説明

施肥ユニット

【課題】 施肥装置における残量肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図り得る構造簡単な施肥ユニットを提供する。
【解決手段】 作業車本機に支持される固定レール部材と、前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結される可動レール部材と、前記可動レール部材に支持される施肥装置とを備える。前記可動レール部材は、前記施肥装置を前記作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は田植機に関し、詳しくは、田植機に適用される施肥ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
田植機の作業車本機に施肥装置及び施肥送風機を付設し、施肥装置から繰り出された肥料を施肥送風機によって施肥すべき箇所に供給することは、従来から公知である。
詳しくは、前記施肥装置は、肥料を収容する施肥ホッパと、該施肥ホッパの下端開口に連通された施肥繰り出し体と、該施肥繰り出し体に連通された施肥ホースとを有している。
そして、前記施肥送風機は、前記施肥繰り出し体から繰り出された肥料を前記施肥ホースを介して施肥すべき箇所へ圧送し得るように、前記施肥装置に流体接続されている。
【0003】
ところで、前記施肥装置は、通常、運転席と苗載台との間のスペースを利用して、田植機の植付条数(苗載台の数)に応じた数だけ車輌幅方向に沿って並設される。
即ち、4条植の田植機においては4台の施肥装置が車輌幅方向に並設され、8条植の田植機においては8台の施肥装置が車輌幅方向に並設される。
従って、前記施肥装置が固定設置されている場合、特に、車輌幅方向中央に位置する施肥装置においては、前記施肥ホッパ内の残留肥料の排出作業や、メンテナンス作業が困難になる。
【0004】
このような観点から、前記施肥装置を作業車本機に対して昇降可能に設置することが提案されている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、斯かる従来の構成においては、施肥装置を昇降させる為に複雑な構造が必要となり、コスト高を招くという問題がある。
さらに、施肥装置を上昇させても、該施肥装置の下方には作業車本機が存在する為、車輌幅方向中央に配置される施肥装置については、依然として、残留肥料の排出作業やメンテナンス作業の困難性が残る。
【特許文献1】特開平10−290611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、施肥装置における残量肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図り得る構造簡単な施肥ユニットの提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、前記作業車本機に支持される固定レール部材と、前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結される可動レール部材と、前記可動レール部材に支持される施肥装置とを備え、前記可動レール部材は、前記施肥装置を前記作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成されている施肥ユニットを提供する。
例えば、前記メンテナンス位置は、車輌幅方向最内方に位置する前記施肥装置における施肥ホッパの外側面が作業車本機の車体カバーより車輌幅方向外方に位置するような位置とされる。
【0007】
一態様においては、車輌幅方向に沿って配置された複数の前記施肥装置を備え得る。
斯かる態様において、好ましくは、前記可動レール部材は、前記複数の施肥装置の一部を車輌幅方向一方側へ移動させる第1可動レール部材と、前記複数の施肥装置の残りを車輌幅方向他方側へ移動させる第2可動レール部材とを有し得る。
【0008】
好ましくは、前記作業車本機に固定支持される動力伝達機構であって、前記駆動源に作動連結される入力部と、該入力部に入力された動力を出力する出力部とを有する動力伝達機構を、さらに備え得る。
斯かる態様においては、前記施肥装置は、前記可動レール部材が施肥作業位置に位置される際に、前記動力伝達機構の出力部に作動連結される。
【0009】
好ましくは、前記動力伝達機構の出力部の動力を前記施肥装置に伝達する伝動軸であって、前記可動レール部材に支持される伝動軸を、さらに備え得る。
前記伝動軸及び前記出力部は、前記可動レール部材が施肥作業位置に位置される際に、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に凹凸嵌合される。
【0010】
