説明

撮像ユニット

【課題】 小型化が要望されている医療機器に内蔵される撮像ユニットであって、基板層、及び部品層の層数を減らして、小型、特に低背化すると共に、組付け時の歩留まりを向上することのできる撮像ユニットの実現。
【解決手段】 撮像ユニット2は、結像レンズ13により被写体像が結像される固体撮像素子15と、被写体を照明する発光素子25と、発光素子を駆動制御するための発光素子駆動用部品24と、固体撮像素子の駆動、及び信号処理を行う信号処理部品23と、固体撮像素子、発光素子、発光素子駆動用部品、及び信号処理部品が電気的に接続される少なくとも1つの基板21,22と、を備え、発光素子駆動用部品と信号処理部品の少なくとも一方を前記基板に内蔵した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像素子、発光素子、及びそれらを駆動制御する部品が基板に実装されてなる撮像ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カプセル型内視鏡に用いられる撮像ユニットにおいては、被検部位を撮像するための固体撮像素子と、被検部位に対する照明手段であるLEDと、固体撮像素子からの信号処理及び駆動制御を行うDSP(Digital Signal Processor)チップ、LEDを駆動するためのチップコンデンサ、チップ抵抗などの電子部品などがフレキシブル基板、又はリジット基板の表面に実装され、レンズユニットと組み合わされて撮像ユニットを構成している。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のカプセル型内視鏡が具備する撮像ユニットは、照明部品を配設した照明基板と、被検部位を撮像するイメージセンサを配設した撮像基板と、照明基板、及び撮像基板に電気的に接続されて、これら照明基板、及び撮像基板と一体的に形成された可塑性材料からなるフレキシブル基板を備えている。また、撮像ユニットには、照明光の被検部位からの反射光を結像する複数のレンズを支持し、一端側をイメージセンサに対して位置決めした筒状部材からなるレンズ支持部材と、このレンズ支持部材が嵌合可能にレンズ支持部材の外径よりも大きな内径で照明基板を貫通して形成された孔とフレキシブル基板を折り曲げた際に、照明基板をレンズ支持部材に対して位置決めして支持するレンズ支持部材に設けられた段部を備えている。
【0004】
これにより、特許文献1のカプセル型内視鏡は、撮像基板と照明基板とを別途リード線等により接続する必要がなく、組み立てを簡単にした構成となっている。
【特許文献1】特開2005−205078
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、小型化が要望されている医療用内視鏡分野において、例えば、特許文献1に開示されるようなカプセル型内視鏡に備えられている撮像ユニットは、イメージセンサ、照明部品、及びそれらを駆動制御するためのDSP、抵抗、コンデンサ等の電子部品が撮像基板、又は照明基板上に実装される技術が採用されている。
【0006】
そのため、従来の撮像ユニットは、結果として、複数の部品層、具体的には照明部品が配設される第1の層、照明基板の第2の層、電子部品が配設される第3の層、イメージセンサが配設される第4の層、撮像基板の第5の層、及び電子部品の配設される第6の層の6層からなり、積み重なる部品層数が多く、さらに、基板面が有効に利用されないといった理由から撮像ユニットの低背化が阻害されていた。従って、カプセル型内視鏡のような、従来の構成の撮像ユニットが内蔵される医療用機器は、その小型化、特に撮影光軸方向の低背化が阻害されてしまうという問題がある。
【0007】
また、従来の撮像ユニットでは、基板上に電子部品が露出するため、製造過程における組立時、及びカプセル内視鏡への組付け時に、これら電子部品が破損したり、乖離したりする場合がある。そのため、従来の撮像ユニット、及びカプセル内視鏡では、製造歩留まりが低下するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは小型化が要望されている医療機器に内蔵される撮像ユニットであって、基板層、及び部品層の層数を減らして、小型、特に低背化すると共に、組付け時の歩留まりを向上することのできる撮像ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成すべく、本発明の撮像ユニットは、結像レンズにより被写体像が結像される固体撮像素子と、前記被写体を照明する発光素子と、前記発光素子を駆動制御するための発光素子駆動用部品と、前記固体撮像素子の駆動、及び信号処理を行う信号処理部品と、前記固体撮像素子、前記発光素子、前記発光素子駆動用部品、及び前記信号処理部品が電気的に接続される少なくとも1つの基板と、を備え、前記発光素子駆動用部品と前記信号処理部品の少なくとも一方が前記基板に内蔵されていることを特徴とする。
