説明

録画再生装置

【課題】記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明を複数個備え、この照明の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することにある。
【解決手段】コンテンツ記録再生部と、複数の発光単位を線状に配置した表示部と、発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能な発光信号出力部と、コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得部と、取得した記録再生情報に応じて発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光信号出力部を制御する第一制御部とを有する録画再生装置を提供する。また、第一制御部に代えて、発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように発光信号出力部を制御する第二制御部とを有する録画再生装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画再生装置に関し、特に、再生位置、録画残量などの記録媒体の状況を表示するために発光単位の発光を制御する手段を有する録画再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオテープを記録媒体とする従来の録画再生装置(ビデオテープレコーダー)においては、記録媒体であるビデオテープのカセットに設けられたのぞき窓からテープの巻き取り量を直接視認することが可能であったため、ユーザは、簡単にテープの再生位置や録画残量などを確認することができた。例えば、特許文献1においても、従来技術としてこのようなことが記載されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭60‐89884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、近年普及しつつあるいわゆるディスクメディア(CD‐R、DVD‐RAM、HDD、Blu‐ray Discなど)を使用したレコーダーでは、メディアの読み取り乃至書き込み方式の変化により、記録媒体の再生位置や録画残量を外部から直接視認することにより確認することは困難になった。このため、ユーザにとって、あたかもビデオテープのカセットに設けられたのぞき窓の代わりをなすような、記録媒体の再生位置や録画残量を視覚的に容易に確認する方法が求められるところであるが、これまでかかる方法は存在していなかった。
【0004】
そこで、本発明の解決すべき課題は、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明を複数個備え、この照明の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、本発明のうち、第一の発明は、コンテンツ記録再生部と、複数の発光単位を線状に配置した表示部と、発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能な発光信号出力部と、コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得部と、取得した記録再生情報に応じて発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光信号出力部を制御する第一制御部とを有する録画再生装置を提供する。
また、第二の発明は、第一の発明を基礎とし、記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する第一残容量情報取得手段を有し、第一制御部は、取得した残容量情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツ記録再生部の全体容量と記録可能残容量との比を示すための制御をする第一残容量表示制御手段を有する録画再生装置を提供する。
また、第三の発明は、第一又は第二の発明を基礎とし、記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する第一再生位置情報取得手段を有し、第一制御部は、取得した再生位置情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツの全体再生時間と現在までの再生時間との比を示すための制御をする第一再生位置表示制御手段を有する録画再生装置を提供する。
また、第四の発明は、コンテンツ記録再生部と、複数の発光単位を線状に配置した表示部と、発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能な発光信号出力部と、コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得部と、発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように発光信号出力部を制御する第二制御部とを有する録画再生装置を提供する。
また、第五の発明は、第四の発明を基礎とし、記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する第二残容量情報取得手段を有し、第二制御部は、取得した残容量情報に基づいて発光させる発光単位が記録可能残容量を示すように制御をする第二残容量表示制御手段を有する録画再生装置を提供する。
また、第六の発明は、第四又は第五の発明を基礎とし、記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する第二再生位置情報取得手段を有し、第二制御部は、取得した再生位置情報に基づいて発光させる発光単位が再生位置を示すように制御をする第二再生位置表示制御手段を有する録画再生装置を提供する。
また、第七の発明は、第一から第六のいずれか一の発明を基礎とし、表示部に配置されている発光単位の数は60の約数のうち1を除くいずれかに等しい数である録画再生装置を提供する。
また、第八の発明は、第一から第七のいずれか一の発明を基礎とし、記録再生部は、目視にて記録済み媒体部分を判別できないメディアである不可視メディア手段を利用するものである録画再生装置を提供する。
また、第九の発明は、コンテンツ記録再生ステップと、コンテンツの記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得ステップと、取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光単位毎に発光信号にて発光させるように制御する第一制御ステップと、前記第一制御ステップにての制御に従い発光単位を発光させる発光信号出力ステップとを有する録画再生方法を提供する。
また、第十の発明は、コンテンツ記録再生ステップと、コンテンツの記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得ステップと、取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように制御する第二制御ステップと、前記第二制御ステップにての制御に従い発光単位を発光させる発光信号出力ステップとを有する録画再生方法を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明を複数個備え、この照明の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、請求項7、請求項8、請求項9などに関し、実施例2は主に請求項2などに関し、実施例3は主に請求項3などに関し、実施例4は主に請求項4、請求項10などに関し、実施例5は主に請求項5などに関し、実施例6は主に請求項6などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
【実施例1】
【0008】
<概要>
本実施例の録画再生装置は、線状に配置された複数の発光単位を例えば装置本体の前面パネルに備え、発光単位毎に発光させることが可能なようにして発光単位の全体と部分との比を識別可能にし、これによって記録媒体の再生位置や録画残量などを表示できるようにしたものである。
【0009】
図1は、本実施例の録画再生装置の前面パネル部分の外観の一例を示す図である。本図の例では、録画再生装置0100の前面に、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するために線状に配置された複数の発光単位として一直線上に配置された6個のLED(Light Emitting Diode)発光体0111〜0116が備えられている。なお、このLED発光体は、例えば複数のLEDランプによって構成され、色が変えられるようになっている。
【0010】
本図は、LED発光体の点灯内容によって例えば再生中の1個のコンテンツ内における現在の再生位置を示している状態である。本図の例は、6個のLED発光体全体で当該コンテンツの再生所要時間の全体を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している。即ち、各発光体が同じ時間割合を示している。
【0011】
また、本図の例では、左から4番目のLED発光体0114が青色に発光しており(図中斜線は青色で発光していることを表す。他図においても同様である
)、その余の5個のLED発光体0111〜0113、0115、0116が白色に発光している。この例では、発光している発光体全体の数(本例では6個)がコンテンツ全体の再生所要時間を示し、青色で発光している発光体(本例では左から4個目の発光体)が現在の再生位置をコンテンツ全体の再生所要時間に対する相対的な位置で示している。具体的には、全体の3/6の再生が既に終了し、現在の再生位置が当該コンテンツ全体の3/6超4/6以下の位置にあることを示しており、例えば再生所要時間が60分のコンテンツであれば、現在再生開始から30分超40分以下の位置にあるコンテンツ部分が再生されていることを示している。
【0012】
<構成>
(録画再生装置)
図2は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本図に示すように、「録画再生装置」0200は、「コンテンツ記録再生部」0210と、「表示部」0220と、「発光信号出力部」0230と、「記録再生情報取得部」0240と、「第一制御部」0250とからなる。
「録画再生装置」は、上の各機能を有するものであればよく、特に限定はされない。ただし、従来のビデオテープのカセットに設けられたのぞき窓のように記録媒体の再生位置や録画残量を視覚的に容易に確認することができる録画再生装置を提供するという本発明の解決課題に照らせば、本発明の録画再生装置として主に想定されているのは、ビデオテープレコーダー以外の録画再生装置である。つまり、記録媒体を直接視認することでは再生位置や録画残量を確認することが困難な録画再生装置が広く想定される。例えば、HDD(Hard Disk Drive)レコーダーや、CD(Compact Disc)レコーダー、DVD(Digital Video Disc)レコーダー、BD(Blu‐ray Disc)レコーダー、HD DVD(High Definition DVD)レコーダー、フラッシュメモリなどが該当する。
【0013】
なお、以下に記載する本録画再生装置の機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(ハードディスクや不揮発性メモリ、CDやDVDどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のI/Oポート、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、情報入力に利用されるユーザーインターフェースなどが挙げられる。
【0014】
そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、インターフェースを介して入力されメモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。また、この発明は録画再生装置として実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
【0015】
(コンテンツ記録再生部)
「コンテンツ記録再生部」は、コンテンツの記録・再生を行うように構成される。「コンテンツ」は映像情報を含むものであれば、映像情報のみであっても、音声情報等を含むものであってもよい。また、映像は動画であっても静止画であってもよく、あるいはその双方を含むものであってもよい。
