説明

農作業機の耕耘制御装置

【課題】前記耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、例えば前記耕耘機が左右方向に傾斜しても、または耕耘幅方向に土の偏りがあっても、前記耕耘爪が耕起した土を均すための均平性能を維持できる農作業機の耕耘装置を提供するものである。
【解決手段】前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘装置において、可とう性の均平補助板を、前記耕耘機の耕耘爪が耕起した地面を均平にするための前記リヤカバーの鎮圧面側に配置し、前記均平補助板の基端側を前記リヤカバーに連結し、前記均平補助板の中間部を前記リヤカバーの鎮圧面に沿わせるように形成し、前記均平補助板の他端側を前記リヤカバーの端部から突出させたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ等の作業車両に牽引されたロータリ耕耘機の耕耘爪が耕起した土を均平にするための装置に係り、より詳しくは、前記耕耘爪が耕起した土を均平にするためのリヤカバーを配置した農作業機の耕耘制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のロータリ耕耘機は、耕耘深さを調節するため、前記作業車両にリンク機構を介して昇降動可能に連結されている。また、前記ロータリ耕耘機における耕耘爪の回転軌跡の上側を耕耘カバーにて覆う。前記耕耘カバーの後端部にはリヤカバーを連結している。そして、特許文献1に示されているように、前記ロータリ耕耘機の対車体高さを検出するリフトアームセンサと、前記ロータリ耕耘機の対地高さを検出する耕深センサとを備え、上下回動可能で所定圧力にて接地するリヤカバー、前記耕耘爪の耕耘深さの検出手段として利用する。そして、前記ロータリ耕耘機の耕耘深さの検出値が目標耕耘深さと一致するように、前記耕耘爪の耕耘深さを制御していた(耕耘深さ自動制御)。
【0003】
また、特許文献2に示されているように、長短2様のゴム垂れを、前記リヤカバーの下端に付け替え可能に取付けることも公知である。
【0004】
また、特許文献3に示されているように、草または藁などの残渣物を土中に埋め込むためのレーキを、前記リヤカバーの鎮圧面側に配置することも公知である。
【特許文献1】特開2000−41415号公報
【特許文献2】特開平9−182504号公報
【特許文献3】特開平5−184204号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記耕耘機は、鉄(線条バネ)製のレーキを、鉄板製の前記リヤカバーに配置し、草または藁などを前記レーキによって土中に押し込み、耕耘地面を前記リヤカバーによって均していた。そのため、例えば前記耕耘機の左右方向の傾斜、または耕耘幅方向の土の偏りなどにより、前記リヤカバーの接地圧(鎮圧力)が部分的に変化し、接地している部分と、接地していない部分とが、前記リヤカバーに生じたから、耕耘地面が、前記リヤカバーの不均一な均平作用によって仕上げられていた。土塊または凹凸などが多い圃場では、耕耘作業の仕上がりの均一性を損ない、前記リヤカバーの均平性能を維持できない等の問題があった。
【0006】
本発明の目的は、前記耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、例えば前記耕耘機が左右方向に傾斜しても、または耕耘幅方向に土の偏りがあっても、前記耕耘爪が耕起した土を均すための均平性能を維持できる農作業機の耕耘装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明の農作業機の耕耘制御装置は、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘装置において、可とう性の均平補助板を、前記耕耘機の耕耘爪が耕起した地面を均平にするための前記リヤカバーの鎮圧面側に配置し、前記均平補助板の基端側を前記リヤカバーに連結し、前記均平補助板の中間部を前記リヤカバーの鎮圧面に沿わせるように形成し、前記均平補助板の他端側を前記リヤカバーの端部から突出させたものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置において、進行方向に長尺な複数の突出部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記突出部の弾性係数を大きくするためのバネ材を、前記均平補助板に埋め込んだものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記突出部の厚みを、前記均平補助板の他端側の他の部分の厚みよりも厚くしたものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置において、耕耘地