脱穀装置
【課題】脱穀室の終端の詰まり発生、排塵処理装置への移行効率の低下。
【解決手段】扱胴11の下側に扱網18を張設した脱穀室12を設け、該脱穀室12の下方に揺動選別装置23を設け、前記脱穀室12の後部側方には、該脱穀室12と脱穀室12の後部の排塵連通口33により連通し排塵処理胴31を軸装した排塵処理装置30を設け、前記脱穀室12の後端部には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設け、該濾過体42を、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置。
【解決手段】扱胴11の下側に扱網18を張設した脱穀室12を設け、該脱穀室12の下方に揺動選別装置23を設け、前記脱穀室12の後部側方には、該脱穀室12と脱穀室12の後部の排塵連通口33により連通し排塵処理胴31を軸装した排塵処理装置30を設け、前記脱穀室12の後端部には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設け、該濾過体42を、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、脱穀室の側部後方に排塵処理胴を軸装した排塵処理室を設け、排塵処理室との排塵連通口により後方の脱穀室の下方に、扱網より落下しない脱穀物を排出する扱網より目合の大きい補助受け網を設けた構成は、公知である(特許文献1)
【特許文献1】特開2004−180584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、排塵連通口により後方の脱穀室の下方に、扱網より落下しない脱穀物を排出する扱網より目合の大きい補助受け網を設けているため、扱網より落下しない被処理物の多くが排塵処理装置に入り、排塵処理装置の負荷が大きくなるという課題がある。
また、扱網より落下しない脱穀物は補助受け網から落下するため、補助受け網の開口面積が狭く、詰まりが発生することがあるという課題がある。
また、補助受け網から落下しない大きい被処理物であっても補助受け網と排塵処理装置との間の落下口から落下させるため、揺動選別装置の負荷が増加するという課題がある。
本願は、脱穀室と排塵処理装置と揺動選別装置への被処理物の移動経路を工夫し、各装置の負荷を減少させ、作業効率を向上させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、上部に扱胴11を軸装し該扱胴11の下側に扱網18を張設した脱穀室12を設け、該脱穀室12の下方に、唐箕19からの送風と揺動選別棚22の揺動により穀粒とその他の処理物を選別する揺動選別装置23を設け、前記脱穀室12の後部側方には、該脱穀室12と脱穀室12の後部の排塵連通口33により連通し排塵処理胴31を軸装した排塵処理装置30を設け、前記脱穀室12の後端部には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設け、該濾過体42を、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置としたものであり、穀稈供給搬送装置により搬送された穀稈は脱穀室12内に供給され、回転する扱胴11により脱穀され、脱穀された脱穀物(被処理物)は扱網から下方の揺動選別棚22に落下し、揺動選別棚22の揺動と唐箕19の送風により選別され、穀粒は一番コンベアから回収される。
脱穀室12で脱穀された脱穀物のうち、扱網18より落下しない脱穀物は、脱穀物排出口40に至り、被処理物のうち排出孔41から落下しない大きな被処理物は脱穀物排出口40の濾過体42上を扱胴11の回転により移送されて排塵連通口33から排塵処理装置30に入って処理され、被処理物のうち細かな穀粒や塵埃等が脱穀物排出口40の濾過体42の排出孔41から揺動選別棚22に落下して揺動選別される。また、縦枠44の上縁より上方に突出させた横枠45により被処理物の移送に抵抗を与え、脱穀効率を向上させる。
請求項2記載の発明は、前記濾過体42の横枠45を前記扱胴11の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠45を濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで延長させて設けたことを特徴とする脱穀装置としたものであり、複数の横枠45を乗り越えて最終端に位置する横枠45まで移送された被処理物は、最終の横枠45の抵抗を受けて濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで扱胴11の回転を受けて移送され、扱胴11の終端より手前で排塵連通口33に円滑に送込まれる。
請求項3記載の発明は、前記複数並設した濾過体42の横枠45のうち最終端の横枠45を、前記他の横枠45より高さが高くなるように構成したことを特徴とする脱穀装置としたものであり、最終の横枠45を乗り越える被処理物の量を少なくさせられ、最終横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制し、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進する。
請求項4記載の発明は、前記濾過体42の横枠45の設置間隔を、前記扱網18上に設けた仕切板50の設置間隔よりも密に設けた脱穀装置としたものであり、被処理物は複数の横枠45を乗り越える度に、移送に抵抗が掛かり、排出孔41からの落下が促進される。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、多数の排出孔41を有する濾過体42が脱穀物排出口40に設けられているので、扱網18から落下しない被処理物は多数の排出孔41から落下させるので、詰まり発生を防止でき、排出孔41から落下しない被処理物を排塵処理装置30に入れるので排塵処理装置30の負荷を軽減でき、排出孔41から落下する被処理物だけを揺動選別装置23で選別するので揺動選別装置23の負荷を軽減でき、合理的な構成となる。また、縦枠44の上縁より上方に突出させた横枠45により被処理物の移送に抵抗を与えるので、排出孔41からの落下および排塵連通口33への移送の両者の作用を向上させることができる。
請求項2の発明では、複数の横枠45を乗り越える度に、被処理物の排出孔41からの落下および排塵連通口33への流入を円滑にすると共に、最終の横枠45により一層排塵連通口33への流入を円滑にすることができる。
請求項3記載の発明では、最終の横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制することができ、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進させることができ、脱穀精度および脱穀効率を向上させることができる。
