説明

画像再生装置、属性変更処理方法及びプログラム

【課題】属性情報を表示すると共に既存属性の保護を考慮しつつ属性情報の変更を可能とすることを目的とする。
【解決手段】画像の属性情報を取得する取得手段と、画像再生装置で設定することができる属性情報の値を含む能力データに基づいて、取得手段で取得された属性情報の値は、画像再生装置で設定することができる値か否かを判定する判定手段と、判定手段で、取得手段で取得された属性情報の値が、画像再生装置で設定することができない値であると判定された場合、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨を表示する表示手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像再生装置、属性変更処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、属性情報を持つ画像データの属性を編集、表示する画像再生装置が存在する。これは例えばExif上の回転フラグ、XMP上のRating等である。また、属性情報が未知のものである場合既知のデータ構造に変換するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−236695号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし画像再生装置がある属性情報を表示や編集する場合の能力としてその属性情報を整数値で扱うことが出来る能力を有していると想定すると、記録されているもともとの属性情報が例えば3.25のような数値であった場合、そのまま表示することができない。そこで、小数点以下を四捨五入するなどの変更を行なって、像再生装置の表示能力に丸め込むことで属性情報の表示が可能な場合がある一方、画像再生装置の能力で編集して例えば4などの数値に変更した後では、この装置では元の小数点を用いた数値に戻すことは出来ない。このように、たとえ画像再生装置で属性情報の編集が出来たとしても、その属性情報を扱う能力によっては、一旦編集してしまうと、その後では元に戻せない場合がある。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、既存の属性情報の保護を考慮しつつ属性情報の表示や編集を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、画像を再生する画像再生装置であって、前記画像の属性情報を取得する取得手段と、前記画像再生装置で設定することができる属性情報の値を含む能力データに基づいて、前記取得手段で取得された属性情報の値は、前記画像再生装置で設定することができる値か否かを判定する判定手段と、前記判定手段で、前記取得手段で取得された属性情報の値が、前記画像再生装置で設定することができない値であると判定された場合、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨を表示する表示手段と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、属性情報を表示すると共に既存属性の保護を考慮しつつ属性情報の変更を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】デジタルカメラの外観図である。
【図2】デジタルカメラのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】デジタルカメラの全体的な動作を説明するフローチャートである。
【図4】静止画像ファイルのデータの構造の一例を示す図である。
【図5】デジタルカメラの再生モードの動作を説明するフローチャートである。
【図6】デジタルカメラの属性情報表示処理の動作を説明するフローチャートである。
【図7】デジタルカメラの属性設定及び表示能力を示す能力テーブルの一例を示す図である。
【図8】デジタルカメラの画面表示を示す図である。
【図9】デジタルカメラの属性変更処理の動作を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
<実施形態1>
[本実施形態の概要について]
はじめに、本実施形態の理解を容易にするため、本実施形態の概要を説明する。画像再生装置の一例として、実施例ではデジタルカメラを参考に例示する。画像等のコンテンツに対して属性情報を付与したり、属性情報を編集したり、表示装置に表示させたりすることの出来るデジタルカメラ以外の画像再生装置も本願発明は適用可能である。
実施形態では、画像等のコンテンツに対して、お気に入り度をしめす属性情報としてRatingを扱う。このRatingの数値としては例えば−1から5までの数値を付けることができる。また小数点以下の数値を使ってもかまわない。この一方で、画像再生装置としてあるデジタルカメラを用いた場合、そのデジタルカメラがお気に入りのオン/オフの設定ができる程度で設計されているとする。この場合、ユーザがデジタルカメラで画像のお気に入りをオンにすると、Ratingの数値は例えば3に、オフにするとRatingの数値は例えば0になるようにしている。
