30に備えられた真空ポンプ32が稼動して発生した真空吸入力が前記排泄物貯蔵部10および排泄物吸入ライン61を経て前記排泄物収容部71に作用し、排泄物が排泄物吸入ライン61を経て前記排泄物貯蔵部10内部に流入するようになる。これと同時に、前記排泄物収容部71には、洗浄水供給部50の稼動によって洗浄水が洗浄水噴射ノズル72を経て噴射される一方、前記真空ポンプ32に吸引された空気が洗浄空気供給ライン64を経て空気噴射ノズル75に噴射される。空気噴射ノズル75を経て空気が噴射されれば、洗浄水だけが噴射される場合に比べ、排泄物が排泄物貯蔵部10に容易に吸引されることができる。また、洗浄水は、ビデノズルライン63を経て供給されてビデノズル73に噴射され、患者の肛門および陰部を洗浄するようになる。
【0037】
前記洗浄モードの終了後、流路転換部20によって内部空気循環流路が転換される(S703)。すなわち、前記バルブ部21位置が可変して排泄物貯蔵部10と前記排泄物吸引部30との連結が遮断され、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74と前記排泄物吸引部30が前記流路転換部20の第2入口23bを経て連結する。
【0038】
その後、前記排泄物吸引部30を稼動させれば、前記装着具1内部に形成された空気吸入口74から空気が吸入され、空気吸入ライン65、流路転換部20の第2入口23b、出口24、および排泄物吸引部30を順に経由した後、前記装着具1に形成された空気噴射ノズル75に噴射され、前記装着具1内部を乾燥させる乾燥モードが進行される(S704)。この場合、空気は排泄物貯蔵部10を経由しなくなるため、循環する空気には悪臭が混合せず、患者がいる室内空気を汚染させなくなる。また、フィルタ31を通過する空気は汚染した空気ではないため、フィルタ31の寿命を延長させることができる。
前記乾燥モードの進行後に排泄物が感知されれば、再び前記モードが繰り返される。
<実施例2>
【0039】
本発明の実施形態2に係る自動排泄物処理装置は、図1に示すように、患者の排泄物を受けるための装着具1と、前記装着具1と連結して前記装着具1の排泄物を吸引した後に貯蔵したり前記装着具1に洗浄水を供給するように制御する制御装置部とで構成される。
【0040】
前記制御装置部2には、前記装着具1と連結して前記排泄物を貯蔵する排泄物貯蔵部10と、前記排泄物貯蔵部10に連結して前記装着具1内部の排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30と、排泄物洗浄時と前記装着具1の乾燥時に空気循環流路を可変させるための流路転換部20と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を供給するための洗浄水供給部50とを含む。説明していない符号40はヒーターを示す。
【0041】
前記装着具1内部には、患者の排泄物が溜まる排泄物収容部71と、前記排泄物収容部71側に空気または空気と洗浄水の混合物を噴射するための洗浄水噴射ノズル72と、患者の肛門および陰部に洗浄水を噴射するためのビデノズル73と、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74とが形成されている。
前記排泄物収容部71は、排泄物貯蔵部10に連結する排泄物吸入ライン61と連結している。
前記装着具1のノズルは、空気と洗浄水の流路と連結している。
【0042】
先ず、洗浄水噴射ノズル72は、前記排泄物吸引部30の出口側と連結する洗浄空気供給ライン64および前記洗浄水供給部50と連結する洗浄水供給ライン62と連結する。したがって、空気と洗浄水が混合した後、洗浄水噴射ノズル72に供給される。
前記空気吸入口74は、前記排泄物吸引部30の入口側と連結する空気吸入ライン65に連結する。
また、ビデノズル73は、前記洗浄水供給部50に連結したビデノズルライン63と連結する。
【0043】
前記排泄物貯蔵部10には、前記排泄物吸引部30の吸引力によって吸引された排泄物が前記排泄物吸入ライン61を経由して内部に流入する。前記排泄物貯蔵部10の内部空間と流路転換部20は、連結管によって連結される。
【0044】
前記流路転換部20は、2つの入口23a、23bを択一的に開閉するバルブ部21と、前記バルブ部21を直線往復するように動作させるモータ22とを含む。前記入口23a、23bに対向する側には出口24が形成されており、前記出口24は前記装着具1内部から吸引された空気が2つの入口23a、23bのうちのいずれか1つを経由して排泄物吸引部30側に供給されるようにする。
【0045】
前記排泄物吸引部30は、前記流路転換部20の出口24と連結して空気を浄化するためのフィルタ31と、前記フィルタ31の出口側に連結した真空ポンプ32とを含む。前記真空ポンプ32から出た空気は、ヒーター40によって加熱される。
【0046】
前記洗浄水供給部50は、洗浄水が貯蔵された洗浄水貯蔵タンク51と、前記洗浄水貯蔵タンク51の洗浄水を前記装着具1側に供給するためのポンプ52と、前記洗浄水を温かい状態に加熱するためのヒーター53と、前記洗浄水を洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63のうちのいずれか1つに択一的に供給するためのバルブ54とで構成される。
【0047】
図1において、A部分は、排泄物吸入ライン61、洗浄水供給ライン62、ビデノズルライン63、洗浄空気供給ライン64が本体である制御装置部2に連結する部分を示すものであって、以下ではこの部分の構造について詳しく説明する。
図4は、本発明の自動排泄物処理装置の本体である制御装置部を示す斜視図である。
【0048】
制御装置部2は、排泄物貯蔵部10などの構成部品が内部に収容されるケース2aと、前記ケース2aを上部で覆うカバー2bとで構成される。前記ケース2aの上端部の一側には溝2cが形成されており、この溝2cを経て排泄物吸入ライン61と洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63、および洗浄空気供給ライン64が通過するようになっている。
【0049】
前記溝2cの内側には、前記排泄物吸入ライン61と洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63、および洗浄空気供給ライン64を構成する多数のチューブが連結されており、その内部に洗浄水と空気、および排泄物の流路が形成されている流路連結部材100が設置される。
【0050】
前記流路連結部材100の下部には、前記流路連結部材100を支持すると同時にスライド移動を可能にするベース部200が、前記流路連結部材100の隣接した側部には、排泄物が内部に収容される排泄物貯蔵部10がそれぞれ設置される。
図5は、本発明の自動排泄物処理装置の制御装置部の一部を切開した断面図である。
【0051】
流路連結部材100はベース部200の上部に位置しており、排泄物流路連結部120は排泄物貯蔵部10に挿入して連結されている。したがって、装着具1から吸引された排泄物は、排泄物吸入ライン61と入口111、および排泄物流路連結部120を経て排泄物貯蔵部10内部に流入する。
