説明

集中検針装置及び集中検針システム

【課題】水道メータにてアラーム判定のための期間が累積加算されることなく、アラーム情報が継続的に発生した期間のみからアラーム情報を取得できるようにする。
【解決手段】アラーム情報取得手段12は、複数の水道メータ20a〜20nのアラーム情報を読み出し、アラーム情報検出手段13が所定のアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出する。記憶手段14は、検出したアラーム情報が生成された水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類およびその状態、前記水道メータに設定されているアラーム情報判定値、および現在の年月日時分を記憶部15に記憶させる。そしてこれらの情報を記憶した後、アラーム情報が生成された水道メータのみに対して、アラーム情報のリセット処理を実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集合住宅の各住戸等に設置されている水道メータの各種情報を読み出す集中検針装置に関し、より詳細には、漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能および超過流量検知機能などのアラーム機能を有する通信機能付き水道メータからアラーム情報を読み出す集中検針装置、及び集中検針装置と水道メータとからなる集中検針システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水道水の使用量を測定し、測定した結果より使用者から料金を徴収するために水道メータが用いられている。また水道メータには、漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能および超過流量検知機能などの各種アラーム機能を有する通信機能付き水道メータが実用化されている。
【0003】
また一般的に、複数の住戸を有する集合住宅や施設では、複数の水道メータの集中検針を行うための集中検針装置が用いられる。集中検針装置は、複数の水道メータが各々接続線を介して接続され、各水道メータで計量したそれぞれの検針値(流量積算値)を集中検針装置の表示手段に表示させることができる。
【0004】
水道メータでは、水道メータの使用状態の異常を示す期間が、予め設定された判定値以上に長く継続したときに、実際に水道水の使用状態に異常が発生したものと判定し、アラーム情報を発生させる。アラーム情報の判定値は、上記のような漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能、および超過流量検知機能などの複数のアラーム機能ごとに定められ、それぞれの機能ごとにアラームが生成される。
そして水道水の使用状態に異常が発生したものと判定された場合には、水道メータの表示部にアラーム情報が表示され、また通信線を介して接続された外部機器からの要求に応じてアラーム情報の送受信が行われる。
【0005】
水道メータの使用状態の異常時にアラーム表示を行う技術として、例えば、特許文献1には、電子式水道メータで計測された水道使用量を表示部に更新表示する水道使用量遠隔表示装置が開示されている。ここでは、電子式水道メータから伝送された水道使用量に異常があることを検知したときには、表示部における水道使用量の表示を更新させないようにし、所定のアラーム表示を行うようにしている。
【特許文献1】特開平8−219830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来では、アラーム情報が発生した後、水道水の使用状態が正常な範囲に戻ってもアラーム情報はリセットされず、その後、判定値に基づいて再度異常が発生した場合は、今回のアラーム時の異常を示す期間が、前回アラーム時の異常を示す期間に累積加算されてしまう。
【0007】
具体的には、例えば、流量ゼロの状態が所定の判定値を上回ったときにアラームを発生する流量ゼロ検知機能において、その判定値が“5日”と設定されているものとする。この場合、流量ゼロの状態が流量ゼロ検知機能の異常を示す状態であり、この状態が5日間継続したときに、流量ゼロ検知に関するアラーム情報が生成されることになる。
【0008】
そしてまず1〜5日目まで流量がゼロであった場合、5日目で判定値“5日”以上となるためアラーム情報が生成される。
そしてその後6日目から10日目までは流量がゼロでなく、11日目に再度流量がゼロになった場合、流量ゼロの期間が累積加算されるため、11日目では、流量ゼロ検知機能における異常を示す期間が“6日”となってしまう。
【0009】
この場合、流量がゼロでない状態の後、1日だけ流量ゼロの状態があったにもかかわらず、流量ゼロの状態が6日間としてカウントされてしまい、アラームがいつ発生して、どれだけの時間継続していたのかを正確に確認することができなかった。
また特許文献1においても、このようなアラーム判定に関する期間情報が累積加算される問題について、開示も示唆もしていない。
