説明

燃料ポンプ

【課題】モータの巻線の端部の取り回し、および、端部同士の結線が容易で、かつ、製造時の作業工数を低減可能な燃料ポンプを提供する。
【解決手段】ハウジング10は、一方の端部がポンプカバー20で塞がれ、他方の端部がカバーエンド30で塞がれている。ステータ40は、複数の相に対応する巻線43が巻回された複数のコア41をハウジング10の内側に周方向に並べて配置することで筒状に形成されている。ロータ50は、ステータ40の径方向内側に回転可能に設けられている。インペラ55は、ロータ50と同軸のシャフト52に設けられ、回転することで、吸入口21から流入した燃料を加圧し吐出口31から吐出する。ターミナルサブアッシー80は、ステータ40のカバーエンド30側に設けられ、複数の巻線43のカバーエンド30側の端部431が接続される導体を複数(導体81、導体82および導体83)、かつ、一体に有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給対象に燃料を供給する燃料ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ブラシレスモータによりインペラを回転させることで、吸入口から吸入した燃料を吐出口から吐出し燃料供給対象に供給する燃料ポンプが知られている(例えば特許文献1〜3参照)。特許文献1〜3には、ブラシレスモータのステータを構成する巻線と、当該巻線に電力を供給するための導線が接続される端子との接続に関しては開示されているものの、複数の相を構成する巻線の端部の取り回し、および、巻線の端部同士の結線方法に関しては詳細に開示されていない。よって、巻線の端部の取り回しの仕方によっては、巻線の端部同士を1箇所毎に手作業で結線する必要がある。この場合、結線作業が煩雑になるとともに、作業工数が増大するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−110478号公報
【特許文献2】特開2006−50808号公報
【特許文献3】特開2010−63344号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの巻線の端部の取り回し、および、端部同士の結線が容易で、かつ、製造時の作業工数を低減可能な燃料ポンプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の燃料ポンプの発明は、ハウジングとポンプカバーとカバーエンドとステータとロータとシャフトとインペラとターミナルサブアッシーとを備える。ハウジングは、筒状に形成されている。ポンプカバーは、吸入口を有し、ハウジングの一方の端部を塞ぐようにして設けられている。カバーエンドは、吐出口を有し、ハウジングの他方の端部を塞ぐようにして設けられている。ステータは、複数の相に対応する巻線が巻回された複数のコアを有している。また、ステータは、前記コアをハウジングの内側に周方向に並べて配置することで筒状に形成されている。ロータは、ステータの径方向内側に回転可能に設けられている。シャフトは、ロータと同軸に設けられ、ロータとともに回転する。インペラは、シャフトに設けられ、シャフトとともに回転することで、吸入口から流入した燃料を加圧し吐出口から吐出する。ターミナルサブアッシーは、ステータのカバーエンド側に設けられている。また、ターミナルサブアッシーは、複数の巻線のカバーエンド側の端部が接続される導体を複数、かつ、一体に有している。
【0006】
このように、本発明では、ターミナルサブアッシーの導体を介することによって、複数の巻線のカバーエンド側の端部同士を接続(結線)している。また、前記導体は、複数が一体となってターミナルサブアッシーの一部を構成している。つまり、複数の巻線のカバーエンド側の端部同士は、1つのターミナルサブアッシーによって結線されている。この構成により、燃料ポンプの製造時における、巻線の端部の取り回し、および、端部同士の結線作業が容易になる。
【0007】
また、ターミナルサブアッシーの形状、および、ターミナルサブアッシーと巻線の端部との接続箇所の配置によっては、ロボット等の溶接装置により自動で、ターミナルサブアッシーと巻線の端部とを接続することが可能となる。
さらに、本発明では、ターミナルサブアッシーは、巻線に電力を供給するための導線が接続される端子を有している。これにより、電力供給用の端子を1つずつ巻線の端部に接続する場合に比べ、作業工数を低減することができる。また、ターミナルサブアッシーと端子とを一体に形成することにより、部品点数を削減することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、リリーフバルブをさらに備えている。リリーフバルブは、カバーエンドに設けられ、ハウジングとポンプカバーとカバーエンドとによって囲まれる空間の圧力が所定の圧力以上になると開弁する。これにより、吐出口から吐出される燃料の圧力、すなわち吐出圧の上限値を一定に保つことができる。また、本発明では、ターミナルサブアッシーは、略C字状に形成されている。そして、リリーフバルブは、ターミナルサブアッシーのC字の開口部に対応する位置に設けられている。このように、ターミナルサブアッシーの形状を略C字状にすることにより、カバーエンドにリリーフバルブを設ける場合でも、燃料ポンプの内側と外側とを連通するリリーフバルブの形成位置を容易に確保することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、吐出口は、ターミナルサブアッシーのC字の内周部に対応する位置に設けられている。このように、本発明では、ターミナルサブアッシーの形状を略C字状にすることにより、燃料ポンプの内側と外側とを連通する吐出口の形成位置を容易に確保することができる。
