特に合成地表面により被覆された地面加熱装置
本発明は、地面加熱装置、特に加熱されたフィルム(1)を備えるタイプの、合成面で被覆された地面に対するものに関する。前記装置は、2枚の、シールされ電気的に絶縁された支持シート(1a,1b;1’a,1’b)を備え、これらの間に導電性抵抗ストリップ(3,3’)を前記支持シートの長さにわたり対の形で配置し、一端(B)にあっては、前記ストリップは、二つの給電コネクタ(L,N)と接続し、他端(A)にあっては、通電ブリッジ(9)により互いに接続されている構成。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成または人工複合タイプの被覆材で被覆されたグラウンドまたは地面、特に、テニスコート、サッカー競技場、陸上ホッケー競技場などのスポーツグラウンドに霜が降りないようにしたり、これらグラウンドを覆う氷および/または雪をとけるようにするための加熱要素に関するものである。
【0002】
グラウンドによっては、特に、複合スポーツ施設またはトレーニング場、パークガーデンなどは、いくつかのスポーツスタジアムにおけるように板状または帯状のポリプロピレン芝のような合成人工要素で被覆されている、これら板状のものそれ自体の特性では与えることができない良好な安定性と衝撃吸収能をこれらのグラウンドに与えるには、これら板状のものを弾性シートに調製する。しかしながら、それらの絶縁性により、これらのシートは、前記弾性層の下側に配置の特に流体循環の加熱装置のような加熱システムに対する遮断層になる。
【0003】
その結果、この種の合成被覆材の加熱は、この目的を念頭においての極めて多くの試みがなされたが、これまで効果的なものは一切存在しない。
【0004】
この種の加熱装置における拘束は、多岐にわたる。まず第1は、これらの装置は、平らなものであって、前記板状のものと弾性支持体との間に直に位置できるもので、したがって、前記板状のものと前記加熱源との間には絶縁要素を介在させずに熱を前記板状のものに直接伝えることができるものであることである。
【0005】
また、これらは、耐水性のもので、電気的安全性については欠陥問題の排除できるものでなければならない。さらに加えて、これらは、雨水や融雪の排水を妨げるものではあってはならず、さらに、長い長さの帯状のもので使用でき、それによって、使用者がこれら装置のサイズを必要に応じて調節できるものでなければならない。最後に、それらの表面がグラウンド面に完全にぴったり接し、これによって、対象の人工複合物が速やかに、そして、均一に加熱できるようになる点である。
【0006】
本発明の目的は、前記した拘束ならびに条件のすべてに合致することができる加熱手段を提供するものである。
【0007】
したがって、本発明の課題は、グラウンド加熱装置、特に、加熱フィルムからなるタイプの合成マテリアルのカバリング材で被覆されたグラウンドのためのグラウンド加熱装置であり、前記装置は、電気絶縁性で防水性の二枚の支持シートを備え、これらシートの間に複数の導電性ストリップが前記支持シートの長さ方向にそって互いに対になって平行に配置され、一方の端部においては、それぞれ二つの給電端子が接続され、他方の端部においては、これら端子は、導電性ブリッジにより連結されている構成になっている。
【0008】
前記加熱装置を融雪または霜のような水を適切に排出できなくなることを防ぐために、前記装置にわたる前記導電性ストリップの間に複数のオリフィスが配置されている。
【0009】
実施例の一つの例では、前記複数の導電性ストリップは、前記シートに対し自由になっている。
【0010】
また、前記シートの一方は、不透明のマテリアルで作られ、他方のシートは、半透明のマテリアルで作られ、後者は、導電性ストリップを可視できるようになっている。
【0011】
連結を行うためには、前記シートの一方に窓を切り抜き、前記ストリップの表面領域を露出させ、それに導電性ブリッジを溶接できるようにして、露出されたこれらストりっプの表面各々に固定するようにする。この導電性ブリッジと前記給電コンダクタへ前記複数のストリップを結合してから、これらを絶縁、シーリングシートで被覆し、のりづけ、または、溶接する。
【0012】
前記複数のストリップとこれらを互いに離す間隔は、同じ幅寸法であり、2本のストリップの間の導電性ブリッジは、ストリップの一部で作られていることが好ましい。
【0013】
本発明の別の課題は、上記の構成の加熱装置を作るのに使用されるフィルムを製造する方法であり、この方法は、以下の工程を備えることを特徴とする:
【0014】
−導電性、抵抗性のシート、特にアルミニウムシートを絶縁性シート、特にPVCシートに剥離・再接着可能な糊剤により糊付けし、
−前記導電性シートを“中間(ミッドウエイ)”まで平行に長さ方向に切り押しし、
