説明

移植機

【課題】各種操作手段を速やかに操作することができるように、操作性を向上させること。
【解決手段】畝を跨いだ状態で自走可能とした自走装置に、苗の移植作業を可能とした移植装置を設け、自走装置は、左右一対の前輪と後輪との間に機体フレームを横架し、同機体フレーム上に座席とトランスミッション部と原動機部とを配設し、移植装置は、座席の前方に昇降機構を介して昇降自在に配置している移植機であって、座席は、移植装置の後方に左右一対配置して、両座席間に上記昇降機構の基部や前記原動機部から移植装置へ動力を伝達する伝動機構を配設するための配設空間を形成し、同配設空間内に各種操作手段を配設すると共に、同各種操作手段は左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場内の畝に苗を移植する乗用型の移植機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移植機の一形態として、畝を跨いだ状態で自走可能とした自走装置に、苗の移植作業を可能とした移植装置を設けたものがある。そして、かかる移植機の自走装置は、畝幅よりもやや広幅に配置した左右一対の前輪と後輪との間に機体フレームを横架し、同機体フレーム上に座席とトランスミッション部と原動機部とを後輪の上方に配設している。また、移植装置は座席の前方に昇降機構を介して昇降自在に配置している。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−67808
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記移植機では、作業者が歩行しながら機体を操作するハンドルの近傍に、各種操作手段を配設しているために、座席に着座して移植作業をしていた作業者は、逐一座席から離座してハンドル位置まで移動しなければ、各種操作手段を操作することができないという不具合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明では、畝を跨いだ状態で自走可能とした自走装置に、苗の移植作業を可能とした移植装置を設け、自走装置は、左右一対の前輪と後輪との間に機体フレームを横架し、同機体フレーム上に座席とトランスミッション部と原動機部とを配設し、移植装置は、座席の前方に昇降機構を介して昇降自在に配置している移植機であって、座席は、移植装置の後方に左右一対配置して、両座席間に上記昇降機構の基部や前記原動機部から移植装置へ動力を伝達する伝動機構を配設するための配設空間を形成し、同配設空間内に各種操作手段を配設すると共に、同各種操作手段は左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置したことを特徴とする移植機を提供するものである。
【0006】
また、本発明では、以下の構成にも特徴を有する。
【0007】
(1)前記配設空間内において、前記昇降機構の基部や前記伝動機構の上方を略水平に張設した上方閉塞体で閉塞して座席側操作台となし、同座席側操作台ないしはその近傍に前記各種操作手段を配置したこと。
【0008】
(2)機体フレームの後部には機体を歩行しながら操向操作するためのハンドルを設け、同ハンドルにはハンドル側操作台を設けて、同ハンドル側操作台に各種操作手段を配置したこと。
【0009】
(3)前記座席側操作台の近傍には、各種操作手段として前記移植装置の植付深さ調節手段と株間調節手段を設けると共に、ハンドル操作姿勢ではこれら調節手段を操作不能となす一方、前記ハンドル側操作台には、各種操作手段として前記自走装置を変速する変速操作手段と前記移植装置を昇降する昇降操作手段と移植装置への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段を設けると共に、座席への着座姿勢ではこれら操作手段を操作不能となしたこと。
【0010】
(4)前記ハンドル側操作台と座席側操作台には、それぞれ共通操作手段として、原動機部のエンジンを停止させるエンジン停止手段と、左・右後車輪への動力伝達をそれぞれ接続・切断する左・右側断続操作手段と、前記原動機部からトランスミッション部への動力伝達を接続・切断する主断続操作手段を配設したこと。
【発明の効果】
【0011】
(1)請求項1記載の本発明では、畝を跨いだ状態で自走可能とした自走装置に、苗の移植作業を可能とした移植装置を設け、自走装置は、左右一対の前輪と後輪との間に機体フレームを横架し、同機体フレーム上に座席とトランスミッション部と原動機部とを配設し、移植装置は、座席の前方に昇降機構を介して昇降自在に配置している移植機であって、座席は、移植装置の後方に左右一対配置して、両座席間に上記昇降機構の基部や前記原動機部から移植装置へ動力を伝達する伝動機構を配設するための配設空間を形成し、同配設空間内に各種操作手段を配設すると共に、同各種操作手段は左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置している。
【0012】
このように、各種操作手段を左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置しているため、座席に着座した作業者が逐一自走装置から降りてハンドル側まで移動する必要性がなくなると共に、速やかに各種操作手段を操作することができて操作性が向上する。
【0013】
(2)請求項2記載の本発明では、前記配設空間内において、前記昇降機構の基部や前記伝動機構の上方を略水平に張設した上方閉塞体で閉塞して座席側操作台となし、同座席側操作台ないしはその近傍に前記各種操作手段を配置している。
【0014】
このように、昇降機構の基部や伝動機構の上方を略水平に閉塞する上方閉塞体を座席側操作台となしているため、作業者の手が誤って昇降機構の基部や伝動機構に触れるのを防止して安全性を確保することができる。そして、座席側操作台ないしはその近傍に各種操作手段を配置しているため、操作性を良好に確保することができる。
【0015】
(3)請求項3記載の本発明では、機体フレームの後部には機体を歩行しながら操向操作するためのハンドルを設け、同ハンドルにはハンドル側操作台を設けて、同ハンドル側操作台に各種操作手段を配置している。
【0016】
このように、ハンドルに設けたハンドル側操作台にも各種操作手段を配置しているため、ハンドル操作姿勢と座席着座姿勢のいずれにおいても、適宜各種操作手段を操作することができる。
【0017】
(4)請求項4記載の本発明では、前記座席側操作台の近傍には、各種操作手段として前記移植装置の植付深さ調節手段と株間調節手段を設けると共に、ハンドル操作姿勢ではこれら調節手段を操作不能となす一方、前記ハンドル側操作台には、各種操作手段として前記自走装置を変速する変速操作手段と前記移植装置を昇降する昇降操作手段と移植装置への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段を設けると共に、座席への着座姿勢ではこれら操作手段を操作不能となしている。
【0018】
このように、ハンドル側操作台には自走装置1を変速する変速操作手段と移植装置を昇降する昇降操作手段と移植装置への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段を設けているため、ハンドルを操作しながら移植機を所定の畝の位置まで移動させたところで、移植作業を開始する直前に、ハンドル側からこれらの操作手段を適宜操作することができる。なお、これら操作手段の操作は移植作業中には頻繁に行う必要性がない。