面の鎮圧力を前記耕耘機の耕耘幅方向に異ならせるための複数の凸部及び凹部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘装置において、可とう性の均平補助板を、前記耕耘機の耕耘爪が耕起した地面を均平にするための前記リヤカバーの鎮圧面側に配置し、前記均平補助板の基端側を前記リヤカバーに連結し、前記均平補助板の中間部を前記リヤカバーの鎮圧面に沿わせるように形成し、前記均平補助板の他端側を前記リヤカバーの端部から突出させたものであるから、例えば前記耕耘機が左右方向に傾斜しても、または耕耘幅方向に土の偏りがあっても、前記リヤカバーの端部から突出した前記均平補助板の他端側がこの可とう力によって耕耘地面に接地し、前記耕耘爪が耕起した土を均すための均平性能を維持できる。また、前記リヤカバーが前記均平補助板を介して耕耘地面に接地するから、前記均平補助板の可とう性変形が前記リヤカバーの回動の緩衝になり、前記リヤカバーが検出する耕耘深さが急激に変化するのを防止でき、凹凸が多い場所(枕地など)を耕耘しても、前記耕耘爪が圃場を耕耘する深さを所定深さに維持する耕耘深さ自動制御の性能を維持できるものである。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、進行方向に長尺な複数の突出部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものであるから、複数の条溝が前記突出部によって既耕耘地面の表面に形成され、雨水が前記条溝に流れて既耕耘地面の排水性を向上できる。また、例えば種子を既耕耘地面に散播した場合、前記種子が風雨によって移動しても、前記種子が前記条溝に入り込むから、前記種子が偏って集まるのを防止でき、前記種子を条播の状態に発芽させることができる。また、肥料(薬剤)を既耕耘地面に散布した場合、前記肥料(薬剤)が風雨によって移動しても、前記肥料(薬剤)が前記条溝に入り込み、前記肥料(薬剤)を既耕耘地面に略均等に施すことができるものである。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、前記突出部の弾性係数を大きくするためのバネ材を、前記均平補助板に埋め込んだものであるから、前記バネ材の弾力を利用して前記突出部の鎮圧力を任意に大きくでき、前記突出部の鎮圧力が土質または作業条件などによって不足するのを防止できる。前記均平補助板の均平性能を向上できるものである。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、前記突出部の厚みを、前記均平補助板の他端側の他の部分の厚みよりも厚くしたものであるから、バネ材などを利用することなく、前記突出部の鎮圧力を他の部分の鎮圧力よりも大きくできる。前記均平補助板の均平性能を向上できるものである。
【0016】
請求項5に係る発明によれば、耕耘地面の鎮圧力を前記耕耘機の耕耘幅方向に異ならせるための複数の凸部及び凹部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものであるから、前記耕耘爪からの土の放てき量が前記耕耘爪の放てき特性によって耕耘幅方向に異なっても、この影響を打ち消すため、前記均平補助板の鎮圧力を前記凸部及び凹部によって耕耘幅方向に変化させ、前記均平補助板の鎮圧力を前記耕耘爪の放てき特性に適応できる。例えば前記耕耘爪からの土の放てき量が多い場所に前記凸部を配置し、前記耕耘爪からの土の放てき量が少ない場所に前記凹部を配置し、前記凸部の土を前記凹部方向に移動でき、前記均平補助板の均平性能を向上できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、作業車両としての農作業用トラクタに適用した場合の図面について説明する。図1はトラクタの側面図、図2は同平面図、図3は油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図、図4は同平面説明図、図5は図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図、図6は同背面説明図、図7はトラクタの油圧回路図、図8は制御手段の機能ブロック図、図9は耕耘深さ自動制御のフローチャート、図10はリヤカバー及び均平補助板の側面説明図、図11は均平補助板の背面説明図、図12は均平補助板の拡大側面説明図、図13は図12の均平補助板のX−X線矢視断面図、図14は均平補助板の変形
構造を示す断面説明図である。
【0018】
図1乃至図4に示す如く、作業車両としてのトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成される。エンジン5はボンネット6にて覆われる。また、前記走行機体2の上面にはキャビン7が設置され、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが設置される。キャビン7の外側部には、オペレータが乗降するステップ10が設けられ、該ステップ10より内側で且つキャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