【0010】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、複数の電子式水道メータの検針値を表示できるようにした集中検針装置において、水道メータにてアラーム情報が生成された後、アラーム情報が生成されない期間を経て再度アラーム情報が生成された場合、アラーム判定のための期間が累積加算されることなく、アラーム情報が継続的に発生した期間のみからアラーム情報を取得することができるようにした集中検針装置、及び該集中検針装置と水道メータとからなる集中検針システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、複数種類のアラーム機能を有する通信機能付き水道メータが通信線によって複数接続され、各前記水道メータが生成したアラーム情報を読み出すようにした集中検針装置であって、所定の読み出し時間条件に従って、前記複数の水道メータのアラーム情報を読み出すアラーム情報取得手段と、該アラーム情報取得手段が取得した前記アラーム情報から、予め定められたアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出するアラーム情報検出手段と、該検出したアラーム情報が生成された水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類およびその状態、アラーム判定を行うための閾値として設定されるアラーム情報判定値、および年月日時分を所定の記憶部に記憶させる記憶手段とを有することを特徴としたものである。
【0012】
請求項2の発明は、複数種類のアラーム機能を有する通信機能付き水道メータが通信線によって複数接続され前記各水道メータのアラーム情報を読み出す集中検針装置において、アラーム事象が発生して発呼してきた前記水道メータのアラーム情報を読み出すアラーム情報取得手段と、該アラーム情報取得手段が取得した前記アラーム情報から、予め定められたアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出するアラーム情報検出手段と、該検出したアラーム情報が生成された水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類および状態、アラーム判定を行うための閾値として設定されるアラーム情報判定値、および年月日時分を所定の記憶部に記憶させる記憶手段とを有することを特徴としたものである。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記アラーム機能は、漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能、および超過流量検知機能のうちの一部もしくは全てを含むことを特徴としたものである。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1に記載の発明において、オペレータからの入力を受け付ける入力手段を有し、前記入力手段を使用して、前記所定の読み出し時間条件を設定可能としたことを特徴としたものである。
【0015】
請求項5の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、オペレータからの入力を受け付ける入力手段を有し、該入力手段を使用して、前記アラーム情報検出手段が検出を行うアラーム情報の種類を設定可能としたことを特徴としたものである。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、情報を表示可能な表示部と、オペレータからの入力を受け付ける入力手段とを有し、該入力手段に対する所定の入力に従って、前記記憶部に記憶した各情報を前記表示部に表示することを特徴としたものである。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれか1に記載の発明において、前記水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類および状態、前記水道メータに設定されているアラーム情報判定値、および現在の年月日時分を記憶部に記憶した後、アラーム情報が生成された水道メータのみに対して、前記アラーム情報のリセット処理を実行させることを特徴としたものである。
【0018】
請求項8の発明は、請求項7に記載の発明における集中検針装置と、該集中検針装置からのアラーム情報のリセット指示に従って、保持しているアラーム情報をリセットする水道メータとを有することを特徴とする集中検針システムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の電子式水道メータの検針値を表示できるようにした集中検針装置において、水道メータにてアラーム情報が生成された後、アラーム情報が生成されない期間を経て再度アラーム情報が生成された場合、アラーム判定のための期間が累積加算されることなく、アラーム情報が継続的に発生した期間のみからアラーム情報を取得することができる。
【0020】
すなわち本発明の集中検針装置によれば、アラーム情報を取得した年月日時分、アラーム情報の種類およびその状態、アラーム判定を行うための判定値、アラーム情報が発生した水道メータが設置された部屋番号を記憶することができ、またこれらの情報を記憶した後に、水道メータでは過去のアラーム情報をリセットするので、上述のようにアラーム情報が生成されなかった期間後に再度アラーム情報が生成された場合でも、アラーム判定のための期間が累積加算されることなく、アラーム情報が継続的に発生した期間のみからアラーム情報を取得し、表示することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図1は、本発明の集中検針装置の一実施例を示したブロック図である。