【0019】
また、座席側操作台の近傍には移植装置の植付深さ調節手段と株間調節手段を設けているため、移植作業中において、植付深さと株間の微妙な調節操作を適宜着座姿勢で行うことができる。
【0020】
ここで、移植作業を開始する直前に操作する必然性のある各操作手段は、ハンドル側操作台に設けると共に、座席への着座姿勢ではこれら操作手段を操作不能となす一方、移植作業中に操作する必然性のある各調節手段は、座席側操作台の近傍に設けると共に、ハンドル操作姿勢ではこれら調節手段を操作不能となしているため、これら調節手段や操作手段の誤操作を防止することができると共に、この点からも操作性を向上させることができる。
【0021】
(5)請求項5記載の本発明では、前記ハンドル側操作台と座席側操作台には、それぞれ共通操作手段として、原動機部のエンジンを停止させるエンジン停止手段と、左・右後車輪への動力伝達をそれぞれ接続・切断する左・右側断続操作手段と、前記原動機部からトランスミッション部への動力伝達を接続・切断する主断続操作手段を配設している。
【0022】
このように、エンジン停止手段と左・右側断続操作手段と主断続操作手段と増減速手段を、共通操作手段としてハンドル側操作台と座席側操作台にそれぞれ配設しているため、ハンドル側に起立した姿勢でも、又、座席に着座した姿勢でもこれらの手段を適宜操作することができる。特に、移植作業中において、座席に着座したままこれらの手段を適宜操作することができるため、ハンドル側に逐一移動する煩わしさがなくなって、移植作業能率を向上させることができる。
【0023】
特に、エンジン停止手段は、左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる座席側操作台上の位置に配置していると共にハンドル側操作台にも設けているため、エンジン停止手段の操作性を良好に確保することができて、エンジン停止手段を操作することで、適宜エンジンを停止させることができる。従って、移植機を構成する自走装置及び移植装置を、速やかに緊急停止させることができて、安全性を良好に確保することができる。その結果、作業者に安心感を与えることができて、作業者の精神的疲労を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る移植機の側面説明図。
【図2】同移植機の平面説明図。
【図3】同移植機の正面説明図。
【図4】機体フレームの斜視図。
【図5】機体フレームの側面図。
【図6】機体フレームの平面図。
【図7】機体フレームの分解斜視説明図。
【図8】座席の支持構造を示す斜視説明図。
【図9】座席の支持構造を示す側面説明図。
【図10】座席の支持構造を示す平面説明図。
【図11】移植装置の側面説明図。
【図12】苗供給部の側面図。
【図13】苗供給部の平面図。
【図14】苗供給部の正面図。
【図15】苗供給部の説明図。
【図16】苗搬送ポット連の平面断面説明図。
【図17】苗搬送ポットの側面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は本発明に係る移植機Aの側面説明図、図2は同移植機Aの平面説明図、及び、図3は同移植機Aの正面説明図である。
【0027】
本発明に係る移植機Aは、図1〜図3に示すように、畝Uを跨いだ状態で自走可能とした自走装置1に、苗の移植作業を可能とした移植装置2を設けている。そして、自走装置1は、左右一対の前輪3,3と後輪4,4との間に機体フレーム5を横架し、同機体フレーム5上に左右側座席6,6とトランスミッション部7と原動機部8とを後輪4,4間の上方に集中させて配設している。また、移植装置2は、左右側座席6,6の前方に昇降機構9を介して昇降自在に配置している。以下に、まず、自走装置1の構成を具体的に説明し、その次に、移植装置2の構成を具体的に説明する。
【0028】
[自走装置1]
自走装置1の機体フレーム5は、図4〜図7に示すように、主として前輪3,3に支持される左・右側前部フレーム形成体11,12と、主として後輪4,4に支持される後部フレーム形成体13との三分割フレーム形成体を連結して形成している。そして、左・右側前部フレーム形成体11,12は、移植する苗の種類に応じて付け替える付け替えフレーム形成体とする一方、後部フレーム形成体13は、移植する苗の種類に拘わらず共通して使用する共通フレーム形成体としている。なお、付け替えフレーム形成体としての左・右側前部フレーム形成体11,12は、移植する苗の種類(異なる移植条数等)に応じて選択的に付け替えができるように、あらかじめ複数用意しておくことができる。
【0029】
〔後部フレーム形成体13〕
まず、説明の便宜上、後部フレーム形成体13から説明する。すなわち、後部フレーム形成体13は、図4〜図7に示すように、四角形立体枠状に形成した形成体本体14の後端部に車輪支持形成体15を連結し、同車輪支持形成体15の後端部に後上方へ向けて伸延するハンドル形成体16を連結して形成している。
【0030】
(形成体本体14)
形成体本体14は、前後方向に伸延させて四角形筒状に形成した左右一対の前後伸延片17,17の前部間と後部間に、正面視門型に形成した前後一対の支柱形成片18,18を跨架状に立設し、両支柱形成片18,18の上部間に、前後方向に伸延する左右一対の連結片19,19を架設して、四角形立体枠状に形成している。ここで、正面視門型に形成した前後一対の支柱形成片18,18の上端部は、座席6に着座した作業者の把手としても機能するようにしている。20は上下方向に伸延して前記昇降機構9の基端部を支持する基端部支持片であり、同基端部支持片20は、前後伸延片17,17の前部間に架設した横架片20aの中途部に起立片20bを立設して形成している。21は上下方向に伸延する伝動機構中継支持片であり、同伝動機構中継支持片21は左側の前後伸延片17の中途部に下端部を連設して立設している。22は後述する操作レバー等を支持するレバー等支持枠片であり、同レバー等支持枠片22は連結片19,19の中途部間に架設している。
【0031】
(車輪支持形成体15)
車輪支持形成体15は、上記前後伸延片17,17の後端間に、左右方向に伸延させて円筒状に形成した連結用左右伸延本片23aを横架し、同連結用左右伸延本片23aの後上方左右側位置に、前後方向に伸延する左右一対の連結用前後伸延片24,24を介して、左右方向に伸延させて円筒状に形成した左右一対の伝動用軸ケース本片25a,25aを連結して枠組み形成している。ここで、左右一対の伝動用軸ケース本片25a,25aは、トランスミッション部7を介設するための一定間隔を開けて同軸的に配置している。しかも、左右一対の伝動用軸ケース本片25a,25aは、連結用左右伸延本片23aと前後に平行させて配置している。また、連結用左右伸延本片23aの左右側部より支持枠体支柱26,26を略垂直上方へ立ち上げ状に立設して、両支持枠体支柱26,26により座席6,6をそれぞれ支持する後述の支持枠体60の後部を支持するようにしている。連結用左右伸延本片23aの中央部には、図6に示すように平面視U字状のハンドル支持片27の前端を連結して、同ハンドル支持片27を後方へ略水平に延設している。
【0032】