つまり元々Ratingの数値が2や4の画像に対して、ユーザがお気に入りをオン/オフの変更操作をしてしまうと、それ以降は、元のRatingの数値(2や4)に戻すことができなくなる。そのため、デジタルカメラがその属性情報の表示や変更を行う能力自体はあっても、既存の属性情報の内容によっては、その属性情報を変更できないようにする、又は警告する処理を行うというのが本実施形態の概要である。
[デジタルカメラの構成について]
図1は、デジタルカメラの外観図である。図1において、画像表示部28は、画像や各種情報を表示する。なお、画像表示部28は、ディスプレイの一例である。電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替える。シャッターボタン61は、後述するシャッタースイッチのON、OFFを切り替える。モード切替スイッチ60は、デジタルカメラ100における各種モードを切り替える。より具体的には、モード切替スイッチ60によって、静止画記録モード、動画記録モード、再生モード等のモードの切り替えが可能である。接続ケーブル111は、デジタルカメラ100と外部機器とを接続する。コネクタ112は、接続ケーブル111とデジタルカメラ100とを接続する。
操作部70は、ユーザからの各種操作を受け付ける。操作部70は、図示の各種ボタンや、画像表示部28の画面上に設けられたタッチパネル等の操作部材を有する。操作部70の各種ボタンとは、より具体的に例示すると、消去ボタン、メニューボタン、SETボタン、十字に配置された4方向ボタン(上ボタン、下ボタン、右ボタン、左ボタン)、ホイール73等である。下記で説明する属性情報の変更のための属性情報変更ボタン(不図示)も、この操作部70に含まれているものとする。記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等である。記録媒体スロット201は、記録媒体200を格納する。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200は、デジタルカメラ100との通信が可能となる。蓋202は、記録媒体スロット201の蓋である。
【0011】
図2は、デジタルカメラのハードウェア構成の一例を示す図である。
デジタルカメラ100は、光学系101と、撮像部22と、システム制御部50と、システムメモリ52と、不揮発性メモリ56と、記録媒体スロット201と、画像表示部28と、操作部70と、を含む。
光学系101は、レンズ、シャッター、絞りから構成されていて、被写体からの光を適切な量とタイミングで撮像素子102に結像させる。撮像部22は、光学系101を通って結像した光を画像に変換する。システム制御部50は、各種の演算や、デジタルカメラ100を構成する各部分の制御を行う。システムメモリ52は、一時的なデータを記憶し、システム制御部50の作業用に使われる。不揮発性メモリ56は、デジタルカメラ100を制御するためのプログラム(ファームウェア)や各種の設定情報を記憶する。また、システムメモリ52には、デジタルカメラが本実施例の動作を行うための制御プログラムも格納されている。記録媒体スロット201は、撮影した画像を記憶するための記録媒体200を装着する。画像表示部28は、撮影時のビューファインダー画像の表示、撮影した画像の表示、対話的な操作のための文字表示等を行う。操作部70は、使用者の操作を受け付ける。
システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを読み取り実行することによってデジタルカメラ100の機能、及び、後述するデジタルカメラ100に係るフローチャートの各ステップの処理が実現される。
【0012】
[デジタルカメラの全体動作について]
図3は、デジタルカメラの全体的な動作を説明するフローチャートである。
電源スイッチ72が操作され電源がオンに切り替わると、ステップS301においてシステム制御部50は、フラグや制御変数等を初期化する。続いて、ステップS302において、システム制御部50は、記録媒体200に記録されているファイルに関する管理処理を開始する。ここでは、システム制御部50は、再生対象ディレクトリの有無、再生対象画像ファイルの有無、記録媒体200内の画像総数、最小ファイル番号、最大ファイル番号、ファイル番号総和、タイムスタンプ総和、ファイルサイズ総和、総ファイル数等を取得して、システムメモリ52に記憶する。
次に、ステップS303、S305、S307において、システム制御部50は、モード切替スイッチ60の設定位置を判断する。静止画記録モードに設定されていた場合、システム制御部50は、処理をステップS303からステップS304へ進め、静止画記録モード処理を実行する。モード切替スイッチ60が動画記録モードに設定されていた場合、システム制御部50は、処理をステップS303、S305を経てステップS306へ進め、動画記録モード処理を実行する。また、モード切替スイッチ60が再生モードに設定されていた場合、システム制御部50は、処理をステップS303、S305、S307を経てステップS308へ進め、再生モード処理を実行する。ステップS308の再生モード処理は後述する図5を用いて説明する。
