説明

車両用ドアのパワー開閉制御装置

【課題】変速機を手動操作で切り換え可能なマニュアル車に最適な車両用ドアのパワー開閉制御装置を提供する。
【解決手段】イグニッションスイッチ20がオフ状態のときと、イグニッションスイッチ20がオン状態で、かつニュートラル検出センサ11がニュートラル位置を検出し、アクセルペダル踏み込み検出センサ13がアクセルペダル18の踏み込みを検出しないとき、開閉駆動装置4によるドアの自動開閉を許可する。イグニッションスイッチ20がオン状態で、かつニュートラル検出センサ11がニュートラル位置を検出し、アクセルペダル踏み込み検出センサ13がアクセルペダル18の踏み込みを検出したとき、開閉駆動装置4によるドアの自動開閉を禁止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアをモータ動力により自動開閉させる開閉駆動装置を備えた車両用ドアのパワー開閉制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアのパワー開閉制御装置においては、変速機の変速比を自動で変速するオートマチック車のシフトレバーがニュートラル位置にあり、車速が予め定めた車速以下であり、フットブレーキまたはパーキングブレーキが操作されているときには、作動許可モードを設定して、開閉駆動装置のモータ動力によるドアの自動開閉を許可し、また、シフトレバーがニュートラル位置及びパーキング位置以外の位置にあり、車速が予め定めた車速以上であり、フットブレーキまたはパーキングブレーキが操作されていないときには作動禁止モードを設定して、開閉駆動装置のモータ動力によるドアの自動開閉を禁止することによって、ドアの自動開閉の安全性向上を図っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第3467170号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1に記載された車両用ドアのパワー開閉制御装置においては、特に、変速機の変速比を自動変速するオートマチック車に開発されたものであって、変速機を手動で変速するマニュアル車には未だ最適な制御装置は開発されていない。
【0005】
本発明は、上記のような課題に鑑み、特に変速機を手動操作で切り換え可能なマニュアル車に最適な車両用ドアのパワー開閉制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、操作スイッチの操作に基づいて、車両のドアをモータの動力により自動開閉させる開閉駆動装置と、変速機の変速比を切換えるシフトレバーのニュートラル位置を検出するニュートラル検出センサと、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセルペダル踏み込み検出センサと、前記車両のイグニッションスイッチがオフ状態のときと、前記イグニションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出しないとき、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を許可し、また、前記イグニッションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出したとき、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を禁止する制御回路部とを備える。この構成により、イグニッションスイッチがオン状態の場合、ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出していても、アクセルペダル踏み込み検出センサがアクセルペダルの踏み込みを検出していれば、運転者は発進する意志があるものと判断して、開閉駆動装置によるドアの自動開閉を禁止し、安全性の向上を図ることができる。また、イグニッションスイッチがオフ状態の場合には、シフトレバーがニュートラル位置以外の位置にあっても、開閉駆動装置によるドアの自動開閉が可能であるため、変速機を手動で切り換えるマニュアル車において、シフトレバーをニュートラル位置以外の位置で駐車した状態でもドアを自動開閉することができる。
【0007】
さらに、前記制御回路部は、前記ニュートラル検出センサに故障有りか否かを判定するニュートラルセンサ故障判定部を含み、前記ニュートラルセンサ故障判定部が故障有りと判定した場合には、前記イグニッションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出しないときでも、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を禁止する。この構成により、ニュートラル検出センサの故障が判明した場合には、ドアの自動開閉を禁止するため、安全性の向上を図ることができる。