【0010】
このような構成により、部品層の層数を減らすことが可能で、撮像ユニットを低背化することができる。また、発光素子駆動用部品、又は前記信号処理部品である電子部品が基板上に露出していないため、基板に内蔵される電子部品が破損したり、乖離したりする可能性が少なく、製造歩留まりを向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、小型化が要望されている医療機器に内蔵される撮像ユニットであって、基板層、及び部品層の層数を減らして、小型、特に低背化すると共に、組付け時の歩留まりを向上することのできる撮像ユニットを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明である撮像ユニットを実施するための最良の形態(以下では、単に「実施の形態」と称する)について説明する。なお、各実施の形態に基づく図面は、模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、夫々の部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0013】
(第1の実施の形態)
先ず、本発明の第1の実施の形態について、図1、及び図2に基づいて以下に説明する。図1、及び図2は、第1の実施の形態に係り、図1は撮像ユニットが内蔵されたカプセル型内視鏡装置の断面図、図2は撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図である。
【0014】
図1に示す、本実施の形態のカプセル型内視鏡装置1は、被検体内を撮影するためのカメラモジュールである撮像ユニット2と、この撮像ユニット2からの撮像信号を画像信号処理する信号処理回路ユニット3と、電源ユニットであるバッテリ4と、信号処理回路ユニット3から信号処理された画像信号を外部機器に無線伝送するRFユニット5と、が密閉容器である外装ケース6内に主に収納されている。
【0015】
外装ケース6は、有底筒形状の外枠部材7と球状のドーム部材である前部カバー8から構成されており、前部カバー8が外枠部材7の開口部を塞ぐように嵌合接着されることにより、内部空間が水密に密閉されている。尚、外装ケース6の前部カバー8は、光透過性(透明)を有するオプティカルドームである。尚、撮像ユニット2は、前部カバー8側を臨むように、外装ケース6の外枠部材7に嵌合固定されている。
【0016】
次に、図2に基づいて、本実施の形態の撮像ユニット2について、以下に詳しく説明する。
撮像ユニット2は、図2に示すように、レンズユニット10と、CCD、CMOS等の固体撮像素子15と、信号処理基板である第1の基板21と、照明部品駆動用基板である第2の基板22と、を有して、主に構成されている。
【0017】
レンズユニット10は、レンズ保持枠11と、このレンズ保持枠11に保持された、ここでは2つの対物レンズ12,13と、を有して構成されている。
【0018】
固体撮像素子15は、撮像領域である受光素子16がレンズユニット10側に位置するように、その表面にレンズ保持枠11の基端面が受光素子16の周囲に当接するように固着されている。つまり、レンズユニット10の各対物レンズ12,13によって、集光された撮影光軸Oを有する被写体像が固体撮像素子15の受光素子16に結像される光学的な合焦位置が設定され、固体撮像素子15の表面にレンズ保持枠11の基端面が受光素子16の周囲を覆って当接するように固着される。
【0019】
第1の基板21には、固体撮像素子15からの信号処理と駆動制御を行う信号処理部品であるDSP23が部品内蔵基板技術を用いて内蔵、つまり電気的に接続された状態で埋設されている。また、固体撮像素子15は、表面に設けられた複数のバンプ電極17が第2の基板22の下面部と電気的に接続されている。
【0020】
尚、第2の基板22には、固体撮像素子15の受光領域である受光素子16の直上に位置し、レンズユニット10のレンズ保持枠11が挿通配置される開口部が形成されている。
【0021】
そして、第1の基板21、及び第2の基板22がフレキシブルプリント基板29によって、電気的に接続され、第1の基板21は、第2の基板22、及びフレキシブルプリント基板29を介して固体撮像素子15と電気信号の授受を行うように構成されている。
【0022】
また、第2の基板22は、その上面に照明手段であって、発光素子である複数のLED25が実装されており、内部に、これらLED25の駆動制御に必要な発光素子駆動用部品であるLED駆動用部品24が部品内蔵基板技術を用いて、内蔵、つまり電気的に接続された状態で埋設されている。
【0023】
