説明

電池保護回路及び電池保護装置、並びに電池パック

【課題】並列に接続された複数の二次電池の保護機能を強化できる、電池保護回路を提供すること。
【解決手段】並列に接続された複数の二次電池200A,200Bを保護する電池保護回路であって、検出回路21A,21Bの放電過電流検出回路及び過放電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から放電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ2A,2Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする放電制御回路24と、検出回路21A,21Bの充電過電流検出回路及び過充電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から充電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ1A,1Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする充電制御回路25とを備えることを特徴とする、電池保護回路。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路及び電池保護装置に関する。また、該電池保護装置を備える電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、並列に接続された二次電池201A,201Bを保護する従来の保護IC190を示した図である。二次電池201A,201Bの正極は、負荷接続端子P+に繋がる電源経路108に接続され、二次電池201A,201Bの負極は、負荷接続端子P−に繋がる電源経路109に接続される。負荷接続端子P+,P−には、不図示の外部負荷及び/又は充電器が接続される。また、電源経路108には、保護IC190の端子7aが接続され、電源経路109には、保護IC190の端子7bが接続されている。
【0003】
保護IC190は、端子7aと端子7bとの間の電圧を監視し、その監視電圧が正常のとき、端子7dに接続されたトランジスタ1をオンし、且つ端子7cに接続されたトランジスタ2をオンする。これにより、二次電池201A,201Bの充放電が可能となる。一方、保護IC190は、その監視電圧が所定の過充電検出閾値以上になると、トランジスタ1をオフすることで、二次電池201A,201Bの充電を禁止し、その監視電圧が所定の過放電検出閾値以下になると、トランジスタ2をオフすることで、二次電池201A,201Bの放電を禁止する。
【0004】
ところが、保護IC190は、並列接続された2つの二次電池201A,201Bを一つの二次電池とみなして異常を検出する構成のため、二次電池201Aと二次電池201Bのそれぞれの異常を独立して検出できない。
【0005】
これに対し、特許文献1には、並列に接続された2系統の二次電池それぞれの異常(過充電異常と過放電異常)を独立して検出する一構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−22009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、並列に接続された2系統のうち過充電又は過放電が検出された系統のみを保護する特許文献1の技術では、並列に接続された複数の二次電池を十分に保護できない場合があった。
【0008】
そこで、本発明は、並列に接続された複数の二次電池の保護機能を強化できる、電池保護回路及び電池保護装置、並びに電池パックの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過放電を検出したとき、異常信号を出力する過放電検出部と、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過電流を検出したとき、異常信号を出力する過電流検出部と、
前記過放電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池のうち少なくとも一つの二次電池の放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過充電を検出したとき、異常信号を出力する過充電検出部と、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過電流を検出したとき、異常信号を出力する過電流検出部と、
前記過充電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池のうち少なくとも一つの二次電池の充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の放電過電流を検出したとき、異常信号を出力する放電過電流検出部と、
前記放電過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過放電を検出したとき、異常信号を出力する過放電検出部と、
前記過放電検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の充電過電流を検出したとき、異常信号を出力する充電過電流検出部と、
前記充電過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護回路は、
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過充電を検出したとき、異常信号を出力する過充電検出部と、
前記過充電検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする。
【0015】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護装置は、
本発明に係る電池保護回路と、