請求項4記載の発明では、脱穀室12より濾過体42上における移送抵抗を大きくでき、詰まりを防止しながら、脱穀精度および脱穀効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施例をコンバインの図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は機体フレーム1の下方に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5は脱穀装置3の側部に設けたグレンタンク、6はグレンタンク5の前側に設けた操縦部である。
前記脱穀装置3は、上部に扱歯10を有する扱胴11を略水平に軸装した脱穀室12を設ける。脱穀室12の一側には前記刈取部4により刈り取った穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置13の供給搬送チェン14を設けている。なお、理解を容易にするため、便宜的に前後左右等の方向を示して以下説明するが、これにより構成が限定されるものではない。
扱胴11は脱穀装置3の前板16と脱穀室後板17に軸装し、扱胴11の主として下方側は扱網18により包囲している。扱網18の下方には唐箕19の唐箕ケーシング20を設ける。前記脱穀室12の下方には前記唐箕19の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室21を形成し、風選室21内には、唐箕19の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚22により構成した揺動選別装置23を設ける。
【0007】
揺動選別装置23の構成は任意であるが、一例を示すと、前記揺動選別棚22の始端部(前端部)を唐箕ケーシング20の上方に位置させて移送棚部24に形成する。各移送棚部24の上面には、図示は省略するが、突起や凹凸を設けて揺動選別装置23の移送方向下手側に扱網18からの落下物を移送するように構成する。
移送棚部24の移送方向下手側にはグレンシーブ25を設ける。グレンシーブ25は、扱網18より落下した穀粒と異物とを選別するものであり、所定間隔をおいて揺動方向に複数並設する。グレンシーブ25は、薄い平板形状に形成し、移送方向の下手側(後側)が高くなるように傾斜させて設ける。
グレンシーブ25の下方から移送方向の下手側(後側)のストローラック26を設ける。揺動選別棚22の下方には一番コンベア27を設け、一番コンベア27の後側には二番コンベア28を設ける。
前期扱胴11の後部側方(終端側)には、排塵処理装置30を設ける。塵処理装置30は、扱胴11の軸心と略平行な排塵処理胴31を軸装し、脱穀室12の後部に設けた排塵連通口33により脱穀室12と連通させて構成する。排塵処理装置30は、排塵連通口33に臨む前側の排塵処理装置30は引継部Hに、該引継部Hの後方は主処理部Sに形成し、引継部Hの排塵処理胴31の部分は引継胴部31Aとして形成する。排塵処理胴31は、引継胴部31Aは処理胴部31Bより小径に形成すると共に、引継胴部31Aと処理胴部31Bとの中間に終端に至るに従い大径となるテーパー胴部31Cを有して構成する。
【0008】
即ち、テーパー胴部31Cは、前記引継胴部31Aと前記処理胴部31Bとの間に形成し、テーパー胴部31Cの前側は前記引継胴部31Aと略同径に形成し、テーパー胴部31Cの後側は前記処理胴部31Bと略同径で、かつ、テーパー胴部31Cは後側に至るに従い大径となるように形成する。
したがって、引継部Hの引継胴部31Aを小径に形成することにより、引継胴部31Aの外周と引継部Hの室内との間の容積(容量)を広くでき、脱穀室12からの処理物の取込量を多くでき、多く取り込んだ排塵物をテーパー胴部31Cにより主処理部Sに送る際に圧力を掛け、その後、引継胴部31Aよりも大径の処理胴部31Bで圧力が高い状態で処理することにより、排塵処理能力を向上させる。
また、脱穀室12の負荷を減少させることができるので、通常の、扱胴11に比し長い扱胴11を軸装でき、高速走行作業を行え、この点でも、作業能力を向上させる。
【0009】
しかして、前記引継胴部31Aおよび後側の処理胴部31Bの外周には螺旋状に処理歯34を設け、引継胴部31Aの処理歯34と処理胴部31Bの処理歯34とは略同一かまたは処理胴部31Bの処理歯34を小径の直径となるように形成する。
そのため、後側の処理胴部31Bに対して小径の引継胴部31Aに、略同径あるいは大径の処理歯34を設けることにより、排塵連通口33からの処理物を小径の引継胴部31Aで引き継ぐと共に、略同径あるいは大径の処理歯34により効率よく終端側に搬送する。
しかして、前記排塵連通口33と並ぶ位置の脱穀室12の下方には、扱網18より落下しない脱穀物(被処理物)を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体(網体・枠体)42を設ける。濾過体42は、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物を、そのまま下方に落下排出させずに、落下の際の抵抗となって、扱網18より落下しない脱穀物が排塵連通口33から排塵処理装置30へ移行するのを補助し、脱穀室12の負荷を軽減させて、脱穀効率を向上させる。
【0010】
即ち、脱穀物排出口40を開放構成とすると、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物がそのまま下方に落下して排塵処理装置30への移行効率が低下し、また、揺動選別装置23の負荷が増加するが、濾過体42を設けたので、扱網18より落下しない脱穀物のうち小さい被処理物だけ排出孔41から揺動選別装置23に落下させて負荷を減少させ、また、扱網18より落下しない脱穀物のうちの更に排出孔41から落下しない大きな被処理物は排塵処理装置30の排塵連通口33への移行効率を向上させ、全体として、選別精度および選別効率を向上させる。
また、脱穀室12における脱穀は、穀稈供給搬送装置13により搬送供給された穀稈の穂先を扱胴11が扱いて行われ、本願の場合、穀稈は扱胴11の下面側を移動して脱穀される所謂「下扱き」であるが、濾過体42を設けているので、穀稈供給搬送装置13により遅れがちな穀稈の穂先を濾過体42が支持するので、開放構成の脱穀物排出口40に比し、脱穀効率が向上し、穀稈の搬送姿勢の乱れも少なく、穀稈供給搬送装置13の下手側に設けた藁搬送装置43への引継を良好にする作用効果も期待できる。
【0011】
この場合、濾過体42は、その一部または全部を扱胴11の終端下方まで後方に伸すように配置構成し、穀稈供給搬送装置13が搬送中の穀稈を濾過体42が支持するようにする。
前記濾過体42は、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と、縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁は縦枠44の上縁より上方に突出させて設ける。
横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させることにより被処理物の移送に抵抗を与え、脱穀効率を向上させる。
また、横枠45の下縁は縦枠44の下縁と同じか下方に位置させ、排出孔41から落下する被処理物を下方に案内する。