図1及び図2に示すように、連結用左右伸延本片23aの左右側端部には、それぞれ左右方向に伸延させて円筒状に形成した後摺動片23b,23bを摺動自在に嵌入させて、連結用左右伸延片23を形成している。23cは連結用左右伸延本片23aの下部に設けた摺動固定・解除操作片であり、同摺動固定・解除操作片23cを回動操作することにより、後摺動片23bを連結用左右伸延本片23aに固定することも、又、連結用左右伸延本片23aへの固定を解除して左右方向に摺動自在となして、連結用左右伸延片23を左右幅方向に伸縮調節自在に形成している。また、左右一対の伝動用軸ケース本片25a,25aの外側端部には、左右方向に伸延させて円筒状に形成した後摺動片25b,25bを摺動自在に嵌入させて、伝動用軸ケース25,25をそれぞれ左右幅方向に伸縮自在に形成している。
【0033】
そして、伝動用軸ケース25,25は、前記トランスミッション部7の左右側部よりそれぞれ外側方へ向けて伸延させて、各伝動用軸ケース25,25の一部を形成する後摺動片25b,25bの外側端部に、前後方向に伸延する左右一対の伝動ケース28,28の後端部を連動連結し、両伝動ケース28,28の中途部に連結用左右伸延片23の一部を形成する後摺動片23b,23bの外側端部を連結して、左右一対の伝動用軸ケース25,25の後摺動片25b,25bと、両伝動用軸ケース25,25と略平行させて介設した連結用左右伸延片23の後摺動片23b,23bとを、軸線方向である左右幅方向に一体的に伸縮自在となしている。両伝動ケース28,28の下端部には、後車軸29,29を介して後輪4,4を連動連結している。
【0034】
このようにして、原動機部8に連動連結したトランスミッション部7から伝動用軸ケース25,25に内蔵した伝動用軸76,76(図1参照)→伝動ケース28,28に内蔵したチェン機構(図示せず)→後車軸29,29→後輪4,4に動力を伝達することができるようにしている。しかも、伝動用軸ケース25,25をそれぞれ軸線方向である左右幅方向に伸縮調節することで、左右の後輪4,4の間隔(トレッド)を適宜変更することができるようにしている。
【0035】
(ハンドル形成体16)
ハンドル形成体16は、上記ハンドル支持片27の後部から後上方かつ外側方へ湾曲状に伸延させて形成した左右一対の形成片30,30と、両形成片30,30の後端間に架設状に一体形成したハンドル31とから平面視略U字状に形成している。そして、ハンドル31を把持すると共に、歩行しながら機体を操向操作することができるようにしている。32は左側レバーガイド体、33は右側レバーガイド体、34はレバー等支持兼補強体である。
【0036】
そして、前記した後側の支柱形成片18の上部に設けた支持ブラケット70と、上記レバー等支持兼補強体34の中途部との間には、前後方向に伸延する支持台71を架設している。支持台71上には、主として原動機部8を構成するエンジン72を搭載すると共に、同エンジン72の後方に油圧ポンプ73を載設している。支持台71の下方にはトランスミッション部7を連設している。エンジン72の出力軸には、第1伝動ベルト機構74を介してトランスミッション部7の入力軸を連動連結すると共に、第2伝動ベルト機構75を介して油圧ポンプ73の入力軸を連動連結している。トランスミッション部7の出力軸には、前記伝動用軸ケース25,25に内蔵した伝動用軸76,76の内側端部を連動連結している。
【0037】
このようにして、車輪支持形成体15の真上に、比較的重量物であるエンジン72とトランスミッション部7とを支持台71を介して上下に位置させて集中的に配置し、後輪4,4よりも後方へ張り出し状となして、後輪4,4の直上方に座席配設空間(配設自由度)を大きく確保することで、同座席配設空間内の所望の箇所に座席6,6を配置している。
【0038】
〔左・右側前部フレーム形成体11,12〕
左・右側前部フレーム形成体11,12は、移植する野菜(例えば、たまねぎやレタスやキャベツ)等の苗の種類に応じて付け替える付け替えフレーム形成体として左右線対称となる同形状に形成して、上記後部フレーム形成体13の形成体本体14の前端部に連結するようにしている。
【0039】
すなわち、左・右側前部フレーム形成体11,12は、前後方向に伸延して内側方が開口する断面コ字状の基部形成片35,36と、同基部形成片35,36の前端部から外側方へ略水平に伸延すると共に、中途部から前方に略水平に伸延させて形成したL字状の上側前部形成片37,38と、同前部形成片37,38の前端部に起立状に連設した架設用支持体としての板状の取付片39,40と、同取付片39,40に前端部を連設して後下方向に伸延させて形成した下側前部形成片41,42と、同下側前部形成片41,42の後端部から上方に立ち上げて形成した立ち上がり形成片43,44と、同立ち上がり形成片43,44の上端部に外側端部を連設して内方向に略水平に伸延させて形成した後側形成片45,46と、上記基部形成片35,36の後部上面から立ち上げて、その外側面に上記後側形成片45,46の内側端部を連設した平面視L字状の連結片47,48と、同連結片47,48の前面と上記基部形成片35,36の前半部内側端面にその後端縁部と下縁部を連設した三角形リング状の補強片49,50と、上記取付片39,40間に横架すべく左右方向に伸延させて六角形筒状に形成した筒状支持体としての前側形成本片51aとから形成している。
【0040】
このようにして、図7に示すように、前記形成体本体14の一部を形成する四角形筒状の前後伸延片17,17の前端開口部17a,17aから断面コ字状の基部形成片35,36の後部を挿入すると共に、前記形成体本体14の一部を形成する前側の支柱形成片18に前方から連結片47,48を係合させ、その後、連結ボルト52,53でこれらを着脱自在に連結している。
【0041】
また、図7に示すように、取付片39,40の前部中途部には、前方に開口する凹部39a,40aを形成して、前側形成本片51aの左右側端部を嵌合させて横架している。そして、取付片39,40の上下部には、前側形成本片51aの軸芯を中心とする上下一対の円弧状の調節用長孔54,54を形成している。また、前側形成本片51aの左右側端部には鍔状の面接片55,55を設け、各面接片55,55にボルト挿通孔56,56を形成して、各ボルト挿通孔56,56と対面する各調節用長孔54,54中に連結ボルト57,57を螺着することで、取付片39,40に面接片55,55を面接触させて連結している。θは調節角度である。
【0042】
前側形成本片51aの左右側端部には、相似する六角形筒状に形成した調節用支持体としての前摺動片51b,51bの内側部を摺動自在に嵌入させ、前側形成本片51aの上部に設けた左右一対の摺動固定・解除操作片58,58を回動操作することにより、前摺動片51b,51bを前側形成本片51aに固定することも、又、前側形成本片51aへの固定を解除して左右方向に摺動自在となして、前側形成片51を左右幅方向に伸縮自在に形成している。
【0043】
前摺動片51b,51bの外側端部には、図2に示すように、前輪支持片59,59の上端部を連設し、同前輪支持片59,59を後下方に向けて伸延させて、同前輪支持片59,59の下端部に前車軸10,10を介して前輪3,3を転動自在に取り付けている。
【0044】
このようにして、連結ボルト57,57を緩めて前側形成片51をその軸芯廻りに回転させることで、調節用長孔54,54の円弧長さの範囲内(調節角度θの範囲内)で前側形成片51を回転調節し、その後、連結ボルト57,57を締め付けることで、前側形成片51に前輪支持片59,59を介して取り付けた前輪3,3を、上下方向に適宜位置調節をすることができるようにしている。しかも、前側形成片51をそれぞれ軸線方向である左右幅方向に伸縮調節することで、左右の前輪3,3の間隔(トレッド)を適宜変更することができるようにしている。