図6は、本発明の自動排泄物処理装置において、流路連結部材とベース部が分離した状態を示す斜視図である。
【0052】
流路連結部材100とベース部200は、制御装置部2のケース2a内部の一側上端に設置される。制御装置部2のケース2a内部にはベース部200が装着される底板2dが平板形状で形成されており、前記底板2dの内部には前記ベース部200が挿入するように穴2eが形成されている。前記穴2eの端部には、前記ベース部200が前後方向にスライド可能な構造が形成されている。
【0053】
一方、排泄物貯蔵部10の前面には、流路連結部材100の排泄物流路連結部120が挿入するように、排泄物流路連結部である挿入穴10aが形成されている。前記排泄物流路連結部120はテーパード形状の伸縮性材質で形成されており、前記挿入穴10aに挿入するだけで気密がなされる。
【0054】
図7は、本発明の流路連結部材とベース部が結合部材によって結合した状態を示す斜視図である。図8は、図7の状態において、各構成部品が分解した状態を示す分解斜視図である。図9は、図7に示す流路連結部材を他の角度から示す斜視図である。
流路連結部材100は、ボックス形状の本体110内部に排泄物、洗浄水、および空気が通過する多数の流路が貫通形成されている。
【0055】
前記流路連結部材100の本体110前面には、排泄物吸入ライン61と連結する排泄物流入口111、洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63と洗浄空気供給ライン64、および空気吸入ライン65にそれぞれ連結する洗浄水および空気連結口112a、112b、112c、112dが多数突出形成されている。
【0056】
前記流路連結部材100の本体110後面には、前記排泄物流入口111から流入した排泄物が排出される排泄物排出口121が突出形成されており、前記排泄物排出口121の外側周囲には、気密部材122が密着するように被せられており、排泄物流路連結部120を形成するようになる。
【0057】
前記排泄物排出口121と気密部材122は同じ傾斜角度でテーパード形状をなしており、前記気密部材122は伸縮性のある材質(一例としてゴム材質)で形成されており、排泄物貯蔵部10の挿入穴10aに挿入する動作だけで気密がなされ、排泄物貯蔵部10から悪臭が漏れることを防ぐようになる。
【0058】
前記流路連結部材100の本体110底面には、空気および洗浄水流路を形成するようにテーパード形状の突出部113a、113b、113c、113dが多数形成されている。前記洗浄水および空気連結口112a、112b、112c、112dを経て流入/排出する洗浄水または空気は、前記突出部113a、113b、113c、113dを経て排出/流入する。
【0059】
前記流路連結部材100の本体110側面には多数の締結穴114が形成されており、前記締結穴114には結合部材130が締結固定する。前記結合部材130は、本体131と、前記本体131にヒンジ軸を中心として旋回が可能になるように連結したロックリング132と、前記本体131およびロックリング132を前記締結穴114に締結固定するための締結部材133とで構成される。
【0060】
ベース部200は、前記流路連結部材100の下面に密着するチューブ連結部材210と、前記チューブ連結部材210の下部に設置されて前記流路連結部材100およびチューブ連結部材210を支持する支持ブラケット220と、前記支持ブラケット220の下面を支持する多数のサポータ230と、前記サポータ230の下面が固定結合されて底板2dの穴2e内でスライド移動するスライド部材240とで構成される。
【0061】
前記チューブ連結部材210は、平板形状の本体211と、前記本体211の上面にテーパード形状に突出した多数の突出部212a、212b、212c、212dと、前記突出部212a、212b、212c、212dに対応する位置に前記本体211の下面から所定の長さだけ突出形成された多数のチューブ連結部213a、213b、213c、213dとで構成される。
【0062】
前記チューブ連結部213a、213b、213c、213dには連結口250が圧入されている。前記連結口250の他側にはチューブ(図示せず)が連結する。
【0063】
前記流路連結部材100を前記チューブ連結部材210の上面に結合するようになれば、流路連結部材100下面の突出部113a、113b、113c、113dがチューブ連結部材210の突出部212a、212b、212c、212dを所定の厚さだけ重畳するように押しながら密着し、空気および洗浄水の流路が互いに連結する。
【0064】
また、前記チューブ連結部材210は、伸縮性のある材質(一例としてゴム材質)で形成されており、このような密着構造によって気密がなされ、空気および洗浄水の漏洩を防ぐ。
【0065】
前記支持ブラケット220は、平板形状の本体221と、前記本体221の端部で折り曲げられた形状で上向きに延長したフランジ部222、223、224、225と、前記チューブ連結部213が貫通挿入するように形成された多数の貫通穴226と、前記貫通穴226よりも小さなサイズの多数のサポータ穴227とで構成されている。
【0066】
前記サポータ230は、前記支持ブラケット220のサポータ穴227に挿入するように上端部が突出した形状で形成されており、下端面はスライド部材240の底本体241に固定結合する。このような構造により、前記サポータ230は、流路連結部材100とチューブ連結部材210、および支持ブラケット220を支持する役割を行うようになる。
【0067】
前記スライド部材240は、前記サポータ230の下面が固定結合される底本体241と、前記支持ブラケット220の貫通穴226に対応する位置に形成され、前記チューブ連結部材210のチューブ連結部213が貫通挿入するように形成された貫通穴242と、前記底本体241の両側端に形成され、前後方向スライドがなされるスライド部243が形成されている。
【0068】
また、前記スライド部材240の本体前方には係止部固定板244が左右両側に突出しており、前記固定板244の下側には下向に突出した円柱形状のボス245が多数形成されている。
【0069】
前記係止部300は、前記流路連結部材100とベース部200が前記排泄物貯蔵部10側にスライドして後方に移動すれば、前方への移動が防がれる係止部材310と、前記係止部材310を上側に弾性支持するスプリング320と、前記スプリング320の下端部を支持するスプリング支持部材330と、前記係止部材310の旋回中心312に結合するヒンジ軸340とで構成される。
【0070】
前記係止部材310の前端上側には前端面が直角である楔形形状の係止突起311が形成されており、後端の旋回中心312を回転中心として前記スプリング320の力によって前記係止突起311が上向きに旋回されれば、底板2dの穴2eの前方端に係止がなされ、流路連結部材100およびベース部200が前方に動くことを防ぐことができる。
【0071】
