説明

薪燃焼装置

【課題】火力調整と温度管理の双方が容易で、かつ高い燃焼効率が得られ、必要に応じて燃焼継続、消火の全般にわたり自動化が可能になり、多方面において安全な利用が低廉なコストでなし得る薪燃焼装置を実現する。
【解決手段】本体部と、炉床部と、この炉床部への薪供給手段とを具え 薪供給手段は薪ストッカーと薪投入機とを有し、前記薪ストッカーは内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒とストッカー筒を所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、前記薪投入機は一方の開口端は前記ストッカー筒の開口端に対向し、他方の開口端は前記耐火容器の上部開口部又は耐火容器側壁に設けた開口部に臨む中空体で構成し、駆動装置によりストッカー筒が所定位置まで順次回転して薪が必要に応じて耐火容器内に順次投入されるようにした薪燃焼装置を実現して上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、薪燃焼装置に関し、詳しくは、薪を自動的に炉床に供給して所定の設定値にしたがって作動させうる燃焼装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薪が日本の社会からその実用的地位を失ったのは安くて便利な石油や石炭等の化石燃料による利便性の高い暖房機や給湯器や炊飯調理器具が普及したためである。
しかしながらそれら化石燃料消費に件う多量の炭酸ガス排出が地球環境の破壊を招きつつある現在、早急に再生可能なバイオマス燃料の活用とそれによる化石燃料の消費削減がさけばれている。ましてや日本は国土の75%が森林で覆われていてその持続可能な再生産木材資源の活用は早晩の急務である。
さりながら人件費の高い日本の現在社会においては従来の薪燃料の対熱量比値段が如何に安くても薪で暖房したり薪で炊飯調理したりは出来ない相談である。また近代の日本の住宅事情もそれを許す状態ではなく、狭くゆとりが全く無いのが実情である。
【0003】
しかしながら目を地方に向ければそうでもなく十分なスベースがありかつゆとりすら感じられる所が多々ある。そしてその薪の原料の森林も地方都市には手近に多く存在するのである。しかもハウス農業用や地方の工場 又学校、病院等にいたっては最も適した条件の使用者が十分存在するのである。
【0004】
さてその対象とする使用者に共通して必要なことは便利さと安全性の提供である。値段が安く、便利で、安全で地球環境に良いとなれば、それは薪資源、薪燃料の復活であり、森林資源の活用につながる利点がある。
【0005】
従来、薪などの燃料を燃焼させる薪ストーブ装置としては、例えば、特開2000−46334号公報、特開2004−77060号公報その他に開示されたものが知られている。薪ストーブ装置は、薪である燃料を投入して燃焼させる例えば筒状の炉体の上部開口部に開閉蓋体が設けられている。しかも、前記炉体内の下部には炉体の底面よりやや浮上した位置にロストルが配設されており、ロストルの下方には炉体内へ外部から空気を供給するための空気供給室が設けられている。また、炉体には燃焼した排煙や排ガスを建物の外部へ排出するための煙突が連結されている。そして、上記の燃料を効率よく燃焼させるための種々の工夫がなされている。
【0006】
なお、本願に関して上記文献のほかにも以下のような先行技術文献が存在する。
【特許文献1】特開2007−285660
【特許文献2】特開2007−170730
【特許文献3】特開2007−132588
【特許文献4】特開2004−191010
【特許文献5】特開2004−077060
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
薪そのものの燃料としての性質は人類が今まで手にした燃料のなかで最も制御し易い燃料の一つであるが、最も面倒な燃料の一つでもあるわけで手間と暇がかかる欠点を有している。 すなわち、薪は固体であり、不定形であり、水分の含み具合や、個々で火力に違いがあり、さらには燃えカスの灰までが発生し清掃と整備が必然的に使用者側の手を煩わすのである。少しの灰でも、今日ではごみの分別回収対象でありその少しの灰の処理も自己責任になり使用者側負担となって更に手を煩わせる事となる。
