説明

田植機

【課題】 苗のせ台の走行機体に向かう面側に位置する操作機構や操作連係機構等の操作不良や耐久性の低下等を解消できる田植機を提供する。
【解決手段】 走行機体の後部に苗植付装置4を連結するとともに、苗植付装置4の走行機体3に向かう面にカバー部材80を設ける。カバー部材80の上部を、苗のせ台15を左右横移動可能に支持する支柱63に取り付けるとともに、カバー部材80の下部を、植付伝動ケース20の前端同士を連結する横向き主フレーム19に取り付けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の後部に苗植付装置を連結している田植機に関する。
【背景技術】
【0002】
走行機体の後部に昇降リンク機構を取り付け、更に、その昇降リンク機構の後端に、苗のせ台、植付伝動ケース、苗植付機構等を備えた苗植付装置を連結して構成してあった(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平9−65736号公報(段落番号〔0007〕、図1、図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した構成の場合に、走行機体の後輪の後方に苗のせ台が位置することになる。そうすると、走行機体の速度を高速化すると、後方への泥跳ね量が多くなることもあり、苗のせ台の走行機体に向かう面等に泥土が付着接触する虞がある。
そうすると、苗のせ台の走行機体に向かう面側に位置する操作機構や操作連係機構等に付着泥土が影響して、操作不良や耐久性の低下等が考えられる。
【0005】
本発明の目的は、苗のせ台の走行機体に向かう面側に位置する操作機構や操作連係機構等の操作不良や耐久性の低下等を解消できる田植機を招来する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(構成)
本発明の第1特徴は、走行機体の後部に苗植付装置を連結するとともに、前記苗植付装置の前記走行機体に向かう面にカバー部材を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0007】
(作用効果)
つまり、苗植付装置の前記走行機体に向かう面にカバー部材を設けてあるので、後輪から跳ね飛ばされる泥土等をカバー部材で受止め、苗のせ台等を備えた苗植付装置の走行機体に向かう面に設けてある操作機構等への泥土を付着を阻止できる。
これによって、泥土の付着による操作機構等の動作不良を抑制でき、長期に亘って安定した使用状態を確保できる。
【0008】
(構成)
本発明の第2特徴は、前記カバー部材の上部を、前記苗植付装置において苗のせ台を左右横移動可能に支持する支柱に取り付けるとともに、前記カバー部材の下部を、植付伝動ケースの前端同士を連結する横向き主フレームに取り付けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0009】
(作用効果)
本発明の第2特徴によれば、カバー部材の上部を、支柱を利用して取り付け、カバー部材の下部を、植付伝動ケースを支持する横向き主フレームに取り付けることによって、カバー部材によって、苗植付装置における走行機体に向かう面に設けてある操作機構や苗のせ台の横送り機構等への泥土の付着を阻止できる。しかも、カバー部材を横向き主フレームまで設けてあるので、植付伝動ケースに設けてある苗植付機構等まで泥土が跳ね飛ばされるのを阻止でき、植付系への影響も阻止できる。
【0010】
(構成)
本発明の第3特徴構成は、前記走行機体と前記カバー部材との間に整地ローラを設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0011】
(作用効果)
本発明の第3特徴によると、カバー部材が整地ローラの後方に位置することとなるので、整地ローラが跳ね上げる泥土が、苗植付装置の上部側にも跳ね上がるのをカバー部材で阻止できる。
これによって、後輪だけでなく整地ローラからの泥土の跳ね上げにもカバー部材で対応することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1に施肥装置付き田植機の全体側面が示されている。この田植機は、操向可能な前輪1および操向不能な後輪2を備えて4輪駆動で走行する走行機体3の後部に油圧シリンダ5によって駆動される平行四連リンク構造の昇降リンク機構6が装備され、この昇降リンク機構6の後端下部に6条植え仕様の苗植付装置4がローリング可能に連結された基本構造を備えている。また、走行機体3の後部に施肥装置7が備えられるとともに、走行機体3の前部左右には予備苗を3枚づつ収容する予備苗のせ台13が立設配備されている。
