説明

放送受信装置と番組選択方法

【課題】ユーザの嗜好する放送番組を容易に選択できるようにする。
【解決手段】外部インタフェース部21や入力端子23から供給された画像信号に基づいて画像表示を行うとき、信号処理部23は、供給された画像信号に基づいてコンテンツの特徴量JVを生成する。制御部50は、特徴量JVに基づいてコンテンツの分類を行い、この分類結果に基づいてユーザの嗜好性を検出する。デマルチプレクサ14は、テレビジョン放送信号に多重されている番組情報を抽出する。制御部50は抽出した番組情報から、コンテンツの分類結果に基づいて判別されたユーザの嗜好性に該当する番組を選択して、この選択した番組を例えば表示部60の画面に表示することでユーザに通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放送受信装置と番組選択方法に関する。詳しくは、ユーザの嗜好に合った番組を自動的に選択するものである。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン放送では、番組情報が多重化されているテレビジョン放送信号を送信して、放送受信装置では、多重化されている番組情報に基づいてEPG(Electric Program Guide:電子番組表)を提示可能とすることで、所望の番組をユーザが容易に選択できるようになされている。
【0003】
また、ユーザがEPGを利用して所望の番組を容易に選択することができるように、特許文献1の発明では、ユーザインタフェースからユーザによって入力された嗜好情報を記憶しておき、この記憶された嗜好情報と番組情報とを用いてユーザの嗜好に応じた番組を検索して、検索された番組のリストを推薦番組として表示することが行われている。さらに、特許文献2の発明では、番組視聴履歴データから、視聴者の当該番組 に対する嗜好 度を算出して嗜好データベースに登録および更新して、嗜好度が高い番組から順に番組を提示したり、嗜好度が所定値以上の番組のみを提示することが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−295585号公報
【特許文献2】特開2005−160114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、テレビジョン放送では、種々のカテゴリの番組が放送されており、ユーザが番組を視聴していなくとも放送受信装置で放送信号の受信動作が行われていると、嗜好度はユーザの嗜好を正しく反映したものとならなくなり、ユーザの嗜好に応じた番組の選択が困難となってしまうおそれがある。また、ユーザが嗜好情報を入力するものでは、嗜好情報の入力操作が必要となり、ユーザの嗜好に応じた番組を容易に選択することができない。
【0006】
また、放送受信装置は、放送番組の受信だけでなく、外部機器例えばパーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、光ディスクや磁気テープ等の記録媒体を用いた記録再生装置、あるいは半導体メモリ等から供給されたコンテンツの画像信号を処理して表示できるように構成されている。このような外部機器から放送受信装置に供給されるコンテンツの画像信号は、ユーザが画像の表示を意図した信号であり、ユーザの嗜好を反映したものとなっている。
【0007】
そこで、この発明では、ユーザの嗜好する放送番組を容易に選択できる放送受信装置と番組選択方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の概念は、外部機器から供給された画像信号に基づいて画像表示を行うとき、どのようなコンテンツの画像であるかを分類して、分類結果に基づいて検出したユーザの嗜好に該当する番組をお勧め番組としてユーザに通知するものである。
【0009】
この発明に係る放送受信装置は、 テレビジョン放送を受信する放送受信装置において、テレビジョン放送信号の選局を行うチューナ部と、外部から入力されたコンテンツの画像信号に基づいて前記コンテンツの特徴量を生成する信号処理部と、前記テレビジョン放送信号に多重されている番組情報を抽出するデマルチプレクサと、前記特徴量に基づいて前記コンテンツの分類を行い、該分類結果に基づいて検出した嗜好性に該当する番組を前記番組情報から選択する制御部を有するものである。
【0010】
