説明

草抜き機

【課題】 手押ししながら、労力少なく、迅速に草抜きができる草抜き機を提供する。また、走行車両(農耕機、トラクター等も含む)に装着して、畑、草原等の草抜き作業ができるようにした草抜き機を提供する。 さらに、構造簡単で、安価に製作でき、保守点検が容易な草抜き機を提供する。
【解決手段】 両側板11、11と後板12からなるフレーム10の両側板11、11の前端に、くし歯板13を複数個取り付け、両側板11、11の内側に、大カム21の両側に第1小カム22と第2小カム23を固着した組合せカム20を、駆動軸24を介して回動可能に軸支し、その前部に、複数個の板状歯31と、その間に突起301、302を介在させた草抜き刃30を、支持軸111、112を介して回動可能に軸支したもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、草株を除去する草抜き機の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者は、さきに特開2001−333601号公報の図3に示されるような、草株を引き抜く草抜き具を発明したが、手動で鍬のように草株を掘り起こすため、草株を引き抜くには大きな力を要する、草株に対し手動で刃先を下げたり上げたりしなければならないため、草抜きに時間がかかる、などの問題点があった。
そこで本発明者は、草刈り機で使用されるガソリンエンジンや電動機等を利用して、草抜き刃を回動させ、短時間で気楽に、草株を引き抜き除去できる草抜き機を開発することに成功した。
【特許文献1】特開2001−333601号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、車輪を把手杆を介して手押ししながら、労力少なく、迅速に草抜きができる草抜き機を提供するものである。
また、本発明は、走行車両(農耕機、トラクター等も含む)に装着して、畑、草原等の草抜き作業ができるようにした草抜き機を提供するものである。
さらに、本発明は、構造簡単で、安価に製作でき、保守点検が容易な草抜き機を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の草抜き機は、上記課題を達成するため、図示するように、第1発明は、両側板11、11と後板12からなるフレーム10の両側板11、11の前端に、くし歯板13を複数個取り付け、両側板11、11の内側に、大カム21の両側に第1小カム22と第2小カム23を固着した組合せカム20を、駆動軸24を介して回動可能に軸支し、その前部に、複数個の板状歯31と、その間に介在させたそれぞれ方向の異なる2個の第1突起301と第2突起302を設けた草抜き刃30を、支持軸111、112を介して回動可能に軸支してなり、組合せカム20が、反時計方向に回動すると、第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30の第1突起301に当接して、第1突起301を押し回して、草抜き刃30の歯先311を時計方向に回動し、組合せカム20の反時計方向の回動が約70°に達すると、第1小カム22の第1爪221と草抜き刃30の第1突起301との係合が外れると共に、草抜き刃30の歯先311が下死点に来て草株70を引掛け、さらに、組合せカム20が、反時計方向に回動すると、第2小カム23の第2爪231が、草抜き刃30の第2突起302に当接して、第2突起302を押し回し、草抜き刃30の歯先311を、さらに、時計方向に回動し、歯先311が草株70を引き抜き、組合せカム20の反時計方向の回動が約110°に達すると、第2小カム23の第2爪231と草抜き刃30の第2突起302との係合が外れ、さらに、組合せカム20が反時計方向に約200°まで回動し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30の摺動部当接面36に当接して押し上げ、草抜き刃30の歯先311が反時計方向に回動し、歯先311が草株70をはさんだまま上昇し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30の大カム差入れ部37に差し込まれると、大カム差入れ部37を押し上げ、草抜き刃30の歯先311が、さらに上昇し、組合せカム20が続いて反時計方向に約270°まで回動すると、大カム21の第2摺動部212が、草抜き刃30の大カム差入れ部37に当接し、草抜き刃30を押し上げて歯先311が上昇して、くし歯板13にはまり込み、歯先311の草株70が押し出されて、歯先311から外れて落下し、ついで、第2摺動部212が、大カム差入れ部37の差入れ部摺動面371を摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30は上死点に停止し続け、組合せカム20が反時計方向に約360°まで回動すると、再び、第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30の第1突起301に当接する操作をくり返しできるように装置し、草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、草株70から土砂を落とすと共に、落下させて草抜きが順次できるようにしたものである。