−平行で、長いストリップのすべてに糊剤をコーティングし、
−前記複数のストリップの上に防水性絶縁支持シートをのせ、
−支持シートおよび該シートに付着のそれぞれの導電性ストリップからなるそれぞれの部材を互いに分離させ、
−前記部材のそれぞれに第2の支持シートをのりづけし、これによって、前記複数の導電性ストリップがそれぞれ前記2枚の支持シートの間にサンドイッチされる。
【0015】
本発明のさらなる課題は、加熱装置を製造する方法であって、この方法は、以下の工程を備えることを特徴とする:
【0016】
−前記フィルムを斜めに切断して所望の長さのものにする、
−前記加熱装置の一方の端部に前記複数のストリップを対にして電気的に接続する、
−前記対になっているストリップのそれぞれの対向端部に給電端子を形成すること。
【0017】
前記複数のストリップを電気的に接続するには、前記支持シートの一方のミッドウエイに窓を切り抜き、切り抜いたものを除き、電気的に接続すべき前記要素を溶接し、対応する部分に絶縁マテリアルをのりづけすること。
【0018】
本発明の一つの実施例を限定されない例として添付図面を参照しながら以下に記載する。
【0019】
図1は、加熱しようとするグラウンドの地形と面積による距離的特徴に関して、ユーザーが本発明の加熱装置を形成するようにする基礎要素1を示す。
【0020】
前記基礎要素1は、したがって、ポリ塩化ビニル(PVC)の2枚の組み合わせたシート1a,1bで形成されており、これらの間に薄いアルミニウムの導電性、抵抗性の一連のストリップ3がサンドイッチされており、このようにして前記ストリップは、前記支持シートの長さにわたり平行におかれている。複数のストリップ3の位置の維持を容易にするために、シート1a,1bは、粘着性面を備えることができる。
【0021】
さらに詳しくは、本発明のこの実施例では、前記基礎要素1を形成する2枚のシート1a,1bと前記金属ストリップ3は、幅1が約120cmで長さが数ダースメーターのオーダーになっている。前記2枚の支持シート1a,1bの幅1を越えて、6cmの幅の12本の導電性ストリップがI〜XIIの数で4cmの同じ間隔iをおいて配置されている。
【0022】
この基礎要素1から、そして、加熱したいグラウンドの大きさと地形により、ユーザーは、この基礎要素を長さLに切断し(図2)、同じ数の加熱要素5を用意する。
【0023】
これらの加熱要素5のそれぞれを形成するために、図2、図2aおよび図2bに示すように、ユーザーは、それら要素の二つの端部A,Bに、それぞれ窓7A,7Bを切り抜くもので、これらの窓は、1枚のシート、即ち、この例では、シート1bを貫通しており、これによって、狭い面領域SA,SBで前記導電性ストリップの各々の二方の端部それぞれが露出するようになっている。
【0024】
12枚のストリップ3は、ついで図3に示すように、それらの端部Aに電気接続の導電性ブリッジ9によって2枚づつ電気的に接続され、これによって、これら対になっているストリップが閉電気回路を形成している。これら2枚の導電性ストリップ3の二方の他端部(B側)は、それぞれ位相をもって連通している電気コンダクタ12とニュートラルで連通している電気コンダクタ14にそれぞれ接続しているこれらの異なる電気的接続がなされると、前記閉電気回路のそれぞれから加熱要素5が形成される。この加熱要素5に低い電圧、即ち、実質的には5ボルトから48ボルトの間で変化する電圧が供給され、選択された電圧供給に関連して、前記電圧は、この加熱要素により供給される発熱量を調節する。
【0025】
最後の工程の間、図4に示すように、防水接続がブリッジ9と前記電気コンダクタの接続部分の部分において、これらにシーリング材16をのり付け、または、ヒートシールにより固定して被覆することで確実に行われる。これらの被覆材16は、例えば、絶縁シート1a,1bを形成するマテリアルと同じものでもよいが、防水性が付加されたものでなければならない。
【0026】
本発明によれば、上位側窓7A(A側)と下位側窓7B(B側)を一度の操作で切り抜くこともできる。
【0027】
理解されるべき点は、本発明は、特に関心を呼ぶ点であるが、まずロール状に巻いた長尺ものの基礎要素から始めて、短く切断する工具を用いて、加熱すべきグラウンドの大きさと地形に関連する間が差の加熱要素を手早く、簡単に形成できる。
【0028】
図5に示す本発明の一つの変形においては、複数の長細い開口10を基礎要素1に形成し、これによって、加熱要素5が地面で覆われていたり、加熱すべき人工複合物で覆われている場合、雨水や流水などがこれらの開口から排出され、これによって前記加熱要素の適正な機能を乱す滞留する水を除去し、雨水や霜溶ける水を適正に確実に排水することができるようになっている。
【0029】
