説明

車両用ドアミラー並びに車両用ドアミラーにおける灯具及びレンズカバー

【課題】音の発生を防止する一方で部品点数及び製造工程を削減した車両用ドアミラー並びに車両用ドアミラーにおける灯具及びレンズカバーを提供する。
【解決手段】ハウジングカバー4にはレンズカバー3を装着するための、ハウジングカバー4の内外を連通させる切欠8が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成される。そのレンズカバー3は自身の一部が切欠8から外部に露出し、また他の一部がハウジングカバー4の裏側に隠れ、かつハウジングカバー4の裏面4aに空気の流通を許容する隙間13を隔てて対向するように固定され、そのハウジングカバー4の裏面4aに対向するレンズカバー3の領域には、ハウジングカバー4との隙間13を通じて切欠8の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアミラー並びに車両用ドアミラーにおける灯具及びレンズカバーに関する。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアミラーに例えば方向指示用の灯具が装着されるとき、その車両用ドアミラーのハウジングカバーと灯具との間に隙間が形成されると、車両走行中にハウジングの内外を連通するその隙間を空気が通過して音が鳴ることがある。例えば、ハウジングカバーの凸曲面から露出するように灯具が埋め込み装着される場合、ハウジングカバーの凸曲面に当たった空気は後方へ高速に流動し、このとき空気の高速流動により灯具付近が負圧となりハウジングカバー内側から空気が負圧側の外側へ吸い出されて、いわゆる吸出し音と称される音が生じる問題がある。従来、この音を防止するために、ハウジングカバーと灯具との間の隙間を弾力性あるパッドで塞いでいたが、別途パッドを用意してハウジングカバーや灯具に貼り付ける必要があり、非常に面倒な作業を伴っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−331610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、音の発生を防止する一方で部品点数及び製造工程を削減した車両用ドアミラー並びに車両用ドアミラーにおける灯具及びレンズカバーを提供する。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の車両用ドアミラーにおけるレンズカバーは、
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーにおけるそのレンズカバーであって、
ハウジングカバーにはレンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が切欠から外部に露出し、また他の一部がハウジングカバーの裏側に隠れ、かつハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
そのハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域には、ハウジングカバーとの隙間を通じて切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、ハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するようにレンズカバーが固定されるので、ハウジングカバーの裏面に対向するレンズカバーの領域には、空気が流通する空間が形成される。この領域のレンズカバーに凹凸が形成されることで、吸出し音その他の車両走行時における気になる音が解消ないし軽減される。その理由は推測の域を出ないが、気流がスムーズに隙間を通過する場合は、笛のように音が鳴り易いのに対し、例えば、ハウジングカバーの裏面に対向するレンズカバーの領域に凹凸が形成される場合は、レンズカバーとハウジングカバーとの隙間を通じて切欠の内外を流通する空気の流れが不整流化するので、空気の振動数が変化して音の発生が防止又は抑制できるのではないかと思われる(ただし、音防止のメカニズムを限定ないし断定するものではない)。他方、空気が流通する隙間を塞がないので、パッドの製造、貼着が不要となり、コスト低減に繋がる。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の車両用ドアミラーのための灯具は、
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーにおけるその灯具であって、
ハウジングカバーにはレンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が切欠から外部に露出し、また他の一部がハウジングカバーの裏側に隠れ、かつハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
そのハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域には、そのハウジングカバーとの隙間を通じて切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明は、レンズカバーと光源を含む灯具として構成したものであり(前述の発明は灯具の中のレンズカバーとして構成)、前述のレンズカバーの発明と同様に、走行中に車両用ドアミラーで発生し易い音の問題を改善できる。
【0009】
更に、上記課題を解決するために、本発明の車両用ドアミラーは、
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーであって、
ハウジングカバーにはレンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が切欠から外部に露出し、また他の一部がハウジングカバーの裏側に隠れ、かつハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
ハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域とそのハウジングカバーの裏面との少なくとも一方には、ハウジングカバーの裏面とレンズカバーとの隙間を通じて切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明は、灯具が組み込まれた車両用ドアミラーとして構成されたもので、先のレンズカバー及び灯具の発明と異なる点は、ハウジングカバーの裏面に対応するレンズカバーの領域とそのレンズカバーとの少なくとも一方に凹凸が形成されることである。つまり、レンズカバーのみに凹凸が形成、ハウジングカバーのみに凹凸が形成、及びレンズカバーとハウジングカバーの双方に凹凸が形成される3態様を含む。この3態様のいずれでもレンズカバーとハウジングカバーとの隙間を通じて切欠の内外を流通する空気の流れが不整流化され、音の問題が改善される。
【0011】
そして、上記凹凸は、レンズカバーの外面に形成された複数のディンプルと該複数のディンプルを隔てるレンズカバーの外面、あるいはレンズカバー及びハウジングカバーの双方に形成された複数のディンプルと該複数のディンプルが形成され該複数のディンプルを隔てる表面により形成されることができる。ディンプルの場合、くぼみにより凹凸を形成できるから、例えば樹脂製のレンズカバーやハウジングカバーに対して、その射出成形金型にディンプルを付加するための複数の凸部を付加すればよく、レンズカバーやハウジングカバーの部品点数は増加せず、製造工程も容易である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の車両用ドアミラーを示す斜視図。
【図2】図1の車両用ドアミラーの分解斜視図。
【図3】図2の灯具を示す斜視図。
【図4】図3の灯具の分解斜視図。
【図5】図1のA−A断面図。
【図6】図5の部分拡大図。
【図7】凹凸を構成するディンプル又は突起を示す断面図。
【図8】従来の車両用ドアミラーを示す参考図。
【図9】図6の変形例を示す図。
【図10】凹凸の変形例を示す図。
【図11】図1のハウジングカバーの変形例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の車両用ドアミラー1並びに車両用ドアミラー1のための灯具2及びレンズカバー3の実施例をまとめて説明する。
図1は、本発明の車両用ドアミラー1を示す斜視図であり、図2は、図1の車両用ドアミラー1の分解斜視図である。図1及び図2を用いて本発明の車両用ドアミラー1の概要を説明する。図1に示すように車両用ドアミラー1は、外面を構成する凸曲面状のハウジングカバー4と、そのハウジングカバー4の一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバー3を含む灯具2と、を備える。
【0014】
車両用ドアミラー1は、大きく分けて、車両用ドアミラー1の内装である内装体6(灯具2、ミラー部5、駆動機構、配線)を収容するハウジング本体部7と、収容した内装体6を覆うハウジングカバー4とを有する。
【0015】
ハウジングカバー4は、ハウジング4の外面を凸曲面状に構成し、ハウジングカバー4の内外を連通させる切欠8を有する。当該切欠8はレンズカバー3の輪郭より一回り小さい閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、具体的には、略U字状の切欠8が形成されて切欠8からレンズカバー3の一部が突出している。
