説明

車両用騒音防止装置

【課題】車室内の音量が大きい場合でもその音を下げることなく周囲に迷惑をかけることを防止すること。
【解決手段】車室内の音量が規定音量以上の場合であって、車両の現在地が住宅地又は市街地の場合、又は車両周囲に人間がいる場合には、開いているウィンドウを閉じる。逆に言えば、車室内の音量が規定音量以上の場合であっても、車両の現在地が住宅地又は市街地でない場合、又は車両周囲に人間がいない場合には、ウィンドウが開いていても閉じない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内の音による騒音を防止する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車室内の音による騒音を防止するためには、オーディオ装置等の音量を下げるなど、車室内の音量そのものを下げるのが効果的である。ここで、オーディオ装置等の音量を下げる技術に関して、特許文献1に記載の技術がある。この特許文献1に記載の技術は、車両が料金所や踏み切りなどの施設を通過する際に、車両の窓を開けるとともに、オーディオ装置等の音量を下げている。
【特許文献1】特開2002−236023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1においてオーディオ装置等の音量を下げているのは、踏み切りの警音等を聴取しやすくするためである。したがって、車両が料金所や踏み切りなどの施設を通過しないときには、オーディオ装置等の音量を下げるようなことはしていない。つまり、特許文献1に記載の技術では、車室内の音量が大きく、かつ車両の窓が開いているときには騒音を防止することはできない。
【0004】
一方、車室内の音による騒音を防止するためには、上述したように車室内の音量そのものを下げるのが効果的であるが、場合によってはユーザーは大きな音量で音楽を聴きたいと思ったり、また同乗者と大きな声で話すこともある。
【0005】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、車室内の音量が大きい場合でもその音を下げることなく周囲に迷惑をかけることを防止することができる車両用騒音防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の車両用騒音防止装置は、車室内の音量を取得する音量取得手段と、前記取得手段が取得した車室内の音量が規定音量以上か否かを判定する第1の判定手段と、車両の各窓の開閉状態を取得する開閉状態取得手段と、前記第1の判定手段が前記車室内の音量が規定音量以上であると判定し、前記開閉状態取得手段により前記車両の各窓のうち開いている窓がある場合には、当該開いている窓を閉じる窓閉鎖手段とを備えることを特徴とする。これによれば、車室内の音量を下げることなく周囲に迷惑をかけることを防止することができる。なお、車両の窓には、ドアウィンドウはもちろんのこと、サンルーフも含んでいる。
【0007】
請求項2の車両用騒音防止装置は、前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定する第2の判定手段を備え、前記窓閉鎖手段は、前記第2の判定手段が前記車両の周囲に人間がいると判定したときのみ、前記開いている窓を閉じることを特徴とする。例えば、高速道路を走行しているときなど、車両周囲に人間がいないときには、車室内の音が外に漏れても迷惑となるようなことはない。このような場合にも、強制的に車両の窓を閉じてしまうと、ユーザーが車両の窓を開けた趣旨を軽視してしまうことになる。請求項2は、このようなことを鑑みたものである。
【0008】
請求項3の車両用騒音防止装置は、前記車両の現在地の検出する現在地検出手段と、地図データを記憶する地図データ記憶手段とを備え、前記第2の判定手段は、前記地図データを参照して、前記車両の現在地が人間がいる蓋然性の高い場所か否かに基づいて、前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定することを特徴とする。このように、地図データを参照することにより、ある程度車両周囲に人間がいるか否かを判定することができる。例えば、地図データを参照して、現在地が高速道路である場合には、車両の周囲に人間がいないと判定することができる。
【0009】
請求項4の車両用騒音防止装置は、前記地図データは、住宅地及び市街地であることを示すデータを含んでおり、前記人間がいる蓋然性の高い場所は、住宅地又は市街地であることを特徴とする。これは、住宅地や市街地は一般的に人間が多く集まる場所であることによる。