【0013】
また、その他のモードに設定されていた場合、システム制御部50は、処理をステップS309へ進め、選択されたモードに応じた処理を実行する。その他のモードとしては例えば記録媒体200に格納されたファイルの送信を行う送信モード処理、外部機器からファイルを受信して記録媒体200に格納する受信モード処理等が含まれる。
ステップS304、S306、S308、S309のうちのモード切替スイッチ60によって設定されたモードに対応した処理を実行した後、システム制御部50は、処理をステップS310へ進める。ステップS310において、システム制御部50は、電源スイッチ72の設定位置を判断する。電源スイッチ72が電源オンに設定されていた場合、システム制御部50は、ステップS303に処理を戻す。一方、電源スイッチ72が電源オフに設定されていた場合、システム制御部50は、処理をステップS310からステップS311へ進め、終了処理を行う。終了処理には、例えば以下の処理が含まれる。即ち、システム制御部50は、画像表示部28の表示を終了状態に変更し、光学系101に含まれるレンズバリアを閉じて撮像部を保護し、フラグや制御変数等を含むパラメータや設定値、設定モードを不揮発性メモリ56に記録する。そして、システム制御部50は、電源供給が不要な部分への電源を遮断する。ステップS311の終了処理が完了すると、システム制御部50は、電源をOFF状態へ移行する。
【0014】
[ファイル構造について]
続いて前述した記録媒体200に記録、再生される静止画像ファイルのデータの構造例を図4に示す。図4は、静止画像ファイルのデータの構造の一例を示す図である。
画像ファイル401は、先頭に画像ファイルの開始を示すマーカ(SOI)402を有し、その後にヘッダ部に相当する第一のアプリケーションマーカ(APP1)410を有する。
アプリケーションマーカ(APP1)410内には、
・サイズ(APP1 Length)411、
・アプリケーションマーカがExifであることを示す識別コード(APP1 Identifier Code)412、
・画像データの作成日時(Date Time)413、
・画像データが生成された日時(Date Time Original)414、
・その他の撮影情報415、及びサムネイル画像(Thumbnail Data)416
が含まれる。
【0015】
画像ファイル401は、その後に更なるヘッダ部に相当する第二のアプリケーションマーカ(APP1)420を有する。アプリケーションマーカ(APP1)420内には、
・サイズ(APP1 Length)421、
・アプリケーションマーカがXMPであることを示す識別コード(APP1 Identifier Code)422、
・お気に入り度情報(Rating)423、
・メタデータ変更日時(MetaDataDate)424、
・その他の撮影情報425
が含まれる。
画像ファイル401に記録される画像データは、量子化テーブル(DQT)430、ハフマンテーブル(DHT)431、フレーム開始マーカ(SOF)432、スキャン開始マーカ(SOS)433及び圧縮データ434を含む。そして、画像ファイル401は、画像ファイルデータの最後を示すマーカ(EOI)440で終端される。
【0016】
[再生モード処理について(S308)]
上述した図3のステップS308の詳細を、図5を用いて説明する。図5は、デジタルカメラの再生モードの動作を説明するフローチャートである。尚、図5に示される再生処理は、モード切替スイッチ60により他のモードへの切替が行われた場合や電源スイッチ72がOFFにセットされた場合に、割り込み処理等により終了するものとする。
ステップS501において、システム制御部50は、記録媒体200から最新画像情報を取得する。ステップS502において、システム制御部50は、ステップS501で最新画像情報が取得できたかどうかをチェックする。最新画像情報を取得できなかった場合、システム制御部50は、処理をステップS503に進める。
【0017】
[画像無し時入力待ち処理]
ステップS503以降において、システム制御部50は、画像なし時の入力待ち状態となる。ステップS503において、システム制御部50は、画像データがないことをユーザに通知するべく、「画像がありません」というメッセージを画像表示部28に表示する。次に、ステップS504において、システム制御部50は、操作入力を待つ。ここでいう操作入力とはユーザによるボタン、電池蓋に対する操作や、電源の低下等を知らせるイベント等が含まれる。何らかの入力があった場合、システム制御部50は、処理をステップS505へ進め、当該操作入力に対応する処理を行う。例えば、画像データがなくてもメニューボタンの操作が入力された場合、システム制御部50は、画像表示部28にメニュー表示を行い、ユーザが設定変更等を行えるようにする。
