説明

電力変換装置

【課題】従来のものよりも効率が優れた電力変換装置を提供する。
【解決手段】直流電源10Aから供給された第1直流電圧VDC1を昇圧して第2直流電圧VDC2とするDC/DCコンバータ部2Aと、第2直流電圧VDC2を商用交流電圧に変換して商用電力系統11に連系するインバータ部3Aとを備えた電力変換装置1Aであって、連系点電圧VACの電圧値を検知する連系点電圧検知部6と、第2直流電圧VDC2の目標値が連系点電圧VACの電圧値に対応付けられて格納された目標値記憶部5と、所定時間おきに連系点電圧VACの電圧値を取得するとともに目標値記憶部5を参照して該電圧値に対応する目標値を取得し、第2直流電圧VDC2の電圧値が目標値となるようにDC/DCコンバータ部2Aのスイッチング素子SWを制御する制御部4Aとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池、蓄電池等の直流電力を交流電力に変換して商用電力系統へ連系する電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電力変換装置としては、例えば、図5に示す太陽光発電装置1Cが知られている。太陽光発電装置1Cは、太陽電池10の直流電力を交流電力に変換して商用電力系統11に連系するもので、同図に示すように、主にDC/DCコンバータ部2Cと、インバータ部3Cと、制御部4Cと、目標値記憶部5Cとを備えている。
【0003】
DC/DCコンバータ部2Cはドライブ回路9を有し、ドライブ回路9は制御部4Cの制御下でスイッチング素子SWの導通状態を切り替える。これにより、DC/DCコンバータ部2Cは、太陽電池10から供給された第1直流電圧VDC1を昇圧して第2直流電圧VDC2を出力する。インバータ部3Cは、DC/DCコンバータ部2Cから出力された第2直流電圧VDC2を商用電力系統11の商用交流電圧に等しい連系点の電圧VAC(以下、“連系点電圧”という)に変換する。
【0004】
また、制御部4Cは、連系点電圧検知部6によって検知された連系点電圧VACの電圧値と第2直流電圧検知部7によって検知された第2直流電圧VDC2の電圧値とを参照しながら、第2直流電圧VDC2の電圧値が目標値記憶部5Cに予め格納された目標値となるようにスイッチング素子SWをスイッチング制御する。
【0005】
なお、このような太陽光発電装置1Cは、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−32897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、従来の太陽光発電装置1Cのインバータ部3Cは降圧動作を基本としているので、第2直流電圧VDC2は連系点電圧VACの最大値よりも常に高くなければならない。その一方で、太陽光発電装置1Cは、第2直流電圧VDC2を高くしてDC/DCコンバータ部2Cにおける昇圧の度合いおよびインバータ部3Cにおける降圧の度合いが大きくなればなるほど、DC/DCコンバータ部2Cおよびインバータ部3Cにおける損失が大きくなり、効率が低下する。
【0008】
そこで、特許文献1に記載の太陽光発電装置1Cでは、図6に示すように、連系点電圧VACの実効値に比例して第2直流電圧VDC2の目標値を増加させている。これにより、第2直流電圧VDC2と連系点電圧VACの大小関係を維持し、かつ第2直流電圧VDC2が高くなり過ぎることにより生じる損失の低減を図っている。
【0009】
しかしながら、太陽光発電装置1Cでは、連系点電圧VACの実効値に応じて第2直流電圧VDC2の目標値が決まるので、図7に示すように、第2直流電圧VDC2は、連系点電圧VACのピークにおいては適当な余裕度αが加味された必要最小限の電圧値となっているが、他の部分においては余裕を見すぎた電圧値となっており、DC/DCコンバータ部2Cおよびインバータ部3Cにおける損失の低減が十分ではなかった。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、従来のものよりもさらに効率が優れた電力変換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係る電力変換装置は、直流電源から供給された第1直流電圧をスイッチング素子のスイッチング動作により昇圧して第2直流電圧とするDC/DCコンバータ部と、第2直流電圧を商用交流電圧に変換して商用電力系統に連系するインバータ部とを備えた電力変換装置であって、商用電力系統とインバータ部との連系点の瞬時電圧値を連続的に取得するとともに、取得した瞬時電圧値に基づいてDC/DCコンバータ部のスイッチング素子を制御して第2直流電圧を変化させることを特徴としている。