図6aから図6eおよび図7aから図7gを参照して。本発明の一つの実施例を以下に記載するもので、これは、設置の容易さと、製造コストの点で極めて興味深いものとなる。
【0030】
本発明のこの好ましい実施例の第1の工程にあっては(図6a,図6b)、アルミニウムシート4をPVCの支持シート1aに所謂”剥離可能で再接着可能な”糊剤、即ち、粘着力が弱く、固定しようとした対象物が簡単に剥がせ、それをさらに別の支持体に再度のりづけできるような糊剤で糊付けする。
【0031】
ついで、第2工程においては(図6b,図7b)、アルミニウムシート4を長さ方向に切断して、一連の隣接するストリップ3を形成する。前記切断は、所謂”中押し”タイプのものであって、即ち、PVCの支持シート1aの面で切り止まる。
【0032】
第3工程においては(図6c、図7c)、糊剤Cをストリップ3のひとつおきに、即ちストリップ3’に塗布する。
【0033】
第4工程においては(図6d、図7d)、PVCの第2の支持フィルム1’aを複数のストリップ3の面に重ねれば、このフィルムだけが糊剤Cが塗布されている長いストリプ3に付着する。
【0034】
第5工程においては(図6e、図7e)、これまでに作られたアッセンブリーは、”マトリックスではなくなり”、即ち、2枚の支持シート1a,1’aが分離される。この分離の間、理解されるべき点は。ストリップ3’は糊剤Cが残っているので、支持シート1’aに固定されているままである(この糊剤の接着力は、”剥離可能な”糊剤の力よりも強い)一方、ストリップ3は、糊剤Cが塗布されておらず、剥離可能な糊剤でシート1aに付着されている。したがって、図7fに示すように、残りの操作でこれら二つの要素をそれぞれPVC支持シート1b1b’で被覆し、二つの加熱要素5,5’を得るようにする。
【0035】
前記実施例は、アルミニウムシート4の全面を使用でき、第1には、設備における方法の単純さにより、第2には、2枚のこれら加熱フィルムが同じ生産サイクルで製造されることで、加熱フィルムのコストパフォーマンスに特にすぐれている点で興味をひくものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を実施する基礎要素を形成するフィルムの平面図。
【図2】図1に示す基礎要素から得られた加熱要素で、そのそれぞれの端部において導電性ストリップを露出するための窓をあけた加熱要素の一部の平面図。
【図2a】電気的接続領域における加熱要素の上位部分の拡大した部分の平面図。
【図2b】電気的接続領域における加熱要素の下位部分の拡大した部分の平面図。
【図3】電気的接続を終えた後の図2から図2bに示された加熱要素の一部の平面図。
【図4】加熱すべき人工複合物の下に配置される完成された加熱要素の一部の平面図。
【図5】本発明による加熱要素を作るのに用いられるフィルムの実施例の一例の部分平面図。
【図6a】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6b】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6c】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6d】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6e】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図7a】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7b】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7c】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7d】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7e】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7f】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7g】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【符号の説明】
【0037】
(1) フィルム
(1a,1b;1’a,1’b) 支持シート
(3,3’) 導電性抵抗ストリップ
(9) 通電ブリッジ
(A) 他端
(B) 一端
(L,N) 給電コネクタ