【0010】
請求項4に記載の発明では、ターミナルサブアッシーの複数の接続部は、複数の巻線の端部と同様に周方向に間隔をあけて配置されている。このように、本発明は、ターミナルサブアッシーの複数の接続部と複数の巻線の端部が周方向に配置される構成のため、ターミナルサブアッシーと巻線の端部との接続作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、ターミナルサブアッシーまたは溶接装置をターミナルサブアッシーの周方向に回転させながら、ターミナルサブアッシーと巻線の端部との接続作業を行うことが可能である。
【0011】
請求項5に記載の発明では、ターミナルサブアッシーの複数の接続部は、周方向に、360°をコアの数で除した角度の間隔をあけて複数の巻線のカバーエンド側の端部に溶接されている。すなわち、本発明は、ターミナルサブアッシーの複数の接続部が周方向に等間隔で配置される構成である。そのため、ターミナルサブアッシーと巻線の端部との溶接作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、ターミナルサブアッシーまたは溶接装置をターミナルサブアッシーの周方向に回転させながら、ターミナルサブアッシーと巻線の端部との溶接作業を行うことが可能である。ここで、本発明は巻線の端部がターミナルサブアッシーの周方向に等間隔で配置される構成のため、溶接時におけるターミナルサブアッシーの位置決めは容易である。
【0012】
請求項6に記載の発明は、中性点サブアッシーをさらに備えている。中性点サブアッシーは、複数の巻線のポンプカバー側の端部が接続されることで各相の中性点をなす。すなわち、本発明は、各相に対応する複数の巻線がスター結線される構成である。中性点サブアッシーは、ステータのポンプカバー側の端部に組み付けられている。つまり、中性点サブアッシーは、ステータのターミナルサブアッシーとは反対側に設けられている。
【0013】
このように、複数の巻線のポンプカバー側の端部同士は、1つの中性点サブアッシーによって結線されている。この構成により、燃料ポンプの製造時における、巻線の端部の取り回し、および、端部同士の結線作業が容易になる。
また、中性点サブアッシーの形状、および、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続箇所の配置によっては、ロボット等の溶接装置により自動で、中性点サブアッシーと巻線の端部とを接続することが可能となる。
【0014】
請求項7に記載の発明は、ハウジングとポンプカバーとカバーエンドとステータとロータとシャフトとインペラと中性点サブアッシーとを備える。ハウジングは、筒状に形成されている。ポンプカバーは、吸入口を有し、ハウジングの一方の端部を塞ぐようにして設けられている。カバーエンドは、吐出口を有し、ハウジングの他方の端部を塞ぐようにして設けられている。ステータは、複数の相に対応する巻線が巻回された複数のコアを有している。また、ステータは、前記コアをハウジングの内側に周方向に並べて配置することで筒状に形成されている。ロータは、ステータの径方向内側に回転可能に設けられている。シャフトは、ロータと同軸に設けられ、ロータとともに回転する。インペラは、シャフトに設けられ、シャフトとともに回転することで、吸入口から流入した燃料を加圧し吐出口から吐出する。中性点サブアッシーは、複数の巻線のポンプカバー側の端部が接続されることで各相の中性点をなす。すなわち、本発明は、各相に対応する複数の巻線がスター結線される構成である。中性点サブアッシーは、ステータのポンプカバー側の端部に組み付けられている。
【0015】
このように、複数の巻線のポンプカバー側の端部同士は、1つの中性点サブアッシーによって結線されている。この構成により、燃料ポンプの製造時における、巻線の端部の取り回し、および、端部同士の結線作業が容易になる。
また、中性点サブアッシーの形状、および、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続箇所の配置によっては、ロボット等の溶接装置により自動で、中性点サブアッシーと巻線の端部とを接続することが可能となる。
【0016】
請求項8に記載の発明では、中性点サブアッシーの複数の接続部は、周方向に、360°をコアの数で除した角度の間隔をあけて複数の巻線のポンプカバー側の端部に接続されている。すなわち、本発明は、中性点サブアッシーの接続部が周方向に等間隔で配置される構成である。そのため、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、中性点サブアッシーまたは溶接装置を中性点サブアッシーの周方向に回転させながら、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続作業を行うことが可能である。ここで、本発明は巻線の端部が中性点サブアッシーの周方向に等間隔で配置される構成のため、中性点サブアッシーの接続時の位置決めは容易である。
【0017】