前記スプリング支持部材330は、前記スライド部材240のボス245に結合させるための締結穴331が両側端に4つ形成されており、締結部材350によって前記ボス245に結合する。
【0072】
また、前記スプリング支持部材330の中央部には、スプリング320を固定するためのスプリング固定部332が凹凸に抉られた形状で形成されており、前記スプリング320が挿入固定される。
一方、前記ヒンジ軸340は、ヒンジ軸挿入穴333および係止部材310の旋回中心312に挿入される。
【0073】
図10は、本発明の流路連結部材とベース部が結合した状態の前面を示す図である。図11は、図10のA−Aの断面図である。図12は、図10のB−Bの断面図である。
【0074】
図11を参照すれば、流路連結部材100の本体110後面に排泄物排出口121外側周囲に気密部材122が密着するように覆い被せられている。スプリング支持部材330の上側にはスプリング320が設置されており、前記スプリング320の上端部は係止部材310が弾性支持されている。サポータ230は締結部材231によってスライド部材240と結合しており、前記スライド部材240と支持ブラケット220の間を支持するように設置されている。
【0075】
図12を参照すれば、流路連結部材100の本体110下面に形成された突出部113dが、チューブ連結部材210の突出部212dと所定の厚さだけ重畳するように押されながら密着している構造が示されている。前記チューブ連結部材210は伸縮性のある材質で形成されているため、前記密着した部分では空気および洗浄水の漏洩が防がれる。したがって、簡単な構造によって気密維持構造を実現することができる。
図13は、本発明の流路連結部材とベース部が結合した状態で横断面を示す図である。
【0076】
スライド部材240の両側端に形成されたスライド部243は、ケース2a内部の底板2dとその下部に90度に折り曲げられた形状をなすスライドレール部2fによってガイドされながら、スライド移動する。
図14は、本発明の流路連結部材をケース内部に組み立てる過程を示す動作状態図である。
【0077】
図14(a)を参照すれば、流路連結部材100は、ベース部200および排泄物貯蔵部10から分離しており、ベース部200は底板2dに固定設置されている。
【0078】
この状態で、図14(b)に示すように、流路連結部材100をベース部200の支持ブラケット220内部に設置されたチューブ連結部材210の上部に載置させる。この過程において、排泄物流路連結部120を排泄物貯蔵部10の挿入穴10aに挿入させる。
【0079】
その後、結合部材130のロックリング132を支持ブラケット220の「U」字形状のロックリング連結部222aにかけ、流路連結部材100とベース部200を一体で結合させる。
【0080】
この状態で、図14(c)に示すように、流路連結部材100とベース部200を排泄物貯蔵部10側に押せば、流路連結部材100とベース部200は一体でスライドレール部2fに沿って後方に移動するようになる。この場合、排泄物流路連結部120は、伸縮性のある材質の気密部材122によって排泄物貯蔵部10の挿入穴10aに圧入されながら気密がなされる。また、係止部材310は、スプリング320によって上方向に突出し、係止突起311が底板2dの穴2eの前方端にかかることにより、流路連結部材100とベース部200が前方に押されることを防ぐようになる。
【0081】
このように、流路連結部材100をスライド移動および挿入する動作だけで制御装置部2に結合が可能であるため、組み立てが容易になるという効果がある。また、排泄物と空気、および洗浄水が通過する流路の間の連結部分の数が減るようになり、漏洩を防ぐことができる効果がある。
【0082】
上述したように、流路連結部材100をベース部200と排泄物貯蔵部10に結合した後、患者の排泄物が排泄物貯蔵部10に満たされるようになれば、前記排泄物貯蔵部10を制御装置部2から分離するために前記流路連結部材100を分離しなければならない。
【0083】
このためには、先ず、前記係止部材310の係止突起311が底板2dにかかっている状態を解除するために、係止突起311部分を下方向に押すようになる。この場合、係止突起311は、スプリング320の弾性力を克服して下方向に旋回するようになる。
【0084】
その後には、上述した手順の逆順に操作することにより、流路連結部材100を分離することができる。このような過程によって部品の分解が容易になるため、部品の交換が容易であるという長所がある。
<実施例3>
【0085】
本発明の実施形態3に係る自動排泄物処理装置は、図1に示すように、患者の排泄物を受けるための装着具1と、前記装着具1と連結して前記装着具1の排泄物を吸引した後に貯蔵したり前記装着具1に洗浄水を供給するように制御する制御装置部2とで構成される。
【0086】
前記制御装置部2には、前記装着具1と連結して前記排泄物を貯蔵する排泄物貯蔵部10と、前記排泄物貯蔵部10に連結して前記装着具1内部の排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部30と、排泄物洗浄時と前記装着具1の乾燥時に空気循環流路を可変させるための流路転換部20と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を供給するための洗浄水供給部50とを含む。
【0087】
前記装着具1内部には、患者の排泄物が溜まる排泄物収容部71と、前記排泄物収容部71側に空気または空気と洗浄水の混合物を噴射するための洗浄水噴射ノズル72と、患者の肛門および陰部に洗浄水を噴射するためのビデノズル73と、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74とが形成されている。
前記排泄物収容部71は、排泄物貯蔵部10に連結する排泄物吸入ライン61と連結している。
前記装着具1のノズルは、空気と洗浄水の流路と連結している。
【0088】
先ず、洗浄水噴射ノズル72は、前記排泄物吸引部30の出口側と連結する洗浄空気供給ライン64、および前記洗浄水供給部50と連結する洗浄水供給ライン62と連結する。したがって、空気と洗浄水が混合した後、洗浄水噴射ノズル72に供給される。
前記空気吸入口74は、前記排泄物吸引部30の入口側と連結する空気吸入ライン65に連結する。
また、ビデノズル73は、前記洗浄水供給部50に連結したビデノズルライン63と連結する。
【0089】
前記排泄物貯蔵部10には、前記排泄物吸引部30の吸引力によって吸引された排泄物が前記排泄物吸入ライン61を経由して内部に流入する。前記排泄物貯蔵部10の内部空間と流路転換部20は、連結管によって連結される。
【0090】
前記流路転換部20は、2つの入口23a、23bを択一的に開閉するバルブ部21と、前記バルブ部21を直線往復するように動作させるモータ22とを含む。前記入口23a、23bに対向する側には出口24が形成されており、前記出口24は前記装着具1内部から吸引された空気が2つの入口23a、23bのうちのいずれか1つを経由して排泄物吸引部30側に供給されるようにする。
【0091】