【0016】
コンテンツの記録・再生は、公知技術を用いて行われる。従って、詳細な説明は省略するが、例えばアナログ放送コンテンツの録画・再生の場合であれば、放送波で放送されるコンテンツをチューナーを介して受信し、信号処理回路によって所定の信号処理を施すとともにエンコーダによりエンコードを行って記憶装置(記録媒体)に記録し、あるいは記録された映像情報、音声情報などを読み出し、デコーダによるデコード後にディスプレイ、スピーカ等から出力することで再生を行うという方法が用いられる。なお、エンコード/デコードは専用のハードウェアエンコーダ/デコーダを用いたハードウェア処理を用いても良いし、汎用回路によるソフトウェア処理を用いてもよい。あるいは、コンテンツがデジタル放送やリムーバブルメディアに記録済みのMPEGなどのストリームの場合には、信号処理回路による信号処理の後デコードを行わずに記憶装置(記録媒体)に記録し、再生するという方法を用いてもよい。
【0017】
(表示部)
「表示部」は、複数の発光単位を線状に配置したものであり、この発光単位の点灯内容によって記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するためのものである。
【0018】
「発光単位」の種類には特に限定はなく、LEDのほか、例えば有機EL(Electro Luminescence)、無機EL、FL(Fluorescent Lamp)などが考えられる。これを複数配置するのは、その全体を発光させたり一部を発光させたりして発光単位の全体と部分との比を識別可能にすることによって再生位置や録画残量などを表示できるようにするためである。発光単位の数も複数であればよく特に限定はない。ただし、視覚的な確認の容易性の観点からはある程度数を限定した方が好ましく、逆に再生位置等をある程度詳細に示すという観点からは相当程度の数を配置する方が好ましい。また、コンテンツの録画時間や再生時間が60分を単位とすることが多いことから、このような時間を表現する上で便利な数とすることが好ましい。かかる観点から、表示部に配置されている発光単位の数は、60の約数のうち1を除くいずれかに等しい数であることが好ましい。具体的には、発光単位の数が2、3,4、5、6、10、12、15、20、30又は60のいずれかであるものが該当する。図1に示した発光単位の数の「6」は、かかる観点からの好適な一例である。
【0019】
また、発光単位を線状に配置するのは、例えば再生所要時間全体のうちどの程度の割合まで再生が済んだかとか、どの程度録画残量があるかといったことを、線状配置を時間軸に見立てることによって視覚的に容易に認識できる形で表現できるようにするためである。かかる観点からは、一直線上に配置したもの又は円状に配置したものが好適である。ただし、これらに限定されず、円状以外の曲線状(例えば波状)に配置したものであってもよい。
【0020】
なお、各発光単位は、ユーザによる視覚的な確認を容易にするため、隣接する発光単位間にクロストークが発生しないようなものであることが望ましい。
【0021】
(表示の具体例(1))
次に、この発光単位の点灯内容によって記録媒体の再生位置や録画残量などを具体的に表示した例について説明する。
【0022】
図3は、発光単位の具体的な表示の一例であり、図1の例と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。本図の例も、記録媒体の再生位置を表示する場合の例であり、また、6個のLED発光体全体で1個のコンテンツの再生所要時間の全体を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している例である。
【0023】
このうち、図3(a)は、再生開始時におけるLED発光体の点灯状態を示したものであり、その後、再生の進行につれて、LED発光体の点灯状態は順次図3(b)、(c)、(d)、(e)に示す状態に移行していく。まず、再生開始のために記録媒体が録画再生装置に装着されて再生コンテンツが選択されると、図3(a)に示すように、6個のLED発光体0311〜0316全てが白色に発光する。既述のように、これが1個のコンテンツの再生所要時間の全体を示している。次に、再生ボタンの押下などによってコンテンツの再生が開始されると、図3(b)に示すように、左端の1個のLED発光体0311が青色に発光する。これにより当該コンテンツの再生位置が再生所要時間全体中に占める割合で示される。本例では、1個のLED発光体が全体の再生所要時間の1/6を示しているので、当該コンテンツの冒頭から再生所要時間の1/6に当たる位置までの間を再生している間は、左端のLED発光体が青色で発光する。仮に当該コンテンツの再生所要時間が60分であれば、再生開始時から10分後までの間左端のLED発光体が青色で発光することになる。
【0024】
次に、再生が進行して、再生所要時間の1/6を超えて2/6までの間を再生しているときは、図3(c)に示すように左端のLED発光体0311は白色の発光に戻り、代わって左から2番目のLED発光体0312が青色で発光する。仮に当該コンテンツの再生所要時間が60分であれば、再生開始から10分を超えて20分後までの間当該左から2番目のLED発光体が青色で発光することになる。
【0025】
図示は省略するが、同様にしてその後も再生所要時間の1/6を経過するごとに、青色に発光するLED発光体の位置が一つずつ右に移行して行き、その余のLED発光体が白色で発光する。そして、再生所要時間の5/6を超える部分を再生中は、図3(d)に示すように右端のLED発光体0316が青色で発光し、再生終了によって、図3(e)に示すように全てのLED発光体0311〜0316が白色の発光に戻る(あるいは全てのLED発光体が消灯するようにしてもよい)。
【0026】
このような表示方法によれば、青色に発光しているLED発光体が白色で発光している全てのLEDの中で占める相対的位置から、再生所要時間全体のうちどの再生位置を再生中であるかを、例えば青色に発光しているLED発光体の位置が2/6であれば再生所要時間全体の1/6〜2/6の位置を再生中であるといった形で、視覚的に容易に知ることができる。
【0027】
(表示の具体例(2))
【0028】
図4は、発光単位の具体的な表示の別の一例であり、図3と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。またやはり同様に、記録媒体の再生位置を表示する場合の例であり、6個のLED発光体全体で1個のコンテンツの再生所要時間の全体を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している例である。
【0029】
ただし、図3の例と異なり、本図の例は、一旦青色に発光したLED発光体は、その後再生が進行して右隣のLED発光体が青色で発光するに至っても白色の発光には戻らずにその後も青色で発光し続けるようにしたものである。このうち図4(c)は、図3(c)と同じ状態、即ち、再生所要時間の1/6から2/6までの間を再生している状態を示す。この場合、図3(c)の例と異なり、再生開始時から1/6までの間を再生しているときに青色で発光していた左端のLED発光体0411は白色の発光に戻らず、左から2番目のLED発光体0412とともに青色で発光し続ける。仮に当該コンテンツの再生所要時間が60分であれば、再生開始10分後から20分後までの間当該左端及び左から2番目のLED発光体が青色で発光することになる。
【0030】
図示は省略するが、同様にしてその後も再生所要時間の1/6を経過するごとに、それまで青色で発光していたLED発光体の右隣のLED発光体が青色の発光を開始する。つまり、本例では、再生の進行とともに、青色で発光するLED発光体の数が一つずつ増えていき、これら青色で発光するLED発光体のうち一番右のLED発光体が再生位置を示すことになる。そして、再生所要時間の5/6から最後までを再生中は、図4(d)に示すように全てのLED発光体が青色で発光し、再生終了によって、図4(e)に示すように全てのLED発光体が白色の発光に戻る(あるいは全てのLED発光体が消灯するようにしてもよい)。
【0031】
また、図4に示す発光形態においては、現在再生中である位置を明確にするため、例えば図4(b)であれば、LED発光体0412が明滅点灯するよう構成しても良い。
【0032】
このような表示方法によっても、青色に発光しているLED発光体のうち一番右の発光体が全てのLEDの中で占める相対的位置から、再生所要時間全体のうちどの再生位置を再生中であるかを視覚的に容易に知ることができる。
【0033】
(表示の具体例(3))
【0034】
図5は、発光単位の具体的な表示のさらに別の一例であり、図3、図4と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。またやはり同様に、記録媒体の再生位置を表示する場合の例であり、6個のLED発光体全体で1個のコンテンツの再生所要時間の全体を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している例である。
【0035】
本図の例は、図3の例と同様に、再生位置を示すLED発光体だけが青色で発光し、未だ再生位置が到来していない部分のLED発光体が白色で発光するものであるが、図3の例と異なり、再生位置を過ぎた部分のLED発光体は白色に戻らず、消灯するようにしたものである。図5(c)は、図3(c)と同じ状態、即ち、再生所要時間の1/6から2/6までの間を再生している状態を示す。この場合、図3(c)の例と異なり、再生開始時から1/6までの間を再生しているときに青色で発光していた左端のLED発光体0511は白色の発光に戻らず、消灯する。
【0036】
このような表示方法によっても、青色に発光しているLED発光体が全てのLEDの中で占める相対的位置から、再生所要時間全体のうちどの再生位置を再生中であるかを視覚的に容易に知ることができる。
【0037】
なお、以上の図3から図5を用いた説明では、1個のコンテンツの再生所要時間の全体を最初に白色で発光させることで示し、再生位置を青色で発光させることで示す例で説明したが、このように再生所要時間の全体と再生位置とを異なる二色で示すことが、視覚的な識別の容易性の観点から望ましい。ただし、二色による表示による区別以外の方法でもよく、例えば一色の常時点灯と点滅によって区別するようにしてもよい。
【0038】
また、図1にある例のように一の発光単位群によって、再生時の再生位置と録画時の録画残量の双方を、より明確に識別可能に示す場合には、例えば以下のような発光とする例が挙げられる。すなわち再生時には全LED発光体を白色に点灯させた状態で再生所要時間の全体を表し、「左から」青色にLED発光体単位で点灯を行うことでその再生位置を表す。一方、記録時には全LEDを消灯させた状態で記録媒体の全容量を示し、「右から」LED発光体単位で消灯を行うことでその録画残量を表す、という具合である。あるいは、発光体の発光色を再生時は青色、記録時は赤色といった具合に変えることで両者を区別可能に構成しても良い。
【0039】
また、上記例ではコンテンツが映像である場合の発光例について説明したが、それ以外のコンテンツでも上記発光例によって、そのコンテンツの再生位置などを示すよう構成すると良い。具体的には、例えばデジタルカメラで撮影した画像を閲覧する場合など、撮影された全画像の枚数を上記例の再生所要時間に見立てる。また、現在ディスプレイに表示中の画像を、例えば撮影時刻順やファイル名順で並べた際の並び順を上記例の再生位置に見立て、LED発光体などの発光を行う、という具合である。
【0040】
そして表示部の発光単位を上記例のような発光状態となるよう制御するために、本実施例の録画再生装置は、さらに以下の構成を備えることを特徴とする。
【0041】
(発光信号出力部)
「発光信号出力部」は、発行単位を、発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能なように構成されている。具体的には、発光単位を所定の色で発光させるのに必要な電圧を付加するための発光信号を出力する。例えば、発光単位であるLED発光体を白色で発光させるための発光信号を出力したり、青色で発光させるためのこれとは異なる発光信号を出力したりする。あるいは、発光している発光単位を消灯するために発光信号の出力を止めることも発光信号出力部の機能に含まれる。
【0042】
ここでの特徴は、発光信号出力部が発光単位毎に発光させることが可能なように構成されている点、つまり、複数配置された発光単位のそれぞれに対して、任意に発光をさせるために発光信号出力部がそれぞれに対して独立に発光信号を出力できるように構成されている点にある。
【0043】
(記録再生情報取得部)