【0045】
従って、前輪間隔を調節する際には、前側形成片51を適宜スライド調節することで、簡単に調節することができる。しかも、機体フレーム5の前端部を構造簡易に形成することができる。
【0046】
そして、例えば、前輪3,3の沈下量に応じて、同前輪3,3を適宜上下位置調節することで移植機Aの姿勢を適正に保持させることができて、移植機性能を良好に確保することができる。
【0047】
上記のように、機体フレーム5を、共通フレーム形成体としての後部フレーム形成体13と、付け替えフレーム形成体としての左・右側前部フレーム形成体11,12の三分割フレーム形成体を連結して形成しているため、移植する苗の種類に応じて移植装置2の植付条数等が異なる場合には、苗の種類に応じた移植装置2を取り付けるための左・右側前部フレーム形成体11,12に付け替えることができて、前輪3,3の車輪幅を畝幅に適度に整合させることができる。その結果、移植機を効率良くの移動させることができて、移植作業能率を向上させることができる。
【0048】
また、後部フレーム形成体13は、トランスミッション部7の左右側部よりそれぞれ外側方へ向けて伸延させた左右一対の伝動用軸ケース25,25と、各伝動用軸ケース25,25の外側端部に後端部を連動連結して前後方向に伸延させた左右一対の伝動ケース28,28と、両伝動ケース28,28の中途部間に両伝動用軸ケース25,25と略平行させて介設した連結用左右伸延片23,23と、同連結用左右伸延片23,23から前方へ向けて伸延させた左右一対の連結用前後伸延片24,24とから枠組み形成しているため、適切な剛性を確保することができる。
【0049】
しかも、後部フレーム形成体13の一部を形成する伝動ケース28,28の前端部に後輪4,4を連動連結することで、同後輪4,4により後部フレーム形成体13を主として支持させることができる。
【0050】
ここで、後部フレーム形成体13の後部を形成する車輪支持形成体15は、左右方向に伸延させた連結用左右伸延片23,23に、前後方向に伸延する左右一対の連結用前後伸延片24,24を介して、上記トランスミッション部7の左右側部から左右方向に伸延させた左右一対の伝動用軸ケース25,25を連結して枠組み形成しているため、車輪支持形成体15の剛性を高めることができて、支持強度を良好に確保することができる上に、伝動用軸ケース25,25を伸縮させることで後輪間隔を簡単かつ確実に調節することができる。しかも、剛性を高めて支持強度を良好に確保した車輪支持形成体15には、比較的重量物であるトランスミッション部7と原動機部8を集中的に配置することができて、座席6,6の配置自由度を大きくすることができる。
【0051】
この際、後部フレーム形成体13上であって後輪4,4の上方には、比較的重量物である座席6,6(作業者が着座した状態)とトランスミッション部7と原動機部8とが集中的に配設されるが、後部フレーム形成体13は強固な剛性を有するため、これら重量物を堅実に支持することができる。
【0052】
移植機Aを軽トラック等の荷台に積載して移送する際には、移植機Aの前・後輪3,4の車輪間隔をそれぞれ短縮調節することで、軽トラック等の荷台に移植機Aを積載することができる。また、移植作業時には、畝U幅に適応させて車輪間隔を適宜調節することで、移植機Aを、畝Uを跨いだ状態で堅実に自走させることができて、移植作業を効率良く行うことができる。
【0053】
また、図1,図2及び図4〜図7に示すように、左・右側前部フレーム形成体11,12の後部である後側形成片45,46と、連結用左右伸延本片23aの左右側部との間には、左右側座席6,6をそれぞれ支持する支持枠体60,60を前記伝動ケース28,28の内側方に位置させて着脱自在に架設している。
【0054】
(支持枠体60)
支持枠体60は、図8〜図10に示すように、前部形成片61と下部及び後部形成片62と上部形成片63とから内部に水タンク収容空間S1が保形されるように立体枠組み形成して、上部形成片63の上面部に座席6を載設する座席載設部64を形成すると共に、前部形成片61の下部に前方へ張り出し状に足載せ体65を支持する足載せ体支持部62cを形成している。
【0055】
前部形成片61は、上下方向伸延する四角形板状の本片61aと、同本片61aの左右側端縁部を前方へ延設して形成した左右側片61b,61bとから平面視略U字状に形成している。61cは、左右側片61b,61bに上下方向に一定間隔を開けて多数形成した取付位置調節孔である。
【0056】
下部及び後部形成片62は、上記本片61aの下端左右に、前後方向に伸延する左右一対の棒状片62a,62aの前端部を連設し、同棒状片62a,62aの中途部を上方に立ち上げて、両棒状片62a,62aの上端部間に上面開口で側面視略U字状の受け片62bを架設して形成している。ここで、受け片62bは、前部形成片61の上端部よりも上方に配置している。
【0057】
上部形成片63は、前部形成片61の左右側片61b,61bの上部間に枢軸63aを横架し、同枢軸63aに左右一対の上部棒状片63b,63bの前端部を連結して、両上部棒状片63b,63bを受け片62bと略同一高さまで立ち上げると共に、受け片62bの位置まで後方へ略水平に伸延させ、両上部棒状片63b,63bの後端部間に受け片62bと上方から係合・離脱自在に係合する係合片63cを一体的に形成している。
【0058】
そして、上部棒状片63b,63bの後方へ略水平に伸延する箇所を座席載設部64となして、同座席載設部64上に座席6を前後位置調節自在に載設している。
【0059】
しかも、上部形成片63は枢軸63aを中心に上下回動自在として、座席載設部64に載設した座席6が略水平となる使用位置(a)と、前方へ転倒させて起立状となる不使用位置(b)とに位置変更自在としている。この際、使用位置(a)では受け片62bに係合片63cが係合している。また、不使用位置(b)では受け片62bから係合片63cが離脱している。
【0060】
さらには、上部形成片63は、上部棒状片63b,63bの前部を枢軸63aから受け片62bと略同一高さまで立ち上げて形成しているため、座席6を不使用位置(b)に配置した際には、同座席6が枢軸63aよりも前方へオフセットされる。そのため、支持枠体60内に保形される水タンク収容空間S1の上面が大きく開放されて、同上面の上方から水タンクTを入れることも、又、上面を通して上方へ水タンクTを持ち上げて出すことも楽に行うことができる。なお、本実施例では水タンク収容空間S1内に二個の水タンクTを前後に隣接させて収容することができるようにしている。水タンクTの水は、後述する移植装置2の移植体内に給水手段(図示せず)を介して灌水用兼洗浄用に供給されるものである。
【0061】
また、下部及び後部形成片62の棒状片62a,62aは、前端部を前方へ伸延させて足載せ体支持部62cとなしている。そして、足載せ体支持部62cの上には多数の泥落とし孔65aを有する扁平板状の足載せ体65を載設して、同足載せ体65を前部形成片61の下部位置にて前方へ張り出し状となしている。
【0062】
下部及び後部形成片62の後側上部には係止片66を設けている。すなわち、係止片66は、左右一対の棒状片62a,62aの後側上部間に横長板状の取付片66aを取り付け、同取付片66aの左右側部と中央部から三つの突片66b,66b,66bを後方へ向けて突設して、これら突片66b,66b,66b間に係止ピン66c,66cを横架して形成している。
【0063】
