説明

転写装置、型、および、デバイス製造方法

【課題】 離型に有利な転写装置を提供する。
【解決手段】 転写装置は、型101を接触させることにより基板102上の被転写物にパターンを転写する。該装置は、基板を保持する基板ステージ402と、型を保持する型ステージ301と、基板ステージと型ステージとの相対的な位置決めを行う駆動手段302と、制御手段とを有する。また、型ステージは、型のパターン領域の外側にある型の所定領域が被転写物からの離型が開始する開始領域となるように被転写物に接触している型の所定領域を加熱する加熱手段(501〜503,603〜606)を含む。また、制御手段は、加熱手段により開始領域で離型が開始され、その状態から駆動手段により離型が行われるように、加熱手段および駆動手段を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パターンが形成されたモールドを樹脂材料等の被転写物に接触させることによって、該パターンを転写するいわゆるナノインプリントリソグラフィ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IC,LSIなどの半導体チップ、液晶パネルなどの表示素子、磁気ヘッドなどの検出素子、CCDなどの撮像素子、MEMS(Micro Electro−Mechanical Systems)などの微細パターンを有する各種デバイスを製造するための技術として、いわゆるナノインプリントリソグラフィ技術が提案されている。
【0003】
ナノインプリントリソグラフィとは、微細なパターンが形成されたモールド(原版、テンプレート等ともいう)を、樹脂材料(レジスト)を塗布したウエハに押し付けることによって、レジスト上にパターンを転写するものである。
【0004】
また、ナノインプリントリソグラフィの方法としては、転写時のレジストの流動が容易になるように、レジストとして使用されるポリマーをガラス転移温度以上に加熱して流動性を高めて転写する方法(熱サイクル法)や、紫外線硬化性の樹脂(UV硬化樹脂)をレジストとして使用し、透明なモールドを接触させた状態でレジストに光を照射し、硬化させて転写する方法(光硬化法もしくはUV硬化型という)などが提案されている。このうち半導体デバイスの製造には、光硬化法が用いられることが多い。
【0005】
ここで、光硬化法の転写工程を図15に示す。
【0006】
第1の工程(1)は、押印工程である。紫外線を透過する材質(例えば、石英)で形成されたモールドMを、基板(ウエハ)Wに上に塗布されたUV硬化樹脂としてのレジストUVRに押し付ける。これにより、モールドに形成されたパターンに沿ってUV硬化樹脂が流動する。
【0007】
第2の工程(2)は、硬化工程である。モールドMを基板W上のレジストUVRに押し付けた状態で、紫外線UVを照射する。その結果、モールドのパターンと同じ形にレジストが硬化する。
【0008】
第3の工程(3)は、離型工程である。モールドMを硬化したレジストUVRから引き離す工程である。離型することより、基板W側にレジストUVRがパターンの形を保って残ることになり、基板上にパターンが転写される。
【0009】
ここで、半導体デバイスの製造においては、一般に1枚の基板に対して上記の転写工程を繰り返し、基板の全体に複数のパターンを転写する。
【0010】
転写された樹脂(レジスト)パターンは、パターンの下地をRIE処理によって取り去ると従来の光露光装置での転写されたレジストパターンと同等なものとなる。以降のプロセスは、従来のLSI製造プロセスと同様である。
【0011】
押印工程は機械的な動作を高速に行うことで、硬化工程は照度の高い照明光を照射することによって、それぞれ高速化が容易である。しかし、離型工程は、モールドと硬化したレジストとの摩擦によって微細なパターンが破損するおそれがあるため、単に機械的な動作を早くすることによる高速化は困難である。そこで、モールドに離型コーティング処理を施し、離型性を向上させている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許6,309,580号明細書
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】S.Y.Chou,et.al., Science,vol.272,p.85‐87,5 April 1996
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、レジストはデバイス製造の都合によって必ずしも離型に対して有利なものが使われるとは限らない。すなわち、モールドに一般的な離型コーティング処理が施されていても、レジストの種類によっては十分に離型性を向上させることができない場合がある。
【0015】
本発明は、離型に有利な転写装置を提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一つの側面としての転写装置は、型を接触させることにより基板上の被転写物にパターンを転写する転写装置であって、前記基板を保持する基板ステージと、前記型を保持する型ステージと、前記基板ステージと前記型ステージとの相対的な位置決めを行う駆動手段と、制御手段と、を有し、前記型ステージは、前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が前記被転写物からの離型が開始する開始領域となるように前記被転写物に接触している前記型の前記所定領域を加熱する加熱手段を含み、前記制御手段は、前記加熱手段により前記開始領域で前記離型が開始され、その状態から前記駆動手段により前記離型が行われるように、前記加熱手段および前記駆動手段を制御する、ことを特徴とする。