請求項9に記載の発明では、中性点サブアッシーは、略円環状に形成されている。これにより、中性点サブアッシーをステータのポンプカバー側の端部に組み付ける構成において、シャフトを中性点サブアッシーの内側に挿通させた状態で配置することができる。このように、本発明では、燃料ポンプ内の限られたスペースに複数の部品を効率よく配置することができる。
【0018】
また、本発明では、中性点サブアッシーが略円環状に形成されているため、複数の巻線のポンプカバー側の端部は、中性点サブアッシーの周方向に配置される。これにより、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、中性点サブアッシーまたは溶接装置を中性点サブアッシーの周方向に回転させながら、中性点サブアッシーと巻線の端部との接続作業を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態による燃料ポンプを示す図であって、図6のI−I線断面図。
【図2】本発明の一実施形態による燃料ポンプを示す図であって、図6のII−II線断面図。
【図3】(A)は本発明の一実施形態による燃料ポンプのターミナルサブアッシーの導体を示す平面図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)は(A)を矢印C方向から見た図。
【図4】(A)は本発明の一実施形態による燃料ポンプのターミナルサブアッシーを示す平面図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)は(B)を矢印C方向から見た図、(D)は(C)を矢印D方向から見た図。
【図5】(A)は本発明の一実施形態による燃料ポンプの中性点サブアッシーを示す平面図、(B)は(A)を矢印B方向から見た図、(C)は(B)のC−C線断面図。
【図6】図1を矢印VI方向から見た図。
【図7】図1のVII−VII線断面図。
【図8】図1のVIII−VIII線断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による燃料ポンプを図1〜3に示す。
【0021】
燃料ポンプ1は、図示しない燃料タンク内の燃料を吸入し、燃料供給対象としての内燃機関に吐出供給する。図1および2に示すように、燃料ポンプ1は、ハウジング10、ポンプカバー20、カバーエンド30、ステータ40、ロータ50、シャフト52、インペラ55、リリーフバルブ60、ターミナルサブアッシー80および中性点サブアッシー90等を備えている。
【0022】
ハウジング10は、例えば鉄等の金属により、円筒状に形成されている。また、ハウジング10の表面には、例えば亜鉛または錫等によるめっきが施されている。
ポンプカバー20は、例えばアルミ等の金属により略円盤状に形成され、ハウジング10の一方の端部を塞いでいる。ポンプカバー20は、ハウジング10の一方の端部が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング10の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。図1に示すように、ポンプカバー20は、筒状の吸入口21を有している。吸入口21の内側には、ポンプカバー20を板厚方向に貫く吸入通路211が形成されている。
【0023】
カバーエンド30は、例えば樹脂により略円盤状に形成され、ハウジング10の他方の端部を塞いでいる。カバーエンド30は、ハウジング10の他方の端部が径方向内側へかしめられることにより、ハウジング10の内側で固定され、軸方向への抜けが規制されている。図1に示すように、カバーエンド30は、筒状の吐出口31を有している。吐出口31は、カバーエンド30から、ポンプカバー20とは反対側へ突出するよう設けられている。吐出口31の内側には、カバーエンド30を板厚方向に貫く吐出通路311が形成されている。これにより、吐出口31の一方の端部には、開口312が形成されている。
なお、吐出口31には、燃料ポンプ1と内燃機関とを接続する通路部材2(図1および2において破線で示す部材)が接続される。
【0024】
吐出通路311の途中には、環状の弁座32が形成されている。吐出通路311内には、棒状の弁部材33および支持部材34が設けられている。支持部材34は、吐出通路311内の開口312側に固定され、弁部材33の一方の端部を摺動可能に支持している。これにより、弁部材33は、吐出通路311内を軸方向に往復移動可能である。弁部材33の他方の端部は、半球面状に形成され、弁座32に当接可能である。弁部材33と支持部材34との間には、スプリング35が設けられている。スプリング35は、弁部材33を弁座32側に付勢している。
【0025】
ステータ40は、コア41、インシュレータ42および巻線43等を有している。コア41は、磁性材料の薄板を積層した積層鉄心から形成されている。インシュレータ42は、筒状に形成され、コア41の外周に嵌められている。巻線43は、インシュレータ42の外周に巻回されている。コア41とインシュレータ42と巻線43との組は、ハウジング10の内側において、ハウジング10の周方向に並ぶようにして複数設けられている。本実施形態では、ハウジング10の周方向に等間隔で6組設けられている。
【0026】
図1および2に示すように、ステータ40を構成するコア41、インシュレータ42および巻線43は、カバーエンド30を形成する樹脂によりモールドされている。すなわち、ステータ40は、樹脂によりモールドされることにより、カバーエンド30と一体に形成されている。