【0016】
図2は、車両用ドアミラー1からハウジングカバー4を取外した分解斜視図を示したものである。図1及び図2に示すように、レンズカバー3は自身の一部が切欠8から外部に露出し、また他の一部がハウジングカバー4の裏側に隠れ、ハウジングカバー4の裏面4aに対向するようにハウジング本体部7に固定される。具体的には、ハウジングカバー4の切欠8とその切欠8の内縁8aを含むハウジングカバー4の裏面4aと対向するように、灯具2がハウジング本体部7に装着される。なお、ハウジング本体部7は端部にミラー部5、他端部に灯具2を有し、図2には、灯具2以外の内装体6である駆動機構や配線やミラー部5などは、図示されていない。
【0017】
図3は、図2のハウジング本体部7から取出された灯具2を示した斜視図であり、図4は、図3の灯具2の分解図である。図3及び図4を用いて、灯具2の概要を説明する。図4に示すように灯具2は、外側から、レンズカバー3、リフレクタ9、光源ユニット10、ベース部材11を備える。
【0018】
レンズカバー3は、透光性と、光源10bを外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能とを有し、図3及び図4に示すように、ハウジングカバー4の切欠8から自身の一部が突出する突出面となる中央部3aとその中央部3aの囲うように形成される外周部3bとを有する。そして、レンズカバー3の外面3cには、後述のように凹凸を構成する複数のディンプル12が形成され、かかるレンズカバー3は、ベース部材11と一体的に固定される。
【0019】
図4に示すように、リフレクタ9はレンズカバー3の裏側に配置され、リフレタク9の表面9b側(レンズカバー3側)が反射面となり、光源ユニット10から光を導く開口部9aを有する。
【0020】
光源ユニット10は、リフレクタ9の裏面側(ベース部材11側)に、レンズカバー3の長手方向に沿って配置された基板10aと、その基板10a上から光を供給する光源(発光体)10bを有する。光源10bはリフレクタ9の開口部9aからレンズカバー3に向けて光を照射する。リフレクタ9の表面9bが反射面であるので反射面で反射した反射光もレンズカバー3から取出される。
【0021】
ベース部材11は、長手状をなした灯具2の内側の構造体であり、外側のレンズカバー3を一体的に固定して、ハウジング本体部7に装着される。
【0022】
図5は、図1の車両用ドアミラー2のA−A断面図を示したものであり、図6は図5の断面図の部分拡大図である。図5及び図6を用いて、レンズカバー3の外面3cとハウジングカバー4の裏面4aにより形成される隙間13を説明する。
【0023】
車両用ドアミラー1の断面図である図5に示すように、レンズカバー3は自身の一部がハウジングカバー4の切欠8から外部に露出する。一方、レンズカバー3の他の一部はハウジングカバー4の裏側に隠れ、かつハウジングカバー4の裏面4aに空気の流通を許容する隙間13を隔てて対向するようにハウジング本体部7に固定される。
【0024】
具体的には、図6のハウジングカバー4と灯具2の部分拡大図に示すように、レンズカバー3の中央部3aがハウジングカバー4の切欠8から突出して、切欠8の内縁8aに沿ってレンズカバー3の中央部3aが囲まれ、ハウジングカバー4の切欠8とその切欠8の内縁8aを含むハウジングカバー4の裏面4aと灯具2のレンズカバー3の外周部3bが対向して配置するように、ハウジングカバー4と灯具2が個別にハウジング本体部7に取り付けられる。その結果、ハウジングカバー4の裏面4aに対向するレンズカバー3の領域には、ハウジングカバー4の切欠8を流通して、車両用ドアミラー1の内部と外部を空気が流通する隙間13が形成される。
【0025】
この隙間13には、隙間13を流通する空気の流れを不整流化する前述の凹凸を構成するのディンプル12が形成されている。図7(a)は、凹凸を構成する複数のディンプル12とレンズカバー3の外面3cの断面図を示す。図7(a)に示すように凹凸は、複数のディンプル12と該複数のディンプル12を隔てるレンズカバー3の外面3cにより形成される。なお、図6の拡大断面図ではディンプル12の数は5つ形成されているが、5つに限らず、隙間13を通過する空気の流れを不整流化するならば、幾つでもよい。
【0026】
上記構成とすることで、本実施例の車両用ドアミラー1は、隙間13を構成するレンズカバー3の外面3cにディンプル12の形状が付加される。よって、隙間13を空気が通過する際に、レンズカバー3の外周部3bの表面に形成されたディンプル12により気流を不整流化することで音の発生等を防止できる。
【0027】