【0017】
また、他の側面としての転写装置は、型を接触させることにより基板上の被転写物としての光硬化樹脂にパターンを転写する転写装置であって、前記基板を保持する基板ステージと、前記型を保持する型ステージと、前記基板ステージと前記型ステージとの相対的な位置決めを行う駆動手段と、前記光硬化樹脂に前記型が接触している状態で前記光硬化樹脂に光を照射して前記光硬化樹脂を硬化させる第1照射手段と、制御手段と、を有し、前記型ステージは、前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が前記光硬化樹脂からの離型が開始する開始領域となるように前記光硬化樹脂に接触している前記型の前記所定領域に光を照射する第2照射手段を含み、前記制御手段は、前記第1照射手段により前記光硬化樹脂が硬化させられ、その後に前記第2照射手段により前記開始領域で前記離型が開始され、その状態から前記駆動手段により前記離型が行われるように、前記第1照射手段、前記第2照射手段および前記駆動手段を制御する、ことを特徴とする。
【0018】
さらに他の側面としての型は、基板上の被転写物にパターンを転写するための型であって、前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が該パターン領域に対して反って前記被転写物からの離型が開始する開始領域となるように前記被転写物に接触している前記型の前記所定領域に力を加えるアクチュエータ、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、他の側面としてのデバイス製造方法は、上記の転写装置又は型を用いて基板上の被転写物にパターンを転写するステップ、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、例えば、離型に有利な転写装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1であるナノインプリント装置の構成を示す概略図。
【図2】実施例1のナノインプリント装置によるパターン転写工程を示すフローチャート。
【図3】実施例1のナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図4】実施例1のナノインプリント装置の一部の構成を示す斜視図。
【図5】実施例1のナノインプリント装置による離型工程を示すフローチャート。
【図6】スクライブラインの説明図。
【図7】本発明の実施例2であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図8】本発明の実施例3であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図9】本発明の実施例4であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図10】本発明の実施例5であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図11】実施例5におけるレジスト硬化の様子を示す説明図。
【図12】本発明の実施例6であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図13】本発明の実施例7であるナノインプリント装置の一部の構成を示す概略図。
【図14】各実施例のナノインプリント装置を利用したデバイスの製造方法(実施例8)を説明するフローチャート。
【図15】UV硬化型ナノインプリントの工程を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0023】
図1には、本発明の実施例1である転写装置としてのUV硬化型ナノインプリントリソグラフィ装置(以下、単にナノインプリント装置という)を示している。このナノインプリント装置は、半導体デバイスのチップの1つ分若しくは複数個分の回路パターンが形成されたモールドを、ウエハ上に塗布されたUV硬化樹脂であるレジストに逐次転写するステップアンドリピート方式の装置である。
【0024】
図1において、101は、紫外光を透過する材質、例えば石英で作られたモールド(原版、テンプレート等ともいう)である。該モールド101の底面部には、上記回路パターンに対応したパターンが3次元的に形成されている。以下、このモールド101におけるパターンが形成された領域をパターン領域又はパターン面という。
【0025】
102は、被加工基板であるウエハであり、その表面には、不図示のレジストが塗布されている。
【0026】
200は、モールド101をナノインプリント装置上に保持するためのモールドチャックである。該モールドチャック200はその中央部に開口を有し、レジストを硬化させるための紫外線を通過させることが可能となっている。モールドチャック200の詳細については後述する。
【0027】