また、この発明に係る番組選択方法は、テレビジョン放送を受信する放送受信装置の番組選択方法において、外部から入力されたコンテンツの画像信号に基づいて前記コンテンツの特徴量を生成する情報生成ステップと、テレビジョン放送信号に多重されている番組情報を抽出する番組情報抽出ステップと、前記特徴量に基づいて前記コンテンツの分類を行い、該分類結果に基づいて検出した嗜好性に該当する番組を前記番組情報に基づいて選択する番組選択ステップとを有するものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、外部機器から供給された画像信号に基づいて画像表示を行うとき、どのようなコンテンツの画像であるか分類されて、この分類結果に基づいて検出したユーザの嗜好に該当する番組がお勧め番組としてユーザに通知される。
【0012】
このため、嗜好情報の入力操作を行わなくとも、また視聴履歴にユーザの嗜好に合わない番組が含まれるような場合が生じても、ユーザの嗜好に応じた番組を自動的に選択することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図を参照しながら、この発明の実施の一形態について説明する。図1は、テレビジョン放送を受信する放送受信装置の概略構成を示している。
【0014】
放送受信装置10のアンテナ11は、テレビジョン放送を受信して得られた放送信号RFをチューナ部12に供給する。チューナ部12は、所望のチャンネル(周波数)を選局して得られた中間周波信号RSをディジタル復調部13に供給する。ディジタル復調部13は、テレビジョン放送で用いられている変調方式に対応した復調処理例えばQFDM復調処理やQPSK復調処理等を行い、得られたトランスポートストリームTSをデマルチプレクサ14に供給する。
【0015】
デマルチプレクサ14は、トランスポートストリームTSに時分割多重されている画像信号DTv、音声信号DTaを分離してデコーダ部22に供給する。また、番組を選局するための選局情報と番組に関する番組情報を有した情報信号DTcやデータ放送信号DTdを分離して制御部50に供給する。
【0016】
外部インタフェース部21は、外部機器例えばディジタルスチルカメラやビデオカメラあるいは半導体メモリ等を接続するためのインタフェースである。この外部インタフェース部21にはデコーダ部22が接続されており、外部機器から供給あるいは読み出した符号化されている画像信号例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Experts Group)方法等で符号化されている画像信号DEvをデコーダ部22に供給する。
【0017】
デコーダ部22は、デマルチプレクサ14から供給された画像信号DTv、あるいは外部インタフェース部21から供給された画像信号DEvの復号を行い、得られた画像信号VSaを画像切換部31に供給する。また、デコーダ部22は、音声信号DTaの復号を行い、得られた音声信号ASaを音声切換部41に供給する。
【0018】
画像切換部31は、入力端子23が接続されており、この入力端子23を介して外部機器からコンポジット方式やコンポーネント方式、HDMI(High Definition Multimedia Interface)方式、DVI(Digital Visual Interface)方式等の画像信号VSbの入力を行うことができるようになされている。また、画像切換部31にはオンスクリーン表示処理部32が接続されており、画像切換部31は、デコーダ部22から供給された画像信号VSaあるいは入力端子23を介して供給された画像信号VSbのいずれかを選択して、画像信号VScとしてオンスクリーン表示処理部32に供給する。
【0019】
オンスクリーン表示処理部32は、後述する制御部50からの制御信号CTに基づき、オンスクリーン表示信号を生成する。さらに、オンスクリーン表示信号と画像切換部31から供給された画像信号VScを合成して、画像信号VScに基づく画像にオンスクリーン表示信号に基づく画像を合成した画像の画像信号VSdを生成して信号処理部33に供給する。
【0020】
信号処理部33は、オンスクリーン表示処理部32から供給された画像信号VSdを用いてインタレース/プログレッシブ変換(I/P変換)処理や画素数変換処理等を必要に応じて行う。さらに、処理後の画像信号に対してシャープネス補正や色合い補正、ホワイトバランス補正、ノイズ除去等の画質改善処理を行い、画像信号VSeとして画像出力処理部34に供給する。
【0021】
また、信号処理部33は、画像信号VSdに基づいてコンテンツの特徴量JVを生成する。この特徴量JVは、画像信号VSdがどのようなコンテンツの画像信号であるかを分類するために用いられる情報であり、例えば輝度と色の分布を示す情報である。
【0022】