ここで、図8は、図6の部分拡大図において、隙間13をパッド14により塞いだ従来の車両用ドアミラー1を示す参考図である。図8は、車両走行中において、車両用ドアミラー1の内部から外部に流通する空気及び車両ドアミラー1の外部から内部に流通する空気をパッド14により遮断しているが、本発明においては隙間13を形成するためレンズカバー3の外周部3bにパッド14を設け、パッド14をレンズカバー3に貼着する必要はなく、部品点数及び製造工程を削減することができる。
【0028】
次に、本発明の車両用ドアミラー1並びに車両用ドアミラー1における灯具2及びレンズカバー3の変形例を、図9を参照しつつ説明する。前述した実施例と同様の構成は、同様の符号を付して説明を省略する。
【0029】
図6に示す実施例は、レンズカバー3(内装体6)とハウジングカバー4により形成された隙間13において、複数のディンプル12をレンズカバー3の外面3cにより隔てて配置して凹凸を形成し、隙間13を通過する空気を不整流化する。
【0030】
変形例1である図9(a)では、レンズカバー3にディンプル12ではなく複数の突起15が形成される。図7(b)は、突起15により凹凸が構成されるレンズカバー3の外面3cの断面図を示したものである。図7(b)に示すように凹凸は、複数の突起15と該複数の突起15を隔てるレンズカバー3cの外面3cにより形成される。隙間13に突起15を形成することで、空気の流路を狭くして、隙間13を通過する空気を不整流化できる。
【0031】
変形例2である図9(b)では、ハウジングカバー4のみに複数のディンプル12を形成して、隙間13を通過する空気を不整流化させる。車両用ドアミラー1の内部から外部に向けて空気が流通する場合は、レンズカバー3の外面3cのみならず、ハウジングカバー4の裏面4aも流通する気流のガイド部となるため、車両用ドアミラー1の内部から外部に空気が流通した場合の音、いわゆる吸出し音の発生を防止等できる。
【0032】
変形例3である図9(c)では、レンズカバー3及びハウジングカバー4に複数の突起15が形成され、レンズカバー3及びハウジングカバー4の両方に凹凸が構成される。具体的には、ハウジングカバー4の裏面4aに一定の間隔で突起15が形成され、レンズカバー3の外面3cにも一定の間隔で突起15が形成される。レンズカバー3の外面3cとハウジングカバー4の裏面4aにより形成される隙間13には、ハウジングカバー4の裏面4aの突起15に対向するレンズカバー3の外面3cは凹部となり、レンズカバー3の外面3cの突起15に対向するハウジングカバー4の裏面4aも凹部となるように突起15が形成される。
【0033】
よって、ハウジングカバー4の裏面4a又はレンズカバー3の外面3cの突起15に空気が衝突して、他方の凹部(ハウジングカバー4の突起15に空気が衝突する場合はレンズカバー3の凹部となり、レンズカバー3の突起15に空気が衝突する場合はハウジングカバー4の凹部)に空気が導かれる。その結果、空気の流通を阻害して、空気を不整流化させることができる。
【0034】
変形例4である図9(d)では、先の変形例3(図9(c))のレンズカバー3の外面3c及びハウジングカバー4の裏面4aを波状の曲面で構成したものである。この曲面により隙間13を通過する気流を蛇行させて、空気を不整流化させることができる。
【0035】
変形例5である図9(e)は、先の変形例3(図9(c))のハウジングカバー4の裏面4aの突起15とレンズカバー3の外面3cの突起15とを対向するように配置したものである。この突起15により隙間13の途中において、空気が流通できる流量が変化するため、気流の速度を変動させて、スムーズな気流の流れを防止して、空気の流れを不整流化することができる。
【0036】
変形例6である図9(f)では、先の変形例5(図9(e))のレンズカバー3の外面3c及びハウジングカバー4の裏面4aを波状の曲面で構成したものである。この曲面により凹部に空気を滞留させて、空気の流れを不整流化ができる。
【0037】
変形例7である図9(g)では、先の変形例5(図9(e))の突起15をディンプル12として形成したものであり、ディンプル12に空気を滞留させて、空気の流れを不整流化できる。
【0038】
なお、ディンプル12や突起15の形状としては、図10に示すように、半球状のディンプル12や突起15に限らず、三角錐や三角柱、四角錐や四角柱など角錐や角柱、円錐や円柱のディンプル12や突起15でもよい。上記図1ないし図10において、ハウジングカバー4の切欠8は一部が開放された略U字状の輪郭で形成されていたが、図11に示すように切欠8が閉じた略楕円状の輪郭で形成されてもよい。
【0039】
また、上記の実施例又は変形例において、車両用ドアミラー1の外部から内部に向けて空気が流通して音が生じる場合でも、ハウジングカバー4の裏面4a及びレンズカバー3の外面3cが流通する気流のガイド部となるため、車両用ドアミラー1の外部から内部に空気が流通した場合の音を防止等できる。