【0019】
また、図1乃至図4に示されるように、前記走行機体2は、前バンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部にボルトにて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成される。機体フレーム16の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して後車輪4及び前車輪3に伝達するためのミッションケース17が連結されている。この場合、後車輪4は、前記ミッションケース17に対して、当該ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18を介して取付けられている。
【0020】
図3及び図4に示されるように、前記ミッションケース17の後部における上面には、作業機としてのロータリ耕耘機24を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構20が着脱可能に取付けられている。ロータリ耕耘機24は、ミッションケース17の後部に、一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22からなる3点リンク機構を介して連結される。左右ロワーリンク21の前端側を、ミッションケース17の後部の左右側面にロワーリンクピン25を介して回動可能に連結する。トップリンク22の前端側は、作業機用昇降機構20の後部のトップリンクヒッチ26にトップリンクピン27を介して連結する。さらに、ミッションケース17の後側面に、前記ロータリ耕耘機24にPTO駆動力を伝達するためのPTO軸23が後向きに突出するように設けられている。
【0021】
図3及び図4及び図7に示されるように、油圧式の作業機用昇降機構20には、後述する単動形の昇降制御油圧シリンダ28にて回動させるための1対の左右リフトアーム29が設置されている。進行方向に向かって左側のロワーリンク21とリフトアーム29とが、左リフトロッド30を介して連結されている。進行方向に向かって右側のロワーリンク21とリフトアーム29とは、右リフトロッド31、及びそのロッド31の一部を形成する複動形の傾斜制御油圧シリンダ32、及びそのシリンダ32のピストンロッド33とを介して連結されている。
【0022】
図1に示すように、ロータリ耕耘機24における下リンクフレーム34の前端と左右一対のロワーリンク21とが、下ヒッチピン35aを介して連結され、トップリンク22の各後端側と上リンクフレーム34の前端側とが、上ヒッチピン34aを介して連結されている。
【0023】
図1、図2、図5及び図6に示すように、ロータリ耕耘機24は、横長筒状のメインビーム36と、メインビーム36の左右側端部にそれぞれ上端側が連結されたチェンケース37及び軸受板38と、チェンケース37及び軸受板38の下端側に左右両端部が回転自在に軸支された耕耘爪軸39と、耕耘爪軸39に放射状にて着脱可能に取付く複数の耕耘爪40と、耕耘爪40の回転軌跡の上方を覆うように配置された耕耘上面カバー41と、耕耘爪40の回転軌跡の左右側方を覆うように配置された左右耕耘サイドカバー42と、耕耘爪40の回転軌跡の後方を覆うように配置された耕耘リヤカバー43と、メインビーム36に前端側が取付けられて後方に長く伸びる耕深調節フレーム44と、上リンクフレーム34の後端側と耕深調節フレーム44の前後方向の中間部とに連結された伸縮調節可能な耕深調節軸45等からなる。
【0024】
なお、下リンクフレーム35はメインビーム36に一体的に連結され(図2及び図6参照)。トップリンク22は、ターンバックル22aの回転にて伸縮させて、そのリンク22の長さを変更調節可能となるように構成されている(図3及び図4参照)。上リンクフレーム34の前後方向の中間部は、耕深調節支点軸34bを介してメインビーム36に連結されている(図1参照)。耕深調節フレーム44の前端側をメインビーム36に連結する。耕深調節ハンドル45aの回転操作にて耕深調節軸45を伸縮させたときには、ロワーリンク21及びトップリンク22にて支持されるロータリ耕耘機24が前傾姿勢または後傾姿勢に変化して、耕耘爪40による耕耘深さが変更可能に構成されている。
【0025】
図1、図5及び図6に示されるように、メインビーム36の左右中央部には、PTO軸23からの駆動力を入力するためのギヤケース46が配置されている。PTO軸23と、ギヤケース46の前面側のPTO入力軸46aとを、両端に自在継手が備えられた伸縮自在な伝動軸46bを介して連結する。PTO軸23からの動力が、ギヤケース46に内蔵したベベルギヤ(図示省略)、メインビーム36に内蔵した回転軸(図示省略)、チェンケース37に内蔵したスプロケット及びチェン(図示省略)等を介して耕耘爪軸39に伝えられ、耕耘爪40を図1及び図5において反時計方向に回転させることになる。