画像出力処理部34には、例えばLCD(Liquid Crystal Display),PDP(Plasma Display Panel),EL(Electro Luminescence),陰極線管などの表示デバイスを用いて構成された表示部60が接続されている。画像出力処理部34は、画像信号VSeに基づき、表示デバイスを駆動するための表示駆動信号DRvを生成して表示部60に供給する。このため表示部60で放送番組や外部から供給された画像信号に基づく画像表示を行うことができる。また、画像出力処理部34は、外部機器(図示せず)に画像信号を供給するとき、画像信号VSeを外部機器に対応したフォーマットの出力信号Voutとして出力する。
【0023】
音声切換部41には、入力端子24が接続されており、この入力端子24を介して外部機器から音声信号AScを入力できるようになされている。また、音声切換部41には音声出力処理部42が接続されており、音声切換部41は、デコーダ部22から供給された音声信号ASaあるいは入力端子24を介して供給された音声信号ASbのいずれかを選択して、音声信号AScとして音声出力処理部42に供給する。
【0024】
音声出力処理部42には、スピーカを用いて構成された音声出力部65が接続されている。音声出力処理部42は、音声切換部41から供給された音声信号AScを用いて音声処理例えば信号レベル調整や音質調整、ノイズ除去処理等を行い、音声処理後の音声出力信号DRaを音声出力部65に供給して音声出力を行う。また、音声出力処理部42は、外部機器(図示せず)に音声信号を供給するとき、音声処理後の信号を外部機器に対応したフォーマットの出力信号Aoutとして出力する。
【0025】
制御部50にはユーザインタフェース部51や記憶部52が接続されている。ユーザインタフェース部51はユーザ操作に応じた操作信号PSを制御部50に供給するものであり、例えば操作キーやリモートコントロール信号受信部等で構成されている。
【0026】
記憶部52は、デマルチプレクサ14で分離された情報信号DTcで示された情報、例えば番組を選局するための選局情報と番組に関する番組情報等を記憶する。
【0027】
ディジタル放送では、チューナ部12で選局される周波数のチャンネル(周波数チャンネルあるいは物理チャンネル)で、複数のサービス(編成チャンネル)を行うことができるように構成されている。このため、選局情報では、周波数チャンネルを指定して選局を行うことにより得られたトランスポートストリームTSから編成チャンネル毎に画像信号や音声信号等のパケットを抽出するためのテーブル情報や、所望の番組のパケットが含まれているトランスポートストリームTSを得るためにチューナ部12で選局する周波数チャンネルの周波数を示す周波数情報等が用いられている。
【0028】
なお、ディジタル放送では、選局情報としてPAT(Program Association Table),PMT(Program Map Table),NIT(Network Information Table)等の情報が用いられる。PATは、トランスポートストリームTS内に含まれる全てのPMTのパケット識別を示すものである。PMTは、1つの編成チャンネル(サービスチャンネル)を構成する画像や音声等のパケット識別を示すものである。NITは、変調周波数など伝送路の情報と放送サービスを関連づける情報を示すものである。
【0029】
番組情報は、放送される番組の時刻やタイトル、ジャンル、放送内容等の情報を示すものであり、ディジタル放送では、番組情報としてSDT(Service Description Table),EIT(Event Information Table)等の情報が用いられる。SDTは、編成チャンネル名、委託放送事業者名など編成チャンネルに関する情報を示すものである。EITは、番組の名称、放送日時、内容の説明、カテゴリなど番組に関する情報を示すものである。
【0030】
また、記憶部52は、信号処理部33から供給された特徴量JVに基づいて制御部50で判別したコンテンツの分類結果を記憶する。
【0031】
制御部50は、バス55を介して上述の各部と接続されている。制御部50は、ユーザインタフェース部51からの操作信号PSに基づき、制御信号CTを生成して各部に供給することで、放送受信装置の動作がユーザ操作に応じた動作となるように制御する。例えば、ユーザインタフェース部51から供給された操作信号PSによって、チャンネル切り換えや入力切り換え等の信号切り換え操作が行われたことが示されたとき、制御部50は、所望のチャンネルや外部から供給された画像/音声の提示等を行うことができるように、チューナ部12の選局動作や、デコーダ部22の復号処理、画像切換部31および音声切換部41の切り換え動作等を制御する。例えば、記憶部52に記憶されている選局情報を用いて、チューナ部12に対して周波数情報に基づいた選局制御と、デマルチプレクサ14に対してテーブル情報に基づいたパケット分離制御を行うことで、所望の番組を選局することが可能となる。また、画像切換部31および音声切換部41の切り換え動作を制御して、テレビジョン放送だけでなく、外部インタフェース部21から供給された符号化されている画像信号や入力端子23から供給された画像信号に基づいた画像表示を行うことが可能となる。また、外部インタフェース部21に接続された外部機器から符号化されている画像信号の読み出し等も行う。