尚、DSP23を第1の基板21に、そして、LED駆動用部品24を第2の基板22に内蔵する部品内蔵基板技術は、従来から用いられる方法によって、実現できるため、その詳細な説明を省略する。また、本実施の形態の各基板21,22は、内蔵する電子部品がDSP23、及びLED駆動用部品24であることを例示したが、その他、抵抗、コンデンサ等の電子部品も内蔵する構成としても勿論良い。
【0024】
さらに、本実施の形態の撮像ユニット2では、DSP23とLED駆動用部品24の両方の夫々が第1の基板21、及び第2の基板22に内蔵されている例を示したが、LED駆動用部品24、又はDSP6の電子部品が少なくともどちらか一方が第1の基板21、又は第2の基板22に内蔵されていても良い。
【0025】
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット2は、従来、複数の基板の表面に実装されていた信号処理部品であるDSP23、及び発光素子駆動用部品であるLED駆動用部品24を基板(21,22)の内部に内蔵させることにより、全体的に小型化することができ、特に撮影光軸O方向に低背化、つまり薄型とすることができる。また、基板表面に実装されていた信号処理部品、及び発光素子駆動用部品を基板に内蔵することによって、カプセル型内視鏡装置1を小型化することができる他、外装ケース6内の空いた領域に他の部品を配置することもできる。
【0026】
また、従来のような基板表面に各種部品がある場合に比して、予め、発光素子駆動用部品、及び駆動部品が内蔵している基板を用いることで、撮像ユニット2の組立作業時、及びカプセル型内視鏡装置1に組み付けるときに、発光素子駆動用部品、及び駆動部品である電子部品が基板上に露出していないため、これら電子部品が破損したり、乖離したりする可能性が少なく、製造歩留まりを向上させることができる。
【0027】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態における撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図である。尚、本実施の形態の説明において、第1の実施の形態と同一の構成については、説明の便宜のため、同じ符号を用いて、それらの詳細な説明、及び作用効果を省略する。
【0028】
図3に示す、本実施の形態の撮像ユニット2は、第1の実施の形態と同様に、DSP23、及びLED駆動用部品24が夫々、第1の基板21、及び第2の基板22に品内蔵基板技術を用いて内蔵されている。
【0029】
さらに、撮像ユニット2は、第2の基板22の開口部に、ここでの透明部材を構成する結像レンズである第2の対物レンズ13が内蔵するように保持されている。つまり、第1の対物レンズ12と、この第1の対物レンズ12を被写体側で保持するレンズ保持枠11を備えたレンズユニット10により集光された光が第2の対物レンズ13によって固体撮像素子15の受光領域である受光素子16にて結像する構成となっている。
【0030】
先ず、第2の基板22には、パンチング、ドリルマシニング等の機械加工、レーザー加工、エッジング等により孔部形成され、この形成された開口部である孔部に第2の対物レンズ13が組み込まれる。つまり、第2の基板22は、第2の対物レンズ13を保持するレンズ保持枠を兼用する。
【0031】
そして、レンズユニット10のレンズ保持枠11は、基端面が第1の対物レンズ12と第2の対物レンズ13によって、集光された撮影光軸Oを有する被写体像が固体撮像素子15の受光素子16に結像される光学的な合焦位置合わせが行われた後、レンズ保持枠11の基端面が第2の基板22の表面に当接するように固着される。
【0032】
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット2は、第2の基板22内に透明部材である第2の対物レンズ13を保持して内蔵しているため、レンズユニット10を構成する対物レンズの枚数を削減することができ、レンズユニット10自体の撮影光軸O方向の高さが、第1の実施の形態に比べて、さらに、低く(短尺化)することができる。尚、本実施の形態では、第2の基板22に結像レンズである第2の対物レンズ13が内蔵される場合を示したが、他の光学透明部材として、平坦なカバーガラス、IRカットフィルタ等を第2の基板22に内蔵しても良いことは勿論である。
【0033】
以上から、本実施の形態の撮像ユニット2は、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、基板内に結像レンズ(第2の対物レンズ13)を内蔵することで、レンズユニット10の高さを低くすることができる。また、固体撮像素子15の受光領域(受光素子16)上に設けられた基板(第2の基板22)の開口部が結像レンズ等の透明部材で塞がれているため、本実施の形態の撮像ユニット2は、固体撮像素子15を第2の基板22に複数のバンプ電極17を介して電気的に接続した後の工程において、受光領域である受光素子16上にゴミ等が付着することを回避できるため、製造歩留まりを向上させることができる。