【0008】
さらに、前記ニュートラルセンサ故障判定部は、前記ニュートラル検出センサがニュートラル検出信号を送信し、前記車両の走行を検出する車速センサが走行を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出したとき、前記ニュートラル検出センサに故障有りと判定する。この構成により、ニュートラル検出センサの故障の有無を確実に判定することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、変速機を手動操作で切り換えるマニュアル車に最適で、ドアの自動開閉の安全性の向上を図り、かつ利便性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係わる一実施形態を、図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例を適用した車両の外観図、図2は、開閉制御装置の制御体系を示すブロック図、図3、4は、各制御手順を示すフローチャート図である。
【0011】
1は、変速機の変速比を手動変速するときに操作されるシフトレバー2を備えたマニュアル車タイプの車両である。車体側面に設けられたスライドドア(以下、ドアと記す)3は、その車内外に設けられたインナーハンドル5、アウターハンドル6の操作による手動操作及び車体に装着された開閉駆動装置4の駆動によって、ドア乗降口を閉鎖した全閉位置から、車体の外側面より若干外方に移動しつつ、車体の側面に沿って後方へ移動した全開位置へ、及びその逆へ移動可能である。
【0012】
開閉駆動装置4は、正逆回転可能なモータ41と、モータ41の回転を減速する減速機を介して正逆回転可能な回転ドラム(図示略)と、回転ドラムに巻き取り及び送り出し可能に掛け回されると共にドア3を前後方向へスライド可能に支持するガイドレール1Aに沿って配索され、ドア3の後端部に連結されるケーブル(図示略)と、モータ41と回転ドラム間の動力伝達経路を断続可能な摩擦式または噛合式の電磁クラッチ42とを備え、後述の各操作スイッチが操作されることによって、電磁クラッチ42が接続状態に作動すると共にモータ41が回転して、モータ41の回転を減速機、回転ドラム、ケーブルを介してドア3に伝達して、ドア3を開方向または閉方向へ自動開閉させる。電磁クラッチ42が切断状態のときは、減速機、モータ41を逆転させる抵抗を受けることがなく、ドア3を手動で開閉動作させることができる。モータ41及び電磁クラッチ42は、車体に搭載された制御回路部7によって後述のように制御される。
【0013】
次に、図2に示すブロック図を参照して、制御回路部7と各電気的要素との接続関係、及び制御回路部7の制御について説明する。
【0014】
制御回路部7は、マイクロコンピュータによるプログラム制御によって各電気的要素を統括制御する演算部71と、開閉駆動装置4におけるモータ41の回転を検出する回転センサ43から出力されるパルス信号に基づいてモータ41の回転速度を検出するモータ速度検出回路73及び同じく回転ドラムの回転を検出する回転センサ44が出力するパルス信号に基づいてドア3の開閉速度を検出するドア速度検出回路74と、車体に搭載された主電源のバッテリー17の出力電圧を検出する電圧検出部75と、電磁クラッチ42を制御するクラッチ制御回路76と、モータ41をPWM(Pulse Width Modulation)制御するPWM制御回路77と、PWM制御回路77から出力される電流を検出する電流検出回路78とを含む。
【0015】
演算部71の入力部72には、インナーハンドル5の操作を検出するインナーハンドルスイッチ8、アウターハンドル6の操作を検出するアウターハンドルスイッチ9、携帯用のワイヤレス操作スイッチの操作信号を受信するワイヤレス操作スイッチ受信部10、運転席近傍に設けられるメインスイッチ14、運転席からドア3を自動開閉させるときに操作される運転席操作スイッチ15、後席近傍に設けられる後席操作スイッチ16等の操作系の信号、及びシフトレバー2がニュートラル位置にあるときオンしてシフトレバー2のニュートラル位置を検出するニュートラル検出センサ11、車速を検出する車速センサ12、運転者が操作するアクセルペダル18の踏み込みを検出するアクセルペダル踏み込み検出センサ13、車両1の動力源であるエンジン(またはモータ)の回転速度を検出するエンジン回転速度検出センサ19等の車両状態検出系信号、並びにモータ速度検出回路73、ドア速度検出回路74、電圧検出部75等の各検出信号、イグニッションスイッチ20のオン、オフ信号が送信される。なお、ニュートラル検出センサ11、車速センサ12、アクセルペダル踏み込み検出センサ13及びエンジン回転速度検出センサ19の車両状態検出信号は、車両に搭載されたCAN通信(Controller Area Network)を経由して入力部72に送信される。また、インナーハンドルスイッチ8、アウターハンドルスイッチ9、ワイヤレス操作スイッチ受信部10、運転席操作スイッチ15、後席操作スイッチ16の少なくとも一つは、本発明の操作スイッチを構成する。