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成または人工複合タイプの被覆材で被覆されたグラウンドまたは地面、特に、テニスコート、サッカー競技場、陸上ホッケー競技場などのスポーツグラウンドに霜が降りないようにしたり、これらグラウンドを覆う氷および/または雪をとけるようにするための加熱要素に関するものである。
【0002】
グラウンドによっては、特に、複合スポーツ施設またはトレーニング場、パークガーデンなどは、いくつかのスポーツスタジアムにおけるように板状または帯状のポリプロピレン芝のような合成人工要素で被覆されている、これら板状のものそれ自体の特性では与えることができない良好な安定性と衝撃吸収能をこれらのグラウンドに与えるには、これら板状のものを弾性シートに調製する。しかしながら、それらの絶縁性により、これらのシートは、前記弾性層の下側に配置の特に流体循環の加熱装置のような加熱システムに対する遮断層になる。
【0003】
その結果、この種の合成被覆材の加熱は、この目的を念頭においての極めて多くの試みがなされたが、これまで効果的なものは一切存在しない。
【0004】
この種の加熱装置における拘束は、多岐にわたる。まず第1は、これらの装置は、平らなものであって、前記板状のものと弾性支持体との間に直に位置できるもので、したがって、前記板状のものと前記加熱源との間には絶縁要素を介在させずに熱を前記板状のものに直接伝えることができるものであることである。
【0005】
また、これらは、耐水性のもので、電気的安全性については欠陥問題の排除できるものでなければならない。さらに加えて、これらは、雨水や融雪の排水を妨げるものではあってはならず、さらに、長い長さの帯状のもので使用でき、それによって、使用者がこれら装置のサイズを必要に応じて調節できるものでなければならない。最後に、それらの表面がグラウンド面に完全にぴったり接し、これによって、対象の人工複合物が速やかに、そして、均一に加熱できるようになる点である。
【0006】
本発明の目的は、前記した拘束ならびに条件のすべてに合致することができる加熱手段を提供するものである。
【0007】
したがって、本発明の課題は、グラウンド加熱装置、特に、加熱フィルムからなるタイプの合成マテリアルのカバリング材で被覆されたグラウンドのためのグラウンド加熱装置であり、前記装置は、電気絶縁性で防水性の二枚の支持シートを備え、これらシートの間に複数の導電性ストリップが前記支持シートの長さ方向にそって互いに対になって平行に配置され、一方の端部においては、それぞれ二つの給電端子が接続され、他方の端部においては、これら端子は、導電性ブリッジにより連結されている構成になっている。
【0008】
前記加熱装置を融雪または霜のような水を適切に排出できなくなることを防ぐために、前記装置にわたる前記導電性ストリップの間に複数のオリフィスが配置されている。
【0009】
実施例の一つの例では、前記複数の導電性ストリップは、前記シートに対し自由になっている。
【0010】
また、前記シートの一方は、不透明のマテリアルで作られ、他方のシートは、半透明のマテリアルで作られ、後者は、導電性ストリップを可視できるようになっている。
【0011】
連結を行うためには、前記シートの一方に窓を切り抜き、前記ストリップの表面領域を露出させ、それに導電性ブリッジを溶接できるようにして、露出されたこれらストりっプの表面各々に固定するようにする。この導電性ブリッジと前記給電コンダクタへ前記複数のストリップを結合してから、これらを絶縁、シーリングシートで被覆し、のりづけ、または、溶接する。
【0012】
前記複数のストリップとこれらを互いに離す間隔は、同じ幅寸法であり、2本のストリップの間の導電性ブリッジは、ストリップの一部で作られていることが好ましい。
【0013】
本発明の別の課題は、上記の構成の加熱装置を作るのに使用されるフィルムを製造する方法であり、この方法は、以下の工程を備えることを特徴とする:
【0014】
−導電性、抵抗性のシート、特にアルミニウムシートを絶縁性シート、特にPVCシートに剥離・再接着可能な糊剤により糊付けし、
−前記導電性シートを“中間(ミッドウエイ)”まで平行に長さ方向に切り押しし、
−平行で、長いストリップのすべてに糊剤をコーティングし、
−前記複数のストリップの上に防水性絶縁支持シートをのせ、
−支持シートおよび該シートに付着のそれぞれの導電性ストリップからなるそれぞれの部材を互いに分離させ、
−前記部材のそれぞれに第2の支持シートをのりづけし、これによって、前記複数の導電性ストリップがそれぞれ前記2枚の支持シートの間にサンドイッチされる。
【0015】
本発明のさらなる課題は、加熱装置を製造する方法であって、この方法は、以下の工程を備えることを特徴とする:
【0016】
−前記フィルムを斜めに切断して所望の長さのものにする、
−前記加熱装置の一方の端部に前記複数のストリップを対にして電気的に接続する、