【0027】
ステータ40は、コア41、インシュレータ42および巻線43を樹脂モールドすることにより、略円筒状に形成されている。このように、略円筒状のステータ40は、ハウジング10と同軸に、ハウジング10の内側に収容されている。なお、コア41は、ステータ40の中心軸に対向する面を除き、樹脂またはインシュレータ42で覆われている。
【0028】
ロータ50は、例えばボンド磁石などの磁性材料により円筒状に形成されている。ロータ50は、ステータ40の径方向内側に設けられている。ロータ50は、周方向にN極とS極とが交互になるよう着磁されている。シャフト52は、金属により棒状に形成され、ロータ50の中心軸上に形成された軸穴51に圧入固定されている。これにより、シャフト52は、ロータ50とともに回転可能である。
【0029】
ポンプカバー20とステータ40との間には、ポンプケーシング70が設けられている。ポンプケーシング70は、例えばアルミ等の金属により、略円盤状に形成されている。ポンプケーシング70の中心部には、ポンプケーシング70を板厚方向に貫く穴71が形成されている。ポンプケーシング70の穴71には、軸受け72が嵌め込まれている。軸受け72は、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
【0030】
カバーエンド30の中心部には、ロータ50側に筒状に突出する筒部36が形成されている。筒部36の内側には、軸受け37が嵌め込まれている。軸受け37は、軸受け72と同様、例えば銅系の焼結金属により円筒状に形成されている。
【0031】
軸受け72および軸受け37は、シャフト52のロータ50の軸方向両側を軸受けしている。これにより、ロータ50およびシャフト52は、軸受け72および軸受け37を介し、ポンプケーシング70およびカバーエンド30に回転可能に支持されている。
【0032】
インペラ55は、樹脂により、略円盤状に形成されている。インペラ55は、ポンプカバー20とポンプケーシング70との間に形成された略円盤状のポンプ室73に収容されている。シャフト52の一方の端部は、ポンプ室73内に位置するよう設けられ、外壁の一部が平面状に面取りされている。インペラ55の中心部には、シャフト52の一方の端部の形状に対応する形状の穴56が形成されている。シャフト52の一方の端部は、インペラ55の穴56に嵌め込まれている。これにより、シャフト52が回転すると、インペラ55は、ポンプ室73内で回転する。
【0033】
ポンプカバー20のインペラ55側の面には、略C字状の溝22が形成されている。当該溝22と吸入通路211とは接続している。また、ポンプケーシング70のインペラ55側の面には、略C字状の溝74が形成されている。当該溝74には、ポンプケーシング70を板厚方向に貫く通路75が形成されている。インペラ55には、溝22および溝74に対応する位置に羽根部57が形成されている。
【0034】
リリーフバルブ60は、カバーエンド30に設けられている。図2に示すように、リリーフバルブ60は、筒部61、通路611、ボール弁部材63、板部材64およびスプリング65等を有している。筒部61は、カバーエンド30から吐出口31と同じ方向へ突出するよう形成されている。通路611は、筒部61の内側に形成され、カバーエンド30を板厚方向に貫いている。これにより、筒部61の一方の端部には、開口612が形成されている。通路611の途中には、環状の弁座62が形成されている。ボール弁部材63は、例えば金属により球状に形成されている。ボール弁部材63は、通路611内で往復移動可能、かつ、弁座62に当接可能に設けられている。板部材64は、略円板状に形成され、通路611内の開口612側に固定されている。板部材64は、中央に孔641を有している。スプリング65は、板部材64とボール弁部材63との間に設けられている。スプリング65は、ボール弁部材63を弁座62側に付勢している。
【0035】
ターミナルサブアッシー80は、図1および2に示すように、ステータ40とカバーエンド30の上面との間に設けられている。ターミナルサブアッシー80は、金属製の導体81、導体82および導体83を有している。図3(A)に示すように、導体81、導体82および導体83のそれぞれは、略弧状に形成されている。図3(A)〜(C)に示すように、略弧状の導体81は、中心軸に対し平行に延びるように形成される端子811を有している。導体82および導体83も、それぞれの中心軸に対し平行に延びるように形成される端子821および端子831を有している。
【0036】
また、導体81は、両端部に接続部812および接続部813を有している。導体82および導体83も、それぞれ、両端部に接続部822および接続部823ならびに接続部832および接続部833を有している。接続部812、接続部813、接続部822、接続部823、接続部832および接続部833は、折り曲げ加工により形成されている。
【0037】
図4(A)〜(D)に示すように、導体81、導体82および導体83は、それぞれが周方向に所定の角度ずれた状態で樹脂によりモールドされることによって一体に形成されている。これにより、ターミナルサブアッシー80は、平面視(図1の矢印VI方向から見た場合)略C字状となるよう形成されている。ここで、端子811、端子821および端子831は、基端部のみが樹脂によりモールドされ、先端を含むその他の部分は露出している。また、端子811、端子821および端子831は、直線状に並んだ状態でモールドされている。
