説明

空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための方法および装置

本発明は、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法およびそのための装置に関し、そのような実施形態においては、装置は、一端においてフレームに嵌合され、他端においてプラットフォームに嵌合された、少なくとも1つの移動アームを含み、プラットフォームは、測定または較正される対象物に取り付けられることができ、プラットフォームを取り付けられた対象物が動いている間に、少なくとも1つの移動アームの個々の部材、フレームおよびプラットフォームの相対的な位置が読み取られ、測定されたデータは、対象物の位置を決定するために、または対象物を較正するために使用される。測定および/または較正装置のプラットフォームを測定または較正対象物に取り付けると直ちに、これらの接合された部分は、対象物の駆動装置によって起動され、対象物の作動空間の範囲内で任意の動きを行い、その一方で、装置の個々の部材の相対的な位置に対応する量が収集され、空間内の対象物の位置の決定または較正のために使用される。測定または較正対象物を有するプラットフォームが動いている間に測定された量の数は、装置の自由度の数より少なくとも1大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための方法および装置に関する。本装置は、一端でフレームにヒンジ接続されており、他端を介して測定または較正対象物に実装されるプラットフォームに取り付けられている、少なくとも単一の移動アームからなり、それによって、装置は、装置の個々の部材の相対的な位置を読み取るためのセンサを具備している。
【背景技術】
【0002】
空間内の点、対象物、または集合体の位置の決定または較正は、工作機械、ロボット工学、建築などの多くの技術分野における重要なパラメータを代表するものである。
【0003】
点、対象物または集合体(以下において、これら3つの用語全ては、「対象物」という単一の用語によって置き替えるものとする)の位置の測定または較正の方法は、1つまたは複数の測定システムと対象物上に置かれた基準素子との間の単一もしくは複数の距離を決定すること、または、測定システムと基準素子とを接合している線の間の角度もしくは基板(フレーム)などに対する角度を測定することに基づく。次いで、対象物の位置は、例えば三角測量または三角法によって測定された量の間の幾何学的な関係を求めることによって決定される。
【0004】
点の位置は、3つのデカルト座標によって定義され、その一方で、物体の位置は、6つの座標(3つの位置座標および3つの角度座標)によって定義され、その一方で、集合体の位置は、1から多数の範囲の様々な数の座標によって定義され得る。用語「集合体」は、例えば、相互に連結された空間内の物体を意味し得る。
【0005】
対象物の位置を決定する現行の方法は、空間内の点、対象物または集合体の位置を定義する座標の数に等しい空間内の対象物の自由度の数と同じ数の値を測定することに依存している。
【0006】
複数の値を測定することは、複数の値のそれぞれは、実際には一定の誤差を伴うため、結果的に対象物の位置決定の精度が、(誤差蓄積の影響のために)単一の距離または角度を測定する際の精度よりも、格段に低いものとなる。
【0007】
空間内の対象物の位置を決定するこれらの方法の更なる欠点は、準備費用が高くつくことである。これは、測定装置の製造、較正および調整が極めて正確でなければならないこと、ならびに、測定のための初期位置を設定するために、測定自体の準備に時間がかかることによる。
【0008】
空間内の対象物の位置を測定することの上述の欠点を部分的に修正することは、基板に実装された4つのレーザ干渉計から問題の対象物の距離を同時測定することと、空間内の対象物の位置を決定するためだけでなく、レーザ干渉計の初期距離および初期位置を決定するためにも、続いて過剰決定(overdetermine)の方程式を解くこととを備える解決策によって可能である。しかし、これでは、空間内の点の位置を求めることが可能になるだけであり、対象物の配向を求めることはできない。対象物の決定された位置の、結果として得られる精度は、個々のレーザ干渉計からの初期距離の測定の精度より劣っており、不十分である。更に、本方法では、空間内の点の位置を決定することが可能になるだけであり、対象物の配向を決定することはできない。
【0009】
空間内の対象物の位置を決定する現行の方法は、主に、レーザ干渉計を最もよく用いて、距離を測定することに基づいており、それによって問題の対象物の表面の個々の点の座標が決定される。主にレーザ干渉計の費用が原因となっている、このかなり費用のかかる測定方法に加えて、干渉計のそれぞれのための個々の駆動装置を含む、測定装置の非常に多くの構成要素を使用する必要がある。
【0010】