【0010】
請求項5の車両用騒音防止装置は、車両の周囲にいる人間を感知する人間感知センサを備え、前記第2の判定手段は、前記人間感知センサを用いて、前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定することを特徴とする。人間感知センサとしては、例えば車両周囲を写しだすカメラや、人間の体内から放出される赤外線を検知する赤外線センサなどが挙げられる。なお、人間感知センサとしてカメラを用いた場合、そのカメラによって撮影された画像から人間を抽出する画像処理が必要となる。このように人間感知センサを用いれば、正確に車両の周囲に人間がいるか否かを判定することができる。
【0011】
請求項6の車両用騒音防止装置は、前記地図データは、踏み切りであることを示すデータを含んでおり、前記窓閉鎖手段は、前記地図データを参照して、前記車両の現在地が踏み切り周辺である場合には、前記開いている窓を閉じることを中止することを特徴とする。車両が踏み切りを通過するときには、踏み切りの警音を聴取しやすくするためにも、窓は開けておいたほうが望ましい。請求項6は、このようなことを鑑みたものである。
【0012】
請求項7の車両用騒音防止装置は、前記規定音量を設定する設定手段を備えることを特徴とする。例えば、人によって騒音と感じる音量であっても、他の人には騒音と感じない場合もある。また、同一人であっても走行時の時間帯や気温など環境の違いによって、騒音であるか否かの感じかたも違ってくる。例えば、夜間では昼間に比べて小さい音であっても騒音と感じてしまうこともある。請求項7は、このようなことを鑑みたものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る車両用騒音防止装置の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態の車両用騒音防止装置は、車両の現在地が住宅地又は市街地の場合、又は実際に車両周囲に人間がいる場合に、車室内の音によって周囲が迷惑とならないようにするために、開いているウィンドウを閉めるものである。なお、本実施形態では車両の現在地が住宅地又は市街地かを判定するために、周知のナビゲーション装置が行う現在地検出機能を用いている。以下、詳細に説明する。
【0014】
図1は、本実施形態の車両用騒音防止装置100の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、車両用騒音防止装置100は、ナビゲーション装置20、ウィンドウ開閉ECU30、マイクロフォン40、オーディオ装置50及びこれらと接続する制御回路10から構成される。
【0015】
制御回路10は、通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。ROMには、制御回路10が実行するためのプログラムが書き込まれており、このプログラムに従ってCPUが後述する各部を利用したウィンドウの開閉を制御する各種演算処理を行う。
【0016】
ナビゲーション装置20は、周知の車両の現在地を検出して、画面に現在地周辺の地図とその地図上に現在地を示すマークを表示する装置である。したがって、ナビゲーション装置20には、少なくとも車両の現在地を検出する位置検出器21、画面に表示する地図データを入力する地図データ入力器22が備わっている。
【0017】
この位置検出器21は、いずれも周知の地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサ、及び衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器21を上述した一部で構成してもよく、更に、図示しないステアリングの回転センサ、各転動輪の車速センサ等を用いてもよい。
【0018】
また、地図データ入力器22は、道路の接続構造を示す道路地図データ、この道路地図データを用いた道路地図を表示する際に、地形や施設に関する背景を表示するための背景データ、地名等を表示するための文字データなどの各種の地図データをナビゲーション装置20の各種処理を制御する制御回路に入力するためのものである。この地図データ入力器22は、上述した地図データを記憶する記憶媒体を備え、記憶媒体としては、そのデータ量からDVD−ROMやハードディスクを用いるのが一般的であるが、メモリカード等の他の記憶媒体を用いてもよい。
【0019】
