説明

脱穀装置

【課題】揺動選別棚からの排出物の拡散不良。
【解決手段】コンバインの揺動選別棚20の後方にカッター装置38を設け、揺動選別棚20の後部に排出物拡散用の揺動ガイド体40を前記揺動選別棚20と共に一体揺動するように設ける。揺動ガイド体40は揺動選別棚20に取付けた第一ガイド部41と該第一ガイド部41に連設した第二ガイド部42を有する。第一ガイド部41および第二ガイド部42を、夫々、後側に至るに従い低くかつ未刈地側よりも既刈地側が低くなるように傾斜させると共に、第一ガイド部41と前記第二ガイド部42とを、夫々の傾斜角度を相違させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの脱穀装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、走行装置の前方に刈取部を設け、前記走行装置の上方に脱穀装置を設け、前記脱穀装置は、上部に扱胴を軸装した脱穀室の下方に、唐箕からの送風により風選する風選室を設け、該風選室に往復揺動する揺動選別棚により構成した揺動選別装置を設けて構成し、前記揺動選別棚の後方にはカッター装置を設け、前記揺動選別棚の後部には、該揺動選別棚からの排出物を拡散させて排出する拡散用の揺動ガイド体を前記揺動選別棚と共に一体揺動するように設けた構成は、公知である(特許文献1)
【特許文献1】特開2001−204229号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例の揺動ガイド体は、単に、既刈地側に低く傾斜する二つのガイド部を揺動選別棚に固定した構成のため、ガイド部上の排塵物はガイド部上を低い方に滑りながら移動して落下し、各ガイド部の低い側の端部から落下する排塵物が多くなる傾向が強く、ガイド部の低い側の端部の後方に筋(条)状に排塵物が堆積して、拡散性が低いという課題がある。
即ち、ガイド部上の排塵物には、ガイド部の傾斜から作用する重力と、揺動選別棚による揺動の両方とが作用するが、どちらの「力」も、ガイド部上のいずれの排塵物にも同様に作用するから、ばらばらに拡散するよりも各ガイド部の低い側端部から略同じ距離飛んで圃場に落下し、その結果、走行後の圃場には筋(条)状に排塵物が堆積する。
本願は、揺動ガイド体上の排塵物に種々の方向へ向かって移動するように「力」が作用するように工夫して、揺動選別棚からの排塵物が圃場に広く拡散させるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、走行装置2の前方に刈取部5を設け、前記走行装置2の上方に脱穀装置4を設け、前記脱穀装置4は、上部に扱胴10を軸装した脱穀室11の下方に、唐箕16からの送風により風選する風選室18を設け、該風選室18に往復揺動する揺動選別棚20により構成した揺動選別装置21を設けて構成し、前記揺動選別棚20の後方にはカッター装置38を設け、前記揺動選別棚20の後部には、該揺動選別棚20からの排出物を拡散させて排出する拡散用の揺動ガイド体40を前記揺動選別棚20と共に一体揺動するように設け、前記揺動ガイド体40を、揺動選別棚20に取付けた第一ガイド部41と該第一ガイド部41に連設した第二ガイド部42を有して形成し、前記第一ガイド部41および第二ガイド部42を、夫々、後側に至るに従い低くかつ未刈地側よりも既刈地側が低くなるように傾斜させると共に、前記第一ガイド部41と前記第二ガイド部42とを、夫々の傾斜角度を相違させて構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、刈取部5で刈り取られた穀稈は、脱穀室11で回転する扱胴10により脱穀され、脱穀された被処理物は、風選室18内で往復揺動する揺動選別棚20により選別され、穀粒は、揺動選別棚20から落下して一番コンベアに回収され、揺動選別棚20から落下しない藁屑は、揺動選別棚20の終端のストローラックより後方に移送されて排出される。
また、脱穀室11の後方の一側側部の排塵処理装置で処理された穀粒は、揺動選別棚20上に落下し、揺動選別棚から落下して一番コンベアに回収され、揺動選別棚20から落下しない排塵物は揺動選別棚20の終端から排出される。
揺動選別棚20の後部には、揺動選別棚20に取り付けてある第一ガイド部41と第一ガイド部41に連設した第二ガイド部42を有して形成し、第一ガイド部41および第二ガイド部42は、夫々、後側に至るに従い低くなるように傾斜させると共に、第一ガイド部41と第二ガイド部42の傾斜角度を相違させて構成しているから、排塵物の落下方向あるいは飛散方向を変化させて、効率よく拡散させる。