したがって、レーザトラッカが開発されており、これは、レーザ干渉計による反射体からの距離だけでなく、レーザ干渉計のビームの角度位置をも測定し、球座標で空間内の反射体の点の位置を計算する。この装置に関する問題は、この装置は、空間内の反射体の点の位置を決定する際に、部分測定の精度値と比較して精度が劣ることにあるが、これは、測定の誤差の蓄積によるものである。この装置の更なる欠点は、この装置が、空間内の点の位置の3自由度しか同時に決定できないことである。この装置では、空間内の対象物の位置の6自由度の決定ができない。
【0011】
測定の更なる技術は、カメラまたは光感知素子による画像キャプチャを有する光学イメージングを採用している。これらは、精度がレーザ干渉計の精度より劣っている低精度という問題を起こしている。また、空間内の対象物の位置の6自由度を同時に決定することができない。
【0012】
空間内の対象物の位置を測定または較正するための更なるよく知られている装置は、座標測定機械である。再度、この装置の欠点は、空間内の対象物の位置の6自由度を同時に決定することができないことである。この装置の更なる欠点には、装置の作動空間に近づきにくいことと、制御された駆動装置を採用する必要があることと、装置が重く寸法が大きいこととが含まれる。
【0013】
これらの理由により、空間内の対象物の位置を較正するための技術が開発されており、これは、ビームまたは四面体に実装された正確な球などの予め製造された固定物の位置を測定することに基づいている。再度、これらの問題には、空間内の対象物の位置の6自由度を同時に決定することができないことと、全作動空間に達することができないこととが含まれる。
【0014】
空間内の対象物の位置を測定または較正するための更なるよく知られている装置は、すべり継手によって接続された少なくとも2つの部品からなる測定アームを含む。アームは、一端でプラットフォームに自在継手によって取り付けられおり、その一方で、アームの他方の端部は、回転するようにフレームに固定されており、そのために、測定または較正対象物にプラットフォームを実装することは、アームで対象物を所定の軌道に沿って誘導することを伴い、その一方で、このような動作の間に、回転の中心からの対象物の距離が測定され、この距離の読みが、空間内の対象物の位置を決定するために、またはその較正のために使用される。このような測定アームを使用する同様の知られている装置が、上述と同じ原理を採用しているが、これらの同様の知られている装置は、対象物が円周に沿って移動しないという点において異なる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の目的は、他の知られている装置と比較して、測定対象物の位置の、より高精度な決定を提供する、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための方法および装置を提供することであり、この装置は、より単純であり、かつ必要とする投資費用がより低く、その一方で、関連する量の測定をより単純にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明による空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法の原理は、測定および/または較正装置のプラットフォームを測定または較正対象物に取り付けると直ちに、これらの接合された部分は、対象物の駆動装置によって起動され、対象物の作動空間の範囲内で任意の動作を行い、その一方で、装置の個々の部材の相対的な位置に対応する量が、空間内の対象物の位置を決定または較正するために読み取られかつ使用されることにある。測定または較正対象物を有するプラットフォームが動作している間に測定された量の数は、装置の自由度の数より、少なくとも1大きい。
【0017】
空間内の対象物の測定および/または較正の前に、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置の較正が、装置のプラットフォームに取り付けられた対象物の様々な動作によって実施され、装置の個々の部材の相対的な位置に対応する量が読み取られる。このように読み取られた量に基づいて、測定または較正対象物に対する測定または較正装置の相対的な位置は、装置のフレームに対する装置の移動アームの継手の相対的な位置と共に決定されるが、測定または較正対象物を有するプラットフォームが動作している間に測定される量の数は、装置の自由度の数より、少なくとも1大きい。
【0018】
測定または較正対象物を取り付けられたプラットフォームが動作している間の、1つまたは複数の測定値は、装置の2つの部材の相対角度を示すことが好ましい。少なくとも1つの移動アームの運動学的な構造により、空間内の対象物の1より大きい自由度を同時に決定することができる。これは、少なくとも1つのアーム上で、2つの距離および/または角度の測定を行うことによって、最もよく達成される。
【0019】