又、本発明は、前記目的を達成する為に、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、前記作業車本機に支持される固定レール部材と、前記作業本機の車輌幅方向中央に固定支持される動力伝達機構であって、該作業車本機の駆動源に作動連結される入力部と、該入力部に入力された動力を車輌幅方向一方側及び他方側に向けてそれぞれ出力する第1及び第2出力部とを有する動力伝達機構と、前記動力伝達機構を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ位置する第1及び第2可動レール部材であって、前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結される第1及び第2可動レール部材と、前記第1可動レール部材に支持される第1施肥装置と、前記第1施肥装置に作動連結された状態で前記第1可動レール部材に支持される第1伝動軸と、前記第1施肥装置の肥料繰り出し口に流体接続された状態で前記第1可動レール部材に支持される第1圧送空気供給管であって、車輌幅方向内方端部及び車輌幅方向外方端部が開口とされた第1圧送空気供給管と、前記第1圧送空気供給管の車輌幅方向外端部の開口に密封状態で流体接続された状態で前記第1可動レール部材に支持される施肥送風機と、前記第2可動レール部材に支持される第2施肥装置と、前記第2施肥装置に作動連結された状態で前記第2可動レール部材に支持される第2伝動軸と、前記第2施肥装置の肥料繰り出し口に流体接続された状態で前記第2可動レール部材に支持される第2圧送空気供給管であって、車輌幅方向内方端部が開口とされ、且つ、車輌幅方向外方端部が閉塞された第2圧送空気供給管とを備えた施肥ユニットを提供する。
前記第1可動レール部材は、前記第1伝動軸を前記第1出力部に連結させる施肥作業位置と、前記第1施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成される。
前記第2可動レール部材は、前記第2伝動軸を前記第2出力部に連結させる施肥作業位置と、前記第2施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成される。
前記第1及び第2可動レール部材をそれぞれ施肥作業位置に位置させると、前記第1及び第2圧送空気供給管の車輌幅方向内端部が密封状態で流体接続されるように構成される。
【0011】
好ましくは、前記第1可動レール部材及び前記第1固定レール部材と、前記第2可動レール部材及び前記第2固定レール部材とには、それぞれ、該第1及び第2可動レール部材を施肥作業位置に係止するロック機構が備えられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る施肥ユニットによれば、施肥装置を作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように、該施肥装置を支持する可動レール部材を車輌幅方向に沿って移動可能としたので、簡単な構造でありながら、施肥装置における残量肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図ることができる。
【0013】
例えば、前記可動レール部材をメンテナンス位置に位置させた際に、車輌幅方向最内方に位置する施肥ホッパの外側面が作業車本機の車体カバーより車輌幅方向外方に位置するように構成すれば、全ての施肥装置における残量肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図ることができる。
【0014】
又、前記施肥装置が車輌幅方向に沿って複数並設されている場合において、前記可動レール部材が、前記複数の施肥装置の一部を車輌幅方向一方側へ移動させる第1可動レール部材と、前記複数の施肥装置の残りを車輌幅方向他方側へ移動させる第2可動レール部材とを含むものとすれば、作業車本機を挟んで両側においてそれぞれ施肥装置における残量肥料の排出作業やメンテナンス作業を行うことでき、二人作業における同時作業を効率よく行うことができる。
【0015】
又、前記可動レール部材を施肥作業位置に位置させた際に、前記施肥装置が、作業車本機に固定支持される動力伝達機構の出力に作動連結されるように構成すれば、前記可動レール部材を小さい操作力で操作可能とすることができる。
さらに、前記可動レール部材に、前記施肥装置に作動連結された伝動軸を支持させると共に、前記可動レール部材を施肥作業位置に位置させた際に、該伝動軸と前記動力伝達機構における出力部との対向端部が軸線回り相対回転不能に凹凸嵌合されるように構成すれば、前記可動レール部材のスライド操作のみによって、前記駆動源から前記施肥装置への動力伝達の係合/遮断を切り換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る施肥ユニットの好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施の形態に係る施肥ユニット100が適用される田植機Aの側面図を示す。
【0017】
まず、図1を参照しつつ、前記田植機Aの全体構成について説明する。
該田植機Aは、作業車本機1と、該作業車本機1の後方に付設される植付装置3と、前記植付装置3の前方に位置するように前記作業車本機1の後部に付設される施肥ユニット100とを備えている。
【0018】
前記作業車本機1は、図1に示すように、車体フレーム5と、該車体フレーム5の前部に載置される駆動源6と、該駆動源6に作動連結された状態で該駆動源6の後方に配設されるミッションケース8と、該ミッションケース8の車輌幅方向両側に配設された一対のフロントアクスルケース9と、該一対のフロントアクスルケース9に前車軸10Aを介してそれぞれ支持された一対の水田走行用前輪10と、前記ミッションケース9の後部に連結フレーム11を介して連結されるリヤアクスルケース12と、該リヤアクスルケース12の車輌幅方向両側に後車軸13Aを介して支持された一対の水田走行用後輪13とを備えている。