301はモールドステージであり、モールド101の姿勢を制御する。モールド101の底面とウエハ102の表面とを平行に合わせるために、モールド101の姿勢を制御する。さらに、モールド101をウエハ102に押し付けた時に両者が平行を維持するための機構も備えている。
【0028】
302は、モールド101をウエハ102に押し付けるためのモールド駆動部(スライダ)であり、上下方向に可動である。303はZガイドであり、モールド駆動部302の駆動方向の案内をする。304は照明光学系であり、紫外線を発生する光源とレンズ群とを有し、モールド面(ウエハ面)に略均一な強度分布を持った紫外線を照射する。401はウエハチャックであり、ウエハ102を保持する。
【0029】
402はウエハステージであり、ウエハ102の全面にパターン転写を行うために、ウエハ102をその面内方向に移動させる機能と、ウエハ102の姿勢を制御する機能とを有している。
【0030】
403は定盤であり、ウエハステージ402およびフレーム404を保持している。405は第1の干渉計ビームであり、モールド101の位置および姿勢を計測するため、モールド101に対して照射される。406は第2の干渉計ビームであり、ウエハ102の位置および姿勢を計測するためにウエハ102に照射される。このようにしてモールド101とウエハ102の位置および姿勢を上記第1および第2の干渉計ビーム405,406を用いてレーザ干渉計で計測することで、両者の相対的な位置決めを高精度に行うことができる。
【0031】
407は除振台であり、該装置が設置された床からの外乱振動によって、装置が振動し、位置決め精度が低下することを防止する。
【0032】
408はアライメントスコープであり、パターン転写を行う際にウエハ102上に設けられたアライメントマークを計測して、ウエハ102とモールド101との位置合せを行うためのものである。
【0033】
以上のように構成されたナノインプリント装置では、図2に示す工程によってパターン転写を行う。
【0034】
まず不図示のモールド搬送系によって、モールド101を装置内へ搬入し、モールドチャック200に装着する(図ではSと略す)1)。その後、不図示の計測系によって、モールド101のパターン面の姿勢を計測し、モールドステージ301を駆動することによって、モールド101の姿勢を装置基準に合わせる(ステップ1)。
【0035】
次に、ウエハ102にレジストを塗布し、装置内へ不図示のウエハ搬送系によって搬入する(ステップ2)。
【0036】
そして、アライメントスコープ408によってウエハ102上のアライメントマークを計測し、その計測結果に基づいてウエハ102の位置決めを行う(ステップ3)。
【0037】
次に、モールド101のパターン領域がウエハ102上での第1ショット位置に合致するようにウエハステージ402を駆動する(ステップ4)。そして、モールド駆動部302を駆動してモールド101のパターン領域をウエハ102上のレジストに押し付ける。これにより、レジストがモールド101のパターンに沿うように流動する。
【0038】
そして、モールド101のパターン領域をレジストに押し付けた状態で照明光学系304から紫外線を照射(ショット)し、レジストを硬化させる(ステップ5)。
【0039】
レジストが硬化した後、再びモールド駆動部302を駆動し、モールド101をレジストから引き離す離型を行う(ステップ6)。離型動作については、後に詳しく説明する。こうしてウエハ102上には、モールド101から転写されたパターンを有するレジストが残る。
【0040】
次に、先のステップ5でのショットが最終ショットか否かを判別し、最終ショットでなければ、ステップ4に戻り、モールド101に対してウエハ102上の次のショット位置が対向するようにウエハステージ402を駆動して、ステップ5,6を繰り返す。ここで、先にパターン転写されたショット位置とこれに隣接するショット位置との間には、後述するスクライブラインが形成される。
【0041】
一方、最終ショットであれば、ウエハ102へのパターン転写を終了する。そして、ウエハ102をウエハ搬送系により回収する。以上の動作制御および処理は、不図示の制御系によって行われる。なお、本フローチャートによって示されるパターン転写処理は、後述する他の実施例でも同じである。
【0042】
次に、上述したモールドチャック200について図3を用いて説明する。図3には、本実施例のナノインプリント装置の一部を示しており、モールドステージ301からウエハ102までの構成を表している。
【0043】
モールドチャック200は、モールドステージ301に取り付け部204を介して固定されている。モールドチャック200の下面は、真空吸着面となっており、不図示の真空系に接続された真空吸着路203を介して真空引きをすることで、モールド101を固定している。
【0044】
202は、モールドチャック200に形成された切込みである。201は圧電素子アクチュエータであり、圧電素子に不図示の制御系から電圧を与えることによって、圧電素子が図中の矢印方向に伸び、その結果、真空吸着面が図中に点線で示したように、上側に反るようにモールドチャック200全体がたわむ構成となっている。
【0045】
図4には、モールドチャック200のより詳しい構成を示している。モールドチャック200の上面は、モールドステージ側の面であり、取り付け部204が3箇所設けられている。モールドチャック200の下面は、モールド101を保持する真空吸着面であり、真空吸着路203を通して真空系と接続された吸着用の溝(図示せず)が設けられている。202は、真空吸着面を上述したように変形させるために設けられた溝であり、圧電素子アクチュエータ201が伸びることで真空吸着面が反るように変形する。