尚、最新画像情報を取得できない場合とは、画像が一枚もないような状態や、メディア不良によって画像情報が取得できなかったような状態等である。
最新画像情報が取得できれば、少なくとも画像が1枚は存在すると判断し、システム制御部50は、処理をステップS1607へ進める。
【0018】
[最新画像表示処理]
ステップS507において、システム制御部50は、ステップS501で取得した最新画像情報を基に記録媒体200から最新画像データを読み込む。そして、ステップS508において、システム制御部50は、ファイル解析処理を行い、読み込んだ最新画像データにおける画像の撮影情報や属性情報等を取得する。ステップS509において、システム制御部50は、読み込んだ最新画像データを表示する。ステップS510において、システム制御部50は、ステップS508で取得した撮影情報や属性情報等を表示する。また、システム制御部50は、ステップS508のファイル解析結果に応じて、ファイルの一部が壊れている等がわかればエラー表示も合わせて行う。ステップS510の処理については後述する図6を用いて説明する。
ステップS511において、システム制御部50は、入力待ち状態に入る。
【0019】
[再生モード処理における再生入力待ち処理]
ステップS511において、システム制御部50は、ユーザによる操作入力があるかどうかをチェックする。ここでいう操作入力とは、ユーザによるボタン、電池蓋に対する操作や、電源の低下等を知らせるイベント等が含まれる。システム制御部50は、何も入力がなければ入力があるまで待つ。何らかの操作入力があった場合、システム制御部50は、処理をステップS512へ進める。
次にステップS512において、システム制御部50は、当該操作入力が操作部70に含まれる画像送りボタンの入力かどうかを判定する。操作入力が画像送りボタンであった場合、システム制御部50は、処理をステップS513へ進め、次の表示画像を読み込む。画像送りのボタンは送り方向に応じた一対のボタンで構成されており、操作されたボタンに対応する送り方向に応じて次の表示画像が読み込まれることになる。次に、ステップS514において、システム制御部50は、ステップS513で読み込んだ画像データに対してファイル解析処理を行い、読み込んだ最新画像データにおける画像の撮影情報や属性情報等を取得する。そして、ステップS515において、システム制御部50は、ステップS513で読み込んだ画像データの表示を行う。ステップS516において、システム制御部50は、ステップS514におけるファイル解析処理の結果を用いて、撮影情報や属性情報等を表示する。また、システム制御部50は、ステップS514のファイル解析結果に応じて、ファイルの一部が壊れている等と判別された場合は、エラー表示も合わせて行う。表示が完了すると、システム制御部50は、ステップS511の入力待ち状態へ戻る。ステップS516の処理については後述する図6を用いて説明する。
【0020】
ステップS512において入力が画像送りボタンではないと判定した場合、システム制御部50は、処理をステップS517へ進める。
ステップS517において、システム制御部50は、当該操作入力が操作部70に含まれる属性情報変更ボタンの操作であるかどうかを調べる。属性ボタンの操作入力であると判定した場合、システム制御部50は、処理をステップS518の属性変更処理へ進める。ステップS518の属性変更処理については後述する図9を用いて説明する。
ステップS517において属性情報変更ボタンでないと判断した場合、システム制御部50は、処理をS519へ進める。ステップS519では上記以外の操作入力に応じた処理を行う。例えば、画像の消去、編集処理や、マルチ再生への切り替えや、メニューボタンによるメニュー表示等である。尚、マルチ再生とは、画像データの縮小画像を画像表示部28の一画面に複数枚並べて表示することである。
システム制御部50は、ステップS519における各処理を実行し、次にステップS520へ進み画像の有無を確認する。ステップS519において画像の削除処理等を実施し、ステップS520にて画像が無いと判断した場合、システム制御部50は、ステップS503へ進み画像無し時の処理を行う。
ステップS520にて画像があると判断した場合、システム制御部50は、ステップS511の入力待ち状態へ戻る。
【0021】
[属性情報表示処理(S510、S516)について]
上述した図5のステップS510、S516の詳細を、図6、図7、図8を用いて説明する。図6は、デジタルカメラの属性情報表示処理の動作を説明するフローチャートである。図7は、デジタルカメラの属性設定及び表示能力を示す能力テーブルの一例を示す図である。図8は、デジタルカメラの画面表示を示す図である。
ステップS601において、システム制御部50は、最初の属性情報表示項目を取得する。ステップS602において、システム制御部50は、属性情報が本実施形態のデジタルカメラ100で表示或いは設定可能な属性値であるか否の判定を行う。