集中検針装置10は、複数の水道メータ20a〜20nが各々接続線Lを介して接続されている。そして各水道メータ20a〜20nで計量したそれぞれの検針値(流量積算値)を集中検針装置10に転送して、集中検針装置10の表示部16に表示させることができる。
【0022】
アラーム情報取得手段12は、所定の読み出し時間条件に基づく時計11からの指令に従って、集中検針装置10に接続されている水道メータ20a〜20nのアラーム情報を定期的に読み出して取得する。所定の読み出し時間条件は、所定の時間間隔でアラーム情報を読み出すように設定される。あるいは毎日の時刻情報や、曜日、日付け情報などが直接指定されるものであってもよい。
【0023】
上述のように、水道メータ20a〜20nは、その水道メータの使用状態の異常を示す期間が、予め設定されたアラーム判定値以上に長く継続したときに、実際に水道水の使用状態に異常が発生したものと判定してアラーム情報を生成する。つまりアラーム判定を行うためのアラーム情報判定値は、アラーム判定を行うための閾値として設定されている。
【0024】
アラーム情報判定値は、上記のように漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能、および超過流量検知機能などの複数のアラーム機能ごとに定められ、それぞれの機能ごとにアラーム情報が生成される。“流量ゼロ”は水道メータにおける水道水の流量がゼロであることを示し、“漏水”は水道管からの漏水があることを示している。また“逆流”は水道メータで水道水が逆流していることを示し、“過大流量”は規定流量以上の流量があったことを示し、“超過流量”は、規定流量以上に流量増加があったことを示している。
【0025】
そして集中検針装置10のアラーム情報取得手段12は、水道メータ20a〜20nで生成された各アラーム情報を取得する。
上記の例では、アラーム情報取得手段12は、所定の読み出し時間条件に従って水道メータ20a〜20nからアラーム情報を取得するようにしているが、この動作に代えて、もしくはこの動作に加えて、水道メータ20a〜20nでアラーム事象が発生してアラーム情報が生成されたときに、水道メータ20a〜20nから集中検針装置10を発呼し、それに応じてアラーム情報取得手段12が水道メータ20a〜20nからアラーム情報を取得するようにしてもよい。
【0026】
アラーム情報検出手段13は、アラーム情報取得手段12が取得した各種アラーム情報から、予め定められたアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出する。ここでは、上記のように複数種類のアラーム情報について、集中検針装置10でアラームとして検出すべきアラームの種類を予め指定し、上記アラーム検出条件として保持しておく。そしてアラーム情報検出手段13は、そのアラーム検出条件に従って、取得したアラーム情報から特定のアラーム情報を検出する。アラーム検出条件の具体例は後述する。
【0027】
記憶手段14は、アラーム情報検出手段13により特定の水道メータ20a〜20nのアラーム情報が検出された場合に、その水道メータが設置された部屋の部屋番号、アラーム情報の種類とその状態、水道メータ20a〜20nに設定されているアラーム情報判定値、およびこれら情報を所得した年月日時分を記憶部15に記憶させる。これらの記憶情報の具体例についても後述する。
【0028】
入力手段17は、オペレータによる入力操作を受け付けることができる。そして入力手段17により、アラーム情報取得手段12が水道メータ20a〜20nからアラーム情報を読み出す読み出し時間条件を設定することができる。
アラーム情報取得手段12が水道メータ20a〜20nからアラーム情報を読み出す時間条件が、例えば“30日間隔”に設定されている場合、時計11からの指令は30日毎に行われる。またその読み出し時間条件は、入力手段17により設定変更が可能で、例えば入力手段17を用いて読み出し時間条件を“1日間隔”に変更した場合は、時計11からの読み出し指令は1日毎に行われる。
また表示部16は、入力手段17に対する所定の操作に応じて、記憶部15に記憶した各情報を表示することができる。
【0029】
図2は、集中検針装置の記憶部に記憶させる情報の具体内容の一例を示した図である。
上述のように、集中検針装置10のアラーム情報取得手段12は、予め設定されているアラーム情報の読み出し時間条件に従って、もしくは水道メータ20a〜20nからの発呼に従って、水道メータ20a〜20nからアラーム情報を取得し、アラーム情報検出手段13でアラーム情報が検出される。
【0030】
ここではアラーム情報取得手段12によるアラーム情報の読み出し時間条件が“1日間隔”に設定されているものとする。そしてアラーム情報検出手段13が、所定のアラーム検出条件に従ってアラーム情報を検出した場合、そのアラーム情報を生成した水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類、アラーム情報の状態、アラーム情報の判定値、及び年月日時分の情報を記憶部15に記憶させる。
【0031】
