説明

縦方向固有感覚受容性、外受容性、圧受容性および/もしくは反射性刺激用足底部材

足裏の筋骨、筋膜および/もしくは血管障害を矯正するための、固有感覚受容性、該受容性、圧受容性および/もしくは反射学的刺激を行う足底部材(1)は、歩行時に弾性変形することにより刺激を行うべく足裏の適宜の領域に配置された複数の刺激部材(11〜13,16〜17,18)を有し、また刺激部材が、複数の弾性的に変形可能の膨出部(11〜13,16〜17)および足裏に実質的に直交する方向に延在する複数のつる巻きバネ(18)で構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筋骨、筋膜および/もしくは血管などの障害を矯正するための足裏の固有感覚受容性刺激、外受容性刺激、圧受容刺激および/もしくは反射性刺激に使用されるに適した種類の足底部材に関する。周知のように、足底反射性医学は、足底弓を維持するための所謂内因筋肉付着部に略相当する、足裏の所定の場所を刺激する点にあり、この刺激により、治療目的で人体の一般的生理に対して作用させることが可能である。特に、傾上姿勢奇形の治癒矯正が可能となる。
【背景技術】
【0002】
以上の主旨の足底部材を装入あるいは装着した靴を患者が履くだけで、上述の刺激を何時間も、患者を煩わすことなく与えることができる。
【0003】
人の歩行あるいは姿勢を改善又は矯正するなどのマッサージを目的として、上述の刺激を足裏の適所に行うことを意図した各種の足底部材が知られている。
【0004】
にもかかわらず、既知の足底部材は、刺激部材すなわち膨出部などを有するもので、単一の変化のない作用を足裏の様々な場所やその関連の場所に与えるだけのものであり、足裏の各適所の一つあるいは各所に、そして各患者に、より適した具体的な刺激を適宜行うことができない。従って既知の足底部材は、目的とする治療結果を充分満足させるものでない。
【0005】
よって、本発明が解決しようとする技術的課題は、上述の先行技術で述べた欠点を解消しうる、足裏の、固有感覚受容性、外受容性、圧受容性および/もしくは反射性の刺激をするための足底部材を提供することにある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題は特許請求の範囲の請求項1に記載の足底部材により解消しうるものである。
【0007】
本発明の好ましき特徴は、請求項1に従属する請求項に記載されている。
【0008】
本発明により、いくつかの重要な作用効果が得られる。本発明の主たる作用効果は、本発明の足底部材が、少なくとも二種類の異なる刺激用弾性部材を同じ刺激場所に出来れば一緒に、あるいは異なる場所に配置されることにより、特定の適宜の刺激および支持を得ることができることである。本明細書においては、「実質的に異なる」刺激とは、足底部材が異なる弾性変形および/もしくは異なる刺激特性を有していることを意味するものとする。
【0009】
さらには、足底部材が、垂直方向に常に圧力を加え、体組織全体の抗重力系に関する体調に作用を与える。
【0010】
本発明のさらなる利点、特徴ならびに応用態様については、以下の添付図を参照して詳細に説明する本発明の例示的非限定実施例により明白になる。
【実施例】
【0011】
まず図1および図2を参照して、本発明の第1実施例である、足裏を刺激するための足底部材を参照番号1で総称する。足底部材1は、靴に装入装着される除去可能なものである。この足底部材1は、人の筋骨、筋膜および/もしくは血管の障害を治癒矯正するための固有感覚受容性、外受容性、圧受容性および/もしくは反射性の刺激を与えるものである。
【0012】
足底部材1は、好ましくは、靴の中底(インナーソール)に接触させる第1下部層2、人の足裏に接触させる第2上部層3とで構成され、これらの層2,3は、同形同サイズであり、重ね合わされて接合されている。
【0013】
第1層2は、薄く、好ましくは、約1mmの厚さであり、無毒性ゴムなどの非アレルギ性の材料であり、長期にわたり特性を維持しうるものであることが好ましい。ゴム材料として、生ゴムなどの天然のもの、あるいは再生の弾性天然皮革などが好ましい。もちろん、その他の材料で同等の機能を有する非アレルギ性のものも使用しうることは当業者にとって自明のことである。特に合成ゴム、例えば、シリコンゴムが使用可能である。
【0014】
第2層3は、非常に薄く、足裏に触れた際にソフトな感覚を与えるに適した材料製であり、特に、接触感覚がセーム革に似た感覚を呈する種類の材料製である。また、この場合、天然組織、特にアルカンタラ(Alkantara)が好ましい。実施例の変形態様では、足の発汗および充分良好な接触感覚を与える組織あるいは積層材料シートを利用することができる。
【0015】