この判定の例を、図7を用いて説明する。ここでは図4の423で説明したRatingを一例に説明する。ユーザーインターフェース上はRatingの定義として、"リジェクト"、"Rating0""Rating1"、"Rating2"、"Rating3"、"Rating4"、"Rating5"と定義することとしている。またそれぞれに対応して記録媒体に記録される数値は、Rating数値に示される範囲がそれぞれ対応する。一般的には、Rating1なら、Rating数値は1、Rating5なら、Rating数値は5というように、RatingNなら、Rating数値はNの数値で表示することが多い。"リジェクト"であれば、例えば−1が割り当てられる。但し、整数に限らず、小数点以下の数値を記載してもよい。
【0022】
しかしながら、デジタルカメラのような機器では、表示スペースや操作部材が少なく、また使用者にとっても使いやすくするため、Ratingのオン/オフの設定が出来るようにしている。そのため、図7の"機器表示能力"に記載するようにRatingの有無のみを表示する。そして"機器設定能力"に示すようにRatingの有の設定の時には、Ratin3、無しの設定のときには"Rating3"を割り当てて記録するようにしている。
システム制御部50は、表示或いは設定可能な値であると判断したならばステップS603へ進み通常の情報表示を行う。一方、ステップS602で否と判断した場合、システム制御部50は、ステップS604へ進む。ステップS604ではシステム制御部50は、属性の丸め込みを行う。これを、図7を用いて説明すると、"Rating1"、"Rating2"、"Rating4"、"Rating5"が設定されている場合には、機器設定能力の"Rating3"相当として丸め込み、"Rating有り"と表示するように判断する。尚、図7に示されるような能力テーブルは、例えば、不揮発性メモリ56等に記憶されているものとする。能力テーブルは、能力データの一例であり、Rating有りをRating3、Rating無しをRating0としている。
次にステップS605へ進み、システム制御部50は、設定不可な属性である旨の情報表示を行う。
【0023】
ステップS603及びステップS605の表示例を、それぞれ図8を用いて説明する。図8(A)の903は、ステップS603における表示例であり、図8(C)の923は、ステップS605における表示例である。それぞれにおいて表示している画像905、925はRating値としてRating有りと判断される値を属性としてもっている。しかしながら、例えばアイコンの表示色を、ここでは星の表現"★"、"☆"と区別して機器において変更可能な値であるか否かを明示している。ステップS603及びステップS605にて情報表示を行うと、システム制御部50は、ステップS606へ進む。システム制御部50は、ステップS606で次の属性情報表示項目があるか否かを判断し、ある判断した場合はステップS607にて次の属性情報表示項目を取得し、ステップS602へ戻る。ステップS606にて否と判断した場合、システム制御部50は、図6に示す処理を終了する。
【0024】
尚、図8において、901、911、921、931は、デジタルカメラ100である。また、902、912、922、932は、画像表示部28である。903、913、923、933は、属性情報表示である。904、914、924、934は、記録媒体200である。905、915、925、935は、画像ファイルである。906、916、926、936は、属性情報変更GUI表示である。
【0025】
[属性変更処理(S618)について]
上述した図5のステップS618の詳細を、図9及び図9を用いて説明する。図9は、デジタルカメラの属性変更処理の動作を説明するフローチャートである。属性変更処理の第一例を図9(A)に従って説明する。
ステップS701において、システム制御部50は、属性変更対象画像の属性が機器設定能力において設定可能な値であるか否かの判断を行う。設定可能な値であったと判断すると、システム制御部50は、ステップS702へ進み属性変更処理を行う。この場合の表示例を、図8(B)を用いて説明する。編集対象画像915は図7で示される機器設定能力内の属性値"Rating0"を持っている。この場合、システム制御部50は、属性変更が可能のため913に示すように情報表示を行うと共に916に示すように属性変更を促すGUIを表示する。ここでユーザが属性変更を指示することにより属性変更処理が実行される。より具体的に説明すると、"Rating3"が設定される。
ステップS701にて否と判断した場合、システム制御部50は、ステップS703にて属性情報の変更は不可能である旨の表示を行う。この場合の表示例を図8(C)に示す。
【0026】
属性変更処理の第二例を図9(B)に従って説明する。ステップS711において、システム制御部50は、属性変更対象画像の属性が機器設定能力において設定可能な値であるか否かの判断を行う。設定可能な値であったと判断すると、システム制御部50は、ステップS713へ進み、属性変更処理を行う。一方、ステップS711にて否と判断すると、システム制御部50は、ステップS712へ進み属性変更警告表示を行う。この場合の表示例を図8(D)に示す。