また、今日的熱源ボイラーとして薪を利用しようとすれば火力調整と温度管理つまり燃え方と燃やし方の双方を自動化しかつ緊急時に自己消火する手段が必要になる。 従来の薪ストーブ等は、以上のような不都合を回避することはできなかったのが実情である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願発明は、本体部と、本体部の下方に設置される炉床部と、この炉床部への薪供給手段とを具え、前記炉床部は上部開口する耐火容器とこの耐火容器内に設置されるロストルとからなり、前記薪供給手段は薪ストッカーと薪投入機とを有し、前記薪ストッカーは内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒とストッカー筒を所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、前記薪投入機は一方の開口端は前記ストッカー筒の開口端に対向し、他方の開口端は前記耐火容器の上部開口部又は耐火容器側壁に設けた開口部に臨む中空体で構成され、駆動装置によりストッカー筒が所定位置まで順次回転して所定のストッカー筒と中空体と耐火容器とにより形成される薪供給経路を経て薪が必要に応じて耐火容器内に順次投入されて燃焼されるようにしてなる薪燃焼装置を提供して、上記従来の課題を解決しようとするものである。
【0009】
また、上記の薪燃焼装置において、本体部には内壁と外壁に夜は2重構造部を形成し、空気取り入れ口を有したこの二重構造部の上部には二重構造部と連通する加熱空気貯留部を設け、この空気貯留部と炉床部との連通路には送風機を介装して構成することがある。
【0010】
さらに、上記いずれかの薪燃焼装置において、本体部には熱交換装置を設け、この熱交換装置は本体部の上部に設けた貯水タンク、本体部の内側面に設けた管体部、管体部の一方端と貯水タンクを結ぶ第1連結管、貯水タンクの底部と管体部の他方端を結ぶ第2連結管、この第2連結管に介装したクリーナ部とを具え、前記クリーナ部は二路開閉バルブで構成し、バルブの操作により第2連結管と管体部との間を結ぶバルブの一方路を開閉させ、これに応じて開放されているバルブの他方路から貯水タンク底部に溜まった塵埃・異物等を放出するように構成することがある。
【0011】
さらにまた、上記いずれか記載の薪燃焼装置において、薪ストッカーは、内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒とストッカー筒を所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、この駆動装置は駆動源であるモータ、ストッカー筒円周状に並列させる支持体、支持体を支承して回転させる回転軸、回転軸と駆動源との間に介装される回転伝達機構から構成することがある。
【0012】
また、上記いずれか記載の薪燃焼装置において、消火装置を具え、この消火装置は、消火水タンクと、消火水タンクから本体部の上部に通じる放水管と、放水管に設けたバルブ装置とから構成し、前記バルブ装置は手動開閉バルブと地震等による本体部の揺動を感知して放水管の開閉をなす揺れ感知開閉バルブとを具えて構成することがある。
【0013】
そして、上記いずれか記載の薪燃焼装置において、貯水タンク水量センサー、水温センサー、残薪センサー、炉温センサー、送風機の風圧センサー、地震センサーと制御手段とを具え、制御手段は各センサーからの情報信号と制御手段において入力された薪燃焼装置の動作指標にしたがって、貯水タンクへの給水手段、薪供給手段、送風機の動作を制御して薪燃焼装置を自動運転できるように構成することがある。
【発明の効果】
【0014】
本願発明は、上記構成により火力調整と温度管理の双方が容易で、かつ高い燃焼効率が得られ、必要に応じて燃焼継続、消火の全般にわたり自動化が可能になり、多方面において安全な利用が低廉なコストで可能になる。また、燃料も再生可能な木材、それも間伐材などを有効利用でき、森林の適正な育成・保全にも資するところが大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
従来の薪燃焼原理は、竈であれボイラーであれ、焼却機であれ、薪の燃焼原理は殆どの場合薪と薪の空間に空気の流れをつくり着火した余熱で木材から可燃ガスの誘発を行いそのガスと上昇空気流中の酸素との酸化がいわゆる薪の燃焼であり燃焼原理でもある。下から加熱され上部先端より燃え尽きる燃焼である。
【0016】