【0013】
前記走行機体3の前部にはエンジン8が搭載され、その出力が前後進の切り換えが可能な静油圧式無段変速装置(HST)からなる主変速装置9に伝達され、その変速出力がミッションケース10に入力されて走行系と作業系に分岐される。走行系の動力は図示されない副変速装置でギヤ変速された後、ミッションケース10に装備された前輪1に伝達されるとともに、後部伝動ケース11に装備された後輪2に伝達されるようになっている。また、分岐された作業系の動力はミッションケース10に内装された図示されない株間変速装置で複数段にギヤ変速された後、機体後方に向けて取り出され、伸縮伝動軸12を介して苗植付装置4に伝達されるようになっている。
【0014】
図2,3に示すように、前記苗植付装置4は、6条分の苗を載置して左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ台15、苗のせ台15の下端から1株分づつ苗を切り出して圃場に植付けてゆく6組の回転式の苗植付機構16、植付け箇所を整地する3個の整地フロート17、ミッションケース10から取り出された作業用動力が入力されるフィードケース18、横長角筒状の横向き主フレーム19、等を備えて構成されており、この横向き主フレーム19の左右中間部位に前記フィードケース18が連結されるとともに、横向き主フレーム19の中央および左右箇所に後向き片持ち状に連結した3つの植付伝動ケース20の後部に苗植付機構16が左右2組づつ装備されている。
【0015】
図4に示すように、フィードケース18の左右からは、苗のせ台15を往復横送りするネジ軸21と、苗のせ台15に装備した苗送りベルト22を横送りストロークエンド到達ごとに送り作動させる苗送り軸23が突設されるとともに、苗植付機構駆動用の出力軸24が装備され、この出力軸24と各植付伝動ケース20の基部に備えられた入力軸25とが伝動軸26を介して同芯に連動連結され、さらに、各植付伝動ケース20において、入力軸25とケース後部に貫通支承した植付け駆動軸27とがチェーン連動されている。また、入力軸25にはトルクリミッタ28が介在されて過大な負荷トルクの伝達が回避されるとともに、植付け駆動軸27には任意に入り切り操作可能な畦際クラッチ29が装備されて、6条の苗植付機構16うちの一部を2条単位で休止して4条植えあるいは2条植えなどの少数条植えが行えるようになっている。
【0016】
施肥装置7は、植付け運転座席14と苗植付装置4との間において走行機体3に搭載されており、粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパー31、この肥料ホッパー31内の肥料を所定量づつ繰り出す繰出し機構32、繰り出された肥料を供給ホース33を介して苗植付装置4の各整地フロート17に左右一対づつ備えた作溝器34に風力搬送する電動ブロワ35、などを備えており、植付け苗の横側近傍において作溝器34で田面に形成した施肥溝に肥料を送込んで埋設してゆくよう構成されている。
【0017】
このように構成された苗植付装置4には、前記整地フロート17の前方において植付け直前の田面を砕土および均平化する代掻き用の整地ローラ40が駆動回転可能に横架配備されており、以下、この整地ローラ40の構造について詳細に説明する。
【0018】
図4,6に示すように、横向き主フレーム19の一端には軸受けブラケット41が連結され、この軸受けブラケット41に貫通支架された代掻き駆動軸42と外側の植付伝動ケース20における入力軸25とが同芯に突き合せ連結されるとともに、代掻き駆動軸42の外方突出部には伝動ケース43が駆動軸軸心pを中心にして上下揺動可能に装着されている。また、横向き主フレーム19の他端にもブラケット44が連結され、このブラケット44に前記駆動軸軸心pを中心にして上下揺動可能な支持アーム45が装着されている。そして、これら伝動ケース43と支持アーム45との遊端部間に亘って支架した回転支軸46を介して整地ローラ40が装着されている。
【0019】
回転支軸46は、伝動ケース43および支持アーム45の先端部に貫通支承された短い端部回転支軸46a,46bと、左右の端部回転支軸46a,46bの間に同芯に嵌合連結される長い角筒からなる中央回転支軸46cとで構成されている。