アラーム情報の種類、アラーム情報の状態、およびアラーム情報の判定値は、水道メータ20a〜20nでアラーム情報として生成される。集中検針装置10では、これらのアラーム情報と、水道メータの部屋番号と、これらの情報を取得したときの年月日時分の情報とを記憶部15に記録させる。なお、年月日時分の情報は、アラーム情報取得手段12による取得時間ではなく、水道メータ20a〜20nにてアラーム情報が生成された時間情報であってもよい。
【0032】
水道メータ20a〜20nの部屋番号としては、実際に水道メータを設置している部屋の部屋番号情報を用いる。ここでは、“0101号室”や“0102号室”等の情報が記憶部15に記憶される。
またアラーム情報の種類としては、予め定められた“流量ゼロ”や“漏水”等の種類情報が記憶される。この他アラーム情報の種類としては、上記のように“逆流”、“過大流量”、“超過流量”等がある。
【0033】
アラーム情報の状態は、アラーム情報の種類ごとに、水道メータの使用状態の異常を示す期間がどの程度継続しているかを示す情報である。この場合は、“5日”や“3時間”等の期間情報あるいは時間情報が記憶部15に記憶される。
またアラーム情報判定値は、上記異常を示す期間が継続して生じたときに、実際に異常が発生したものと判定してアラーム情報を生成するための期間情報である。この場合、“5日”や“3時間”等の期間情報あるいは時間情報が予め設定されている。また異常を示す状態は、各アラーム機能に応じてそれぞれ予め設定される。
水道メータ20a〜20nでは、水道水の異常を示す状態がアラーム情報判定値以上の期間継続したときに、アラームの状態であるものと判断してアラーム情報を生成する。
【0034】
上記のようなアラーム情報に基づく記憶情報が記憶された場合、従来ではアラーム情報の状態が累積加算されてしまい、アラーム発生の期間を確認することができなかった。
これに対して、本発明に関わる実施形態では、集中検針装置10は、水道メータ20a〜20nの部屋番号、アラーム情報の種類および状態、水道メータに設定されているアラーム情報判定値、および年月日時分を記憶部15に記憶させた後、アラーム情報が生成された水道メータのみに対して、アラーム情報のリセット処理を実行させる。これにより、水道メータ20a〜20nでは過去のアラーム情報がリセットされ、例えばアラーム情報が生成されなかった期間後に再度アラーム情報が生成された場合でも、アラーム判定のための期間が累積加算されることなく、アラーム情報が継続的に発生した期間のみからアラーム情報を生成することができる。
【0035】
図2の例で具体的に説明する。図2において、第1行目の記憶情報31では、アラーム情報の種類が“流量ゼロ”、アラーム情報の状態が“5日”、アラーム情報判定値が“5日”、年月日時分が“05/08/15 00時05分”となっている。
また第2行目の記憶情報32では、アラーム情報の種類が“漏水”、アラーム情報の状態が“3時間”、アラーム情報判定値が“3時間”、年月日時分が“05/08/21 00時06分”となっている。
また第3行目の記憶情報33では、アラーム情報種類が“流量ゼロ”、アラーム情報状態が“5日”、アラーム情報判定値が“5日”、年月日時分が“05/09/01 00時05分”となっている。
【0036】
上記の例において、第1行目の記憶情報31から、アラーム情報の種類は“流量ゼロ”で、0101号室において流量ゼロが5日間継続し、アラーム判定値以上となったためアラーム情報が生成されたことが分かる。これは、8月11日から15日の5日間にかけて流量ゼロが発生したことを意味している。
【0037】
そして、集中検針装置10では、第1行目の記憶情報31を記憶した後に、そのアラーム情報を生成した0101号室の水道メータに対して、アラーム情報をリセットするように指示を送出する。これを受けた水道メータでは、自身が保持しているアラーム情報をリセットする。そして再度アラーム状態を監視し、アラーム判定値に基づいてアラーム情報を生成し、集中検針装置10のアラーム情報取得手段12に対してアラーム情報を送出する。
【0038】
図2の第3行目の記憶情報33をみると、同じ部屋番号0101号室で、2005年9月1日0時5分に再度流量ゼロが5日間発生している。これは、8月28日から9月1日の5日間にかけて流量ゼロが発生したことを意味している。またこれにより、8月16日から8月27日にかけては、部屋番号0101号室で流量ゼロが発生していないことがわかる。
【0039】
つまり、0101号室の水道メータで、第1行目の記憶情報31に相当するアラーム情報がすでにリセットされているため、新たなアラーム情報に関わる記憶情報33を集中検針装置10の記憶部15に記憶させることができる。
これにより、集中検針装置10では、各水道メータのアラームがいつ発生して、どれだけの期間継続したのかを正確に確認することができるようになる。
【0040】
図3は、アラーム情報検出手段に設定するアラーム検出条件の一例を示した図である。上述のように、アラームの対象とするアラーム情報の種類としては、“漏水検知”、“流量ゼロ検知”、“逆流検知”、“過大流量検知”、および“超過流量検知”が設定可能であり、それぞれについて、アラーム情報の検出を行うか否かを設定しておくことができる。これらの設定値が、アラーム情報検出手段13によるアラーム検出条件として用いられる。またこれらのアラーム検出条件は、入力手段17を使用してオペレータにより入力設定することが可能である。