前記排泄物吸引部30は、前記流路転換部20の出口24と連結して空気を浄化するためのフィルタ31と、前記フィルタ31の出口側に連結した真空ポンプ32とを含む。前記真空ポンプ32から出た空気は、ヒーター40によって加熱される。
【0092】
前記洗浄水供給部50は、洗浄水が貯蔵された洗浄水貯蔵タンク51と、前記洗浄水貯蔵タンク51の洗浄水を前記装着具1側に供給するためのポンプ52と、前記洗浄水を温かい状態に加熱するためのヒーター53と、前記洗浄水を洗浄水供給ライン62とビデノズルライン63のうちのいずれか1つに択一的に供給するためのバルブ54とで構成される。
図15は、本発明の装着具を示す斜視図である。図16は、本発明の装着具を他の角度から示す斜視図である。
【0093】
装着具1は、多数のチューブ61、62、63、64、65に連結して洗浄水または空気の流路を提供する流路連結部1000と、患者の臀部に密着するように前記流路連結部1000の前方に設置される装着部材2000と、前記装着部材2000の下部に結合して患者の排泄物を受けるために排泄物収容部71が形成された排泄物収納本体部3000と、前記排泄物収納本体部3000の下部に結合する下部カバー4000とで構成される。
【0094】
前記装着部材2000は、患者の身体(例えば、臀部および股部分)を包み込むようにおむつ形状で形成される。肌と触れる部分は、肌に密着するように伸縮性材質で形成されている。
【0095】
前記排泄物収納本体部3000には、排泄物収容部71に排泄物の有無を感知するためのセンサが設置されており、排泄物収容部71の排泄物を洗浄するための洗浄水噴射ノズル72が形成されている(図1参照)。
【0096】
図16を参照すれば、前記流路連結部1000には、ビデノズルライン63と連結する第1連結口1510と、空気吸入ライン65と連結する第2連結口1520と、洗浄空気供給ライン64と連結する洗浄空気連結部1420と、洗浄水供給ライン62と連結する第3連結口1530と、排泄物吸入ライン61と連結する排泄物吸入口1540とが上部から下部に順に備えられている。
【0097】
前記流路連結部1000の外部は、第1カバー部材1600と第2カバー部材1700とで囲まれている。前記第1カバー部材1600と第2カバー部材1700は、左右側に互いに分離が可能なようにほぼ対称に近い形状で当接するように形成されており、その上面には、後述するビデノズル部1100の高さを上下に調節するための高さ調節部材1300が設置されている。
図17は、本発明の装着具に対する分解斜視図である。図18は、本発明の装着具を他の角度から示す分解斜視図である。
【0098】
流路連結部1000は、ビデノズルライン63を経て供給される洗浄水を噴射するためのビデノズル部1100と、前記ビデノズル部1100と共に上下移動するように結合されるノズル管結合部材1200と、前記ビデノズル部1100とノズル管結合部材1200を上下に移動させるための高さ調節部材1300と、内部に空気流路と洗浄水流路が形成された流路形成部材1400と、前記ビデノズル部1100とノズル管結合部材1200と高さ調節部材1300、および流路形成部材1400を囲む第1カバー部材1600と第2カバー部材1700、および第3カバー部材1800とを含む。
【0099】
前記ビデノズル部1100は、2つ以上のノズル穴1120a、1120bが上下に形成されていて90度に曲がった形状のビデノズル管1110と、前記ビデノズル管1110の上側終端部に形成された連結部1110aと、前記ビデノズル管1110に一体に形成された支持板1130とで構成される。
【0100】
前記ビデノズル管1110の下側終端は塞がれており、前記連結部1110aを経て流入した洗浄水は、前記ノズル穴1120a、1120bを経て患者の臀部に噴射される。前記2つのノズル穴1120a、1120bは、女性の局部と肛門をそれぞれ洗浄するためのものである。前記ノズル穴1120a、1120bは、図1のビデノズル73が同じ構成に該当する。
【0101】
前記支持板1130は、前記ビデノズル管1110から所定距離が離隔した前記ビデノズル管1110に一体に形成されたものである。支持板1130とビデノズル管1110の間には、垂直板3300の溝3310(図18を参照)に挿入される挿入部1140が連結している。
【0102】
また、支持板1130には、幅に比べて上下の長さが長い長穴1130a、1130bが左右2ヶ所に形成されている。前記長穴1130a、1130bには、垂直板3300の突出部3210、3220が挿入する。前記突出部3210、3220の終端は、流路形成部材1400の溝1490に挿入した後、締結穴1480cと前記締結穴1480cの反対側に形成された締結穴(図示せず)に締結部材1810(図22を参照)によってそれぞれ結合される。
【0103】
前記支持板1130の下端部には半円形状の溝1130c、1130dが形成されており、前記溝1130c、1130dには垂直板3300の下側に突出した突出部3230、3240が挿入し、前記突出部3230、3240の終端は、流路形成部材1400の締結穴1480dと前記締結穴1480dの反対側に形成された締結穴(図示せず)に締結部材1820(図22を参照)によってそれぞれ結合される。
【0104】
前記ノズル管結合部材1200には、前記ビデノズル管1110の連結部1110aが挿入するようにノズル管挿入穴1220が本体1210に貫通形成されており、上面端には高さ調節部材1300のねじ部1320が挿入するねじ部挿入穴1230が上下に所定の深さだけ形成されている。したがって、ノズル管結合部材1200のサイズを小さくし、ビデノズル部1100の上下ストロークを大きくすることができる。前記ねじ部挿入穴1230内側面には、ねじ山が形成されている。
【0105】
前記ねじ部挿入穴1230に高さ調節部材1300のねじ部1320が挿入した状態で前記高さ調節部材1300の取っ手部1310を回転させれば、前記ノズル管結合部材1200とビデノズル部1100が一体で上下方向に動くようになる。したがって、患者の身体構造に応じてノズル穴1120a、1120bの位置を上下方向に調節することができる。
前記ビデノズル管1110の連結部1110aには、図1のビデノズルライン63が連結するように第1連結口1510が結合される。
前記流路形成部材1400は、内部に空気流路と洗浄水流路が形成されている。
【0106】
前記流路形成部材1400には、空気が吸入されるように開口部1460c、1460dが形成された一対の上部本体1460a、1460bと、前記開口部1460c、1460dを経て吸入された空気が混合する混合空間1470と、前記混合空間1470の空気が前記空気吸入ライン65に排出されるように前記空気吸入ライン65に連結する吸入空気連結部1410とが形成されている。
【0107】
前記吸入空気連結部1410は、図1に示す空気吸入ライン65と連結する。したがって、制御装置部2の真空吸入により、空気は開口部1460c、1460d、混合空間1470、および吸入空気連結部1410を経由して空気吸入ライン65に吸入される。