本発明は、カッター装置38の下方の後側カバー51には、カッター装置38が切断した切り藁を既刈地側に案内する固定拡散ガイド体53を設け、前記揺動ガイド体40の後側の一部を、前記固定拡散ガイド体53と側面視において重なるように設けたことを特徴とするコンバインとしたものであり、カッター装置38から落下する切断藁屑に揺動選別棚20から排出される排塵物を合流させて、揺動ガイド体40および固定拡散ガイド体53によって拡散させ、拡散性を良好にする。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、揺動選別棚20の後部の揺動ガイド体40の第一ガイド部41と第二ガイド部42の後下がりの相違する傾斜により排塵物の落下方向あるいは飛散方向を変化させて、効率よく拡散させることができ、また、一枚板状の揺動ガイド体40の中間部分を屈曲させて形成することができ、揺動ガイド体40の製造が容易であり、しかも、傾斜角度の相違する第一ガイド部41と第二ガイド部42とを一度に取り付けられ、取付けも容易にできる。
請求項2の発明では、カッター装置38から落下する切断藁屑に揺動選別棚20から排出される排塵物を合流させて、揺動ガイド体40および固定拡散ガイド体53によって拡散させ、拡散性を良好にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施例をコンバインの例にて図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は左右一対のクローラ3により走行する走行装置、4は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、5は脱穀装置4の前側に設けた刈取部、6は脱穀装置4の側部に設けたグレンタンク、7はグレンタンク6の前方に設けた操縦部である。
前記脱穀装置4は、上部に扱胴10を略水平に軸装した脱穀室11を設け、脱穀室11の一側には前記刈取部5により刈り取った穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置12の穀稈を挾持搬送する挾扼杆13Aと供給搬送チエン13B(図6)を設けている。14は穀稈供給搬送装置12から引き継いだ脱穀済みの排藁を搬送する排藁搬送装置である。
なお、理解を容易にするため、便宜的に方向を示して説明しているが、これらにより構成が限定されるものではない。
【0007】
扱胴10の主として下方側は扱網15により包囲し、扱網15の下方には唐箕16の唐箕ケーシング17を設ける。前記脱穀室11の下方には前記唐箕16の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室18を形成し、風選室18内には唐箕16の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚20により構成した揺動選別装置21を設ける。
揺動選別装置21は、その揺動選別棚20の始端部(前端部)を唐箕ケーシング12の上方に位置させて移送棚部22に形成する。移送棚部22の構成は任意であり、移送方向下手側を低く傾斜させたり、あるいは、移送棚部22の上面に突起や凹凸を設けて、揺動選別装置21の移送方向下手側のグレンシーブ23に向けて扱網15からの落下物を移送できればよい。
前記グレンシーブ23は、扱網15より落下した穀粒と異物とを選別するものであり、所定間隔をおいて揺動方向に複数並設する。グレンシーブ23は、薄い平板形状に形成し、移送方向の下手側(後側)が高くなるように傾斜させて設ける。
【0008】
しかして、グレンシーブ23の下方から移送方向の下手側(後側)の揺動選別棚20にはチャフシーブ24を複数並設する。チャフシーブ24は任意の構成により前記揺動選別棚20に傾斜角度調節自在に取付ける。チャフシーブ24の下手側にはストローラック25を設ける。
揺動選別棚20の下方所定位置には一番コンベア26を設け、一番コンベア26の後側には二番コンベア27を設ける。
前記脱穀室11の後方の一側(右側)の側部には排塵処理装置30を設ける。排塵処理装置30は、扱胴10の軸心と略平行な排塵処理胴31を軸装して構成する。排塵処理装置30の前側には、二番コンベア27により回収された二番物を処理する二番処理装置32を設ける。二番処理装置32の二番処理胴34の始端部側上方には二番還元装置33の先端を開口させ、二番還元装置33の基部は二番コンベア27の終端に接続している。二番処理胴34は、排塵処理胴31と同心状に配置する。