−前記対になっているストリップのそれぞれの対向端部に給電端子を形成すること。
【0017】
前記複数のストリップを電気的に接続するには、前記支持シートの一方のミッドウエイに窓を切り抜き、切り抜いたものを除き、電気的に接続すべき前記要素を溶接し、対応する部分に絶縁マテリアルをのりづけすること。
【0018】
本発明の一つの実施例を限定されない例として添付図面を参照しながら以下に記載する。
【0019】
図1は、加熱しようとするグラウンドの地形と面積による距離的特徴に関して、ユーザーが本発明の加熱装置を形成するようにする基礎要素1を示す。
【0020】
前記基礎要素1は、したがって、ポリ塩化ビニル(PVC)の2枚の組み合わせたシート1a,1bで形成されており、これらの間に薄いアルミニウムの導電性、抵抗性の一連のストリップ3がサンドイッチされており、このようにして前記ストリップは、前記支持シートの長さにわたり平行におかれている。複数のストリップ3の位置の維持を容易にするために、シート1a,1bは、粘着性面を備えることができる。
【0021】
さらに詳しくは、本発明のこの実施例では、前記基礎要素1を形成する2枚のシート1a,1bと前記金属ストリップ3は、幅1が約120cmで長さが数ダースメーターのオーダーになっている。前記2枚の支持シート1a,1bの幅1を越えて、6cmの幅の12本の導電性ストリップがI〜XIIの数で4cmの同じ間隔iをおいて配置されている。
【0022】
この基礎要素1から、そして、加熱したいグラウンドの大きさと地形により、ユーザーは、この基礎要素を長さLに切断し(図2)、同じ数の加熱要素5を用意する。
【0023】
これらの加熱要素5のそれぞれを形成するために、図2、図2aおよび図2bに示すように、ユーザーは、それら要素の二つの端部A,Bに、それぞれ窓7A,7Bを切り抜くもので、これらの窓は、1枚のシート、即ち、この例では、シート1bを貫通しており、これによって、狭い面領域SA,SBで前記導電性ストリップの各々の二方の端部それぞれが露出するようになっている。
【0024】
12枚のストリップ3は、ついで図3に示すように、それらの端部Aに電気接続の導電性ブリッジ9によって2枚づつ電気的に接続され、これによって、これら対になっているストリップが閉電気回路を形成している。これら2枚の導電性ストリップ3の二方の他端部(B側)は、それぞれ位相をもって連通している電気コンダクタ12とニュートラルで連通している電気コンダクタ14にそれぞれ接続しているこれらの異なる電気的接続がなされると、前記閉電気回路のそれぞれから加熱要素5が形成される。この加熱要素5に低い電圧、即ち、実質的には5ボルトから48ボルトの間で変化する電圧が供給され、選択された電圧供給に関連して、前記電圧は、この加熱要素により供給される発熱量を調節する。
【0025】
最後の工程の間、図4に示すように、防水接続がブリッジ9と前記電気コンダクタの接続部分の部分において、これらにシーリング材16をのり付け、または、ヒートシールにより固定して被覆することで確実に行われる。これらの被覆材16は、例えば、絶縁シート1a,1bを形成するマテリアルと同じものでもよいが、防水性が付加されたものでなければならない。
【0026】
本発明によれば、上位側窓7A(A側)と下位側窓7B(B側)を一度の操作で切り抜くこともできる。
【0027】
理解されるべき点は、本発明は、特に関心を呼ぶ点であるが、まずロール状に巻いた長尺ものの基礎要素から始めて、短く切断する工具を用いて、加熱すべきグラウンドの大きさと地形に関連する間が差の加熱要素を手早く、簡単に形成できる。
【0028】
図5に示す本発明の一つの変形においては、複数の長細い開口10を基礎要素1に形成し、これによって、加熱要素5が地面で覆われていたり、加熱すべき人工複合物で覆われている場合、雨水や流水などがこれらの開口から排出され、これによって前記加熱要素の適正な機能を乱す滞留する水を除去し、雨水や霜溶ける水を適正に確実に排水することができるようになっている。
【0029】
図6aから図6eおよび図7aから図7gを参照して。本発明の一つの実施例を以下に記載するもので、これは、設置の容易さと、製造コストの点で極めて興味深いものとなる。
【0030】
本発明のこの好ましい実施例の第1の工程にあっては(図6a,図6b)、アルミニウムシート4をPVCの支持シート1aに所謂”剥離可能で再接着可能な”糊剤、即ち、粘着力が弱く、固定しようとした対象物が簡単に剥がせ、それをさらに別の支持体に再度のりづけできるような糊剤で糊付けする。
【0031】
ついで、第2工程においては(図6b,図7b)、アルミニウムシート4を長さ方向に切断して、一連の隣接するストリップ3を形成する。前記切断は、所謂”中押し”タイプのものであって、即ち、PVCの支持シート1aの面で切り止まる。
【0032】
