説明

集合プリント配線基板、プリント配線基板装置、プリントヘッドおよび画像形成装置

【課題】複数のプリント配線基板装置が連結片により接続された集合プリント配線基板において、連結片を切断する際、連結片の一部がプリント配線基板装置に残る、またはプリント配線基板装置の一部を切断するという問題があった。
【解決手段】表面17に金属箔層3からなる導体パターンを形成した複数のプリント配線基板2を、複数の連結片4により連結した集合プリント配線基板1において、連結片4は、表面17側に金属箔層3からなる認識マークを備えているので、認識マークにより連結片4の切断刃を補正しつつ位置決めし、切断刃により高精度に連結片4をプリント配線基板2から除去できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のプリント配線基板(ベアボード)を連結した集合プリント配線基板等に関する。
【背景技術】
【0002】
比較的小さなプリント配線基板に電子部品を固定(実装)してプリント配線基板装置を製造する場合は、プリント配線基板の位置決め、搬送等に時間を要し、製造効率が低下する。このため、プリント配線基板を互いに連結片等により連結した集合プリント配線基板が用いられている(例えば、特許文献1〜10参照)。
【0003】
集合プリント配線基板は、製造段階において1つの基板として扱い、その表面および/または裏面に形成されたパッド等に電子部品を固定するのが一般的である。つまり、集合プリント配線基板は、電子部品を固定するに際し、そのままSMD(Surface Mount Device)リフロー、COB(Chip On Board)キュア等の加熱冷却工程に流される。
【0004】
その後、集合プリント配線基板からプリント配線基板を切り離して(切断して)各プリント配線基板装置の検査を行う、または集合プリント配線基板のまま各プリント配線基板装置の検査を行ない集合プリント配線基板からプリント配線基板を分割することにより、完成品としてのプリント配線基板装置ができあがる。
【0005】
しかし、集合プリント配線基板の連結片を切断する等して各プリント配線基板装置を切り離すと、プリント配線基板の切断部に連結片の一部が残る場合がある。この場合は、プリント配線基板の周縁部の全部または一部が位置決め基準となるプリント配線基板装置にとっては大きな問題となる。
【0006】
また、集合プリント配線基板の連結片を切断する等して各プリント配線基板装置を切り離すと、プリント配線基板の一部を切断する場合がある。この場合は、プリント配線基板の周縁部の近傍に導体パターンが形成されているプリント配線基板装置にとっては断線という問題が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平04−320597号公報
【特許文献2】特開平11−176974号公報
【特許文献3】特開平11−163482号公報
【特許文献4】特開平02−031490号公報
【特許文献5】特開平03−250800号公報
【特許文献6】特開平06−112600号公報
【特許文献7】特開平06−169137号公報
【特許文献8】特開2009−283959号公報
【特許文献9】特開平09−214080号公報
【特許文献10】特開平11−191668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記した問題を解決するためになされたものであって、個々のプリント配線基板を高精度に切り離すことができる集合プリント配線基板等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(第1発明)
第1発明は、表面に金属箔層からなる導体パターンを形成した複数のプリント配線基板を、複数の連結片により連結した集合プリント配線基板において、連結片は、表面側に金属箔層からなる認識マークを備えたことを特徴とする。
【0010】
かかる構成により、連結片の切断装置は、連結片に形成された認識マークに基づいて切断刃等を高精度に位置決めすることができるので、プリント配線基板の周縁部に連結片の残りを非常に少なくすることができ、かつ、切断刃等により必要以上にプリント配線基板が切り取られることがない。
【0011】
(第2発明)
第2発明に係るプリント配線基板装置は、第1発明の集合プリント配線基板に、複数の電子部品を固定し、連結片を切断して得たことを特徴とする。
(第3発明)
第3発明に係るプリントヘッドは、電子部品が発光素子である第2発明のプリント配線基板装置と、複数のロッドレンズを整列配置したレンズアレイとを備え、レンズアレイの一方のレンズ面と発光素子が対向するように、レンズアレイおよびプリント配線基板装置をハウジングに固定したことを特徴とする。
(第4発明)
第4発明に係る画像形成装置は、表面に静電潜像を形成する感光体と、感光体と対向した第3発明のプリントヘッドとを備えたことを特徴とする。
【0012】