「記録再生情報取得部」は、記録再生情報を取得するように構成されている。「記録再生情報」は、コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である。具体的には、例えば再生対象である一のコンテンツの再生所要時間に関する情報(以下「再生コンテンツ再生所要時間情報」という。)や当該再生対象コンテンツの全体中における再生位置を示す情報(以下「再生コンテンツ再生位置情報」という。)、あるいは再生対象のコンテンツが記録されている記録媒体に記録されている全コンテンツの再生所要時間に関する情報(以下「再生所要時間情報」という。)や当該全コンテンツの全体中における再生位置を示す情報である「再生位置情報」などが該当する。また、コンテンツ記録再生部であるHDDなど記録媒体の全体容量に関する情報や同部の記録可能残容量を示す情報である「残容量情報」などが該当する。このように記録再生情報が残容量情報の場合は、当該情報は記録媒体全体の記録可能残容量を示す情報であるのが典型であるが、録画中のコンテンツの録画終了までに必要な残容量を示す情報であっても構わない。また、残容量情報が残り録画可能時間を示す場合は、例えば映像コンテンツであればHD画質での記録とSD画質の記録とで、その録画可能時間が変わってくる。そこで、残容量情報として、このような録画設定を示す情報が含まれていてもよい。
【0044】
この記録再生情報の取得方法には、大別して二つの方法が考えられる。一つは、記録媒体の所定のアドレスに記録されている管理情報の中に格納されている記録再生情報を取り出して取得する方法である。かかる方法により取得可能な記録再生情報の種類としては、例えば、記録媒体に記録可能な全容量(以下、「記録媒体容量」という。)を示す情報、記録済みのコンテンツの容量(以下、「録画済み量」という。)を示す情報、残容量を示す情報などを挙げることができる。
【0045】
他の一つは、再生中のコンテンツから直接記録再生情報を取得する方法である。例えば、ストリーム形式のコンテンツであれば、コンテンツの相対的な再生位置を示す情報を取得するために、ストリームを構成する各パケットのパケットヘッダ中に格納されている管理情報である記録再生情報としてパケット番号と、最後に記録・再生されるパケットのパケット番号とを取得する場合が該当する。即ち、かかる方法により取得可能な記録再生情報の種類として現在の再生位置を示す情報を挙げることができる。
【0046】
また、コンテンツがデジタルカメラの撮影画像などであれば、再生に関する記録再生情報として、例えばフラッシュメモリなどに保持されている全画像の枚数や、ジャンル(フォルダ)単位での画像枚数、そして現在ディスプレイに表示中の画像の例えば撮影時刻順やファイル名順で並べた際の並び順、等の情報が挙げられる。また記録に関する記録再生情報としては、例えば、フラッシュメモリなどの全容量情報や、記録可能な残容量情報などが挙げられる。なお、これら情報の取得は、デジタルカメラが保持している管理情報や、撮影画像に付加されているEXIF情報などを利用すると良い。
【0047】
(第一制御部)
「第一制御部」は、取得した記録再生情報に応じて発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光信号出力部を制御するように構成されている。「発光単位の全体と部分との比を識別可能に」制御するとは、表示部の構成の具体例で述べたように、複数の発光単位全体が当該コンテンツの再生所要時間や録画残量などの全体を示すように制御するとともに、その部分である各発光単位がこの全体の再生所要時間や録画残量の一部を示すように制御することを意味する。かかる制御を行うことで、発光単位の全体の表示と一部の表示を識別でき、かつその一部が全体のうちどれだけの割合を示しているかなどを識別できることになる。このため、各発光単位の表す時間の長さや量の大きさは、それら絶対値に応じて可変かつ均一となるように設定される。
これを具体例に即して説明すれば、例えば「発光単位の全体と部分との比を識別可能なように」とは、6個のLED発光体全体が当該コンテンツの再生所要時間や録画残量などの全体を示し、その部分である1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間や録画残量の一部として1/6を示しているといった場合に、例えば、再生所要時間の全体を示す6個の発光単位の全体を白色で発光させ、再生位置を示す1個の発光単位を青色で発光させることでかかる識別を行えるようにする場合が該当する。この場合、1個のLED発光体の表す時間の長さは、どれも全体の1/6という均一な長さに構成される。
【0048】
この制御に係る具体的な構成を、再生所要時間が60分間のコンテンツの再生位置を当該1個のコンテンツの再生所要時間全体に対する比率で示す表示を行う場合の例を用いつつ説明すれば、以下のとおりである。
【0049】
この場合、第一制御部は、記録再生情報取得部が取得した再生コンテンツ再生所要時間情報(ここでは再生所要時間が60分であるという情報)のほか、現在の再生位置を示す再生コンテンツ再生位置情報(例えば現在までの再生時間が15分であるという情報に基づいて、再生位置情報(再生所要時間全体の15/60の位置であるとの情報)を取得する。そこで、第一制御部は、これらの記録再生情報(本例では再生位置情報)に応じて、発光単位を、その全体と部分との比を識別可能に発光させる制御を行う。このような「全体と部分との比を識別可能に発光させる制御」を実行するため、第一制御部は、例えば発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)を予め保持しており、このルールに従って制御を行う。かかる構成の詳細については、次に述べるハードウェア構成の説明の中でさらに説明する。
【0050】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成について説明する。
図6は本実施例の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の録画再生装置のコンテンツ記録再生部は、「記憶装置(記録媒体)」0601と、「メインメモリ」0602と、「CPU」0603と、「I/O」0604と、I/Oを介して接続されている「チューナー」0605と、やはりI/Oを介して接続されているコンテンツの記録媒体である「DVD」0606となどから構成される。記録再生情報取得部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」とから構成される。表示部は、I/Oを介して接続されているLED発光体などの複数の「発光単位」0607から構成される。発光信号出力部は、I/Oを介して接続されている発光単位に所定の発光信号を出力するための「ドライバー回路」0608から構成される。第一制御部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。
【0051】
これらは「システムバス」0609などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例ではコンテンツ記録再生プログラムと、発光信号出力プログラムと、記録再生情報取得プログラムと、制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
【0052】
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。ここでは、説明をわかりやすくするために、図1で示したような、発光単位がLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例であって、記録媒体の再生位置を再生の進行に応じて青色で発光させるLED発光体の位置を順次右へ移行させつつ表示する場合の例を用いながら説明する。なおこの場合も、6個のLED発光体全体で1個のコンテンツの再生所要時間の全体を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している例を用いる。
【0053】
各部に係るハードウェア構成のうち、コンテンツ記録再生部に係るハードウェア構成は、既に説明したところと重複するので省略し、まず記録再生情報取得部に係るハードウェア構成について説明する。この場合、CPUは、記録再生情報取得プログラムの定める手順に従い、例えば記録媒体の所定のアドレスに記録されている「コンテンツの再生所要時間は60分」などの管理情報(例えばストリーム形式のコンテンツであれば、ストリームを構成する各パケットのパケットヘッダ中に格納されている管理情報)の中に格納されている記録再生情報を読み出して取得する。あるいは、再生中のコンテンツから直接記録再生情報を取得する。このようにして取得した記録再生情報は一旦メインメモリに格納される。
【0054】
次に、第一制御部に係るハードウェア構成について説明する。この場合、CPUは、制御プログラムを実行して、メインメモリに格納されている記録再生情報を読み出す。そして、この中から発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光単位毎に発光信号にて発光させる制御を行うために必要な情報を読み出す。例えば、再生所要時間が60分間のコンテンツの再生位置を当該1個のコンテンツの再生所要時間全体に対する比率で示す表示を行う場合であれば、まず、記録再生情報に含まれている再生コンテンツ再生所要時間情報(ここでは再生所要時間が60分であるという情報)を読み出す。また、現在の再生位置を示す再生コンテンツ再生位置情報を、内蔵する時計機能やコンテンツのパケットヘッダに含まれるPTSなどの同期用時間情報などを利用して取得する。この場合、図示は省略するが例えば記録再生情報に含まれる再生開始時刻を示す情報(再生開始時刻情報)(例えば午後8時)と現在の時刻を示す情報(現在時刻情報)(例えば午後8時15分)とを読み出し、これから算出される現在までの再生時間(15分間)を再生所要時間情報(60分間)と比較して、再生コンテンツ再生位置情報(再生所要時間全体の15/60の位置であるとの情報)を取得する。取得した再生コンテンツ再生位置情報は、CPUがこれを一旦メインメモリに格納する。
【0055】
次に、CPUは、これらの記録再生情報に応じて、発光単位を、その全体と部分との比を識別可能に発光させる制御を行う。具体的には、例えば記録再生情報に応じた発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)が予め記憶装置に保持されており、CPUがこれをメインメモリに読み出し、上の処理によって得られた再生位置情報をこのルールに当てはめて制御命令を生成する。
【0056】
図7は、発光ルールテーブルの一例を示す。本図の例では、再生コンテンツ再生位置情報が示す再生位置Nの値に応じて、6個のLED発光体(左から順にNo.1、No.2...(中略)No.6として区別される)の発光のさせ方がルールとして定められている。上の例の場合は、N=15/60であり、1/6<N≦2/6の場合に該当するので、当該テーブルに従って、No.2のLED発光体を青色で、その余の発光体を白色で発光させるための制御命令を生成する。生成された制御命令も一旦メインメモリに格納される。
【0057】
次に、発光信号出力部及び表示部に係るハードウェア構成について説明する。この場合、CPUは発光信号出力プログラムを実行して、上記処理によって生成された制御命令に従い、各発光単位を発光させるための制御を行う。上の例に即して具体例を挙げれば、ドライバー回路に対して、制御命令に従ってNo.2のLED発光体を青色で発光させるための発光信号を出力するように制御を行い、またその余の発光体を白色で発光させるための発光信号を出力するように制御を行う。これを受けてドライバー回路は、当該制御に従った発光信号を発光単位に対して出力する。この結果、各発光単位が、当該制御内容どおりに発光させられることになる。本例では、録画再生装置に線状に配置された6個のLED発光体のうち左から2番目の発光体が青色で、その余の発光体が白色で発光する。これによって、ユーザは現在当該コンテンツの再生所要時間全体のうち1/6を超え2/6を超えない位置が再生中であることを知ることができる。
【0058】
<処理の流れ>
図8は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本図に示すように、まず、コンテンツ記録再生ステップS0801において、録画再生装置は、コンテンツの記録・再生を行う。
【0059】
次に、記録再生情報取得ステップS0802において、録画再生装置は、記録再生情報を取得する。なお、当該ステップS0802における処理は、必ずしも上記のコンテンツ記録再生ステップS0801における処終了後に行われるわけではなく、当該ステップS0801の処理継続中にも行われ得る。以下に述べる第一制御ステップS0803、発光信号出力ステップS0804における処理についても同様である。