【0020】
そして、代掻き駆動軸42に備えられた駆動スプロケット48と回転支軸46aに備えられた従動スプロケット49とに亘ってチェーン50が巻回張設されて、苗植付機構駆動動力の一部で回転支軸46が所定方向(ダウンカット方向)に回転駆動されるように構成されている。また、代掻き駆動軸42と駆動スプロケット48との間にはトルクリミッタ51が、また、回転支軸46と従動スプロケット49との間には回転支軸46の先行回転を許容する一方向クラッチ52が介在されており、代掻き用回転体40の駆動系に過大な負荷が作用するのをトルクリミッタ51によって防止するとともに、苗植付装置4の駆動が停止されている状態で整地ローラ40が接地駆動されて遊転回動することが一方向クラッチ52によって許容されるようになっている。
【0021】
整地ローラ40は、軸心方向小幅に形成した複数の単位回転体55を回転軸心方向に並列して所定の代掻き幅に構成されている。図8に示すように、単位回転体55は、樹脂成形によって外周複数箇所の代掻き作用部55aと中心のボス部55bとをホイール部55cで一体化して形成されたものであり、一種類の樹脂成形素材を利用しボス部55bの長さの異なる二種類の単位回転体55(L),55(S)が構成されている。
【0022】
樹脂成形素材は、代掻き作用部55aと回転支軸46に外嵌する四角形の中心孔56を有するボス部55bとをその両端を揃えた同一幅に形成されており、この樹脂成形素材がボス部55bの長い仕様の単位回転体55(L)として利用され、図6中に示すように、ボス部55bの一端部を欠除することでボス部55bの短い仕様の単位回転体55(S)が構成されている。
【0023】
伝動ケース43に貫通支持された端部回転支軸46aの左右には短ボス仕様の単位回転体55(S)が外嵌装着されて頭付きピン57で連結固定され、伝動ケース43における軸受けボス部の左右両端が左右の単位回転体55(S)のボス部55bで挟まれることで、回転支軸46全体の軸心方向での位置決めがなされている。
【0024】
このように位置決めされた回転支軸46に長ボス仕様の単位回転体55(L)とカラー58を順次外嵌装着するとともに、支持アーム45の外側に突出した端部回転支軸46bに短ボス仕様の単位回転体55(S)を外嵌装着し、所定の単位回転体55を頭付きピン59で回転支軸46に連結することで所定の作用幅を有する整地ローラ40が構成されている。
【0025】
ここで、図5に示すように、整地ローラ40の左右中央付近においては、中央の長いカラー58とその左右の短いカラー58が介在されることで、泥流れ通路形成用の環状凹部60が形成されるとともに、整地ローラ40の左右においてカラー58が介在されることで、後輪2の後方に対応して泥流れ通路形成用の環状凹部60が形成されている。
【0026】
図3,7に示すように、伝動ケース43および支持アーム45から上方に突設されたブラケット61に亘って左右に長いステー62が架設されるとともに、植付けフレーム19から立設した左右の支柱63に、ベルクランク64が前後向き支点a周りに揺動可能にブラケット65を介して枢着され、各ベルクランク64と前記ステー62の左右箇所とが吊り下げロッド66で連結されている。また、左右のベルクランク64が連係ロッド67で連動連結されるとともに、一方のベルクランク64から上方に向けて操作レバー68が延出されており、この操作レバー68を左右に操作することで左右のベルクランク64を同方向に揺動し、伝動ケース43および支持アーム45を軸心p周りに上下に揺動移動させて、整地ローラ40の高さを調節することができるようになっている。また、前記操作レバー68は、ブラケット65に連設したレバーガイド69に複数操作位置で係止固定することで整地ローラ40を所望の作用高さ位置に調節して固定することができるとともに、不要時には田面から浮上する非作業高さに退避させておくことができるようになっている。なお、前記ステー62の左右箇所と左右のブラケット65に亘って左右一対の引上げバネ71が張設されて、操作レバー68による持上げ操作荷重が軽減されるようになっている。
【0027】
また、図5及び図7に示すように、ステー62には代掻き作用幅の全幅に亘る左右に長い泥跳ね防止カバー72が当て板73を介して取り付けられて、整地ローラ40の後方に垂れ下がり配置されている。この泥跳ね防止カバー72は弾性変形可能な樹脂製のシート材で構成されており、その基部付近がブラケット61の側面に突設したピン状のガイド部材74に係止されて、泥跳ね防止カバー72が代掻き用回転体40に接触して巻き込まれることが防止されるようになっている。