一方、前記一対の上部本体1460a、1460bは所定の間隔で離隔しており、その間に前記ビデノズル管1110が通過するようになっている。
【0108】
また、前記吸入空気連結部1410の下部には、洗浄空気供給ライン64と連結して制御装置部2から空気が供給される洗浄空気連結部1420と、前記洗浄空気連結部1420の下部には洗浄水供給ライン62と連結して制御装置部2から洗浄水が供給される洗浄水連結部1430とが形成されている。
【0109】
前記洗浄空気連結部1420を経て供給された空気と前記洗浄水連結部1430を経て供給された洗浄水は混合空間1450で混合し、前記混合空間1450で混合した空気と洗浄水は下部に形成された一対の排出部1440a、1440bを経て排出され、図1に示す洗浄水噴射ノズル72を経て排泄物収容部71に噴射され、排泄物を洗浄するようになる。
【0110】
前記流路連結部1000は、第1カバー部材1600と、前記第1カバー部材1600に対向するように当接する第2カバー部材1700と、前記第1、2カバー部材1600、1700とそれぞれ結合する第3カバー部材1800とを含む。
【0111】
前記第1カバー部材1600と第2カバー部材1700、および第3カバー部材1800が囲む内部空間には、前記ビデノズル部1100とノズル管結合部材1200、および流路形成部材1300が位置する。
【0112】
前記第1カバー部材1600の締結穴1610と前記第3締結部材1800の凹空間1820aに形成された締結穴1810aは、締結部材(図示せず)によって相互結合する。
【0113】
前記第2カバー部材1700の締結穴1710と前記第3締結部材1800の凹空間1820bに形成された締結穴1810bは、締結部材(図示せず)によって相互結合する。
【0114】
前記第1カバー部材1600の内部には締結穴1620a、1630aが形成されたボス1620、1630が突出しており、前記締結穴1620a、1630aと前記流路形成部材1400の締結穴(図示せず)、および垂直板3300の突出部3210、3230が締結部材によって結合される。
前記第2カバー部材1700の内部にも、第1カバー部材1600と同じ形状および機能のボス1720(図19を参照)が形成されている。
【0115】
前記第1カバー部材1600には大略半円形状の溝1640、1650、1660、1670、1680が形成されており、前記第2カバー部材1700にもこれと同じ形状の溝1740、1750、1760、1770、1780が対称するように形成されており、前記第1カバー部材1600と第2カバー部材1700を当接したとき、前記溝1640、1650、1660、1670、1680、1740、1750、1760、1770、1780によって形成される部分に第1〜第3連結口1510、1520、1530と洗浄空気連結部1420、および排泄物吸入口1540が通過するようになる。
【0116】
一方、前記第1カバー部材1600の上面端部は抉られた形状になっており、この抉られた形状部分と第2カバー部材1700の端部の間に形成される空間に、前記高さ調節部材1300の取っ手部1310とねじ部1320の間に形成された凹部1330(図21を参照)がかかるようになっており、前記取っ手部1310を回転させれば前記高さ調節部材1300は元の位置に回転するようになる。
【0117】
本実施形態では、前記取っ手部1310を手動で操作する場合について説明したが、前記取っ手部1310の外周面をギア形状にし、前記ギアに駆動力を提供するモータを設置することによって自動的に高さ調節部材1300を回転させ、ビデノズル部1100の高さを調節するように構成することもできる。
【0118】
図19は、本発明の自動排泄物処理装置を示す断面図である。図20は、図19の状態において、取っ手部を回転させてビデノズル部が上昇した状態を示す断面図である。
【0119】
高さ調節部材1300の取っ手部1310は、第1カバー部材1600と第2カバー部材1700の上面上にかかった状態をなしており、ねじ部1320はノズル管挿入部材1200のねじ部挿入穴1230に挿入している。
【0120】
図19の状態において、高さ調節部材1300の取っ手部1310を手で握って回転させれば、図20に示すように、高さ調節部材1300は元の位置に回転するようになり、ビデノズル部1100のビデノズル管1110およびノズル管挿入部材1200が共に上側に移動するようになる。
【0121】
図20の状態において、前記取っ手部1310を反対方向に回転させれば、ビデノズル部1100のビデノズル管1110およびノズル管挿入部材1200が共に下側に移動するようになり、図19の状態になる。
【0122】
図21は、本発明のビデノズル部とノズル管結合部材と高さ調節部材、および流路形成部材が結合した状態を示す正面図である。図22は、図21のA−AおよびB−Bの断面図である。
【0123】
ビデノズル管1110は、一対の上部本体1460a、1460bの間に位置しており、ビデノズル管1110の上下部にはノズル穴1120a、1120bが2つ形成されている。
【0124】
高さ調節部材1300の取っ手部1310とねじ部1320の間には凹部1330が形成されており、この凹部1330が第1カバー部材1600と第2カバー部材1700の上面にかかるようになる。
図22を参照しながら、空気と洗浄水を流路について説明する。
第1連結口1510を経て流入した洗浄水は、ビデノズル管1110内部を経由してノズル穴1120a、1120bに噴射されるようになっている。
【0125】
制御装置部2の真空吸入によって空気が開口部1460c、1460dを経て吸入され、その空気は混合空間1470を経由して吸入空気連結部1410を経て制御装置部2に送られる。
前記制御装置部2に送られる空気は、排泄物吸引部30、洗浄空気供給ライン64を経て洗浄空気連結部1420に流入する。
【0126】
前記洗浄空気連結部1420に流入した空気は、洗浄水連結部1430を経て流入した洗浄水と混合空間1450で混合し、この混合した空気および洗浄水は、排出部1440a、1440bを経て洗浄水噴射ノズル72を経て排泄物収容部71に噴射される。
図23は、本発明の流路形成部材を示す一部切開斜視図である。図24は、図23に示す流路形成部材の内部を示す断面図である。
【0127】
前記流路形成部材1400の上側には、前記空気吸入ライン65に連結して前記制御装置部2の真空吸入によって空気が吸入されるように開口部1460c、1460dが形成された一対の上部本体1460a、1460bと、前記開口部1460c、1460dを経て吸入された空気が混合する混合空間1470と、前記混合空間1470の空気が前記空気吸入ライン65に排出されるように前記空気吸入ライン65に連結する吸入空気連結部1410とが形成されている。
前記一対の上部本体1460a、1460bの間は所定の間隔に離隔しており、その間に前記ビデノズル管1110が通過する。
【0128】
前記流路形成部材1400の中間部には一対の溝1490が形成されており、前記溝1490によって上側の混合空間1470と下側の混合空間1450が空間的に互いに分離する。
【0129】