【0060】
次に、第一制御ステップS0803において、録画再生装置は、記録再生情報取得ステップS0802において取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光単位毎に発光信号にて発光させるように制御する。
【0061】
次に、発光信号出力ステップS0804において、録画再生装置は、第一制御ステップS0803にての制御に従い発光単位を発光させるための発光信号を出力し、これによって発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光単位毎に発光させる。
【0062】
さらに、処理終了か否かの判断ステップS0805において、録画再生装置は、処理を終了するか否かの判断を行い、終了すると判断した場合には処理を

















































終了する。一方、終了しないと判断した場合には、記録再生情報取得ステップS0802に戻って、当該時点における記録再生情報を改めて取得する。次に、録画再生装置は、第二制御ステップS0803において、記録再生情報取得ステップS0802で取得した記録再生情報に応じて、第一制御ステップS0803における処理及び発光信号出力ステップS0804における処理を行う。通例は、コンテンツ記録再生ステップS0801における処理が継続中は、当該判断ステップS0805において、録画再生装置は、処理を終了しないと判断して、ステップS0802からS0804までの処理を繰り返す。
【0063】
<効果>
本実施例の発明により、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明を複数個備え、この照明の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【実施例2】
【0064】
<概要>
本実施例の録画再生装置は、基本的に実施例1の録画再生装置と共通する。ただし、本実施例の録画再生装置は、記録再生情報取得部がコンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する手段を有し、第一制御部が取得した残容量情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツ記録再生部の全体容量と記録可能残容量との比を示すための制御をする手段を有する点に特徴がある。
【0065】
<構成>
(録画再生装置)
図9は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例の録画再生装置の構成は基本的に実施例1の装置と共通する。ただし、本実施例の「録画再生装置」0900の「記録再生情報取得部」0940は、「第一残容量情報取得手段」0941を有し、「第一制御部」0950は、「第一残容量表示制御手段」0951を有する。以下、第一残容量情報取得手段と第一残容量表示制御手段の構成について説明する。その余の構成は実施例1と同様であるので、説明を省略する。
【0066】
(記録再生情報取得部:残容量情報取得手段)
「第一残容量情報取得手段」は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である「残容量情報」を取得するように構成されている。この残容量情報は典型的には時間に関する情報であるが、データ量に関する情報であってもよい。
【0067】
この取得は、残容量情報が時間に関する情報である場合には、例えば現在録画中のコンテンツの録画モード情報、当該録画の録画モードに対応した当該記録媒体の記録媒体容量(録画可能時間)を示す情報、録画開始からの経過時間情報を取得するとともに、当該録画可能時間から録画開始からの経過時間を減算することで行われる。例えば、コンテンツの録画所要時間が120分であり、これをある録画モードでの録画可能時間が120分である記録媒体に当該録画モードにて録画を行う場合、録画開始からの経過時間が20分のときには、記録媒体の録画可能時間から録画開始からの経過時間を減算して100分との残容量情報が得られる。また、残容量情報がデータ量に関する情報である場合には、現在録画中のコンテンツの録画モード(データレート)情報、当該録画の録画モード(データレート)に対応した当該記録媒体の記録媒体容量を示す情報、録画開始からの経過時間情報を取得するとともに、録画モード(データレート)情報と録画開始からの経過時間情報とにより当該コンテンツの録画モードに対応した当該コンテンツの録画に係る現在までのデータ消費量を示す情報を取得し、記録媒体容量を示す情報から現在までのデータ消費量を示す情報を減算することにより残容量情報が得られる。
【0068】
また、現在録画中ではない場合には、単純にその記録媒体の残容量や、残り録画可能時間を取得するよう構成すると良い。
【0069】
(第一制御部:第一残容量表示制御手段)
「第一残容量表示制御手段」は、上記の第一残容量情報取得手段が取得した残容量情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツ記録再生部の全体容量と記録可能残容量との比を示すための制御をするように構成されている。この制御も、実施例1で述べたところと同様、例えば発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)を利用して行う。
【0070】
図10は、発光単位の具体的な表示の一例であり、図1の例と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。ただし本図の例は、記録媒体の録画残量を表示する場合の例であり、6個のLED発光体全体で記録媒体の記録媒体容量を示し、1個のLED発光体がこの全体の記録媒体容量の1/6を示している例である。
【0071】
このうち、図10(a)は、録画開始時におけるLED発光体の点灯状態を示したものであり、その後、録画の進行につれて、LED発光体の点灯状態は順次図10(b)、(c)、(d)、(e)に示す状態に移行していく。まず、録画開始のために未記録の記録媒体(例えば記録媒体容量が25GBで、HD画質での録画可能時間は120分のBDメディア)が録画再生装置に装着されて録画対象コンテンツ(HD画質コンテンツ)が選択されると、図10(a)に示すように、6個のLED発光体1011〜1016全てが白色に発光する。既述のように、これが記録媒体の記録媒体容量の全体を示している。次に、録画ボタンの押下などによってコンテンツの録画が開始された場合、録画開始当初から経過時間が20分までの間は、図10(a)と同様に6個のLED発光体全てが白色に発光する状態が続く。次に、録画開始からの経過時間が20分を超えて40分までの間は、図10(b)に示すように、右端の1個のLED発光体1016が消灯し、残りの5個のランプ1011〜1015が引き続き白色で点灯する。このようにして当該記録媒体の記録残量が記録媒体容量全体中に占める割合で示される。本例では、1個のLED発光体が全体の記録媒体容量の1/6を示しているので、6個中5個のLED発光体が白色に点灯していることで記録媒体容量全体のうち4/6以上5/6未満の残容量が存在していることが示されている。
【0072】
その後録画が進行して、録画開始からの経過時間が40分を超えると、図10(c)に示すように、右端から2番目のLED発光体1015も消灯し、残りの4個の発光体1011〜1014が引き続き白色で点灯する。これにより、記録媒体容量全体のうち3/6以上4/6未満の録画残量があることが示されていることになる。
【0073】
図示は省略するが、同様にしてその後も再生所要時間の1/6を経過するごとに、右から順次LED発光体が消灯し、この結果白色で点灯している発光体の数が右から一つずつ減っていく。そして、記録媒体容量の5/6を超えて録画中は、左端のLED発光体1011のみが白色で点灯する。これにより記録媒体容量全体のうち1/6未満しか残容量がないことが示される。本例の場合には、録画残量が20分未満であることが示されていることになる。なお、録画残量がさらに一定量を下回った場合(例えば5分未満となった場合)には、図10(d)に示すように左端のLED発光体1011を一定間隔で点滅させてもよい(本図の左端のLED発光体は点滅していることを示している)。これによりユーザに録画残量がさらに少なくなっている状態であることを知らせることが可能となる。さらに録画残量によってこの点滅間隔を、例えば録画残量が5分未満であるときは点滅1Hz、1分未満のときは点滅2Hzというように、区別してもよい。
【0074】
その後さらに録画が進行して、録画残量がゼロになる(本例では録画終了と同時に録画残量がゼロになる)と、図10(e)に示すように全てのLED発光体が消灯する。
【0075】
なお、以上では、未記録の記録媒体に録画する場合の例で説明したが、ある程度記録済みの記録媒体の空き容量を用いて録画する場合には、記録済みコンテンツの容量を勘案した上で上の例と同じ要領で残容量を表示すればよい。
【0076】
また、以上では、録画終了と同時に残容量がゼロになる場合の例で説明したが、録画終了時に未だ残容量が存在している場合も残容量の表示のしかたは同じである。即ち、LED発光体による残容量の表示は、録画中であるか録画終了後であるかを問わず、その時点における状態が表示される点で変わりはない。
なお、記録できない記録媒体(例えば市販のCD‐ROMなど)が録画再生装置に挿入されて録画開始のための操作が行われた場合には、録画が不可能であることを示すために、全てのLED発光体を消灯するようにしてもよい。
【0077】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成について説明する。
図11は本実施例の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の録画再生装置の第一残容量情報取得手段を含む記録再生情報取得部は、「記憶装置(記録媒体)」1101と、「メインメモリ」1102と、「CPU」1103と、「I/O」1104とから構成される。また、第一残容量表示制御手段を含む第一制御部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。これらは「システムバス」1108などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。その余の構成は実施例1について図6を用いて説明したところと同様である。
【0078】
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。ここでは、第一制御部の第一残容量表示制御手段の構成のみについて説明する。その余の構成は実施例1と同様であるので省略する。
【0079】
この場合、まずCPUは、制御プログラムの定める手順に従い、I/Oを介して接続されているDVDなどの記録媒体から、録画再生情報として、例えば現在録画中のコンテンツの録画モード情報、当該録画の録画モードに対応した当該記録媒体の記録媒体容量(録画可能時間)を示す情報、録画開始からの経過時間情報を取得してメインメモリに格納する。
【0080】
次に、CPUは、これらの記録再生情報に応じて、発光単位を、その全体と部分との比を識別可能に発光させる制御を行う。具体的には、これらの記録再生情報に基づいて残容量情報を取得する。また、残容量と記録媒体容量との比に応じた発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)が予め記憶装置に保持されており、CPUがこれをメインメモリに読み出し、上の処理により取得された残容量をこのルールに当てはめて比として示すための制御命令を生成する。かかるテーブルの例の図示は省略するが、実施例1で図7に示したものと同様に、残容量と記録媒体容量との比の値に応じて、6個のLED発光体の発光のさせ方(その一例は図10に示したようなものである)がルールとして定められているものである。
【0081】
<処理の流れ>
図12は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本実施例の録画再生装置における処理の流れは、実施例1で図8を用いて説明した処理の流れと基本的に共通する。ただし、記録再生情報取得ステップS1202は、第一残容量情報取得サブステップS1203を有する。当該ステップS1203において、録画再生装置は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する。また、第一制御ステップS1204は、第一残容量表示制御サブステップS1205を有する。当該ステップS1205において、録画再生装置は、前記ステップS1203にて取得した残容量情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツ記録再生部の全体容量と記録可能残容量との比を示すための制御をする。その余の処理の流れは、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