【0026】
図5及び図6に示されるように、耕耘上面カバー41の後端部には、枢着軸47を介して耕耘リヤカバー43の前端側が連結されている。走行機体1の幅方向に長い耕耘上面カバー41の上面の後部には、後傾姿勢の一対の左右ハンガーフレーム48が立設されている。耕耘リヤカバー43の上面の後端側と左右ハンガーフレーム48とは1対の左右ハンガー機構49を介して上下動可能に連結されている。各ハンガーフレーム48の上端部には、受圧軸体48aが水平軸線(中心線)回りに回動可能に配置されている。
【0027】
各ハンガー機構49における細長い丸棒形のハンガーロッド50は、受圧軸体48aに水平軸線(中心線)と直交する方向に摺動可能に貫通しており、図5に示されるように、ハンガーロッド50の下端部は、支軸53を介して、耕耘リヤカバー43の後部上面のブラケット54に回動自在に連結されている。ハンガーロッド50の上端側には、下降規制ピン51が設けられ、受圧軸体48aと下降規制ピン51の間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の下降規制板52がハンガーロッド50の軸線方向に摺動可能に被嵌されている。また、ハンガーロッド50の下部側(支軸53より上側)には、上昇規制ピン55が配置され、受圧軸体48aと上昇規制ピン55との間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の上下座板56,57を介して、耕耘リヤカバー43に鎮圧力を付与するための鎮圧用圧縮バネ58が被嵌されている。
【0028】
この構成により、ロータリ耕耘機24が地表面から離れた高さに持上げられたときには、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに下方側に回動し、下降規制ピン51が下降規制板52に当接し、下降規制板52が受圧軸体49に当接し、耕耘リヤカバー43がこの後端側を最下降させた姿勢に維持されることになる。一方、ロータリ耕耘機24が耕地上面に降ろされて、耕耘爪40が着地しているときや、耕耘作業中では、耕耘リヤカバー43の後端側が、耕耘された耕土との接地圧にて枢着軸47回りに上方に回動することになる。また、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに上方に回動したときには、上昇規制ピン55及び下座板57を介して鎮圧用圧縮バネ58が圧縮されて、耕耘リヤカバー43の後端側の上方への回動が鎮圧用圧縮バネ58の付勢力にて規制されることになる。そのため、耕耘爪40から耕耘リヤカバー43の後方に排出される耕土量が制限されたり、耕土表面が耕耘リヤカバー43の移動にて均平に均されることになる。
【0029】
図7は本実施形態のトラクタ1の油圧回路100を示し、エンジン5の回転力により作動する作業機用油圧ポンプ101を備える。作業機用油圧ポンプ101は、作業機用昇降機構20における昇降制御油圧シリンダ28に作動油を供給制御するための電磁比例弁構造の上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103と、傾斜制御油圧シリンダ32に作動油を供給制御するための傾斜制御電磁弁104とに、分流弁105を介して接続している。昇降制御油圧シリンダ28の作動油の圧力を電気的信号に変換して検出するためのダイヤフラム式油圧センサ106と、昇降制御油圧シリンダ28の作動油の温度を電気的信号に変換して検出するための熱電対式油温センサ107とを備える。この油圧回路100には、図7に示すように、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルクーラ、オイルフィルタ等を備えている。
【0030】
次に、本実施形態のロータリ耕耘機24の耕耘制御(左右方向の傾斜角度制御、耕耘爪40の耕耘深さ制御)について説明する。図8は、ロータリ耕耘機24の耕耘制御手段の機能ブロック図であり、制御プログラムを記憶したROMと各種データを記憶したRAMとを備えたマイクロコンピュータ等の耕耘制御コントローラ110は、電源印加用キースイッチ111を介してバッテリ112に接続される。キースイッチ111は、エンジン5を始動するためのスタータ113に接続される。
【0031】