【0032】
また、制御部50は、信号処理部33から供給された特徴量JVに基づき、外部インタフェース部21や入力端子23からどのようなコンテンツの画像信号であるかを分類して、分類結果を記憶部52に登録させる。また、記憶部52に記憶された分類結果に基づきユーザの嗜好を判別して、判別したユーザの嗜好性に該当する番組を番組情報から選択する。さらに、オンスクリーン表示処理部32を制御して、視聴者の好みに合うと判別されたお勧め番組を示すオンスクリーン表示信号を生成して画像信号VScと合成することで、ユーザにお勧め番組を通知できるようにする。なお、制御部50は、オンスクリーン表示処理部32を制御して、電子番組表の表示、番組の検索,予約および内容の確認等や、データ放送信号DTdに基づきデータ放送の画像表示等も行う。
【0033】
次に、放送受信装置10における嗜好情報の登録動作と、該嗜好情報に基づいた番組選択動作について説明する。
【0034】
図2は、嗜好の判別に用いる情報の登録動作を示すシーケンス図である。なお、図2では例えば外部機器から静止画像の符号化されている画像信号DEvを読み出す場合を示している。
【0035】
外部機器から画像信号DEvを読み出して画像表示を行うために、ステップST1で外部機器から静止画像の画像信号DEvを読み出すユーザ操作が行われると、ステップST2でユーザインタフェース部51からユーザ操作に応じた操作信号PSが制御部50に供給される。ステップST3で制御部50は、供給された操作信号PSに基づき制御信号CTを生成して、外部インタフェース部21を介して外部機器から画像信号DEvの読み出しを行う。また、制御部50は、外部機器から読み出した画像信号DEvの復号化処理を行うようにデコーダ部22を制御する。さらに、制御部50は、デコーダ部22から出力された画像信号VSaがオンスクリーン表示処理部32を介して信号処理部33に供給されるように画像切換部31を制御する。
【0036】
ステップST4で信号処理部33は、供給された画像信号VSdに対して画質改善処理等を行い、信号処理後の画像信号VSeを画像出力処理部34に供給する。画像出力処理部34は、供給された画像信号VSdに基づき表示駆動信号DRvを生成して表示部60に供給する。このため、ユーザ操作に応じて外部機器から読み出された静止画像が表示部60の画面上に表示されることとなる。
【0037】
ステップST5で信号処理部33は、外部機器から読み出した静止画像の画像信号に基づき、コンテンツの分類を行うための特徴量JV、例えば輝度と色の分布を示す情報を特徴量JVとして生成して制御部50に供給する。
【0038】
ステップST6で制御部50は、信号処理部33から供給された特徴量JVに基づき、コンテンツがどのようなカテゴリに属するものであるかの分類を行う。例えば、風景を多く撮影するユーザの場合、空や木々を含む画像が多くなる傾向がある。また、風景を撮影した場合、画像上部には空に相当する青色あるいは雲に相当する白色の領域が含まれる場合が多い。また、画像全体の輝度ムラが少ないような画像が多くなる。したがって、輝度の分布例えば輝度ヒストグラムから画像全体の輝度ムラが少ない画像であるか否かの判別を行い、色の分布例えば色配置と面積から画像上部に空に相当する青色あるいは雲に相当する白色の領域が含まれているか否かを判別して、これらの判別結果に基づき、コンテンツが風景を撮影した画像であるか否かを判別できる。
【0039】
また、肌色の領域の分布から、人物の撮影状態を推測ことができる。例えば、肌色領域が画像中央に楕円形状として位置している場合、人物の顔を撮影していると推測できる。肌色の領域が円形状に複数並んで分布しているときは、人物が集合している画像であることを推測できる。
【0040】
また、アニメの画像では、自然物を撮影したときよりも色数や同一色領域における輝度変化が少ないものとなっている。したがって、輝度ヒストグラムや色ヒストグラムからコンテンツがアニメの画像であるか否の判別も可能である。さらに、輝度の分布や色の分布に基づき、スポーツ例えばサッカーやゴルフ,相撲、水泳等のコンテンツの画像であるか分類することも可能である。
【0041】