【0038】
接続部812、接続部813、接続部822、接続部823、接続部832および接続部833は、樹脂によりモールドされることなく、露出した状態である。また、接続部812、接続部813、接続部822、接続部823、接続部832および接続部833は、ターミナルサブアッシー80の周方向に等間隔で配置されている(図4(A)および(C)参照)。つまり、各接続部は、ターミナルサブアッシー80の周方向に60°間隔で配置されている。この間隔は、360°をコア41の数(6個)で除した角度に等しい。
【0039】
図1に示すように、ターミナルサブアッシー80は、カバーエンド30にインサート成形されている。導体82の接続部822および接続部823には、「ステータ40の中心軸を挟んで互いに対向する2つの巻線43」のカバーエンド30側の端部431が接続されている。また、導体81の接続部812および接続部813にも、対向する2つの巻線43のカバーエンド30側の端部431が接続されている(図示せず)。さらに、導体83の接続部832および接続部833にも、対向する2つの巻線43のカバーエンド30側の端部431が接続されている(図示せず)。なお、本実施形態では、接続部812、接続部813、接続部822、接続部823、接続部832および接続部833と各巻線43の端部431とは、溶接により接続されている。
【0040】
ここで、ステータ40の中心軸を挟んで互いに対向する2つの巻線43は、同一の相を構成する。すなわち、本実施形態では、対向する巻線43の組は3組であり、それぞれの組がU相、V相、W相を構成する。本実施形態では、U相を構成する2つの巻線43が導体81に接続され、V相を構成する2つの巻線43が導体82に接続され、W相を構成する2つの巻線43が導体83に接続されている。
【0041】
中性点サブアッシー90は、図1および2に示すように、ステータ40とポンプケーシング70との間に組み付けられている。中性点サブアッシー90は、金属により形成されている。図5(A)に示すように、中性点サブアッシー90は、本体91、支持部92および接続部93を有している。本体91は、円環状に形成されている。支持部92は、本体91の外縁部から本体91の軸方向に折れ曲がって延びるようにして形成されている(図5(B)参照)。支持部92は、本体91の周方向に等間隔で6つ形成されている(図5(A)および(C)参照)。つまり、各支持部92は、本体91の周方向に60°間隔で配置されている。この間隔は、360°をコア41の数(6個)で除した角度に等しい。接続部93は、各支持部92に設けられている。各接続部93は、ターミナルサブアッシー80の接続部と同様、折り曲げ加工により形成されている。なお、各接続部93は、中心からの径方向長さが略同じになるように設けられている。
【0042】
図1に示すように、中性点サブアッシー90は、ステータ40とともに樹脂によりモールドされ、中性点サブアッシー90は全てが樹脂で覆われている。中性点サブアッシー90の接続部93のそれぞれには、6つの巻線43のポンプカバー20側の端部432のそれぞれが接続されている(図1および8参照)。これにより、中性点サブアッシー90は、各相(U相、V相、W相)の中性点をなす。なお、本実施形態では、各接続部93と各巻線43の端部432とは、溶接により接続されている。
【0043】
ターミナルサブアッシー80は、端子811、端子821および端子831のそれぞれが、吐出口31と同一の方向へカバーエンド30から突出するよう、カバーエンド30にインサート成形されている(図1および6参照)。カバーエンド30には、端子811、端子821および端子831を囲むようにして形成されるコネクタ38が設けられている。コネクタ38は、ハウジング10の軸方向から見たとき、矩形となるよう形成されている(図6参照)。コネクタ38は、端子811と端子821との間、および端子821と端子831との間に、仕切り板39を有している。
【0044】
コネクタ38には、巻線43に電力を供給するためのワイヤーハーネスの端部が接続される(図示せず)。ワイヤーハーネスの導線は、端子811、端子821および端子831に接続される。ワイヤーハーネスのコネクタ38とは反対側の端部は、図示しない制御装置に接続される。制御装置は、ワイヤーハーネス、端子811、端子821および端子831を経由して各相の巻線43に供給する電力を制御する。制御装置により、巻線43に供給される電力が制御されると、ステータ40に回転磁界が生じ、シャフト52とともにロータ50が回転する。
【0045】
このように、ステータ40、ロータ50およびシャフト52は、インナロータ式のモータとしてのモータ部11を構成している。本実施形態では、モータ部11は、3相駆動型のブラシレスモータである。
【0046】
ここで、燃料ポンプ1の内部に形成される通路について説明する。
樹脂によりモールドされているステータ40は、ハウジング10の内壁との間に、ハウジング10の軸方向へ延びる外側燃料通路101を形成している(図2および8参照)。また、ステータ40は、ロータ50の外壁との間に、略円筒状の内側燃料通路102を形成している(図1、2および8参照)。
【0047】
カバーエンド30とステータ40およびロータ50とハウジング10との間には、外側燃料通路101および内側燃料通路102に接続する合流通路110が形成されている(図2参照)。合流通路110は、シャフト52および筒部36の周りに略円筒状に形成される第1合流通路111と、当該第1合流通路111から径方向外側に延びるようにして形成される第2合流通路112とからなる。