【0012】
この構成では、連続的に取得した連系点の瞬時電圧値に基づいて第2直流電圧が変化する。したがって、この構成によれば、連系点の電圧値の時間変化に合せて第2直流電圧を最適な電圧値に変化させることができるので、DC/DCコンバータ部およびインバータ部における損失を低減し、効率を改善することができる。
【0013】
上記電力変換装置は、例えば、連系点の瞬時電圧値を検知する連系点電圧検知部と、第2直流電圧の目標値が瞬時電圧値に対応付けられて格納された目標値記憶部と、連系点電圧検知部で検知された瞬時電圧値をサンプリングするとともに目標値記憶部を参照して該瞬時電圧値に対応する目標値を取得し、第2直流電圧の電圧値が目標値となるようにDC/DCコンバータ部のスイッチング素子を制御する制御部とを備えた構成とすることができる。
【0014】
この構成では、サンプリングした瞬時電圧値に対応する目標値が新たな目標値に設定され、第2直流電圧の電圧値が該新たな目標値となるようにDC/DCコンバータ部が制御される。したがって、この構成によれば、連系点の電圧値の時間変化に合せて第2直流電圧を最適な電圧値に変化させることができるので、DC/DCコンバータ部およびインバータ部における損失を低減し、効率を改善することができる。
【0015】
上記電力変換装置は、第1直流電圧の電圧値を検知する第1直流電圧検知部をさらに備え、制御部は、第2直流電圧の目標値が第1直流電圧の電圧値以下である場合に、スイッチング素子の制御を停止することが好ましい。
【0016】
この構成によれば、第1直流電圧の電圧値と第2直流電圧の目標値とを比較することによりDC/DCコンバータ部を動作させる必要があるか否かを判断し、必要がないと判断した場合にスイッチング素子の制御が停止されるので、スイッチング素子のスイッチング損失を低減し、効率をさらに改善することができる。
【0017】
上記電力変換装置を太陽光発電装置として使用する場合は、直流電源を太陽電池とすればよい。
【0018】
また、上記電力変換装置を蓄電装置として使用する場合は、直流電源を商用電力系統の電力で充電される蓄電池とし、DC/DCコンバータ部を、蓄電池の放電時においては第1直流電圧を昇圧して第2直流電圧とする昇圧DC/DCコンバータとして動作する一方、蓄電池の充電時においては第2直流電圧を降圧して第1直流電圧とする降圧DC/DCコンバータとして動作する双方向DC/DCコンバータとし、蓄電池の放電時に限って制御部がスイッチング素子の昇圧制御を行うようにすればよい。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、従来のものよりもさらに効率が優れた電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る電力変換装置の第1実施形態である太陽光発電装置の回路図である。
【図2】第1実施形態に係る電力変換装置における連系点電圧の電圧値と第2直流電圧の目標値との対応関係を示すグラフである。
【図3】第1実施形態に係る電力変換装置における各種電圧の時間変化を示す波形図である。
【図4】本発明に係る電力変換装置の第2実施形態である蓄電装置の回路図である。
【図5】従来の電力変換装置である太陽光発電装置の回路図である。
【図6】従来の電力変換装置における連系点電圧の実効値と第2直流電圧の目標値との対応関係を示すグラフである。
【図7】従来の電力変換装置における各種電圧の時間変化を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電力変換装置の好ましい実施形態について説明する。
【0022】
[第1実施形態(太陽光発電装置)]