【0016】
メインスイッチ14は、オン、オフに切替可能で、オン状態で開閉駆動装置4の駆動を許可して、インナーハンドルスイッチ8、アウターハンドルスイッチ9、ワイヤレス操作スイッチ受信部10、運転席操作スイッチ15、後席操作スイッチ16のいずれかの操作信号に基づいて、開閉駆動装置4の駆動によるドア3の自動開閉を可能にし、また、オフ状態で開閉駆動装置4の駆動を禁止する。
【0017】
演算部71の出力部79には、PWM制御回路77及び電流検出回路78を介してモータ41、またクラッチ制御回路76を介して電磁クラッチ42がそれぞれ電気的に接続される。
【0018】
演算部71は、ニュートラル検出センサ11、車速センサ12、アクセルペダル検出センサ13、エンジン回転速度検出センサ19及びイグニッションスイッチ20がそれぞれ送信する車両状態検出系信号に基づいて、車両1が停止条件を満足しているか否か、すなわち安全な状態であるか否かを判定する車両停止判定部711と、ニュートラル検出センサ11にオン故障有りか否かを判定するニュートラルセンサオン故障判定部712を含んでいる。
【0019】
車両停止判定部711は、車両1が安全な状態で停止しているときには、開閉駆動装置4の駆動によるドア3の自動開閉を許可する作動許可モードに切り替わり、また、車両1が走行中あるいは発進する用意があるときには、ドア3の自動開閉を禁止する作動禁止モードに切り替わる。
【0020】
作動許可モードの場合には、インナーハンドルスイッチ8、アウターハンドルスイッチ9、ワイヤレス操作スイッチ受信部10、運転席操作スイッチ15または後席操作スイッチ16のいずれかの操作信号が入力部72に送信されると、演算部71の命令に基づいて、クラッチ制御回路76が電磁クラッチ42を接続制御し、また、PWM制御回路77がモータ41を正転(または逆転)制御する。これにより、モータ41の動力をもって、ドア3を自動で開動作(または閉動作)させることができる。また、作動禁止モードの場合には、いずれの操作信号も拒否され、ドア3を自動開閉させることはできない。なお、メインスイッチ14がオフ状態にある場合は、演算部71が作動許可モードにあっても、開閉駆動装置4の駆動は禁止される。
【0021】
ニュートラルセンサオン故障判定部712は、ニュートラル検出センサ11が、シフトレバー2がニュートラル位置以外の位置にあるにも係わらずオン状態にあるか否か、すなわちニュートラル検出センサ11にオン故障有りか否かを判定するもので、図4に示すフローチャート図のような手順をもって、ニュートラル検出センサ11のオン故障判定を行なう。なお、ニュートラルセンサオン故障判定は、所定時間毎(例えば、5秒毎)に繰り返し実行する。
【0022】
先ず、S1において所定時間計時可能なタイマを初期化してS2に移行する。S2においてニュートラル検出センサ11がオンの場合(YES)、すなわちシフトレバー2がニュートラ位置にあると判断された場合にはS3に移行し、また、オフの場合(NO)、すなわちシフトレバー2がニュートラル位置以外の位置にあると判断された場合にはS7に移行する。S7に移行した場合には、ニュートラルセンサオン故障判定の実行を解除して、ニュートラセンサオン故障判定を終了する。
【0023】
S3においては、車速センサ12の検出信号に基づいて車両が走行中であるか否かを判断し、車速ありと判断された場合(YES)、すなわちニュートラル検出センサ11がシフトレバー2のニュートラル位置を検出しているにも係わらず車両走行を検出した場合にはS4に移行する。また、S3において車速無しの場合(NO)、すなわちニュートラル検出センサ11がニュートラル位置を検出して、停止状態にあると判断された場合にはS8に移行する。S8においては、前回のニュートラルセンサオン故障判定結果が故障有りと判定されていた場合(YES)には、S9に移行してニュートラル検出センサ11はオン故障有りと判定し、また、同じく故障無しと判定されていた場合(NO)には、前回の判定結果に基づいて故障無しと判定して終了する。
【0024】