【0028】
泥跳ね防止カバー72は、自由状態において整地ローラ40の下端付近まで垂れ下がる長さに設定され、代掻き作動状態においては、泥跳ね防止カバー72の下端が整地フロート17の下端よりも下方に位置するようになっている。従って、実際の植付け作業状態では、図7に示すように、整地ローラ40を田面に適当量沈み込ませるので、泥跳ね防止カバー72は少しめくれ上げられて田面に追従接触し、整地ローラ40による砕土跡を適度の押圧力で押え込んでその表面を均平化することになる。
【0029】
また、泥跳ね防止カバー72における遊端側の左右適所には左右一対づつのスリット75が2組形成されている。図5に示すように、この2組のスリット75は並列配備された3つの整地フロート17の間に対応して形成されている。この左右に近接した一対のスリット75の間の小幅カバー部分72aは他のカバー部分よりも変形が容易となっており、この小幅カバー部分72aが泥圧で後方に変形することで泥流れ用の間隙cが形成されるようになっている。従って、小幅カバー部分72aの後方変形によって形成された間隙cから後方に流れた泥が、隣接する整地フロート17の間を通って後方に円滑に流動することで、泥跳ね防止カバー72による横側方への泥押しを抑制して既植苗の植付け姿勢が泥押しによって悪化すること回避されるのである。
【0030】
次に、苗植付装置4の走行機体3に面する位置に設けられるカバー部材80について説明するが、まず、苗のせ台15の支持構造について説明すると、図9及び図10に示すように、左右端に位置する植付伝動ケース20,20より支柱63、63を立設するとともに、支柱63,63の上端にガイドローラ63A、63Aを取り付けてある。一方、苗のせ台15の走行機体3に向かう面には、苗のせ台15の全幅に亘る横向き姿勢のガイドフレーム15Aを取り付け固定してある。このガイドフレーム15Aは開口を下向きにした略チャンネル形状のフレームであり、このチャンネル形状のガイドフレーム15Aの内部空間内に前記したガイドローラ63A、63Aを装入し、このガイドローラ63A、63Aによって、苗のせ台15の上部を支持する構成を採っている。苗のせ台15の下端部は植付伝動ケース20の上方に設けてある摺動レール30によって支持されている。
【0031】
このような苗のせ台15を支持する為に設けてある支柱63,63を利用してカバー部材80を取り付ける構成について説明する。
図9及び図10に示すように、苗のせ台15の左右中央位置に昇降リンク機構6が存在する。したがって、カバー部材80は、昇降リンク機構6の存在を回避して左右に分割した二つのカバー部材部分80A、80Aで構成する。左右一方のカバー部材部分80Aを代表させて説明すると、そのカバー部材部分80Aを取り付ける為に、支柱63の上端に横向きのブラケット63Bを延出する。
【0032】
一方、カバー部材部分80Aについては、左右幅を、昇降リンク機構6に近接する位置から支柱63を越えた幅に設定するとともに、上下幅をガイドフレーム15Aの下方から横向き主フレーム19の下方に至る幅に設定する。このような大きさに設定されたカバー部材部分80Aを、上端部は上記ブラケット63Bに取り付け、下端部を横向き主フレーム19に取り付けて、固定するものである。
【0033】
尚、上記した構成では、支柱63,63より横外側方に位置する、整地ローラ40の高さ調節用の操作レバー68等が保護できていない。そこで、図10に示すように、一方のカバー部材部分80Aの横側端を支持フレームへの取り付け部分から横側方に更に片持ち状に延出して、操作部分をカバーする延長部分80aを設ける構成を採ってもよい。
【0034】
〔別の実施形態〕
(1) 図11に示すように、カバー部材80としては、横向きフレーム19より更に下方まで延出して、走行機体3とカバー部材80との間に整地ローラ40が位置するように構成してもよい。
(2) 図12に示すように、整地フロート17の内の昇降制御用のセンターフロート17Aを整地ローラ40の前方に位置させるように構成してもよい。例えば、整地ローラ40がセンターフロート17Aの前方に位置する従来構成では、整地ローラ40が泥押し等を行うと、センターフロート17Aの接地圧が低下し、苗植付装置4を下降させる側に制御が働き、益々、整地ローラ40の泥押しが行われることとなる。