なお、67は、前部形成片61と下部及び後部形成片62の左側ないしは右側の上部間に着脱自在に取り付けた水タンク配設位置規制体である。ここで、水タンク配設位置規制体67は、左側に配置する支持枠体60には左側上部に取り付ける一方、右側に配置する支持枠体60には右側上部に取り付けて、支持枠体60を左右側いずれにも共用することができるようにしている。
【0064】
上記のように構成した左右一対の支持枠体60,60は、機体フレーム5の左側部と右側部とに一定の間隔を開けて、着脱自在に取り付けることも、また、上下方向の取付位置を調節することもできるようにしている。
【0065】
すなわち、支持枠体60,60は、左・右側前部フレーム形成体11,12の後側形成片45,46と、連結用左右伸延本片23aの左右側部との間に配設するようにしている。図5及び図6に示すように、後側形成片45,46に連結ブラケット68を設けている。連結ブラケット68は後側形成片45,46に取り付けた取付片68aと、同取付片68aの左右側部から後方へ突設した連結用突片68b,68bとから平面視門型に形成している。そして、連結用突片68b,68bには左右方向に符合する連結孔68c,68cを形成している。
【0066】
このようにして、連結ブラケット68に前部形成片61を嵌合させることで、連結ブラケット68の連結用突片68b,68bの外側に前部形成片61の左右側片61b,61bを重合状態に配置して、連結孔68c,68cに所望の取付位置調節孔61c,61cを左右方向に符合させて、符合するこれらの孔61c,61c,68c,68c中に連結ピン69を抜き差し自在に貫通させることで、連結ブラケット68に前部形成片61を連結することができる。
【0067】
また、図5及び図6に示すように、連結用左右伸延本片23aの左右側部に立設した支持枠体支柱26,26は、上下方向に伸延する前片26a,26aと、同前片26a,26aの左右側端縁部から後方へ突状に突出させて形成した左右側片26b,26b,26b,26bとから平面視門型に形成している。そして、左右側片26b,26b,26b,26bには、前低後高に傾斜させて後端が開口する多数の係止溝26c,26c,26c,26cを上下方向に一定の間隔を開けて形成している。
【0068】
このようにして、支持枠体支柱26の所望の係止溝26c,26cに係止片66の係止ピン66c,66cを係止・離脱自在に係止させることができるようにしている。ここで、支持枠体60の左右共用化のために内外側に二つ設けた係止ピン66c,66cの内、内側の係止ピン66cを係止溝26c,26cに係止する。
【0069】
従って、機体フレーム5に支持枠体60を取り付ける際には、まず、支持枠体支柱26に係止片66を係止させ、その後に、連結ブラケット68に前部形成片61を連結することで、機体フレーム5に支持枠体60を取り付けることができる。また、反対の手順をたどることで、機体フレーム5から支持枠体60を取り外すことができる。そして、係止溝26cと取付位置調節孔61cとを選択することで、支持枠体60を所望の高さに調節することができる。
【0070】
この際、支持枠体60,60に一体的に設けた足載せ体65,65は、図1及び図2に示すように、左・右側前部フレーム形成体11,12の下側前部形成片41,42の内側に配置される。そして、支持枠体60を上下位置調節した場合にも、足載せ体65は、支持枠体60と一体的に上下位置調節される。
【0071】
上記のように、支持枠体60の内部に保形されている水タンク収容空間S1内に水タンクTを収容することで、座席6,6とトランスミッション部7と原動機部8に加えて水タンクTを左右後輪4,4間の上方に集中させて配設することができる。このように、重量物を左右後輪4,4間の上方に集中させて配設することで、機体の前後重心位置を左右後輪4,4間に近接させることができて、機体を安定走行させて、堅実な移植機能を確保することができる。しかも、水タンクTを支点となる後輪4,4の上方に配設しているため、後輪4,4を支点にして機体の後部を下降させることで、機体の前部を上昇させる機体の回行操作を、水タンクTの重量変化に拘わらず楽に行うことができる。
【0072】
また、支持枠体60には座席載設部64と足載せ体支持部62cを形成しているため、同座席載設部64に座席6を載設する一方、足載せ体支持部62cに足載せ体65を支持させることで、これら座席6と足載せ体65を簡単に配設することができる。この際、座席6と足載せ体65の相対的位置関係は支持枠体60を介して良好に確保することができる。
【0073】
そして、支持枠体60の上下方向の取付位置を調節自在としているため、同支持枠体60に支持される座席6と足載せ体65とを、座席6に着座する作業者の体型や作業姿勢、設定される移植装置2の移植作業高さ等に応じて一体的に適宜変更することができる。そのため、作業者は好みに応じて座席6の高さを設定して、楽な作業姿勢を採ることができる。その結果、作業者の疲労を軽減することができると共に、作業能率を向上させることができる。
【0074】
しかも、座席6の下方である比較的低位置にて水タンクTを支持枠体60から出し入れできるため、重量物である水タンクTを上げ下げして出し入れを行う水補給作業の重労働を軽減することができる。
【0075】
さらには、左・右側前部フレーム形成体11,12の後部と連結用左右伸延片23の左右側部との間に支持枠体60を着脱自在に架設するだけで、同支持枠体60に座席6を簡単かつ確実に支持させることができる。そして、支持枠体60を取り外すことで、伝動ケース28,28を介した後輪4,4の車輪間隔を適宜短幅調節することができる。また、支持枠体60内には、水タンクT等を収納可能な水タンク収容空間S1を確保することができると共に、同収納空間S1は比較的低地上高位置に形成されることになるため、同収納空間S1内に収納する水タンクT等の出し入れ作業を容易化することができる。
【0076】
また、支持枠体60の上部形成片63には、移植する苗を収容している予備苗台(図示せず)を着脱自在に取り付けて、同予備苗台と座席6との相対的な位置関係を略一定となすことができる。そのため、座席6の高さを支持枠体60を介して変更した場合にも、座席6に着座した作業者が、予備苗台から苗を取り出して移植装置2に供給する動作姿勢を略一定に保つことができて、作業者の疲労を軽減することができる。しかも、予備苗台と座席6は、両方共に支持枠体60に取り付けているため、近接配置することができる。従って、この点からも作業者の疲労を軽減することができる。
【0077】
上記したように、左右座席6,6は、図2及び図11に示すように、移植装置2の後方において、支持枠体60,60を介して機体フレーム5上に配置している。そして、左右座席6,6の間には昇降機構9の基部や前記原動機部8から移植装置2へ動力を伝達する伝動機構77の中途部等を配設するための配設空間S2を形成して、同配設空間S2内に各種操作手段を配設すると共に、同各種操作手段は左右のいずれの座席6,6に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置している。
【0078】
(配設空間S2)
配設空間S2内には前記形成体本体14を配設しており、同形成体本体14は前記したように四角形立体枠状に形成して、同形成体本体14の内部に配設空間S2の大部分をコンパクトに形成している。
【0079】