ここで、地図データ入力器22の記憶媒体に記憶されている地図データについて、簡単に説明する。まず、道路地図データは、複数の道路が交差、合流、分岐する地点に関するノードデータと、その地点間を結ぶ道路に関するリンクデータを有する。ノードデータは、ノード毎に固有の番号を付したノードID、ノード座標、ノード名称、ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述される接続リンクID、及び交差点種類などの各データから構成される。また、リンクデータは、道路毎に固有の番号を付したリンクID、リンク長、始点及び終点座標、高速道路や一般道路などの道路種別、道路幅員、リンク旅行時間、勾配度合いなどの各データから構成されている。
【0020】
背景データは、地図上の各施設や地形等と、それに対応する地図上の座標を関連付けたデータとして構成している。なお、施設に関しては、その施設に関連付けて電話番号や、住所等のデータも記憶されている。また、文字データは、地名、施設名、道路名等を地図上に表示するものであって、その表示すべき位置に対応する座標データと関連付けて記憶されている。
【0021】
従って、この道路地図データに背景データ及び文字データを組み合わせることにより、道路を含む地図を表示することができる。また、道路地図データは、地図を表示する以外に、マップマッチング処理を行う際の道路の形状を与えるために用いられたり、目的地までの案内経路を検索する際に用いられる。本実施形態では、この地図データは、車両の現在地が住宅地又は市街地であるか否かを判定するために用いられる。
【0022】
ウィンドウ開閉ECU30は、車両のウィンドウ(図示せず)の開閉を制御するものである。このウィンドウ開閉ECU30は、車両の各ウィンドウに対応した開閉スイッチ(図示せず)及び各ウィンドウを開閉する駆動モータ(図示せず)と接続されており、ユーザーによって操作された開閉スイッチに対応する駆動モータを駆動してウィンドウを開けたり閉じたりする。また、ウィンドウ開閉ECU30は、制御回路10の指令によっても、ウィンドウの開閉を行う。
【0023】
マイクロフォン40は、車室内(例えばインパネ部)に設置され、車室内の音量に相当する信号を制御回路10に入力するものである。なお、上述のナビゲーション装置20にユーザーの音声によって各種処理を実行するためのマイクロフォンが備えられている場合には、マイクロフォン40の代わりに、このナビゲーション装置20のマイクロフォンを用いてもよい。
【0024】
オーディオ装置50は、各種音楽用のメディアを再生したり、ラジオ信号を受信して音声として出力する装置である。なお、上述のナビゲーション装置20にこのようなオーディオ機能が備わっている場合もある。
【0025】
人間感知センサ60は、車両の外面に設置され、車両周囲にいる人間を感知するセンサである。例えば、車両周囲を撮影するカメラや、人間の体内から放出される赤外線を検知する赤外線センサなどが用いられる。なお、人間感知センサ60としてカメラを用いた場合には、カメラが撮影した画像から人間を抽出するための画像処理を行う必要がある。
【0026】
次に、本発明の特徴である、車両の現在地が住宅地又は市街地の場合、又は実際に車両周囲に人間がいる場合に、車室内の音による騒音が迷惑とならないようにするために、開いているウィンドウを閉める処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。なお、この処理は制御回路10が行う。
【0027】
先ずステップS10において、ナビゲーション装置20から車両の現在地情報を取得する。この現在地情報とは、車両が現在地図上のどの地点にいるのかを示す情報である。例えば、高速道路中の地点にいることを示す情報であったり、周囲に住宅が多く存在する道路にいることを示す情報である。
【0028】
次にステップS11において、ステップS10にて取得した車両の現在地情報に基づいて、車両の現在地が住宅地又は市街地であるか否かを判定する。具体的には、車両の現在地情報が、周囲に住宅が多く存在する道路中の地点である場合には、車両の現在地は住宅地であると判定する。また、車両の現在地情報が、周囲に店舗などの施設が多く存在する道路中の地点である場合には、車両の現在地は市街地であると判定する。このように、車両の現在地が住宅地又は市街地であるか否かを判定しているのは、住宅地又は市街地には人間が多くいる蓋然性が高いためである。ここで、車両の現在地が住宅地又は市街地ではないと判定したときには、ステップS12へ処理を進める。なお、車両の現在地が住宅地又は市街地ではない場合とは、車両の現在地が高速道路であったり、周囲に住宅が無い山道などが挙げられる。一方、車両の現在地が住宅地又は市街地であると判定したときには、ステップS13に処理を進める。