第3発明に係るプリント配線基板装置、第4発明に係るプリントヘッド(装置)および第5発明に係る画像形成装置は、第1発明または第2発明に係る集合プリント配線基板を用いているので、前記した第1発明または第2発明の効果を奏している。このため、各装置を高精度かつ安価に製造できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、集合プリント配線基板装置を用いているにもかかわらず、周縁部が高精度に加工されたプリント配線基板またはプリント配線基板装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】集合プリント配線基板の平面図
【図2】連結片の拡大図(図1の部分Aの拡大図)
【図3】連結片の拡大図(図1の部分Bの拡大図)
【図4】連結片の断面図(図2の断面B−B、図3の断面C−C)
【図5】電子部品を固定した集合プリント配線基板の平面図
【図6】電子部品を固定した集合プリント配線基板の端部の斜視図
【図7】プリント配線基板装置の平面図
【図8】プリント配線基板装置の端部(図7の部分D)の拡大斜視図
【図9】プリント配線基板装置の側面図(図8の矢視E)
【図10】プリントヘッドの平面図
【図11】プリントヘッドの端部の斜視図
【図12】プリントヘッドの断面図
【図13】画像形成装置の構成を説明するための図
【図14】プリントヘッドと感光体の位置関係を示す図
【図15】集合プリント配線基板の平面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に図面を用いて、本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
本発明の一実施例を、図1乃至図14を用いて説明する。
〔集合プリント配線基板〕
図1に示すように、本発明に係る集合プリント配線基板1は、プリント配線基板2の短手方向(X方向)に一列に整列され、連結片4により互いに連結されたガラスエポキシ製の複数(5枚)のプリント配線基板2と、この5枚のプリント配線基板2の外側において取り囲むガラスエポキシ製の捨て基板5とを、連結片4(ガラスエポキシ製)により連結したものである。
【0017】
(プリント配線基板)
プリント配線基板2の表面17には、後述する電子部品としての発光素子を長手方向に直線状(一直線状または千鳥状)に固定するための金属箔層3(例えば、銅箔層)からなる導体パターン(ベタパターン)が形成されている。
【0018】
また、プリント配線基板2の表面17には、図1等に示すように、プリント配線基板2に電子部品10を実装する際に、位置決め基準として使用するための位置決めマーク7が形成されている。この位置決めマーク7は、金属箔層3により形成され、導体パターン3の形成と同時に形成される。
【0019】
5枚の長尺なプリント配線基板2は、金属箔層3からなる導体パターン3の引き回し、パッドの位置等の電気的、機械的な機能がそれぞれ同一になるように構成されている。尚、図1等においてはその他の導体パターンの図示を省略しているが、導体パターンとしては、当該ベタパターン以外に、図8に示す金属箔層3からなる細長い配線パターン26も含まれる。
【0020】
(連結片)
プリント配線基板2同士、およびプリント配線基板2と捨て基板5を連結する連結片4は、図1に示すように、肉厚方向(板厚方向=Z方向)に貫通した複数の長孔9を設けることにより形成される。また、全ての連結片4には、図2〜図4に示すように、連結片4の形成(長穴9の形成)、および連結片4を切断する際に使用する認識マーク12が形成されている。この認識マーク12は、金属箔層3により形成され、導体パターン3の形成と同時に形成される。このため、認識マーク12は、位置決めマーク7と同様、プリント配線基板2に電子部品10を実装する際に位置決め基準として使用することもできる。
【0021】
〔集合プリント配線基板の製造方法〕
次に、前記した集合プリント配線基板1の製造方法について説明する。
まず、ガラスエポキシ等からなる矩形状の平板の絶縁基材6を準備する。そして、この絶縁基材6の表面17に金属箔層3からなる複数の導体パターンと、金属箔層3からなる位置決めマーク7とからなる複数のプリント配線基板2を形成する。
【0022】
この際、プリント配線基板2の間に位置する絶縁基材6のエリアに沿った直線上と、プリント配線基板2と捨て基板5の間に位置する絶縁基材6のエリアに沿った直線上に、金属箔層3からなる複数の認識マーク12を形成する。導体パターン、位置決めマーク7および認識マーク12は、絶縁基材6の表面17に同時に形成されるので、互いの位置関係は高精度である。
【0023】
集合プリント配線基板1製造方法の具体例をさらに詳細に説明すると、例えば、表面に銅箔等の金属箔層3が形成されている絶縁基材6を準備し、エッチング液に対して耐性のあるインキなどを用いて位置決めマーク7、認識マーク12および導体パターン3を金属箔層3の上に形成する。そして、塩化第二鉄溶液等の溶剤を用いて金属箔層3の不要な部分を溶かして除去する。そうすると、絶縁機材6の表面に、金属箔層3からなる位置決めマーク7、認識マーク12および導体パターンが形成される。尚、認識マーク12は、プリント配線基板2の周縁部に沿って、所定の間隔で形成される。