このようにして制御部50は、信号処理部33から供給された特徴量JVに基づき、コンテンツがどのようなカテゴリに属するものであるかの分類を行い、分類結果を記憶部52に記憶させる。
【0042】
ステップST7で新たな画像信号DEvを読み出すユーザ操作が行われると、ステップST8でユーザインタフェース部51からユーザ操作に応じた操作信号PSが制御部50に供給される。
【0043】
ステップST9で制御部50は、供給された操作信号PSに基づき制御信号CTを生成して、外部インタフェース部21を介して外部機器から新たな画像信号DEvの読み出しを行う。また、制御部50は、デコーダ部22と画像切換部31を制御して、デコーダ部22で新たな画像信号DEvの復号化処理を行うことにより得られた画像信号を、オンスクリーン表示処理部32を介して信号処理部33に供給させる。
【0044】
ステップST10で信号処理部33は、ステップST4と同様な処理を行い、ユーザ操作に応じて外部機器から新たに読み出された静止画像を表示部60の画面上に表示させる。
【0045】
ステップST11で信号処理部33は、外部機器から新たに読み出した静止画像の画像信号に基づき、コンテンツの分類を行うための特徴量JVを生成して制御部50に供給する。
【0046】
ステップST12で制御部50は、信号処理部33から供給された特徴量JVに基づき、コンテンツがどのようなカテゴリに属するものであるかの分類を行い、分類結果を記憶部52に記憶させる。
【0047】
このように、ユーザ操作に応じて表示する静止画像の切り換えを行うものとすれば、表示された静止画像がどのようなコンテンツであるか分類されて、分類結果が記憶部52に順次記憶されることとなる。なお、分類結果は外部インタフェース部を介して読み出した画像信号に基づいて生成される場合に限られるものではなく、入力端子23から供給された画像信号に基づいて特徴量JVを生成して、この特徴量JVからコンテンツの分類を行って得られた分類結果を記憶部52に記憶させるものとしてもよい。
【0048】
図3は、番組選択動作を示すシーケンス図である。放送番組を視聴するために、ステップST21で放送受信装置の動作を開始させるユーザ操作が行われると、ステップST22でユーザインタフェース部51からユーザ操作に応じた操作信号PSが制御部50に供給される。ステップST23で制御部50は、供給された操作信号PSに基づき、放送番組を視聴できるように制御信号CTを生成して各部の動作を開始させる。
【0049】
ステップST24で制御部50は、お勧め番組検索処理を行う。ここで、図2に示す登録動作を行った場合、記憶部52には、外部機器から読み出した画像信号等の分類結果が記憶されている。このため、制御部50は記憶部52に記憶されている分類結果からユーザの嗜好を判別して、ユーザの嗜好性に該当する番組をお勧め番組として選択する。例えば、制御部50は、記憶部52に記憶されている分類結果をカテゴリ毎に分けて、最も分類結果の数が多いカテゴリをユーザの嗜好するカテゴリと判別する。さらに、電子番組表の情報で示されている番組から、ユーザの嗜好するカテゴリとカテゴリが一致する番組を選択してお勧め番組とする。
【0050】
ステップST25で制御部50はお勧め番組通知処理を行う。制御部50は、オンスクリーン表示処理部32を制御して、ステップST24で選択したお勧め番組の一覧表示を示すオンスクリーン表示画像の画像信号と画像信号VScを合成して画像信号VSdとして信号処理部33に供給させる。
【0051】
ステップST26で画像出力処理部34は、供給された画像信号VSeに基づき表示駆動信号DRvを生成して表示部60に供給する。このため、ユーザの嗜好にあったお勧め番組を表示部60の画面上に一覧表示することができる。
【0052】
図4は、お勧め番組の表示画面を例示している。画面上の表示領域ARaには、判別されたユーザの嗜好、例えばユーザの好みであると判別されたカテゴリを表示する。また、表示領域ARbには、ユーザの嗜好性に該当する番組を一覧表示する。例えば、放送日時とチャンネル、番組名等を一覧表示する。
【0053】
ステップST27で視聴番組を決定するユーザ操作が行われると、ステップST28でユーザインタフェース部51からユーザ操作に応じた操作信号PSが制御部50に供給される。
【0054】
ステップST29で制御部50は、供給された操作信号PSに基づき、ユーザが決定した番組が選局されるように制御信号CTを生成してチューナ部12やデマルチプレクサ14等に供給する。
【0055】