【0048】
図1および2に示すように、第1合流通路111は、内側燃料通路102と略同軸に内側燃料通路102の一方の端部に接続している。図2に示すように、第2合流通路112は、第1合流通路111の径方向外側および外側燃料通路101に接続している。
このように、外側燃料通路101、内側燃料通路102および合流通路110は、燃料ポンプ1の内部、すなわちハウジング10とポンプカバー20とカバーエンド30とによって囲まれる空間に形成されている。
【0049】
本実施形態では、リリーフバルブ60の通路611の開口612とは反対側の端部は、第2合流通路112に接続している。すなわち、リリーフバルブ60は、第2合流通路112(合流通路110)に接続するよう設けられている。また、図7に示すように、リリーフバルブ60は、ターミナルサブアッシー80のC字の開口部に対応する位置に設けられている。
図1に示すように、吐出口31の吐出通路311は、第1合流通路111の外縁部に接続している。また、図7に示すように、吐出口31は、ターミナルサブアッシー80のC字の内周部に対応する位置に設けられている。
【0050】
次に、燃料ポンプ1の作動について、図1および2を用いて説明する。
モータ部11の巻線43に電力が供給されることでロータ50およびシャフト52とともにインペラ55が回転すると、燃料ポンプ1外部の燃料は、吸入口21を経由して溝22に導かれる。溝22に導かれた燃料は、インペラ55の回転により昇圧されつつ溝74に導かれる。昇圧された燃料は、通路75を流通し、ポンプケーシング70のインペラ55とは反対側に導かれる。
【0051】
ポンプケーシング70のインペラ55とは反対側に導かれた燃料は、外側燃料通路101および内側燃料通路102を流通し、合流通路110に導かれる。すなわち、外側燃料通路101を流通する燃料と内側燃料通路102を流通する燃料とは、合流通路110で合流する。
【0052】
インペラ55が回転を継続することで合流通路110内の燃料の圧力が所定の圧力まで高まると、吐出通路311に設けられた弁部材33が開弁する。これにより、合流通路110内の燃料は、吐出通路311を経由して、吐出口31から吐出される。吐出口31から吐出された燃料は、通路部材2を経由して内燃機関に供給される。
【0053】
合流通路110内の燃料の圧力がさらに高まり、「通路部材2または燃料ポンプ1の破損を招くおそれのある圧力(部材に極限応力が生じる程度の圧力)以下の所定の圧力」になった場合、リリーフバルブ60(ボール弁部材63)が開弁する。これにより、合流通路110内の燃料は、リリーフバルブ60の通路611、および、板部材64の孔641を経由して、燃料ポンプ1の外部へ排出される。その結果、合流通路110内の燃料の圧力が開放される。このように、本実施形態では、リリーフバルブ60によって、吐出圧の上限が一定に保たれる。
【0054】
インペラ55の回転が減速または停止することで、合流通路110内の燃料の圧力が、通路部材2内の燃料の圧力以下になると、吐出通路311の弁部材33が閉弁する。これにより、燃料ポンプ1から内燃機関への燃料の供給が停止される。このとき、弁部材33は、弁座32に当接することで、通路部材2内の燃料が燃料ポンプ1に逆流することを防止する。つまり、弁部材33は、逆止弁としての機能を有する。
【0055】
このように、燃料ポンプ1は、モータ部11によりインペラ55を回転させることで、吸入口21から流入した燃料を加圧し吐出口31から吐出する。なお、弁部材33を付勢するスプリング35の付勢力は、ボール弁部材63を付勢するスプリング65の付勢力よりも小さい。また、スプリング65の付勢力は、燃料の圧力により通路部材2または燃料ポンプ1が破損することのないよう、通路部材2または燃料ポンプ1の極限応力に基づいて設定される。
【0056】
以上説明したように、本実施形態では、ターミナルサブアッシー80の導体81、導体82および導体83を介することによって、複数の巻線43のカバーエンド30側の端部431同士を接続(結線)している。また、導体81〜83は、一体となってターミナルサブアッシー80の一部を構成している。つまり、複数の巻線43のカバーエンド30側の端部431同士は、1つのターミナルサブアッシー80によって結線されている。この構成により、燃料ポンプ1の製造時における、巻線43の端部431の取り回し、および、端部431同士の結線作業が容易になる。
【0057】
また、本実施形態では、ターミナルサブアッシー80は、巻線43に電力を供給するための導線が接続される端子811、端子821および端子831を有している。これにより、電力供給用の端子を1つずつ巻線43の端部431に接続する場合に比べ、作業工数を低減することができる。また、ターミナルサブアッシー80と端子811、端子821および端子831とを一体に形成することにより、部品点数を削減することができる。
【0058】