本発明による空間内の対象物の位置を測定かつ較正するための装置の原理は、アームの個々の部分の、ならびに/または、アームの個々の部分およびフレームおよび/またはプラットフォームの間の、ならびに/または、プラットフォームおよびフレームの間の、相対的な位置を読み取るための装置の部材間の個々の点の間の距離または個々の角度変位を測定するためのセンサの数が、装置の自由度の数より高いことにある。
【0020】
少なくとも1つのアームがすべり継手でない接続によって、フレームとプラットフォームとに取り付けられており、それによって、アームは、ヒンジまたはすべり継手によって相互に接続された少なくとも2つの部品からなっている、または、アームのうちの少なくとも1つが、継手によってフレームとプラットフォームとに取り付けられており、それによって、フレームまたはプラットフォームへの継手は、すべり継手を介してフレームまたはプラットフォームに実装されており、かつアームは、自在継手またはすべり継手によって接合された単一または複数の部分からなる。
【0021】
本発明による空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための方法および装置の利点は、方法および装置を単純化し、測定および/または較正対象物の駆動装置を使用できるようにし、かつその投資費用を削減することである。また、測定の数が装置の自由度の数より大きいため、結果的に、空間内の対象物の位置の測定および/または較正の精度がより高度になる。
【0022】
添付の図面は、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置の略図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1によると、装置は、フレーム6からなり、このフレーム6に、移動アーム1が回り継手によって取り付けられている。アーム1は、アーム1とフレーム6との間に実装された自在継手4の中で、垂直軸および水平軸両方のまわりに回転する。概して、2つの回転軸のまわりに回転し、かつ摺動路5が嵌合されている。アーム1の他端は、球継手によってプラットフォーム2に取り付けられている。3つのアーム1が、プラットフォーム2に取り付けられているが、これは、プラットフォーム2の動作が、6自由度を有することを意味している。測定または較正の間、測定対象物3は、プラットフォーム2にしっかりと取り付けられている。更に、装置は、アーム1の水平角度位置および垂直角度位置と、摺動路5におけるアームの変位との両方を測定するためのセンサ7を含む。
【0024】
図2によると、3つのアーム1は、図1に示すのと同様のやり方でプラットフォーム2に取り付けられており、その一方で、継手4は、垂直軸および水平軸両方のまわりで回転し、かつフレーム6上の摺動路5に沿って摺動する。更なる摺動路5をこの装置の配置例に組み込むことにより、個々のアーム1内に組み込まれた摺動路5がなくなっている。概して、摺動路5は、単一の平面内になくてもよく、その代わりに、摺動路5は、フレーム6の異なる平面内にあってもよい。
【0025】
図3によれば、個々のアームは、図1と同様のやり方でフレーム6に実装されているが、アーム1内の摺動路は、自在継手10に置き替えられている。アーム1の部品9の相対的な角変位もまた、センサ7によって読み取られる。上述の全ての実施形態は、6自由度を有するプラットフォーム2の同時動作を可能にする。
【0026】
図4から図6は、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置の代替実施形態を例示しており、図4は、自在継手によって、フレーム6とプラットフォーム2との両方に取り付けられたアーム1のうちの1つを示しており、アーム1の個々の部品9も、同様に自在継手によって接合されている。図4と異なり、図5は、更なるアーム1を示しているが、このアーム1は、摺動路5によってフレーム6とプラットフォーム2との両方に実装されており、その一方で、更なる摺動路5が、アーム1の2つの部品の間に配置されており、ここで、この更なる摺動路5は、フレーム6から見て、第1の部分と第2の部分との間にある。このアーム1の2つの部品が、継手4によって接合されている。
【0027】
図6は、フレーム6とプラットフォーム2との間の単一のアーム1を示しており、このアーム1は、自在継手4によって接合された複数の部品9を含み、センサ8は、装置の異なる部分の間にある点の相対的な位置を読み取るために使用される。ここには、特に、フレーム6とアーム1の第1の部分との間の点の相対的な位置を読み取るための1つのセンサ8と、アーム1の第2の部分と第4の部分との間の点の相対的な位置を読み取るための更なるセンサ8と、アーム1の第4の部分とプラットフォーム2との間の点の相対的な位置を読み取るための第3のセンサ8と、フレーム6とプラットフォーム2との間の点の相対的な位置を読み取るための更なる2つのセンサ8とがある。
【0028】
アーム1のいずれの継手4も、摺動路5と置き替えられることができ、また逆に、任意の摺動路5は、継手4と置き替えられ得る。
【0029】