【0034】
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態について、図4、及び図5を用いて説明する。図4、及び図5は、本発明の第3の実施の形態に係り、図4は撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図、図5は変形例の撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図である。尚、本実施の形態の説明においも、第1の実施の形態と同一の構成については、説明の便宜のため、同じ符号を用いて、それらの詳細な説明、及び作用効果を省略する。
【0035】
図4に示す、本実施の形態の撮像ユニット2は、固体撮像素子15の受光領域である受光素子16が形成された一面に透明部材であるカバーガラス18を配設してパッケージされたCSP(Chip Size Package)タイプの固体撮像素子ユニット20を備えた構成となっている。
【0036】
この固体撮像素子ユニット20は、固体撮像素子15の受光素子16と反対側の下面部側に複数のバンプ電極17が形成されており、これらバンプ電極17を介して、電子部品内蔵基板31の表面に電気的に接続されて実装されている。
【0037】
本実施の形態のレンズユニット10は、各対物レンズ12,13によって、集光された撮影光軸Oを有する被写体像が固体撮像素子15の受光素子16に結像される光学的な合焦位置が設定され、レンズ保持枠11の基端面が固体撮像素子ユニット20のカバーガラス18の表面上に当接して固着されている。また、LED25は、レンズユニット10の外周を囲むように電子部品内蔵基板31の表面に複数、実装されている。
【0038】
また、電子部品内蔵基板31には、LED25を駆動するためのLED駆動用部品24と、固体撮像素子15の信号を処理するDSP23が部品内蔵基板技術を用いて内蔵されている。
【0039】
以上のように構成された本実施の形態の撮像ユニット2は、LED駆動用部品24、及びDSP23である複数の電子部品が一枚の電子部品内蔵基板31に内蔵されているため、上述の第1、及び第2の実施の形態のような複数の基板を設ける場合に比して、さらに低背化することができる。
【0040】
次に、本実施の形態の変形例について、図5に基づいて、以下に説明する。
図5に示す、撮像ユニット2は、CSPタイプの固体撮像素子ユニット20が電子部品内蔵基板31の上面と透明部材であるカバーガラス18の上面が略同一面内に位置して、カバーガラス18が露出するように埋設されている。固体撮像素子ユニット20の固体撮像素子15に設けられた複数のバンプ電極17は、電子部品内蔵基板31の内部で電気的に接続されている。さらに、複数のLED25も、同様に発光面が電子部品内蔵基板31の上面と略同一面内に露出する状態で埋設され、電子部品内蔵基板31と電気的に接続されている。
【0041】
電子部品内蔵基板31の内部は、多層配線構造になっており、電子部品内蔵基板31の下部側の層にLED駆動用部品24と固体撮像素子15の信号を処理するDSP23が内蔵されている。
【0042】
つまり、本実施の形態における撮像ユニット2は、CSPタイプの固体撮像素子ユニット20、複数のLED25、DSP23、及びLED駆動用部品24が一枚の電子部品内蔵基板31内に内蔵されており、固体撮像素子ユニット20のカバーガラス18上にレンズユニット10が配設された構成となっている。
【0043】
以上に説明した本変形例に示したように撮像ユニット2は、CSPタイプの固体撮像素子ユニット20と、複数のLED25も、同一の電子部品内蔵基板31内に内蔵しているため、組立時に一枚の電子部品内蔵基板31上にレンズユニット10を取り付けるだけで良く、組立作業性を向上することができる。
【0044】
以上の各実施の形態に説明した本発明に係る撮像ユニットは、発光素子駆動用部品、信号処理部品が、従来はその表面に実装されていた実装基板の内部に内蔵されている。そのため、撮像ユニットを構成する部品層の層数を減らすことが可能であり、その結果撮像ユニットを低背化することができる。
【0045】
本発明の撮像ユニットは、結像レンズにより被写体像が結像される固体撮像素子と、前記被写体を照明する発光素子と、前記発光素子を駆動制御するための発光素子駆動用部品と、前記固体撮像素子の駆動、及び信号処理を行う信号処理部品と、前記固体撮像素子、前記発光素子、前記発光素子駆動用部品、及び前記信号処理部品が電気的に接続される少なくとも1つの基板と、を備え、前記発光素子駆動用部品と前記信号処理部品の少なくとも一方が前記基板に内蔵されていることを特徴とする。
【0046】