また、本実施形態は、リリーフバルブ60を備えている。リリーフバルブ60は、カバーエンド30に設けられ、ハウジング10とポンプカバー20とカバーエンド30とによって囲まれる空間(外側燃料通路101、内側燃料通路102および合流通路110を含む空間)の圧力が所定の圧力以上になると開弁する。これにより、吐出口31から吐出される燃料の圧力、すなわち吐出圧の上限値を一定に保つことができる。また、本実施形態では、ターミナルサブアッシー80は、略C字状に形成されている。そして、リリーフバルブ60は、ターミナルサブアッシー80のC字の開口部に対応する位置に設けられている。また、吐出口31は、ターミナルサブアッシー80のC字の内周部に対応する位置に設けられている。このように、本実施形態では、ターミナルサブアッシー80の形状を略C字状にすることにより、燃料ポンプ1の内側と外側とを連通するリリーフバルブ60および吐出口31の形成位置を容易に確保することができる。
【0059】
また、本実施形態では、複数の巻線43のカバーエンド30側の端部431は、ターミナルサブアッシー80の周方向に、360°をコア41の数(6個)で除した角度(60°)の間隔をあけてターミナルサブアッシー80に溶接されている。すなわち、本実施形態は、巻線43の端部431がターミナルサブアッシー80の周方向に等間隔で配置される構成である。そのため、ターミナルサブアッシー80と巻線43の端部431との溶接作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、ターミナルサブアッシー80または溶接装置をターミナルサブアッシー80の周方向に回転させながら、ターミナルサブアッシー80と巻線43の端部431との溶接作業を行うことが可能である。ここで、本実施形態は巻線43の端部431がターミナルサブアッシー80の周方向に等間隔で配置される構成のため、溶接時におけるターミナルサブアッシー80の位置決めは容易である。
【0060】
また、本実施形態は、略円環状の中性点サブアッシー90を備えている。中性点サブアッシー90は、複数の巻線43のポンプカバー20側の端部432が接続されることで各相(U相、V相、W相)の中性点をなす。すなわち、本実施形態は、各相に対応する複数の巻線43がスター結線される構成である。中性点サブアッシー90は、ステータ40のポンプカバー20側の端部に組み付けられている。つまり、中性点サブアッシー90は、ステータ40のターミナルサブアッシー80とは反対側に設けられている。
このように、複数の巻線43のポンプカバー20側の端部432同士は、1つの中性点サブアッシー90によって結線されている。この構成により、燃料ポンプ1の製造時における、巻線43の端部432の取り回し、および、端部432同士の結線作業が容易になる。
【0061】
また、本実施形態では、複数の巻線43のポンプカバー20側の端部432は、中性点サブアッシー90の周方向に、360°をコア41の数(6個)で除した角度(60°)の間隔をあけて接続されている。すなわち、本実施形態は、巻線43の端部432が中性点サブアッシー90の周方向に等間隔で配置される構成である。そのため、中性点サブアッシー90と巻線43の端部432との接続作業を自動化するのが容易になる。例えば自動で、中性点サブアッシー90または溶接装置を中性点サブアッシー90の周方向に回転させながら、中性点サブアッシー90と巻線43の端部432との接続(溶接)作業を行うことが可能である。ここで、本実施形態は巻線43の端部432が中性点サブアッシー90の周方向に等間隔で配置される構成のため、中性点サブアッシー90の接続(溶接)時の位置決めは容易である。
【0062】
また、本実施形態では、中性点サブアッシー90が略円環状に形成されていることにより、中性点サブアッシー90をステータ40のポンプカバー20側の端部に組み付ける構成において、シャフト52を中性点サブアッシー90の内側に挿通させた状態で配置することができる。このように、本実施形態では、燃料ポンプ1内の限られたスペースに複数の部品を効率よく配置することができる。
【0063】
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態では、リリーフバルブを備えない構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、複数の巻線のカバーエンド側の端部は、ターミナルサブアッシーの周方向に不等間隔で配置される構成としてもよい。また、複数の巻線のポンプカバー側の端部は、中性点サブアッシーの周方向に不等間隔で配置される構成としてもよい。また、中性点サブアッシーは、円環状に限らず、矩形状またはC字状等、どのような形成に形成されていてもよい。
【0064】
また、本発明の他の実施形態では、ターミナルサブアッシーを備えるのであれば、中性点サブアッシーを設けず、複数の巻線のポンプカバー側の端部同士を直接接続する構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、中性点サブアッシーを備えるのであれば、ターミナルサブアッシーを設けず、複数の巻線のカバーエンド側の端部同士を直接接続する構成としてもよい。
【0065】
また、本発明の他の実施形態では、カバーエンドの筒部およびポンプケーシングの穴に金属製の軸受けを設けず、カバーエンドの筒部およびポンプケーシングによってシャフトを直接軸受けする構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、カバーエンドとステータとは別体に形成されていてもよい。
【0066】
また、本発明の他の実施形態では、ロータは、全体をボンド磁石で形成する構成に限らず、例えば円筒状のロータコアの外壁にボンド磁石または焼結型のフェライト磁石等の磁石を貼り付ける構成としてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、ステータ、ロータおよびシャフトから構成されるモータ部は、3相に限らず、3相以外の相で駆動する構成であってもよい。