第3工程においては(図6c、図7c)、糊剤Cをストリップ3のひとつおきに、即ちストリップ3’に塗布する。
【0033】
第4工程においては(図6d、図7d)、PVCの第2の支持フィルム1’aを複数のストリップ3の面に重ねれば、このフィルムだけが糊剤Cが塗布されている長いストリプ3に付着する。
【0034】
第5工程においては(図6e、図7e)、これまでに作られたアッセンブリーは、”マトリックスではなくなり”、即ち、2枚の支持シート1a,1’aが分離される。この分離の間、理解されるべき点は。ストリップ3’は糊剤Cが残っているので、支持シート1’aに固定されているままである(この糊剤の接着力は、”剥離可能な”糊剤の力よりも強い)一方、ストリップ3は、糊剤Cが塗布されておらず、剥離可能な糊剤でシート1aに付着されている。したがって、図7fに示すように、残りの操作でこれら二つの要素をそれぞれPVC支持シート1b1b’で被覆し、二つの加熱要素5,5’を得るようにする。
【0035】
前記実施例は、アルミニウムシート4の全面を使用でき、第1には、設備における方法の単純さにより、第2には、2枚のこれら加熱フィルムが同じ生産サイクルで製造されることで、加熱フィルムのコストパフォーマンスに特にすぐれている点で興味をひくものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明を実施する基礎要素を形成するフィルムの平面図。
【図2】図1に示す基礎要素から得られた加熱要素で、そのそれぞれの端部において導電性ストリップを露出するための窓をあけた加熱要素の一部の平面図。
【図2a】電気的接続領域における加熱要素の上位部分の拡大した部分の平面図。
【図2b】電気的接続領域における加熱要素の下位部分の拡大した部分の平面図。
【図3】電気的接続を終えた後の図2から図2bに示された加熱要素の一部の平面図。
【図4】加熱すべき人工複合物の下に配置される完成された加熱要素の一部の平面図。
【図5】本発明による加熱要素を作るのに用いられるフィルムの実施例の一例の部分平面図。
【図6a】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6b】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6c】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6d】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図6e】本発明によるフィルムを作る方法の好ましい実施例の一例の異なる連続相の部分平面図。
【図7a】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7b】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7c】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7d】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7e】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7f】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【図7g】異なる組立段階における前記の図に示した要素の断面回路説明図。
【符号の説明】
【0037】
(1) フィルム
(1a,1b;1’a,1’b) 支持シート
(3,3’) 導電性抵抗ストリップ
(9) 通電ブリッジ
(A) 他端
(B) 一端
(L,N) 給電コネクタ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラウンド加熱装置、特に加熱フィルム(1)からなるタイプのもので、合成マテリアルの被覆材で被覆されたグラウンドに対するものであって、電気絶縁性で防水性の2枚の支持シート(1a,1b;1’a,1’b)を備え、これらの間に導電性で抵抗をもつストリップ(3,3’)を前記支持シートの長さにそって平行に配置し、これらを対の形にし、一端部(B)においては、二つの給電端子(L,N)をそれぞれ接続し、他端部(A)においては、導電性ブリッジ(9)により互いに接続したことを特徴とするもの。
【請求項2】
前記導電性ストリップ(3,3’)の間に前記フィルム(1)がこれを貫通するオリフィス(10)を有していることを特徴とする請求項1による装置。
【請求項3】
前記導電性ストリップ(3,3’)は、前記シート(1a,1b;1’a,1’b)に対しフリーであることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかによる装置。