前記流路形成部材1400の下側には、前記洗浄空気供給ライン64と連結して前記制御装置部2から空気が供給される洗浄空気連結部1420と、前記洗浄空気連結部1420の下部に位置して前記洗浄水供給ライン62と連結して前記制御装置部2から洗浄水が供給される洗浄水連結部1430と、前記洗浄空気連結部1420を経て供給された空気と前記洗浄水連結部1430を経て供給された洗浄水が混合する混合空間1450と、前記混合空間1450で混合した空気と洗浄水が排出される一対の排出部1440a、1440bとが形成されている。
図25は、本発明の自動排泄物処理装置の底面を示す図である。
【0130】
流路形成部材1400の排出部1440a、1440bには、チューブ1910、1920がそれぞれ連結している。前記チューブ1910、1920経て流れる空気と洗浄水の混合物は洗浄水噴射ノズル72を経て噴射され、排泄物収容部71にある排泄物を洗浄するようになる。
以下、本発明の作用を説明する。
先ず、患者が排泄をするようになれば、装着具1内部の排泄物収容部71に備えられた排泄物感知センサ(図示せず)が排泄物であるかを感知するようになる。
【0131】
前記排泄物が感知されれば、排泄物および患者の臀部部位を洗浄するための洗浄モードが進行される。ここで、洗浄モードが進行される前に、流路転換部20のバルブ部21位置が第1入口23aを塞いでいる場合には、第1入口23aを開放させて第2入口23bを塞ぐように前記バルブ部21の位置を可変させ、図1のような状態になるようにする。
【0132】
排泄物吸引部30に備えられた真空ポンプ32が稼働して発生した真空吸入力が前記排泄物貯蔵部10および排泄物吸入ライン61を経て前記排泄物収容部71に作用し、排泄物が排泄物吸入ライン61を経て前記排泄物貯蔵部10内部に流入するようになる。
【0133】
これと同時に、前記排泄物収容部71には、洗浄水供給部50の稼動によって供給される洗浄水と前記真空ポンプ32に吸引されて洗浄空気供給ライン64を経た空気が流路形成部材1400の混合空間1450で混合した混合物が、洗浄水噴射ノズル72を経て噴射される。
また、洗浄水は、ビデノズルライン63を経て供給されてビデノズル73、1120a、1120bに噴射され、患者の肛門および陰部を洗浄するようになる。
【0134】
前記洗浄モードの終了後、流路転換部20によって内部空気循環流路が転換される。すなわち、前記バルブ部21位置が可変して排泄物貯蔵部10と前記排泄物吸引部30との連結が遮断され、前記装着具1内部の空気を吸入するための空気吸入口74、1460c、1460dと前記排泄物吸引部30が前記流路転換部20の第2入口23bを経て連結される。
【0135】
その後、前記排泄物吸引部30を稼動させれば、前記装着具1内部に形成された空気吸入口74、1460c、1460dから空気が吸入されて空気吸入ライン65、流路転換部20の第2入口23b、および排泄物吸引部30を順に経由した後、前記装着具1に形成された洗浄水噴射ノズル72に噴射され、前記装着具1内部を乾燥させる乾燥モードが進行される。この場合、空気は排泄物貯蔵部10を経由しなくなるため、循環する空気には悪臭が混合せず、患者がいる室内空気を汚染させなくなる。
前記乾燥モードが進行された後に排泄物が感知されれば、再び前記モードが繰り返される。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明は、患者の排泄物を受けて自動的に処理することができる排泄物処理装置および方法に関し、病院、医療機関、療養院、養老院、および個人家庭において挙動不審な患者や老人のために実施が可能なものであり、産業上の利用可能性が認められる発明である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の排泄物を受けるために排泄物収容部(71)が形成された装着具(1)と、前記排泄物収容部(71)の排泄物を排泄物吸入ライン(61)を経て吸引した後に貯蔵する排泄物貯蔵部(10)と、前記排泄物貯蔵部(10)に連結して前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部(30)と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を前記装着具(1)側に供給するための洗浄水供給部(50)とを含み、前記装着具(1)には、前記排泄物収容部(71)側に空気を噴射するための空気噴射ノズル(75)と、前記装着具(1)内部の空気を吸入するための空気吸入口(74)とが形成されており、前記空気吸入口(74)には空気吸入ライン(65)が連結され、一方側には前記排泄物貯蔵部(10)を経て連結する排泄物吸入ライン(61)と、前記空気吸入ライン(65)のうちのいずれか1つと択一的に連結され、他方側には前記排泄物吸引部(30)に連結される流路転換部(20)が備えられることを特徴とする、排泄物処理装置。
【請求項2】
前記流路転換部(20)は、前記排泄物貯蔵部(10)と連結する第1入口(23a)と、前記空気吸入ライン(65)と連結する第2入口(23b)と、前記第1、2入口(23a、23b)を択一的に開閉するバルブ部(21)と、一方側には前記バルブ部(21)の開閉動作によって前記第1、2入口(23a、23b)と択一的に連結され、他方側は前記排泄物吸引部(30)側に連結される出口(24)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項3】
前記流路転換部(20)のバルブ部(21)は、モータ(22)によって直線往復運動することにより、前記第1、2入口(23a、23b)を択一的に開閉することを特徴とする、請求項2に記載の排泄物処理装置。
【請求項4】
前記流路転換部(20)は、前記排泄物貯蔵部(10)と連結する第1ソレノイドバルブと前記空気吸入ライン(65)と連結する第2ソレノイドバルブとで構成されており、前記第1ソレノイドバルブと第2ソレノイドバルブは前記排泄物吸引部(30)と連結することを特徴とする、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項5】
前記排泄物吸引部(30)は、前記流路転換部(20)の出口(24)と連結して空気を浄化するためのフィルタ(31)と、前記フィルタ(31)の出口側に連結した真空ポンプ(32)と、前記真空ポンプ(32)から出た空気を加熱するためのヒーター(40)とで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項6】
前記装着具(1)には、前記排泄物収容部(71)側に空気を噴射するための空気噴射ノズル(75)と、前記装着具(1)内部の空気を吸入するための空気吸入口(74)とが形成されており、前記空気吸入口(74)には空気吸入ライン(65)が連結し、排泄物洗浄時には前記排泄物吸入ライン(61)と排泄物貯蔵部(10)と排泄物吸引部(30)、および空気噴射ノズル(75)が連結し、前記装着具(1)の乾燥時には前記空気吸入ライン(65)と排泄物吸引部(30)、および空気噴射ノズル(75)が連結することを特徴とする、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項7】