まず、本発明に係る電力変換装置の第1実施形態として、太陽光発電装置について説明する。図1に示すように、太陽光発電装置1Aは、太陽電池10Aの直流電力を交流電力に変換して商用電力系統11に連系するもので、DC/DCコンバータ部2Aと、インバータ部3Aと、制御部4Aと、目標値記憶部5とを備えている。また、太陽電池10Aから供給された第1直流電圧VDC1の電圧値は第1直流電圧検知部8によって、DC/DCコンバータ部2Aから出力された第2直流電圧VDC2の電圧値は第2直流電圧検知部7によって、連系点電圧VACの電圧値は連系点電圧検知部6によってそれぞれ検知される。
【0023】
DC/DCコンバータ部2Aは、コイルL、ダイオードD、コンデンサC、スイッチング素子SWおよびドライブ回路9を有し、ドライブ回路9は制御部4Aの制御下でスイッチング素子SWの導通状態を切り替える。これにより、DC/DCコンバータ部2Aは、太陽電池10Aから供給された第1直流電圧VDC1を昇圧して第2直流電圧VDC2を出力する。
【0024】
インバータ部3Aは、DC/DCコンバータ部2Aから出力された第2直流電圧VDC2を連系点電圧VAC(商用電力系統11の商用交流電圧)に変換する。
【0025】
目標値記憶部5には、第2直流電圧VDC2の目標値が連系点電圧VACの電圧値に対応付けられて予め格納されている。図2に示すように、第2直流電圧VDC2の目標値は連系点電圧VACの電圧値が増加するにつれて一次関数的に増加する。
【0026】
制御部4Aは、連系点電圧検知部6によって検知された連系点電圧VACの電圧値を取得するとともに、目標値記憶部5を参照して該電圧値に対応した目標値を取得する。取得した目標値は、新たな目標値に設定される。例えば、連系点電圧VACの電圧値が310[V]の場合は、347[V](=310×余裕度α;余裕度α=1.12の場合)が第2直流電圧VDC2の新たな目標値として設定される。また、連系点電圧VACの電圧値が200[V]の場合は、224[V](=200×余裕度α;余裕度α=1.12の場合)が第2直流電圧VDC2の新たな目標値として設定される。
【0027】
続いて、制御部4Aは、第2直流電圧検知部7によって検知された第2直流電圧VDC2の電圧値を参照しながら、第2直流電圧VDC2の電圧値が設定された目標値に等しくなるよう、ドライブ回路9を介してスイッチング素子SWをスイッチング制御する。
【0028】
また、制御部4Aは、第1直流電圧検知部8によって検知された第1直流電圧VDC1の電圧値と設定された目標値とを比較し、目標値が第1直流電圧VDC1以下である場合、すなわち昇圧の必要がない場合は、スイッチング素子SWのスイッチング制御を停止する。この場合、第2直流電圧VDC2の電圧値は第1直流電圧VDC1の電圧値にほぼ等しくなる。
【0029】
ここで、本発明では、連系点電圧VACの正弦波状時間変化に追従して第2直流電圧VDC2を変化させている。このため、制御部4Aは、連系点電圧VACの一周期を16等分した時間である1.25[ms](商用電力系統11の周波数が50[Hz]の場合)おきに連系点電圧VACの電圧値(瞬時電圧値)を取得し、新たな目標値を設定する。
【0030】
なお、連系点電圧VACの電圧値の取得周期(サンプリング周期)は、半周期を少なくとも2等分した時間であればよい。すなわち、商用電力系統11の周波数が50[Hz]の場合、サンプリング周期は、5[ms]以下であればよい。但し、第2直流電圧VDC2の電圧値は連系点電圧VACの最大電圧値より高いことが要求されるため、半周期の2等分した時間をサンプリング周期とした場合には、余裕度αの値を大きめに設定し、第2直流電圧VDC2の目標値を高く設定する必要がある。そのため、効率改善の観点から、目標値電圧波形を商用電力系統11の電圧波形と近似させるため、分割数は高いことが望ましい。
【0031】
図3は、太陽光発電装置1Aにおける各種電圧の時間変化を示す波形図である。同図に示すように、本実施形態に係る太陽光発電装置1Aでは、連系点電圧VACが変化すると、その変化に合せて新たな目標値が設定され、第2直流電圧VDC2の電圧値も目標値通りに変化していく。したがって、太陽光発電装置1Aによれば、第2直流電圧VDC2の電圧値を余裕度αが加味された必要最小限の電圧値とし続けることができ、DC/DCコンバータ部2Aおよびインバータ部3Aにおける損失を低減し、効率を改善することができる。
【0032】