第1層2および第2層3は、以下で明瞭にするように、適した場所で互いに接着される。足底部材1は、その縁5に沿って連続する周辺シーム4により補強された構造となっている。
【0016】
上述のように材料および構造を選定することにより、足底部材1を非常に抵抗性のあるものにしている。この点は、足底部材が主に足の発汗作用や歩行などの軽い運動時に足により加えられる横断圧力によりかなりの磨耗が生ずるので重要である。この摩損は、足底部材の刺激能力に対してマイナスに作用するからである。すなわち、刺激能力は充分長い期間普遍に保つ必要がある。
【0017】
本発明によれば、足底部材1は、さらに複数の刺激部材を有し、この刺激部材は、足裏の固有感覚受容体、外受容体、圧受容体ならびに反射点に配置される。
【0018】
当業者に周知のように、前述したごとく、このような表面、関節ならびに厚い部分の固有感覚受容体、外受容体、圧受容体ならびに反射点は、足裏の筋肉付着部に実質的に位置する。
本発明では、刺激部材は、二つの実質的に異なる種類のものとする。
【0019】
刺激部材の第1の種類は、第1層と第2層との間に形成された弾性的変形可能の膨出部である。この目的のため、足底部材1は、複数のセル6が設けられ、この複数のセル6部分においては、第1層2および第2層3は互いに接着接合されていない。セル6の周辺は、線状のシーム7により形成され且つ補強されている。
【0020】
本実施例では、各セル6は、実質的に非アレルギ性のゴムで構成され、実質的に不規則な形状の面および縁付の分離した複数の弾性粒子8が詰められているか、詰め込み可能なようにされている。弾性粒子8は、足底部材1の第1層2のパッキングに用いられた生ゴムのシートと同様なシートを小キューブ状に適当にカットして得られたものであり、好ましくは、各粒子8は、約1mmの断面サイズ(厚さ)を有するものである。
【0021】
好ましくは、セルの充填材は、Biotens(登録商標名)の取引名で知れているもの、あるいは、天然の弾性ゴムである。よって、粒子8を充填されたセル6は、上述の膨出部を形成する。
【0022】
本実施例では、各セル6は、それぞれ対応の線状シーム付近に設けられた開口9を有し、カニューラなどの装置によりセルへの充填が可能にされる。
【0023】
セル6は、処方箋に基づき弾性粒子が充分に充填されるまで空の状態に維持される。充填が完了後に開口9が再度閉じられ、粒子8が飛び出るのを防止する。各膨出部の厚さは、粒子の充填後でアルカンタラおよびゴムの自然の弾性作用も含めて、好ましくは約3mmである。
【0024】
当業者であれば、上述の分離した複数の粒子8の代わりに、あるいは粒子8と一緒にセル6に、例えばゲルのような材料など、取扱容易でセルに挿入可能である他のいずれの種類の弾性材料でも充填可能であることが理解できる。さらにこれらと共に、好ましくは厚さが約2から3mmのシリコンフォイルと共に、定形あるいは非定形のシリコンあるいは弾性粒状材料が充填可能である。
【0025】
各膨出部の形状、厚さならびに弾性は、一般に足裏の固有感覚受容体、外受容体、圧受容体および反射点で正しい反射治癒応力に対応して予め決定される。特に、足底部材1を装用する患者に関する処方に基づきセル7の充填が行われる。
【0026】
本実施例では、各足底部材1が、6個の弾性膨出部8を有し、これらは、足裏の固有感覚受容領域および圧受領域のそれぞれに対応する位置に応じて異なる形状であり、特に親指閉介筋に位置する第1弾性膨出部11、親指短屈筋用の第2膨出部12、第5指の短屈筋用の第3膨出部13、スピネータ(回外筋)ウェッジ用の第4膨出部15、プロネータ(回内筋)ウェッジ用の第5膨出部16ならびに親指内転筋/第5指内転筋用の第6ウェッジ17などである。
【0027】
第2の形式の刺激部材は、本実施例の場合、第5指の内転筋に位置し、足裏にほぼ直交する方向に延在する一つ以上の圧縮つる巻きバネ18である。このようなバネ18は、図1に概略的に、図2に詳細に図示されている。足底部材の二つの層は、図1に概略的に図示するように、つる巻きバネ18が配置されている領域の周囲においてのみ接着線および/もしくは周辺シームにより互いに接合され、当該領域に位置する弾性部材18のための収容ケーシングすなわちセルを提供している。
【0028】
各スプリング18は、一端41が下層2に固定され、第2端42が足裏に作用するようになっている。この目的のために、各弾性部材は、第2端42で足裏と係合するための手段19を含んでおり、この手段19は、本実施例では、ほぼ半球、ドームまたはドロップなどの形状を有する、好ましくはシリコン、生ゴム、パラ(Para)ゴムなどの弾性材料製の部材である。上述の場合、すなわち、スプリング18がケース内に包含されている場合、手段19と足裏との間の接触は、足底部材1の上部層3を介して行われる。
【0029】
さらに好適実施例によれば、係合手段19は、高さが約1から1.5mmで、平面幅が約2x2mmである。
係合手段19は、足底部材上に足裏を安楽に支持するものであり、圧力波を、底ずれや炎症を生じさせることなく、足裏の固有感覚受容性、外受容性、圧受容性および/もしくは反射性の領域に伝播させるものである。
【0030】
好適実施例によれば、両端41、42の間にある弾性部材の本体は、カーボンファイバや焼入れ鋼鉄などの線状弾性材料であり、特に印加される重量および患者の体形に対してのたわみが制御されたものとなっている。
【0031】
弾性部材18の剛性および/もしくは高さは、足裏の異なる領域で異なるようにすることが可能である。特に、弾性部材18の高さおよび剛性は、第5指の内転筋の前記の対応領域の中心で増大させることができる。
【0032】
しかしながら、各弾性部材18の形状、高さならびに剛性の程度は、一般に各患者の足裏の固有感覚受容体、外受容体、圧受容体ならびに反射点に正しく反射治癒応力が得られるように、かつ各具体的な病理学に適して選択するものであることは言うまでもない。以上のパラメータは、処方により、足底部材1を装用する患者の必要な刺激の程度に基づいて選定される。実施例の変形態様では、上述の7つの点に関連して、あるいは関連せずに足裏の固有感覚受容性、外受容性、圧受容性ならびに反射性刺激点のその他の任意の点に対応する位置にセルおよびスプリングを設けることができる。さらに、つる巻きバネや膨出部の位置は、具体的に必要な刺激の程度に合わせて変更可能である。
【0033】
本発明の足底部材1は、各種サイズで製造可能である。
【0034】
さらに図1を参照するに、歩行時、膨出部11,12,13,15,16,17および弾性部材18は、体重により締付けられ、負荷が徐々に減少すると、少しずつ拡張した安定位置に戻る。弾性部材18のあるいは少なくともその一部の剛性は、人体により加えられる最大負荷の下で、高さが約1/3あるいは約1/2だけ低減する程度のものであることが好ましい。
【0035】
本発明の足底部材は、前述した以外にも、多数の実施例が考えられ、図示のものとは異なる単一の要素として、その幾つかを説明することにする。
まず、足底部材は、靴に取り外し可能に設ける代わりに恒久的に設けるようにすることができる。
【0036】
さらに、弾性部材18は、上述ものとは異なる態様とすることができる。例えば、部材の全てあるいはその幾つかを、つる巻き圧縮バネとらせんバネとで交換してもよい。
図3、図4ならびに図4Bに図示の追加の実施例によれば、一つ以上の被刺激領域に同時に異なる刺激部材を配置している。特に、これらの図示した例では、親指の内転筋の延在する対応の領域には、膨出部110が設けられており、不規則な形状8を有する上述の粒子とつる巻きバネ18との双方が収められている。
【0037】
一般に、垂直方向の押圧バネと弾性粒子の双方からの2重の刺激が必要あるいは効果的となる領域に関するものには、親指の短屈筋がある。歩行時および立位姿勢の双方で前足部の関節に過大な過負荷が伴う所である親指の短屈筋、親指内転筋の付着部ならびに中間ウェッジがある。特に親指の内転筋やウェッジに関する限り、上述の複合刺激は、程度(degree)が第2および第3度の偏平足の場合に有益である。第5指の内転筋およびサイドウェッジに関する限り、凹足および内反足の場合に上述の複合刺激が有効になる。
【0038】
さらに、足裏の3つのアーチの変形した3次元構造のある具体的状況において、底部から頂部への垂直の経路で弾性的のみならず、バネ18により付与されるような弾性押圧的な内筋の刺激が必要となる。すなわち、これは、3つのアーチを有し、立位姿勢で保持しなければならない人間の足の円蓋状の構造により要求されるものである。当業者に周知のように、3つのアーチは、第1指の中足骨の趾骨関節から第5指の中足骨の趾骨関節まで延在する前部横断アーチ、第1指の中足骨の趾骨関節から踵骨の下部小突起まで延在する長手方向中央アーチならびに第5指の中足骨の趾骨関節から踵骨の下部小突起まで延在する長手方向サイドアーチである。非常に多く生ずる変形は、3つのアーチの最大突起に起因する。そして特に前部の横断アーチに対する親指内転筋付着部領域の最大突起、長手方向内側アーチに対する親指の内転筋付着部領域の最大突起ならびに長手方向サイドアーチに対する第5指の内転筋付着部領域の最大突起に起因する。
【0039】
病理学的状況が明確に幾つかの状況で、すなわち足後部の外反足および踵関節裂の内側傾きを伴う第3度の扁平、あるいは足後部の内反および踵関節裂の側方傾きを伴う第3度の凹みなどのような状況で、重要かつ必須なことは、以上の領域の外受容性および固有感覚受容性の神経端を刺激するのみならず、足の筋肉とは別に、踵の関節の軸をできるだけ早く通常に戻すべく同様に弾性的なメカニカルストレスを付与することを可能とした完全な矯正を行うことである。
【0040】
さらに、以上の刺激を同時に足裏の様々な点に本発明の刺激部材の各種を用いて付与することかできるので、足の解剖学的損傷の状況、特に、ポリオや断絶無筋力症あるいは手術後や外傷後の足のリハビリの結果の先天性内反足などの状況において効果的である。
【0041】
さらには、図5に図示の第3実施例によれば、例えば、槌指症やグリフ状(Griff−like)の指の治癒や矯正などのために、さらに別の刺激領域が足指の下側に配置される。本実施例では、それぞれ参照番号20,21,22で示す3つの追加の刺激部材が設けられ、これにより指を刺激し、且つ支持することができる。好ましくは、この3つの刺激部材は、すでに説明した種類の膨出部であり、好ましくは、この膨出部に、これもすでに説明した、形状が一定でない不連続の粒子のような弾性材料が充填されたものである。
【0042】
次いで、更なる実施例を図示する図6を参照するに、この実施例は、前述のものと同様であるが、親指に配置されている、参照番号201の刺激部材が、実質的に液滴状の細長形状となっている。このため、部材201は、もはや上述の実施例のような親指の短屈筋を刺激するものでなく、足の非本質的な(extrinsic)筋肉である(事実、足において、このような筋肉の腱のみが、足指の中足指節関節および足裏の全長にわたり付着する)親指の長屈筋の腱を刺激するものとなっている。
【0043】
特に、部材201は、実質的に液滴状の細長い形状であり、液滴自身の尖端で親指それ自体に対して近接して延在している。すなわち、足指に対して近接して薄く延びている。
部材201は図6に示すように好ましくは、足自身に対してほぼ長手方向に延在する。
【0044】
更なる変形実施態様として、今まで説明した種々の実施例に用いている刺激部材を組み合わせて、一つの足底部材に設けるものすることができる。例えば、異なる材料を充填した異なるセルを、圧縮バネによる別刺激部材と関連させる場合や、一つのセルに、あるいは一つの刺激領域に、異なる充填材料と異なる変形特性を有する圧縮バネの組合せ、および/もしくは一つ以上の充填材料と一つ以上のバネの組合せを用いる場合なども想定できる。
【0045】
本発明の足底部材は、患者に最適の反射性刺激による治療を提供できるものであり、長い期間にわたり、すなわち、長年にわたり刺激を不変に維持することができる。
【0046】
さらに、足底部材は、特殊な用い方をしてもよく、常に快適に用いることができる。さらに、足底部材は、洗浄が可能であり、使用および維持が容易である。
【0047】
足底歩部材に使用する材料は、アレルギを起こさず、また、有毒なものでなく安全なものである。
さらに、足底部材1は、長時間非常に快適なものとでき、連続的に使用しても治癒効果が低下することはない。
【0048】
以上に、本発明を好適実施例の形で説明したが、添付の特許請求の範囲に記載した範囲内で本発明の概念は、説明した以外の別の実施例も含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明による足底部材の第1実施例を図示する平面図。
【図2】図1に図示の足底部材を図示する同図のX−X線に沿う断面図。
【図3】本発明による足底部材の第2実施例を図示する平面図。
【図4】図3に図示の足底部材の同図のX―X線に沿う断面図。
【図4A】図4に図示の足底部材の拡大詳細図。
【図5】本発明よる足底部材の第3実施例を図示する平面図。
【図6】本発明よる足底部材の第4実施例を図示する平面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装用歩行時に弾性変形による刺激をするべく足裏の選択された領域に配置される複数の刺激部材(11〜13、16〜17、18)を含む足裏の筋骨、筋膜および/もしくは:血管の障害の治癒のための固有感覚受容性、外受容性および/もしくは反射性の刺激をするための足底部材にして、前記刺激部材は、少なくとも二つの異なる種類のものであり、それぞれの種類は、弾性変形可能であるか、および/もしくは互いに異なる刺激特性を有するものであ足底部材。
【請求項2】
前記足裏の所定の領域は、親指内転筋、親指の短屈筋、第5指の短屈筋、回転筋ウェッジ、回内筋ウェッジ、親指内転筋ならびに各筋肉付着部に相当する領域から選定される請求項1に記載の足底部材(1)。
【請求項3】
さらに第1層(2)および第2層(3)を含み、該第2層(3)は、足裏に接触し、該第1層(2)と該第2層(3)との間に前記刺激部材(11〜13、16〜17、18)を収容する少なくとも一つのセル(6)が設けられている、請求項1あるいは2に記載の足底部材(1)。
【請求項4】
前記第2層は、実質的に非アレルギ性の材料性である請求項3に記載の足底部材(1)。
【請求項5】
前記実質的に非アレルギ性の材料は、天然の材料である請求項4に記載の足底部材(1)。
【請求項6】
前記実質的に非アレルギ性の材料は、天然ゴムあるいは再生され且つ塑性を与えられた天然皮革である請求項5に記載の足底部材(1)。
【請求項7】
前記第2層(3)は、感触がソフトな材料製である請求項3から6のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項8】
前記感触がソフトな材料は、感触がセーム革のような天然材料である請求項7に記載の足底部材(1)
【請求項9】
前記感触がソフトな材料は、アルカンタラ(alcantara)である請求項7に記載の足底部材(1)。
【請求項10】
前記第1層(2)の厚さは、約1mmである請求項3から9のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項11】
前記第1層(2)および前記第2層(3)は互いに接着されているが、前記少なくとも一つのセル(6)で接着剤がない請求項3から10のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項12】
前記少なくとも一つのセル(6)の周辺は、前記第1層(2)と前記第2層(3)との間で各周辺シーム(7)により画成されている請求項3から11いずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項13】
刺激部材の第1種類は、弾性的に変形可能の膨出部(11〜13、16〜17)である請求項1から12のいずれか一項に記載の記載の足底部材(1)。
【請求項14】
前記膨出部(11から13,16〜17)は、不連続弾性粒子(8)により形成される弾性材料が充填されるか、充填されるようになっている請求項14に記載の足底部材(1)。
【請求項15】
前記粒子(8)は、実質的に不定形である請求項14に記載の足底部材(1)。
【請求項16】
前記粒子(8)は、実質的に非アレルギ性ゴム製である請求項14又は15に記載の足底部材(1)。
【請求項17】
前記膨出部(11〜13、16〜17)には、ゲル状の材料を含む弾性材料を充填されているか、充填されるようになっている請求項13から16のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項18】
刺激部材の第2種類は、足裏に実質的に垂直な方向に延在する一つ以上の圧縮バネ(18)で構成される請求項1から17のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項19】
前記圧縮バネ(18)の第1端(41)は、前記第1層(2)に固定され、第2端(42)は、前記第2層(3)で覆われている、請求項3から12のいずれかに従属する場合の請求項18に記載の足底部材(1)。
【請求項20】
前記圧縮バネ(18)あるいは該バネ(18)の各群は、各セル(6)に受けられている請求項18又は19に記載の足底部材(1)。
【請求項21】
剛性と高さが足裏の異なる場所で異なっている複数の圧縮バネ(18)を有する請求項18から21のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項22】
複数の圧縮バネ(18)が前記選定された領域の少なくとも一つに配置され、該圧縮バネ(18)の高さと剛性は、該領域に中心でより高くされている請求項21に記載の足底部材(1)。
【請求項23】
前記複数の圧縮バネ(18)の上端(42)は、足裏に作用するようになっており、さらに上端(42)は、足裏にそれ自身を結合する結合手段(5)を有している請求項18から22のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項24】
前記結合手段(5)の形状は、半球状、ドーム状ならびに駅滴状の形状からなる一群から選定される請求項23に記載の足底部材(1)。
【請求項25】
前記結合手段(5)は、弾性材料製である請求項23又は24に記載の足底部材(1)。
【請求項26】
前記結合手段(5)は、シリコン、生ゴムならびにパラ(Para)ゴムからなる群れから選定した材料製である請求項25に記載の足底部材(1)。
【請求項27】
前記結合手段(5)は、約1〜1.5mmの範囲の高さを有する請求項23から26のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項28】
前記結合手段(5)は、約2x2mmに等しい平面幅を有する請求項23から27のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項29】
前記各圧縮バネ(18)は、歩行時の締め付けで自体の高さの約1/3低減するような剛性を有する請求項18から29のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項30】
前記各圧縮バネ(18)は、歩行時の締め付けで自体の高さの約1/2低減するような剛性を有する請求項18から29のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項31】
前記各圧縮バネ(18)は、線状弾性材料製である請求項18から30のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項32】
前記各圧縮バネ(18)は、つる巻きバネ(18)である請求項18から30のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項33】
前記各圧縮バネ(18)は、らせんバネ(18)である請求項18から30のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項34】
前記選定領域の少なくとも一つに弾性的に変形可能の各膨出部(110)が配置され、その内部に少なくとも一つの圧縮バネ(18)が収容されている請求項1〜33のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項35】
前記膨出部(110)および少なくとも一つの圧縮バネ(18)の組合配置が親指短屈筋、親指内転筋、第5指の足裏ウェッジと内転筋ならびに各筋肉インサーションに相当する領域からなる群れから選定した領域に設けられている請求項34に記載の足底部材(1)。
【請求項36】
刺激部材の第1種類は、第1種類の充填材料を有する弾性膨出部で構成され、刺激部材の第2種類は、該第1種類の充填材料と異なる第2の充填材料を有する弾性膨出部である請求項1から35のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項37】
足底部材が靴内に除去可能に挿入され、靴内から取り出される請求項1から36のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項38】
足底部材が靴内に内蔵されている請求項1から36のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項39】
一つ以上の刺激部材(20,21,22,201)が足指に配置される請求項1から38のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項40】
足指に配置された前記刺激部材(20,21,22,201)は、偏平足あるいはグリフ状の指の治癒あるいは転移に適している請求項39に記載の足底部材(1)。
【請求項41】
少なくとも一つの刺激部材(201)が親指に配置される請求項1から40のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項42】
親指に配置された前記刺激部材(201)が実質的に細長い形状である請求項41に記載の足底部材(1)。
【請求項43】
親指に配置された前記刺激部材(201)が実質的に液滴状の形状である請求項41に記載の足底部材(1)。
【請求項44】
親指に配置された前記刺激部材(201)が、足指に対する基端部方向に薄くなる形状である請求項41から43のいずれか一項に記載の足底部材(1)。
【請求項45】
親指に配置された前記刺激部材(201)が、足自身に対する実質的に長手方向に主に延在している請求項41から44のいずれか一項に記載の足底部材(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−520323(P2008−520323A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−542450(P2007−542450)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【国際出願番号】PCT/IB2005/053839
【国際公開番号】WO2006/056931
【国際公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(504087868)ケイエス イタリア エス.エイ.エス.ディ アムブロソネ マリオ アンド シー. (3)
【Fターム(参考)】