【0024】
次に、認識マーク12の位置情報を認識できる認識装置を備えたルーター、ダイサー等の切断装置を用いて、絶縁基材6の肉厚方向(Z方向)に貫通した長穴9をプリント配線基板2の周縁部に沿って形成する。切断装置は、認識マーク12の位置を認識しつつ、認識マーク12が形成されたエリアと、当該エリアの近傍のエリア以外のエリアを取り除いて長穴9を形成することにより、連結片4が形成される(図2、図3参照)。そうすると、前記した集合プリント配線基板1が製造できる。
【0025】
尚、図1等でソルダーレジスト層の図示を省略しているが、ソルダーレジスト層は、位置決めマーク、認識マーク、ベタパターンおよびパッドを除くプリント配線基板および捨て基板の全面に形成されていても良い。ここで、ソルダーレジスト層とは、半田等による被覆や電子部品10の固定の際、金属箔層3からなる導体パターンの表面に不必要な半田、導電性接着剤等が付着することを防ぐ保護コーティング層をいう。
【0026】
また、ソルダーレジスト層は、永久保護マスクとして、プリント配線基板2の導体パターンを湿度やほこり等から保護すると同時に、電気的トラブルから導体パターンを守る絶縁体機能があり、耐薬品性、耐熱性に優れ、半田付け等をする際の高熱や金めっきにも耐えられる保護皮膜である。ソルダーレジスト層の形成方法は、一般的に活性エネルギー線を、マスクパターンを介して照射することにより形成するフォトリソグラフィー法が用いられている。
【0027】
〔プリント配線基板装置〕
次に、集合プリント配線基板1を構成する個々のプリント配線基板2に発光素子10を固定して得られるプリント配線基板装置11について説明する。
まず、集合プリント配線基板1を構成する5枚のプリント配線基板2のベタパターン3に熱硬化性の導電性接着剤を塗布する。そして、個々のプリント配線基板2の金属箔層3(ベタパターン)に塗布された導電性接着剤の上に、特許第4289656号公報等に記載された技術を用いて20個の発光素子10を高精度に位置決めして置く。発行素子10は、位置決めマーク7および/または認識マーク12を用いて位置の補正をしつつ個々のプリント配線基板2の金属箔層3(ベタパターン)に塗布された導電性接着剤の上に置いても良い。
【0028】
集合プリント配線基板1に塗布された導電性接着剤の上に、合計100個の発光素子10を置いた後、この集合プリント配線基板1を加熱炉(オーブン)に入れ、例えば110℃に加熱して導電性接着剤を硬化させる。そうすると、集合プリント配線基板1に全ての発光素子10が固定される。
【0029】
そして、図8および図9に示すように、図示しないワイヤーボンディング装置を用いて、発光素子10の表面のパッド14と、プリント配線基板2の表面17の金属箔層3(配線パターン)に接続されたパッド15とを金線13により電気的に接続する。
【0030】
具体的には、ワイヤーボンディング装置のキャピラリの先端から突出し溶融した金線13をプリント配線基板2のパッド15にボールボンディング接続し、キャピラリの先端から金線13を繰り出しながらキャピラリを移動させ、キャピラリの先端に位置する金線13を発光素子10のアルミニウム製のパッド14に押し付けてステッチボンディング接続する。尚、パッド14、金線13およびパッド15は実際には複数組形成されているが、説明を簡単にするため図11および図12においては1組のみ図示している。
【0031】
全ての発光素子10についてのワイヤーボンディングを終えた後、連結片4で分割(切断)すれば、計5枚のプリント配線基板装置11が得られる。この際、連結片4を切断する切断装置が、連結片4に形成された認識マーク12を認識しながら切断刃等の位置を補正しつつ連結片4を切断できるので、高精度に連結片4を切断し除去できる。このため、プリント配線基板2の周縁部に連結片4の残りを非常に少なくすることができ、かつ、切断刃等により必要以上にプリント配線基板が切り取られることがない。
【0032】
〔プリントヘッド〕
次に、前記したプリント配線基板装置11を、図10〜図12に示すプリントヘッド20に使用した場合について説明する。
プリントヘッド20は、複数のロッドレンズ21を整列配置したレンズアレイ22を接着剤等で固定したハウジング23と、このレンズアレイ22の一方のレンズ面と発光素子10が対向するように、ハウジング23に接着剤等で固定したプリント配線基板装置11とを備えたものである。尚、発光素子とは、直線状に複数(例えば256個)の発光点が形成された半導体素子をいう。
【0033】
プリントヘッド20は、図12に示すように、プリント配線基板装置11の表面17に固定した発光素子10の発光点(LED)を発光させた場合に、発光点から出射された光がレンズアレイ22により収束(集光)する結像点(焦点位置)までの距離が共役長TCになるように設定されている。この共役長TCは、発光点からレンズアレイ22の下面(一方のレンズ面)までの距離Lと、レンズアレイ22の上面(他方のレンズ面)から結像点までの距離Lと、レンズアレイ22の高さTとの和であり、TC=T+2Lという関係が成り立つ。
【0034】