即ち、縦枠44と横枠45で形成する排出孔41の角部には、搬送される被処理物が引っ掛かることがあって搬送を阻害することがあるが、横枠45の下縁を縦枠44の下縁と同じか下方に位置させているので、排出孔41から落下する被処理物を横枠45が下方に案内して、搬送を円滑にする。
【0012】
しかして、横枠45は扱胴11の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠45は濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで最終端の横枠45を延長させて設ける(図5)。
即ち、扱胴11の軸心の長さ方向において排塵連通口33の終端に略沿うように横枠45を設けると(図8)、排塵連通口33に向けて排塵物の移動を案内する。
そのため、排塵物を扱胴11の終端より手前で排塵連通口33に円滑に送込める。
しかして、濾過体42の横枠45は、扱網18上に設けた仕切板50の間隔より密に設ける(図3)。
即ち、濾過体42の横枠45を扱胴11の軸心方向に複数並設し、扱胴11の終端部で被処理物内に含まれる穀粒の揺動選別棚22への落下を促進して、穀粒の早期漏下回収の効率を向上させる。
この場合、縦枠44は断面逆さL型形状に形成して(図6)、縦枠44の上面の面積と排出孔41の開口面積との比率を、略50:50にしている。これにより、濾過体42の上面を通過する被処理物の移動速度を低下させずに、スムーズに濾過体42の終端に移送する。
また、穀粒を揺動選別棚22に容易に落下させることができる。
【0013】
また、複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45A(図5)は、縦枠44の上面からの高さが他の横枠45の上面(上縁)より高くなるように構成する。
即ち、濾過体42は扱胴11の外周より所定間隔を置いて円弧状に形成しているので、この径(円周)方向で横枠45の上縁は縦枠44の上面から所定高さを有するように、扱胴11の軸心に向かって突出しており、この複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45の高さを他の横枠45より高くする。
そのため、最終の横枠45を乗り越える被処理物の量を少なくさせられ、最終横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制し、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進し、処理効率を向上させる。
しかして、濾過体42の左右側の板面部46の後端は、複数並設した横枠45のうち最終の横枠45より後方に延長し(図5)、この板面部46間も脱穀物排出口40に形成し、板面部46間の脱穀物排出口40にはガイド体51を設ける。ガイド体51は棒形状に形成し、後側に至るに従い排塵処理装置30側に位置するように、平面視傾斜させている。
ガイド体51は、単に脱穀物排出口40から被処理物を落下させず、かつ、濾過体42よりも被処理物の落下を促進させて、詰まり発生を防止しながら、処理効率を向上させる。
【0014】
また、濾過体42の縦枠44と横枠45の形成する目合は、扱網18の目合より大きく形成し、詰まり発生を防止している。
しかして、前記脱穀室12の側方には、二番コンベア28により回収された二番物を処理する二番処理装置55を設ける。二番処理装置55には二番還元装置56により二番コンベア28と接続している。二番処理装置55は排塵処理胴31と同心状に二番処理胴57を軸装し、穀稈供給搬送装置13の搬送方向と反対に揺動選別棚22の始端部(前端部)側に二番処理物を移送するように配置する。
そのため、排塵処理胴31の始端部は脱穀装置3の前板16と脱穀室後板17との間に設けた脱穀中板58に軸装され、脱穀中板58と脱穀室後板17との間に前記排塵処理装置30と脱穀室12との排塵連通口33が形成される。
そして、複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45は、脱穀室後板17より前方に位置させる。
【0015】
即ち、最終の横枠45は扱胴11の終端より前方に位置させ、最終端(後部)の横枠45の後方に、扱胴11の扱歯10が作用する作用域が位置するように構成する。
したがって、最終の横枠45と脱穀室後板17と扱胴11の終端との配置により、濾過体42上の被処理物の最終の横枠45の乗り越えを抑制して排塵連通口33から排塵処理装置30への流入を円滑にし、これにより、排塵連通口33からの戻りを減少させて、最終の横枠45と脱穀室後板17との間を穀稈供給搬送装置13が搬送する穀稈に扱胴11を作用させ、搬送穀稈中の刺さった四番物の回収効率を向上させる。
しかして、前記唐箕19の回転軸60には変速用のベルコンプーリ61を設け(図10、図11)、該ベルコンプーリ61を作動させる変速用モータ62を脱穀装置3の側板63に設ける。また、減速ギヤ64とベルコン変速用連動ロッド65を側板63に設け、変速用モータ62や減速ギヤ64およびベルコン変速用連動ロッド65の外側に外装カバー67を設ける。外装カバー67の底板68には多孔状のハカマ防止板69を設ける。
【0016】
外装カバー67は側板63に設けた吸引口70の側方に設け、唐箕19は外装カバー67のハカマ防止板69から側板63の吸引口70を通して外気を吸引して送風する。
したがって、当業者がハカマと呼ぶ藁屑や草の絡まった異物が吸引口70から進入するのを、ハカマ防止板69により防止する。
変速用モータ62や減速ギヤ64およびベルコン変速用連動ロッド65の外側を包囲する外装カバー67に多孔状のハカマ防止板69を設けたので、部品点数少なく構成を簡易にでき、コストを低減させる。
外装カバー67を外すと、唐箕19の変速機構のベルコンプーリ61等の周辺に空間を形成して露出させるので、これらのメンテナンスを容易にできる。
しかして、骨幹供給装置13は、供給搬送チエン14の上方に挾扼杆75を設けて構成しており(図1)、挾扼杆75の内側に吹き出し防止板76を設ける(図12,図13,図14)。吹き出し防止板76は脱穀装置3の上部カバー77(図1)に取付部材78により上下自在に取付ける。吹き出し防止板76は縦板状の部材により形成し、吹き出し防止板76の上部は前記挾扼杆75の挾扼杆ホルダ79より上方に位置させる。
【0017】
挾扼杆ホルダ79は挾扼杆75を上下自在であって常時下方に位置させるバネを保持させるものであり、前記上部カバー77に取付けている。
したがって、上部カバー77に対して位置固定状態の挾扼杆ホルダ79より、吹き出し防止板76の上部が上方に位置させているので、吹き出し防止板76が上下しても挾扼杆ホルダ79との干渉を避けられ、吹き出し防止板76の上下を円滑にして穀稈の搬送を円滑にする。
しかして、穀稈供給搬送装置13の終端には、脱穀済みの排藁搬送装置を設け、該排藁搬送装置の駆動伝達軸80は前記排塵処理装置30の上方の脱穀中板58と脱穀室後板17とを貫通して設け、脱穀中板58と脱穀室後板17の間の駆動伝達軸80の穀稈供給搬送装置13側には隔壁81を設ける(図15,図16、図17)。
そのため、脱穀中板58と脱穀室後板17の間を搬送される穀稈或いは排藁は隔壁81により駆動伝達軸80から遮られ、駆動伝達軸80に巻き付くのを防止する。