また、同図に示すように、本実施形態に係る太陽光発電装置1Aでは、目標値が第1直流電圧VDC1の電圧値(例えば、220[V])以下である場合にスイッチング素子SWのスイッチング制御が停止させられるので、その間のスイッチング素子SWのスイッチング損失をゼロにすることができる。
【0033】
[第2実施形態(蓄電装置)]
続いて、本発明に係る電力変換装置の第2実施形態として、蓄電装置について説明する。蓄電装置1Bは、放電時においては蓄電池10Bの直流電力を交流電力に変換して商用電力系統11に連系し、充電時においては商用電力系統11の交流電力を直流電力に変換して該直流電力で蓄電池10Bを充電するもので、図4に示すように、DC/DCコンバータ部2Bと、インバータ部3Bと、制御部4Bと、目標値記憶部5とを備えている。また、蓄電池10Bの端子間電圧である第1直流電圧VDC1の電圧値は第1直流電圧検知部8によって、DC/DCコンバータ部2Bとインバータ部3Bの間の電圧である第2直流電圧VDC2の電圧値は第2直流電圧検知部7によって、連系点電圧VACの電圧値は連系点電圧検知部6によってそれぞれ検知される。
【0034】
DC/DCコンバータ部2Bは、コイルL、コンデンサC1、C2、スイッチング素子SW1、SW2、ダイオードD1、D2およびドライブ回路9、9’を有する双方向DC/DCコンバータである。ドライブ回路9、9’は、制御部4Bの制御下でそれぞれスイッチング素子SW1、SW2の導通状態を切り替える。
【0035】
DC/DCコンバータ部2Bは、蓄電池10Bの放電時においては、スイッチング素子SW2が非導通状態とされたままスイッチング素子SW1がスイッチング制御されることでコンデンサC1側から入力された第1直流電圧VDC1を昇圧して第2直流電圧VDC2を出力する昇圧DC/DCコンバータとして動作し、蓄電池10Bの充電時においては、スイッチング素子SW1が非導通状態とされたままスイッチング素子SW2がスイッチング制御されることでコンデンサC2側から入力された第2直流電圧VDC2を降圧して第1直流電圧VDC1を出力する降圧DC/DCコンバータとして動作する。
【0036】
インバータ部3Bは、蓄電池10Bの放電時においては、DC/DCコンバータ部2Bから出力された第2直流電圧VDC2を連系点電圧VACに変換するDC/ACインバータとして動作し、蓄電池10Bの充電時においては、商用電力系統11から供給された連系点電圧VACを第2直流電圧VDC2に変換するAC/DCインバータとして動作する双方向インバータである。
【0037】
目標値記憶部5には、第1実施形態と同様に、第2直流電圧VDC2の目標値が連系点電圧VACの電圧値に対応付けられて予め格納されている(図2参照)。この目標値は、蓄電池10Bの放電時にのみ参照される。
【0038】
放電時において、制御部4Bは、連系点電圧検知部6によって検知された連系点電圧VACの電圧値を取得するとともに、目標値記憶部5を参照して該電圧値に対応した目標値を取得し、新たな目標値を設定する。そして、制御部4Bは、第2直流電圧検知部7によって検知された第2直流電圧VDC2の電圧値を参照しながら、第2直流電圧VDC2の電圧値が設定された目標値に等しくなるよう、ドライブ回路9を介してスイッチング素子SW1をスイッチング制御する。
【0039】
また、制御部4Bは、第1直流電圧検知部8によって検知された第1直流電圧VDC1の電圧値と設定された目標値とを比較し、目標値が第1直流電圧VDC1以下である場合、すなわち昇圧の必要がない場合は、スイッチング素子SW1のスイッチング制御を停止する。この場合、第2直流電圧VDC2の電圧値は第1直流電圧VDC1の電圧値にほぼ等しくなる。
【0040】
制御部4Bが所定時間(例えば1.25[ms])おきに連系点電圧VACの電圧値(瞬時電圧値)を取得し、新たな目標値を設定する点は、第1実施形態に係る太陽光発電装置1Aと同様である。
【0041】
本実施形態に係る蓄電装置1Bによれば、蓄電池10Bの放電時に第1実施形態に係る太陽光発電装置1Aと同様の作用効果を得ることができる。すなわち、第2直流電圧VDC2の電圧値を余裕度αが加味された必要最小限の電圧値とし続けることができ、しかも昇圧の必要がない場合はスイッチング素子SW1のスイッチング損失をゼロにすることができるので、DC/DCコンバータ部2Bおよびインバータ部3Bにおける損失を低減し、効率を改善することができる。