【0046】
このようなモールドチャック200によるモールド変形動作を用いた離型工程(ステップ6)について、図5のフローチャートを併せ用いて説明する。
【0047】
モールド101をウエハ102上の硬化前のレジストに押し付ける際(図2のステップ2)には、モールドチャック200の真空吸着面は平面状態に維持されている。このため、モールド101のパターン面も平面状態でレジストに押し付けられる。
【0048】
レジストが硬化した後、不図示の制御系は、レジストの硬化が終了したか否かを判定し(ステップ61)、終了したと判定するとステップ62に進み、圧電素子201を駆動する。これにより、図3に点線で示すように、真空吸着面の一端側の部分が上に反り、モールド101が、そのパターン領域に隣接した部分がレジストから離れるように変形する。これにより、レジストとモールドの界面のうちパターン領域に隣接した微小領域が、微小量剥がれる。この微小領域が離型開始点となる。
【0049】
この状態から、モールド駆動部302をZ方向に上昇させる(ステップ63)。先のステップで離型開始点が意図的に作られることにより、その後のZ方向への離型をスムーズに行うことができる。その結果、レジストに転写されたパターンを壊すことなく、高速で離型を行うことができる。
【0050】
ここで、上述した離型開始点は、ウエハ(レジスト)102上のスクライブライン上に作られる。図6に示すように、スクライブライン102bは、1枚のウエハ102上に同じパターン102aをステップアンドリピート方式で複数転写し、複数のデバイスを製造する際に、デバイスごとに切り出すための切りしろとなる部分で、パターンが転写されない非転写領域である。このように、スクライブライン102b上に離型開始点を作ることで、モールド変形による転写パターンの破損を防止することができる。
【実施例2】
【0051】
図7には、本発明の実施例2であるナノインプリント装置におけるモールドステージ301からウエハ102までの構成を示している。本実施例において、実施例1と同じ機能を有するものに関しては、実施例1と同符号を付して説明を省略する。
【0052】
200Aは、ナノインプリント装置のモールドチャックであり、モールド101を保持するだけでなく、後述するように、離型時に離型開始点を作る役割も有する。モールド101では、パターン面とは反対側の面(すなわち、上面)が位置決め基準平面となっている。
【0053】
モールド101は、モールドチャック200Aにおけるモールド101の上面に対向する3箇所に設けられた突き当て部208に該上面が当接し、かつ各側面に当接した圧子によって挟み込まれることでモールドチャック200Aにより保持(把持)される。各圧子は圧子固定部207に保持されたアクチュエータ206によって把持力が与えられる。
【0054】
図中の左側と右側にはそれぞれ、モールド101の左側面に当接する圧子205Lと右側面に当接する圧子205Rを示している。図中には、圧子205L、圧子205Rをそれぞれ1個のみ示しているが、複数個設置してよい。圧子205Lがモールド101の左側面に当接する位置は、該左側面の上下方向中央よりも上側であり、圧子205Rがモールド101の右側面に当接する位置は、該右側面の上下方向略中央である。
【0055】
このため、圧子205Lの把持力を強めると、図中の点線に示したように、モールド101の左端側の部分を上側に反るようにたわませることができる。圧子205Lの把持力を強めると同時に圧子205Rの把持力を強めると、モールド101全体の位置がずれることなくたわませることが可能となる。
【0056】
このようなモールドチャック200Aによるモールド変形動作を用いた離型工程(図2のステップ6)について、図5のフローチャートを併せ用いて説明する。
【0057】
モールド101をウエハ102上の硬化前のレジストに押し付ける際(図2のステップ2)には、アクチュエータ206が発生する把持力はモールド101が落下しないで保持できる程度に小さく抑えられており、その結果、モールド101のパターン面は平面を保っている。このため、モールド101のパターン面は平面状態でレジストに押し付けられる。
【0058】
レジストが硬化した後、不図示の制御系は、レジストの硬化が終了したか否かを判定し(ステップ61)、終了したと判定するとステップ62に進み、アクチュエータ206を駆動する。これにより、アクチュエータ206による把持力が増加し、図7に点線で示すように、モールド101が、そのパターン領域に隣接した部分がレジストから離れるように変形する。これにより、レジストとモールドの界面のうちパターン領域に隣接した微小領域が、微小量剥がれる。この微小領域が離型開始点となる。
【0059】
この状態から、モールド駆動部302をZ方向に上昇させる(ステップ63)。先のステップで離型開始点が意図的に作られることにより、その後のZ方向への離型をスムーズに行うことができる。その結果、レジストに転写されたパターンを壊すことなく、高速で離型を行うことができる。
【0060】
ここで、本実施例においても、離型開始点はウエハ(レジスト)102上のスクライブライン上に作られる。そして、スクライブライン102b上に離型開始点を作ることで、モールド変形による転写パターンの破損を防止できる。