また、87は脱穀中板58と脱穀室後板17の間の排塵処理胴31の上方に設けたガイド板であり、穀稈供給搬送装置13や排藁搬送装置により引き抜かれた穀稈や藁屑が下側から駆動伝達軸80に絡み付くのを防止する。
【0018】
しかして、穀稈供給搬送装置13側の脱穀装置3の側板63には開口部82を形成する(図18)。開口部82は揺動選別棚22の選別網83の側方に開口させる。揺動選別棚22の側板84には所定の大きさの切欠(開口)部85を形成し(図20)、該切欠(開口)部85から選別網83上に設置する閉塞体86を横から出し入れして着脱できるように構成する。
閉塞体86は選別網83から一番コンベア27や二番コンベア28に落下する落下量を調節する。
この揺動選別棚22の側板84の外側に補強側板90を設け、補強側板90の外側の上縁付近に棒状の補強枠91を設ける。
そのため、揺動選別棚22の側板84には所定の大きさの切欠(開口)部85を形成しても、強度を確保できる。
【0019】
(実施例の作用)
走行装置2により走行し、刈取部4で刈り取った穀稈は穀稈供給搬送装置13の供給搬送チェン14により搬送されて、脱穀室12に供給され、脱穀室12の扱胴11で脱穀される。
脱穀された脱穀物は、扱網18より揺動選別棚22に落下し、揺動選別棚22の揺動と唐箕19からの送風により選別され、穀粒は揺動選別棚22の選別網選別網31から一番コンベア27に回収され、一番コンベア27により回収された穀粒はグレンタンク5に貯留される。
また、二番コンベア28に回収された二番物は二番還元装置46により二番処理装置55に還元され、二番処理装置55の二番処理胴57により再処理されて揺動選別棚22の始端部に拡散排出される。
また、脱穀室12で脱穀された脱穀物のうち、扱網18より落下しない脱穀物の一部は排塵連通口33から排塵処理装置30に入って処理される。
この場合、排塵連通口33に臨む前側の排塵処理装置30は引継部Hに、該引継部Hの後方は主処理部Sに形成し、引継部Hの排塵処理胴31の部分は引継胴部31Aとし、引継胴部31Aは後側の処理胴部31Bよりも小径に形成しているから、引継胴部31Aの外周と引継部Hの室内との間の容積(容量)を広くでき、脱穀室12からの処理物の取込量を多くでき、詰まりを防止し、脱穀装置3全体の処理能力も向上させ、また、脱穀室12の負荷を減少させることができるので、通常の、扱胴11に比し長い扱胴11を軸装でき、高速走行作業を行え、この点でも、作業能力を向上させる。
【0020】
また、揺動選別棚22上の処理物は風選室21で風選され、揺動選別棚22より落下しない処理物のうち藁屑・塵埃は吸引排塵ファン42により機外に吸引排出される。
しかして、前記排塵連通口33と並ぶ位置の脱穀室12の下方には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設けているから、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物は、そのまま下方に直ぐには落下排出せず、移送および落下の際に濾過体42による抵抗を受ける。
そのため、濾過体42は、濾過体42上の被処理物が脱穀物排出口40から落下せずに、排塵連通口33から排塵処理装置30へ移行するのを補助し、脱穀室12の負荷を軽減させて、脱穀効率を向上させ、また、揺動選別装置23の負荷を減少させて、全体として、選別効率を向上させる。
【0021】
また、脱穀室12での脱穀は、搬送穀稈が扱胴11の下面側を移動して脱穀される所謂「下扱き」であるため、搬送穀稈穂先は遅れがになるが、濾過体42が穀稈の穂先をが支持するので、開放構成の脱穀物排出口40に比し、穀稈の搬送姿勢の乱れも少なく、穀稈供給搬送装置13の下手側に設けた藁搬送装置43の引継を良好にする作用効果も期待できる。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】脱穀装置の側面図。
【図4】同背面図。
【図5】濾過体の平面図。
【図6】同正面図。
【図7】同背面図。
【図8】同一部拡大平面図。
【図9】同一部拡大側面図。
【図10】ベルコンプーリ付近の側面図。
【図11】同平面図。
【図12】挾扼杆付近の側面図。
【図13】同側面図。
【図14】同側面図。
【図15】脱穀装置の正面図。
【図16】同正面図。
【図17】同側面図。
【図18】同側面図。
【図19】揺動選別棚付近の側面図。
【図20】同開口部の側面図。
【図21】同平面図。
【図22】同側面図。
【符号の説明】
【0023】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部、5…グレンタンク、6…操縦部、11…扱胴、12…脱穀室、13…穀稈供給搬送装置、14…供給搬送チェン、16…前板、17…脱穀室後板、18…扱網、19…唐箕、20…唐箕ケーシング、21…風選室、22…揺動選別棚、23…揺動選別装置、24…移送棚部、25…グレンシーブ、26…ストローラック、27…一番コンベア、28…二番コンベア、30…排塵処理装置、31…排塵処理胴、33…排塵連通口、40…脱穀物排出口、41…排出孔、42…濾過体、44…縦枠、45…横枠、46…板面部、50…仕切板、51…ガイド体、55…二番処理装置、56…二番コンベア、57…二番処理胴、58…脱穀中板、60…回転軸、61…ベルコンプーリ、62…変速用モータ、63…側板、64…減速ギヤ、65…ベルコン変速用連動ロッド、67…外装カバー、68…底板、69…ハカマ防止板、70…吸引口、75…挾扼杆、76…吹き出し防止板、77…上部カバー、78…取付部材、79…挾扼杆ホルダ、80…駆動伝達軸、81…隔壁、82…開口部、83…選別網、84…側板、85…切欠(開口)部、86…閉塞体、90…補強側板、91…補強枠。
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、脱穀室の側部後方に排塵処理胴を軸装した排塵処理室を設け、排塵処理室との排塵連通口により後方の脱穀室の下方に、扱網より落下しない脱穀物を排出する扱網より目合の大きい補助受け網を設けた構成は、公知である(特許文献1)
【特許文献1】特開2004−180584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記公知例は、排塵連通口により後方の脱穀室の下方に、扱網より落下しない脱穀物を排出する扱網より目合の大きい補助受け網を設けているため、扱網より落下しない被処理物の多くが排塵処理装置に入り、排塵処理装置の負荷が大きくなるという課題がある。
また、扱網より落下しない脱穀物は補助受け網から落下するため、補助受け網の開口面積が狭く、詰まりが発生することがあるという課題がある。
また、補助受け網から落下しない大きい被処理物であっても補助受け網と排塵処理装置との間の落下口から落下させるため、揺動選別装置の負荷が増加するという課題がある。
本願は、脱穀室と排塵処理装置と揺動選別装置への被処理物の移動経路を工夫し、各装置の負荷を減少させ、作業効率を向上させたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、上部に扱胴11を軸装し該扱胴11の下側に扱網18を張設した脱穀室12を設け、該脱穀室12の下方に、唐箕19からの送風と揺動選別棚22の揺動により穀粒とその他の処理物を選別する揺動選別装置23を設け、前記脱穀室12の後部側方には、該脱穀室12と脱穀室12の後部の排塵連通口33により連通し排塵処理胴31を軸装した排塵処理装置30を設け、前記脱穀室12の後端部には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設け、該濾過体42を、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置としたものであり、穀稈供給搬送装置により搬送された穀稈は脱穀室12内に供給され、回転する扱胴11により脱穀され、脱穀された脱穀物(被処理物)は扱網から下方の揺動選別棚22に落下し、揺動選別棚22の揺動と唐箕19の送風により選別され、穀粒は一番コンベアから回収される。
脱穀室12で脱穀された脱穀物のうち、扱網18より落下しない脱穀物は、脱穀物排出口40に至り、被処理物のうち排出孔41から落下しない大きな被処理物は脱穀物排出口40の濾過体42上を扱胴11の回転により移送されて排塵連通口33から排塵処理装置30に入って処理され、被処理物のうち細かな穀粒や塵埃等が脱穀物排出口40の濾過体42の排出孔41から揺動選別棚22に落下して揺動選別される。また、縦枠44の上縁より上方に突出させた横枠45により被処理物の移送に抵抗を与え、脱穀効率を向上させる。
請求項2記載の発明は、前記濾過体42の横枠45を前記扱胴11の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠45を濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで延長させて設けたことを特徴とする脱穀装置としたものであり、複数の横枠45を乗り越えて最終端に位置する横枠45まで移送された被処理物は、最終の横枠45の抵抗を受けて濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで扱胴11の回転を受けて移送され、扱胴11の終端より手前で排塵連通口33に円滑に送込まれる。
請求項3記載の発明は、前記複数並設した濾過体42の横枠45のうち最終端の横枠45を、前記他の横枠45より高さが高くなるように構成したことを特徴とする脱穀装置としたものであり、最終の横枠45を乗り越える被処理物の量を少なくさせられ、最終横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制し、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進する。
請求項4記載の発明は、前記濾過体42の横枠45の設置間隔を、前記扱網18上に設けた仕切板50の設置間隔よりも密に設けた脱穀装置としたものであり、被処理物は複数の横枠45を乗り越える度に、移送に抵抗が掛かり、排出孔41からの落下が促進される。
【発明の効果】
【0005】
請求項1の発明では、多数の排出孔41を有する濾過体42が脱穀物排出口40に設けられているので、扱網18から落下しない被処理物は多数の排出孔41から落下させるので、詰まり発生を防止でき、排出孔41から落下しない被処理物を排塵処理装置30に入れるので排塵処理装置30の負荷を軽減でき、排出孔41から落下する被処理物だけを揺動選別装置23で選別するので揺動選別装置23の負荷を軽減でき、合理的な構成となる。また、縦枠44の上縁より上方に突出させた横枠45により被処理物の移送に抵抗を与えるので、排出孔41からの落下および排塵連通口33への移送の両者の作用を向上させることができる。
請求項2の発明では、複数の横枠45を乗り越える度に、被処理物の排出孔41からの落下および排塵連通口33への流入を円滑にすると共に、最終の横枠45により一層排塵連通口33への流入を円滑にすることができる。
請求項3記載の発明では、最終の横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制することができ、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進させることができ、脱穀精度および脱穀効率を向上させることができる。
請求項4記載の発明では、脱穀室12より濾過体42上における移送抵抗を大きくでき、詰まりを防止しながら、脱穀精度および脱穀効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の一実施例をコンバインの図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は機体フレーム1の下方に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5は脱穀装置3の側部に設けたグレンタンク、6はグレンタンク5の前側に設けた操縦部である。
前記脱穀装置3は、上部に扱歯10を有する扱胴11を略水平に軸装した脱穀室12を設ける。脱穀室12の一側には前記刈取部4により刈り取った穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置13の供給搬送チェン14を設けている。なお、理解を容易にするため、便宜的に前後左右等の方向を示して以下説明するが、これにより構成が限定されるものではない。
扱胴11は脱穀装置3の前板16と脱穀室後板17に軸装し、扱胴11の主として下方側は扱網18により包囲している。扱網18の下方には唐箕19の唐箕ケーシング20を設ける。前記脱穀室12の下方には前記唐箕19の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室21を形成し、風選室21内には、唐箕19の送風方向(前後方向)に往復揺動する揺動選別棚22により構成した揺動選別装置23を設ける。
【0007】
揺動選別装置23の構成は任意であるが、一例を示すと、前記揺動選別棚22の始端部(前端部)を唐箕ケーシング20の上方に位置させて移送棚部24に形成する。各移送棚部24の上面には、図示は省略するが、突起や凹凸を設けて揺動選別装置23の移送方向下手側に扱網18からの落下物を移送するように構成する。
移送棚部24の移送方向下手側にはグレンシーブ25を設ける。グレンシーブ25は、扱網18より落下した穀粒と異物とを選別するものであり、所定間隔をおいて揺動方向に複数並設する。グレンシーブ25は、薄い平板形状に形成し、移送方向の下手側(後側)が高くなるように傾斜させて設ける。
グレンシーブ25の下方から移送方向の下手側(後側)のストローラック26を設ける。揺動選別棚22の下方には一番コンベア27を設け、一番コンベア27の後側には二番コンベア28を設ける。