【0041】
図3の例では、アラーム情報の検出を行うアラーム情報の種類として、“漏水検知”、“流量ゼロ検知”、および“過大流量検知”が設定され、“逆流検知”、“超過流量検知”はアラーム情報として検出しないように設定されている。アラーム情報の種類は適宜追加や削除が可能である。
このようにアラーム情報の種類とその種類ごとの検出の可否を定めておくことにより、水道メータ20a〜20nから取得したアラーム情報のなかから、記憶部15に記憶させ、表示部16に表示させるアラーム情報を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の集中検針装置の一実施例を示したブロック図である。
【図2】集中検針装置の記憶部に記憶させる情報の具体内容の一例を示した図である。
【図3】アラーム情報検出手段に設定するアラーム検出条件の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0043】
10…集中検針装置、11…時計、12…アラーム情報取得手段、13…アラーム情報検出手段、14…記憶手段、15…記憶部、16…表示部、17…入力手段、20a〜20n…水道メータ、31〜33…記憶情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類のアラーム機能を有する通信機能付き水道メータが通信線によって複数接続され、各前記水道メータが生成したアラーム情報を読み出すようにした集中検針装置であって、
所定の読み出し時間条件に従って、前記複数の水道メータのアラーム情報を読み出すアラーム情報取得手段と、
該アラーム情報取得手段が取得した前記アラーム情報から、予め定められたアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出するアラーム情報検出手段と、
該検出したアラーム情報が生成された水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類およびその状態、アラーム判定を行うための閾値として設定されるアラーム情報判定値、および年月日時分を所定の記憶部に記憶させる記憶手段とを有することを特徴とする集中検針装置。
【請求項2】
複数種類のアラーム機能を有する通信機能付き水道メータが通信線によって複数接続され前記各水道メータのアラーム情報を読み出す集中検針装置において、
アラーム事象が発生して発呼してきた前記水道メータのアラーム情報を読み出すアラーム情報取得手段と、
該アラーム情報取得手段が取得した前記アラーム情報から、予め定められたアラーム検出条件に従って、特定の種類のアラーム情報を検出するアラーム情報検出手段と、
該検出したアラーム情報が生成された水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類および状態、アラーム判定を行うための閾値として設定されるアラーム情報判定値、および年月日時分を所定の記憶部に記憶させる記憶手段とを有することを特徴とする集中検針装置。
【請求項3】
前記アラーム機能は、漏水検知機能、流量ゼロ検知機能、逆流検知機能、過大流量検知機能、および超過流量検知機能のうちの一部もしくは全てを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の集中検針装置。
【請求項4】
オペレータからの入力を受け付ける入力手段を有し、
前記入力手段を使用して、前記所定の読み出し時間条件を設定可能としたことを特徴とする請求項1に記載の集中検針装置。
【請求項5】
オペレータからの入力を受け付ける入力手段を有し、
該入力手段を使用して、前記アラーム情報検出手段が検出を行うアラーム情報の種類を設定可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の集中検針装置。
【請求項6】
情報を表示可能な表示部と、オペレータからの入力を受け付ける入力手段とを有し、
該入力手段に対する所定の入力に従って、前記記憶部に記憶した各情報を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1または2に記載の集中検針装置。
【請求項7】
前記水道メータの部屋番号、アラーム情報の種類および状態、前記水道メータに設定されているアラーム情報判定値、および現在の年月日時分を記憶部に記憶した後、アラーム情報が生成された水道メータのみに対して、前記アラーム情報のリセット処理を実行させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1に記載の集中検針装置。
【請求項8】
請求項7に記載の集中検針装置と、該集中検針装置からのアラーム情報のリセット指示に従って、保持しているアラーム情報をリセットする水道メータとを有することを特徴とする集中検針システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−232682(P2007−232682A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−57643(P2006−57643)
【出願日】平成18年3月3日(2006.3.3)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】