【0082】
<効果>
本実施例の発明により、特に、記録媒体の録画に係る残容量をユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【実施例3】
【0083】
<概要>
本実施例の録画再生装置は、実施例1又は2の録画再生装置と基本的に共通する。ただし、本実施例の録画再生装置は、記録再生情報取得部がコンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する手段を有し、第一制御部が取得した再生位置情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツの全体再生時間と現在までの再生時間との比を示すための制御をする手段を有する点に特徴がある。
【0084】
<構成>
(全般)
図13は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例の録画再生装置の構成は基本的に実施例1の録画再生装置と共通する。ただし、本実施例の「録画再生装置」1300の「記録再生情報取得部」1340は、「第一再生位置情報取得手段」1342を有し、「第一制御部」1350は、「第一再生位置表示制御手段」1352を有する。以下、第一再生位置情報取得手段と第一再生位置表示制御手段の構成について説明する。その余の構成は実施例1又は2と同様であるので、説明を省略する。
【0085】
(記録再生情報取得部:第一再生位置情報取得手段)
「第一再生位置情報取得手段」は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である「再生位置情報」を取得するように構成されている。
【0086】
この取得は、取得対象が「再生位置情報」である点で実施例1で記載した例と同一であるが、再生対象のコンテンツが記録されている記録媒体に記録されている全コンテンツの再生所要時間に関する情報である「再生所要時間情報」と比較することで当該情報を取得する点で、実施例1における一のコンテンツ内での再生位置情報を取得する例と異なるが、取得に係る構成自体は実施例1で述べた例の場合と同じである。
【0087】
(第一制御部:第一再生位置表示制御手段)
「第一再生位置表示制御手段」は、上記の第一再生位置情報取得手段が取得した再生位置情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツの全体再生時間と現在までの再生時間との比を示すための制御をするように構成されている。
【0088】
この制御も、実施例1で述べたところと同様、例えば発光ルールテーブルを利用して行う。図示は省略するが、例えば図7に示した例と同様に、再生位置情報が示す再生位置の値に応じて、6個のLED発光体の発光のさせ方がルールとして定められている。かかるテーブルを利用した具体的な制御にかかる構成は、実施例1で説明したところと同様である。
【0089】
図14は、発光単位の具体的な表示の一例であり、図1の例と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。本図の例では、6個のLED発光体全体で記録媒体に記録されているコンテンツ全体の再生所要時間を示し、1個のLED発光体がこの全体の再生所要時間の1/6を示している。図示は省略するが、再生が開始され、進行する過程で、実施例1において図3(a)から(e)に示したのと同様の推移をたどって、各状態下における再生位置が表示される。本図は、再生が進行して、コンテンツ全体の再生所要時間の1/6を超えて2/6までの間を再生しているときを示しており、図3(c)に示す状態に相当する。本図に示すように左端のLED発光体1411は白色で発光し(これはそれまで青色に発光していた状態から戻った状態である)、代わって左から2番目のLED発光体1412が青色で発光している。仮に当該記録媒体におけるコンテンツ全体の再生所要時間が360分であれば、再生開始から60分を超えて120分後までの間当該左から2番目のLED発光体が青色で発光することになる。
【0090】
このような表示方法によれば、青色に発光しているLED発光体が白色で発光している全てのLEDの中で占める相対的位置から、記録媒体における全てのコンテンツの再生所要時間全体のうちどの再生位置を再生中であるかを、例えば青色に発光しているLED発光体の位置が2/6であれば再生所要時間全体の1/6〜2/6の位置を再生中であるといった形で、視覚的に容易に知ることができる。
【0091】
なお、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成は、CPUが再生位置表示制御のために取得する再生位置情報の対象が異なるだけで、構成自体は自体は実施例1で説明したところと同様であるから、説明を省略する。
【0092】
<処理の流れ>
図15は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本実施例の録画再生装置における処理の流れは、実施例1で図8を用いて説明した処理の流れと基本的に共通する。ただし、記録再生情報取得ステップS1502は、第一再生位置情報取得サブステップS1503を有する。当該ステップS1503において、録画再生装置は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である残容量情報を取得する。また、第一制御ステップS1504は、第一残容量表示制御サブステップS1505を有する。当該ステップS1505において、録画再生装置は、前記ステップS1503にて取得した再生位置情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツの全体再生時間と現在までの再生時間との比を示すための制御をする。その余の処理の流れは、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
【0093】
<効果>
本実施例の発明により、特に、コンテンツの再生に係る再生位置をユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【実施例4】
【0094】
<概要>
【0095】
本実施例の録画再生装置は、実施例1から3の録画再生装置と同様に、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明として、複数の発光単位を線状に配置し、発光単位毎に発光させることが可能なように構成されている。そして、その相違点は、発光単位の全てに等しい時間、すなわち絶対的な固定時間を割り当てることで記録媒体の再生位置や録画残量などを表示できるようにした点である。
【0096】
即ち、実施例1では、例えば6個の発光単位全体で「120分」を表す場合には、一の発光単位は「20分間」を表し、6個の発光単位全体で「60分」を表す場合、一の発光単位は「10分間」を表す。このように実施例1では全体に対する部分の比で発光を制御するため、一の発光単位の表す時間は相対的で可変となる。一方、本実施例では、例えば6個の発光単位全体で「120分」を表す場合でも「60分」を表す場合でも、その一の発光単位の表す時間は「10分間」という具合に絶対的で固定されている点で異なるものである。
【0097】
なお、本実施例の録画再生装置の前面パネル部分の外観の一例は図1に示したものと共通するものを採用することができる。つまり、本実施例の録画再生装置は、各発光単位に割り当てられる対象、およびそれに伴う発光制御の方法が実施例1と異なることからその発光の制御のしかたが異なるものの、複数の発光単位の配置のしかたは共通のデザインを用いることが可能である。さらに、実施例1の録画再生装置と本実施例の録画再生装置が互いを兼ねており、このそれぞれの装置が一式の発光単位を共有し、例えば両者の機能を切り換え可能にすることで、両者の構成を選択的に実施できるようにしたものであってもよい。
【0098】
<構成>
(全般)
図16は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本図に示すように、「録画再生装置」1600は、「コンテンツ記録再生部」1610と、「表示部」1620と、「発光信号出力部」1630と、「記録再生情報取得部」1640と、「第二制御部」1660とからなる。このうち、コンテンツ記録再生部、表示部、発光信号出力部及び記録再生情報取得部の構成は実施例1と共通するので説明を省略し、ここでは第二制御部の構成について説明する。
【0099】
(第二制御部)
「第二制御部」は、発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように発光信号出力部を制御するように構成されている。「発光単位の全てに等しい時間を割り当て」るとは、複数の発光単位の一つ一つに同一の固定された時間を割り当てるという意味である。例えば、6個のLED発光体によって記録媒体の録画残量を示す場合に、各発光体に5分を割り当てるという例がこれに該当する。実施例1でも、1個のLED発光体が全体の時間に対する比を表す場合には、各発光体に割り当てられる時間は結果的に等しくなる。しかし、実施例1では、全体の時間が異なれば、これに応じて1個のLED発光体が示す時間も変わる(例えば全体の時間が30分であれば1個の発光体は5分を示すが全体の時間が120分になれば1個の発光体は20分を示すのに対し、本実施例では、1個の発光体が示す時間は常に固定される(例えば常に5分を示す)。従って、実施例1では各発光体が示す時間を合計すれば全体の時間となるのに対し、本実施例では、各発光体が示す時間を合計しても全体の時間となるとは限らない(例えば、全体の時間が120分であっても、1個の発光体が示す時間は5分である)。
【0100】
このように、発光単位の全てに等しい時間を割り当てる意義は、再生所要時間や記録媒体容量が大きい場合などに、例えば一の発光単位あたりが表す時間が「60分」など幅広くなってしまい、現在の再生位置などの把握が曖昧になり過ぎてしまうことがあり、また、全体の時間や容量をユーザーが把握していないと一の発光単位が表す時間が判別できないことがあるため、これを解消することにある。つまり、本実施例の録画再生装置も、発光単位の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することを可能にする点では実施例1などの録画再生装置と解決課題を共通にするものであるが、より詳細にいえば、実施例1などの録画再生装置が、現在の状況を全体に対する相対的な位置として視覚的に表示することによってユーザによる容易な確認を可能にしているのに対し、本実施例の録画再生装置は、現在の状況を絶対的な尺度として視覚的に表示することでこれを可能にしている点で異なるものである。
【0101】
この制御に係る具体的な構成を、現在120分間のコンテンツを録画中であって、当該録画の録画モードに対応した当該記録媒体の録画可能時間が120分である場合に、当該記録媒体の録画残容量を当該録画モードに対応した残時間で表示する場合の例を用いつつ説明すれば、以下のとおりである。
【0102】
この場合、第二制御部は、記録再生情報取得部が取得した記録媒体の録画可能時間(ここでは当該録画モードでの録画可能時間が120分であるという情報)のほか、現在までの録画済み時間に係る情報(例えば現在までの録画済み時間が105分であるという情報に基づいて、録画残時間に係る情報(15分であるとの情報)を取得する。そこで、第二制御部は、これらの記録再生情報(本例では録画残時間情報)に応じて、発光単位を、その全てに等しい時間を割り当てて発光させる制御を行う。このような「発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光させる制御」を実行するため、第二制御部は、例えば発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)を予め保持しており、このルールに従って制御を行う。かかる構成の詳細については、後述のハードウェア構成の説明の中でさらに説明する。
【0103】
(表示の具体例(1))
次に、この発光単位の点灯内容によって記録媒体の再生位置や録画残量などを具体的に表示した例について説明する。
【0104】
図17は、発光単位の具体的な表示の一例であり、図1などの例と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。本図の例は、記録媒体の残容量を時間で表示する場合の例であり、また、1個のLED発光体が10分を示している例である。
【0105】