前記排塵処理装置30の反対側の側部には吸引排塵ファン35を設ける。36は吸引排塵ファン35のケーシング、37はケーシング36の排風口である。脱穀装置4の後側にはカッター装置38を設ける。カッター装置38は公知の構成であり、一対のカッター刃39を設けている。
【0009】
しかして、揺動選別棚20の後部には、排出物を拡散させて排出する拡散用の揺動ガイド体40を設ける。揺動ガイド体40は、揺動選別棚20に取り付けてある第一ガイド部41と第一ガイド部41に連設した第二ガイド部42を有して形成する。
第一ガイド部41および第二ガイド部42は、夫々、後側に至るに従い低くなるように傾斜させると共に、第一ガイド部41と第二ガイド部42の傾斜角度は互いに相違するように構成する。
揺動選別棚20の後部から排出される排塵物は、同一傾斜角度の揺動ガイド体40で揺動拡散させても、揺動ガイド体40の終端から落ちる排塵物は、略同じような位置に落ちてしまうので、コンバインの走行後の圃場に排塵物が列条に落下してしまうが、本願では、揺動ガイド体40を、後側に至るに従い低くかつ既刈地側が低くなるように傾斜させると共に、第一ガイド部41と第二ガイド部42との傾斜角度を互いに相違させて構成することにより、排塵物の落下方向あるいは飛散方向を変化させて、効率よく拡散させる。
【0010】
実施例では、一枚板状の揺動ガイド体40の中間部分を屈曲させて屈曲線43を形成し、この屈曲線43より揺動選別棚20側を第一ガイド部41に、前記屈曲線43より先側を第二ガイド部42とし、屈曲線43より先側の第二ガイド部42の傾斜角度を急傾斜にして構成している。
したがって、揺動ガイド体40は、製造が容易であり、しかも、傾斜角度の相違する第一ガイド部41と第二ガイド部42とを一度に取り付けられ、取付けも容易となる。
この場合、第一ガイド部41は、背面視、第一ガイド部41の基部端縁41Aを右下がりの傾斜に傾斜させて、第一ガイド部41全体としては排塵物を右側に誘導するが、第一ガイド部41の先端端縁41Bは前記基部端縁41Aに対して低く傾斜させているので、第一ガイド部41の後下がり傾斜により揺動選別棚20の左側への拡散も期待できる。
【0011】
即ち、揺動ガイド体40は、第一ガイド部41および第二ガイド部42を、左右方向のみならず、前後方向にも傾斜させ、しかも、第一ガイド部41と第二ガイド部42とでは、前後左右の何れの傾斜角度も相対的に変更しているから、揺動選別棚20の前後揺動と相まって、揺動ガイド体40上の排塵物を良好に広く拡散させることができる。
また、前記第一ガイド部41は頂点が後側となる略▽の三角形状に形成すると、先端端縁41Bから早く排塵物が落下して左側に拡散させ、第二ガイド部42は頂点が前側となる略△の三角形状に形成すると、第二ガイド部42の先端端縁42Bから排塵物が落下して右側に拡散させる作用が期待でき、好適である。
このように、排塵物を拡散させて圃場に排出するので、圃場の土質の改善を均一に行える作用も期待できる。
【0012】
また、揺動ガイド体40は、第一ガイド部41を縦板45に固定し、縦板45は揺動選別棚20に対して上下位置調節自在に、ボルト等の固定具46により取付ける。縦板45は、揺動選別棚20に対して高くすると、穀粒の機外排出を抑制し、揺動選別棚20に対して低くすると、排塵物の排出を促進し、揺動選別棚20の選別負荷を減少させられる。
しかして、揺動選別棚20上に落下する被処理物は、穀稈供給搬送装置12により搬送される穀稈の穂先側に元々多く落下する傾向にあり、しかも、穂先側(反穀稈供給搬送装置12側)には排塵処理装置30および二番処理装置32が設けられており、揺動選別棚20上に落下した被処理物は、穂先側(反穀稈供給搬送装置12側)に多く堆積する傾向となって、株元側(穀稈供給搬送装置12側)の揺動選別棚20上には反穀稈供給搬送装置12側に比し被処理物は少ないので、第一ガイド部41の先端端縁41Bの左端部は揺動選別棚20の左端部より反穀稈供給搬送装置12側に間隔をおいて位置させ、揺動選別棚20から排塵物が落下するようにしている。
【0013】
また、排塵処理装置30の終端は左右方向の無孔板50により閉塞し、図示は省略するが、排塵処理装置30の終端側方に形成した排塵口から揺動選別棚20上に排塵物を落下させ、揺動選別棚20の終端より排出させる。
即ち、排塵処理装置30の後方に向けて排出させると、排塵物が塊となるが、この排塵物が塊となるのを防止すると共に、排塵処理装置30から排出された排塵物に含まれる穀粒を揺動選別棚20上に落下させて回収することができ、しかも、排塵物を揺動ガイド体40により拡散させられるので、合理的構成となる。