【0029】
ステップS12において、上述の人間感知センサ60から送信される信号に基づいて、車両周囲に人間がいるか否かを判定する。これは、車両の現在地が住宅地や市街地ではない場合であっても、人間が多く集まる場合もあり、又は地図データが古くその地図データに新しく建設された住宅や施設が登録されていないために、誤って住宅地や市街地ではないと判定する場合もあるためである。ここで、車両周囲に人間がいないと判定したときは以降の処理は行わない。つまりこの場合、車室内の音量が大きく、ウィンドウが開いていたとしても、そのウィンドウを開けたままにしておく。車室内の音によって、周囲に迷惑となることはないからである。一方、車両周囲に人間がいると判定したときはステップS13に処理を進める。
【0030】
ステップS13において、車両の現在地が踏み切り周辺か否かを判定する。ここで、車両の現在地が踏み切り周辺であると判定したときは、以降の処理は行わない。つまりこの場合、車室内の音量が大きく、ウィンドウが開いていたとしても、そのウィンドウを開けたままにしておく。このようにしているのは、踏み切りの警音を聴取しやすくするためである。一方、車両の現在地が踏み切り周辺ではないと判定しときは、ステップS14に処理を進める。そして、ステップS14において、ウィンドウ開閉ECU30から各ウィンドウの開閉状態を示す情報を取得し、ステップS15において、開状態のウィンドウがあるか否かを判定する。ここで、開状態のウィンドウがない、つまり全てのウィンドウが閉状態であると判定したときは、以降の処理を行わない。この場合、仮に車室内の音量が大きくても、周囲に迷惑となることがないからである。
【0031】
一方、開状態のウィンドウがあると判定したときには、ステップS16において、車室内の音量が規定音量以上か否かを判定する。具体的には、マイクロフォン40から入力される信号とオーディオ装置50から入力されるオーディオ装置50が出力している音量に相当する信号に基づいて判定する。このように、マイクロフォン40とオーディオ装置50の両方から入力される信号に基づいて判定しているのは、マイクロフォン40から入力される信号のみではマイクロフォン40の設置位置によって検知する音量が変化してしまい、一方オーディオ装置50から入力される信号のみでは乗員による音声を考慮できず、実際の車室内の音量と誤差が生じることも考えられるためである。このようなことから、マイクロフォン40から入力される信号とオーディオ装置50から入力されるオーディオ装置50が出力している音量に相当する信号のうち、大きい信号に相当する音量を車室内の音量とする。
【0032】
なお、この規定音量は車両のウィンドウが開けられていたときに、騒音として周囲の迷惑となるか否かに基づいて決められた音量である。
【0033】
ここで、車室内の音量が規定音量以上ではないと判定したときは、車室内の音によって周囲に迷惑とならないとして、以降の処理は行わない。一方、車室内の音量が規定音量以上であると判定したときは、ステップS18において、車室内の音によって周囲に迷惑となる可能性が高いとして、ウィンドウ開閉ECU30に開いているウィンドウを閉じるように指令する。その後、開いているウィンドウが閉じることになるので、車室内の音による騒音を防止することができる。
【0034】
以上、本実施形態の車両用騒音防止装置100は、車両の現在地が住宅地又は市街地であり、車室内の音量が規定音量以上の場合は、開いているウィンドウを閉じる。これによって、車室内の音によって周囲に迷惑をかけることを防止することができる。また、車両の現在地が住宅地又は市街地でない場合であっても、人間感知センサ60を用いて車両周囲にいる人間を感知した場合にも、開いているウィンドウを閉じる。これによって、より確実に車室内の音によって周囲に迷惑をかけることを防止することができる。
【0035】
反対に、車室内の音量が規定音量以上の場合であっても、車両の現在地が住宅地又は市街地ではなく(例えば、高速道路や山道の場合)、かつ車両周囲に人間がいない場合には、開いているウィンドウがあっても閉じられないので、ウィンドウを開けたことに対するユーザーの意思が尊重されることになる。
【0036】
また、車室内の音量を取得するときに、マイクロフォン40から入力される音量とオーディオ装置50が出力している音量とを考慮しているため、正確に車室内の音量を取得することができる。
【0037】
また、車室内の音量が規定音量以上の場合であっても、車両の現在地が踏み切りの周辺の場合には、開いているウィンドウがあっても閉じない。したがって、ドライバーは踏み切りの警音を聴取しやすくなるため、安全面も配慮されている。