【請求項4】
前記シート(1a,1b;1’a,1’b)の一方は、不透明なマテリアルで作られ、他方のシートは、半透明のマテリアルで作られていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項5】
2枚のシート(3,3’)の間の前記導電性ブリッジ(9)は、ストリップ要素で作られていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項6】
窓(7A,7B)が前記シート(1a,1b)の一方に切り抜かれ、小さなストリップ面(SA,SB)を露出させ、前記導電性ブリッジ(9)がこれら前記ストリップ面のそれぞれに固定されていることを特徴とすることを特徴とする請求項5による装置。
【請求項7】
前記導電性ブリッジ(9)と前記ストリップ(3,3’)の電気接続部の結合部は、これらの要素を被覆することで絶縁され、これを絶縁、防水シートの一部に特に溶接または糊付けで固定することを特徴とすることを特徴とする請求項6による装置。
【請求項8】
導電性ストリップ(3,3’)とこれらを互いに隔てる間隔は、同じ幅になっていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項9】
電気絶縁性で防水性の2枚の支持シート(1a,1b)からなり、それらの間に導電性ストリップ(3,3’)が前記支持シートの長さにそって平行に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかによる加熱装置を形成するために使用されるフィルム。
【請求項10】
以下の工程からなることを特徴とする請求項9によるフィルムを製造する方法:
−導電性、抵抗性(4)のシート、特にアルミニウムシートを絶縁性シート(1a)、特にPVCシートに剥ぎ取り可能な糊剤によりのりづけし、
−前記導電性シートを“中間(ミッドウエイ)”まで長さ方向に平行に複数のストリップ(3)に切断し、
−一つおきになっている平行で、長いストリップ(3’)に糊剤(C)をコーティングし、
−前記複数のストリップの上に防水性絶縁支持シート(1’a)をのせ、
−支持シート(1a,1’a)および該シートに付着のそれぞれの導電性ストリップ(3,3’)それぞれからなるそれぞれの部材を互いに分離させ、
−前記部材のそれぞれに第2の支持シート(1b,1’b)がのりづけされ、これによって、前記複数の導電性ストリップ(3,3’)がそれぞれ前記2枚の支持シート(1a,1’b:1’a−1’b)の間にサンドイッチされる。
【請求項11】
以下の工程からなることを特徴とする請求項9によるフィルムから加熱装置を製造する方法:
−前記フィルムを斜めに切断して所望の長さ(L)のものにし、
−対になっている前記導電性ストリップ(3,3’)を前記加熱装置の一方の端部(A)で電気的に接続し、
−前記対になっているストリップ(3,3’)のそれぞれの対向端部に給電端子(12,14)を形成すること。
【請求項12】
前記導電性ストリップ(3,3’)を電気的に接続するには、前記支持シート(1b,1’b)の一方のミッドウエイに窓(SA ,SB )を切り抜き、切り抜いたものを取り除き、電気接触させる要素(9,12,14)を溶接し、該当する部分に絶縁マテリアルの部材をのりづけすることを特徴とする請求項11による方法。
【請求項1】
グラウンド加熱装置、特に加熱フィルム(1)からなるタイプのもので、合成マテリアルの被覆材で被覆されたグラウンドに対するものであって、電気絶縁性で防水性の2枚の支持シート(1a,1b;1’a,1’b)を備え、これらの間に導電性で抵抗をもつストリップ(3,3’)を前記支持シートの長さにそって平行に配置し、これらを対の形にし、一端部(B)においては、二つの給電端子(L,N)をそれぞれ接続し、他端部(A)においては、導電性ブリッジ(9)により互いに接続したことを特徴とするもの。
【請求項2】
前記導電性ストリップ(3,3’)の間に前記フィルム(1)がこれを貫通するオリフィス(10)を有していることを特徴とする請求項1による装置。
【請求項3】
前記導電性ストリップ(3,3’)は、前記シート(1a,1b;1’a,1’b)に対しフリーであることを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかによる装置。
【請求項4】
前記シート(1a,1b;1’a,1’b)の一方は、不透明なマテリアルで作られ、他方のシートは、半透明のマテリアルで作られていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項5】