【0019】
さらに、該作業車本機1は、前記駆動源6を覆うボンネット7と、前記ミッションケース9を覆うように前記車体フレーム5上に張設された車体カバー14と、前記車体カバー14上に備えられた運転席21と、運転席21の前方で且つ前記ボンネット7の後部に配設された操向ハンドル20と、前記ボンネット7の車輌幅方向両側に設けられた予備苗載台50とを備えている。
【0020】
前記車体カバー14は、前記ボンネット7の車輌幅方向両側に配置された補助ステップ部15と、前記ボンネット7の後方に配置された主ステップ部16と、前記主ステップ部16の後方に配置された運転席部17と、前記運転席部17の後方に配置された施肥ユニット部18とを備えている。
なお、前記運転席部17及び前記施肥ユニット部18は、前記車体フレーム5に立設された後部フレーム25を介して設けられている。
【0021】
前記植付装置3は、植付ケース30と、該植付ケース30に車輌幅方向移動自在に支持された苗載台33と、該苗載台33に載置された苗マットを下方へ搬送させ得るように該苗載台に装着された苗送りベルト(図示せず)と、前記植付ケース30に回転可能に支持されたロータリケース31と、該ロータリケース31に支持された爪ケース32であって、植付爪を有する爪ケース32とを備えている。
【0022】
本実施の形態においては、前記植付装置3は、1条分の苗マットを載置可能な1条用苗載台33が車輌幅方向に8台並設された8条用とされている。
そして、前記ロータリケース31は隣接する一対の苗載台33毎に設けられており、各ロータリケース31の車輌幅方向両側に前記爪ケース32が一対設けられている。
即ち、本実施の形態においては、前記植付装置3は、2条用のロータリケース31を4台有し、且つ、前記爪ケース32を8台有している。
【0023】
前記植付ケース30は、前記作業車本機1に設けられたPTO軸(図示せず)に作動連結される植付入力軸(図示せず)を有する植付駆動ケース26と、車輌幅方向に延びるように前記植付駆動ケース26に連結された横パイプケースであって、前記植付入力軸に作動連結される植付駆動軸が内挿された横パイプケース(図示せず)と、該横パイプケースから後方へ延びるように該横パイプケースに連結された縦ケース38であって、前記ロータリケース31を回転自在に支持する縦ケース38と、前記横パイプケースに立設された左右一対のサイドフレーム34と、前記左右一対のサイドフレーム34の上部間を連結するように車輌幅方向に延びるローリングフレーム(図示せず)とを備えている。
【0024】
さらに、前記植付装置3は、前記植付ケース30の下方に配設されたセンターフロート35及びサイドフロート36を有している。
【0025】
斯かる構成の植付装置3は、前記車体フレーム5と前記植付駆動ケース26との間に介挿された昇降リンク機構2を介して、前記作業車本機1に対して昇降自在に連結されている。
詳しくは、該昇降リンク機構2は、前記機体フレーム5と前記植付駆動ケース26との間に延びる昇降リンク27と、該昇降リンク27と前記連結フレーム11の間に介挿された昇降用油圧シリンダ28とを有している。
斯かる構成を備えることにより、前記昇降用油圧シリンダ28を進退動作させることにより、前記植付フレーム30は作業車本機1に対して昇降されるようになっている。
【0026】
図2に、前記施肥ユニット100近傍の左側面図を示す。
又、図3に、前記施肥ユニット100の概略正面図を示す。
前記施肥ユニット100は、図1〜図3に示すように、前記運転席21と前記苗載台33との間に位置するように、施肥支持機枠39を介して前記車体フレーム5に支持されている。
【0027】
該施肥ユニット100は、前記作業車本機1に対して相対移動不能とされた固定レール部材110と、前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結された可動レール部材120と、前記可動レール部材120に支持された施肥装置130と、前記施肥装置130から繰り出された肥料を圧送する為の施肥送風機140とを備えている。
【0028】
前記施肥ユニット100は、田植機Aの植付条数に応じた台数の前記施肥装置130を備えており、各施肥装置130から繰り出される肥料を単一の前記施肥送風機140によって圧送し得るように構成されている。
具体的には、前記施肥ユニット100は、前記構成に加えて、複数の前記施肥装置130に流体接続された圧送空気供給管150を備えており、前記施肥送風機140は該圧送空気供給管150を介して複数の前記施肥装置130から繰り出された肥料を圧送するようになっている。
なお、本実施の形態においては、前記田植機は8条型とされている。従って、前記施肥ユニット100は、前記施肥装置130を8台備えている。
【0029】
前記施肥装置130は、図2及び図3に示すように、上端及び下端が開口とされた施肥ホッパ131と、前記施肥ホッパの下端開口に連通された施肥繰り出し体132と、該施肥繰り出し体132から繰り出される肥料が供給される接続管133と、基端部が前記接続管133に連通され且つ先端部が対応するフロート35,36の側方に位置された施肥ホース134とを備えている。
【0030】