前記装着具(1)に連結し、洗浄水と空気および排泄物が内部を通過する多数の連結チューブに連結して洗浄水と空気および排泄物の流れる流路が内部に形成されており、前記排泄物が流れる流路に連結した排泄物流路連結部(120)が前記排泄物貯蔵部(10)に連結するように一側面に形成され、前記洗浄水と空気の流れる流路は、底面側に連結した流路連結部材(100)と、前記制御装置部(2)に設置されて前記流路連結部材(100)の下側に結合して前記排泄物貯蔵部(10)側にスライド移動が可能なベース部(200)とをさらに含み、前記連結チューブに前記流路連結部材(100)が結合した状態で前記流路連結部材(100)を前記ベース部(200)に結合した後、前記排泄物貯蔵部(10)側にスライド移動させれば、前記流路連結部材(100)の排泄物流路連結部(120)と前記排泄物貯蔵部(10)の排泄物流路連結部(10a)が密着連結する反面、前記流路連結部材(100)の洗浄水と空気の流れる流路は、前記制御装置部(2)内部に備えられた洗浄水と空気が流れるチューブに連結することを特徴とする、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項8】
前記流路連結部材(100)は、ボックス形状の本体(110)内部に排泄物、洗浄水、および空気の流路が貫通形成されており、前記流路連結部材(100)の排泄物流路連結部(120)は、前記本体(110)の一側面に突出形成されてテーパード形状の排泄物排出口(121)と、前記排泄物排出口(121)の外側周囲に密着結合してテーパード形状の気密部材(122)とで構成されており、前記排泄物貯蔵部(10)の排泄物連結部である挿入穴(10a)に前記排泄物排出口(121)および気密部材(122)が挿入することを特徴とする、請求項7に記載の排泄物処理装置。
【請求項9】
前記気密部材(122)はゴム材質で形成されることを特徴とする、請求項8に記載の排泄物処理装置。
【請求項10】
前記流路連結部材(100)の下面には、空気および洗浄水流路を形成するようにテーパード形状の突出部(113a、113b、113c、113d)が多数形成されており、前記ベース部(200)は、前記流路連結部材(100)の下面に密着して組み立てられる平板形状の本体(211)と、前記流路連結部材(100)の突出部(113a、113b、113c、113d)に対応するように前記本体(211)から上向きに突出して前記突出部(113a、113b、113c、113d)に所定の厚さだけ重畳するように組み立てられることにより、前記突出部(113a、113b、113c、113d)との間に気密がなされる多数の突出部(212)と、前記突出部(212)から下方向に連結して前記本体(211)から所定の長さだけ下向きに突出したチューブ連結部(213)が形成された多数のチューブ連結部材(210)とを含むことを特徴とする、請求項7に記載の排泄物処理装置。
【請求項11】
前記チューブ連結部材(210)はゴム材質で形成されることを特徴とする、請求項10に記載の排泄物処理装置。
【請求項12】
前記ベース部(200)の一側には、前記流路連結部材(100)とベース部(200)を前記排泄物貯蔵部(10)側にスライド移動すれば、その移動した反対方向への移動を防ぐ係止部(300)が備えられることを特徴とする、請求項10に記載の排泄物処理装置。
【請求項13】
前記係止部(300)は、前記流路連結部材(100)とベース部(200)が前記排泄物貯蔵部(10)側にスライドして後方に移動すれば、一側終端の旋回中心(312)を中心として上向きに旋回する係止突起(311)によって前方への移動を防ぐ係止部材(310)と、前記係止部材(310)を上側に弾性支持するスプリング(320)と、前記スプリング(320)の下端部を支持するスプリング支持部材(330)と、前記係止部材(310)の旋回中心(312)に結合するヒンジ軸(340)とで構成されることを特徴とする、請求項12に記載の排泄物処理装置。
【請求項14】
前記チューブ連結部材(210)の下側には、前記チューブ連結部材(210)のチューブ連結部(213)が貫通挿入するように多数の貫通穴(226)が平板形状の本体(221)に形成され、前記本体(221)の端には折り曲げられたフランジ部(222、223、224、225)が形成されており、所定の大きさで形成されたサポータ穴(227)が多数形成された支持ブラケット(220)と、前記サポータ穴(227)に上端一部が挿入して前記支持ブラケット(220)の下面を支持するサポータ(230)と、前記サポータ(230)の下面が固定結合される底本体(241)と、前記支持ブラケット(220)の貫通穴(226)に対応する位置に形成され、前記チューブ連結部材(210)のチューブ連結部(213)が貫通挿入するように形成された貫通穴(242)と、前記底本体(241)の両側端に形成され、前後方向へのスライドがなされるスライド部(243)で形成されるスライド部材(240)とが備えられることを特徴とする、請求項12または13に記載の排泄物処理装置。
【請求項15】
前記流路連結部材(100)は、本体(110)一側面に結合した状態で旋回可能なロックリング(132)が備えられた結合部材(130)を含み、前記ロックリング(132)は、前記支持ブラケット(220)の一側フランジ部(222)に「U」字形状のロックリング連結部(222a)にかかるように形成されることを特徴とする、請求項14に記載の排泄物処理装置。
【請求項16】
前記制御装置部(2)の内部に空気および洗浄水が流れる多数の連結ライン(61、62、63、64、65)によって連結し、前記多数の連結ライン(61、62、63、64、65)のうちのビデノズルライン(63)を経て供給される洗浄水を噴射するために2つ以上のノズル穴(1120a、1120b)が上下に形成されたビデノズル管(1110)を含むビデノズル部(1100)が上下に移動可能に設置された流路連結部(1000)と、患者の臀部に密着するように前記流路連結部(1000)の前方に設置される装着部材(2000)と、前記装着部材(2000)の下部に結合して患者の排泄物を受けるために排泄物収容部(71)が形成された排泄物収納本体部(3000)とを含む、請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項17】
前記ビデノズル管(1110)の連結部(1110a)が挿入するノズル管挿入穴(1220)と内部にねじ山が上下方向に所定の長さだけ形成されたねじ部挿入穴(1230)が形成されたノズル管結合部材(1200)と、前記ねじ部挿入穴(1230)に挿入するねじ部(1320)が形成され、回転時に前記ビデノズル部(1100)と前記ノズル管結合部材(1200)が一体に上下移動されるようにする高さ調節部材(1300)とをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載の排泄物処理装置。
【請求項18】