2枚のシート(3,3’)の間の前記導電性ブリッジ(9)は、ストリップ要素で作られていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項6】
窓(7A,7B)が前記シート(1a,1b)の一方に切り抜かれ、小さなストリップ面(SA,SB)を露出させ、前記導電性ブリッジ(9)がこれら前記ストリップ面のそれぞれに固定されていることを特徴とすることを特徴とする請求項5による装置。
【請求項7】
前記導電性ブリッジ(9)と前記ストリップ(3,3’)の電気接続部の結合部は、これらの要素を被覆することで絶縁され、これを絶縁、防水シートの一部に特に溶接または糊付けで固定することを特徴とすることを特徴とする請求項6による装置。
【請求項8】
導電性ストリップ(3,3’)とこれらを互いに隔てる間隔は、同じ幅になっていることを特徴とする前記請求項のいずれか一つによる装置。
【請求項9】
電気絶縁性で防水性の2枚の支持シート(1a,1b)からなり、それらの間に導電性ストリップ(3,3’)が前記支持シートの長さにそって平行に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかによる加熱装置を形成するために使用されるフィルム。
【請求項10】
以下の工程からなることを特徴とする請求項9によるフィルムを製造する方法:
−導電性、抵抗性(4)のシート、特にアルミニウムシートを絶縁性シート(1a)、特にPVCシートに剥ぎ取り可能な糊剤によりのりづけし、
−前記導電性シートを“中間(ミッドウエイ)”まで長さ方向に平行に複数のストリップ(3)に切断し、
−一つおきになっている平行で、長いストリップ(3’)に糊剤(C)をコーティングし、
−前記複数のストリップの上に防水性絶縁支持シート(1’a)をのせ、
−支持シート(1a,1’a)および該シートに付着のそれぞれの導電性ストリップ(3,3’)それぞれからなるそれぞれの部材を互いに分離させ、
−前記部材のそれぞれに第2の支持シート(1b,1’b)がのりづけされ、これによって、前記複数の導電性ストリップ(3,3’)がそれぞれ前記2枚の支持シート(1a,1’b:1’a−1’b)の間にサンドイッチされる。
【請求項11】
以下の工程からなることを特徴とする請求項9によるフィルムから加熱装置を製造する方法:
−前記フィルムを斜めに切断して所望の長さ(L)のものにし、
−対になっている前記導電性ストリップ(3,3’)を前記加熱装置の一方の端部(A)で電気的に接続し、
−前記対になっているストリップ(3,3’)のそれぞれの対向端部に給電端子(12,14)を形成すること。
【請求項12】
前記導電性ストリップ(3,3’)を電気的に接続するには、前記支持シート(1b,1’b)の一方のミッドウエイに窓(SA ,SB )を切り抜き、切り抜いたものを取り除き、電気接触させる要素(9,12,14)を溶接し、該当する部分に絶縁マテリアルの部材をのりづけすることを特徴とする請求項11による方法。
【図1】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【図7g】
【図2】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図6e】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図7e】
【図7f】
【図7g】
【公表番号】特表2008−518416(P2008−518416A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538472(P2007−538472)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002710
【国際公開番号】WO2006/045964
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507137391)
【氏名又は名称原語表記】SCHERRER,Fernand
【住所又は居所原語表記】13,rue de la Metairie F−68100 Mulhouse(FR)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002710
【国際公開番号】WO2006/045964
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(507137391)
【氏名又は名称原語表記】SCHERRER,Fernand
【住所又は居所原語表記】13,rue de la Metairie F−68100 Mulhouse(FR)
【Fターム(参考)】
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