【0014】
しかして、揺動ガイド体40は、その後側の一部が、前記カッター装置38の下方の後側カバー51に設けた固定拡散ガイド体53の一部と、側面視(平面視)、重なるように、設ける。
したがって、カッター装置38から落下する切断藁屑に排塵物を合流させて、固定拡散ガイド体53によって排塵物を拡散させることができ、拡散性を良好にする。
前記固定拡散ガイド体53は、第一固定拡散部54と第二固定拡散部55により形成し、背面視において、右側に至るに従い低くなるように傾斜させて設ける。
【0015】
しかして、カッター装置38の前側には切藁案内板58を設け、切藁案内板58は上部を上側カッター刃39の下部とほぼ同じ高さに位置させる。切藁案内板58は下方に至るに従い後側に位置するように、後下がりに傾斜させ、切藁案内板58の下部は下側カッター刃39の下部より下方に位置させる。
切藁案内板58はカッター装置38により切断した排藁の切断藁屑を後方に落下するように案内するものであり、この切藁案内板58の後端よりも後側に揺動ガイド体40の後部が位置するように、配置すると、切断藁屑も揺動ガイド体40により拡散させることができ、拡散性を一層良好にできる。
なお、切藁案内板58は、図7では前後に位置しているが、これは奥側の切藁案内板58と手前側の切藁案内板58の両方が見えているためである。
60は脱穀装置4の後板61に設けたシール部材であり、弾性部材により形成する。シール部材60は、その下端を揺動選別棚20の後部の前記縦板45の上端に近接させ、カッター装置38から落下する切断藁屑が揺動選別棚20のストローラック25上に戻るのを防止しつつストローラック25上の排塵物は排出できるように構成する。
【0016】
なお、揺動選別棚20の後部下方は開放して排塵物を圃場に落下させる排出口(符号省略)に形成し、この排出口上方に揺動ガイド体40は位置してる。
また、前記カッター装置38の下方の後側カバー51の左右側には側部カバー62を設け(図10)、左右両側および後側の三方を包囲し、下方および前側は開放して排塵物および切断藁屑を拡散落下させる。
しかして、前記第二ガイド部42は、その一部を前記揺動選別棚20の右側板64よりも右側に突出させて設ける。
したがって、揺動選別棚20から排出される排塵物を、揺動選別棚20より右側に拡散させることができる。
【0017】
即ち、コンバインの刈取作業では、走行方向の左側が未刈地側となり、未刈穀稈に排塵物や切断藁屑が掛かると、後の刈取作業の際の条合わせが困難になるので、左側にはあまり排塵物や切断藁屑を拡散させたくなく、そこで、揺動選別棚20から排出される排塵物およびカッター装置38からの切断藁屑を、揺動選別棚20より右側の既刈地に拡散させて、次の刈取作業の際の条合わせを容易にでき、更に、次の刈取作業のときに、排塵物を、揺動選別棚20より右側に拡散させることにより、前回の未刈地側と既刈地側との境にまでの排塵物の飛散を期待でき、その結果、既刈地全体に拡散させる均一性を向上させることができ、圃場の土質の改善を均一に行える作用も期待できる。
【0018】
この場合、第二ガイド部42は、揺動ガイド体40の屈曲線43から右側に、しかも、揺動選別棚20の右側板64よりも右側に突出させて形成すると共に、第一ガイド部41より傾斜角度を急傾斜にして構成しているので、排塵物および切断藁屑の拡散を良好に行う。
また、第二ガイド部42の一部は、前記第一固定拡散部54の上方に位置させると共に、前記第二固定拡散部55の一部上方に重なるように配置すると、第二ガイド部42上の排塵物および切断藁屑が、第二固定拡散部55に引き継がれて、第二固定拡散部55により機体右側に拡散させられ、好適である。
この場合、第二ガイド部42は、揺動選別棚20の後方揺動したときは第二固定拡散部55と側面視で重なるが、揺動選別棚20の前方揺動のときには第二固定拡散部55と側面視で重ならないように構成すると、第二ガイド部42と第二固定拡散部55との間に排塵物および切断藁屑等の一部が詰まるのを防止できて、好適である。
【0019】
即ち、揺動ガイド体40の第一ガイド部41からの排塵物および切断藁屑の一部は、主として第一固定拡散部54上に引き継いで、第一固定拡散部54によっても拡散させ、第二ガイド部42の排塵物および切断藁屑の一部は主として第二固定拡散部55上に引き継いで、第二固定拡散部55によって拡散させられるので、左右に振り分けて拡散させることができ、拡散性を良好にする。