また、図8に示されるように、耕耘制御コントローラ110には、エンジン5の回転を制御する電子ガバナコントローラ114が接続されている。電子ガバナコントローラ114には、エンジン5の燃料を調節するガバナ115と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ116とが接続される。ガバナ115に設けた燃料調節ラック(図示省略)が、手動操作するスロットルレバー117にて位置調節される。一方、スロットルレバー117の回動位置をスロットルポテンショメータ118にて検出し、その検出値に基づいて、エンジン5の回転数が設定されたとき、電子ガバナコントローラ114からの信号にてスロットルレバー117の設定回転数とエンジン5の回転数が一致するように、ガバナ115の燃料調節ラックが、スロットルソレノイド119を介して自動的に位置調節され、負荷変動などによってエンジン5の回転が変化するのを防ぐ、換言すると、負荷の変動に拘らずエンジン5の回転数が略一定回転を保持するように構成されている。
【0032】
さらに、耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、入力系の各種センサ及びスイッチ類、即ち、トラクタ1の左右方向の傾斜角を検出する振子式のローリングセンサ120と、トラクタ1が左右方向に傾動開始したときの角速度を検出するガスレート式のローリングジャイロセンサ121と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の相対的な左右方向の傾斜角を検出するポテンショメータ型の作業機ポジションセンサ122と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の左右方向の相対傾斜角をオペレータが設定する傾斜設定ダイヤル123と、耕耘爪40の耕耘深さ変動にて変化する耕耘リヤカバー43の回動角度を検出するポテンショメータ型のリヤカバーセンサ124と、リヤカバーセンサ124の出力から限定された帯域の信号出力を取出すローパスフィルタまたはノッチフィルタ等のフィルタ125と、耕耘爪40の耕耘深さをオペレータが設定する耕深設定ダイヤル126と、前後車輪3,4の回転速度(走行速度)を検出するための車速センサ127と、リフトアーム29の回動角度を検出するポテンショメータ型のリフト角センサ129とが接続されている。
【0033】
耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、出力系の各種電磁弁、即ち、上昇制御電磁弁102と、下降制御電磁弁103と、傾斜制御電磁弁104とが接続されている。そして、上昇制御電磁弁102または下降制御電磁弁103のいずれかを切換えて、昇降制御油圧シリンダ28を作動させ、耕耘爪40の耕耘深さが耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値になるように、耕耘爪40の耕耘深さを自動的に制御するための耕耘深さ自動制御が実行されることになる。一方、ローリングジャイロセンサ121の検出結果と、ローリングセンサ120の検出結果に基づき、傾斜制御電磁弁104を切換えて、ロータリ耕耘機24の左右方向の傾斜角を自動的に制御する傾斜角自動制御が実行されることになる。
【0034】
本実施形態では、図1及び図2及び図8に示されるように、運転部(キャビン)7内の操縦座席8の前方の床板59から突出する操縦コラム60上に丸ハンドル型の操縦ハンドル9が配置され、操縦コラム60より右方にスロットルレバー117と左右ブレーキペダル61とが配置されている。また、操縦コラム60より左方にクラッチペダル62が配置されている。操縦座席8の右側コラム上には、作業機昇降レバー63と、PTO変速レバー64と、傾斜設定ダイヤル123と、耕深設定ダイヤル126とが配置されている。操縦座席8の左側コラム上には走行変速レバー65が配置されている。操縦座席8の左側コラムの前にはデフロックペダル66が配置されている。操縦座席8の後方側で、作業機用昇降機構20の上面側には、ローリングセンサ120と、ローリングジャイロセンサ121とが配置されている。また、図2及び図5に示されるように、耕耘上面カバー41の後部の上面には、リヤカバーセンサ124が配置されている。耕耘リヤカバー43と、リヤカバーセンサ124とを、センサアーム67及びセンサリンク68等を介して連結する。
【0035】
一方、図1及び図2及び図5に示されるように、耕耘機24の耕深調節フレーム44には、散播用の播種機70を、肥料(薬剤)用の散布機(図示省略)と、交換可能に配置している。播種機70は、種子を入れるタンク71と、タンク71の種子を定量送出する繰出ローラ部72と、繰出ローラ部72の繰出ローラ73を駆動する電動モータ74からなる。タンク71の種子を、繰出ローラ部72から、リヤカバー43の後方側の既耕耘地面に散播することになる。なお、肥料(薬剤)用の散布機(図示省略)を耕深調節フレーム44に配置した場合、散布機の肥料(薬剤)を、リヤカバー43の後方側の既耕耘地面に散布することになる。
【0036】