【0038】
なお、本発明に係る車両用騒音防止装置は、上記実施形態に限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変形してもよい。
【0039】
(変形例)
上記実施形態では、開いているウィンドウがある場合に車室内の音量が騒音と感じる規定音量をあらかじめ決められた不変音量としていた。しかし、人によって騒音と感じる音量であっても、他の人には騒音と感じない場合もある。また、同一人であっても走行時の時間帯や気温など環境の違いによって、騒音であるか否かの感じかたも違ってくる。例えば、夜間では昼間に比べて小さい音であっても騒音と感じてしまうこともある。このようなことから、この規定音量を可変とするように構成してもよい。例えば、ユーザーによって直接この規定音量を設定できるように構成したり、夜間用、昼間用など各環境に対応したスイッチを設け、ユーザーが操作したスイッチに対応する環境用に規定音量を変えるように構成する。これによって、走行時の環境又はユーザーの騒音に対する感じかたを反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施形態の車両用騒音防止装置100の概略構成を示すブロック図である。
【図2】車両の現在地及び車室内の音量によって、開いているウィンドウを閉じる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
100 車両用騒音防止装置
10 制御回路
20 ナビゲーション装置
21 位置検出器
22 地図データ入力器
30 ウィンドウ開閉ECU
40 マイクロフォン
50 オーディオ装置
60 人間感知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内の音量を取得する音量取得手段と、
前記取得手段が取得した車室内の音量が規定音量以上か否かを判定する第1の判定手段と、
車両の各窓の開閉状態を取得する開閉状態取得手段と、
前記第1の判定手段が前記車室内の音量が規定音量以上であると判定し、前記開閉状態取得手段により前記車両の各窓のうち開いている窓がある場合には、当該開いている窓を閉じる窓閉鎖手段とを備えることを特徴とする車両用騒音防止装置。
【請求項2】
前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定する第2の判定手段を備え、
前記窓閉鎖手段は、前記第2の判定手段が前記車両の周囲に人間がいると判定したときのみ、前記開いている窓を閉じることを特徴とする請求項1に記載の車両用騒音防止装置。
【請求項3】
前記車両の現在地の検出する現在地検出手段と、
地図データを記憶する地図データ記憶手段とを備え、
前記第2の判定手段は、前記地図データを参照して、前記車両の現在地が人間がいる蓋然性の高い場所か否かに基づいて、前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用騒音防止装置。
【請求項4】
前記地図データは、住宅地及び市街地であることを示すデータを含んでおり、
前記人間がいる蓋然性の高い場所は、住宅地又は市街地であることを特徴とする請求項3に記載の車両用騒音防止装置。
【請求項5】
車両の周囲にいる人間を感知する人間感知センサを備え、
前記第2の判定手段は、前記人間感知センサを用いて、前記車両の周囲に人間がいるか否かを判定することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の車両用騒音防止装置。
【請求項6】
前記地図データは、踏み切りであることを示すデータを含んでおり、
前記窓閉鎖手段は、前記地図データを参照して、前記車両の現在地が踏み切り周辺である場合には、前記開いている窓を閉じることを中止することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の車両用騒音防止装置。
【請求項7】
前記規定音量を設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の車両用騒音防止装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−56533(P2007−56533A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−242876(P2005−242876)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】