このうち、図17(a)は、録画開始時におけるLED発光体の点灯状態を示したものであり、その後、録画の進行につれて、LED発光体の点灯状態は順次図17(b)、(c)、(d)、(e)に示す状態に移行していく。まず、録画開始のために未記録の記録媒体が録画再生装置に装着されて録画対象コンテンツが選択される。本例では、記録媒体の残容量が6個のLED全体によって示される残容量である60分を上回る120分存在しているものとする。この場合、録画コンテンツが選択されると、図17(a)に示すように、6個のLED発光体1711〜1716全てが白色に発光する。次に、録画ボタンの押下などによってコンテンツの録画が開始されると、記録媒体の残容量が50分以上存在する間は、図17(a)に示したのと同じ発光状態、即ち、6個のLED発光体全てが白色に発光している状態が継続する。このことは、記録媒体の残容量が50分以上存在していることを示している(本例では残容量が60分未満になっても50分以上である間は6個のLED発光体全てが白色に発光する)。あるいは、図示は省略するが、記録媒体の残容量が50分以上存在している状態で録画を進行中であることを録画開始前であることと区別して表示するため、例えば右端の発光体1716を青色の発光に変えてもよい。次に、録画が進行して残容量が50分未満40分以上になると、図17(b)に示すように、右端の1個のLED発光体1716が消灯し、その余の5個のLED発光体1711〜1715が引き続き白色に発光する。あるいは、図示は省略するが、発光させる発光体のうち右から2番目の発光体1715を青色の発光に変え、その余の4個の発光体1711〜1714を白色で発光させてもよい。
【0106】
図示は省略するが、同様にしてその後も録画が進行して残容量が10分減るごとにごとに、消灯するLED発光体が右から順に一つずつ増えていくとともに白色で発光するLED発光体が右から順に一つずつ減っていく。そして、残容量が10分未満になると、図17(c)に示すように左端のLED発光体1711だけが白色で発光し、その余の発光体1712〜1716は消灯する。なお、録画残量がさらに一定量を下回った場合(例えば5分未満となった場合)には、図17(d)に示すように左端のLED発光体1711を一定間隔で点滅させてもよい。これによりユーザに録画残量がさらに少なくなっている状態であることを知らせることが可能となる。さらに録画残量によってこの点滅間隔を、例えば録画残量が5分未満であるときは点滅1Hz、1分未満のときは点滅2Hzというように、区別してもよい。
【0107】
そして、録画が終了し残容量がゼロになると、図17(e)に示すように全てのLED発光体1711〜1716が消灯する。
【0108】
なお、以上では、未記録の記録媒体に録画する場合の例で説明したが、ある程度記録済みの記録媒体の空き容量を用いて録画する場合には、記録済みコンテンツの容量を勘案した上で上の例と同じ要領で残容量を表示すればよい。例えば、同じ録画モードで90分のコンテンツが録画済みの記録媒体に30分のコンテンツを録画する場合には、録画開始時に既に残容量が40分未満30分以上の状態であるので、6個中左端から4番目までの4個のLED発光体が白色に点灯している状態が表示され、録画開始から10分が経過し、残容量が30分未満になると白色に点灯している4個のLED発光体のうち右端の発光体が消灯した状態となり、以後10分経過するごとに発光体が一つずつ消灯していき、録画が終了した時点で全てのLED発光体が消灯する。
【0109】
また、以上では、録画終了と同時に残容量がゼロになる場合の例で説明したが、録画終了時に未だ残容量が存在している場合には、録画終了にその残容量を示す表示がなされる(例えば、録画終了時に残容量が15分存在していれば、左端から2番目までの2個のLED発光体が白色に発光した状態のままとなる)。この場合に点灯している発光体のうち右端の発光体を青色で発光させる場合には、録画が終了したことを示すために、それまで青色で発光させていた発光体を白色の発光に変えてもよい。さらに、録画終了以前に残容量がゼロになる場合にも、上と同様に残容量に応じてLED発光体の点灯内容が変化していき、残容量がゼロになった時点で全ての発光体が消灯することになる。
【0110】
また本実施例の構成においては、例えば1つの発光単位で絶対的に「10分」という時間を表し、6個の発光単位にて60分は表示可能としている場合に、60分以上のコンテンツを表示するために以下のような工夫を設けてもよい。例えば、コンテンツの再生などが60分経過した後は、一旦発光単位を全て消灯した後、再度1から発光単位の制御をリスタートする(二巡目の発光制御を開始する)方法が挙げられる。また、リスタートの際には、発光単位の発光色を一巡目の青色から濃い青色に変更して制御するよう構成しても良い。あるいは、「左から」順次青色に発光させるよう制御した後、二巡目は「右から」発光制御する、と言った構成をとってもよい。
【0111】
以上に説明したような表示方法によれば、白色で発光しているLEDの数(ないし発光しているLED発光体のうち右端の発光体を青色で発光させる例では、青色で発光しているLEDの位置)から、記録媒体の残容量がどれだけ存在しているかを、例えば白色に発光しているLED発光体の数が2個であれば残容量が20分以上存在しているといった形で、視覚的に容易に知ることができる。
【0112】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成について説明する。
図18は本実施例の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の録画再生装置のコンテンツ記録再生部は、「記憶装置(記録媒体)」1801と、「メインメモリ」1802と、「CPU」1803と、「I/O」1804と、I/Oを介して接続されている「チューナー」1805と、やはりI/Oを介して接続されているコンテンツの記録媒体である「DVD」1806となどから構成される。記録再生情報取得部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」とから構成される。表示部は、I/Oを介して接続されているLED発光体などの複数の「発光単位」1807から構成される。発光信号出力部は、I/Oを介して接続されている発光単位に所定の発光信号を出力するための「ドライバー回路」1808から構成されている。第二制御部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。
【0113】
これらは「システムバス」1808などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例ではコンテンツ記録再生プログラムと、発光信号出力プログラムと、記録再生情報取得プログラムと、制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
【0114】
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。ここでは、説明をわかりやすくするために、図17で示したような、発光単位がLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例であって、記録媒体の残容量を録画の進行に応じて白色で発光させるLED発光体の数を順次右から減らしつつ表示する場合の例を用いながら説明する。なおこの場合も、1個のLED発光体が時間で表される残容量の10分を示している例を用いる。
【0115】
各部に係るハードウェア構成のうち、コンテンツ記録再生部,記録再生情報取得部,発光信号出力部及び表示部に係るハードウェア構成は、実施例1で説明したところと共通するので省略し、ここでは第二制御部に係るハードウェア構成について説明する。
【0116】
この場合、CPUは、制御プログラムを実行して、メインメモリに格納されている記録再生情報を読み出す。そして、この中から発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御するために必要な情報を読み出す。例えば、HD画質で120分の録画コンテンツをHD画質での記録媒体容量が120分の記録媒体に録画する場合の残容量を表示する場合で説明すれば以下のとおりである。まず、記録再生情報に含まれている記録媒体の記録媒体容量情報(ここでは当該録画の録画モードでの当該記録媒体の記録媒体容量が120分であるという情報)を読み出す。また、録画コンテンツの録画所要時間情報(ここでは当該録画コンテンツの録画所要時間が120分であるという情報)を読み出す。また、現在の残容量を示す残容量情報を、内蔵する時計機能などを利用して取得する。この場合、図示は省略するが例えば記録再生情報に含まれる録画開始時刻を示す情報(録画開始時刻情報)(例えば午後8時)と現在の時刻を示す情報(現在時刻情報)(例えば午後9時15分)とを読み出し、これから算出される現在までの録画時間(75分間)を記録媒体容量情報(120分間)と比較して、残容量情報(45分間であるとの情報)を取得する。取得した残容量情報は、CPUがこれを一旦メインメモリに格納する。
【0117】
次に、CPUは、これらの記録再生情報に応じて、発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御するために制御を行う。具体的には、例えば記録再生情報に応じた発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)が予め記憶装置に保持されており、CPUがこれをメインメモリに読み出し、上の処理によって得られた再生位置情報をこのルールに当てはめて制御命令を生成する。
【0118】
図19は、発光ルールテーブルの一例を示す。本図の例では、残容量情報が示す残容量Mの値に応じて、6個のLED発光体(左から順にNo.1、No.2...(中略)No.6として区別される)の発光のさせ方がルールとして定められている。上の例の場合は、M=45であり、50>M≧40の場合に該当するので、当該テーブルに従って、右端のLED発光体(No.6)を消灯し、その余の5個のLED発光体(No.1〜5)を白色で発光させるための制御命令を生成する。生成された制御命令も一旦メインメモリに格納される。
【0119】
そこで、CPUは発光信号出力プログラムを実行して、上記処理によって生成された制御命令に従い、各発光単位を発光させるための制御を行う結果、各発光単位が、当該制御内容どおりに発光させられることになる。本例では、録画再生装置に線状に配置された6個のLED発光体のうち右端の発光体が消灯し、その余の発光体が白色で発光する。これによって、ユーザは現在当該記録媒体の残容量が50分未満40分以上であることを知ることができる。
【0120】
<処理の流れ>
図20は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本図に示すように、まず、コンテンツ記録再生ステップS2001において、録画再生装置は、コンテンツの記録・再生を行う。
【0121】
次に、記録再生情報取得ステップS2002において、録画再生装置は、記録再生情報を取得する。なお、当該ステップS2002における処理は、必ずしも上記のコンテンツ記録再生ステップS2001における処終了後に行われるわけではなく、当該ステップS2001の処理継続中にも行われ得る。以下に述べる第二制御ステップS2003、発光信号出力ステップS2004における処理についても同様である。
【0122】
次に、第二制御ステップS2003において、録画再生装置は、記録再生情報取得ステップS2002において取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御する。
【0123】
次に、発光信号出力ステップS2004において、録画再生装置は、第二制御ステップS2003にての制御に従い発光単位を発光させるための発光信号を出力し、これによって発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光単位毎に発光させる。
【0124】
さらに、処理終了か否かの判断ステップS2005において、録画再生装置は、処理を終了するか否かの判断を行い、終了すると判断した場合には処理を処理を終了する。一方、終了しないと判断した場合には、記録再生情報取得ステップS2002に戻って、当該時点における記録再生情報を改めて取得する。次に、録画再生装置は、第二制御ステップS2003において、記録再生情報取得ステップS2002で取得した記録再生情報に応じて、第一制御ステップS2003における処理及び発光信号出力ステップS2004における処理を行う。通例は、コンテンツ記録再生ステップS2001における処理が継続中は、当該判断ステップS2005において、録画再生装置は、処理を終了しないと判断して、ステップS2002からS2004までの処理を繰り返す。
【0125】
<効果>