他方、図10乃至図13に示されるように、前記耕耘機24の耕耘爪40が耕起した地面を均平にするためのリヤカバー43の鎮圧面側には、可とう性の合成樹脂製の均平補助板75を配置する。均平補助板75の左右幅(耕耘幅方向の幅)は、リヤカバー43の左右幅と略等しい。均平補助板75の基端側は、リヤカバー43のホルダ43aにボルト76を介して締結する。均平補助板75の中間部は、リヤカバー43の円弧形の鎮圧面に沿わせるように、リヤカバー43と相似した円弧形に形成する。均平補助板75の円弧の半径を、リヤカバー43の円弧の半径よりも大きく形成する。均平補助板75が接地していない場合、均平補助板75の基端側がリヤカバー43に密着し、図12の仮想線に示されるように、均平補助板75の中間部がリヤカバー43の鎮圧面から離れることになる。一方、均平補助板75が接地した場合、均平補助板75が接地圧にて略一定角度θだけ撓み、図12の実線に示されるように、均平補助板75の中間部がリヤカバー43の鎮圧面に接着することになる。
【0037】
図11に示されるように、均平補助板75の他端側(リヤカバー43の後端側に対向する部位)は、リヤカバー43の後端部から突出させる。リヤカバー43端部から突出した均平補助板75の他端側の端部には、凹部としての半円形の複数の切欠き部75aと、凸部としての三角柱形の複数の突出部75bとを、交互に形成する。一方、均平補助板75を樹脂成形加工するときに、板バネ77を均平補助板75に埋め込む。板バネ77の一端側を突出部75bに埋め込む。突出部75bの三角柱形の底面の幅に比べ、板バネ77の幅を若干小さく形成する。一方、板バネ77の他端側を均平補助板75の基端部に延長させる。
【0038】
図11及び図12に示されるように、進行方向に長尺な複数の突出部75bを、均平補助板75の他端側で、耕耘機24の耕耘幅方向に適宜間隔に形成する。突出部75bの弾性係数を大きくするためのバネ材としての板バネ77を、均平補助板に埋め込んでいる。均平補助板75は、その固有の弾性力と、板バネ77の弾性力とで、耕耘地面に圧着することになる。均平補助板75が耕耘地面に接地した場合、突出部75b側の土が、突出部75bの鎮圧力によって、切欠き部75aの移動跡側に押されることになる。なお、本実施例では、バネ材として、板バネ77を設けたが、板バネ77に代えて、複数本を一組としてまたは単独で、線条バネをバネ材として均平補助板に埋め込んでもよい。
【0039】
図11に示されるように、耕耘地面の鎮圧力を前記耕耘機24の耕耘幅方向に異ならせるための複数の凸部としての突出部75b及び凹部としての切欠き部75aを、前記均平補助板75の他端側で、前記耕耘機24の耕耘幅方向に適宜間隔に形成する。耕耘爪軸39に配列した複数の耕耘爪40の耕耘幅方向の土の放てき特性に応答して、切欠き部75aと突出部75bを配置する。即ち、耕耘爪40からの土の放てき量が多い場所には突出部75bが配置され、耕耘爪40からの土の放てき量が少ない場所には切欠き部75aが配置される。その結果、耕耘爪40からの土の放てき量が耕耘爪40の放てき特性によって耕耘幅方向に異なっても、この影響を打ち消すため、均平補助板75の鎮圧力を突出部75b(凸部)及び切欠き部75a(凹部)によって耕耘幅方向に変化させ、均平補助板75の鎮圧力を耕耘爪40の放てき特性に適応できる。例えば耕耘爪40からの土の放てき量が多い場所に突出部75bを配置し、耕耘爪40からの土の放てき量が少ない場所に切欠き部75aを配置し、突出部75bの土を切欠き部75a方向に移動でき、均平補助板の均平性能を向上できることになる。
【0040】
また、図12に示されるように、突出部75bの鎮圧力が切欠き部75a側に比べて大きいから、突出部75b(凸部)が通過した既耕耘地面Grの表面には、突出部75bの鎮圧によって条溝Gdが形成される。複数の条溝Gdが複数の突出部75bによって既耕耘地面Grの表面に形成され、雨水が条溝Gdに流れて既耕耘地面Grの排水性を向上できる。また、播種機70を作動して、野菜などの種子を既耕耘地面Grに散播した場合、その種子が風雨によって移動しても、その種子が条溝Gdに入り込むから、その種子が偏って集まるのを防止でき、その種子を条播の状態に発芽させることができる。また、散布機(図示省略)を作動して、肥料(薬剤)を既耕耘地面Grに散布した場合、その肥料(薬剤)が風雨によって移動しても、その肥料(薬剤)が条溝Gdに入り込み、その肥料(薬剤)を既耕耘地面Grに略均等に施すことができることになる。
【0041】
図14を参照して、均平補助板75の変形構造を説明する。図14に示されるように、突出部75bの厚みDrを、均平補助板75の他の部分(隣接した突出部75bを連結する部分)の厚みDsよりも厚く形成した場合、突出部75bの弾性力を他の部分に比べて大きくすることができる。したがって、バネ材(板バネ77)などを特別に利用することなく、前記突出部75bの鎮圧力を他の部分の鎮圧力よりも大きくすることができる。板バネ77を均平補助板75に埋め込まなくても、図12の均平補助板75と同様に、均平補助板75の均平性能を向上できることになる。
