説明

複合繊維板およびそれを用いた箱型構造体

【課題】従来技法では困難とされていた低周波領域の生活騒音の減衰が可能な建材を提供する。
【解決手段】
複合繊維板10は面密度の高い一対の外層12と面密度の低い中間層14とからなる三層構造で、中間層14は互いに絡み合った木質短繊維とプラスチック繊維で構成され、外層は熱可塑性樹脂から構成される。複合繊維板10を貫通する孔16を多数設け、孔16の内周面に中間層14を構成している木質短繊維の切断面を露出させてある。この複合繊維板10と、孔なしの繊維板とを用い、接合面を互いに熱溶着して密閉した箱型構造体を得、内部に繊維状の低密度な充填材を充填して、防音床や間仕切り壁等に利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は複合繊維板およびそれを用いた箱型構造体に関し、より詳しくは、集合住宅や木造住宅等の建築資材として利用することのできる吸遮音構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
ベニヤ合板やプラスターボード等の住宅資材に多数の孔を明けた吸音孔明パネルおよびそのパネルを一体構造体とした吸遮音構造体等は多数存在する。しかし、従来の孔明パネルまたは吸遮音構造体等は、集合住宅壁材または床材等として使用した場合、低周波領域の遮音または減衰効果を得ることができなかった。
【0003】
例えば特許文献1(実用新案登録第3001759号公報)では、工事現場内で発生する騒音を吸収するため、間仕切り板に多数の孔明け板を用いることにより吸音効果を高めることが提案されている。
【0004】
特許文献2(特開平7−217017号公報)では、多数の孔明け板を設けた裏面に対して、開口部に連なる筒状の空洞部をラッパ状に具備することにより、減衰効果を高めることが提案されている。しかし、必要以上に多くの減衰距離を必要とする等の欠点がある。
【0005】
住宅環境の整備に関するクレームの内、約86 %を騒音問題が占める中、快適な居住環境を構築するためには、軽量かつ安価でしかも機能性の高い減衰効果を具備した住宅建材の提供が望まれる。
【特許文献1】実用新案登録第3001759号公報
【特許文献2】特開平7−217017号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
住宅騒音に対するトラブルは深夜に最も多く発生する。音は振動によって伝わり、その振動エネルギーは物質が備える質量・ヤング率・温度等によって変化することが確認されている。例えば、生活環境において、日中の音はあまり気にならないが、深夜になると同じ音源でも遠くの音が聞こえることがよくある。これは、暖かい昼間は、温度が高くなるにつれ、空気中の空気粒子の活動が活発となり、空気伝搬音は活発な振動を促すことから、振動エネルギーは熱エネルギーへと効率よく変換される。結果、音の減衰効果を高めることができる。反面、深夜外気温が低くなるにつれ、空気粒子の活動は停滞し、空気伝搬音は通りやすくなる。そのため、深夜には遠くの音がよく聞こえる等の現象が経験される。
【0007】
従来、建築資材において、音の減衰効果を高める方法として、建築素材の密度・距離等を調節することにより吸音・遮音効果を高めることが行なわれている。たとえば、ベニヤ合板と比重の大きな鉛板を張り合わせることで密度を変換させた防音パネルや、ベニヤ合板とベニヤ合板の間にグラスウールを挟み込むことで距離減衰則を利用した中空構造体等が多く存在する。現在、最も多く活用される防音対策としては、コンクリートスラブの厚みを増加させることで、音の透過減衰効果を高める方法が採用されている。住宅金融公庫における集合住宅等の融資基準として、上下階フロアー用のコンクリートスラブ厚が20 cm以上で、遮音性能(L−45以上)を有することが、融資基準項目として規定されている。
【0008】
従来技法の活用により、高密度で一定量の距離減衰間隔を確保することで、より高い遮音効果を確保することは容易である。しかし、比重の大きいコンクリート(比重2.3)と比重の小さい木材(比重0.57)とでは、建築構造駆体に関わる建築費用が大きく異なる。住宅環境における過当競争が進む中、安価で高機能な住宅を提供することが望まれている。木材と同程度の比重で、コンクリートスラブ以上の高い遮音効果を確保した軽量な防音材が実現すれば、建築構造駆体に関わる建築費用そのものを大きく低減させることが可能となる。
【0009】
さらに、騒音問題等多くの実験を踏まえる中、深夜における生活騒音は、250 Hz帯を下回る低周波領域帯が最も耳障りな音として感じられることが確認されている。その結果、深夜外気温が下がった状況下、250 Hz帯を下回る足音等は、比重の大きいコンクリートスラブをも透過し、生活騒音の原因となっていることが新たに確認された。
【0010】
この発明は、集合住宅・木造住宅等における生活騒音を減衰させるうえで役立つ建築資材を提供せんとするものである。より詳しくは、この発明の目的は、250 Hz帯を下回る低周波領域においても減衰効果を発揮し、かつ、軽量で安価な防音材を提供することにあり、それにより建築費用全体の削減を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明の複合繊維板は、中間層と前記中間層を挟む一対の外層とからなり、前記中間層は互いに絡み合った木質片とプラスチック繊維で構成し、前記外層は熱可塑性樹脂からなり、前記中間層と前記外層を重ね合わせた状態で孔明け加工を施して多数の貫通孔を設けたことを特徴とするものである。貫通孔の内周面に木質片の道管や仮道管が露出し、振動エネルギーを吸収して吸音効果を高める。また、外層は比重の大きい熱可塑性樹脂で構成し、中間層には木質片を混在させて低密度化が測ってある。このように、この複合繊維板は三層構造で、外層と中間層は互いに比重が異なる。これにより、遮音性と吸音性を備える。
【0012】
この発明の箱型構造体は、複数の複合繊維板を用い、接合面を互いに熱溶着して密閉した箱型構造体であって、前記複合繊維板が中間層と前記中間層を挟む一対の外層とからなり、前記中間層は互いに絡み合った木質短繊維とプラスチック繊維で構成し、前記外層は熱可塑性樹脂からなり、表面を構成する複合繊維板は、前記中間層と前記外層を重ね合わせた状態で孔明け加工を施して多数の貫通孔を設けたことを特徴とするものである。複合繊維板同士を熱溶着して密閉した箱型の吸遮音構造体を得ることができる。
【0013】
箱型構造体の内部に低密度の繊維状物質を充填してもよい。そのような繊維状物質としては、たとえば、グラスウール、ロックウール、木質繊維の一つまたは任意の組み合わせを採用することができる。
【0014】
箱型構造体に取り付け用のフランジを設けることにより、制振ゴムマットまたは支柱等に直接取り付けることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、250 Hz帯を下回る低周波領域においても減衰効果を発揮し、かつ、軽量で安価な防音材を提供するという課題を解決することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
生活環境の中で、音はさまざまな物体にぶつかり、吸い込まれたり跳ね返されたりする。音が空気中を伝わる状態を空気伝搬音、物体を伝わる音を個体伝搬音と呼び、そのいずれも振動エネルギーによって伝わってゆく。この発明は、生活騒音の問題を解決するため、物体がぶつかり合うことに起因する振動エネルギーの吸収効果を高め、吸遮音効果を追求した。
【0017】
振動エネルギーの吸収効率は、物体の質量・ヤング率・温度等の環境変化によって大きく異なることが確認されている。木材は、多数の繊維管(道管、仮道管)を備えることで、空気伝搬音を適度に吸収することが可能であるが、しかし遮音性は高くない。木材は一旦吸収した振動エネルギーを繊維管に沿って外部へと放出するため、一定量以上の吸音性を木材に求めることはできないと考えられる。これに対して塑性変形が容易な熱可塑性プラスチック等は、粘弾性に優れ、しかもヤング率が小さいため、振動エネルギー吸収効果が高いという特徴がある。
【0018】
遮音性は、素材の表面硬度・表面粗さによって大きく異なる。仮に、ガラス・鉄板等によって遮音壁を構築した場合、室内空間は、エコー現象の発生に繋がることが確認されている。
【0019】
したがって、快適な生活環境を構築するためには、表面硬度・表面粗さ・質量・ヤング率等の諸条件を整えることが必要となる。防音対策の面からは、適度な振動エネルギー吸収効率を備えることが快適な生活環境を作るうえで最も必要な条件であると考えられる。
【0020】
以上の諸条件を満たすため、図1に示すような複合繊維板10を採用する。この複合繊維板10は、一対の外層12とそれらの外層12に挟まれた中間層14とからなる三層構造である。中間層14は互いに絡み合った木質繊維とプラスチック繊維で構成され、木質繊維とプラスチック繊維を均一に攪拌・混合した後、熱と圧力によって押し固めることで、所定の質量・ヤング率・表面硬度・表面粗さ・物理的強度等を備えたウェブ状の繊維板としたものである。外層12は熱可塑性樹脂で構成される。すなわち、遮音効果を高めるため、中間層14の表面を熱可塑性プラスチックからなる外層12で覆い、所定の表面硬度・表面粗さ等を調えた表面層を構築させる。複合繊維板10は、均一な表面硬度・表面粗さを具備することで、高い遮音性を発揮させることができる。
【0021】
外層12と中間層14を重ね合わせた状態で孔明け加工を施して多数の貫通孔16を設ける。これにより、複合繊維板10を高い吸音効果を兼ね備えた吸遮音板となすことができる。すなわち、熱可塑性プラスチックで表面を覆い、かつ、多数の孔明けを施した複合繊維板10は、遮音性と吸音性の両方を兼ね備えた吸遮音板として構成される。
【0022】
複合繊維板10は、通常、4 mmから30 mm程度の薄板として構成される。このような薄板からなる複合繊維板10を複数準備する。具体例を挙げるならば、図2、図3に示すように、表面パネル22、裏面パネル24、表面パネル22と裏面パネル24の間に介在させる側面パネル26である。表面パネル22には多数の貫通孔16を設けて孔明き板としたもの、すなわち上述の複合繊維板10を使用する。裏面パネル24と側面パネル26には貫通孔を設けないで孔なし板としたものを使用する。これらを用いて箱型構造体20を得る。そして、音漏れがしないように複合繊維板同士を接合面で熱溶着させることにより、表面を熱可塑性プラスチックで覆った複合繊維板からなる吸遮音箱型構造体とする。
【0023】
図2(A)は箱型構造体20を防音床に利用した場合の例を示し、図2(B)は図2(A)における箱型構造体20部分の拡大図、さらに図2(C)は図2(B)の貫通孔16部分の拡大図である。
図3(A)は箱型構造体20を間仕切り壁に利用した場合の例を示し、図3(B)は図3(A)における箱型構造体20部分の拡大図、さらに図3(C)は図3(B)の貫通孔16部分の拡大図である。
【0024】
箱型構造体20は、表面パネル22は多数の吸音孔16を備え、背面パネル24および側面パネル26は孔なし板によって構成された密閉箱型の構造体で、表面パネル22のみが多数の吸音孔16によって解放されている。グラスウール・不織布・発砲スチロール等の比重の小さい物質を1種類または2以上の任意の組み合わせで一定量混在させた充填材28を箱型構造体20の内部に充填し、複合繊維板同士の接合面を音漏れがしないように均一に熱溶着することで、高い吸音効果と密閉性を兼ね備えた箱型構造体20となすことができる。
【0025】
箱型構造体20の内部に密閉される充填材28は、求められる低周波帯領域等によって、密度・素材・配合比率等を踏まえ、素材の異なる物質を均一に撹拌し、低密度なフェルト状に押し固めた後、箱型構造体内部に挿入することが望ましい。この場合、木質繊維を10 %以上混入させることで、より高い吸音効果が期待できる。
【0026】
箱型構造体20の表面パネル22(複合繊維板10)に多数の孔明け加工を施すことで、各孔16の内周面に木質繊維の繊維管(道管、仮道管)を露出させる。これにより、高い吸音効率が期待できる。周知のとおり木材は微細な繊維管を有しているため、空気伝搬音等の振動エネルギーを吸収する効果が非常に高い。孔明け加工の過程で、複合繊維板10を構成している木質繊維が切断され、その切断面が孔16の内周面18(図1)に露出することとなる。孔16の内周面18は入射する音源に対して直交するため、そこに微細な繊維管の切断面を露出させることで、振動エネルギーの吸収面を確保することができる。
【0027】
仮に板圧12 mmの複合繊維板10に対して、直径6 mmの孔16を設けた場合、孔16の面積は28.26 cm2にとどまるが、孔16の内周面18の表面積は226.08 cm2となる。音源は、複合繊維板10の表面に対して直交する形で入射音として衝突してくる。孔16の面積の約8倍の表面積を備えた孔16の内周面18に多数の木質繊維の繊維管の切断面が露出しており、直交する振動エネルギーが効率よく吸収される。
【0028】
従来、ベニヤ合板等に多数孔明けを施した孔明き吸音板は存在した。しかし、従来の孔明き吸音板は薄く剥いだ木皮を接着材等で積層したものにとどまり、連続した木質繊維管が途中で分断されることなくそのまま存在していた。連続した木質繊維管は、入射した振動エネルギーをそのまま板外へと放出する結果を招き、室内環境として充分な吸音効果を得るには至らなかった。実験では、吸収した音源の約25 %が室内へ再び放出された。
【0029】
この発明では、木材に解繊処理等を施すことで、短繊維または木片として構成する。表面層の孔明け工程によって形成した孔の内周面に露出する木片または木質繊維は、すべて短繊維である。したがって、孔16の内周面18に木質繊維管の切断面が露出し、入射した振動エネルギーを効率よく吸収し、伝搬するが、短繊維の終了とともに、熱エネルギーとして消費される。連続した木質繊維管と対比して、短繊維における木質繊維管は、必ずや振動エネルギーの伝搬先が終了するため、外部への音漏れが発生しない。
【0030】
音源は、入射波として複合繊維板の表面層に衝突する。熱可塑性プラスチックによる被覆層であるこの表層面を備えることで、複合繊維板は一定硬度を備える。複合繊維板の表面層に衝突した音源は、一部は反射波として反射され、一部は表面層の孔の内周面に露出した木質繊維管に吸収される。孔の内周面に露出した木質繊維管は、急激な孔径変化に伴い振動エネルギーを効率よく吸収し、多くの振動エネルギーを熱エネルギーへと変換することができる。
【0031】
木質繊維は、あらかじめ細かく粉砕または解繊処理を施して、5 mm〜100 mm程度に短く切断する。短く切断された木質繊維では、道管や仮道管といった繊維管も短く切断され、ベニヤ合板等におけるような連続したものではなく細切れに途切れている。繊維管の内部に吸収された振動エネルギーは繊維管内を伝わるものの、繊維管の管末がすぐに途絶えていることから、熱可塑性プラスチックに伝わるまでの段階で熱エネルギーへの変換を促され、したがって、高い減衰効果が望める。
【0032】
複合繊維板の表面層に設けた多数の孔は、高い吸音効果を発揮する。一定の粘弾性およびヤング率を備えた熱可塑性プラスチック繊維は、振動エネルギーが伝わる際、熱エネルギーへと変換を促す。木材のヤング率が30〜50 N/mm2であるのに対して、熱可塑性プラスチックはヤング率が2 N/mm2程度にとどまり、粘弾性を具備する。このように、熱可塑性プラスチックは木材に比較して粘弾性に富み、ヤング率が小さいのが大きな特徴である。ヤング率が小さい物質は塑性変形しやすく、エネルギー吸収効率が高い。
【0033】
木質繊維と熱可塑性プラスチック繊維を互いに絡み合わせて溶着一体化させてあるため、隣接する繊維間へと伝わる振動エネルギーは、熱エネルギーへと変換を容易に促すことができる。各繊維は短く切断されているため、その短く切断された繊維を伝わる振動エネルギーはその都度途切れる。短く切断された繊維は、このように振動エネルギーの伝達を途中で途切れさせることを繰り返しながら、隣接する繊維へと振動エネルギーを伝えることとなる。振動エネルギーは、その都度熱エネルギーとして消費される。さらに、複合繊維板の表面層は溶融または溶着したプラスチックで構成されているため、一旦吸収した振動エネルギーを外部に放出することがない。
【0034】
複合繊維板の表面には多数の吸音孔が存在する。音源は、複合繊維板の表面に衝突し、多数の孔の内周面に露出した木質繊維管に吸収される。木質繊維管に吸収されず通過した音源は、複合繊維構造体の内部に介在するフェルト状の繊維混在物に衝突する。繊維混在物に衝突した振動エネルギーは、摩擦エネルギーを発し、減衰・消費される。複合繊維構造体は音漏れが発生しないように繊維板同士の接着面を熱溶着して密閉状態に保ってある。したがって、多数の孔から入射した音源は、密閉状態にある複合繊維構造体の中に入った後、乱反射を繰り返し、フェルト状の繊維混在物に衝突する度に、摩擦し、振動エネルギーを減衰する結果を招く。
【0035】
このように、複合繊維構造体は軽量で高い吸遮音効果が望める。複合素材を用いた吸遮音構造体は、従来品にはない軽さで高い吸遮音効果が望める。アパート・集合住宅等の床材として活用されるコンクリートスラブとの対比実験を行った。結果を図4に示す。仮に、92 m2の建築床面を施工した場合、複合繊維を用いた吸遮音構造体は、コンクリートスラブ構造では減衰不可能な深夜騒音(125 Hz)に対して36 dBの減衰効果を発揮し、建築物の駆体軽減量7,820 kgを達成した。軽量化による建築費削減効果は、耐振性の向上と共に、建築費用のコスト削減にも大きな効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】複合繊維板の実施例を示す断面図である。
【図2】(A)は箱型構造体の実施例を示す防音床の立面断面図、(B)は図2(A)の部分拡大図、(C)は図2(B)の部分拡大図である。
【図3】(A)は箱型構造体の別の実施例を示す間仕切り壁の平面断面図、(B)は図3(A)の部分拡大図、(C)は図3(B)の部分拡大図である。
【図4】コンクリートスラブとの対比実験結果を示す表である。
【符号の説明】
【0037】
10 複合繊維板
12 中間層
14 外層
16 貫通孔
18 内周面
20 箱型構造体
22 表面パネル
24 裏面パネル
26 側面パネル
28 充填材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間層と前記中間層を挟む一対の外層とからなり、前記中間層は互いに絡み合った木質短繊維とプラスチック繊維で構成し、前記外層は熱可塑性樹脂からなり、前記中間層と前記外層を重ね合わせた状態で孔明け加工を施して多数の貫通孔を設けた複合繊維板。
【請求項2】
複数の複合繊維板を用い、接合面を互いに熱溶着して密閉した箱型構造体であって、前記複合繊維板が中間層と前記中間層を挟む一対の外層とからなり、前記中間層は互いに絡み合った木質短繊維とプラスチック繊維で構成し、前記外層は熱可塑性樹脂からなり、表面を構成する複合繊維板は、前記中間層と前記外層を重ね合わせた状態で孔明け加工を施して多数の貫通孔を設けた、箱型構造体。
【請求項3】
内部に低密度の繊維状物質を充填した請求項2の箱型構造体。
【請求項4】
前記繊維状物質がグラスウール、ロックウール、木質繊維の一つまたは任意の組み合わせからなる請求項3の箱型構造体。
【請求項5】
取り付け用のフランジを設けた請求項2、3または4の箱型構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−209542(P2009−209542A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51672(P2008−51672)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(597133592)株式会社トピア (2)
【Fターム(参考)】