前記施肥繰り出し体132は、上端部が前記施肥ホッパ131の下端開口に連通され且つ下端部が前記接続管133に連通されたケース132aと、該ケース132a内に収容された施肥繰り出し機構(図示せず)とを備えている。
前記ケース132aは、前記繰り出し機構の上流側において前記施肥ホッパ131の下端開口に流体接続された排出口132bを有しており、該排出口132bを介して前記施肥ホッパ131の残留肥料を排出させ得るようになっている。
前記施肥繰り出し機構は、前記作業車輌本機1の前記駆動源6からの動力によって作動的に駆動されるようになっている。
【0031】
前述の通り、本実施の形態においては、前記施肥ユニット100は車輌幅方向に並設された8台の前記施肥装置130を有している。
そして、各施肥装置130は、車輌幅方向に沿って配設された伝動軸160を介して前記駆動源6に作動連結されている。
【0032】
詳しくは、前記施肥ユニット100は、前記構成に加えて、前記駆動源6に作動連結される入力部を有する動力伝達機構170を有している。
図3に示すように、前記動力伝達機構170は、車輌幅方向略中央に固定支持されており、該動力伝達機構170を基準にして車輌幅方向一方側に位置する施肥装置(以下、第1施肥装置130aという)と、該動力伝達機構170を基準にして車輌幅方向他方側に位置する施肥装置(以下、第2施肥装置130bという)の双方に対して、駆動力を出力するように構成されている。
具体的には、前記動力伝達機構170は、前記入力部と、該入力部に入力された動力を車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ出力する第1及び第2出力部172a,172bとを有している(下記図5参照)。
なお、本実施の形態においては、前記動力伝達機構170として、ギヤボックスを採用しているが、当然ながら、これに代えて、ワンウェイクラッチを有するリンク機構を採用することも可能である。
【0033】
そして、前記施肥ユニット100は、前記伝動軸160として、前記第1出力部172aからの動力を前記第1施肥装置130aに伝達する第1伝動軸160aと、前記第2出力部172bからの動力を前記第2施肥装置130bに伝達する第2伝動軸160bとを有している。
【0034】
さらに、該施肥ユニット100は、前記圧送空気供給管150として、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置された第1及び第2圧送空気供給管150a,150bであって、前記第1及び第2施肥装置130a,130bにそれぞれ流体接続された第1及び第2圧送空気供給管150a,150bを有している。
【0035】
前記第1圧送空気供給管150aは、車輌幅方向内端部及び外端部がそれぞれ開口とされており、車輌幅方向外端部には前記施肥送風機140の送風口が連結されている。
さらに、該第1圧送空気供給管150aは、車輌幅方向内端部及び外端部の間の中途部において、前記第1施肥装置130aにおける前記接続管133が連通されている(図3参照)。
【0036】
前記第2圧送空気供給管150bは、車輌幅方向内端部が開口とされ、且つ、車輌幅方向外端部は密封されている。
さらに、該第2圧送空気供給管150bは、車輌幅歩行内端部及び外端部の間の中途部において、前記第2施肥装置130bにおける前記接続管133が流体接続されている(図3参照)。
【0037】
本実施の形態においては、図3に示すように、前記可動レール部材120は、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ位置する第1及び第2可動レール部材120a,120bを有している。
【0038】
前記第1可動レール部材120aは、前記動力伝達機構170より車輌幅方向一方側に位置する前記第1施肥装置130aと、該第1施肥装置130aに駆動力を伝達する前記第1伝動軸160aと、該第1施肥装置130aに流体接続された前記第1圧送空気供給管150aと、前記施肥送風機140とを支持している。
他方、前記第2可動レール部材120bは、前記動力伝達機構170より車輌幅方向他方側に位置する前記第2施肥装置130bと、該第2施肥装置130bに駆動力を伝達する前記第2伝動軸160bと、該第2施肥装置130bに流体接続された前記第2圧送空気供給管150bとを支持している。
【0039】
なお、本実施の形態においては、前記第1可動レール部材120aには第1フレーム体180aが連結されており、前記第1施肥装置130a,前記第1伝動軸160a,前記第1圧送空気供給管150a及び前記施肥送風機140は該第1フレーム体180aを介して前記第1可動レール部材120aに支持されている。
同様に、前記第2可動レール部材120bには第2フレーム体180bが連結されており、前記第2施肥装置130b,前記第2伝動軸160b及び前記第2圧送空気供給管150bは該第2フレーム体180bを介して前記第2可動レール部材120bに支持されている。
【0040】
本実施の形態においては、前記固定レール部材110は、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配設された第1及び第2固定レール部材110a,110bを含んでいる。
そして、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bは、それぞれ、前記第1及び第2固定レール部材110a,110bに車輌幅方向移動可能に連結されている。