【0042】
次に、耕耘深さ自動制御のフローチャート(図9)を参照しながら、ロータリ耕耘機24の耕耘制御態様を説明する。
【0043】
ロータリ耕耘機24を、ロワーリンク21及びトップリンク22を介してトラクタ1の後側に昇降可能に連結し、トラクタ1のエンジン5が始動され、自動制御作動(図示しない自動制御スイッチのON操作)中は、耕深設定ダイヤル126値が読み込まれる(S1)。また、リヤカバーセンサ124値と、車速センサ127値とを読み込む(S2)。
【0044】
リヤカバーセンサ124値から、耕耘爪40の耕耘深さを演算する一方、リヤカバーセンサ124値と車速センサ127値とから、耕耘深さ自動制御の制御速度を演算する(S3)。
【0045】
そして、リフト角センサ129値を読み込み(S4)、耕耘機24の対本機高さが連続した耕耘高さである場合、耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致するか否かを判断する(S5)。
【0046】
上述のステップ3にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致していないときには(S5;no)、耕耘深さ制御を実行する(S6)。上昇制御電磁弁102、または下降制御電磁弁103のいずれかを、耕耘爪40の耕耘深さを修正する方向に作動させ、昇降制御油圧シリンダ28を上昇動作または下降動作させ、耕耘爪40の耕耘深さを修正する。
【0047】
一方、上述のステップ3にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値と一致した場合(S5;yes)、上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103を中立位置に維持して(S7)、昇降制御油圧シリンダ28を停止させる。
【0048】
上記の記載並びに図10及び図12などから明らかなように、前車輪3及び後車輪4にて走行自在に支持された作業車両1に、耕耘機24をリンク機構としてのロワーリンク21及びトップリンク22を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機24を昇降動する昇降制御アクチュエータとしての昇降制御油圧シリンダ28と、前記耕耘機24のリヤカバー43の回動角度を検出するリヤカバーセンサ124と、前記昇降制御アクチュエータ28を作動させる耕耘制御手段としての耕耘制御コントローラ110とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、可とう性の均平補助板75を、前記耕耘機24の耕耘爪40が耕起した地面を均平にするための前記リヤカバー43の鎮圧面側に配置し、前記均平補助板75の基端側を前記リヤカバー43に連結し、前記均平補助板75の中間部を前記リヤカバー43の鎮圧面に沿わせるように形成し、前記均平補助板75の他端側を前記リヤカバー43の端部から突出させたものであるから、例えば前記耕耘機24が左右方向に傾斜しても、または耕耘幅方向に土の偏りがあっても、前記リヤカバー43の端部から突出した前記均平補助板75の他端側がこの可とう力によって耕耘地面に接地し、前記耕耘爪4043が耕起した土を均すための均平性能を維持できる。また、前記リヤカバーが前記均平補助板75を介して耕耘地面に接地するから、前記均平補助板75の可とう性変形が前記リヤカバー43の回動の緩衝になり、前記リヤカバー43が検出する耕耘深さが急激に変化するのを防止でき、凹凸が多い場所(枕地など)を耕耘しても、前記耕耘爪40が圃場を耕耘する深さを所定深さに維持する耕耘深さ自動制御の性能を維持できるものである。
【0049】
上記の記載並びに図12などから明らかなように、進行方向に長尺な複数の突出部75bを、前記均平補助板75の他端側で、前記耕耘機24の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものであるから、複数の条溝Gdが前記突出部75bによって既耕耘地面Grの表面に形成され、雨水が前記条溝Gdに流れて既耕耘地面Grの排水性を向上できる。また、例えば種子を既耕耘地面Grに散播した場合、前記種子が風雨によって移動しても、前記種子が前記条溝Gdに入り込むから、前記種子が偏って集まるのを防止でき、前記種子を条播の状態に発芽させることができる。また、肥料(薬剤)を既耕耘地面Grに散布した場合、前記肥料(薬剤)が風雨によって移動しても、前記肥料(薬剤)が前記条溝Gdに入り込み、前記肥料(薬剤)を既耕耘地面Grに略均等に施すことができるものである。
【0050】
上記の記載並びに図13などから明らかなように、前記突出部75bの弾性係数を大きくするためのバネ材としての板バネ77を、前記均平補助板75に埋め込んだものであるから、前記バネ材77の弾力を利用して前記突出部75bの鎮圧力を任意に大きくでき、前記突出部75bの鎮圧力が土質または作業条件などによって不足するのを防止できる。前記均平補助板75の均平性能を向上できるものである。