【実施例3】
【0061】
図8には、本発明の実施例3であるナノインプリント装置におけるモールドステージ301からウエハ102までの構成を示している。本実施例において、実施例1と同じ機能を有するものに関しては、実施例1と同符号を付して説明を省略する。
【0062】
200Bはモールドチャックである。モールド101は、Z方向においてモールドチャック200Bに設けられた突き当て部507に上面を突き当て、XY方向において右側面を突き当て部505に突き当てることで、所定の位置および姿勢にて装置に対して位置決めされる。
【0063】
また、モールド101は、モールドチャック200Bに設けられたモールド固定部506によって該モールド101の左右両端部を下側から押えられることにより、モールドチャック200Bによって保持される。
【0064】
501は赤外線光源であり、モールドチャック200Bに固定されている。502は該赤外線光源501から射出された赤外線ビーム504をモールド101側に反射するミラーであり、モールドチャック200Bにより回転可能に保持されている。503はミラー駆動部であり、ミラー502の回転角度を制御する。
【0065】
なお、赤外線光源501、ミラー502およびミラー駆動部503は、レジスト硬化のためのUV光を遮ることがない位置に配置されている。
【0066】
このようなモールドチャック200Bによるモールド変形動作を用いた離型工程(図2のステップ6)について、図5のフローチャートを併せ用いて説明する。
【0067】
モールド101をウエハ102上の硬化前のレジストに押し付ける際(図2のステップ2)には、赤外線光源501からは赤外線が射出されず、モールド101はパターン面が平面を保った状態で保持されている。このため、モールド101のパターン面は平面状態でレジストに押し付けられる。
【0068】
レジストが硬化した後、不図示の制御系は、レジストの硬化が終了したか否かを判定し(ステップ61)、終了したと判定するとステップ62に進み、赤外線光源501から赤外線ビーム504を射出させる。赤外線光源501から射出した赤外線ビーム504は、ミラー502により反射され、モールド101の内部を通過してパターン領域に隣接した微小領域に照射される。
【0069】
赤外線の照射領域は、ミラー駆動部503によるミラー502の回転角度制御によって調節することができる。このため、パターン領域の大きさや位置が異なるモールドに対しても、所望の位置、例えばスクライブライン上に赤外線を照射することができる。
【0070】
このように赤外線ビーム504が局所的に照射されると、その照射領域でモールド101の温度が上昇し、該モールド101の局所的な熱変形が生じる。これと同時に、照射領域にあるレジストも熱変形するが、モールド101とレジストとの熱膨張率の差によって、モールド101とレジストとの界面に微小なずれが発生する。このずれた領域が離型開始点となる。
【0071】
この状態で、Z方向にモールド101を引き上げると(ステップ63)、離型開始点からスムーズに離型が行われる。したがって、高速で離型を行っても、転写パターンの破損を防止できる。
【0072】
赤外線の照射領域をスクライブライン上に設定することにより、赤外線照射によるモールドの局所的な熱変形によって転写パターンが破損することはない。
【実施例4】
【0073】
図9には、本発明の実施例4であるナノインプリント装置におけるモールドステージ301からウエハ102までの構成を示している。本実施例において、実施例1と同じ機能を有するものに関しては、実施例1と同符号を付す。
【0074】
本実施例も、実施例3と同様に、モールドに局所的な温度変化を与えることによって、モールドとレジストとの界面に微小なずれを発生させ、ここを離型開始点とすることで、スムーズな離型を可能とするものである。
【0075】
200Cはモールドチャックであり、取り付け部204を介してモールドステージ301に取り付けられている。モールドチャック200Cの下面は真空吸着面となっており、該下面には真空溝601が形成されている。602はモールドチャック200Cの内部に形成された真空配管である。この真空配管602は、不図示の真空排気系に接続されており、モールドチャック200Cの下面での真空吸着を可能としている。
【0076】
605は真空吸着面(下面)に形成されたチャック側電極であり、後述するヒータ603に電力を供給するために設けられたものである。このチャック側電極は、不図示の制御系に接続されている。
【0077】
モールド101の底面部におけるパターン領域に隣接した領域には、変形手段としてのヒータ603が設けられている。さらに、該ヒータ603へ電力を供給するための配線604がモールド101内に配されている。606はモールド側電極であり、モールド101の上面である被吸着面に設けられている。モールド101をモールドチャック200Bによって吸着保持した場合に、チャック側電極605とモールド側電極606とが電気的に接続され、ヒータ603への電力供給が可能となる。
【0078】
このようなモールドチャック200Cによるモールド変形動作を用いた離型工程(図2のステップ6)について、図5のフローチャートを併せ用いて説明する。
【0079】