そこで、上記したように、センターフロート17Aを整地ローラ40の前方に配置することによって、上記したような泥押しの影響を回避できる。
【0035】
(3) 図13に示すように、整地ローラ40の横側方に感知フロート81を設ける。この感知フロート81に対してリンク機構82を介して感知スイッチ83を設け、感知スイッチ83が所定以上の整地ローラ40の沈み込み状態を検出した場合には、運転部のモニターランプ84を点灯して、作業者に知覚させるように構成し、整地ローラ40の深さ調節を行うようにする。
このように、整地ローラ40の深さを監視するのは、整地ローラ40の沈み込み過ぎが、整地ローラ40の後方に位置する昇降制御用のセンターフロート17Aの感度が鈍感になり、苗植付装置4の昇降制御において、益々、下降制御が行われることとなるからである。
【0036】
(4) 図14に示すように、前記した昇降制御用のセンターフロート17Aを整地ローラ40の前方に設ける代わりに、整地ローラ40自体を接地圧に応じて昇降作動するものに構成し、その昇降量を検出する昇降センサ85を設ける。
このような構成によって、整地ローラ40を昇降制御用のセンターフロート17Aに兼用させることができるとともに、整地ローラ40による泥押しを回避することができる。
【0037】
(5) 図15に示すように、整地ローラ40を中央整地ローラ40Aと左右整地ローラ40B、40Bとに分割し、中央整地ローラ40Aを左右整地ローラ40B、40Bより前方に配置する。中央整地ローラ40Aは、施肥繰り出し用の分岐伝動ケース86を介して動力伝達を受け、左右整地ローラ40B、40Bは、左右の伝動ケース87,87から動力伝達を受けて、駆動される。
このような構成を採ることによって、単一の整地ローラ40を植付幅一杯に設けていた場合に比べて、各整地ローラ40A、40B、40B間に隙間が大きくとれる。
これによって、泥土、水等の後方への流れをよくすることができ、隣接苗に対する泥押しを抑制できる。また、中央整地ローラ40Aと昇降制御用のセンターフロート17Aの間隔を十分に採ることができ、センターフロート17Aに対する泥土の載り移りが抑制できて、感知性能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の側面図
【図3】苗植付装置の正面図
【図4】苗植付装置の伝動構造を示す平面図
【図5】整地ローラと整地フロートを示す平面図
【図6】整地ローラの駆動構造を示す横断平面図
【図7】整地ローラの縦断側面図
【図8】整地ローラの外観斜視図
【図9】カバー部材を苗植付装置に設けた状態を示す側面図
【図10】カバー部材を苗植付装置に設けた状態を示す正面図
【図11】図9のカバー部材の下端部を整地フロートの位置まで垂下させた別実施構造を示す側面図
【図12】整地ローラの前に感知フロートを設けた状態を示す作用図
【図13】整地ローラの沈み込み深さを検出する機構を示す作用図
【図14】整地ローラを感知センサに兼用する構成を示す作用図
【図15】整地ローラを分割構成した状態を示す作用図
【符号の説明】
【0039】
3 走行機体
4 苗植付装置
15 苗のせ台
19 横向き主フレーム
20 植付伝動ケース
40 整地ローラ
63 支柱
80 カバー部材
c 間隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後部に苗植付装置を連結するとともに、前記苗植付装置の前記走行機体に向かう面にカバー部材を設けてある田植機。
【請求項2】
前記カバー部材の上部を、前記苗植付装置において苗のせ台を左右横移動可能に支持する支柱に取り付けるとともに、前記カバー部材の下部を、植付伝動ケースの前端同士を連結する横向き主フレームに取り付けてある請求項1記載の田植機。
【請求項3】
前記走行機体と前記カバー部材との間に整地ローラを設けてある請求項1又は2記載の田植機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−75067(P2007−75067A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−270611(P2005−270611)
【出願日】平成17年9月16日(2005.9.16)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】