【0040】
以上、本発明の実施例及び変形例を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、実施例及び変形例を組み合わせるなど、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 車両用ドアミラー 2 灯具
3 レンズカバー 4 ハウジングカバー
5 ミラー部 6 内装体
7 ハウジング本体部 8 切欠
9 リフレクタ 10 光源ユニット
11 ベース部材 12 ディンプル
13 隙間 14 パッド
15 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーにおけるそのレンズカバーであって、
前記ハウジングカバーには前記レンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が前記切欠から外部に露出し、また他の一部が前記ハウジングカバーの裏側に隠れ、かつ前記ハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
そのハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域には、前記ハウジングカバーとの隙間を通じて前記切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする車両用ドアミラーのためのレンズカバー。
【請求項2】
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーにおけるその灯具であって、
前記ハウジングカバーには前記レンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が前記切欠から外部に露出し、また他の一部が前記ハウジングカバーの裏側に隠れ、かつ前記ハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
そのハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域には、そのハウジングカバーとの前記隙間を通じて前記切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする車両用ドアミラーのための灯具。
【請求項3】
外面を構成する凸曲面状のハウジングカバーと、そのハウジングカバーの一部に装着されて光源を外から覆いその光を外部へ投光するレンズ機能を有する透光性のあるレンズカバーを含む灯具と、を備えた車両用ドアミラーであって、
前記ハウジングカバーには前記レンズカバーの輪郭に対応する該レンズカバーを装着するための、該ハウジングカバーの内外を連通させる切欠が、閉じた輪郭又は一部が開放された輪郭で形成され、そのレンズカバーは自身の一部が前記切欠から外部に露出し、また他の一部が前記ハウジングカバーの裏側に隠れ、かつ前記ハウジングカバーの裏面に空気の流通を許容する隙間を隔てて対向するように固定され、
前記ハウジングカバーの裏面に対向する該レンズカバーの領域とそのハウジングカバーの裏面との少なくとも一方には、前記ハウジングカバーの裏面と前記レンズカバーとの前記隙間を通じて前記切欠の内外で流通する空気の流れを不整流化する凹凸が形成されていることを特徴とする車両用ドアミラー。
【請求項4】
前記凹凸は、前記レンズカバーの外面に形成された複数のディンプルと該複数のディンプルを隔てる前記レンズカバーの外面により形成される請求項1に記載の車両用ドアミラーのためのレンズカバー。
【請求項5】
前記凹凸は、前記レンズカバーの外面に形成された複数のディンプルと該複数のディンプルを隔てる前記レンズカバーの外面により形成される請求項2に記載の車両用ドアミラーのための灯具。
【請求項6】
前記凹凸は、前記レンズカバーの外面とハウジングカバーの裏面の少なくとも一方に形成された複数のディンプルと該複数のディンプルが形成され該複数のディンプルを隔てる表面により形成される請求項3に記載の車両用ドアミラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−65401(P2013−65401A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201910(P2011−201910)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000105925)サカエ理研工業株式会社 (110)
【Fターム(参考)】