本実施例の発明により、記録媒体の再生位置や録画残量などを表示するための分割点灯が可能な照明を複数個備え、この照明の点灯内容によって再生位置や録画残量などをユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。特に、本実施例の録画再生装置は、実施例1の装置と異なり、現在の状況を全体に対する相対的な位置として表示するのではなく、これを絶対的な尺度として表示することでかかるユーザによる視覚的に容易な確認を可能にしている。
【実施例5】
【0126】
<概要>
本実施例の録画再生装置は、基本的に実施例4の録画再生装置と共通する。ただし、本実施例の録画再生装置は、記録再生情報取得部がコンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する手段を有し、第二制御部が取得した残容量情報に基づいて発光させる発光単位が記録可能残容量を示すように制御をする手段を有する点に特徴がある。
【0127】
<構成>
(録画再生装置)
図21は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例の録画再生装置の構成は基本的に実施例4の装置と共通する。ただし、本実施例の「録画再生装置」2100の「記録再生情報取得部」2140は、「第二残容量情報取得手段」2143を有し、「第二制御部」2160は、「第二残容量表示制御手段」2161を有する。以下、第二残容量情報取得手段と第二残容量表示制御手段の構成について説明する。その余の構成は実施例4と同様であるので、説明を省略する。
【0128】
(記録再生情報取得部:第二残容量情報取得手段)
「第二残容量情報取得手段」は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である「残容量情報」を取得するように構成されている。この残容量情報は典型的には時間に関する情報であるが、データ量に関する情報を取得し、データレートなどの情報を利用して時間情報に変換して取得してもよい。この残容量情報の取得に係る具体的構成は、実施例2において第一残容量情報取得手段について説明したところと共通する。
【0129】
(第二制御部:第二残容量表示制御手段)
「第一残容量表示制御手段」は、第二残容量情報取得手段が取得した残容量情報に基づいて発光させる発光単位が記録可能残容量を示すように制御をするように構成されている。
【0130】
この制御も、実施例4で述べたところと同様、例えば発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)を利用して行う。図示は省略するが、残容量情報が時間に関する情報である場合には、例えば現在録画中のコンテンツの録画モード情報、当該録画の録画モードに対応した当該記録媒体の録画可能時間に関する情報、録画開始からの経過時間情報を取得するとともに、当該記録媒体の録画可能時間から録画開始からの経過時間を減算することで得られる残容量情報に基づいて行われる。例えば、コンテンツの録画所要時間が120分であり、これをある録画モードでの録画可能時間が120分である記録媒体に当該録画モードにて録画を行う場合、録画開始からの経過時間が75分のときには、記録媒体の録画可能時間から録画開始からの経過時間を減算して45分との残容量情報が得られるので、第二残容量表示制御手段は、これに基づき等しい時間を割り当てた各発光単位を発光させて記録可能残容量を示すための制御を行う。具体的には、例えば、実施例4で図19に示した発光ルールテーブルを利用して、50>M≧40の場合のルールを適用して、記録媒体の残容量が50分未満40分以上であることを示す表示、即ち、右端のLED発光体を消灯し、その余の5個のLED発光体を白色で発光させるための制御を行う。
【0131】
本実施例の録画装置の発光単位の具体的な表示の一例は、実施例4において図17を用いて説明したところと同様である。
【0132】
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成について説明する。
図22は本実施例の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本図に示すように、本実施例の録画再生装置の第二残容量情報取得手段を含む記録再生情報取得部は、「記憶装置(記録媒体)」2201と、「メインメモリ」2202と、「CPU」2203と、「I/O」2204とから構成される。また、第二残容量表示制御手段を含む第二制御部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。これらは「システムバス」2208などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。その余の構成は実施例4について図18を用いて説明したところと同様である。
【0133】
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。ここでは、第二制御部の第二残容量表示制御手段の構成について説明する。その余の構成は実施例4と同様であるので省略する。
【0134】
この場合、CPUは、制御プログラムを実行して、メインメモリに格納されている記録再生情報の中から残容量を表示するために発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御するのに必要な情報として利用するための情報を読み出す。例えば、HD画質モードでの録画可能時間が120分である未記録の記録媒体に、録画所要時間が120分であるHD画質コンテンツの録画を行うケースについて説明すれば、以下のとおりである。まず、記録再生情報に含まれているコンテンツの録画所要時間情報(ここでは当該時間が120分であるとの情報)、録画モード情報、当該録画モードにての記録媒体の記録媒体容量情報を読み出す。また、CPUは録画残量を内蔵する時計機能などを利用して取得する。例えば、当該録画モードにての記録媒体の記録媒体容量情報が120分であり、録画開始からの経過時間が75分のときには、記録媒体の録画可能時間から録画開始からの経過時間を減算して450分との残容量情報が得られる。取得した残容量情報は、CPUがこれを一旦メインメモリに格納する。
【0135】
次に、CPUは、これらの残容量情報に応じて、発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光させる制御を行う。具体的には、例えば残容量情報に応じた発光単位の発光のさせ方を定めたルールを記載したテーブル(発光ルールテーブル)が予め記憶装置に保持されており、CPUがこれをメインメモリに読み出し、上の処理によって得られた再生位置情報をこのルールに当てはめて制御命令を生成する。かかるテーブルの例の図示は省略するが、実施例4で図19に示したものと同様に、残容量情報が示す残容量の値に応じて、6個のLED発光体の発光のさせ方がルールとして定められている。当該テーブルが図19に示したものと同じルールを定めている場合には、上の例の場合、各発光単位に等しく10分という時間が割り当てられ、残容量が45分であり、当該テーブル中50>M≧40の場合に当たるので、当該ルールに従って、右端のLED発光体(No.6)を消灯し、その余の5個のLED発光体(No.1〜5)を白色で発光させるための制御命令を生成する。生成された制御命令も一旦メインメモリに格納される。
【0136】
<処理の流れ>
図23は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本実施例の録画再生装置における処理の流れは、実施例4で図20を用いて説明した処理の流れと基本的に共通する。ただし、記録再生情報取得ステップS2302は、第二残容量情報取得サブステップS2303を有する。当該ステップS2303において、録画再生装置は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する。また、第二制御ステップS2304は、第二残容量表示制御サブステップS2305を有する。当該ステップS2305において、録画再生装置は、前記ステップS2303にて取得した残容量情報に基づいて発光させる発光単位が記録可能残容量を示すように制御をする。その余の処理の流れは、実施例4と同じであるので、説明を省略する。
【0137】
<効果>
本実施例の発明により、特に、記録媒体の録画に係る残容量を絶対的な尺度として表示することで、ユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【実施例6】
【0138】
<概要>
本実施例の録画再生装置は、実施例4又は5の録画再生装置と基本的に共通する。ただし、本実施例の録画再生装置は、記録再生情報取得部がコンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する手段を有し、第二制御部が取得した再生位置情報に基づいて発光させる発光単位が再生位置を示すように制御をする手段を有する点に特徴がある。
【0139】
<構成>
(全般)
図24は、本実施例の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す。本実施例の録画再生装置の構成は基本的に実施例1の録画再生装置と共通する。ただし、本実施例の「録画再生装置」2400の「記録再生情報取得部」2440は、「第二再生位置情報取得手段」2444を有し、「第二制御部」2460は、「第二再生位置表示制御手段」2462を有する。以下、第二再生位置情報取得手段と第二再生位置表示制御手段の構成について説明する。その余の構成は実施例4又は5と同様であるので、説明を省略する。
【0140】
(記録再生情報取得部:第二再生位置情報取得手段)
「第二再生位置情報取得手段」は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である「再生位置情報」を取得するように構成されている。この取得に係る具体的構成は実施例3の録画再生装置の第一再生位置情報取得手段が再生位置情報の取得を行うための構成と同じであり、ただ、この取得に応じた再生位置の表示制御に係る構成が、以下に述べるように実施例3とは異なるだけである。
【0141】
(第二制御部:第二再生位置表示制御手段)
「第一再生位置表示制御手段」は、上記の第一再生位置情報取得手段が取得した再生位置情報に基づいて発光させる発光単位が再生位置を示すように制御をするように構成されている。
【0142】
この制御も、実施例4で述べたところと同様、例えば発光ルールテーブルを利用して行う。
図25は、発光ルールテーブルの一例を示す。本図の例では、再生コンテンツ再生位置情報が示す再生位置Nの値に応じて、6個のLED発光体(左から順にNo.1、No.2...(中略)No.6として区別される)の発光のさせ方がルールとして定められている。例えば、各発光単位に10分を割り当てることにより現在の再生位置を表示することととし、記録媒体に記録されている全コンテンツのうち再生順序が1番目のコンテンツの再生を開始した場合、再生開始から30分経過した時点では、本テーブルの20<N≦30の場合に該当するので、当該テーブルに従って、No.3のLED発光体を青色で、その余の発光体を白色で発光させるための制御を行う。
【0143】
(表示の具体例(1))
図26は、発光単位の具体的な表示の一例であり、図1などの例と同様、発光単位はLED発光体であり、LED発光体の数が6である場合の例である。本図の例では、1個のLED発光体が記録媒体に記録されているコンテンツの再生所要時間として10分を示している。このうち、図26(a)は、再生開始時におけるLED発光体の点灯状態を示したものであり、その後、再生の進行につれて、LED発光体の点灯状態は順次図26(b)、(c)、(d)、(e)に示す状態に移行していく。
【0144】
まず、再生開始のために記録媒体が録画再生装置に装着されて記録媒体に記録されている全コンテンツのうち再生順序が1番目のコンテンツが選択されると、図26(a)に示すように、6個のLED発光体2611〜2616全てが白色に発光する。このことは、記録媒体に記録されている全コンテンツの再生所要時間が60分以上であることを示している。次に、再生ボタンの押下などによってコンテンツの再生が開始されると、図26(b)に示すように、左端の1個のLED発光体2611が青色に発光する。これにより当該コンテンツの再生位置が再生開始からの時間で示される。本例では、1個のLED発光体が10分の再生時間を示しているので、当該コンテンツの再生開始から10分後までの間は、左端のLED発光体が青色で発光する。
【0145】
次に、再生が進行して、再生開始から10分を超えて20分までの間を再生しているときは、図26(c)に示すように左端のLED発光体2611は白色の発光に戻り、代わって左から2番目のLED発光体2612が青色で発光する。