本発明の全ての実施形態において明らかであるように、センサ7は、アーム1の個々の部品9(隣接する部分どうし、または、概して、アーム1の任意の2つの部品9)の間の、または、アーム1の部品9とフレーム6との間の、または、アーム1の部品9とプラットフォーム2との間の、または、プラットフォーム2とフレーム6との間の、個々の距離または角変位を読み取り、その一方で、点の相対的な位置のためのセンサ8は、装置の任意の点の間の距離を読み取る。
【0030】
本発明による装置の大きな特徴は、装置の個々の部材の相対的な位置を読み取るためのセンサの数が、装置の自由度の数よりも大きいという条件である。典型的には、装置の自由度の数は、プラットフォームの自由度の数に合致しているが、場合によっては、装置の自由度の数がプラットフォームの自由度の数より大きい場合がある。図5に示される装置は、アーム1が複数の部品9からなり、したがって、より多くの自由度を装置に与えている一例となり得る。
【0031】
空間内の対象物の位置を測定または較正する方法に関する更なる大きな特徴は、装置が測定または較正対象物の作動または操作空間の実質的な部分にわたって動作している間に、装置の個々の部分間の距離と角関係とを測定することであり、全てのセンサによる測定量は、冗長条件を満たすように、装置に含まれる全てのセンサから同時に読み取られる。次に、好ましい配置は、装置のある2つの部材の相対的な角度位置を読み取るために使用される、少なくとも1つのセンサを含む。
【0032】
空間内の対象物(分かりやすくするために、以後、対象物は、検査対象物と呼ぶ)の測定または較正のために上述の装置を使用することは、それ自体は較正されていない本装置の使用を伴ってもよい。装置の実際の較正は、検査対象物の測定および/もしくは較正のために装置を使用する前に行われてもよく、または、装置の自動較正が、検査対象物の測定および/もしくは較正と共に行われてもよい。
【0033】
検査対象物の測定および/または較正は、装置の上述した自動較正を含み、以下のステップを伴う。
1.装置のプラットフォームは、例えば、生産機械のスピンドルまたは把持部であってもよい検査対象物に、しっかりと取り付けられなければならない。
2.次いで、生産機械は、スピンドルまたは把持部がそれ自体の駆動装置によって作動空間の主要部分にわたって動くことにより、様々な動作を行う。用語「様々な動作」とは、取り付けられた対象物を有するプラットフォームが、作動空間の実質的な部分にわたって動き、検査対象物の位置を決定かつ/または較正するための根拠の確かな(well−founded)組の方程式の取得を可能にすることを伴い、同時に、装置の全てのセンサによる能動測定を伴うような動作のことを指す。このような動作の間、読み取られた測定量の数は、自由度の数より少なくとも1大きくなければならない。
3.全ての測定量に基づき、測定装置の結合条件を記述している過剰決定の方程式の組から、生産機械に対する測定装置の位置が、測定装置の移動アームの支持要素の相対的な位置と共に決定され、自動較正、すなわち測定装置の位置の決定が行われる。
4.この自動較正が行われると直ちに、装置のプラットフォームに連結された生産機械などの検査対象物が、再度、スピンドルまたは把持部が作動空間にわたって動くことにより様々な動作を行う。このような動作の間、収集された測定量の数は、再度、装置の自由度の数より少なくとも1大きい数でなければならない。
5.このように測定された冗長量に基づいて、検査対象物の位置または検査対象物の較正は、測定装置の結合条件を記述している過剰決定の方程式の組から決定される。
【0034】
空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための実際の装置が、検査対象物の測定または較正のために使用される前に既に較正されている場合には、検査対象物の実際の測定および/または較正は、ポイント4から行われるべきである。すなわち、作動空間の主要部分にわたって繰り返される様々な動作は、装置のプラットフォームに取り付けられた生産機械または生産機械のスピンドルもしくは把持部などの検査対象物によって行われる。このような動作の間、収集された測定量の数は、再度、装置の自由度の数より少なくとも1大きくなければならない。このように測定された冗長量に基づいて、検査対象物の位置または検査対象物の較正は、測定装置の結合条件を記述した過剰決定の方程式の組から決定される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】可能な代替例のうちの1つを提示している。
【図2】更なる可能な代替例を示す。
【図3】更なる可能な代替例を示す。
【図4】更なる可能な代替例を示す。
【図5】更なる可能な代替例を示す。