形成体本体14の内部に形成した配設空間S2内には、図4〜図7に示すように、前記基端部支持片20と伝動機構中継支持片21が配設される。そして、図11に示すように、基端部支持片20に昇降機構9の基端部を枢支して連結する一方、同昇降機構9の先端部に移植装置2の後部に設けた連結部78を枢支して連結している。また、昇降機構9の基端中途部と、連結用左右伸延片23の中央部から前方へ突設した左右一対の突出片79,79との間に、油圧ポンプ73に連通連結した昇降シリンダ80を介設している。このようにして、油圧ポンプ73により昇降シリンダ80を伸縮作動させることで、昇降機構9を介して移植装置2を昇降させることができるようにしている。
【0080】
伝動機構中継支持片21の上部には伝動機構77の中途部を形成する支軸片81を取り付けている。伝動機構77は、トランスミッション部7に連動連結した動力取出部82と、上記支軸片81に支持させた中継軸83の後端部との間に後側伝動軸84を介設すると共に、中継軸83の前端部と移植装置2の後部に設けた入力軸85との間に前側伝動軸86を介設している。このようにして、トランスミッション部7と移植装置2とを伝動機構77を介して連動連結している。
【0081】
また、形成体本体14の上面には四角形板状の上方閉塞体87を張設して、配設空間S2の直上方を閉塞している。そして、上方閉塞体87は、左右側座席6,6の座部6a,6aと略同一地上高にて略水平に張設して座席側操作台となして、同座席側操作台87ないしはその近傍に前記各種操作手段を配置している。105は形成体本体14の左右側面をそれぞれ閉塞する左・右側方閉塞体である。
【0082】
座席側操作台87上には、各種操作手段として、前記エンジン72を停止させるエンジン停止手段としてのエンジン停止ボタン88と、左・右後車輪への動力伝達をそれぞれ接続・切断する左・右側断続操作手段としての左・右サイドクラッチレバー89,90と、前記エンジン72からトランスミッション部7への動力伝達を接続・切断する主断続操作手段としての主クラッチレバー91とを配設している。
【0083】
そして、座席側操作台87の近傍に配置している各種操作手段として、移植装置2の後面側中央下部に、同移植装置2の植付深さを調節する植付深さ調節手段としての植付深さ調節レバー92を後方へ突出させて設けて、同植付深さ調節レバー92を着座姿勢にて上げ下げして調節操作することができるようにしている。また、座席側操作台87の後部上方には、株間を調節する株間調節手段としての株間調節ハンドル93を配設して、同株間調節ハンドル93を着座姿勢にて正・逆回転させて調節操作することができるようにしている。また、後側の支柱形成片18の右側上部には、自走装置1を増減速させる増減速手段としてのアクセルレバー104を設けて、同アクセルレバー104を着座姿勢にて前後方向に揺動させて増減速操作することができるようにしている。ここで、ハンドル操作姿勢では、これら植付深さ調節レバー92と株間調節ハンドル93とを操作不能となしている。
【0084】
前記ハンドル31にはハンドル側操作台を設けて、同ハンドル側操作台に各種操作手段を配置している。すなわち、ハンドル側操作台として、左側の形成片30の後部に左側レバーガイド体32を設け、右側の形成片30の後部に右側レバーガイド体33を設けると共に、レバー等支持兼補強体34の左側部に中間レバーガイド体94を設けている。そして、各種操作手段として、左側レバーガイド体32に主クラッチレバー95を設け、右側レバーガイド体33に、移植装置2への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段としての植付クラッチレバー96と、移植装置2を昇降する植付昇降手段としての植付昇降レバー97とを設け、中間レバーガイド体94に自走装置1を変速する変速操作手段としての変速レバー98を設けている。右側レバーガイド体33の内側部に支持板99を内方に張り出し状に延設して、同支持板99上にエンジン停止ボタン100を設けている。左右側の形成片30,30の後部には左・右サイドクラッチレバー101,102を設けている。右側の形成片30の後部にはアクセルレバー103を設けている。ここで、座席6に着座した姿勢では、これら操作手段を操作不能となしている。
【0085】
このように、前記ハンドル側操作台と座席側操作台には、それぞれ共通操作手段として、エンジン停止ボタン88,100と、左・右サイドクラッチレバー89,90,101,102と、主クラッチレバー91,95と、アクセルレバー103,104とを配設している。
【0086】
上記のように、各種操作手段を左右のいずれの座席6,6に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置しているため、座席6,6に着座した作業者が逐一自走装置から降りてハンドル31側まで移動する必要性がなくなると共に、速やかに各種操作手段を操作することができて操作性が向上する。
【0087】
そして、昇降機構9の基部や伝動機構77の上方を略水平に閉塞する上方閉塞体87を座席側操作台となしているため、作業者の手が誤って昇降機構9の基部や伝動機構77に触れるのを防止して安全性を確保することができる。その上、座席側操作台ないしはその近傍に各種操作手段を配置しているため、操作性を良好に確保することができる。
【0088】
また、ハンドル31に設けたハンドル側操作台にも各種操作手段を配置しているため、ハンドル操作姿勢と座席着座姿勢のいずれにおいても、適宜各種操作手段を操作することができる。
【0089】
しかも、ハンドル側操作台には自走装置1を変速する変速操作手段としての変速レバー98と移植装置2を昇降する昇降操作手段としての植付昇降レバー97と移植装置への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段としての植付クラッチレバー96を設けているため、ハンドル31を操作しながら移植機Aを所定の畝の位置まで移動させたところで、移植作業を開始する直前に、ハンドル側からこれらの操作手段を適宜操作することができる。なお、これら操作手段の操作は移植作業中には頻繁に行う必要性がない。また、座席側操作台の近傍には移植装置2の植付深さ調節手段としての植付深さ調節レバー92と株間調節手段としての株間調節ハンドル93を設けているため、移植作業中において、植付深さと株間の微妙な調節操作を適宜着座姿勢で行うことができる。
【0090】
ここで、移植作業を開始する直前に操作する必然性のある各操作手段は、ハンドル側操作台に設けると共に、座席6,6への着座姿勢ではこれら操作手段を操作不能となす一方、移植作業中に操作する必然性のある各調節手段は、座席側操作台の近傍に設けると共に、ハンドル操作姿勢ではこれら調節手段を操作不能となしているため、これら調節手段や操作手段の誤操作を防止することができると共に、この点からも操作性を向上させることができる。
【0091】
そして、エンジン停止手段としてのエンジン停止ボタン88,100と、左・右側断続操作手段としての左・右サイドクラッチレバー89,90,101,102と、主断続操作手段としての主クラッチレバー91,95と、増減速手段としてのアクセルレバー103,104を共通操作手段としてハンドル側操作台と座席側操作台にそれぞれ配設しているため、ハンドル31側に起立した姿勢でも、又、座席6,6に着座した姿勢でもこれらの手段を適宜操作することができる。特に、移植作業中において、座席6,6に着座したままこれらの手段を適宜操作することができるため、ハンドル31側に逐一移動する煩わしさがなくなって、移植作業能率を向上させることができる。
【0092】