本発明に係るプリントヘッド20は、プリント配線基板2の周縁部にあった連結片4が高精度に除去されているので、ハウジング23に対するプリント配線基板装置11の取り付け状態が良い。このため、発光素子10の各発光点から出射される光の光軸の曲がりが小さく、結像点の直線性が高い。
【0035】
〔画像形成装置〕
図13に示すように、本発明に係る画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタ131であり、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成プロセス部110、画像形成プロセス部110を制御する制御部130、パーソナルコンピュータ102や画像読取装置103から受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部140を備えている。
【0036】
画像形成プロセス部110は、一定の間隔をおいて並列配置される4つの画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kを備えている。そして、これらの画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kのそれぞれは、静電潜像を形成してトナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム25と、この感光体ドラム25の表面を所定電位で一様に帯電する帯電装置113と、帯電装置113によって表面が帯電された感光体ドラム25を露光する露光装置としてのプリントヘッド20と、プリントヘッド20によって得られた静電潜像を現像する現像装置115と、転写後の感光体ドラム25の表面を清掃するクリーナー(ブレード)116とを備えている。
【0037】
さらに、現像装置115の下流側近傍には、感光体ドラム25に対向して、感光体ドラム25上に形成されたテスト用パッチ(濃度見本)のトナー像濃度を検出する濃度検出回路117が備えられている。この濃度検出回路117は制御部130に接続され、トナー像濃度検出値を出力する。ここで、各画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kは、現像装置115に収納されたトナーを除いて、略同様に構成されている。そして、画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kは、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
【0038】
また、画像形成プロセス部110は、各画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kの感光体ドラム25にて形成された各色のトナー像が多重転写される中間転写ベルト121と、各画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kの各色のトナー像を中間転写ベルト121に順次転写(一次転写)させる一次転写帯電装置としての一次転写ロール122と、中間転写ベルト121上に転写された重畳トナー像を記録材(記録紙)である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写帯電装置としての二次転写ロール123と、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置125とを備えている。
【0039】
画像形成プロセス部110は、制御部130から供給された同期信号等の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。その際に、パーソナルコンピュータ102や画像読取装置103から入力された画像データは、画像処理部140によって画像処理が施され、インタフェースを介して各画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kに供給される。
【0040】
そして、例えばイエローの画像形成ユニット111Yでは、帯電装置113により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム25の表面が、画像処理部140から得られた画像データに基づいて発光する本発明に係るプリントヘッド20により露光されて、感光体ドラム25上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置115により現像され、感光体ドラム25上にはイエローのトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット111M、111C、111Kのそれぞれの感光体ドラム25においても、マゼンタ、シアン、黒の各色トナー像が形成される。
【0041】
各画像形成ユニット111Y、111M、111C、111Kのそれぞれの感光体ドラム25に形成された各色トナー像は、図13の矢印G方向に回動する中間転写ベルト121上に、一次転写ロール122により順次静電吸引され、中間転写ベルト121上に重畳されたトナー像が形成される。