【図6】更なる可能な代替例を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端においてフレームに、他端においてプラットフォームに実装された少なくとも1つの移動アームを使用し、プラットフォームが、測定または較正される対象物に取り付けられることができ、それによって、プラットフォームを取り付けられた対象物が動いている間に、少なくとも1つの移動アームの個々の部材、フレームおよびプラットフォームの相対的な位置が読み取られ、測定されたデータが、対象物の位置の決定のためにまたは対象物の較正のために使用される、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法であって、測定および/または較正装置のプラットフォームを測定または較正される対象物に取り付けると直ちに、これらが対象物の駆動装置によって対象物の作動空間にわたって動くことにより任意の動作が行われ、装置の個々の部材の相対的な位置に対応する量が収集され、空間内の対象物の位置の決定のためにまたは対象物の較正のために使用され、その一方で、測定または較正対象物を有するプラットフォームが動作している間に測定された値の数が、装置の自由度の数より少なくとも1大きいことを特徴とする、方法。
【請求項2】
対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置の較正が、プラットフォームを取り付けられた対象物の様々な動作によって行われ、それによって、装置の個々の部材の相対的な位置に対応する量が収集され、測定または較正対象物に対する測定または較正装置の位置を決定するための根拠として使用され、装置のフレームに対する装置の移動アームの継手の相対的な位置が決定され、その一方で、測定または較正対象物を有するプラットフォームが動作している間に測定された量の数が、装置の自由度の数より少なくとも1大きいことを特徴とする、請求項1に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法。
【請求項3】
測定または較正対象物を有するプラットフォームが動作している間に測定された少なくとも1つの測定値が、装置の2つの部材の相対的な角度位置を表していることを特徴とする、請求項1および2に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法。
【請求項4】
少なくとも1つの移動アームの運動学的な構造により、空間内の対象物の1より大きい自由度の同時決定が可能になることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための方法および装置。
【請求項5】
距離および/または角度の2つの測定が、少なくとも1つのアーム上で実施されることを特徴とする、請求項4に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正する方法。
【請求項6】
一端でフレームにヒンジ接続され、他端を介して、測定または較正対象物に実装されるプラットフォームに取り付けられた、少なくとも1つの移動アームからなり、それによって、装置が装置の個々の部材の相対的な位置を読み取るためのセンサを具備している実施形態による、空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置であって、アーム(1)の個々の部分の、ならびに/または、アーム(1)の個々の部分およびフレーム(6)および/またはプラットフォーム(2)の、ならびに/または、プラットフォーム(2)およびフレーム(6)の相対的な位置を読むためのセンサ(7および/または8)の数が、装置の自由度の数より大きいことを特徴とする、装置。
【請求項7】
少なくとも1つのアーム(1)が、フレーム(6)とプラットフォーム(2)とに非すべり継手によって接合されており、ヒンジ接続または摺動接続された少なくとも2つの部品からなることを特徴とする、請求項6に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置。
【請求項8】
少なくとも1つのアーム(1)が、フレーム(6)とプラットフォーム(2)とにヒンジ接続されており、それによって、フレーム(6)またはプラットフォーム(2)を有する継手が、すべり継手によって、フレーム(6)またはプラットフォーム(2)に取り付けられており、アーム(1)が、相互にヒンジ接続または摺動接続された単一または複数の部分からなることを特徴とする、請求項6に記載の空間内の対象物の位置を測定かつ/または較正するための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−522559(P2009−522559A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548921(P2008−548921)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/CZ2006/000093
【国際公開番号】WO2007/076731
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508091074)
【出願人】(508092668)イノメカ・エス・エル・オー (1)
【Fターム(参考)】