なお、図8(C)や(D)のように、属性情報の変更は不可能である旨の表示や属性変更警告の表示は、ユーザにより属性情報の変更操作がなされて、その操作をデジタルカメラが受け付けたことに応じて表示させるだけに限らない。
例えば、デジタルカメラを起動したことに応じて表示させてもよいし、画像再生モードに移行したことに応じて表示させるようにしてもよい。
【0027】
<その他の実施形態>
また、上述した各実施形態は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
尚、デジタルカメラをコンピュータとしてもよい。
【0028】
以上、上述した実施形態では、Rating(お気に入り)について説明したがこの他にも、人物、人名、場所等を表すラベル情報属性、隠匿度合いを示すシークレット情報、等の属性情報に関しても同等の処理を適用することができる。また、上述した実施形態では、デジタルカメラを用いた説明を行ったが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、プリンタや携帯電話、携帯端末等の、画像再生が可能な装置に適用することができる。
【0029】
上述した各実施形態によれば、属性情報を持つ画像の属性情報の表示処理では、機器表示能力に丸め込みを適切に行うことができる。また、属性情報を持つ画像の属性情報の変更処理では、機器設定能力から外れる属性値を持つ画像の属性値の変更要求において、属性変更の禁止、或いは警告表示を行うことにより既存の属性に戻せなくなることを防ぐことができる。
つまり、上述した各実施形態によれば、属性情報を表示すると共に既存属性の保護を考慮しつつ属性情報の変更を可能とすることができる。
【0030】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を再生する画像再生装置であって、
前記画像の属性情報を取得する取得手段と、
前記画像再生装置で設定することができる属性情報の値を含む能力データに基づいて、前記取得手段で取得された属性情報の値は、前記画像再生装置で設定することができる値か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で、前記取得手段で取得された属性情報の値が、前記画像再生装置で設定することができない値であると判定された場合、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨を表示する表示手段と、
を有する、画像再生装置。
【請求項2】
前記表示手段は、ユーザによる属性情報変更の操作を受け付けたことに応じて、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨を表示する、請求項1記載の画像再生装置。
【請求項3】
前記判定手段で、前記取得手段で取得された属性情報の値が、前記画像再生装置で設定することができる値であると判定された場合、ユーザの属性変更に関する操作に応じて、前記値を変更する変更手段を更に有する、請求項1又は2記載の画像再生装置。
【請求項4】
画像を再生する画像再生装置が実行する属性変更処理方法であって、
前記画像の属性情報を取得する取得工程と、
前記画像再生装置で設定することができる属性情報の値を含む能力データに基づいて、前記取得工程で取得された属性情報の値は、前記画像再生装置で設定することができる値か否かを判定する判定工程と、
前記判定工程で、前記取得工程で取得された属性情報の値が、前記画像再生装置で設定することができない値であると判定された場合、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨をディスプレイに表示する表示工程と、
を有する属性変更処理方法。
【請求項5】
コンピュータに読み込まれて実行されることにより、画像を再生するコンピュータを、
前記画像の属性情報を取得する取得手段と、
前記コンピュータが設定することができる属性情報の値を含む能力データに基づいて、前記取得手段で取得された属性情報の値は、前記コンピュータで設定することができる値か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段で、前記取得手段で取得された属性情報の値が、前記コンピュータで設定することができない値であると判定された場合、属性情報の変更は不可能である旨、又は変更した場合に元の属性情報の値に戻せなくなる旨を表示する表示手段と、
して機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−35534(P2011−35534A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−177907(P2009−177907)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】