モールド101をウエハ102上の硬化前のレジストに押し付ける際(図2のステップ2)には、ヒータ603に対する通電はなされず、モールド101はパターン面が平面を保った状態で保持される。このため、モールド101のパターン面は平面状態でレジストに押し付けられる。
【0080】
レジストが硬化した後、不図示の制御系は、レジストの硬化が終了したか否かを判定し(ステップ61)、終了したと判定するとステップ62に進み、ヒータ603への通電を行う。通電されたヒータ603は熱を発生し、モールド101において該熱により温度が上昇した領域は局所的に熱変形する。これと同時に、照射領域にあるレジストも熱変形するが、モールド101とレジストとの熱膨張率の差によって、モールド101とレジストとの界面に微小なずれが発生する。このずれた領域が離型開始点となる。
【0081】
この状態で、Z方向にモールド101を引き上げると(ステップ63)、離型開始点からスムーズに離型が行われる。したがって、高速で離型を行っても、転写パターンの破損を防止できる。
【0082】
また、ヒータ603による加熱領域をスクライブライン上に設定することにより、モールド101の局所的な熱変形によって転写パターンが破損することはない。
【0083】
なお、ヒータ603に電流を流す時間は、モールド101の温度が局所的に上昇し、モールドとレジストとの界面に微小なずれが発生するまでの短時間でよく、離型工程のはじめの短い時間だけ電流が流される。
【0084】
ところで、本実施例においては、ヒータ603によって局所的に温度の上昇を発生させることで離型開始点を作り出す場合について説明したが、図9においてモールド101のうちヒータ603が配置された位置に、冷却媒体(例えば、水)のための流路を形成し、離型時に該流路に冷却媒体を流すことにより、局所的な温度低下を発生させるようにしてもよい。
【実施例5】
【0085】
図10には、本発明の実施例5であるナノインプリント装置におけるモールドステージ301からウエハ102までの構成を示している。本実施例において、実施例1,3と同じ機能を有するものに関しては、実施例1,3と同符号を付す。
【0086】
実施例1から実施例4は、離型開始点を作るためにモールド101を変形させる場合の例であったが、本実施例では別の方法により離型開始点を作る。
【0087】
200Dはモールドチャックであり、取り付け部204を介してモールドステージ301に固定されている。モールドチャック200Dは、図8で説明した実施例3と同様な方法によりモールド101を保持している。
【0088】
701はUV硬化樹脂を硬化させるための紫外線である照明光を表している。この図では、簡単のために照明光701を平行光束として表しているが、パターン面でほぼ均一な照射強度が得られれば、どのような方法で照明光を照射してもよい。
【0089】
702は、UV硬化樹脂を硬化させるための照明光701と同じ光源から、別の経路で紫外線(UVビーム)703を導くUV導光系である。UVビーム703は、該UV導光系702から射出してUVミラー704で反射され、モールド101を透過してレジスト上(ウエハ面)にスポットを結ぶ。
【0090】
705はUVミラー駆動部であり、UVミラー704の回転角度を制御する。UVミラー704の回転角度を変えることによって、ウエハ面上でのUVビーム照射領域の位置を変えることができる。
【0091】
このようなナノインプリント装置では、モールド101がウエハ102上のレジストに押し付けられた後、UV硬化樹脂を硬化させるための照明光701をレジストに照射すると同時に、UV導光系702およびUVミラー704を介してUVビーム703もレジストに照射する。UVビーム703のスポット照射領域は、該UVビーム703と照明光701とが重なることにより、他の領域と比べて露光量が大きくなる。
【0092】
一般に、UV硬化樹脂は、硬化する時に体積収縮することが知られている。さらに、強いUV光が照射されて硬化した場合には、弱いUV光が長時間照射されて硬化する場合よりも体積収縮率が大きいことが知られている。
【0093】
このため、本実施例の場合、UVビーム703がスポット照射される領域は、照明光701のみが照射される他の領域と比べて照射強度が大きいので、レジストにおける該スポットが形成される部分は、他の部分に比べて体積収縮が大きくなる。
【0094】
図11(a),(b)にレジストの体積収縮の様子を示した。図11(a)は、レジストに対して硬化のための照明光701が照射されている状態を示している。801はウエハ102の表面に塗布されたレジストである。UVビーム703は、パターン転写領域801aに隣接したスクライブライン領域801bにスポットを結ぶように照射される。
【0095】
図11(b)には、硬化工程が終了した状態を示す。スクライブライン領域801bにおけるUVビーム703が照射された部分は、パターン転写領域801aに比べて体積収縮が大きいため、この部分とモールド101との間には隙間ができる。この隙間が、離型開始点となる。
【0096】
この状態でモールド101をZ方向に引き離すと、該離型開始点からスムーズな離型が行われる。離型開始点がスクライブライン上に作られることで、レジストの体積収縮によってパターンが破損することはない。
【実施例6】
【0097】
図12には、本発明の実施例6であるナノインプリント装置におけるモールドステージ301からウエハ102までの構成を示している。本実施例において、実施例1と同じ機能を有するものに関しては、実施例1と同符号を付す。