また、本発明の草抜き機は、上記課題を達成するため、図示するように、第2発明は、第1発明において、前記草抜き歯30Bの歯先311Bが、歯板300Bに対して複数本に分岐されると共に、約120°に曲げられ、複数本に分岐された歯先311Bが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細に形成したものである。
さらに、本発明の草抜き機は、上記課題を達成するため、図示するように、第3発明は、両側板11C、11Cと後板12Cからなるフレーム10Cの両側板11C、11Cの前端に、くし歯板13Cを複数個取り付け、両側板11C、11Cの内側に、大カム21Cの片側又は両側に同一方向の爪221Cを設けた小カム22C、22Cを固着した組合せカム20Cを、駆動軸24Cを介して回動可能に軸支し、その前部に、複数個の板状歯31Cと、その間に介在させた1個又は同一方向の2個又は2個以上の突起301Cを設けた草抜き刃30Cを、支持軸111C、112Cを介して回動可能に軸支してなり、組合せカム20Cが、反時計方向に回動すると、小カム22Cの爪221Cが、草抜き刃30Cの突起301Cに当接して、突起301Cを押し回して、草抜き刃30Cの歯先311Cを時計方向に回動し、組合せカム20Cの反時計方向の回動が約70°に達すると、小カム22Cの爪221Cと草抜き刃30Cの突起301Cとの係合が外れると共に、草抜き刃30Cの歯先311Cが下死点に来て草株70を引き抜き、さらに、組合せカム20Cが反時計方向に約200°まで回動し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30Cの摺動部当接面36Cに当接して押し上げ、草抜き刃30Cの歯先311Cが反時計方向に回動し、歯先311Cが草株70をはさんだまま上昇し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30Cの大カム差入れ部37Cに差し込まれると、大カム差入れ部37Cを押し上げ、草抜き刃30Cの歯先311Cが、さらに上昇し、組合せカム20Cが続いて反時計方向に約270°まで回動すると、大カム21Cの第2摺動部212Cが、草抜き刃30Cの大カム差入れ部37Cに当接し、草抜き刃30Cを押し上げて歯先311Cが上昇して、くし歯板13Cにはまり込み、歯先311Cの草株70が押し出されて、歯先311Cから外れて落下し、ついで、第2摺動部212Cが、大カム差入れ部37Cの差入れ部摺動面371Cを摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30Cは上死点に停止し続け、組合せカム20Cが反時計方向に約360°まで回動すると、再び、小カム22Cの爪221Cが、草抜き刃30Cの突起301Cに当接する操作をくり返しできるように装置し、草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、草株70から土砂を落とすと共に、落下させて草抜きが順次できるようにしたものである。
さらにまた、本発明の草抜き機は、上記課題を達成するため、図示するように、第4発明は、第3発明において、前記草抜き歯30Dの歯先311Dが、歯板300Dに対して複数本に分岐されると共に、約120°に曲げられ、複数本に分岐された歯先311Dが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細に形成したものである。
第1発明及び第2発明において、組合せカム20は、駆動軸24に、第1摺動部211と第2摺動部212を形成した大カム21と、大カム21の両側にそれぞれ方向の異なる爪221、231をもった小カム22、23を固着して軸着している。
また、第3発明及び第4発明において、組合せカム20Cは、駆動軸24Cに、第1摺動部211Cと第2摺動部212Cを形成した大カム21Cと、大カム21Cの片側又は両側に同一方向の爪221Cをもった小カム22Cを固着している。
また、第1発明において、草抜き刃30は、支持軸111、112に複数個の板状歯31を一定間隔で並べ、板状歯31の間にそれぞれ方向の異なる2個の第1及び第2突起301、302を同軸に板状歯31の内側に固着し、さらに両突起301、302の間に大カム21の第1及び第2摺動部211、212が摺動通過できる溝状の大カム差入れ部37が設けられている。
また、第2発明において、草抜き刃30Bは、次のように形成してもよい。すなわち、板状歯31Bの上部を一体に形成した歯板300Bをつくり、その下端に約120°に歯元を曲げられた歯先311Bを複数本設け、さらに、各歯先311Bを地面に対し約30°傾斜させると共に、先細に形成するものである。
また、第3発明において、草抜き刃30Cは、支持軸111C、112Cに複数個の板状歯31Cを一定間隔で並べ、板状歯31Cの間に同一方向の2個の突起301Cを同軸に板状歯31Cの内側に固着し、さらに両突起301Cの間に大カム21Cの第1及び第2摺動部211C、212Cが摺動通過できる溝状の大カム差入れ部37Cが設けられている。
また、第4発明において、草抜き刃30Dは、次のように形成してもよい。すなわち、板状歯31Dの上部を一体に形成した歯板300Dをつくり、その下端に約120°に歯元を曲げられた歯先311Dを複数本設け、さらに、各歯先311Dを地面に対し約30°傾斜させると共に、先細に形成するものである。