前期扱胴11の後部側方(終端側)には、排塵処理装置30を設ける。塵処理装置30は、扱胴11の軸心と略平行な排塵処理胴31を軸装し、脱穀室12の後部に設けた排塵連通口33により脱穀室12と連通させて構成する。排塵処理装置30は、排塵連通口33に臨む前側の排塵処理装置30は引継部Hに、該引継部Hの後方は主処理部Sに形成し、引継部Hの排塵処理胴31の部分は引継胴部31Aとして形成する。排塵処理胴31は、引継胴部31Aは処理胴部31Bより小径に形成すると共に、引継胴部31Aと処理胴部31Bとの中間に終端に至るに従い大径となるテーパー胴部31Cを有して構成する。
【0008】
即ち、テーパー胴部31Cは、前記引継胴部31Aと前記処理胴部31Bとの間に形成し、テーパー胴部31Cの前側は前記引継胴部31Aと略同径に形成し、テーパー胴部31Cの後側は前記処理胴部31Bと略同径で、かつ、テーパー胴部31Cは後側に至るに従い大径となるように形成する。
したがって、引継部Hの引継胴部31Aを小径に形成することにより、引継胴部31Aの外周と引継部Hの室内との間の容積(容量)を広くでき、脱穀室12からの処理物の取込量を多くでき、多く取り込んだ排塵物をテーパー胴部31Cにより主処理部Sに送る際に圧力を掛け、その後、引継胴部31Aよりも大径の処理胴部31Bで圧力が高い状態で処理することにより、排塵処理能力を向上させる。
また、脱穀室12の負荷を減少させることができるので、通常の、扱胴11に比し長い扱胴11を軸装でき、高速走行作業を行え、この点でも、作業能力を向上させる。
【0009】
しかして、前記引継胴部31Aおよび後側の処理胴部31Bの外周には螺旋状に処理歯34を設け、引継胴部31Aの処理歯34と処理胴部31Bの処理歯34とは略同一かまたは処理胴部31Bの処理歯34を小径の直径となるように形成する。
そのため、後側の処理胴部31Bに対して小径の引継胴部31Aに、略同径あるいは大径の処理歯34を設けることにより、排塵連通口33からの処理物を小径の引継胴部31Aで引き継ぐと共に、略同径あるいは大径の処理歯34により効率よく終端側に搬送する。
しかして、前記排塵連通口33と並ぶ位置の脱穀室12の下方には、扱網18より落下しない脱穀物(被処理物)を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体(網体・枠体)42を設ける。濾過体42は、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物を、そのまま下方に落下排出させずに、落下の際の抵抗となって、扱網18より落下しない脱穀物が排塵連通口33から排塵処理装置30へ移行するのを補助し、脱穀室12の負荷を軽減させて、脱穀効率を向上させる。
【0010】
即ち、脱穀物排出口40を開放構成とすると、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物がそのまま下方に落下して排塵処理装置30への移行効率が低下し、また、揺動選別装置23の負荷が増加するが、濾過体42を設けたので、扱網18より落下しない脱穀物のうち小さい被処理物だけ排出孔41から揺動選別装置23に落下させて負荷を減少させ、また、扱網18より落下しない脱穀物のうちの更に排出孔41から落下しない大きな被処理物は排塵処理装置30の排塵連通口33への移行効率を向上させ、全体として、選別精度および選別効率を向上させる。
また、脱穀室12における脱穀は、穀稈供給搬送装置13により搬送供給された穀稈の穂先を扱胴11が扱いて行われ、本願の場合、穀稈は扱胴11の下面側を移動して脱穀される所謂「下扱き」であるが、濾過体42を設けているので、穀稈供給搬送装置13により遅れがちな穀稈の穂先を濾過体42が支持するので、開放構成の脱穀物排出口40に比し、脱穀効率が向上し、穀稈の搬送姿勢の乱れも少なく、穀稈供給搬送装置13の下手側に設けた藁搬送装置43への引継を良好にする作用効果も期待できる。
【0011】
この場合、濾過体42は、その一部または全部を扱胴11の終端下方まで後方に伸すように配置構成し、穀稈供給搬送装置13が搬送中の穀稈を濾過体42が支持するようにする。
前記濾過体42は、扱胴11の軸心方向と並行な縦枠44と交差方向の横枠45と、縦枠44および横枠45の左右両側に設けた板面部46より構成し、横枠45の上縁は縦枠44の上縁より上方に突出させて設ける。
横枠45の上縁を縦枠44の上縁より上方に突出させることにより被処理物の移送に抵抗を与え、脱穀効率を向上させる。
また、横枠45の下縁は縦枠44の下縁と同じか下方に位置させ、排出孔41から落下する被処理物を下方に案内する。
即ち、縦枠44と横枠45で形成する排出孔41の角部には、搬送される被処理物が引っ掛かることがあって搬送を阻害することがあるが、横枠45の下縁を縦枠44の下縁と同じか下方に位置させているので、排出孔41から落下する被処理物を横枠45が下方に案内して、搬送を円滑にする。
【0012】
しかして、横枠45は扱胴11の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠45は濾過体42の板面部46のうち奥側の板面部46上にまで最終端の横枠45を延長させて設ける(図5)。
即ち、扱胴11の軸心の長さ方向において排塵連通口33の終端に略沿うように横枠45を設けると(図8)、排塵連通口33に向けて排塵物の移動を案内する。
そのため、排塵物を扱胴11の終端より手前で排塵連通口33に円滑に送込める。
しかして、濾過体42の横枠45は、扱網18上に設けた仕切板50の間隔より密に設ける(図3)。
即ち、濾過体42の横枠45を扱胴11の軸心方向に複数並設し、扱胴11の終端部で被処理物内に含まれる穀粒の揺動選別棚22への落下を促進して、穀粒の早期漏下回収の効率を向上させる。
この場合、縦枠44は断面逆さL型形状に形成して(図6)、縦枠44の上面の面積と排出孔41の開口面積との比率を、略50:50にしている。これにより、濾過体42の上面を通過する被処理物の移動速度を低下させずに、スムーズに濾過体42の終端に移送する。
また、穀粒を揺動選別棚22に容易に落下させることができる。
【0013】
また、複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45A(図5)は、縦枠44の上面からの高さが他の横枠45の上面(上縁)より高くなるように構成する。
即ち、濾過体42は扱胴11の外周より所定間隔を置いて円弧状に形成しているので、この径(円周)方向で横枠45の上縁は縦枠44の上面から所定高さを有するように、扱胴11の軸心に向かって突出しており、この複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45の高さを他の横枠45より高くする。
そのため、最終の横枠45を乗り越える被処理物の量を少なくさせられ、最終横枠45より後方への被処理物の持ち越しを抑制し、排塵連通口33から排塵処理装置30への被処理物の流入を促進し、処理効率を向上させる。
しかして、濾過体42の左右側の板面部46の後端は、複数並設した横枠45のうち最終の横枠45より後方に延長し(図5)、この板面部46間も脱穀物排出口40に形成し、板面部46間の脱穀物排出口40にはガイド体51を設ける。ガイド体51は棒形状に形成し、後側に至るに従い排塵処理装置30側に位置するように、平面視傾斜させている。
ガイド体51は、単に脱穀物排出口40から被処理物を落下させず、かつ、濾過体42よりも被処理物の落下を促進させて、詰まり発生を防止しながら、処理効率を向上させる。
【0014】
また、濾過体42の縦枠44と横枠45の形成する目合は、扱網18の目合より大きく形成し、詰まり発生を防止している。
しかして、前記脱穀室12の側方には、二番コンベア28により回収された二番物を処理する二番処理装置55を設ける。二番処理装置55には二番還元装置56により二番コンベア28と接続している。二番処理装置55は排塵処理胴31と同心状に二番処理胴57を軸装し、穀稈供給搬送装置13の搬送方向と反対に揺動選別棚22の始端部(前端部)側に二番処理物を移送するように配置する。
そのため、排塵処理胴31の始端部は脱穀装置3の前板16と脱穀室後板17との間に設けた脱穀中板58に軸装され、脱穀中板58と脱穀室後板17との間に前記排塵処理装置30と脱穀室12との排塵連通口33が形成される。
そして、複数並設した横枠45のうち最終端(後部)の横枠45は、脱穀室後板17より前方に位置させる。
【0015】
即ち、最終の横枠45は扱胴11の終端より前方に位置させ、最終端(後部)の横枠45の後方に、扱胴11の扱歯10が作用する作用域が位置するように構成する。
したがって、最終の横枠45と脱穀室後板17と扱胴11の終端との配置により、濾過体42上の被処理物の最終の横枠45の乗り越えを抑制して排塵連通口33から排塵処理装置30への流入を円滑にし、これにより、排塵連通口33からの戻りを減少させて、最終の横枠45と脱穀室後板17との間を穀稈供給搬送装置13が搬送する穀稈に扱胴11を作用させ、搬送穀稈中の刺さった四番物の回収効率を向上させる。
しかして、前記唐箕19の回転軸60には変速用のベルコンプーリ61を設け(図10、図11)、該ベルコンプーリ61を作動させる変速用モータ62を脱穀装置3の側板63に設ける。また、減速ギヤ64とベルコン変速用連動ロッド65を側板63に設け、変速用モータ62や減速ギヤ64およびベルコン変速用連動ロッド65の外側に外装カバー67を設ける。外装カバー67の底板68には多孔状のハカマ防止板69を設ける。
【0016】
外装カバー67は側板63に設けた吸引口70の側方に設け、唐箕19は外装カバー67のハカマ防止板69から側板63の吸引口70を通して外気を吸引して送風する。
したがって、当業者がハカマと呼ぶ藁屑や草の絡まった異物が吸引口70から進入するのを、ハカマ防止板69により防止する。
変速用モータ62や減速ギヤ64およびベルコン変速用連動ロッド65の外側を包囲する外装カバー67に多孔状のハカマ防止板69を設けたので、部品点数少なく構成を簡易にでき、コストを低減させる。
外装カバー67を外すと、唐箕19の変速機構のベルコンプーリ61等の周辺に空間を形成して露出させるので、これらのメンテナンスを容易にできる。
しかして、骨幹供給装置13は、供給搬送チエン14の上方に挾扼杆75を設けて構成しており(図1)、挾扼杆75の内側に吹き出し防止板76を設ける(図12,図13,図14)。吹き出し防止板76は脱穀装置3の上部カバー77(図1)に取付部材78により上下自在に取付ける。吹き出し防止板76は縦板状の部材により形成し、吹き出し防止板76の上部は前記挾扼杆75の挾扼杆ホルダ79より上方に位置させる。
【0017】
挾扼杆ホルダ79は挾扼杆75を上下自在であって常時下方に位置させるバネを保持させるものであり、前記上部カバー77に取付けている。
したがって、上部カバー77に対して位置固定状態の挾扼杆ホルダ79より、吹き出し防止板76の上部が上方に位置させているので、吹き出し防止板76が上下しても挾扼杆ホルダ79との干渉を避けられ、吹き出し防止板76の上下を円滑にして穀稈の搬送を円滑にする。
しかして、穀稈供給搬送装置13の終端には、脱穀済みの排藁搬送装置を設け、該排藁搬送装置の駆動伝達軸80は前記排塵処理装置30の上方の脱穀中板58と脱穀室後板17とを貫通して設け、脱穀中板58と脱穀室後板17の間の駆動伝達軸80の穀稈供給搬送装置13側には隔壁81を設ける(図15,図16、図17)。
そのため、脱穀中板58と脱穀室後板17の間を搬送される穀稈或いは排藁は隔壁81により駆動伝達軸80から遮られ、駆動伝達軸80に巻き付くのを防止する。
また、87は脱穀中板58と脱穀室後板17の間の排塵処理胴31の上方に設けたガイド板であり、穀稈供給搬送装置13や排藁搬送装置により引き抜かれた穀稈や藁屑が下側から駆動伝達軸80に絡み付くのを防止する。
【0018】
しかして、穀稈供給搬送装置13側の脱穀装置3の側板63には開口部82を形成する(図18)。開口部82は揺動選別棚22の選別網83の側方に開口させる。揺動選別棚22の側板84には所定の大きさの切欠(開口)部85を形成し(図20)、該切欠(開口)部85から選別網83上に設置する閉塞体86を横から出し入れして着脱できるように構成する。
閉塞体86は選別網83から一番コンベア27や二番コンベア28に落下する落下量を調節する。
この揺動選別棚22の側板84の外側に補強側板90を設け、補強側板90の外側の上縁付近に棒状の補強枠91を設ける。
そのため、揺動選別棚22の側板84には所定の大きさの切欠(開口)部85を形成しても、強度を確保できる。
【0019】
(実施例の作用)
走行装置2により走行し、刈取部4で刈り取った穀稈は穀稈供給搬送装置13の供給搬送チェン14により搬送されて、脱穀室12に供給され、脱穀室12の扱胴11で脱穀される。
脱穀された脱穀物は、扱網18より揺動選別棚22に落下し、揺動選別棚22の揺動と唐箕19からの送風により選別され、穀粒は揺動選別棚22の選別網選別網31から一番コンベア27に回収され、一番コンベア27により回収された穀粒はグレンタンク5に貯留される。
また、二番コンベア28に回収された二番物は二番還元装置46により二番処理装置55に還元され、二番処理装置55の二番処理胴57により再処理されて揺動選別棚22の始端部に拡散排出される。
また、脱穀室12で脱穀された脱穀物のうち、扱網18より落下しない脱穀物の一部は排塵連通口33から排塵処理装置30に入って処理される。
この場合、排塵連通口33に臨む前側の排塵処理装置30は引継部Hに、該引継部Hの後方は主処理部Sに形成し、引継部Hの排塵処理胴31の部分は引継胴部31Aとし、引継胴部31Aは後側の処理胴部31Bよりも小径に形成しているから、引継胴部31Aの外周と引継部Hの室内との間の容積(容量)を広くでき、脱穀室12からの処理物の取込量を多くでき、詰まりを防止し、脱穀装置3全体の処理能力も向上させ、また、脱穀室12の負荷を減少させることができるので、通常の、扱胴11に比し長い扱胴11を軸装でき、高速走行作業を行え、この点でも、作業能力を向上させる。
【0020】
また、揺動選別棚22上の処理物は風選室21で風選され、揺動選別棚22より落下しない処理物のうち藁屑・塵埃は吸引排塵ファン42により機外に吸引排出される。
しかして、前記排塵連通口33と並ぶ位置の脱穀室12の下方には、扱網18より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口40を形成し、脱穀物排出口40には多数の排出孔41を有する濾過体42を設けているから、脱穀物排出口40に至った扱網18より落下しない脱穀物は、そのまま下方に直ぐには落下排出せず、移送および落下の際に濾過体42による抵抗を受ける。
そのため、濾過体42は、濾過体42上の被処理物が脱穀物排出口40から落下せずに、排塵連通口33から排塵処理装置30へ移行するのを補助し、脱穀室12の負荷を軽減させて、脱穀効率を向上させ、また、揺動選別装置23の負荷を減少させて、全体として、選別効率を向上させる。
【0021】
また、脱穀室12での脱穀は、搬送穀稈が扱胴11の下面側を移動して脱穀される所謂「下扱き」であるため、搬送穀稈穂先は遅れがになるが、濾過体42が穀稈の穂先をが支持するので、開放構成の脱穀物排出口40に比し、穀稈の搬送姿勢の乱れも少なく、穀稈供給搬送装置13の下手側に設けた藁搬送装置43の引継を良好にする作用効果も期待できる。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】同平面図。
【図3】脱穀装置の側面図。
【図4】同背面図。
【図5】濾過体の平面図。
【図6】同正面図。
【図7】同背面図。
【図8】同一部拡大平面図。
【図9】同一部拡大側面図。
【図10】ベルコンプーリ付近の側面図。
【図11】同平面図。
【図12】挾扼杆付近の側面図。
【図13】同側面図。
【図14】同側面図。
【図15】脱穀装置の正面図。
【図16】同正面図。
【図17】同側面図。
【図18】同側面図。
【図19】揺動選別棚付近の側面図。
【図20】同開口部の側面図。
【図21】同平面図。
【図22】同側面図。
【符号の説明】
【0023】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取部、5…グレンタンク、6…操縦部、11…扱胴、12…脱穀室、13…穀稈供給搬送装置、14…供給搬送チェン、16…前板、17…脱穀室後板、18…扱網、19…唐箕、20…唐箕ケーシング、21…風選室、22…揺動選別棚、23…揺動選別装置、24…移送棚部、25…グレンシーブ、26…ストローラック、27…一番コンベア、28…二番コンベア、30…排塵処理装置、31…排塵処理胴、33…排塵連通口、40…脱穀物排出口、41…排出孔、42…濾過体、44…縦枠、45…横枠、46…板面部、50…仕切板、51…ガイド体、55…二番処理装置、56…二番コンベア、57…二番処理胴、58…脱穀中板、60…回転軸、61…ベルコンプーリ、62…変速用モータ、63…側板、64…減速ギヤ、65…ベルコン変速用連動ロッド、67…外装カバー、68…底板、69…ハカマ防止板、70…吸引口、75…挾扼杆、76…吹き出し防止板、77…上部カバー、78…取付部材、79…挾扼杆ホルダ、80…駆動伝達軸、81…隔壁、82…開口部、83…選別網、84…側板、85…切欠(開口)部、86…閉塞体、90…補強側板、91…補強枠。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に扱胴(11)を軸装し該扱胴(11)の下側に扱網(18)を張設した脱穀室(12)を設け、該脱穀室(12)の下方に、唐箕(19)からの送風と揺動選別棚(22)の揺動により穀粒とその他の処理物を選別する揺動選別装置(23)を設け、前記脱穀室(12)の後部側方には、該脱穀室(12)と脱穀室(12)の後部の排塵連通口(33)により連通し排塵処理胴(31)を軸装した排塵処理装置(30)を設け、前記脱穀室(12)の後端部には、扱網(18)より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口(40)を形成し、脱穀物排出口(40)には多数の排出孔(41)を有する濾過体(42)を設け、該濾過体(42)を、扱胴(11)の軸心方向と並行な縦枠(44)と交差方向の横枠(45)と縦枠(44)および横枠(45)の左右両側に設けた板面部(46)より構成し、横枠(45)の上縁を縦枠(44)の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】
請求項1において、前記濾過体(42)の横枠(45)を前記扱胴(11)の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠(45)を濾過体(42)の板面部(46)のうち奥側の板面部(46)上にまで延長させて設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項3】
請求項2において、前記複数並設した濾過体(42)の横枠(45)のうち最終端の横枠(45)を、前記他の横枠(45)より高さが高くなるように構成したことを特徴とする脱穀装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記濾過体(42)の横枠(45)の設置間隔を、前記扱網(18)上に設けた仕切板(50)の設置間隔よりも密に設けた脱穀装置。
【請求項1】
上部に扱胴(11)を軸装し該扱胴(11)の下側に扱網(18)を張設した脱穀室(12)を設け、該脱穀室(12)の下方に、唐箕(19)からの送風と揺動選別棚(22)の揺動により穀粒とその他の処理物を選別する揺動選別装置(23)を設け、前記脱穀室(12)の後部側方には、該脱穀室(12)と脱穀室(12)の後部の排塵連通口(33)により連通し排塵処理胴(31)を軸装した排塵処理装置(30)を設け、前記脱穀室(12)の後端部には、扱網(18)より落下しない脱穀物を排出する脱穀物排出口(40)を形成し、脱穀物排出口(40)には多数の排出孔(41)を有する濾過体(42)を設け、該濾過体(42)を、扱胴(11)の軸心方向と並行な縦枠(44)と交差方向の横枠(45)と縦枠(44)および横枠(45)の左右両側に設けた板面部(46)より構成し、横枠(45)の上縁を縦枠(44)の上縁より上方に突出させて形成したことを特徴とする脱穀装置。
【請求項2】
請求項1において、前記濾過体(42)の横枠(45)を前記扱胴(11)の軸心方向に複数並設し、そのうち、最終端に位置する横枠(45)を濾過体(42)の板面部(46)のうち奥側の板面部(46)上にまで延長させて設けたことを特徴とする脱穀装置。
【請求項3】
請求項2において、前記複数並設した濾過体(42)の横枠(45)のうち最終端の横枠(45)を、前記他の横枠(45)より高さが高くなるように構成したことを特徴とする脱穀装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2または請求項3において、前記濾過体(42)の横枠(45)の設置間隔を、前記扱網(18)上に設けた仕切板(50)の設置間隔よりも密に設けた脱穀装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2009−27978(P2009−27978A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−195263(P2007−195263)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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