また、背面視において、第二ガイド部42の先端端縁42Bの傾斜角度と第二固定拡散部55の傾斜角度を略同じにすると(図10)、揺動ガイド体40から第二固定拡散部55への引継ぎが円滑になって、好適である。
【0020】
しかして、カッター装置38の前側カバー65の前側にはバッテリー66を設置し、前側カバー65にはバッテリーのメンテナンス用の開閉扉67を設け、開閉扉67と揺動ガイド体40とは、開閉扉66の開閉に影響しない範囲で揺動ガイド体40が可及的に右側に位置するように、相対的に配置構成すると、バッテリーのメンテナンスと揺動ガイド体40による拡散とを両立させることができ、好適である。
68はカッター装置38のロック装置である。即ち、カッター装置38は図示は省略するが、機体固定部に設けた回動支点軸を中心に縦軸回動自在に設け、ロック装置68はカッター装置38の回動を停止保持させる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同側面図。
【図3】同平面図。
【図4】同正面図。
【図5】同背面図。
【図6】脱穀装置の縦断側面図。
【図7】脱穀装置の一部拡大縦断側面図。
【図8】脱穀装置の横断平面図。
【図9】脱穀装置の一部拡大横断平面図。
【図10】脱穀装置の背面図。
【符号の説明】
【0022】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…クローラ、4…脱穀装置、5…刈取部、6…グレンタンク、7…操縦部、10…扱胴、11…脱穀室、12…穀稈供給搬送装置、13A…挾扼杆、13B…供給搬送チエン、14…排藁搬送装置、15…扱網、16…唐箕、17…唐箕ケーシング、18…風選室、20…揺動選別棚、21…揺動選別装置、22…移送棚部、23…グレンシーブ、24…チャフシーブ、25…ストローラック、26…一番コンベア、27…二番コンベア、30…排塵処理装置、31…処理胴、32…二番処理装置、33…二番還元装置、35…吸引排塵ファン、36…ケーシング、38…カッター装置、39…カッター刃、40…揺動ガイド体、41…第一ガイド部、41A…基部端縁、41B…先端端縁、42…第二ガイド部、42B…先端端縁、43…屈曲線、45…縦板、46…固定具、50…無孔板、51…後側カバー、53…固定拡散ガイド体、54…第一固定拡散部、55…第二固定拡散部、58…切藁案内板、60…シール部材、61…後板、62…側部カバー、64…右側板、65…前側カバー、66…開閉扉。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(2)の前方に刈取部(5)を設け、前記走行装置(2)の上方に脱穀装置(4)を設け、前記脱穀装置(4)は、上部に扱胴(10)を軸装した脱穀室(11)の下方に、唐箕(16)からの送風により風選する風選室(18)を設け、該風選室(18)に往復揺動する揺動選別棚(20)により構成した揺動選別装置(21)を設けて構成し、前記揺動選別棚(20)の後方にはカッター装置(38)を設け、前記揺動選別棚(20)の後部には、該揺動選別棚(20)からの排出物を拡散させて排出する拡散用の揺動ガイド体(40)を前記揺動選別棚(20)と共に一体揺動するように設け、前記揺動ガイド体(40)を、前記揺動選別棚(20)に取付けた第一ガイド部(41)と該第一ガイド部(41)に連設した第二ガイド部(42)を有して形成し、前記第一ガイド部(41)および第二ガイド部(42)を、夫々、後側に至るに従い低くかつ未刈地側よりも既刈地側が低くなるように傾斜させると共に、前記第一ガイド部(41)と前記第二ガイド部(42)とを、夫々の傾斜角度を相違させて構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
請求項1において、前記カッター装置(38)の下方の後側カバー(51)には、カッター装置(38)が切断した切り藁を既刈地側に案内する固定拡散ガイド体(53)を設け、前記揺動ガイド体(40)の後側の一部を、前記固定拡散ガイド体(53)と側面視において重なるように設けたことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−173058(P2008−173058A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−9822(P2007−9822)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】