S4においては、前回のニュートラルセンサオン故障判定結果がオン故障有りと判定されていない場合(NO)にはS5に移行し、また、故障無しと判定されていた場合(YES)には、それ以降の判断を行わずにS9に移行して、ニュートラル検出センサ11はオン故障有りと判定して終了する。
【0025】
S5においては、アクセルペダル踏み込み検出センサ13の検出信号に基づいて、アクセルペダル18が踏み込まれているか否かを判断し、踏み込まれている場合(YES)には、S6に移行して所定時間が経過した場合(YES)には、S9に移行してニュートラル検出センサ11にオン故障有りと判定して終了する。また、S5においてアクセルペダル18が踏み込まれていないと判断された場合(NO)には、前回の判定結果に基づいてニュートラル検出センサ11に故障無しと判定して終了する。
【0026】
次に、図3に示すフローチャート図に基づいて、車両停止判定部711の車両停止条件判定手順について説明する。先ず、S11においてイグニッションスイッチ20(IGN)がオンであるか否かを判定し、オンの場合(YES)、すなわちエンジンが稼動している場合にはS12に移行し、また、オフの場合(NO)、すなわちエンジンが停止している場合にはS16に移行する。
【0027】
S16においては、ニュートラルセンサオン故障判定部712の判定結果、及び車速センサ12、ニュートラル検出センサ11、アクセルペダル踏み込み検出センサ13、エンジン回転速度検出センサ19の検出を無視して、作動許可モードに設定する。これは、車両1が安全な状態で停止しているにも係わらず、開閉駆動装置4の駆動によるドア3の自動開閉ができなくなる不便を解消するためである。すなわち、マニュアル車においては、オートマチック車と違って、例えばパーキングブレーキの代わりまたはパーキングブレーキと併用してシフトレバー2をニュートラル位置以外の位置(例えば一速)に入れて駐車する場合がある。このような状態で、ドア3を自動開閉できないことは極めて不便である。この不便を解消するため、本実施形態においては、イグニッションスイッチ20がオフであれば、常に、開閉駆動装置4の駆動を許可して、ドア3を自動開閉を可能にしている。
【0028】
S12においては、ニュートラルセンサオン故障判定部712の判定結果に基づいて、ニュートラル検出センサ11にオン故障無しの場合(NO)にはS13に移行し、また、オン故障有りの場合(YES)にはS17に移行する。
【0029】
S17においては、ニュートラルセンサオン故障判定部712でニュートラル検出センサ11にオン故障有りと判定されて、シフトレバー2がニュートラル位置以外の位置にあるにも係わらずニュートラル検出センサ11がオンしている可能性もあるため、作動禁止モードに設定してドア3の自動開閉を禁止する。
【0030】
S13においては、ニュートラル検出センサ11の検出信号に基づいてシフトレバー2がニュートラル位置にあるか否かを判定し、ニュートラル位置にあると判定した場合(YES)にはS14に移行し、また、ニュートラル位置以外の位置にあると判定された場合(NO)にはS17に移行し、作動禁止モードに設定してドア3の自動開閉を禁止する。
【0031】
S14においては、車速センサ12の検出信号に基づいて車両1が走行中であるか否かを判定し、停止していると判定された場合(NO)には、S15に移行し、また、走行していると判定された場合(YES)、例えば、シフトレバー2がニュートラル位置にあって、車両1が傾斜地等で走行状態にある場合にはS17に移行し、作動禁止モードに設定してドア3の自動開閉を禁止する。
【0032】
S15においては、アクセルペダル踏み込み検出センサ13の検出信号に基づいてアクセルペダル18が踏み込まれているか否かを判定し、踏み込まれていない場合(NO)にはS16に移行し、また、踏み込まれている場合(YES)には、運転者は発進する意志があると判断してS17に移行し、作動禁止モードに設定してドア3の自動開閉を禁止する。
【0033】
S16に移行した場合には、ニュートラルセンサオン故障判定部712の判定結果がニュートラル検出センサ11にオン故障無し、シフトレバー2がニュートラル位置、車両1が停止、アクセルペダル18が踏み込まれていないことから乗降に際し安全な状態であると判断し、作動許可モードに設定してドア3の自動開閉を許可する。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、次のような変形や変更を施すことが可能である。
【0035】
(i)ドアをスライドドアに代えて、スイング式のサイドドアやバックドアとする。
(ii)本発明を、変速機の変速比を自動で切り換え可能なオートモードと、手動で切り換え可能なマニュアルモードとに切り換え可能なシフトレバーを備えた車両に適用する。