【0067】
また、本発明の他の実施形態では、吐出口、リリーフバルブおよびコネクタは、カバーエンドの上面にどのように配置されていてもよい。また、コネクタをカバーエンドに設けない構成としてもよい。
【0068】
本発明による燃料ポンプの燃料供給対象としては、内燃機関に限らず、燃料の供給を必要とする他の装置等であってもよい。
また、本発明による燃料ポンプは、燃料に限らず、他の液体や気体等の流体を吸入し吐出する用途に用いることも可能である。
【0069】
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
【符号の説明】
【0070】
1 ・・・燃料ポンプ
10 ・・・ハウジング
20 ・・・ポンプカバー
21 ・・・吸入口
30 ・・・カバーエンド
31 ・・・吐出口
40 ・・・ステータ
41 ・・・コア
43 ・・・巻線
50 ・・・ロータ
52 ・・・シャフト
55 ・・・インペラ
80 ・・・ターミナルサブアッシー
81、82、83 ・・・導体
811、821、831 ・・・端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状のハウジングと、
吸入口を有し、前記ハウジングの一方の端部を塞ぐポンプカバーと、
吐出口を有し、前記ハウジングの他方の端部を塞ぐカバーエンドと、
複数の相に対応する巻線が巻回された複数のコアを有し、当該コアを前記ハウジングの内側に周方向に並べて配置することで筒状に形成されるステータと、
前記ステータの径方向内側に回転可能に設けられるロータと、
前記ロータと同軸に設けられ、前記ロータとともに回転するシャフトと、
前記シャフトに設けられ、前記シャフトとともに回転することで、前記吸入口から流入した燃料を加圧し前記吐出口から吐出するインペラと、
前記ステータの前記カバーエンド側に設けられ、複数の前記巻線の前記カバーエンド側の端部が接続される導体を複数、かつ、一体に有するターミナルサブアッシーと、を備え、
前記ターミナルサブアッシーは、前記巻線に電力を供給するための導線が接続される端子を有することを特徴とする燃料ポンプ。
【請求項2】
前記カバーエンドに設けられ、前記ハウジングと前記ポンプカバーと前記カバーエンドとによって囲まれる空間の圧力が所定の圧力以上になると開弁するリリーフバルブをさらに備え、
前記ターミナルサブアッシーは、略C字状に形成され、
前記リリーフバルブは、前記ターミナルサブアッシーのC字の開口部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
【請求項3】
前記吐出口は、前記ターミナルサブアッシーのC字の内周部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の燃料ポンプ。
【請求項4】
前記ターミナルサブアッシーの複数の接続部は、周方向に間隔をあけて配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
【請求項5】
前記ターミナルサブアッシーの複数の接続部は、周方向に、360°を前記コアの数で除した角度の間隔をあけて前記巻線の前記カバーエンド側の端部に溶接されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
【請求項6】
複数の前記巻線の前記ポンプカバー側の端部が接続されることで各相の中性点をなす中性点サブアッシーをさらに備え、
前記中性点サブアッシーは、前記ステータの前記ポンプカバー側の端部に組み付けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
【請求項7】
筒状のハウジングと、
吸入口を有し、前記ハウジングの一方の端部を塞ぐポンプカバーと、
吐出口を有し、前記ハウジングの他方の端部を塞ぐカバーエンドと、
複数の相に対応する巻線が巻回された複数のコアを有し、当該コアを前記ハウジングの内側に周方向に並べて配置することで筒状に形成されるステータと、
前記ステータの径方向内側に回転可能に設けられるロータと、
前記ロータと同軸に設けられ、前記ロータとともに回転するシャフトと、
前記シャフトに設けられ、前記シャフトとともに回転することで、前記吸入口から流入した燃料を加圧し前記吐出口から吐出するインペラと、
複数の前記巻線の前記ポンプカバー側の端部が接続されることで各相の中性点をなす中性点サブアッシーと、を備え、
前記中性点サブアッシーは、前記ステータの前記ポンプカバー側端部に組み付けられていることを特徴とする燃料ポンプ。
【請求項8】
前記中性点サブアッシーの複数の接続部は、周方向に、360°を前記コアの数で除した角度の間隔をあけて前記巻線の前記ポンプカバー側の端部に接続されていることを特徴とする請求項6または7に記載の燃料ポンプ。
【請求項9】
前記中性点サブアッシーは、略円環状に形成されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−31808(P2012−31808A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−173385(P2010−173385)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】