本願発明に係る薪の燃焼方式は、上記とはやや異なる原理を有しており、薪の燃焼室(炉床)への供給において、薪先端が下を向く状態で供給手段の容器から露出する。先端部位は炉床の火種部分の中に突入していて、底にあるロストルに送風機から熱く温められた空気を送給する構成を採用する。
【0017】
この風による着火と木炭ガス発生による燃焼であるが、供給手段における薪の上部は気流に露出されていないので燃焼しない。 かくして、薪は下部先端部位より燃えてゆき順次燃え尽きる。そうすると薪の自重をささえている力がなくなり、供給手段において上側の薪が滑り落ちる。この繰り返しにより、人手によりそのつど薪をくべて炉内に投入しているように長い一本の薪が燃え尽きるように長時間一定の火力を供給可能になる。
つまり薪先端が下であり、上部より薪が落ちて順次が供給される。供給手段における薪容器内の薪には炎は発生しない。
【0018】
供給手段における薪容器一本ではなく数本が回転できるようにレボルバー状に構成し薪はそれらの容器におのおの各個別に収めるようにする。通常一本の容器には約一時間半の燃焼ぶんの薪を詰められるようにし、容器数を6本程度にすれば、8から9時間薪の供給なしに燃焼を継続することができる。
【0019】
ところ、で薪の火力は結構強いものであるがその構造上からくる従来型の竈やボイラー類は熱交換面積が小さく、かつ熱気流(炎)が直接釜本体に接する時開か短く、熱効率が非常に悪い原因となっており、その改善がどうしても必要となる。化石燃料類のボイラーは水管熱交換式と言われる方式の熱交換面積の広い方法を採用している。単純に単なる熱エネルギー対比コストでは10倍安い薪燃料でもニの熱交換効率が従来型竈では凡そ10倍
悪い。
【0020】
上記の改善なくして、薪ボイラーの復活も叉ありえないのである。薪ボイラーの水管方式を今回提案するのは熱効率向上と緊急消火装置構築の上からも低蓄熱炉体構造にする必要がある。内壁と外壁からなる断熱手段を装置本体に設定し、この二重構造間に送風機による空気の流路を構築し送風が余熱で既に高温になっている状態を現出する必要がある。
そして、この送風機の回転数をコントロールすることによりボイラータンク内の水温を設定温度に調節する事を可能にする。
【実施例】
【0021】
図面に基づいて、本願発明の一実施例を説明する。
図1は、本願発明に係る薪燃焼装置の1実施例を示す正面断面図、図2は平面図、図3は図1の要部を示す正面図である。 薪燃焼装置は、本体部1と、本体部1の内部下方に設置される炉床部2と、この炉床部2への薪供給手段3とを具え、前記炉床部2は上部開口する耐火容器2aとこの耐火容器2a内に設置されるロストル(不図示)とからなっている。
【0022】
前記薪供給手段3は薪ストッカー4と薪投入機5とを有している。 また、前記薪ストッカー4は内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒4aとストッカー筒4aを所定位置まで順次回転させる駆動装置4bとを具えている。
【0023】
一方、前記薪投入機5は、一方の開口端は前記ストッカー筒4aの開口端に対向し、他方の開口端は前記耐火容器2aの上部開口部又は耐火容器2a側壁に設けた開口部に臨む中空体で構成され、モータM等からなる駆動装置4bによりストッカー筒4aが所定位置まで順次回転し、所定のストッカー筒4aと中空体(薪投入機)5と耐火容器2aとにより形成される薪供給経路を経て、薪Wが必要に応じて耐火容器2a内に順次投入されて燃焼されるようになっている。
【0024】
また、本体部1には内壁6と外壁7による2重構造部8を形成し、下方に空気取り入れ口(図3における二重構造部8の下部の矢符Aの箇所)を有したこの二重構造部8の上部には二重構造部8と連通する加熱空気貯留部9を設け、図2、図3において示すように前記空気貯留部9と炉床部2との連通路10には送風機11が介装されている。
【0025】
さらに、上記の薪燃焼装置において、本体部1には熱交換装置が設けられており、この熱交換装置は本体部1の上部に設けた貯水タンク12、本体部の内側面に設けたスパイラル状の管体部13が設けられている。 そして、管体部13の一方端と貯水タンク12を結ぶ第1連結管14、貯水タンク13の底部と管体部13の他方端を結ぶ第2連結管15が設けられ、この第2連結管15にはクリーナ部16が介装されている。
【0026】
前記クリーナ部16は二路開閉バルブで構成し、バルブの操作により第2連結管15と管体部13との間を結ぶバルブの一方路を開閉させ、これに応じて開放されているバルブの他方路から貯水タンク12底部に溜まった塵埃・異物等を放出するようになっている。
【0027】
図4、5は薪供給手段3の細部構成を示す図で、図4は一部断面側面図、図5は薪ストッカー4の底面図である。 薪ストッカー4は、内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒4aとストッカー筒4aを所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、図1において説明したように、この駆動装置4bは駆動源であるモータM、ストッカー筒4aを円周状に並列させる支持体4c、支持体4cを支承して回転させる回転軸4d、回転軸4dとモータMとの間に介装される回転伝達機構から構成されている。なお、図示のように、ストッカー筒4aの後部は開閉可能なキャップ4eで密閉され、前端は開口されて薪投入機5への連結時に薪Wが順次に排出される。
【0028】
上述の実施例に係る薪燃料装置には、消火装置が設けられている。 この消火装置を図6にしたがって説明する。この消火装置は、消火水タンク17と、消火水タンク17から本体部1の上部(貯水タンク12の下側)に通じる放水管18と、放水管18に設けたバルブ装置19とから構成し、このバルブ装置19は手動開閉バルブ19aと地震等による本体部の揺動を感知して放水管の開閉をなす揺れ感知開閉バルブ19bとを具えている。
【0029】
当該実施例に係る薪燃焼装置は、図7に示すように貯水タンク水量センサー、水温センサー、残薪センサー、炉温センサー、送風機の風圧センサー、地震センサーとこれらの制御手段としてのマイクロコンピュータ、ならびに、各センサーに制御手段を介して所定値を入力するための入力手段具えている。 貯水タンク水量センサー、水温センサーは、貯水タンク12の所定位置に設置されて水量、水温のコントロールを実行する。 また、残薪センサーは、前記薪投入機5に設けられていて薪の有無を感知してその情報を制御手段に送信する。
【0030】
炉温センサーは、本体部1内部に組み込まれていて、炉内の温度情報を常時感知する。 また、風圧センサーは送風機11の送風領域の適宜箇所に設けられ送風量を感知する。 さらに、地震センサーは前記バルブ装置19に取り付けられていて、揺れを感知して、その上方は制御手段に送信され、制御手段はさらに揺れ感知開閉バルブ19bを作動させるようになっている。 また、制御手段には薪ストッカー4の駆動装置4bのモータMの駆動情報、ならびに送風機11の送風状況が常時送信されている。
【0031】
制御手段は各センサーからの情報信号と制御手段において入力された薪燃焼装置の動作指標にしたがって、貯水タンクへの給水手段、薪供給手段、送風機の動作等を制御して薪燃焼装置を自動運転できるようになっている。
【0032】
薪燃焼装置の始動にあたり、まず、制御手段における入力手段により水温、炉温、燃焼時間等を設定して入力する。 次いで、本体部1の下部の着火口を開き着火材に着荷すし、スイッチオンとする。 炉床部2の温度上昇により薪供給手段3が動作して耐火容器2a内に薪Wが投入され燃焼が開始される。 薪は、炉温、水温等の感知値により制御手段による駆動装置4bの動作により時間当たりの所定量が投入されて所定の燃焼が続行される。また、設定された動作時間が経過すると薪の供給が停止され燃焼がストップされる。
【0033】
燃焼の間、二重構造部8の下部の空気取り入れ口からの空気は加熱され加熱空気貯留部9、連通路10、送風機11、炉床部2の間を循環して本体部1を外気と遮断して熱効率を向上させるとともに、炉床部2に加熱空気を送給して年初効率を一層向上させる。
【0034】
設定させた水温、炉温等が低下すると、制御手段からの信号により薪供給手段が動作し、さらには送風機11も送風量を増し、薪投入機5から連続して薪Wが耐火容器2a内に投入されて燃焼が強化されて炉温等は上昇に転ずる。なお、風圧センサーの感知により送風量が減じて温度が下降する場合も、前記プロセスが実行される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本願発明に係る薪燃焼装置1実施例を示す一部断面正面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】図1の要部を示す正面図
【図4】薪供給手段の細部構成を示す一部断面側面図である。
【図5】薪ストッカー4の底面図である。
【図6】消火装置の構成を示す薪燃焼装置の正面図である。
【図7】薪燃焼装置の動作制御系等を示す回路図である。
【符号の説明】
【0036】
1.....本体部
2.....炉床部
2a....耐火容器
3.....薪供給手段
4.....薪ストッカー
4a....ストッカー管
4b....駆動装置
5.....薪投入機
6.....内壁
7.....外壁
8.....二重構造部
9.....加熱空気貯留部
10....連通路
11....送風機
12....貯水タンク
13....管体部
14....第1連結管
15....第2連結管
16....クリーナ部
17....消火タンク
18....放水管
19....バルブ装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、本体部の下方に設置される炉床部と、この炉床部への薪供給手段とを具え 前記炉床部は上部開口する耐火容器とこの耐火容器内に設置されるロストルとからなり、前記薪供給手段は薪ストッカーと薪投入機とを有し、 前記薪ストッカーは内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒とストッカー筒を所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、前記薪投入機は一方の開口端は前記ストッカー筒の開口端に対向し、他方の開口端は前記耐火容器の上部開口部又は耐火容器側壁に設けた開口部に臨む中空体で構成され、駆動装置によりストッカー筒が所定位置まで順次回転して所定のストッカー筒と中空体と耐火容器とにより形成される薪供給経路を経て薪が必要に応じて耐火容器内に順次投入されて燃焼されるようにしたことを特徴とする薪燃焼装置。
【請求項2】
請求項1記載の薪燃焼装置において、本体部には内壁と外壁に夜は2重構造部を形成し、空気取り入れ口を有したこの二重構造部の上部には二重構造部と連通する加熱空気貯留部を設け、この空気貯留部と炉床部との連通路には送風機を介装したことを特徴とする薪燃焼装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の薪燃焼装置において、本体部には熱交換装置を設け、この熱交換装置は本体部の上部に設けた貯水タンク、本体部の内側面に設けた管体部、管体部の一方端と貯水タンクを結ぶ第1連結管、貯水タンクの底部と管体部の他方端を結ぶ第2連結管、この第2連結管に介装したクリーナ部とを具え、前記クリーナ部は二路開閉バルブで構成し、バルブの操作により第2連結管と管体部との間を結ぶバルブの一方路を開閉させ、これに応じて開放されているバルブの他方路から貯水タンク底部に溜まった塵埃・異物等を放出するようにしたことを特徴とする薪燃焼装置。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか記載の薪燃焼装置において、薪ストッカーは、内部に薪を収納して複数並立し一方端が開口するストッカー筒とストッカー筒を所定位置まで順次回転させる駆動装置とを具え、この駆動装置は駆動源であるモータ、ストッカー筒を円周状に並列させる支持体、支持体を支承して回転させる回転軸、回転軸と駆動源との間に介装される回転伝達機構から構成したことを特徴とする薪燃焼装置。
【請求項5】
請求項1ないし4いずれか記載の薪燃焼装置において、消火装置を具え、この消火装置は、消火水タンクと、消火水タンクから本体部の上部に通じる放水管と、放水管に設けたバルブ装置とから構成し、前記バルブ装置は手動開閉バルブと地震等による本体部の揺動を感知して放水管の開閉をなす揺れ感知開閉バルブとを具えたことを特徴とする薪燃焼装置。
【請求項6】
請求項3ないし5いずれか記載の薪燃焼装置において、貯水タンク水量センサー、水温センサー、残薪センサー、炉温センサー、送風機の風圧センサー、地震センサーと制御手段とを具え、制御手段は各センサーからの情報信号と制御手段において入力された薪燃焼装置の動作指標にしたがって、貯水タンクへの給水手段、薪供給手段、送風機の動作を制御して薪燃焼装置を自動運転できるようにしたことを特徴とする薪燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−144945(P2009−144945A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−320341(P2007−320341)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(591183544)
【Fターム(参考)】