(iii)車速が予め定めた極めて低速な所定速度以下である場合には、車両は停止しているものとする見做し判定を行なう。
(iv)アクセルペダル18の踏み量が予め定めた所定以下である場合には、アクセルペダル18が踏み込まれていないものとする見做し判定を行なう。
(v)アクセルペダル踏み込み検出センサ13によるアクセルペダル踏み込み量の検出に代えて、エンジン回転速度検出センサ19によるエンジンの回転速度検出値が所定値を超えたことを条件とする。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態を適用した車両の外観図である。
【図2】開閉制御装置の制御体系を示すブロック図である。
【図3】車両停止判定部の判断手順を示すフローチャート図である。
【図4】ニュートラルセンサオン故障判定部の判断手順を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0037】
1 車両
1A ガイドレール
2 シフトレバー
3 スライドドア(ドア)
4 開閉駆動装置
5 インナーハンドル
6 アウターハンドル
7 制御回路部
8 インナーハンドルスイッチ(操作スイッチ)
9 アウターハンドルスイッチ(操作スイッチ)
10 ワイヤレス操作スイッチ受信部(操作スイッチ)
11 ニュートラル検出センサ
12 車速センサ
13 アクセルペダル踏み込み検出センサ
14 メインスイッチ
15 運転席操作スイッチ(操作スイッチ)
16 後席操作スイッチ(操作スイッチ)
17 バッテリー
18 アクセルペダル
19 エンジン回転速度検出センサ
20 イグニッションスイッチ
41 モータ
42 電磁クラッチ
43、44 回転センサ
71 演算部
72 入力部
73 モータ速度検出回路
74 ドア速度検出回路
75 電圧検出部
76 クラッチ制御回路
77 PWM制御回路
78 電流検出回路
79 出力部
711 車両停止判定部
712 ニュートラルセンサオン故障判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作スイッチの操作に基づいて、車両のドアをモータの動力により自動開閉させる開閉駆動装置と、
変速機の変速比を切換えるシフトレバーのニュートラル位置を検出するニュートラル検出センサと、
アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセルペダル踏み込み検出センサと、
前記車両のイグニッションスイッチがオフ状態のときと、前記イグニションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出しないとき、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を許可し、また、前記イグニッションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出したとき、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を禁止する制御回路部とを備えたことを特徴とする車両用ドアのパワー開閉制御装置。
【請求項2】
前記制御回路部は、前記ニュートラル検出センサに故障有りか否かを判定するニュートラルセンサ故障判定部を含み、前記ニュートラルセンサ故障判定部が故障有りと判定した場合には、前記イグニッションスイッチがオン状態で、かつ前記ニュートラル検出センサがニュートラル位置を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出しないときでも、前記開閉駆動装置による前記ドアの自動開閉を禁止することを特徴とする請求項1記載の車両用ドアのパワー開閉制御装置。
【請求項3】
前記ニュートラルセンサ故障判定部は、前記ニュートラル検出センサがニュートラル検出信号を送信し、前記車両の走行を検出する車速センサが走行を検出し、前記アクセルペダル踏み込み検出センサが前記アクセルペダルの踏み込みを検出したとき、前記ニュートラル検出センサに故障有りと判定することを特徴とする請求項2記載の車両用ドアのパワー開閉制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−97284(P2009−97284A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−271715(P2007−271715)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(000006183)三井金属鉱業株式会社 (1,121)
【Fターム(参考)】