【0042】
以上、本発明に係る電力変換装置の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
【0043】
例えば、各実施形態では、第1直流電圧VDC1の電圧値と目標値との大小関係に基づいてスイッチング素子SW(SW1)のスイッチング制御を停止させたが、図3から明らかなように、第1直流電圧VDC1がかなり低い場合は、スイッチング制御を停止させることができる時間が短くなり、このような制御を行うメリットを十分に享受することができない。したがって、このような場合は、第1直流電圧検知部8を省略し、上記大小関係の判断を行わないこととする方が、装置の簡素化の観点から好ましい。
【0044】
また、各実施形態では、1.25[ms]おきに制御部4A(4B)が連系点電圧VACの電圧値を取得することとしたが、この時間は適宜変更することができる。ただし、この時間を長く設定し過ぎると、第2直流電圧VDC2が連系点電圧VACに追従しなくなり本発明の作用効果が得られにくくなるので注意が必要である。
【符号の説明】
【0045】
1A 太陽光発電装置(電力変換装置)
1B 蓄電装置(電力変換装置)
2A、2B DC/DCコンバータ部
3A、3B インバータ部
4A、4B 制御部
5 目標値記憶部
6 連系点電圧検知部
7 第2直流電圧検知部
8 第1直流電圧検知部
9、9’ ドライブ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源から供給された第1直流電圧をスイッチング素子のスイッチング動作により昇圧して第2直流電圧とするDC/DCコンバータ部と、前記第2直流電圧を商用交流電圧に変換して商用電力系統に連系するインバータ部とを備えた電力変換装置であって、
前記商用電力系統と前記インバータ部との連系点の瞬時電圧値を連続的に取得するとともに、取得した前記瞬時電圧値に基づいて前記DC/DCコンバータ部の前記スイッチング素子を制御して前記第2直流電圧を変化させることを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記連系点の前記瞬時電圧値を検知する連系点電圧検知部と、
前記第2直流電圧の目標値が前記瞬時電圧値に対応付けられて格納された目標値記憶部と、
前記連系点電圧検知部で検知された前記瞬時電圧値をサンプリングするとともに前記目標値記憶部を参照して該瞬時電圧値に対応する目標値を取得し、前記第2直流電圧の電圧値が前記目標値となるように前記DC/DCコンバータ部の前記スイッチング素子を制御する制御部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第1直流電圧の電圧値を検知する第1直流電圧検知部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2直流電圧の目標値が前記第1直流電圧の電圧値以下である場合に、前記スイッチング素子の制御を停止することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記直流電源が、太陽電池であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記直流電源が、前記商用電力系統の電力で充電される蓄電池であり、
前記DC/DCコンバータ部が、前記蓄電池の放電時においては前記第1直流電圧を昇圧して前記第2直流電圧とする昇圧DC/DCコンバータとして動作する一方、前記蓄電池の充電時においては前記第2直流電圧を降圧して前記第1直流電圧とする降圧DC/DCコンバータとして動作する双方向DC/DCコンバータであり、
前記制御部は、前記蓄電池の放電時に前記スイッチング素子の制御を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−151923(P2012−151923A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−6555(P2011−6555)
【出願日】平成23年1月17日(2011.1.17)
【出願人】(000004606)ニチコン株式会社 (656)
【Fターム(参考)】