【0146】
図示は省略するが、同様にしてその後も再生時間が10分経過するごとに、青色に発光するLED発光体の位置が一つずつ右に移行して行き、その余のLED発光体が白色で発光する。そして、再生開始から50分を超えると、図26(d)に示すように右端のLED発光体2616が青色で発光し、以後は再生終了までこの状態が継続し、再生終了によって、図26(e)に示すように全てのLED発光体2611〜2616が白色の発光に戻る(あるいは全てのLED発光体が消灯するようにしてもよい)。
【0147】
また、図示は省略するが、再生開始から例えば60分間は左端の1個のLED発光体が青色で発光させ、その後10分経過するごとに青色で発光させるLED発光体の位置を一つずつ右に移行させていくようにしてもよい。この場合、再生開始後60分〜120分の間において再生位置を10分単位で表示することが可能となるので、再生時間が長い大容量の記録媒体などの再生の場合に再生終了が近づいてから再生位置をより詳細に知りたいときなどに好適である。
【0148】
また、図示は省略するが、実施例1などと同様に、再生開始からの時間の経過に伴い青色で発光させる発光体を一つずつ増やしていってもよい。
【0149】
なお、以上では、記録媒体に記録されている全コンテンツのうち再生順序が1番目のコンテンツを再生する場合について示したが、再生順序が2番目以降のコンテンツを再生する場合には、再生開始時の表示状態は、それより前のコンテンツの再生終了位置を示すもののとなる。例えば、図示は省略するが、1番目のコンテンツとして再生所要時間30分のコンテンツが記録されている場合に、2番目のコンテンツを再生する場合には、再生が開始されると、いきなり左から4番目のLED発光体が青色に発光する。
【0150】
(表示の具体例(2))
あるいは、再生開始からの経過時間ではなく、記録媒体に記録されている全コンテンツのうち再生順序が最後のコンテンツの再生終了までの位置で表示するようにしてもよい。図示は省略するが、例えば、記録媒体に記録されている全コンテンツの再生所要時間が180分である場合に、再生順序が1番目のコンテンツの再生を開始した場合に、再生終了までの位置を180分から順次表示するようにする。この場合も、再生開始から残り時間が60分になるまで10分単位で表示し、その後は残り時間がゼロになるまで右端の発光体を青色で発光させ続けてもよいし、あるいは、例えば再生開始から残り時間が60分になるまでは左端の発光体を青色で発光させ続け、その後は10分単位で青色で発光させる発光体を一つずつ右に移行させていってもよい。
【0151】
以上に説明したような表示方法によれば、青色に発光しているLED発光体の位置や数から、記録媒体に記録されているコンテンツ全体のうちどの再生位置を再生中であるかを、例えば青色に発光しているLED発光体の位置が左端であれば再生所要時間全体の10分以下の位置を再生中であるといった形で、視覚的に容易に知ることができる。
【0152】
なお、本実施例の録画再生装置のハードウェア構成は、CPUが再生位置表示制御のために取得する再生位置情報の対象は実施例3と共通し、また取得した情報に基づく制御の処置手順は実施例4、5と共通するので、説明を省略する。
【0153】
<処理の流れ>
図27は、本実施例の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図である。
本実施例の録画再生装置における処理の流れは、実施例4で図20を用いて説明した処理の流れと基本的に共通する。ただし、記録再生情報取得ステップS2702は、第二再生位置情報取得サブステップS2703を有する。当該ステップS2703において、録画再生装置は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である残容量情報を取得する。また、第二制御ステップS2704は、第二再生位置表示制御サブステップS2705を有する。当該ステップS2705において、録画再生装置は、前記ステップS2703にて取得した再生位置情報に基づいて発光させる発光単位が再生位置を示すように制御をする。その余の処理の流れは、実施例4と同じであるので、説明を省略する。
【0154】
<効果>
本実施例の発明により、特に、記録媒体のコンテンツ全体のうちの再生位置を絶対的な尺度として表示することで、ユーザが視覚的に容易に確認することが可能な録画再生装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0155】
【図1】実施例1の録画再生装置の前面パネル部分の外観の一例を示す図
【図2】実施例1の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図3】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図4】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図5】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図6】実施例1の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図7】発光ルールテーブルの一例を示す図
【図8】実施例1の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【図9】実施例2の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図10】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図11】実施例2の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図12】実施例2の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【図13】実施例3の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図14】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図15】実施例3の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【図16】実施例4の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図17】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図18】実施例4の録画再生装置のハードウェア構成の一例を示す概略図
【図19】発光ルールテーブルの一例を示す図
【図20】実施例4の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【図21】実施例5の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図22】実施例5の録画再生装置ハードウェア構成の一例を示す概略図
【図23】実施例5の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【図24】実施例6の録画再生装置の機能ブロックの一例を示す図
【図25】発光ルールテーブルの一例を示す図
【図26】発光単位の具体的な表示の一例を示す図
【図27】実施例6の録画再生装置における処理の流れの一例を示す図
【符号の説明】
【0156】
0100 録画再生装置
0111 LED発光体
0112 LED発光体
0113 LED発光体
0114 LED発光体
0115 LED発光体
0116 LED発光体
0200 録画再生装置
0210 コンテンツ記録再生部
0220 表示部
0230 発光信号出力部
0240 記録再生情報取得部
0250 第一制御部
1600 録画再生装置
1610 コンテンツ記録再生部
1620 表示部
1630 発光信号出力部
1640 記録再生情報取得部
1660 第二制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ記録再生部と、
複数の発光単位を線状に配置した表示部と、
発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能な発光信号出力部と、
コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得部と、
取得した記録再生情報に応じて発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光信号出力部を制御する第一制御部と、
を有する録画再生装置。
【請求項2】
記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する第一残容量情報取得手段を有し、
第一制御部は、取得した残容量情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツ記録再生部の全体容量と記録可能残容量との比を示すための制御をする第一残容量表示制御手段を有する請求項1に記載の録画再生装置。
【請求項3】
記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する第一再生位置情報取得手段を有し、
第一制御部は、取得した再生位置情報に基づいて前記識別可能とする比としてコンテンツの全体再生時間と現在までの再生時間との比を示すための制御をする第一再生位置表示制御手段を有する請求項1又は2に記載の録画再生装置。
【請求項4】
コンテンツ記録再生部と、
複数の発光単位を線状に配置した表示部と、
発光単位毎に発光信号にて発光させることが可能な発光信号出力部と、
コンテンツ記録再生部の記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得部と、
発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように発光信号出力部を制御する第二制御部と、
を有する録画再生装置。
【請求項5】
記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部の記録可能残容量を示す情報である残容量情報を取得する第二残容量情報取得手段を有し、
第二制御部は、取得した残容量情報に基づいて発光させる発光単位が記録可能残容量を示すように制御をする第二残容量表示制御手段を有する請求項4に記載の録画再生装置。
【請求項6】
記録再生情報取得部は、コンテンツ記録再生部のコンテンツ全体中再生位置を示す情報である再生位置情報を取得する第二再生位置情報取得手段を有し、
第二制御部は、取得した再生位置情報に基づいて発光させる発光単位が再生位置を示すように制御をする第二再生位置表示制御手段を有する請求項4又は5に記載の録画再生装置。
【請求項7】
表示部に配置されている発光単位の数は60の約数のうち1を除くいずれかに等しい数である請求項1から6のいずれか一に記載の録画再生装置。
【請求項8】
記録再生部は、目視にて記録済み媒体部分を判別できないメディアである不可視メディア手段を利用するものである請求項1から7のいずれか一に記載の録画再生装置。
【請求項9】
コンテンツ記録再生ステップと、
コンテンツの記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得ステップと、
取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全体と部分との比を識別可能に発光単位毎に発光信号にて発光させるように制御する第一制御ステップと、
前記第一制御ステップにての制御に従い発光単位を発光させる発光信号出力ステップと、
を有する録画再生方法。
【請求項10】
コンテンツ記録再生ステップと、
コンテンツの記録・再生に関する情報である記録再生情報を取得する記録再生情報取得ステップと、
取得した記録再生情報に応じて、複数を線状に配置した発光単位の全てに等しい時間を割り当てて発光を制御することで記録再生情報のうちの時間情報を表現するように制御する第二制御ステップと、
前記第二制御ステップにての制御に従い発光単位を発光させる発光信号出力ステップと、
を有する録画再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−80881(P2009−80881A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−248270(P2007−248270)
【出願日】平成19年9月25日(2007.9.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】