【0051】
上記の記載並びに図14などから明らかなように、前記突出部75bの厚みDrを、前記均平補助板75の他端側の他の部分の厚みDsよりも厚くしたものであるから、バネ材77などを利用することなく、前記突出部75bの鎮圧力を他の部分の鎮圧力よりも大きくできる。前記均平補助板75の均平性能を向上できるものである。
【0052】
上記の記載並びに図11などから明らかなように、耕耘地面の鎮圧力を前記耕耘機24の耕耘幅方向に異ならせるための複数の凸部としての突出部75b及び凹部としての切欠き部75aを、前記均平補助板75の他端側で、前記耕耘機24の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したものであるから、前記耕耘爪40からの土の放てき量が前記耕耘爪40の放てき特性によって耕耘幅方向に異なっても、この影響を打ち消すため、前記均平補助板75の鎮圧力を前記凸部75b及び凹部75aによって耕耘幅方向に変化させ、前記均平補助板75の鎮圧力を前記耕耘爪40の放てき特性に適応できる。例えば前記耕耘爪40からの土の放てき量が多い場所に前記凸部75bを配置し、前記耕耘爪40からの土の放てき量が少ない場所に前記凹部75aを配置し、前記凸部75bの土を前記凹部75a方向に移動でき、前記均平補助板75の均平性能を向上できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図である。
【図4】同平面説明図である。
【図5】図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図である。
【図6】同背面説明図である。
【図7】トラクタの油圧回路図である。
【図8】制御手段の機能ブロック図である。
【図9】耕耘深さ自動制御のフローチャートである。
【図10】リヤカバー及び均平補助板の側面説明図である。
【図11】均平補助板の背面説明図である。
【図12】均平補助板の拡大側面説明図である。
【図13】図12の均平補助板のX−X線矢視断面図である。
【図14】均平補助板の変形構造を示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1トラクタ(作業車両)
3前車輪
4後車輪
21ロワーリンク(リンク機構)
22トップリンク(リンク機構)
24ロータリ耕耘機
28昇降制御油圧シリンダ(昇降制御アクチュエータ)
40耕耘爪
43リヤカバー
75均平補助板
75a切欠き部(凹部)
75b突出部(凸部)
77板バネ(バネ材)
110耕耘制御コントローラ(耕耘制御手段)
124リヤカバーセンサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、
前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘装置において、
可とう性の均平補助板を、前記耕耘機の耕耘爪が耕起した地面を均平にするための前記リヤカバーの鎮圧面側に配置し、
前記均平補助板の基端側を前記リヤカバーに連結し、前記均平補助板の中間部を前記リヤカバーの鎮圧面に沿わせるように形成し、前記均平補助板の他端側を前記リヤカバーの端部から突出させたことを特徴とする農作業機の耕耘制御装置。
【請求項2】
進行方向に長尺な複数の突出部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したことを特徴とする請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項3】
前記突出部の弾性係数を大きくするためのバネ材を、前記均平補助板に埋め込んだことを特徴とする請求項2に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項4】
前記突出部の厚みを、前記均平補助板の他端側の他の部分の厚みよりも厚くしたことを特徴とする請求項2に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項5】
耕耘地面の鎮圧力を前記耕耘機の耕耘幅方向に異ならせるための複数の凸部及び凹部を、前記均平補助板の他端側で、前記耕耘機の耕耘幅方向に適宜間隔に形成したことを特徴とする請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−6821(P2007−6821A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−193798(P2005−193798)
【出願日】平成17年7月1日(2005.7.1)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】