特に、エンジン停止手段としてのエンジン停止ボタン88,100は、左右のいずれの座席6,6に着座した姿勢からでも操作できる座席側操作台上の位置に配置していると共にハンドル側操作台にも設けているため、エンジン停止ボタン88,100の操作性を良好に確保することができて、エンジン停止ボタン88,100を操作することで、適宜エンジン72を停止させることができる。従って、移植機Aを構成する自走装置1及び移植装置2を、速やかに緊急停止させることができて、安全性を良好に確保することができる。その結果、作業者に安心感を与えることができて、作業者の精神的疲労を軽減することができる。
【0093】
[移植装置2]
移植装置2は、図1,図2及び図11に示すように、野菜等の苗を供給する苗供給部110と、同苗供給部110から供給される苗を受けて畝Uに苗を移植する移植部111とを、四角形立体枠状に形成した取付枠体112に装備している。
【0094】
〔苗供給部110〕
苗供給部110は、図12〜図14に示すように、取付枠体112の上部形成枠片113上に搬送体114を略水平に配設し、同搬送体114の外周には搬送ガイド部115を形成して、搬送ガイド部115上にて苗搬送ポット連116を搬送ガイドしながら横長リング状に循環移動させるように構成している。
【0095】
(搬送体114)
搬送体114は、左右一対の駆動軸117と従動軸118をそれぞれ上下方向に軸線を向けて対向させて配置し、駆動軸117の上部に設けた駆動スプロケット119と、従動軸118の上部に設けた従動スプロケット120とに間に連動チェン121を巻回して、駆動軸117の上端にはスプロケット状の左側回転片122を取り付ける一方、従動軸118の上端にはスプロケット状の右側回転体123を取り付けている。ここで、左・右側回転体122,123は周縁部に多数の凹部を形成してスプロケット状となしており、各凹部は後述する各ポット本体135の外周面に係合する半円弧凹状に形成している。124は搬送体駆動用伝動機構である。155は、左・右側回転体122,123間に配置したカバー体である。
【0096】
(搬送ガイド部115)
搬送ガイド部115は、図13及び図15に示すように、座席6,6側に近接して右から左方向に直線状に移動する苗補給路Xと、座席6,6から離隔する前方において左から右方向に直線状に移動する苗供給路Yと、これら苗補給路Xと苗供給路Yの両側端部を接続する左右の円弧路Z,Zを備えており、本実施例では苗供給路Yにおいて2条分づつ計4条分の苗を順次落下させて供給するようにしている。図15に示すP1〜P4は、それぞれ後述する苗搬送ポットの底蓋を開蓋させる第1〜第4開蓋位置である。そして、第1〜第4開蓋位置P1〜P4は、左右幅方向に伸延する仮想同一直線状にて略均等の間隔を開けて配置している。
【0097】
すなわち、搬送ガイド部115は、図15に示すように、略同一平面上において、苗補給路Xと左右の円弧路Z,Zに沿わせて棒状の線材を配置して摺動・支持片125を形成し、苗供給路Yに沿わせて直線状で棒状の線材を配置して第1〜第3係合・支持片126,127,128を形成している。
【0098】
そして、第1係合・支持片126は左右方向に伸延させて前方に配置し、その後方に平行状態に対向させて第2・第3係合・支持片127,128を左右方向に伸延させて仮想同一直線状に配置している。
【0099】
しかも、第1係合・支持片126の始端部である左側端部126aは、摺動・支持片125の終端部である左側端部125bと前後方向に一部重合状態に配置している。第1係合・支持片126の終端部である右側端部126bは、第3開蓋位置P3の近傍に配置している。第2係合・支持片127の始端部である左側端部127aは、摺動・支持片125の終端部である左側端部125bと前後方向に非重合状態にて第1開蓋位置P1の近傍に配置している。第2係合・支持片127の終端部である右側端部127bは、第2開蓋位置P2の近傍に配置している。第3係合・支持片128の始端部である左側端部128aは、下方へ傾斜状に折曲させたスロープ状に形成して、第2係合・支持片127の右側端部127bと一定幅だけ離隔させて配置している。第3係合・支持片128の終端部である右側端部128bは、第4開蓋位置P4の近傍に配置している。125aは、摺動・支持片125の始端部である右側端部であり、下方へ傾斜状に折曲させてスロープ状に形成している。
【0100】
また、搬送ガイド部115の上方には、図12〜図14に示すように、棒状のガイド片129をリング状に配置している。130,131,132は支持片連結ブラケット、133はガイド片支持ブラケットである。
【0101】
(苗搬送ポット連116)
苗搬送ポット連116は、図12〜図14に示すように、個別に苗を収容して搬送する多数のカップ状の苗搬送ポット134の周壁同士を連結して無端環状に形成している。
【0102】
そして、苗搬送ポット134は、上下方向に軸線を向けた筒状のポット本体135と、同ポット本体135の搬送方向側の下端に底蓋136の一側端部を取り付けて形成している。
【0103】
ここで、図16及び図17にも示すように、ポット本体135の搬送方向側中途部には上下二又状に連結片137,137を突設する一方、ポット本体135の搬送方向とは反対側中途部には連結片137,137間に嵌入する連結片138を突設して、これら連結片137,137,138にそれぞれ形成した連結孔(図示せず)を介して連結ピン139を上下方向に貫通させて連結している。下側の連結片137よりポット本体135の外周面に沿わせて、張り出し体140を外方へ張り出し状(鍔状)に膨出させて形成している。そして、これら張り出し体140の上面に沿わせて前記ガイド片129を苗搬送ポット連116の外周側にリング状に配置している。
【0104】
このようにして、苗搬送ポット134の姿勢が垂直に起立した状態から循環移動する内周側に傾倒される状態に変更されそうになった際には、張り出し体140を介してガイド片129により苗搬送ポット134の姿勢変更が規制され、また、循環移動する外周側に傾倒される状態に変更されそうになった際には、ガイド片129を介して苗搬送ポット134の姿勢変更が規制されるようにしている。
【0105】
ここで、苗の種類によっては高さの高い苗(例えば、タマネギ)があるが、このような苗は苗搬送ポット134の上端開口部135aから上方へ大きく突出した状態で、同苗搬送ポット134にもたれかかるために、苗搬送ポット134の姿勢が垂直に直立した状態から循環移動する内周側又は外周側に傾斜倒されそうになるが、上記のように各苗搬送ポット134の循環移動時の姿勢を良好に保つことができるため、苗搬送ポット連116の循環移動である搬送性を良好に確保することができる。
【0106】
また、ポット本体135には、図17に示すように、上下方向に軸線を向けた筒状の増設ポット体141を上方から抜き差し自在に嵌入させて、苗搬送ポット134の筒長を変更自在となしている。
【0107】
このようにして、苗の高さが苗搬送ポット134の上端開口部135aから大きくはみ出してもたれかかる、ないしは、垂れる位に高い場合には、増設ポット体141をポット本体135内に嵌入させることで、苗搬送ポット134の筒長を長くすることができる。そのため、苗搬送ポット134に収容(投入)した苗が苗搬送ポット134の上端開口部135aから大きくはみ出してもたれかかる、ないしは、垂れるのを防止することができて、底蓋136の開蓋時における移植部111への苗の受け継ぎを的確に行うことができる。その結果、苗を移植部111に供給する苗供給部110の苗供給効率を向上させることができる。
【0108】