【0041】
前記第1可動レール部材120aは、前記第1伝動軸160aが前記第1出力部172aに連結される施肥作業位置(図3参照)と、前記第1施肥装置130aを施肥作業位置より車輌幅方向一方側へ位置させるメンテナンス位置(図4参照)とをとり得るように、前記第1固定レール部材110aに車輌幅方向に沿って移動可能とされている。
同様に、前記第2可動レール部材120bは、前記第2伝動軸160bが前記第2出力部172bに連結される施肥作業位置(図3参照)と、前記第2施肥装置130bを施肥作業位置より車輌幅方向他方側へ位置させるメンテナンス位置(図4参照)とをとり得るように、前記第2固定レール部材110bに車輌幅方向に沿って移動可能とされている。
そして、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを共に施肥作業位置に位置させると、前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの各車輌幅方向内端部の開口が流体接続されるようになっている。
【0042】
斯かる構成の施肥ユニット100においては、前記可動レール部材120を施肥作業位置に位置させることで施肥作業を可能としつつ、前記可動レール部材120をメンテナンス位置に位置させることで、前記施肥装置130における残留肥料の排出作業や該施肥装置130のメンテナンス作業を極めて容易に行うことができる。
【0043】
好ましくは、前記第1可動レール部材120aをメンテナンス位置に位置させると、前記第1施肥装置130aのうち車輌幅方向最内方に位置する第1施肥装置130a’が作業車本機1の一側端近傍に位置し、且つ、前記第2可動レール部材120bをメンテナンス位置に位置させると、前記第2施肥装置130bのうち車輌幅方向最内方に位置する第2施肥装置130b’が作業車本機1の他側端近傍に位置するように、構成し得る。
斯かる構成を備えることにより、複数の施肥装置130の全てに対して、残留肥料の排出作業の容易化及びメンテナンス作業の容易化を図ることができる。
【0044】
本実施の形態においては、図4に示すように、前記第1可動レール部材120aをメンテナンス位置に位置させると、前記第1施肥装置130a’における施肥ホッパ131の車輌幅方向外側面131’が車体カバー14より車輌幅方向外方に位置し、且つ、前記第2可動レール部材120bをメンテナンス位置に位置させると、前記第2施肥装置130b’における施肥ホッパ131の車輌幅方向外側面131’が車体カバー14より車輌幅方向外方に位置するように構成しており、これにより、全ての施肥装置130における施肥ホッパ131内の残留肥料排出作業及びメンテナンス作業の容易化を図りつつ、メンテナンス位置における最大車幅(第1可動レール部材120aの車輌幅方向外端部と第2可動レール部材120bの車輌幅方向外端部とによって画される車幅)の縮小化を図っている。
【0045】
さらに、本実施の形態においては、前述の通り、車輌幅方向中央に配設された前記動力伝達機構170を基準にして、車輌幅方向一方側に配置された第1施肥装置130aを第1可動レール部材120aによって車輌幅方向一方側へ引き出すと共に、車輌幅方向他方側に配置された第2施肥装置130bを第2可動レール部材120bによって車輌幅方向他方側へ引き出すように構成している(図4参照)。
従って、残量肥料の排出作業又は施肥装置のメンテナンス作業を2人で行う場合には、無理なく同時作業を行うことができる。
【0046】
図5(a)に、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを共に施肥作業位置に位置させた状態の前記動力伝達機構170近傍の概略正面図を示す。
又、図5(b)に、図5(a)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図を示す。
【0047】
図5に示すように、本実施の形態においては、前記第1伝動軸160a及び第1出力部120aの軸線方向を前記第1可動レール部材120aのスライド方向と同一とし、且つ、前記第2伝動軸160b及び第2出力部120bの軸線方向を前記第2可動レール部材120bのスライド方向と同一としており、前記第1伝動軸160a及び前記第1出力部172aは、前記第1可動レール部材120aが施肥作業位置に位置されると、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に凹凸嵌合され、且つ、前記第2伝動軸160b及び前記第2出力部172bは、前記第2可動レール部材120bが施肥作業位置に位置されると、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に凹凸嵌合されるように構成されている。
【0048】
斯かる構成を備えることにより、可動レール部材120をスライド移動させるだけで、前記駆動源6から前記施肥装置130への動力伝達を係合/遮断させることができ、操作性の向上を図ることができる。
【0049】
本実施の形態においては、前記伝動軸160の車輌幅方向内端部に断面視非円形状の凸部161を設け、且つ、前記出力部172に、該凸部161に対応した凹部を有するジョイント部材173を相対回転不能に外挿させている。
【0050】
好ましくは、前記凸部161の対向端面及び/又は凹部の対向端面に面取り部162を設けることができ、これにより、対応する前記伝動軸160及び前記出力部172の連結をより容易に行うことができる。
【0051】
なお、図5に示すように、前記動力伝達機構170には、前記入力部から前記第1及び第2出力部172a,172bへの動力伝達を選択的に接続又は遮断させるクラッチ機構175を設けることができる。
斯かるクラッチ機構175を設けることにより、前記複数の施肥装置130全体の作動及び停止の切り換えを簡便に行うことができる。
【0052】
図6に、前記可動レール部材120及び前記固定レール部材110の概略正面図を示す。
なお、図6においては、第2可動レール部材120b及び第2固定レール部材110bを示している。
【0053】
図6に示すように、本実施の形態においては、前記固定レール部材110は、車輌幅方向内方側(図6においては右側)の端部に位置する取付フランジ111であって、前記施肥支持機枠39に連結される取付フランジ111と、該取付フランジ111から車輌幅方向外方側(図6においては左側)へ延びる固定レール本体112と、該固定レール本体112の車輌幅方向外方側の端部に設けられた固定側ローラ取付フランジ113と、該固定側ローラ取付フランジ113に回転自在に支持された固定側ローラ114とを有している。
【0054】
前記可動レール部材120は、車輌幅方向内方側の端部に位置する可動側ローラ取付フランジ121と、該可動側ローラ取付フランジ121に回転自在に支持された一対の可動側ローラ122と、前記可動側ローラ取付フランジ121から車輌幅方向外方へ延びる可動レール本体123とを有している。
【0055】
斯かる可動レール部材120及び固定レール部材110は、前記一対の可動側ローラ122によって前記固定レール本体112が挟持され、且つ、前記固定側ローラ114が前記可動レール本体123に係合された状態で連結されており、これにより、前記可動レール部材120が前記固定レール部材110に対して車輌幅方向移動自在とされている。
【0056】
好ましくは、該可動レール部材120を前記施肥作業位置に係止するロック機構200を設けることができ、これにより、可動レール部材120が意に反して施肥作業位置から移動することを有効に防止できる。
【0057】
図7(a)及び(b)に、それぞれ、前記可動レール部材120が施肥作業位置に位置された際の、該可動レール部材120及び固定レール部材110の部分正面図及び部分平面図を示す。
【0058】
本実施の形態においては、図6及び図7に示すように、前記ロック機構200は、前記可動レール本体123に対して接離自在となるように、前記固定レール本体112に支持されたロックピン201と、該ロックピン201を前記可動レール本体123に向けて付勢する付勢部材202と、前記可動レール部材120が施肥作業位置に位置された際に前記ロックピン201が係入されるように、前記可動レール本体123に設けられた係合凹部203とを備えている。
【0059】
斯かるロック機構200を設けることにより、前記可動レール部材120を施肥作業位置に位置させるだけで、前記ロック機構200が自動的に該可動レール部材120を施肥作業位置に係止することができ、且つ、該可動レール部材120の意に反した施肥作業位置からの移動を確実に防止できる。
【0060】
なお、前記ロックピン201を前記付勢部材202の付勢力に抗して前記可動レール本体123から離間させつつ、該可動レール本体123を車輌幅方向外方へスライドさせることにより、前記可動レール部材120を施肥作業位置からメンテナンス位置へ容易に移動させることができる。
【0061】
図8に、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを共に施肥作業位置に位置させた状態の前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの対向端部近傍の拡大図を示す。
又、図9に、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを施肥作業位置からメンテナンス位置へ向けて移動させた状態の前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの対向端部近傍の拡大図を示す。
【0062】
図8及び図9に示すように、本実施の形態においては、前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの対向端部には、弾性を有する一対の第1パッキン部材250及び第2パッキン部材260が設けられている。
図10に、前記一対の第1及び第2パッキン部材250,260の正面図を示す。
【0063】
詳しくは、本実施の形態においては、前記第1圧送空気供給管150aの車輌幅方向内端部の開口には、該第1圧送空気供給管150aに装着される第1パッキン部材250と、該第1パッキン部材250を前記第1圧送空気供給管150aにボルト等の締結部材によって固定する第1パッキン押さえ板259とが設けられている。
該第1パッキン部材250は、図8〜図10に示すように、対応する圧送空気供給管150の開口端部に、外方から弾性嵌合される中空の第1本体部251と、該第1本体部251から外方へ延びる中空の凸部255とを一体的に有している。
詳しくは、前記中空の第1本体部251は、図9及び図10に示すように、対応する前記圧送空気供給管150における周壁151の外周面側に延びる外周部252と、該周壁の内周面側に延びる内周部253と、前記外周部252及び内周部253を連結する連結部254とを有しており、前記外周部252,内周部253及び連結部254によって画される空間に、対応する圧送空気供給管150の開口端部が嵌入されるようになっている。
前記中空凸部255は、前記内周部253から外方へ延びており、先端部が前記第1パッキン押さえ板259の開口259’を貫通して外方へ突出している。
【0064】
これに対し、前記第2圧送空気供給管150bの車輌幅方向内端部の開口には、該第2圧送空気供給管150bに装着される第2パッキン部材260と、該第2パッキン部材260を前記第2圧送空気供給管150bにボルト等の締結部材によって固定する第2パッキン押さえ板260とが設けられている。
該第2パッキン部材260は、図8〜図10に示すように、対応する圧送空気供給管150の開口端部に、外方から弾性嵌合される中空の第2本体部261を有している。
該中空の第2本体部261は、図9及び図10に示すように、対応する前記圧送空気供給管150における周壁151の外周面側に延びる外周部262と、該周壁の内周面側に延びる内周部263と、前記外周部262及び内周部263を連結する連結部264とを有しており、前記外周部262,内周部263及び連結部264によって画される空間に、対向する圧送空気供給管150の開口端部が嵌入されるようになっている。
前記第2パッキン押さえ板269は、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255の先端部が圧接されるような形状寸法とされている。
即ち、該第2パッキン押さえ板269は、前記第1パッキン押さえ板259の開口259’に連通される開口269’と、該開口269’を囲繞する当接領域269''とを有しており、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255の先端部が該当接領域269''に圧接されるようになっている。
【0065】
本実施の形態においては、斯かる一対のパッキン部材250,260を備えることにより、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを施肥作業位置に位置させた際に、前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの接続部分から圧送空気が漏れ出ることを有効に防止している。
【0066】
即ち、斯かる構成を備えることにより、前記第1及び第2可動レール部材120a,120bを施肥作業位置に位置させた際に、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255が前記第2パッキン押さえ板269の当接領域269''に弾性変形状態で圧接されることになり、これにより、前記第1及び第2圧送空気供給管150a,150bの接続部分から圧送空気が漏れ出ることを有効に防止している。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1は、本発明に係る施肥ユニットが適用された田植機の側面図である。
【図2】図2は、図1に示す田植機の施肥ユニット近傍の概略左側面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示す田植機における施肥ユニットの正面図であり、該施肥ユニットにおける第1及び第2可動レール部材が施肥作業位置に位置されている状態を示している。
【図4】図4は、前記施肥ユニットの正面図であり、前記第1及び第2可動レール部材がメンテナンス位置に位置されている状態を示している。
【図5】図5(a)は、前記施肥ユニットにおける動力伝達機構近傍の概略正面図である。図5(b)は、図5(a)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図である。
【図6】図6は、前記施肥ユニットにおける可動レール部材及び固定レール部材の概略正面図である。
【図7】図7(a)及び(b)は、それぞれ、前記可動レール部材が施肥作業位置に位置された状態の該可動レール部材及び前記固定レール部材の部分正面図及び部分平面図である。
【図8】図8は、前記施肥ユニットにおける第1及び第2圧送空気供給管の接合部分の拡大正面図であり、前記第1及び第2可動レール部材が施肥作業位置に位置されている状態を示している。
【図9】図9は、前記第1及び第2圧送空気供給管の接合部分の拡大正面図であり、前記第1及び第2可動レール部材が施肥作業位置からメンテナンス位置へ向けて移動されている途中の状態を示している。
【図10】図10は、前記第1及び第2圧送空気供給管の対向端部に装着される一対の弾性パッキン部材の正面図である。
【符号の説明】
【0068】
A 田植機
1 作業車本機
100 施肥ユニット
110a 第1固定レール部材
110b 第2固定レール部材
120a 第1可動レール部材
120b 第2可動レール部材
130a 第1施肥装置
130b 第2施肥装置
140 施肥送風機
150a 第1圧送空気供給管