前記高さ調節部材(1300)のねじ部(1320)上端には、手動で回転させるための取っ手部(1310)が形成され、又は、モータの駆動によって前記ねじ部(1320)が回転するようにギアが連結されることを特徴とする、請求項17に記載の排泄物処理装置。
【請求項19】
前記ねじ部挿入穴(1230)は前記ノズル管結合部材(1200)の端に位置し、前記高さ調節部材(1300)のねじ部(1320)と前記ビデノズル管(1110)の連結部(1110a)の干渉が防がれることを特徴とする、請求項17に記載の排泄物処理装置。
【請求項20】
前記流路連結部(1000)と装着部材(2000)の間には、ねじ穴が形成された多数の突出部(3210、3220)が形成された垂直板(3300)が設置され、前記ビデノズル管(1110)に一体に形成され、前記突出部(3210、3220)の直径よりも上下の長さがさらい長い長穴(1130a、1130b)が形成された支持板(1130)が前記垂直板(3300)を間に置いて前記ビデノズル管(1110)の反対側に位置し、前記長穴(1130a、1130b)に貫通挿入した突出部(3210、3220)のねじ穴にねじ結合し、前記多数の連結ラインのうちの洗浄水供給ライン(62)と洗浄空気供給ライン(64)、および空気吸入ライン(65)が連結する流路形成部材(1400)がさらに備えられることを特徴とする、請求項17に記載の排泄物処理装置。
【請求項21】
前記流路形成部材(1400)は、前記空気吸入ライン(65)に連結して前記制御装置部(2)の真空吸入によって空気が吸入されるように開口部(1460c、1460d)が形成された一対の上部本体(1460a、1460b)と、前記開口部(1460c、1460d)を経て吸入された空気が混合する混合空間(1470)と、前記混合空間(1470)の空気が前記空気吸入ライン(65)に排出されるように前記空気吸入ライン(65)に連結する吸入空気連結部(1410)が形成されることを特徴とする、請求項20に記載の排泄物処理装置。
【請求項22】
前記一対の上部本体(1460a、1460b)の間は所定の間隔に離隔しており、その間に前記ビデノズル管(1110)が通過することを特徴とする、請求項21に記載の排泄物処理装置。
【請求項23】
前記流路形成部材(1400)は、前記洗浄空気供給ライン(64)と連結して前記制御装置部(2)から空気が供給される洗浄空気連結部(1420)と、前記洗浄空気連結部(1420)の下部に位置して前記洗浄水供給ライン(62)と連結して前記制御装置部(2)から洗浄水が供給される洗浄水連結部(1430)と、前記洗浄空気連結部(1420)を経て供給された空気と前記洗浄水連結部(1430)を経て供給された洗浄水が混合する混合空間(1450)と、前記混合空間(1450)で混合した空気と洗浄水が排出される一対の排出部(1440a、1440b)とが形成されたことを特徴とする、請求項20に記載の排泄物処理装置。
【請求項24】
前記流路連結部(1000)は、第1カバー部材(1600)と前記第1カバー部材(1600)に対向するように当接する第2カバー部材(1700)、および前記第1、2カバー部材(1600、1700)とそれぞれ結合する第3カバー部材(1800)を含み、前記第1カバー部材(1600)と第2カバー部材(1700)、および第3カバー部材(1800)が囲む内部空間には、前記ビデノズル部(1100)およびノズル管結合部材(1200)が位置し、前記ねじ部(1320)の上端に前記高さ調節部材(1300)を手動で回転させるための取っ手部(1310)が形成され、前記第1カバー部材(1600)と第2カバー部材(1700)の上面に前記取っ手部(1310)とねじ部(1320)の間がかかるようになっており、前記高さ調節部材(1300)は元の位置に回転されることを特徴とする、請求項21または23に記載の排泄物処理装置。
【請求項25】
患者の排泄物を受けるために排泄物収容部(71)が形成された装着具(1)と、前記排泄物収容部(71)の排泄物を排泄物吸入ライン(61)を経て吸引した後に貯蔵する排泄物貯蔵部(10)と、前記排泄物貯蔵部(10)に連結して前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部(30)と、排泄物洗浄およびビデ洗浄のために洗浄水を前記装着具(1)側に供給するための洗浄水供給部(50)とを含む制御装置部2で構成された排泄物処理装置を利用した排泄物処理方法であって、(a)前記装着具1で患者の排泄物が感知される段階と、(b)前記排泄物の感知によって前記排泄物を真空吸引するための排泄物吸引部(30)が稼働して前記排泄物および患者を洗浄するための洗浄モードが進行される段階と、(c)前記洗浄モードの進行後、流路転換部(20)によって内部空気循環流路が転換される段階と、(d)前記流路転換後、前記装着具(1)内部を乾燥させるための空気が前記排泄物が貯蔵される排泄物貯蔵部(10)と遮断されたままで循環される乾燥モードが進行される段階とを含む、排泄物処理方法。
【請求項26】
前記(b)段階の洗浄モードは、前記排泄物および患者を洗浄するための洗浄水が噴射される反面、前記排泄物吸引部(30)の稼動によって前記排泄物が排泄物貯蔵部(10)に流入すると同時に、前記排泄物貯蔵部(10)の空気が前記排泄物吸引部(30)を経由して前記装着具(1)の空気噴射ノズル(75)に噴射されることを特徴とする、請求項25に記載の排泄物処理方法。
【請求項27】
前記(c)段階は、前記排泄物貯蔵部(10)と前記排泄物吸引部(30)との連結が遮断され、前記装着具(1)内部の空気を吸入するための空気吸入口(74)と前記排泄物吸引部(30)が連結することを特徴とする、請求項25または26に記載の排泄物処理方法。
【請求項28】
前記(d)段階の乾燥モードは、前記排泄物吸引部(30)の稼動により、前記装着具(1)内部に形成された空気吸入口(74)から空気が吸入されて前記流路転換部(20)と排泄物吸引部(30)を順に経由した後、前記装着具(1)に形成された空気噴射ノズル(75)に噴射されることを特徴とする、請求項25または26に記載の排泄物処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2012−525906(P2012−525906A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−509734(P2012−509734)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【国際出願番号】PCT/KR2010/002896
【国際公開番号】WO2010/128813
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(511256211)株式会社キュラコ (2)
【氏名又は名称原語表記】CURACO, Inc.
【住所又は居所原語表記】718−31 6th  floor, Dong−cheon building  Yeoksam−dong Gangnam−gu Seoul 135−080 (KR)
【Fターム(参考)】