【0042】
この重畳トナー像は、中間転写ベルト121の回動に伴って二次転写ロール123が配設された領域(二次転写部)に搬送される。そして、重畳トナー像が二次転写部に搬送されると、トナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに合わせて用紙Pが二次転写部に供給される。
【0043】
そして、二次転写部にて二次転写ロール123により形成される転写電界により、重畳トナー像は搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される。その後、重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト121から剥離され、搬送ベルト124により定着装置125まで搬送される。
【0044】
定着装置125に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着装置125によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、デジタルカラープリンタ131の排出部に設けられた図示しない排紙載置部に搬送される。つまり、本発明に係る画像形成装置は、プリントヘッド1を備えているので、高画質な画像を形成できる。
【実施例2】
【0045】
本発明の他の実施例を図15を用いて説明する。
図15は、集合プリント配線基板の平面図(ソルダーレジストの図示を省略)である。説明を簡単にするため、実施例1と同一の部分は同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
本実施例2に係る集合プリント配線基板41の実施例1に係る集合プリント配線基板1との相違点は、捨て基板5の有無のみである。
図15に示すように、捨て基板5が無くても、各連結片4は、認識マーク12を備えているので、実施例1と同一の効果を得ることができる。
【0047】
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、発明の詳細な説明、及び図面の記載から当事者が認識する事ができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0048】
例えば、前記した実施例においては、プリント配線基板2に電子部品10を千鳥状に固定したものを示したが、一直線上に固定したものであっても良い。また、前記した実施例においては、プリント配線基板が5枚の集合プリント配線基板を示したが、プリント配線基板は複数枚(2枚以上)あれば良い。
【0049】
また、前記した実施例においては、電子部品(発光素子)10を熱硬化性の導電性接着剤でプリント配線基板2に固定するものを示したが、これに限るものではなく、クリーム半田(ハンダペースト)を用い、リフロー炉で加熱して固定するものであっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、電子部品が固定されるプリント配線基板が複数枚連結した集合プリント配線基板等に適用される。
【符号の説明】
【0051】
1 集合プリント配線基板
2 プリント配線基板
3 金属箔層(導体パターン)
4 連結片
5 捨て基板
6 絶縁基材
7 位置決めマーク
9 長穴
10 電子部品(発光素子)
11 プリント配線基板装置
12 認識マーク
20 プリントヘッド
21 ロッドレンズ
22 レンズアレイ
23 ハウジング
25 感光体ドラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に金属箔層からなる導体パターンを形成した複数のプリント配線基板を、複数の連結片により連結した集合プリント配線基板において、
前記連結片は、前記表面側に前記金属箔層からなる認識マークを備えたことを特徴とする集合プリント配線基板
【請求項2】
請求項1に記載の集合プリント配線基板に、複数の電子部品を固定し、連結片を切断して得たプリント配線基板装置
【請求項3】
前記電子部品が発光素子である請求項2に記載のプリント配線基板装置と、
複数のロッドレンズを整列配置したレンズアレイとを備え、
該レンズアレイの一方のレンズ面と前記発光素子が対向するように、前記レンズアレイおよび前記プリント配線基板装置をハウジングに固定したプリントヘッド
【請求項4】
表面に静電潜像を形成する感光体と、
該感光体と対向した請求項3に記載のプリントヘッドとを備えた画像形成装置

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2011−187514(P2011−187514A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48508(P2010−48508)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】