底蓋136は、図17に示すように、ポット本体135の下端外径と略同一径の円板形状となして、ポット本体135の搬送側下端部より垂設した枢支片142に、底蓋136の周端面より延設した突片143を、搬送方向(移動方向)と直交する方向に軸線を向けた枢支ピン144により枢支している。枢支ピン144にはトルクスプリング145を巻回して、底蓋136の他側端部側を下方へ回動させるように弾性付勢して、ポット本体135の下端開口部135bを開放する開蓋状態となるようにいる。
【0109】
そして、所定の苗搬送ポット134に設けた底蓋136には搬送(移動方向)と略直交する方向に伸延するピン状の係合片147を設けている。すなわち、第1の苗搬送ポット134の係合片147は、底蓋136の周端面からは突出させていない。第2の苗搬送ポット134の係合片147は、底蓋136の周端面から後方に突出させて後方係合突片147bを形成している。第3の苗搬送ポット134の係合片147は、底蓋136の周端面から前方に突出させて前方係合突片147aを形成している。第4の苗搬送ポット134の係合片147は、底蓋136の周端面から前方及び後方に突出させて前方係合突片147aと後方係合突片147bを形成している。また、前方係合突片147aは、摺動・支持片125上に係合状態にて摺動移動する一方、後方係合突片147bは、第1係合・支持片126ないしは第2係合・支持片127上に係合状態にて摺動移動するようにしている。
【0110】
このようにして、第1の苗搬送ポット134の底蓋136は、第1開蓋位置P1にて開蓋し、第2の苗搬送ポット134の底蓋136は、第2開蓋位置P2にて開蓋し、第3の苗搬送ポット134の底蓋136は、第3開蓋位置P3にて開蓋し、第4の苗搬送ポット134の底蓋136は、第4開蓋位置P4にて開蓋するようにしている。そして、苗搬送ポット連116は、第1〜第4の苗搬送ポット134,134,134,134の順序で一組として無端環状に形成すると共に、循環移動させることで、直ぐ前に先行する組の第2の苗搬送ポット134の底蓋136が第2開蓋位置P2にて開蓋するタイミングと、直ぐ後続組の第1の苗搬送ポット134の底蓋136が第1開蓋位置P1にて開蓋するタイミングを同期させることができる一方、直ぐ前に先行する組の第4の苗搬送ポット134の底蓋136が第4開蓋位置P4にて開蓋するタイミングと、直ぐ後続組の第3の苗搬送ポット134の底蓋136が第3開蓋位置P3にて開蓋するタイミングを同期させることができるようにしている。
【0111】
ここで、搬送体114を棒状の第1〜第3係合・支持片126,127,128と棒状の摺動・支持片125とで構成して、苗搬送ポット134の底蓋136に突設した前・後方係合突片147a,147bと上記係合・支持片126,127,128との係合が解除されることで底蓋136が所定の開蓋位置にて開蓋するようにし、また、底蓋136は摺動・支持片125の右側端部125aに沿って搬送されることで閉蓋するようにしているため、苗供給部110の構造が簡易となると共に機体の軽量化が図れて、製造コストも低減化することができる。
【0112】
しかも、従来板状に形成していた搬送体に比べて、搬送体114を棒状体にて構成することで、同搬送体114上に飛散土や埃等が溜まり難くすることができて、係合・支持片126,127,128上での前・後方係合突片147a,147bの摺動移動性を良好に確保することができる。その結果、前・後方係合突片147a,147bを介して底蓋136が開蓋されることでポット本体135から苗が供給される苗供給部110の動作タイミングと、供給される苗を受ける移植部111の動作タイミングが適応して、苗の受け継ぎさらには移植が的確になされる。また、搬送体114を頻繁に清掃する手間を軽減することができる。
【0113】
さらには、二本の棒状の係合・支持片126,127を略平行させて配置することで、底蓋136の開蓋位置する箇所を移植条数に応じて適宜増やすことができる。しかも、構造の簡易さと機体の重量軽減は確保することができる。
【0114】
〔移植部111〕
移植部111は、図1〜図3及び図11に示すように、取付枠体112に左右一対の移植ユニット150,150を設け、各移植ユニット150,150は、左右一対の移植体151,151と、これら移植体151,151を上昇させた受け継ぎ位置と下降させた移植位置との間で昇降させる移植用昇降機構152,152とを具備している。
【0115】
そして、計4つの移植体151,151,151,151は、それぞれ前記した第1〜第4開蓋位置P1〜P4の直下方に配置して、その近傍位置を苗の受け継ぎ位置としている。153は覆土輪である。
【0116】
また、移植用昇降機構152は、前記した植付深さ調節レバー92を調節操作することで、下降位置を適宜変更して苗の植付深さを調節することができる。
【0117】
このようにして、各移植ユニット150,150が2条分づつ計4条分の移植作業ができるように構成している。
【産業上の利用可能性】
【0118】
操作性の良い移植機を提供することができる。
【符号の説明】
【0119】
A 移植機
1 自走装置
2 移植装置
3 前輪
4 後輪
5 機体フレーム
6 座席
7 トランスミッション部
8 原動機部
9 昇降機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
畝を跨いだ状態で自走可能とした自走装置に、苗の移植作業を可能とした移植装置を設け、
自走装置は、左右一対の前輪と後輪との間に機体フレームを横架し、同機体フレーム上に座席とトランスミッション部と原動機部とを配設し、
移植装置は、座席の前方に昇降機構を介して昇降自在に配置している移植機であって、
座席は、移植装置の後方に左右一対配置して、両座席間に上記昇降機構の基部や前記原動機部から移植装置へ動力を伝達する伝動機構を配設するための配設空間を形成し、同配設空間内に各種操作手段を配設すると共に、同各種操作手段は左右のいずれの座席に着座した姿勢からでも操作できる位置に配置したことを特徴とする移植機。
【請求項2】
前記配設空間内において、前記昇降機構の基部や前記伝動機構の上方を略水平に張設した上方閉塞体で閉塞して座席側操作台となし、
同座席側操作台ないしはその近傍に前記各種操作手段を配置したことを特徴とする請求項1記載の移植機。
【請求項3】
機体フレームの後部には機体を歩行しながら操向操作するためのハンドルを設け、同ハンドルにはハンドル側操作台を設けて、同ハンドル側操作台に各種操作手段を配置したことを特徴とする請求項2記載の移植機。
【請求項4】
前記座席側操作台の近傍には、各種操作手段として前記移植装置の植付深さ調節手段と株間調節手段を設けると共に、ハンドル操作姿勢ではこれら調節手段を操作不能となす一方、
前記ハンドル側操作台には、各種操作手段として前記自走装置を変速する変速操作手段と前記移植装置を昇降する昇降操作手段と移植装置への動力伝達を接続・切断操作する断続操作手段を設けると共に、座席への着座姿勢ではこれら操作手段を操作不能となしたことを特徴とする請求項3記載の移植機。
【請求項5】
前記ハンドル側操作台と座席側操作台には、それぞれ共通操作手段として、原動機部のエンジンを停止させるエンジン停止手段と、左・右後車輪への動力伝達をそれぞれ接続・切断する左・右側断続操作手段と、前記原動機部からトランスミッション部への動力伝達を接続・切断する主断続操作手段を配設したことを特徴とする請求項4記載の移植機。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate