説明

超弾力性クッション

【課題】圧縮性の弾力のあるクッションに用いる構造物の提供。
【解決手段】
構造物は、パターンはいろいろであり、軸方向に弾力のある高分子材料糸、および比較的に非弾性的な糸の両方を含んでいる。その構造物は、通常の負荷を受けたときに大きな圧縮性、そして、負荷を取り除いたときのすぐれたリカバリー(弾性変形あるいはスプリングバック)の両方を発揮する。

【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願については、2007年12月28日出願の米国仮特許出願第61/017,447号の優先権を主張し、それが明らかにした内容を参照によってここに組み入れる。
【技術分野】
【0002】
この発明は、たとえば、競技シューズ、普通の靴、長靴(ブーツ)、床カーペット、カーペットクッション、スポーツフロアなど、いろいろな用途のある、圧縮性/弾力性の構造物に関する。構造物自体は、最終製品にもなるし、あるいは、他の構造物の部品にもなる。限定されるわけではないが、考えられる用途として、自動車部品および他のコンポジット、フローリング、特に競技場あるいは他のスポーツアリーナにおける下張り床(サブフロア)、圧縮クッション、防弾チョッキやハリケーン窓プロテクターのような弾道衣服、野球捕手の胸当てのようなスポーツ用品クッション、ランナー、レーサー、スケーター、バレーボール選手のためのひざ/ひじクッション、クリケットの向こうずね/ひざクッション、フットボールの腰クッション、スタジアム、競技場、アリーナにおける壁クッション、靴インサート(医用)、たとえばランニングシューズなどの競技シューズのヒール/ソール、ベッド、乗物の座席、枕のクッション層、さらには、厚さ方向の圧縮性や弾力性が求められる他の産業あるいは工業の分野がある。
【背景技術】
【0003】
コンポジットは、通常、繊維強化樹脂マトリックスであり、堅くて縦、横、高さのすべての方向に圧縮することができないが、たとえば、自動車のバンパーのような特定の用途では、衝撃が取り除かれれば元の形状に戻るという能力に加えて、ある程度のたわみ性と緩衝性が求められる。発明の構造物を層として伴うバンパー(構造物の層は、内部に樹脂がなく、求められる動きができる)は、現在使用されているものの改良を図ることができる。
【0004】
米国出願第2007/0202314号、PCT出願WO2007/067949、および米国出願第2007/0194490号は、「非交差の(crossless)」構造物を基材として用いた例である。それらの層の少なくともいくつかをこの発明のものと置き換えると(発明の層は、樹脂を含浸しておらず、厚さ方向に圧縮および弾性変形可能である)、改良構造物になる。
【0005】
この発明は、また、靴インサートあるいは医用インサートとして用いることもできる。それらは、一般に、成型した固体の樹脂である。この発明の層を結合することにより、それのクッション効果を改良することができる。スポーツ靴のヒール/ソール、それらは一般に粘弾性のある固体の高分子材料であるが、たとえば「エアチャンネルあるいはポケット」を中に成型することにより、「クッション性」を改良しようとする試みがなされている。しかし、成型した材料の剛性では、クッション効果が制限される。形のある構造物の中にこの発明のものを層として組み込むことにより、「樹脂」がなく可動であるから、ランニング/競技シューズのクッション効果を実質的に改良することができる。
【0006】
したがって、「クッション製造」分野の現状を進歩させ、負荷を受けたときに大きな厚さ方向のリカバリーを伴うすぐれた弾力性があるクッションを提供することができるであろう。
【発明の概要】
【0007】
この発明は、ユニークな構造物を利用する「緩衝クッション」であり、その構造物は負荷を受けたときに大きな厚さ方向のリカバリーを伴う非常に弾力的な作用を生じる。ここでの構造物は、どのような方面にでもおける弾力性の媒体に利用することができ、受けた圧力に応じて変形するという、この媒体および構造物の弾性に主に応じて、それ自体が全体的に「つぶれる」ようになり、それによりユニークな働きをする。
【0008】
この発明の一実施例は、競技シューズ、ランニングシューズ、普通の靴、長靴(ブーツ)などに用いる超弾力性のクッションである。この構造物は、織ったファブリックあるいは不織のファブリックであり、横方向に層にした弾力性の媒体の下だけでなく、上にも層にした縦方向の機能性糸を含む。横方向に用いる弾力性の媒体としては、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(米国デュポン社の商品名)、または構造物を圧縮およびリバウンド、あるいは「スプリングバック」することを許す強度だけでなく、充分な弾性をもつだけの変形可能な材料を用いることができる。構造物の全体について、「バインダーピック」、あるいは構造物を一緒に結んで前記「基材ファブリック」のさらなる処理をするために、構造物に織り込んだ他の糸を利用することにより、一緒に結ぶことができる。この機能を得るために、接着剤、溶接技術あるいはレーザー結合などの他の手段を利用することもできる。
【0009】
この発明の他の実施例は、床カーペット、スポーツフロア、床の被覆などに用いる超弾力性の「カーペットクッション」である。その構造物は、織ったファブリックあるいは不織のファブリックであり、縦糸方向に層にした弾力性の媒体の下だけでなく、上にも層にした縦方向の機能性糸を含む。縦糸方向に用いる弾力性の媒体としては、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)、または構造物を圧縮およびリバウンド、あるいは「スプリングバック」することを許す強度だけでなく、充分な弾性をもつだけの変形可能な材料を用いることができる。構造物の全体について、「バインダーピック」、あるいは構造物を一緒に結んで前記「基材ファブリック」のさらなる処理をするために、構造物に織り込んだ他の糸を利用することにより、一緒に結ぶことができる。この結合機能を得るために、接着剤、溶接技術あるいはレーザー結合などの他の手段を利用することもできる。
【0010】
この発明の目的は、メモリーフォーム、ゲル、スプリングシステムなどを超える、改良されたリカバリー特性をもつ構造物を提供することである。
【0011】
この発明の他の目的は、靴および足のサポートを改良するために、クッション上に滑らかで均一な表面を形成することである。
【0012】
この発明のさらに他の目的は、カーペット/スポーツフロア/床材料のサポートを改良した、「平ら」で糸が非交差の構造物を形成することである。
【0013】
この発明のさらに他の目的は、材料の直線的な圧縮に対立するものとして、構造物内部の弾性材料の「フル」リカバリーを利用することにより、リカバリー/ダンパー特性のすぐれた保持力を生じることである。これが達成されるのは、構造物が弾性材料の部分間にサポートを与え、それが材料の「オーバーストレス」を避け、それを「生かし」て長い有用な寿命をもたらすからである。
【0014】
この発明のさらに他の目的は、圧縮およびそれに続くリカバリーによる自浄化効果によって、水を保持する適用における水蒸気のダメージあるいは問題に対するすぐれた抵抗性を与えることである。
【0015】
この発明のさらに他の目的は、すぐれた圧縮リカバリー対重量比を与え、構造物上に軽い重みがあるときにすぐれたダンパー能力を許容するようにすることである。
【0016】
この発明のさらに他の目的は、緩衝構造物にすぐれた通気性を与え、圧縮段階の間に発汗作用をし、他の湿気を蒸発させおよび/または除去するようにすることである。
【0017】
この発明、ならびに、その作用効果およびそれを用いることで得る具体的な目的をより良く理解するため、添付の説明を参照されたい。その説明には、限定するわけではないが、この発明の好ましい実施例を示している。
【0018】
それで、開示する内容は、圧縮性の弾力性のクッションであり、そのクッションは、特定の構成を備える構造物である。すなわち、クッションは、複数の平行な縦糸および複数の平行なシュート糸を備え、それらシュート糸あるいは縦糸のいずれか一方、あるいは両方が軸方向に弾性のある高分子材料からなる。その構造物は、縦糸あるいはシュート糸の方向のいずれかに走る平行な糸からなる第1の層と、その第1の層の一方の側の平行な糸からなる第2の層であり、その第2の層の糸は第1の層の方向と異なる縦糸あるいはシュート糸の方向に走り、弾性のある高分子材料からなる層と、第1の層のように第2の層の反対側に位置し、第1の層のそれらと同じ方向に走る平行な糸からなる第3の層とを備える。第3の層の平行な糸は、それらが第1の層の平行な糸間に作られるスペース間に巣を作るように整列される。その構造物は、バインダー糸をさらに備える。クッションにおいて、第3の層の糸数は、第1の層の糸数よりも少ない。第2の層の糸は、第1および第3の層のそれらに対して直交している。第2の層は、第1および第3の層の90°よりも小さな角度、たとえば45°の角度にすることができる。
【0019】
クッションの構造物は、第2の層と同じ方向に走り、糸が弾性のある高分子材料からなる平行な糸からなる第4の層、および、第1の層と同じ方向であり、糸が第1の層のそれと同様に厚さ方向に垂直面に整列した平行な糸からなる第5の層を備えることができる。
【0020】
さらに他の実施例では、圧縮性の弾力性のクッションであり、そのクッションは、特定の構成を備える構造物である。すなわち、クッションは、複数の縦糸および複数のシュート糸を備え、それらシュート糸および縦糸のいくつかの数が織り交ざり織り構造物を形成し、しかもまた、糸のいくつかの数が軸方向に弾性のある高分子材料から構成されている。クッションには、バインダー糸をさらに備えることができる。一つの実施例において、クッションは2−8−ひ口パターンを備える。
【0021】
ここに述べる各実施例で留意すべきは、弾性のある高分子材料が縦糸およびシュート糸のいくつかの中に組み入れることによって、圧縮性と弾力性の必要な特性を生じていることである。また、層のいくつかの数が弾性のある高分子材料の糸のいくつかの数を含む。
【0022】
弾性のある高分子材料を含む糸については、次のグループから選ぶことができる。すなわち、モノフィラメント、マルチフィラメント、もろよりモノフィラメント、被覆糸(wrapped yarn)、編み糸、フックドわな糸、より糸、複合糸、およびブレード糸のグループからである。また、弾性のある高分子材料を含む糸は、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)から選ぶことができる。弾性のある高分子材料を含む糸は、たとえば円形、非円形、正方形、長方形、楕円形、および多角形などの異なる幾何学的形状の断面をもつ糸から選ぶことができる。
【0023】
この中の開示内容および実施例において、クッションの構造物は、積層構造を備えることができる。積層構造には、その間に弾性のある高分子材料を伴う2つの織り層を含むことができる。積層構造は、また、層間を織るバインダー糸を含むことができる。
【0024】
この中の開示内容および実施例において、クッションは、また、バインダー糸および弾性のある高分子材料糸が同じ方向になった構造物を含むことができる。弾性のある高分子材料糸とバインダー糸の方向は、縦糸方向である。そのような構造物は、二重層構造内にある弾性のある高分子材料糸の層を含むことができる。クッションにおいて、構造物は、粗い縦糸からなる弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸よりも細い縦糸からなるバインダー糸を含むことができる。構造物は、また、縦糸における弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸の上のシュート糸を備え、バインダー糸を高分子材料糸よりも細くしたものにすることができる。
【0025】
この中の開示内容および実施例において、クッションの構造物は、弾性のある高分子材料糸の層の上を織り、二層バインダーに変わる4つの端部と、弾性のある高分子材料糸の層の下を織り、第2の繰り返しごとに上を通って二層バインダーにまで行く4つの端部とを備えることができる。
【0026】
クッションの構造物は、弾性のある高分子材料糸と、同じ方向であり、高分子材料糸と交互に現れる機能性糸とを備え、高分子材料糸を機能性糸よりも太くしたものにすることができる。
【0027】
この中の開示内容および実施例において、クッションの構造物は、最終製品にもなるし、あるいは、他の構造物の部品にもなる。クッションは、次に示すグループの中の製品中に含まれるか、その中の製品となることができる。すなわち、履物、靴、競技シューズ、長靴、フローリング、カーペット、カーペットクッション、スポーツフロア、自動車部品、コンポジット、サブフロア、競技場のサブフロア、スポーツアリーナのサブフロア、圧縮クッション、弾道衣服、防弾チョッキ、ハリケーン窓プロテクター、パッド、スポーツ用品クッション、野球捕手の胸当て、ひざ/ひじクッション、腰クッション、壁クッション、靴インサートおよび医用支持具、競技シューズのヒール/ソール、ベッドおよび乗物座席のクッション層のグループである。構造物は、また、表面を交換できる材料を含むことができる。たとえば、その材料は、フックドわな糸である。
【0028】
この中の開示内容および実施例において、構造物の層は、弾力性のある材料からなる隣接層を複数備えることができる。
【0029】
ここで開示する中で、「備えている(comprising)」および「備える(comrises)」の用語は、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」という意味になるし、あるいは米国特許法におけるそれらの意味にもなる。さらに、「本質的に有している(consisting essentially of)」および「本質的に有する(consists essentially of)」の用語は、クレームで用いるときには、美国特許法におけるそれらの意味である。この発明の他の考え方(形態)については、以下の説明に記載されているか、その記載(この発明の範囲内)から自明である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の一実施例による超弾力性の靴クッションを示す。
【図2】この発明の一実施例による超弾力性の靴クッションを靴の内部に取り付けた例を示す。
【図3】この発明の一実施例による織り構造物を示す。
【図4】この発明の一実施例による構造物の構成を示す。
【図5】この発明の一実施例による構造物の構成におけるさらに他の工程を示す。
【図6】この発明の一実施例による構造物の構成におけるさらに他の工程を示す。
【図7】この発明の一実施例による織り構造物を示す。
【図8】この発明の他の実施例による他の構造物を示す。
【図9】弾性のある高分子材料からなる糸を巻いた複合糸を含む、この発明の一実施例を示す。
【図10A】ファブリックの積層構造物の実施例を示す。
【図10B】ファブリックの積層構造物の実施例を示す。
【図11】縦糸バインダーを備える5層の圧縮性かつ弾力性のファブリックを含む、この発明の実施例を示す。
【図12】縦糸のくねりを含むこの発明の実施例を示す。
【図13A】この発明の他の実施例(非圧縮状態)を示す。
【図13B】この発明の他の実施例(圧縮状態)を示す。
【図13C】この発明の他の実施例(上面図)を示す。
【図13D】この発明の他の実施例(非圧縮状態/水平な図)を示す。
【図13E】この発明の他の実施例(圧縮状態/水平な図)を示す。
【詳細な説明】
【0031】
この発明の一実施例は、「緩衝」クッションであり、ユニークな構造物を利用するものであり、常圧負荷を受けるとき厚さ方向の大きなリカバリーを伴う、非常に弾性的な作用をする。この構造物10は、織りあるいは不織の構造物またはファブリックからなり、一方向における弾性的な媒体を利用する。その媒体は、圧力に応じた形になるというこの媒体および基材ファブリックの弾性に基づいて、それ自体が全体的に「つぶれる」ようになる。そして、それからすぐに実質的に元の形および厚さと同じにリカバリーし、それによりユニークな働きをする。
【0032】
この発明の一実施例を図1に示す。その実施例は、たとえば競技シューズ、ランニングシューズ、普通の靴、長靴などの靴に用いる靴クッションである。図2は、たとえば靴などの履物に入れた靴クッション10を示す。図3は、この発明の一実施例による構造物の「上面図」であり、ファブリックの上方から見た基材ファブリックを示す。図3が示すように、一つの方向(たとえば、ファブリックの縦方向)の機能性糸20,30があり、それらは弾性的な媒体40の下側だけでなく上の両方に横方向に重なっている。機能性糸には、当業者に知られているように、いろいろな糸(たとえば、単一のモノフィラメント、マルチフィラメント、加工マルチフィラメントなど)あるいは、複合構造のもの(より、もろより、編み、材料のいくつかを組み、ファブリック、コンポジットなど)を含む。
【0033】
弾力性の媒体40としては、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)、または構造物を圧縮およびリバウンド、あるいは「スプリングバック」することを許す強度だけでなく、充分な弾性をもつだけの変形可能な材料を用いることができる。構造物10は、縦方向および横方向の糸を交互に入れた90°型にすることができる。注意すべきことは、糸/材料/バンド(帯)/ひもが構造物の10全体においてずれている点である。これは、縦方向の部分が互いに干渉することなくほとんど完全に圧縮することができるようにするためであり、平坦な構造物を形作るときに開口部分を伴って通気ができるようにするためである。構造物10の全体について、「基材ファブリック」の次の処理をするために、図3に示す「バインダーピック(横糸)」、あるいは構造物に織り込んだ他の糸を利用することによって、一緒に「くくる」ことができる。また、構造物の糸を保持するこの機能を得るために、たとえば接着剤、溶接技術あるいはレーザー結合などの他の手段を利用することもできる。
【0034】
縦方向糸は、実際単一(単一のモノフィラメント、マルチフィラメント、加工マルチフィラメントなどとして)にすることができるし、あるいは、複合構造(より、もろより、編み、材料のいくつかを組み、ファブリック、コンポジットなど)にすることができる。その点は、当業者に知られていることである。それらの糸は、流体を透過するものでも、透過しないものでも良い。それらの糸は、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、金属、ゴム、ライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)など、あるいは、それらの組合せで構成することができる。
【0035】
その長さあるいは軸の方向に弾性のある高分子材料として定義する糸は、ここで述べるすべての実施例に必要である。その糸は、また、その厚さ方向にも弾性がある。糸は、適用する上でふさわしい形態にすることができ、たとえば、単一のモノフィラメント、もろよりモノフィラメントあるいはマルチフィラメント、異なる材料からなる被覆糸などにすることができる。それをもろより、より、編みあるいは組みにすることができる。それは、円形、または、正方形あるいは長方形を含む非円形の断面形状にすることができる。弾性のある高分子材料の好ましい例は、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(登録商標)という名で販売されているものである。上述したものをここに言及するすべての糸に適用する。
【0036】
なめらかな表面を生み出すために、必要なら、繊維で針縫いすることができ、そして、発泡体(フォーム)、塗料、あるいは微粒子で被覆することができる。他の形態として、膜(メンブレン)、糸配列、あるいは他の糸ファブリックをファブリックに対して積層するものを含む。これらの弾性のある高分子材料糸を含む構造物は、構造物を圧縮およびリバウンド、あるいは「スプリングバック」することを許す強度だけでなく、充分な弾性をもつだけの変形可能な材料を用いて構成すべきである。構造物がもつ圧縮性およびリバウンド性によって、次のような利益がある。
1)メモリーフォーム、ゲル、スプリングシステムなどを超える、改良されたリカバリー特性。
2)たとえば、「平ら」で糸が非交差の構造物がもつ滑らかで均一な表面特性(たとえば、靴および足のサポートを改良するため)。
3)構造物内部の弾性材料の「フル」リカバリーにより、リカバリー/ダンパー特性のすぐれた保持力(材料の直線的な圧縮に対立するものとして)。これが達成されるのは、構造物が弾性材料の部分間にサポートを与え、それが材料の「オーバーストレス」を避け、それを「生かす」(たとえば、長い有用な寿命のため)。
4)圧縮およびそれに続くリカバリーによる自浄化効果によって、水を保持する適用における水蒸気のダメージあるいは問題に対するすぐれた抵抗性。
5)すぐれた圧縮リカバリー対重量比を与え、構造物上に軽い重みがあるときにすぐれたダンパー能力を許容。
6)緩衝構造物にすぐれた通気性を与え、圧縮段階の間に発汗作用をし、他の湿気を蒸発および/または除去。
【0037】
構造物10は、平らに、無端に、あるいはその分野で知られた他の内容でコンパイルして織ることができる。前記縦方向の層(あるいは、他の方向に方向付けされているなら、横方向の層)を割り出すことは重要である。なぜなら、構造物について間隔を置いて配列することによって、互いに糸の圧縮を均一にし、それによって、構造物の全体の長さおよび幅にわたって均一な作用を生じるからである。注意すべきは、図4および図5に示すように、前記糸を互いに直角になるように次に置き、最終的な構造物を生じるように適正に割り出すことにより、織ることなく構造物を作ることができることである。それらの糸は、接着剤、溶接技術(たとえば、レーザーおよび/または超音波)で決まった場所に固定することができ、または、他の溶接および/または接着技術で接着することができる。また、多数の層を互いに直角あるいは角度をもって積み重ねて、より厚く、より圧縮性の構造物を作ることができる。
【0038】
この発明の一実施例は、「カーペットクッション」であり、ユニークな構造物60を利用するものであり、負荷を受けたとき大きな厚さ方向のリカバリーを伴う非常に弾性的な作用を生じる。この構造物60は、たとえば図7に示すように、織りファブリックの一方向に走る弾性的な媒体140を利用する。その媒体は、圧力に応じた形になるというこの媒体140および基材ファブリックの弾性に基づいて、それ自体が全体的に「つぶれる」ようになり、それによりユニークな働きをする。
【0039】
図7は、この発明の構造物の「上面図」であり、ファブリックの上方から見たものであり、基材ファブリックにも関連する。糸120,130は、一方向、たとえばファブリックの縦方向に用いられ、横方向の弾性的な媒体140の下だけでなく上の両方に置かれている。弾性的な媒体140は、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)、または構造物をリバウンド、あるいは「スプリングバック」することを許す強度だけでなく、充分な弾性をもつだけの変形可能な材料を用いることができる。構造物10は、縦方向および横方向の糸を交互に入れた90°型にすることができる。注意すべきことは、糸/バンド(帯)/ひも120,130が構造物の10全体においてずれている点である。これは、縦方向の部分が互いに干渉することなく全体的にぎっしり詰まることができるようにするためであり、平坦な構造物を形作るときに開口部分を伴って通気ができるようにするためである。構造物10の全体について、「基材ファブリック」の次の処理をするために、図7に示す「バインダーピック(横糸)」、あるいは構造物に織り込んだ他の糸を利用することによって、一緒に「くくる」ことができる。また、この機能を得るために、たとえば接着剤、溶接技術あるいはレーザー結合などの他の手段を利用することもできる。
【0040】
縦方向糸は、実際単一(単一のモノフィラメント、マルチフィラメント、加工マルチフィラメントなどとして)にすることができるし、あるいは、複合構造(より、もろより、編みなど)にすることができる。それらの糸は、流体を透過するものでも、透過しないものでも良い。それらの糸は、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン、金属、ゴム、ライクラ(米国デュポン社の商品名/登録商標)など、あるいは、それらの組合せで構成することができる。
なめらかな表面を生み出すために、必要なら、繊維で針縫いすることができ、そして/または、発泡体(フォーム)、樹脂あるいはラテックス塗料、または微粒子で被覆することができる。弾性のある高分子材料糸を含む構造物は、構造物を圧縮およびリバウンド、あるいは「スプリングバック」しなければならない。構造物がもつリバウンド性によって、次のような利益がある。
1)メモリーフォーム、ゲル、スプリングシステムなどを超える、改良されたリカバリー特性。
2)たとえば、「平ら」で糸が非交差の構造物がもつ滑らかで均一な表面特性(たとえば、カーペット/スポーツフロア/床材料のサポートを改良するため)。
3)構造物内部の弾性材料の「フル」リカバリーにより、リカバリー/ダンパー特性のすぐれた保持力(材料の直線的な圧縮に対立するものとして)。これが達成されるのは、構造物が弾性材料の部分間にサポートを与え、それが材料の「オーバーストレス」を避け、それを「生かす」からである。これは、特に、長い有用な寿命をもたらす。
4)圧縮による自浄化効果によって、水を保持する適用における水蒸気のダメージあるいは問題に対するすぐれた抵抗性。
【0041】
構造物10は、平らに、無端に、あるいはその分野で知られた他の内容でコンパイルして織ることができる。前記縦方向の層(あるいは、他の方向に織られているなら、横方向の層)を割り出すことは重要である。なぜなら、構造物について間隔を置いて配列することによって、互いに糸の圧縮を均一にし、それによって、構造物の全体の長さおよび幅にわたって均一な作用を生じるからである。注意すべきは、前記糸を互いに直角にあるいは角度をもって次に置き、最終的な構造物を生じるように適正に割り出すことにより、織ることなく構造物を作ることができることである。それらの糸は、接着剤、溶接技術(たとえば、レーザーおよび/または超音波)で決まった場所に固定することができ、または、他の溶接および/または接着技術で接着することができる。また、多数の層を互いに直角あるいは角度をもって積み重ねて、より厚く、より圧縮性の構造物を作ることができる。
【0042】
さらに他の実施例において、異なる織りリピートあるいはひ口パターンを混ぜることにより、ファブリックの層をそれぞれ構成することができる。背景として、浮き織りにおいて、縦糸はヘルド(そうこう)を通して糸通しされ、縦糸方向の各糸に対するヘルドの位置を上げたり下げたりすることにより織りパターンが作られる。それから、縦糸を上げ下げすることにより作られるひ口の中にシュートあるいはピックが挿入される。織りパターンが再び現れるまでに交差する糸数が、ひ口あるいはハーネスとして知られている。この理解の下で、平織りが、縦糸の位置を変える織り機で、たとえば二つのひ口を利用するとき、2ひ口の織りパターンと称する。したがって、ファブリックは、2,4、6,8ひ口パターンなどで構成される。
【0043】
図8は、0.35mmシュート糸による2−ひ口パターンを示し、図は弾性のある高分子材料糸40およびバインダー糸50に対する二つの異なる密度を示している。たとえば、弾性のある高分子材料糸18を伴う5−層ファブリックに2−ひ口表面を織るため、16ハーネス(16/4=4、4/2=2ひ口)パターンを用いることができる。別の例では、2−層4/8−ひ口織りでは、シュートとして4プライライクラ(登録商標)糸を伴う。
【0044】
図9に示す他の例の構造物は、2−層構造の多層ファブリック用の弾性のある高分子材料40を含む複合巻き糸である。図10Aおよび10Bに示すものは、ファブリックの積層構造物の例である。図10Aは、弾性のある高分子材料糸40と、二つのファブリック間に積層した機能性糸20,30を伴う基材構造を示す。
【0045】
図10Bは、「非交差」の織り基材(ベース)を示す。基材は、バインダー糸50だけでなく、弾性のある高分子材料糸40、および機能性糸20,30を備える。また、他の実施例として、弾性のある高分子材料糸を編み糸、あるいはフックドわな糸にすることができる。
【0046】
フックドわな糸を含む実施例の場合、クッションおよび構造物が受ける圧力によって、すり切れたファブリック表面をすぐに取り付けおよび取り替えるなどすることができる。別の例では、ファブリックの表面が交換可能であり、それにより、同じファブリックを異なる用途に用いることができる。たとえば、スポーツフロアについて、異なるスポーツに必要とされる異なる表面を用いることができる。
【0047】
別の実施例において、図11は、縦糸バインダー50を備える5−層の圧縮弾力性のファブリックを示す。縦糸方向に走る弾性のある高分子材料糸40を含む配列116は、第1の配列112と第3の配列122との間に位置する。弾性のある高分子材料糸40を含む第4の層126の糸は、第2の層116の平行な高分子材料糸と上下面に交互のスペース内に位置する。第5の層128の糸20は、第1の層112の糸20と同じ上下面である。図に示すように、縦方向の各バインダー糸50は、第1および第2の層中、3つの平行な糸の下および上を交互に織られ、シュート方向に間隔を置いて並び、第1の層112および第5の層128の各糸20によって、長い浮織りを形成している。図に示すように、弾性のある高分子材料糸は、二重層織り構造の内部に位置し、無端織りの16ハーネスあるいは平織りの8ハーネスに用いることができる。実施例に沿って織ったファブリックでは、単一のモノフィラメント縦糸、あるいは4プライ糸、または他のタイプの糸を用いることができる。また、二つの異なる縦糸、すなわち、弾性のある高分子材料糸を含む粗い糸と、バインダー糸50としてより短くより細い縦糸を用いることもできる。図11に示すファブリック構造物は、二つの別々の縦糸ビームと一緒に用いた。しかし、もし二つの縦糸を必要としないなら、ファブリック/構造物について、弾性のある高分子材料糸およびその高分子材料糸の上の交差糸と一緒に、細いバインダー糸を含むように形成することもできる。
【0048】
図12は、縦糸の織込みを含む他の実施例を示す。そこに示すように、第1の層112の糸20の4つの端部が、高分子材料糸40の層116,122,126の上に織られ、それらは第2の繰り返しごとに2−層バインダーに変わり、そして、層116,122,126の下に織られた糸20の4つの端部は、第2の繰り返しごとに2−層バインダーに変わる。各層は、弾性のある高分子材料糸で構成する必要はない。むしろ、必要とされる圧縮性の程度に応じて、糸があったりなかったりする。
【0049】
図13は、さらに他の実施例を示す。図13A,13Cおよび13Dは非圧縮状態を示し、それに対して、図13Bおよび13Eは圧縮状態を示す。それらの図において、弾性のある高分子材料糸40を含む単一の層、ここでは弾性のある高分子材料シュート40と、同じ方向であり、弾性のある高分子材料糸40と交互に現れる機能性糸60とがある。弾性のある高分子材料糸40は、機能性糸60よりも太い。図が示すように、弾性のある高分子材料糸40および機能性糸60は、シュート方向に配置することができる。また、ファブリック層に対し、たとえば、多軸ファブリックとして、縦糸方向のより太い弾性のある高分子材料糸40を含ませることもできる。中でも、図13Dと13Eとに比較して示すように、ファブリックは、単一の層構造であっても、圧縮性であり、かつ弾力性である。さらにまた、シュート糸と縦糸との張力を操作することによって、弾性のある高分子材料糸に交差する直線的な縦糸を得ることができる。
【0050】
当業者は、ここに示した内容を考慮して、この発明について、いろいろな変更を行うことができることは自明である。しかし、そのような変更は、特許請求の範囲に定めた考え方の範囲を超えることはない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮性の弾力性のクッションであり、そのクッションは、
複数の平行な縦糸と、
複数の平行なシュート糸とを含む構造物からなり、
それらシュート糸あるいは縦糸のいずれか一方、あるいは両方が軸方向に弾性のある高分子材料からなる、クッション。
【請求項2】
前記構造物は、
縦糸あるいはシュート糸の方向のいずれかに走る平行な糸からなる第1の層と、 その第1の層の一方の側の平行な糸からなる第2の層であり、その第2の層の糸は第1の層の方向と異なる縦糸あるいはシュート糸の方向に走り、弾性のある高分子材料からなる層と、
第1の層のように第2の層の反対側に位置し、第1の層のそれらと同じ方向に走る平行な糸からなる第3の層とを備え、
第3の層の平行な糸は、それらが第1の層の平行な糸間に作られるスペース間に巣を作るように整列される、請求項1のクッション。
【請求項3】
前記構造物はバインダー糸を備える、請求項1のクッション。
【請求項4】
前記第3の層の糸数は、前記第1の層の糸数よりも少ない、請求項2のクッション。
【請求項5】
前記第2の層の糸は、第1および第3の層のそれらに対して直交する、請求項2のクッション。
【請求項6】
前記第2の層の糸は、前記第1および第3の層の90°よりも小さな角度で走る、請求項2のクッション。
【請求項7】
前記第2の層の糸は、45°の角度で走る、請求項6のクッション。
【請求項8】
前記構造物は、
第2の層と同じ方向に走り、糸が弾性のある高分子材料からなる平行な糸からなる第4の層、および
第1の層と同じ方向であり、糸が第1の層のそれと同様に厚さ方向に垂直面に整列した平行な糸からなる第5の層を備える、請求項1のクッション。
【請求項9】
弾性のある高分子材料を含む糸は、モノフィラメント、マルチフィラメント、もろよりモノフィラメント、被覆糸(wrapped yarn)、編み糸、フックドわな糸、より糸、複合糸、およびブレード糸のグループの中から選択する、請求項1のクッション。
【請求項10】
弾性のある高分子材料を含む糸は、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(登録商標)の中から選択する、請求項1のクッション。
【請求項11】
弾性のある高分子材料を含む糸は、異なる幾何学的形状の断面をもつ糸から選択する、請求項1のクッション。
【請求項12】
弾性のある高分子材料を含む糸は、円形、非円形、正方形、長方形、楕円形、および多角形のグループから選択する、請求項11のクッション。
【請求項13】
前記構造物は、積層構造を備える、請求項1のクッション。
【請求項14】
前記構造物は、その間に弾性のある高分子材料の層を伴う二つの織り層を備える、請求項13のクッション。
【請求項15】
前記構造物は、複数の層間を織るバインダー糸を備える、請求項13のクッション。
【請求項16】
前記バインダー糸と弾性のある高分子材料糸とは、同じ方向である、請求項3のクッション。
【請求項17】
弾性のある高分子材料糸およびバインダー糸の方向は、縦糸方向である、請求項3のクッション。
【請求項18】
弾性のある高分子材料の層は、二重層構造の内部である、請求項17のクッション。
【請求項19】
前記構造物は、粗い縦糸からなる弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸よりも細い縦糸からなるバインダー糸を含む、請求項17のクッション。
【請求項20】
前記構造物は、縦糸における弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸の上のシュート糸を備え、バインダー糸が前記高分子材料糸よりも細い、請求項17のクッション。
【請求項21】
前記構造物は、弾性のある高分子材料糸の層の上を織り、二層バインダーに変わる4つの端部と、弾性のある高分子材料糸の層の下を織り、第2の繰り返しごとに上を通って二層バインダーにまで行く4つの端部とを備える、請求項1のクッション。
【請求項22】
前記構造物は、弾性のある高分子材料糸を含む単一の層と、同じ方向に走り、前記高分子材料糸と交互に現れる機能性糸とを備え、前記高分子材料糸が機能性糸よりも太い、請求項1のクッション。
【請求項23】
前記構造物は、最終製品、あるいは、他の構造物の部品のいずれかになる、請求項1のクッション。
【請求項24】
前記クッションは、次に示すグループの中の製品中に含まれるか、その中の製品となることができる。すなわち、そのグループとは、履物、靴、競技シューズ、長靴、フローリング、カーペット、カーペットクッション、スポーツフロア、自動車部品、コンポジット、サブフロア、競技場のサブフロア、スポーツアリーナのサブフロア、圧縮クッション、弾道衣服、防弾チョッキ、ハリケーン窓プロテクター、パッド、スポーツ用品クッション、野球捕手の胸当て、ひざ/ひじクッション、腰クッション、壁クッション、靴インサートおよび医用支持具、競技シューズのヒール/ソール、ベッドおよび乗物座席のクッション層のグループである。
【請求項25】
前記構造物は、表面が交換可能である材料を含む、請求項1あるいは24のクッション。
【請求項26】
前記材料は、フックドわな糸である、請求項24のクッション。
【請求項27】
前記構造物の層は、弾力性のある材料からなる隣接層を複数備える、請求項2あるいは8のクッション。
【請求項28】
圧縮性の弾力性のクッションであり、そのクッションは、
複数の縦糸と、
複数のシュート糸とを含む構造物からなり、
それらシュート糸あるいは縦糸のいくつかの数のものが織り込まれ、織り構造を形成し、しかも、
前記糸のいくつかの数のものが軸方向に弾性のある高分子材料からなる、クッション。
【請求項29】
前記構造物は、バインダー糸をさらに備える、請求項28のクッション。
【請求項30】
弾性のある高分子材料を含む糸は、モノフィラメント、マルチフィラメント、もろよりモノフィラメント、被覆糸(wrapped yarn)、編み糸、より糸、複合糸、およびブレード糸のグループの中から選択する、請求項28のクッション。
【請求項31】
弾性のある高分子材料を含む糸は、ポリウレタン、ゴムあるいはライクラ(登録商標)の中から選択する、請求項28のクッション。
【請求項32】
弾性のある高分子材料を含む糸は、異なる幾何学的形状の断面をもつ糸から選択する、請求項28のクッション。
【請求項33】
弾性のある高分子材料を含む糸は、円形、非円形、正方形、長方形、楕円形、および多角形のグループから選択する、請求項32のクッション。
【請求項34】
前記構造物は、2−8−ひ口パターンを備える、請求項28のクッション。
【請求項35】
前記構造物は、積層構造を備える、請求項28のクッション。
【請求項36】
前記構造物は、その間に弾性のある高分子材料の層を伴う二つの織り層を備える、請求項35のクッション。
【請求項37】
前記構造物は、積層した層の間を織るバインダー糸を備える、請求項35のクッション。
【請求項38】
前記バインダー糸および弾性のある高分子材料糸は、同じ方向に走る、請求項28のクッション。
【請求項39】
弾性のある高分子材料糸および前記バインダー糸は、縦糸の方向に走る、請求項38のクッション。
【請求項40】
弾性のある高分子材料糸の層は、二重層構造の内部にある、請求項38のクッション。
【請求項41】
前記構造物は、粗い縦糸からなる弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸よりも細い縦糸からなるバインダー糸を含む、請求項39のクッション。
【請求項42】
前記構造物は、縦糸における弾性のある高分子材料糸、およびその高分子材料糸の上のシュート糸を備え、バインダー糸が前記高分子材料糸よりも細い、請求項28のクッション。
【請求項43】
前記構造物は、弾性のある高分子材料糸の層の上を織り、二層バインダーに変わる4つの端部と、弾性のある高分子材料糸の層の下を織り、第2の繰り返しごとに上を通って二層バインダーにまで行く4つの端部とを備える、請求項28のクッション。
【請求項44】
前記構造物は、弾性のある高分子材料糸を含む単一の層と、同じ方向に走り、前記高分子材料糸と交互に現れる機能性糸とを備え、前記高分子材料糸が機能性糸よりも太い、請求項28のクッション。
【請求項45】
前記クッションは、次に示すグループの中の製品中に含まれるか、その中の製品となることができる。すなわち、そのグループとは、履物、靴、競技シューズ、長靴、フローリング、カーペット、カーペットクッション、スポーツフロア、自動車部品、コンポジット、サブフロア、競技場のサブフロア、スポーツアリーナのサブフロア、圧縮クッション、弾道衣服、防弾チョッキ、ハリケーン窓プロテクター、パッド、スポーツ用品クッション、野球捕手の胸当て、ひざ/ひじクッション、腰クッション、壁クッション、靴インサートおよび医用支持具、競技シューズのヒール/ソール、ベッドおよび乗物座席のクッション層のグループである
【請求項46】
前記構造物は、表面が交換可能である材料を含む、請求項1あるいは28のクッション。
【請求項47】
前記材料は、フックドわな糸である、請求項25のクッション。
【請求項48】
前記構造物の層は、弾力性のある材料からなる隣接層を複数備える、請求項2あるいは8のクッション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【公表番号】特表2011−508831(P2011−508831A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540927(P2010−540927)
【出願日】平成20年12月29日(2008.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/088450
【国際公開番号】WO2009/086520
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(597098947)オルバニー インターナショナル コーポレイション (31)
【Fターム(参考)】