【0098】
本実施例では、モールド101Aをウエハ面(レジスト)に押し付けることによって弾性変形させ、その後モールド101Aを引き上げる際に、モールド101Aがもとの形状に復元することを利用する例である。
【0099】
モールド101Aの左右端部の上面は、モールドチャック200Eに設けられた複数の突き当て部901に当接している。これら突き当て部901の頂点は所定平面上に位置するように設定されている。また、モールド101Aの左右端部の下面は、モールドチャック200Eから下方に延びた支持機構903に、突き当て部901に対向するように設けられた押え部902によって支持されている。これにより、モールド101Aがモールドチャック200Eにより保持されている。
【0100】
モールド101Aは、ウエハ面に押し付けられる前の状態(第1の状態)では、図中の点線に示すように、パターン面側が凸となる形状で保持されている。次に、モールド101AをZ方向に駆動し、パターン面をウエハ102上のレジストに押し当てていくと、モールド101Aはウエハ102側から受ける反力によって弾性変形し、図中に実線で示すように、パターン面はウエハ面に倣って平面となる。この状態で、紫外線を照射しレジストを硬化させる。
【0101】
レジストの硬化後、モールド101Aをウエア面から引き上げる。この引き上げに伴って、モールド101Aは徐々に元の形状に戻る。このとき、モールド101Aは、パターン領域の外側の部分からレジストに対して離れていく。つまり、離型開始ラインがパターン領域に隣接するスクライブライン上に作られ、その後、離型ラインがパターン領域の外側から内側に向かって進んでいく。これにより、スムーズな離型が実現される。また、離型開始ラインがスクライブライン上に作られることで、離型開始時のパターン破損を防止できる。
【実施例7】
【0102】
図13(a),(b)には、本発明の実施例7であるナノインプリント装置におけるモールド101Bからウエハ102までの構成を示している。本実施例では、モールド101Bの底面部のうち、パターン領域に隣接したスクライブライン対応領域101bに、上下方向の伸長動作する圧電素子やエアシリンダ等のアクチュエータ101fを備えている。
【0103】
離型に際しては、まずアクチュエータ101fを伸長動作させる。アクチュエータ101fの下端部がウエハ102(レジスト801がない部分が好ましい)に接した状態で該アクチュエータ101fが伸長動作することにより、モールド101Bにおける該アクチュエータ101fが設けられた部分が上側に反るように変形し、モールド101Bとレジスト801との界面のうちスクライブライン上に離型開始点を作ることができる。
【0104】
その後、モールド101BをZ方向に引き離すと、該離型開始点からスムーズな離型が行われる。離型開始点がスクライブライン上に作られることで、パターンが破損することはない。
【実施例8】
【0105】
次に、先に説明した各実施例のナノインプリントリソグラフィ装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスについて、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0106】
ステップ101(回路設計)では、半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ102(モールド作成)ではステップ101で設計した回路に基づいて、必要な個数のモールドを作成する。一方、ステップ103(ウエハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウエハを製造する。
【0107】
次のステップ104(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記モールドとウエハを用い、上記各実施例のナノインプリント装置を用いて、ウエハ上に実際の回路を作成する。なお、ステップ104は必要に応じてモールドを交換して必要な回数繰り返される。また、この繰り返しの一部に、縮小投影露光装置など、ナノインプリントリソグラフィ方式以外の方式のリソグラフィ装置を使用することもできる。
【0108】
次のステップ105(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ104によって処理されたウエハを半導体チップ化する工程である。この後工程は、アセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)などの組立工程を含む。
【0109】
次のステップ106(検査)では、ステップ105で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ107でこれを出荷する。
【0110】
上記ステップ104のウエハプロセスでは、以下のステップのいずれかを有する。すなわち、ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに光硬化性樹脂を塗布するレジスト処理ステップ、上記ナノインプリントリソグラフィ装置によってレジスト処理ステップ後のウエハに回路パターンを転写する転写ステップ、転写ステップで処理したウエハから転写パターン以外の部分の光硬化性樹脂(レジスト残膜)を除くエッチングステップ、不要となった光硬化性樹脂を除くレジスト剥離ステップのうちいずれかである。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