ステップST30でチューナ部12は、制御部50から供給された制御信号CTに基づき、ユーザが決定した番組が放送される周波数チャンネルを選局する。また、デマルチプレクサ14は、ユーザが決定した番組の画像や音声のパケットデータを抽出してデコーダ部22に供給させる。デコーダ部22で復号化処理を行うことにより得られた画像信号VSaは、画像切換部31やオンスクリーン表示処理部32、信号処理部33、画像出力処理部34を介して表示部60に供給される。このため、ユーザの決定した番組の画像を表示部60で表示させることができる。なお、デコーダ部22で復号化処理を行うことにより得られた音声信号ASaは音声切換部41や音声出力処理部42を介して音声出力部65に供給されるので、ユーザの決定した番組の音声が音声出力部65から出力されることとなる。
【0056】
また、お勧め番組から視聴番組を選択するだけでなく、お勧め番組の表示を利用して番組の録画予約を行うものとしてもよい。さらに、お勧め番組から視聴番組予約を行い、番組視聴中であっても予約した番組の放送時刻となったときには自動的にチャンネル切換を行って予約した番組を自動的に視聴できるようにしてもよい。
【0057】
このようにすれば、ユーザが意図して表示させた画像に応じてユーザの嗜好が判別されて、この判別結果に基づきお勧め番組が表示されるので、嗜好情報の入力操作を行わなくとも、ユーザの嗜好に合った番組を自動的に選択できるようになる。また、ユーザが番組を視聴しておらず、嗜好に合わない番組が放送受信装置で受信されたことにより視聴履歴にユーザの嗜好に合わない番組が含まれるような場合であっても、ユーザの嗜好に合った番組をお勧め番組として正しく選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】放送受信装置の構成を示す図である。
【図2】嗜好情報の登録動作を示すシーケンス図である。
【図3】嗜好情報に基づいた番組選択動作を示すシーケンス図である。
【図4】お勧め番組の表示画面例である。
【符号の説明】
【0059】
10・・・放送受信装置、11・・・アンテナ、12・・・チューナ部、13・・・ディジタル復調部、14・・・デマルチプレクサ、21・・・入力インタフェース部、22・・・デコーダ部、23,24・・・入力端子、31・・・画像切換部、32・・・オンスクリーン表示処理部、33・・・信号処理部、34・・・画像出力処理部、41・・・音声切換部、42・・・音声出力処理部、50・・・制御部、51・・・ユーザインタフェース部、52・・・記憶部、55・・・バス、60・・・表示部、65・・・音声出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビジョン放送を受信する放送受信装置において、
テレビジョン放送信号の選局を行うチューナ部と、
外部から入力されたコンテンツの画像信号に基づいて前記コンテンツの特徴量を生成する信号処理部と、
前記テレビジョン放送信号に多重されている番組情報を抽出するデマルチプレクサと、
前記特徴量に基づいて前記コンテンツの分類を行い、該分類結果に基づいて検出した嗜好性に該当する番組を前記番組情報から選択する制御部を有する
ことを特徴とする放送受信装置。
【請求項2】
前記コンテンツの分類結果を蓄積する記憶部を有し、
前記制御部は前記記憶部に蓄積されている分類結果に基づいて前記嗜好性の検出を行う
ことを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記選択した番組をユーザに通知する選択番組通知処理を行ったのち、ユーザ操作に応じた指示信号によって示された番組を前記チューナ部で選局させる
ことを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
【請求項4】
前記信号処理部は、前記特徴量として画像の輝度と色の分布を示す情報を生成する
ことを特徴とする請求項1記載の放送受信装置。
【請求項5】
テレビジョン放送を受信する放送受信装置の番組選択方法において、
外部から入力されたコンテンツの画像信号に基づいて前記コンテンツの特徴量を生成する情報生成ステップと、
テレビジョン放送信号に多重されている番組情報を抽出する番組情報抽出ステップと、
前記特徴量に基づいて前記コンテンツの分類を行い、該分類結果に基づいて検出した嗜好性に該当する番組を前記番組情報に基づいて選択する番組選択ステップとを有する
ことを特徴とする番組選択方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−55188(P2009−55188A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218387(P2007−218387)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】