このような構成により、部品層の層数を減らすことが可能で、撮像ユニットを低背化することができる。また、発光素子駆動用部品、又は前記信号処理部品である電子部品が基板上に露出していないため、基板に内蔵される電子部品が破損したり、乖離したりする可能性が少なく、製造歩留まりを向上させることができる。
【0047】
また、本発明の撮像ユニットにおいて、前記基板が、一枚の基板から構成されていることを特徴とする。さらに、本発明の撮像ユニットにおいて、前記固体撮像素子、及び前記発光素子の少なくとも一方の表面が前記基板の一面と同一の面内に位置して露出するように前記基板に内蔵されていることを特徴とする。
【0048】
このような構成により、撮像ユニットを構成する基板および部品の層数を減少して、撮像ユニットをさらに低背化することができるとともに、組立作業性が向上する。
【0049】
また、本発明の撮像ユニットにおいて、前記固体撮像素子の前記被写体側に透明部材が配置され、該透明部材が前記基板に内蔵されていることを特徴とする。さらに、本発明の撮像ユニットにおいて、前記透明部材が前記結像レンズであることを特徴とする。
【0050】
このような構成により、部品層の層数を減らすことが可能で、撮像ユニットを低背化することができるとともに、固体撮像素子を基板に実装した後の工程において、固体撮像素子の受光領域状にゴミが付着することを防止することができ、歩留りが向上する。
【0051】
以上に記載した発明は、各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。
【0052】
例えば、各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする不具合に対して、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】第1の実施の形態に係る撮像ユニットが内蔵されたカプセル型内視鏡装置の断面図
【図2】同、撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図
【図3】第2の実施の形態に係る撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図
【図4】第3の実施の形態に係る撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図
【図5】同、変形例の撮像ユニットの構成を模式的に示す断面図
【符号の説明】
【0054】
1・・・カプセル型内視鏡装置
2・・・撮像ユニット
3・・・信号処理回路ユニット
4・・・バッテリ
5・・・RFユニット
6・・・外装ケース
7・・・外枠部材
8・・・前部カバー
10・・・レンズユニット
11・・・レンズ保持枠
12・・・第1の対物レンズ
13・・・第2の対物レンズ
15・・・固体撮像素子
16・・・受光素子
17・・・バンプ電極
18・・・カバーガラス
20・・・固体撮像素子ユニット
21・・・第1の基板
22・・・第2の基板
24・・・LED駆動用部品
25・・・LED
29・・・フレキシブルプリント基板
31・・・電子部品内蔵基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結像レンズにより被写体像が結像される固体撮像素子と、
前記被写体を照明する発光素子と、
前記発光素子を駆動制御するための発光素子駆動用部品と、
前記固体撮像素子の駆動、及び信号処理を行う信号処理部品と、
前記固体撮像素子、前記発光素子、前記発光素子駆動用部品、及び前記信号処理部品が電気的に接続される少なくとも1つの基板と、
を備え、
前記発光素子駆動用部品と前記信号処理部品の少なくとも一方が前記基板に内蔵されていることを特徴とする撮像ユニット。
【請求項2】
前記基板が一枚の基板から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
【請求項3】
前記固体撮像素子、及び前記発光素子の少なくとも一方の表面が前記基板の一面と同一の面内に位置して露出するように前記基板に内蔵されていることを特徴とする請求項2に記載の撮像ユニット。
【請求項4】
前記固体撮像素子の前記被写体側に透明部材が配置され、該透明部材が前記基板に内蔵されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
【請求項5】
前記透明部材が前記結像レンズであることを特徴とする請求項4に記載の撮像ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−247621(P2009−247621A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99553(P2008−99553)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】