さらに、いずれの発明においても、組合せカム20の駆動軸24は、ガソリンエンジンや電動機等の駆動源から駆動力を伝達して、草抜き刃30を回動させるものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明の草抜き機は、草抜き刃の動力駆動により、草株にくいこみ、すくい上げ、土砂落しし、落下させて草抜きすることが自動的に行われることになり、小型の家庭用から業務用の大型まで適用できることになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明草抜き機は、組合せカムと、複数個の草抜き刃と、くし歯板を、それぞれ設けたフレームを備えたものである。
【実施例1】
【0007】
第1発明の実施例が、図1乃至図18に示されている。
本発明実施例の草抜き機は、フレーム10と、組合せカム20と、草抜き刃30と、くし歯板13と、手押し把手杆40と、自在車輪などの一輪車50と、ガソリンエンジン60とを備えている。
フレーム10は、図1及び図2に示すように、両側板11、11の前端に下向きの複数のくし歯板13を設け、後端に後板12を設けた枠形のもので、駆動軸24と支持軸111、112を設けている。
組合せカム20は、図1及び図3に示すように、駆動軸24に軸着した大カム21と、第1小カム22と、第2小カム23とからなる。
大カム21は、外周部に直線状の第1摺動部211と円弧状の第2摺動部212を形成している。
第1小カム22には第1爪221を、第2小カム23には第2爪231を設けると共に、第1爪221と第2爪231の先端を一定角度ずらせて大カム21の両側の同軸上にそれぞれ固着している。
草抜き刃30は、図1及び図4に示すように、4個の板状歯31と2個の突起301、302とからなる。
板状歯31は、上側が円弧状で、下側が長く伸びて鎌状に湾曲して歯先311を形成し、4個が一定間隔で並べられている。
第1突起301及び第2突起302は、前記板状歯31の内側に固着して同軸に設けられると共に、板状歯31の反対方向に向かって、第1突起301と第2突起302の先端を一定角度ずらして形成されている。さらに、両突起301、302の間に溝状の大カム差入れ部37が形成されている。
また、第2発明では、図18に示すように、歯先311Bが、歯板300Bに対して約120°に曲げられると共に、4本に分岐された歯先311Bが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細にした草抜き歯30Bに形成している。
手押し把手杆40は、先端にフレーム10を取付け、駆動軸24に回転を伝達できる歯車装置411等を備えると共に、歯車装置411と連動した回転軸(図示しない)を内蔵し、後端に操作のための把手41を設けている。
一輪車50は、草抜き機を地面に対し一定間隔を保ちながら、前後方向へ自由に移動できるように設けられている。
ガソリンエンジン60は、草刈り機等で使用されるもので、手押し把手杆40の後端に取付け、内蔵回転軸に連結されている。
第1発明及び第2発明では、ガソリンエンジン60を始動し、手押し把手杆40を一輪車を介して押し進めると、図5乃至図17に示すように、駆動軸24が反時計方向に回転し、フレーム10に軸支された組合せカム20が反時計方向に回動し、大カム21と同軸に設けた第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30又は30Bの第1突起301又は301Bに当接して、第1突起301又は301Bを押し回して、草抜き刃30又は30Bの歯先311又は311Bを時計方向に回動し、組合せカム20の反時計方向の回動が約70°に達すると、第1小カム22の第1爪221と草抜き刃30又は30Bの第1突起301又は301Bとの係合が外れ、草抜き刃30又は30Bの歯先311又は311Bが下死点に来て草株70を引掛け、さらに、組合せカム20が、反時計方向に回動すると、第2小カム23の第2爪231が、草抜き刃30又は30Bの第2突起302又は302Bに当接して、第2突起302又は302Bを押し回し、草抜き刃30又は30Bの歯先311又は311Bを、さらに、時計方向に回動し、歯先311又は311Bが草株70を引き抜き、組合せカム20の反時計方向の回動が約110°に達すると、第2小カム23の第2爪231と草抜き刃30又は30Bの第2突起302又は302Bとの係合が外れ、さらに、組合せカム20が反時計方向に約200°まで回動し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30又は30Bの摺動部当接面36または36Bに当接して押し上げ、草抜き刃30又は30Bの歯先311又は311Bが反時計方向に回動し、歯先311又は311Bが草株70をはさんだまま上昇し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30又は30Bの大カム差入れ部37または37Bに差し込まれると、大カム差入れ部37又は37Bを押し上げ、草抜き刃30又は30Bの歯先311又は311Bが、さらに上昇し、組合せカム20が続いて反時計方向に約270°まで回動し、大カム21の第2摺動部212が、草抜き刃30又は30Bの大カム差入れ部37または37Bに当接し、草抜き刃30又は30Bを押し上げて歯先311又は311Bが上昇し、フレーム10のくし歯板13にはまり込み、歯先311又は311Bの草株70が押し出されて、歯先311又は311Bから外れて落下し、ついで、第2摺動部212が、大カム差入れ部37又は37Bの差入れ部摺動面371又は371Bを摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30又は30Bは上死点に停止し続け、さらに、組合せカム20が反時計方向に約360°まで回動すると、再び、第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30又は30Bの第1突起301又は301Bに当接するように動作し、以上のことを繰り返し行うことにより、歯先311又は311Bが草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、歯先311又は311Bがくし歯板13の間に進入して草株70から土砂を落とし、落下させて草抜きができるようになる。
【実施例2】
【0008】
第3発明の実施例が、図19乃至図32に示されている。
本発明実施例の草抜き機は、フレーム10Cと、組合せカム20Cと、草抜き刃30Cと、くし歯板13Cと、手押し把手杆40Cと、自在車輪などの一輪車50Cと、ガソリンエンジン60Cとを備えている。
本発明実施例の草抜き機は、組合せカム20C、草抜き刃30C以外は、第1発明の実施例と同じであるので詳細説明は省略する。
組合せカム20Cは、図19及び図20に示すように、駆動軸24Cに軸着した大カム21Cと、小カム22C、22Cとからなる。
大カム21Cは、外周部に直線状の第1摺動部211Cと円弧状の第2摺動部212Cを形成している。
小カム22C、22Cは、爪221Cを設け、大カム21Cの両側に爪221Cが同一方向になるように同軸上にそれぞれ固着している。
草抜き刃30Cは、図19及び図21に示すように、4個の板状歯31Cと2個の同一方向の突起301C、301Cとからなる。
板状歯31Cは、上側が円弧状で、下側が長く伸びて鎌状に湾曲して歯先311Cを形成し、4個が一定間隔で並べられている。
突起301C、301Cは、前記板状歯31Cの内側に2個固着して同軸に設けられると共に、板状歯31Cの反対側に同一方向に向かって形成されている。さらに、両突起301C、301Cの間に溝状の大カム差入れ部37Cが形成されている。
また、第4発明では、図32に示すように、歯先311Dが、歯板300Dに対して約120°に曲げられると共に、4本に分岐された歯先311Dが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細にした草抜き歯30Dに形成している。
第3発明及び第4発明では、ガソリンエンジン60Cを始動し、手押し把手杆40Cを一輪車を介して押し進めると、図22乃至図31に示すように、駆動軸24Cが反時計方向に回転し、フレーム10Cに軸支された組合せカム20Cが反時計方向に回動し、大カム21Cと同軸に設けた小カム22C、22Cの爪221C、221Cが、草抜き刃30C又は30Dの突起301C、301C又は301D、301Dに当接して、突起301C、301C又は301D、301Dを押し回して、草抜き刃30C又は30Dの歯先311C又は311Dを時計方向に回動し、組合せカム20Cの反時計方向の回動が約70°に達すると、小カム22C、22Cの爪221C、221Cと草抜き刃30C又は30Dの突起301C、301C又は301D、301Dとの係合が外れ、草抜き刃30C又は30Dの歯先311C又は311Dが下死点に来て草株70を引き抜き、さらに、組合せカム20Cが反時計方向に約200°まで回動し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30C又は30Dの摺動部当接面36Cまたは36Dに当接して押し上げ、草抜き刃30C又は30Dの歯先311C又は311Dが反時計方向に回動し、歯先311C又は311Dが草株70をはさんだまま上昇し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30C又は30Dの大カム差入れ部37Cまたは37Dに差し込まれると、大カム差入れ部37C又は37Dを押し上げ、草抜き刃30C又は30Dの歯先311C又は311Dが、さらに上昇し、組合せカム20Cが続いて反時計方向に約270°まで回動すると、大カム21Cの第2摺動部212Cが、草抜き刃30C又は30Dの大カム差入れ部37Cまたは37Dに当接し、草抜き刃30C又は30Dを押し上げて歯先311Cまたは311Dが上昇し、フレーム10Cのくし歯板13Cにはまり込み、歯先311C又は311Dの草株70が押し出されて、歯先311C又は311Dから外れて落下し、ついで、第2摺動部212Cが、大カム差入れ部37Cまたは37Dの差入れ部摺動面371Cまたは371Dを摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30C又は30Dは上死点に停止し続け、さらに、組合せカム20Cが反時計方向に約360°まで回動すると、再び、小カム22C、22Cの爪221C、221Cが、草抜き刃30C又は30Dの突起301C、301C又は301D、301Dに当接するように動作し、以上のことを繰り返すことにより、歯先311C又は311Dが草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、歯先311Cまたは311Dがくし歯板13Cの間に進入して草株70から土砂を落とし、落下させて草抜きができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
本発明の草抜き機は、構造簡単で、量産でき、また、組合せカムを軸方向に複数個取り付けると共に、草抜き刃と突起を支持軸に複数個取り付けると、業務用の大型の草抜き機ができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1発明実施例の要部の説明図である。
【図2】図1のフレームを下方から見た説明図である。
【図3】図1の組合せカムを前方から見た説明図である。
【図4】図1の草抜き刃を後方から見た説明図である。
【図5】図1の組合せカムと草抜き刃の作動状況を示す説明図である。
【図6】図1の組合せカムと草抜き刃の別の作動状況を示す説明図である。
【図7】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図8】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図9】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図10】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図11】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図12】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図13】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図14】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図15】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図16】図1の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図17】本発明実施例の全体概略説明図である。
【図18】第2発明の実施例の草抜き刃の説明図である。
【図19】第3発明の実施例の要部の説明図である。
【図20】図19の組合せカムを前方から見た説明図である。
【図21】図19の草抜き刃を後方から見た説明図である。
【図22】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図23】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図24】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図25】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図26】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図27】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図28】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図29】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図30】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図31】図19の組合せカムと草抜き刃のさらに別の作動状況を示す説明図である。
【図32】第4発明の実施例の草抜き刃の説明図である。
【符号の説明】
【0011】
10、10C フレーム
11、11C フレームの側板
111、111C、112、112C 支持軸
12、12C フレームの後板
13、13C くし歯板
20、20C 組合せカム
21、21C 大カム
211、211C 大カムの第1摺動部
212、212C 大カムの第2摺動部
22、22C 第1小カム
221、221C 第1小カムの第1爪
23 第2小カム
231 第2小カムの第2爪
24、24C 大カムの駆動軸
30、30B、30C、30D 草抜き刃
300B、300D 草抜き刃の歯板
301、301B、301C、301D 草抜き刃の第1突起
302 草抜き刃の第2突起
31、31B、31C、31D 板状歯
311、311B、311C、311D 草抜き刃の歯先
36、36B、36C、36D 摺動部当接面
37、37B、37C、37D 大カム差入れ部
371、371B、371C、371D 差入れ部摺動面
40、40C 手押し把手杆
50、50C 一輪車
60、60C ガソリンエンジン
70 草株


【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側板11、11と後板12からなるフレーム10の両側板11、11の前端に、くし歯板13を複数個取り付け、両側板11、11の内側に、大カム21の両側に第1小カム22と第2小カム23を固着した組合せカム20を、駆動軸24を介して回動可能に軸支し、その前部に、複数個の板状歯31と、その間に介在させたそれぞれ方向の異なる2個の第1突起301と第2突起302を設けた草抜き刃30を、支持軸111、112を介して回動可能に軸支してなり、
組合せカム20が、反時計方向に回動すると、第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30の第1突起301に当接して、第1突起301を押し回して、草抜き刃30の歯先311を時計方向に回動し、組合せカム20の反時計方向の回動が約70°に達すると、第1小カム22の第1爪221と草抜き刃30の第1突起301との係合が外れると共に、草抜き刃30の歯先311が下死点に来て草株70を引掛け、さらに、組合せカム20が、反時計方向に回動すると、第2小カム23の第2爪231が、草抜き刃30の第2突起302に当接して、第2突起302を押し回し、草抜き刃30の歯先311を、さらに、時計方向に回動し、歯先311が草株70を引き抜き、組合せカム20の反時計方向の回動が約110°に達すると、第2小カム23の第2爪231と草抜き刃30の第2突起302との係合が外れ、さらに、組合せカム20が反時計方向に約200°まで回動し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30の摺動部当接面36に当接して押し上げ、草抜き刃30の歯先311が反時計方向に回動し、歯先311が草株70をはさんだまま上昇し、大カム21の第1摺動部211が、草抜き刃30の大カム差入れ部37に差し込まれると、大カム差入れ部37を押し上げ、草抜き刃30の歯先311が、さらに上昇し、組合せカム20が続いて反時計方向に約270°まで回動すると、大カム21の第2摺動部212が、草抜き刃30の大カム差入れ部37に当接し、草抜き刃30を押し上げて歯先311が上昇して、くし歯板13にはまり込み、歯先311の草株70が押し出されて、歯先311から外れて落下し、ついで、第2摺動部212が、大カム差入れ部37の差入れ部摺動面371を摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30は上死点に停止し続け、組合せカム20が反時計方向に約360°まで回動すると、再び、第1小カム22の第1爪221が、草抜き刃30の第1突起301に当接する操作をくり返しできるように装置し、草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、草株70から土砂を落とすと共に、落下させて草抜きが順次できるようにしたことを特徴とする草抜き機。
【請求項2】
前記草抜き歯30Bの歯先311Bが、歯板300Bに対して複数本に分岐されると共に、約120°に曲げられ、複数本に分岐された歯先311Bが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細に形成してなることを特徴とする請求項1記載の草抜き機。
【請求項3】
両側板11C、11Cと後板12Cからなるフレーム10Cの両側板11C、11Cの前端に、くし歯板13Cを複数個取り付け、両側板11C、11Cの内側に、大カム21Cの片側又は両側に同一方向の爪221Cを設けた小カム22C、22Cを固着した組合せカム20Cを、駆動軸24Cを介して回動可能に軸支し、その前部に、複数個の板状歯31Cと、その間に介在させた1個又は同一方向の2個又は2個以上の突起301Cを設けた草抜き刃30Cを、支持軸111C、112Cを介して回動可能に軸支してなり、
組合せカム20Cが、反時計方向に回動すると、小カム22Cの爪221Cが、草抜き刃30Cの突起301Cに当接して、突起301Cを押し回して、草抜き刃30Cの歯先311Cを時計方向に回動し、組合せカム20Cの反時計方向の回動が約70°に達すると、小カム22Cの爪221Cと草抜き刃30Cの突起301Cとの係合が外れると共に、草抜き刃30Cの歯先311Cが下死点に来て草株70を引き抜き、さらに、組合せカム20Cが反時計方向に約200°まで回動し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30Cの摺動部当接面36Cに当接して押し上げ、草抜き刃30Cの歯先311Cが反時計方向に回動し、歯先311Cが草株70をはさんだまま上昇し、大カム21Cの第1摺動部211Cが、草抜き刃30Cの大カム差入れ部37Cに差し込まれると、大カム差入れ部37Cを押し上げ、草抜き刃30Cの歯先311Cが、さらに上昇し、組合せカム20Cが続いて反時計方向に約270°まで回動すると、大カム21Cの第2摺動部212Cが、草抜き刃30Cの大カム差入れ部37Cに当接し、草抜き刃30Cを押し上げて歯先311Cが上昇して、くし歯板13Cにはまり込み、歯先311Cの草株70が押し出されて、歯先311Cから外れて落下し、ついで、第2摺動部212Cが、大カム差入れ部37Cの差入れ部摺動面371Cを摺動して、反時計方向に回動する間、草抜き刃30Cは上死点に停止し続け、組合せカム20Cが反時計方向に約360°まで回動すると、再び、小カム22Cの爪221Cが、草抜き刃30Cの突起301Cに当接する操作をくり返しできるように装置し、草株70にくいこみ、草株70をすくい上げ、草株70から土砂を落とすと共に、落下させて草抜きが順次できるようにしたことを特徴とする草抜き機。
【請求項4】
前記草抜き歯30Dの歯先311Dが、歯板300Dに対して複数本に分岐されると共に、約120°に曲げられ、複数本に分岐された歯先311Dが地面に対し約30°に傾斜して、先端を先細に形成してなることを特徴とする請求項3記載の草抜き機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2006−280308(P2006−280308A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−106920(P2005−106920)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【出願人】(399007936)
【出願人】(305017099)
【Fターム(参考)】