150b 第2圧送空気供給管
160a 第1伝動軸
160b 第2伝動軸
170 動力伝達機構(ギヤボックス)
172a 第1出力部
172b 第2出力部
200 ロック機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、
前記作業車本機に支持される固定レール部材と、
前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結される可動レール部材と、
前記可動レール部材に支持される施肥装置とを備え、
前記可動レール部材は、前記施肥装置を前記作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成されていることを特徴とする施肥ユニット。
【請求項2】
前記施肥装置は、肥料を収容可能な施肥ホッパを有しており、
前記可動レール部材をメンテナンス位置に位置させた際に、車輌幅方向最内方に位置する前記施肥ホッパの外側面が前記作業車本機の車体カバーより車輌幅方向外方に位置することを特徴とする請求項1に記載の施肥ユニット。
【請求項3】
車輌幅方向に沿って配置された複数の前記施肥装置を備え、
前記可動レール部材は、前記複数の施肥装置の一部を車輌幅方向一方側へ移動させる第1可動レール部材と、前記複数の施肥装置の残りを車輌幅方向他方側へ移動させる第2可動レール部材とを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の施肥ユニット。
【請求項4】
前記作業車本機に固定支持される動力伝達機構であって、前記駆動源に作動連結される入力部と、該入力部に入力された動力を出力する出力部とを有する動力伝達機構を、さらに備え、
前記施肥装置は、前記可動レール部材が施肥作業位置に位置される際に、前記動力伝達機構の出力部に作動連結されるように構成されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の施肥ユニット。
【請求項5】
前記動力伝達機構の出力部の動力を前記施肥装置に伝達する伝動軸であって、前記可動レール部材に支持される伝動軸を、さらに備え、
前記伝動軸及び前記出力部は、前記可動レール部材が施肥作業位置に位置される際に、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に凹凸嵌合されるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の施肥ユニット。
【請求項6】
田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、
前記作業車本機に支持される固定レール部材と、
前記作業本機の車輌幅方向中央に固定支持される動力伝達機構であって、該作業車本機の駆動源に作動連結される入力部と、該入力部に入力された動力を車輌幅方向一方側及び他方側に向けてそれぞれ出力する第1及び第2出力部とを有する動力伝達機構と、
前記動力伝達機構を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ位置する第1及び第2可動レール部材であって、前記固定レール部材に車輌幅方向に沿って移動可能に連結される第1及び第2可動レール部材と、
前記第1可動レール部材に支持される第1施肥装置と、
前記第1施肥装置に作動連結された状態で前記第1可動レール部材に支持される第1伝動軸と、
前記第1施肥装置の肥料繰り出し口に流体接続された状態で前記第1可動レール部材に支持される第1圧送空気供給管であって、車輌幅方向内方端部及び車輌幅方向外方端部が開口とされた第1圧送空気供給管と、
前記第1圧送空気供給管の車輌幅方向外端部の開口に密封状態で流体接続された状態で前記第1可動レール部材に支持される施肥送風機と、
前記第2可動レール部材に支持される第2施肥装置と、
前記第2施肥装置に作動連結された状態で前記第2可動レール部材に支持される第2伝動軸と、
前記第2施肥装置の肥料繰り出し口に流体接続された状態で前記第2可動レール部材に支持される第2圧送空気供給管であって、車輌幅方向内方端部が開口とされ、且つ、車輌幅方向外方端部が閉塞された第2圧送空気供給管とを備え、
前記第1可動レール部材は、前記第1伝動軸を前記第1出力部に連結させる施肥作業位置と、前記第1施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成され、
前記第2可動レール部材は、前記第2伝動軸を前記第2出力部に連結させる施肥作業位置と、前記第2施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように構成されており、
前記第1及び第2可動レール部材をそれぞれ施肥作業位置に位置させると、前記第1及び第2圧送空気供給管の車輌幅方向内端部が密封状態で流体接続されるように構成されていることを特徴とする施肥ユニット。
【請求項7】
前記第1可動レール部材及び前記第1固定レール部材と、前記第2可動レール部材及び前記第2固定レール部材とには、それぞれ、該第1及び第2可動レール部材を施肥作業位置に係止するロック機構が備えられていることを特徴とする請求項6に記載の施肥ユニット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate