脱穀装置
【課題】 二番還元物が揺動選別棚上に片寄り、選別効率が低いという課題。
【構成】 上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置。
【構成】 上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上部に扱胴を軸装した脱穀室を設け、脱穀室の扱網の下方に、送風唐箕からの送風により風選する風選室を設け、該風選室に往復揺動する揺動選別棚により構成した揺動選別装置を設け、揺動選別棚の下方には一番コンベアおよび二番コンベアを設け、前記脱穀室の側部には、前記二番コンベアの終端に接続した二番物戻し装置により回収供給された二番物を処理する二番処理装置を設けた構成は、公知である(特許文献1)
【特許文献1】特開平9−191755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、揺動選別棚の一方側に二番処理装置からの二番物を還元させるため、揺動選別棚の他方側が有効利用されず、揺動選別棚の能力が十分に発揮できないという課題がある。
本願は、二番処理装置から排出される二番物の還元させる構成を工夫し、揺動選別棚の選別性能を十分に発揮させるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置としたものであり、穀稈供給搬送装置7により搬送された穀稈は脱穀室6内に供給され、回転する扱胴5により脱穀され、脱穀された脱穀物(被処理物)は扱網10から下方の揺動選別棚14に落下し、揺動選別棚14の揺動と送風唐箕11の送風により選別され、穀粒は一番コンベア21から回収される。
揺動選別棚14により選別されて一番コンベア21に回収されないものは二番還元物として二番コンベア22に回収され、二番コンベア22により回収された二番還元物は二番処理装置30に戻されて再処理され、二番処理装置30の終端の二番還元口35から拡散装置40に排出され、拡散装置40に排出された二番物は揺動選別棚14上に拡散して落下する。
本発明は、前記拡散装置40は、前記二番還元口35から排出される二番物を回収する受樋41の上面に二番物を搬送する搬送螺旋42を設けて構成し、前記受樋41は前記揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させた脱穀装置としたものであり、二番処理装置30の終端の二番還元口35から拡散装置40に排出された二番物は、受樋41内を搬送螺旋42により搬送されながら、揺動選別棚14上に拡散して落下する。
本発明は、前記拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させた脱穀装置としたものであり、受樋41内を搬送螺旋42により搬送された二番物は、揺動選別棚14の始端部上方位置に拡散して落下し、揺動選別棚14の揺動と送風唐箕11の送風により再選別され、穀粒は一番コンベア21から回収される。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、二番コンベア22に回収された二番物を拡散装置40により拡散させて揺動選別棚14上に落下させることができ、揺動選別棚14上の層厚が均一に近くなり、揺動選別棚14の全幅を有効利用して選別が行え、選別性能を十分に発揮させることができる。
請求項2の発明では、二番物を搬送しながら揺動選別棚14上に拡散させるので、確実に二番物を拡散させることができる。
請求項3の発明では、二番物を揺動選別棚14の始端部に拡散させるので、揺動選別棚14の全幅を有効利用して選別が行え、選別性能を十分に発揮させることができる。
【実施例1】
【0006】
本発明の実施例を図面により説明すると、1は脱穀装置である。実施例は、コンバインの脱穀装置であり、図示は省略するが脱穀装置1の下方に走行装置を設け、脱穀装置1の前方には刈取部を設けている。
前記脱穀装置1は、上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の一側には前記刈取部により刈り取った穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置7の供給搬送チエン8を設けている。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して以下説明するが、これにより構成が限定されるものではない。
【0007】
扱胴5の主として下方側は扱網10により包囲している。扱網10の下方には送風唐箕11の唐箕ケーシング12を設ける。前記脱穀室6の下方には前記送風唐箕11の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室13を形成し、風選室13内には、送風唐箕11の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設ける。
揺動選別装置15は、その揺動選別棚14の始端部(前端部)を唐箕ケーシング12の上方に位置させて移送棚部16に形成する。移送棚部16の構成は任意であり、移送方向下手側を低く傾斜させたり、あるいは、移送棚部16の上面に突起や凹凸を設けて揺動選別装置15の移送方向下手側のグレンシーブ17に扱網10からの落下物を移送できればよい。
【0008】
前記グレンシーブ17の移送方向の前後中間位置には中間フィン体18を設ける。中間フィン体18は、扱網10より落下しない処理物を脱穀室6から排出する排出口19の下方から移送方向の下手側に位置させる。前記中間フィン体18の上面はギザギザ状に凹凸を形成し、排出口19からの落下物を位相方向下手側に移送する作用と、落下物の塊をほぐして揺動選別棚14上に落下させる作用を期待する。
グレンシーブ17の移送方向の下手側(後側)の揺動選別棚14にはストローラック20を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21を設け、一番コンベア21の後側には二番コンベア22を設ける。
【0009】
しかして、前記脱穀室6の終端には排塵処理装置23を設ける。排塵処理装置23は、前記扱胴5と軸心が平行方向な排塵処理胴24を設け、排塵処理胴24の外周には処理歯28を設け、排塵処理胴24の主として下方側は処理網25により包囲して排塵処理室26を形成し、排塵処理室26は、その始端部を平面視前記脱穀室6の終端部と重合させ、連通口27により連通させる。
前記排塵処理胴24の前側には二番処理装置30を設ける。二番処理装置30は、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理するものであり、二番処理胴32の主として下方側を処理網33により包囲して二番処理室34を形成して構成する。
【0010】
前記二番処理胴32は、排塵処理胴24と同軸状に配置する。
この場合、排塵処理胴24は扱胴5と同方向回転として処理物を後側に移送し、二番処理胴32は扱胴5と逆方向回転として処理物を前側に移送するように構成している。
二番処理室34の終端には二番還元口35を設け、二番還元口35は側面視において揺動選別棚14の始端部(前端部)の上方に位置させる。二番処理室34の終端には、揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置(二番拡散装置)40を設ける。
【0011】
即ち、平面視、二番処理装置30は脱穀室6の側部に位置しているため、二番処理装置30の二番還元口35は揺動選別棚14の一側上方に開口することになって選別対象物が揺動選別棚14の一側に集中し、選別精度および効率が低くなるが、拡散装置40により揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させるので、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
実施例では、前記二番還元口35の下方に受樋41の始端部を設け、受樋41上に搬送螺旋42を設け、受樋41の終端を扱胴5の下方の所定位置に臨ませる。43は搬送螺旋42に回転を入力する入力プーリであり、エンジンの回転を入力させて駆動回転させる。
【0012】
前記拡散装置40は、その受樋41を揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させる。
【0013】
また、拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させる。拡散装置40により揺動選別棚14の幅方向に搬送して拡散させるので、拡散層厚を均一にでき、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。実施例では、拡散装置40の受樋41を揺動選別棚14の移送棚部16上に位置させ、グレンシーブ17に至るまでに被処理物を拡散するようにしている。
【0014】
しかして、前記拡散装置40は、受樋41の始端部は二番処理装置30の二番還元口35の下方に位置させるが、二番還元口35は受樋41の前後幅よりも大きく開口させる(図5)。
したがって、二番処理装置30からの二番物の一部は揺動選別棚14上に落下させ、その余の二番物は受樋41に落下させて拡散装置40により搬送し、搬送中に揺動選別棚14に落下させて二番物を拡散させる。
【0015】
即ち、二番物戻し装置31と二番処理装置30による二番物の還元量が少ない場合は、揺動選別棚14の始端部に供給して処理を行い、還元量が多い場合は、その全てが二番還元口35から揺動選別棚14に落下せずに二番処理装置30の移送方向の前側の拡散装置40の受樋41に向けて押されて落下し、拡散装置40による搬送中に揺動選別棚14に落下させて二番物を拡散させる。
【0016】
また、図6は、拡散装置40の他の実施例であり、二番処理装置30からの二番物の全量を搬送螺旋42により搬送し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させるように構成する。
したがって、二番処理装置30からの二番物は、全て一旦受樋41内に回収し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させる。
即ち、拡散装置40は、揺動選別棚14の移送方向後側の受樋41の後縁45にはガイド板46を連設し、ガイド板46は後側に至るに従い高く傾斜させ、ガイド板46の後縁は処理網33の前縁と接続して二番還元口35からの二番物の全量を受け止めるように構成し、受け止めた二番物を搬送螺旋42により確実に反二番還元口35側に搬送し、搬送中に二番物を揺動選別棚14上に落下させて、二番物を確実に拡散させる。
【0017】
しかして、図7の前記拡散装置40は、受樋41を揺動選別棚14の全幅に亘って設ける。
即ち、二番処理装置30からの二番物の全量を、二番処理装置30と反対側の穀稈供給搬送装置7側へ向けて搬送螺旋42により搬送し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させるように構成する。
したがって、二番物は揺動選別棚14の全幅に亘って拡散させることができ、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
この場合、拡散装置40の受樋41は、二番処理装置30からの二番物の全量を受けいる構成、あるいは、前記のように、二番還元口35の前後幅より相対的に小さくして二番処理装置30からの二番物の一部を受け入れる構成の何れでもよい。
【0018】
しかして、拡散装置40の受樋41を揺動選別棚14の全幅に亘って設けた場合、搬送中に二番物を揺動選別棚14上に落下させる構成は任意であるが、一例を示すと、受樋41の底部に均一排出可能な開口部48を形成する(図9、図10)。実施例の開口部48は二番還元口35側が大きく開口し、反二番還元口35側に至るに従い小さい開口面積に形成している(図11)。
【0019】
また、図12、図13のように、揺動選別棚14の選別対象物の移送方向後側の、受樋41のガイド板46は、正面視において二番還元口35側を高く反二番還元口35側に至るに従い低くなるように、ガイド板46の上面を傾斜させて形成すると、一層、二番物の均等拡散を確実にできて、好適である。
この場合、側面視において、搬送螺旋42の回転方向は、搬送螺旋42の回転上昇側(図6において反時計回転方向)がガイド板46となるように構成すると、開口部48からの落下のみならず、ガイド板46を乗り越えさせて二番物を拡散させることが期待でき、一層、二番物の均等拡散を向上させて、好適である。
【0020】
しかして、図14の前記拡散装置40は、搬送螺旋42を受樋41の左右両側から受樋41の略中央に向けて搬送するように構成する。
即ち、拡散装置40は、一方は二番処理装置30からの二番物を中央に搬送しながら揺動選別棚14に拡散させ、他方は穀稈供給搬送装置7側の脱穀室6の扱網10からの落下物を中央に搬送しながら揺動選別棚14に拡散させるように構成する。
したがって、搬送螺旋42は、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成し、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bは互いに逆送りとなり、しかも、側面視揺動選別棚14の搬送方向の後側(ガイド板46側)が搬送螺旋42の回転上昇側となるように構成する。
【0021】
拡散装置40は、穀稈供給搬送装置7側からは扱網10より濾過した穀粒を受樋41に回収し、二番処理装置30側からは二番還元口35より還元した二番物を受樋41に回収し、夫々回収物を受樋41の略中央に向けて移送しながら揺動選別棚14上に拡散させるので、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
【0022】
この拡散装置40の搬送螺旋42を、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成したものにおいて、受樋41のガイド板46は、受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側が高く中央に至るに従い低くなるように、ガイド板46の上面を傾斜させて形成すると(図16)、一層、二番物および脱穀物の均等拡散を確実にできて、好適である。
【0023】
また、ガイド板46の受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側を、扱網10の左右両側の下面形状に合わせて高く形成すると(図17)、扱網10からの落下物を受樋41に一旦回収してから一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより揺動選別棚14の中央部分に移送しながら揺動選別棚14の幅方向に拡散させられ、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
【0024】
この場合、受樋41の前側ガイド板49も、ガイド板46の受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側を、扱網10の左右両側の下面形状に合わせて高く形成してもよい(図17、図18)。
【0025】
また、拡散装置40の搬送螺旋42を、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成し、受樋41を扱網10の下方に位置させたものにおいて、扱網10から濾過した穀粒を受樋41に回収し、回収した脱穀物を揺動選別棚14の幅方向の中央に向けて一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより搬送しながら揺動選別棚14上に拡散させるようにすると(図19)、揺動選別棚14に対して脱穀物の均等拡散を確実にできて、好適である。
【0026】
しかして、拡散装置40は、受樋41内の処理物(脱穀物および二番物を含む)を搬送螺旋42により搬送するため(図20)、搬送中にこの処理物は搬送螺旋42により攪拌されて、排塵処理装置23や二番処理装置30と同様な処理が行え、選別性能が向上し、ロスを減少させる。
即ち、二番処理装置30の二番還元口35からの二番物では、拡散装置40による搬送中に二番処理装置30の二番処理胴32と処理網33と同様な処理作用を受け、二番処理装置30の長さを延長したかのような作用効果が期待でき、また、扱網10から落下した脱穀物にあっては藁屑と穀粒等の分離を促進させる作用効果が期待できる。
【0027】
50は吸引排塵ファン、51は排藁搬送装置、52はカッタ−、53はグレンタンク、54はエンジン、55は無段変速装置、56はミッションである。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】脱穀装置の側面図。
【図2】脱穀装置の平面図。
【図3】脱穀装置の正面図。
【図4】扱胴、二番処理胴、揺動選別棚の斜視図。
【図5】二番処理装置の排出口と拡散装置との位置関係を示す側面図。
【図6】同他の実施例図。
【図7】拡散装置の他の実施例の平面図。
【図8】同斜視図。
【図9】同斜視図。
【図10】拡散装置の受樋の断面図。
【図11】受樋の平面図。
【図12】受樋の他の実施例の斜視図。
【図13】受樋の斜視図。
【図14】拡散装置の他の実施例の平面図。
【図15】同斜視図。
【図16】同受樋部分の斜視図。
【図17】拡散装置の他の実施例の側面図。
【図18】他の実施例の正面図。
【図19】他の実施例の正面図。
【図20】他の実施例の正面図。
【符号の説明】
【0029】
1…脱穀装置、5…扱胴、6…脱穀室、7…穀稈供給搬送装置、8…供給搬送チエン、11…送風唐箕、12…唐箕ケーシング、13…風選室、14…揺動選別棚、15…揺動選別装置、16…移送棚部、17…グレンシーブ、19…排出口、21…一番コンベア、22…二番コンベア、23…排塵処理装置、24…排塵処理胴、25…処理網、26…排塵処理室、27…連通口、28…処理歯、30…二番処理装置、31…二番物戻し装置、32…二番処理胴、33…処理網、34…二番処理室、35…二番還元口、40…拡散装置、41…受樋、42…搬送螺旋、46…ガイド板、48…開口部、49…前側ガイド板。
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上部に扱胴を軸装した脱穀室を設け、脱穀室の扱網の下方に、送風唐箕からの送風により風選する風選室を設け、該風選室に往復揺動する揺動選別棚により構成した揺動選別装置を設け、揺動選別棚の下方には一番コンベアおよび二番コンベアを設け、前記脱穀室の側部には、前記二番コンベアの終端に接続した二番物戻し装置により回収供給された二番物を処理する二番処理装置を設けた構成は、公知である(特許文献1)
【特許文献1】特開平9−191755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、揺動選別棚の一方側に二番処理装置からの二番物を還元させるため、揺動選別棚の他方側が有効利用されず、揺動選別棚の能力が十分に発揮できないという課題がある。
本願は、二番処理装置から排出される二番物の還元させる構成を工夫し、揺動選別棚の選別性能を十分に発揮させるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置としたものであり、穀稈供給搬送装置7により搬送された穀稈は脱穀室6内に供給され、回転する扱胴5により脱穀され、脱穀された脱穀物(被処理物)は扱網10から下方の揺動選別棚14に落下し、揺動選別棚14の揺動と送風唐箕11の送風により選別され、穀粒は一番コンベア21から回収される。
揺動選別棚14により選別されて一番コンベア21に回収されないものは二番還元物として二番コンベア22に回収され、二番コンベア22により回収された二番還元物は二番処理装置30に戻されて再処理され、二番処理装置30の終端の二番還元口35から拡散装置40に排出され、拡散装置40に排出された二番物は揺動選別棚14上に拡散して落下する。
本発明は、前記拡散装置40は、前記二番還元口35から排出される二番物を回収する受樋41の上面に二番物を搬送する搬送螺旋42を設けて構成し、前記受樋41は前記揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させた脱穀装置としたものであり、二番処理装置30の終端の二番還元口35から拡散装置40に排出された二番物は、受樋41内を搬送螺旋42により搬送されながら、揺動選別棚14上に拡散して落下する。
本発明は、前記拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させた脱穀装置としたものであり、受樋41内を搬送螺旋42により搬送された二番物は、揺動選別棚14の始端部上方位置に拡散して落下し、揺動選別棚14の揺動と送風唐箕11の送風により再選別され、穀粒は一番コンベア21から回収される。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、二番コンベア22に回収された二番物を拡散装置40により拡散させて揺動選別棚14上に落下させることができ、揺動選別棚14上の層厚が均一に近くなり、揺動選別棚14の全幅を有効利用して選別が行え、選別性能を十分に発揮させることができる。
請求項2の発明では、二番物を搬送しながら揺動選別棚14上に拡散させるので、確実に二番物を拡散させることができる。
請求項3の発明では、二番物を揺動選別棚14の始端部に拡散させるので、揺動選別棚14の全幅を有効利用して選別が行え、選別性能を十分に発揮させることができる。
【実施例1】
【0006】
本発明の実施例を図面により説明すると、1は脱穀装置である。実施例は、コンバインの脱穀装置であり、図示は省略するが脱穀装置1の下方に走行装置を設け、脱穀装置1の前方には刈取部を設けている。
前記脱穀装置1は、上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の一側には前記刈取部により刈り取った穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置7の供給搬送チエン8を設けている。なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して以下説明するが、これにより構成が限定されるものではない。
【0007】
扱胴5の主として下方側は扱網10により包囲している。扱網10の下方には送風唐箕11の唐箕ケーシング12を設ける。前記脱穀室6の下方には前記送風唐箕11の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室13を形成し、風選室13内には、送風唐箕11の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設ける。
揺動選別装置15は、その揺動選別棚14の始端部(前端部)を唐箕ケーシング12の上方に位置させて移送棚部16に形成する。移送棚部16の構成は任意であり、移送方向下手側を低く傾斜させたり、あるいは、移送棚部16の上面に突起や凹凸を設けて揺動選別装置15の移送方向下手側のグレンシーブ17に扱網10からの落下物を移送できればよい。
【0008】
前記グレンシーブ17の移送方向の前後中間位置には中間フィン体18を設ける。中間フィン体18は、扱網10より落下しない処理物を脱穀室6から排出する排出口19の下方から移送方向の下手側に位置させる。前記中間フィン体18の上面はギザギザ状に凹凸を形成し、排出口19からの落下物を位相方向下手側に移送する作用と、落下物の塊をほぐして揺動選別棚14上に落下させる作用を期待する。
グレンシーブ17の移送方向の下手側(後側)の揺動選別棚14にはストローラック20を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21を設け、一番コンベア21の後側には二番コンベア22を設ける。
【0009】
しかして、前記脱穀室6の終端には排塵処理装置23を設ける。排塵処理装置23は、前記扱胴5と軸心が平行方向な排塵処理胴24を設け、排塵処理胴24の外周には処理歯28を設け、排塵処理胴24の主として下方側は処理網25により包囲して排塵処理室26を形成し、排塵処理室26は、その始端部を平面視前記脱穀室6の終端部と重合させ、連通口27により連通させる。
前記排塵処理胴24の前側には二番処理装置30を設ける。二番処理装置30は、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理するものであり、二番処理胴32の主として下方側を処理網33により包囲して二番処理室34を形成して構成する。
【0010】
前記二番処理胴32は、排塵処理胴24と同軸状に配置する。
この場合、排塵処理胴24は扱胴5と同方向回転として処理物を後側に移送し、二番処理胴32は扱胴5と逆方向回転として処理物を前側に移送するように構成している。
二番処理室34の終端には二番還元口35を設け、二番還元口35は側面視において揺動選別棚14の始端部(前端部)の上方に位置させる。二番処理室34の終端には、揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置(二番拡散装置)40を設ける。
【0011】
即ち、平面視、二番処理装置30は脱穀室6の側部に位置しているため、二番処理装置30の二番還元口35は揺動選別棚14の一側上方に開口することになって選別対象物が揺動選別棚14の一側に集中し、選別精度および効率が低くなるが、拡散装置40により揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させるので、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
実施例では、前記二番還元口35の下方に受樋41の始端部を設け、受樋41上に搬送螺旋42を設け、受樋41の終端を扱胴5の下方の所定位置に臨ませる。43は搬送螺旋42に回転を入力する入力プーリであり、エンジンの回転を入力させて駆動回転させる。
【0012】
前記拡散装置40は、その受樋41を揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させる。
【0013】
また、拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させる。拡散装置40により揺動選別棚14の幅方向に搬送して拡散させるので、拡散層厚を均一にでき、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。実施例では、拡散装置40の受樋41を揺動選別棚14の移送棚部16上に位置させ、グレンシーブ17に至るまでに被処理物を拡散するようにしている。
【0014】
しかして、前記拡散装置40は、受樋41の始端部は二番処理装置30の二番還元口35の下方に位置させるが、二番還元口35は受樋41の前後幅よりも大きく開口させる(図5)。
したがって、二番処理装置30からの二番物の一部は揺動選別棚14上に落下させ、その余の二番物は受樋41に落下させて拡散装置40により搬送し、搬送中に揺動選別棚14に落下させて二番物を拡散させる。
【0015】
即ち、二番物戻し装置31と二番処理装置30による二番物の還元量が少ない場合は、揺動選別棚14の始端部に供給して処理を行い、還元量が多い場合は、その全てが二番還元口35から揺動選別棚14に落下せずに二番処理装置30の移送方向の前側の拡散装置40の受樋41に向けて押されて落下し、拡散装置40による搬送中に揺動選別棚14に落下させて二番物を拡散させる。
【0016】
また、図6は、拡散装置40の他の実施例であり、二番処理装置30からの二番物の全量を搬送螺旋42により搬送し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させるように構成する。
したがって、二番処理装置30からの二番物は、全て一旦受樋41内に回収し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させる。
即ち、拡散装置40は、揺動選別棚14の移送方向後側の受樋41の後縁45にはガイド板46を連設し、ガイド板46は後側に至るに従い高く傾斜させ、ガイド板46の後縁は処理網33の前縁と接続して二番還元口35からの二番物の全量を受け止めるように構成し、受け止めた二番物を搬送螺旋42により確実に反二番還元口35側に搬送し、搬送中に二番物を揺動選別棚14上に落下させて、二番物を確実に拡散させる。
【0017】
しかして、図7の前記拡散装置40は、受樋41を揺動選別棚14の全幅に亘って設ける。
即ち、二番処理装置30からの二番物の全量を、二番処理装置30と反対側の穀稈供給搬送装置7側へ向けて搬送螺旋42により搬送し、搬送中に揺動選別棚14上に落下させて拡散させるように構成する。
したがって、二番物は揺動選別棚14の全幅に亘って拡散させることができ、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
この場合、拡散装置40の受樋41は、二番処理装置30からの二番物の全量を受けいる構成、あるいは、前記のように、二番還元口35の前後幅より相対的に小さくして二番処理装置30からの二番物の一部を受け入れる構成の何れでもよい。
【0018】
しかして、拡散装置40の受樋41を揺動選別棚14の全幅に亘って設けた場合、搬送中に二番物を揺動選別棚14上に落下させる構成は任意であるが、一例を示すと、受樋41の底部に均一排出可能な開口部48を形成する(図9、図10)。実施例の開口部48は二番還元口35側が大きく開口し、反二番還元口35側に至るに従い小さい開口面積に形成している(図11)。
【0019】
また、図12、図13のように、揺動選別棚14の選別対象物の移送方向後側の、受樋41のガイド板46は、正面視において二番還元口35側を高く反二番還元口35側に至るに従い低くなるように、ガイド板46の上面を傾斜させて形成すると、一層、二番物の均等拡散を確実にできて、好適である。
この場合、側面視において、搬送螺旋42の回転方向は、搬送螺旋42の回転上昇側(図6において反時計回転方向)がガイド板46となるように構成すると、開口部48からの落下のみならず、ガイド板46を乗り越えさせて二番物を拡散させることが期待でき、一層、二番物の均等拡散を向上させて、好適である。
【0020】
しかして、図14の前記拡散装置40は、搬送螺旋42を受樋41の左右両側から受樋41の略中央に向けて搬送するように構成する。
即ち、拡散装置40は、一方は二番処理装置30からの二番物を中央に搬送しながら揺動選別棚14に拡散させ、他方は穀稈供給搬送装置7側の脱穀室6の扱網10からの落下物を中央に搬送しながら揺動選別棚14に拡散させるように構成する。
したがって、搬送螺旋42は、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成し、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bは互いに逆送りとなり、しかも、側面視揺動選別棚14の搬送方向の後側(ガイド板46側)が搬送螺旋42の回転上昇側となるように構成する。
【0021】
拡散装置40は、穀稈供給搬送装置7側からは扱網10より濾過した穀粒を受樋41に回収し、二番処理装置30側からは二番還元口35より還元した二番物を受樋41に回収し、夫々回収物を受樋41の略中央に向けて移送しながら揺動選別棚14上に拡散させるので、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
【0022】
この拡散装置40の搬送螺旋42を、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成したものにおいて、受樋41のガイド板46は、受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側が高く中央に至るに従い低くなるように、ガイド板46の上面を傾斜させて形成すると(図16)、一層、二番物および脱穀物の均等拡散を確実にできて、好適である。
【0023】
また、ガイド板46の受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側を、扱網10の左右両側の下面形状に合わせて高く形成すると(図17)、扱網10からの落下物を受樋41に一旦回収してから一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより揺動選別棚14の中央部分に移送しながら揺動選別棚14の幅方向に拡散させられ、揺動選別棚14の選別能力を向上させる。
【0024】
この場合、受樋41の前側ガイド板49も、ガイド板46の受樋41の長さ方向(揺動選別棚14の幅方向)の両側を、扱網10の左右両側の下面形状に合わせて高く形成してもよい(図17、図18)。
【0025】
また、拡散装置40の搬送螺旋42を、一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより構成し、受樋41を扱網10の下方に位置させたものにおいて、扱網10から濾過した穀粒を受樋41に回収し、回収した脱穀物を揺動選別棚14の幅方向の中央に向けて一方側搬送螺旋42Aと他方側搬送螺旋42Bとにより搬送しながら揺動選別棚14上に拡散させるようにすると(図19)、揺動選別棚14に対して脱穀物の均等拡散を確実にできて、好適である。
【0026】
しかして、拡散装置40は、受樋41内の処理物(脱穀物および二番物を含む)を搬送螺旋42により搬送するため(図20)、搬送中にこの処理物は搬送螺旋42により攪拌されて、排塵処理装置23や二番処理装置30と同様な処理が行え、選別性能が向上し、ロスを減少させる。
即ち、二番処理装置30の二番還元口35からの二番物では、拡散装置40による搬送中に二番処理装置30の二番処理胴32と処理網33と同様な処理作用を受け、二番処理装置30の長さを延長したかのような作用効果が期待でき、また、扱網10から落下した脱穀物にあっては藁屑と穀粒等の分離を促進させる作用効果が期待できる。
【0027】
50は吸引排塵ファン、51は排藁搬送装置、52はカッタ−、53はグレンタンク、54はエンジン、55は無段変速装置、56はミッションである。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】脱穀装置の側面図。
【図2】脱穀装置の平面図。
【図3】脱穀装置の正面図。
【図4】扱胴、二番処理胴、揺動選別棚の斜視図。
【図5】二番処理装置の排出口と拡散装置との位置関係を示す側面図。
【図6】同他の実施例図。
【図7】拡散装置の他の実施例の平面図。
【図8】同斜視図。
【図9】同斜視図。
【図10】拡散装置の受樋の断面図。
【図11】受樋の平面図。
【図12】受樋の他の実施例の斜視図。
【図13】受樋の斜視図。
【図14】拡散装置の他の実施例の平面図。
【図15】同斜視図。
【図16】同受樋部分の斜視図。
【図17】拡散装置の他の実施例の側面図。
【図18】他の実施例の正面図。
【図19】他の実施例の正面図。
【図20】他の実施例の正面図。
【符号の説明】
【0029】
1…脱穀装置、5…扱胴、6…脱穀室、7…穀稈供給搬送装置、8…供給搬送チエン、11…送風唐箕、12…唐箕ケーシング、13…風選室、14…揺動選別棚、15…揺動選別装置、16…移送棚部、17…グレンシーブ、19…排出口、21…一番コンベア、22…二番コンベア、23…排塵処理装置、24…排塵処理胴、25…処理網、26…排塵処理室、27…連通口、28…処理歯、30…二番処理装置、31…二番物戻し装置、32…二番処理胴、33…処理網、34…二番処理室、35…二番還元口、40…拡散装置、41…受樋、42…搬送螺旋、46…ガイド板、48…開口部、49…前側ガイド板。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置。
【請求項2】
請求項1において、前記拡散装置40は、前記二番還元口35から排出される二番物を回収する受樋41の上面に二番物を搬送する搬送螺旋42を設けて構成し、前記受樋41は前記揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させた脱穀装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させた脱穀装置。
【請求項1】
上部に扱胴5を軸装した脱穀室6を設け、脱穀室6の扱網10の下方に、送風唐箕11からの送風により風選する風選室13を設け、該風選室13内に往復揺動する揺動選別棚14により構成した揺動選別装置15を設け、揺動選別棚14の下方には一番コンベア21および二番コンベア22を設け、前記脱穀室6の側部には、前記二番コンベア22の終端に接続した二番物戻し装置31により回収供給された二番物を処理する二番処理装置30を設け、該二番処理装置30の二番還元口35は、前記揺動選別棚14の始端部上方に位置させ、前記二番還元口35の下方には揺動選別棚14の幅方向に二番物を拡散させる拡散装置40を設けた脱穀装置。
【請求項2】
請求項1において、前記拡散装置40は、前記二番還元口35から排出される二番物を回収する受樋41の上面に二番物を搬送する搬送螺旋42を設けて構成し、前記受樋41は前記揺動選別棚14の上面と扱網10との間に位置させた脱穀装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2において、前記拡散装置40は、揺動選別棚14の始端部上方位置に位置させた脱穀装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2006−296272(P2006−296272A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−121740(P2005−121740)
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月19日(2005.4.19)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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