【0111】
以上説明したように、上記各実施例によれば、離型に伴う転写パターン形状の破損を回避しつつ、高速で離型を行うことができる。そして、これにより、ステップアンドリピート方式等により高速で繰り返し行われるナノインプリントリソグラフィのスループットを向上させることができ、ひいては半導体やMEMSなどのデバイスの生産性を向上させることができる。
【0112】
また,離型開始点をパターン転写領域に隣接するスクライブライン上に形成することで、デバイスの有効面積を大きくすることが可能となり、デバイスの設計自由度をも向上させることができる。
【符号の説明】
【0113】
101,101A モールド
102 ウエハ
102b スクライブライン
200,200A〜200E モールドチャック
201 圧電素子アクチュエータ
206 アクチュエータ
301 モールドステージ
304 照明光学系
401 ウエハチャック
402 ウエハステージ
501 赤外線光源
603 ヒータ
702 UV導光系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
型を接触させることにより基板上の被転写物にパターンを転写する転写装置であって、
前記基板を保持する基板ステージと、
前記型を保持する型ステージと、
前記基板ステージと前記型ステージとの相対的な位置決めを行う駆動手段と、
制御手段と、を有し、
前記型ステージは、前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が前記被転写物からの離型が開始する開始領域となるように前記被転写物に接触している前記型の前記所定領域を加熱する加熱手段を含み、
前記制御手段は、前記加熱手段により前記開始領域で前記離型が開始され、その状態から前記駆動手段により前記離型が行われるように、前記加熱手段および前記駆動手段を制御する、
ことを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記加熱手段は、前記型の前記所定領域に赤外線を照射する、ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記加熱手段は、前記型の前記所定領域を加熱するヒータを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
【請求項4】
型を接触させることにより基板上の被転写物としての光硬化樹脂にパターンを転写する転写装置であって、
前記基板を保持する基板ステージと、
前記型を保持する型ステージと、
前記基板ステージと前記型ステージとの相対的な位置決めを行う駆動手段と、
前記光硬化樹脂に前記型が接触している状態で前記光硬化樹脂に光を照射して前記光硬化樹脂を硬化させる第1照射手段と、
制御手段と、を有し、
前記型ステージは、前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が前記光硬化樹脂からの離型が開始する開始領域となるように前記光硬化樹脂に接触している前記型の前記所定領域に光を照射する第2照射手段を含み、
前記制御手段は、前記第1照射手段により前記光硬化樹脂が硬化させられ、その後に前記第2照射手段により前記開始領域で前記離型が開始され、その状態から前記駆動手段により前記離型が行われるように、前記第1照射手段、前記第2照射手段および前記駆動手段を制御する、
ことを特徴とする転写装置。
【請求項5】
スクライブライン上の前記型の領域を前記開始領域とする、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項6】
前記被転写物は、光硬化樹脂である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の転写装置。
【請求項7】
基板上の被転写物にパターンを転写するための型であって、
前記型のパターン領域の外側にある前記型の所定領域が該パターン領域に対して反って前記被転写物からの離型が開始する開始領域となるように前記被転写物に接触している前記型の前記所定領域に力を加えるアクチュエータ、
を含むことを特徴とする型。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の転写装置を用いて基板上の被転写物にパターンを転写するステップ、を有することを特徴とするデバイス製造方法。
【請求項9】
請求項7に記載の型を用いて基板上の被転写物にパターンを転写するステップ、を有することを特徴とするデバイス製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−61214(P2011−61214A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−225103(P2010−225103)
【出願日】平成22年10月4日(2010.10.4)
【分割の表示】特願2005−55096(P2005−55096)の分割
【原出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】