前記放電制御部によって放電が禁止された二次電池の放電経路を遮断する放電経路遮断部とを備えることを特徴とする。
【0016】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池保護装置は、
本発明に係る電池保護回路と、
前記充電制御部によって充電が禁止された二次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断部とを備えることを特徴とする。
【0017】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池パックは、
本発明に係る電池保護装置と前記複数の二次電池とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、並列に接続された複数の二次電池の保護機能を強化できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】並列に接続された2つの二次電池201A,201Bを保護する従来の保護IC190を示した図である。
【図2】本発明の第1の実施形態である電池パック100の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施形態である電池パック101の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態の説明を行う。
【0021】
図2は、本発明の第1の実施形態である電池パック100の構成図である。電池パック100は、負荷接続端子5,6に接続される不図示の外部負荷に電力を供給可能な二次電池200と、二次電池200を保護する保護モジュール80とを内蔵する。電池パック100は、外部負荷に内蔵されてもよいし、外付けされてもよい。外部負荷の具体例として、携帯端末(携帯電話、携帯ゲーム機、PDA、モバイルパソコン、音楽や映像の携帯プレーヤーなど)、コンピュータ、ヘッドセット、カメラなどの電子機器が挙げられる。
【0022】
二次電池200は、負荷接続端子5,6に接続される不図示の充電器によって充電可能である。二次電池200の具体例として、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などが挙げられる。二次電池200は、2つのセル200A,200Bから構成されている。
【0023】
保護モジュール80は、負荷接続端子5と、負荷接続端子6と、セル接続端子3A,3B,4A,4Bとを備える。セル接続端子3Aは、負荷接続端子5に電源経路8Aを介して繋がり、セル接続端子3Bは、負荷接続端子5に電源経路8Bを介して繋がる。セル接続端子4Aは、負荷接続端子6に電源経路9Aを介して繋がり、セル接続端子4Bは、負荷接続端子6に電源経路9Bを介して繋がる。セル接続端子3Aは、セル200Aの正極に接続され、セル接続端子4Aは、セル200Aの負極に接続される。セル接続端子3Bは、セル200Bの正極に接続され、セル接続端子4Bは、セル200Bの負極に接続される。
【0024】
保護モジュール80は、トランジスタ1A,2A,1B,2Bを備える。トランジスタ1Aは、セル200Aの充電経路を遮断する充電経路遮断部であり、トランジスタ2Aは、セル200Aの放電経路を遮断する放電経路遮断部である。トランジスタ1Bは、セル200Bの充電経路を遮断する充電経路遮断部であり、トランジスタ2Bは、セル200Bの放電経路を遮断する放電経路遮断部である。図2の場合、トランジスタ1Aは、セル200Aの充電電流が流れる電源経路9Aを遮断し、トランジスタ2Aは、セル200Aの放電電流が流れる電源経路9Aを遮断する。トランジスタ1Bは、セル200Bの充電電流が流れる電源経路9Bを遮断し、トランジスタ2Bは、セル200Bの放電電流が流れる電源経路9Bを遮断する。
【0025】
トランジスタ1A,2Aは、電源経路9Aの導通/遮断を切り替えるスイッチング素子であり、電源経路9Aに直列に挿入されている。トランジスタ1B,2Bは、電源経路9Bの導通/遮断を切り替えるスイッチング素子であり、電源経路9Bに直列に挿入されている。
【0026】
トランジスタ1A,2A,1B,2Bは、例えば、MOSFETである。トランジスタ1Aは、トランジスタ1Aの寄生ダイオードの順方向がセル200Aの放電方向になるように電源経路9Aに挿入され、トランジスタ2Aは、トランジスタ2Aの寄生ダイオードの順方向がセル200Aの充電方向になるように電源経路9Aに挿入される。トランジスタ1Bは、トランジスタ1Bの寄生ダイオードの順方向がセル200Bの放電方向になるように電源経路9Bに挿入され、トランジスタ2Bは、トランジスタ2Bの寄生ダイオードの順方向がセル200Bの充電方向になるように電源経路9Bに挿入される。なお、トランジスタ1A,2A,1B,2Bは、IGBTやバイポーラトランジスタなどの他の半導体素子でもよい。また、トランジスタ1A,2A,1B,2Bのドレイン−ソース間(又は、コレクタ−エミッタ間)にダイオードが追加されてもよい。
【0027】
保護モジュール80は、保護IC90を備える。保護IC90は、二次電池200から給電されて二次電池200を保護する集積回路である。保護IC90は、保護IC90Aと保護IC90Bの2つのチップから構成されている。
【0028】
保護IC90Aの検出回路21Aは、保護IC90AのVDD1端子とVSS1端子との間の電圧を検出することによって、セル200Aの電池電圧(セル電圧)を監視している。同様に、保護IC90Bの検出回路21Bは、保護IC90BのVDD2端子とVSS2端子との間の電圧を検出することによって、セル200Bの電池電圧(セル電圧)を監視している。VDD1端子及びVSS1端子は、保護IC90A用の電源端子であり、VDD2端子及びVSS2端子は、保護IC90B用の電源端子である。
【0029】
VDD1端子は、抵抗RA1を介して電源経路8Aに接続される正側電源端子であり、VSS1端子は、セル接続端子4Aとトランジスタ1A,2Aとの間で電源経路9Aに接続される負側電源端子である。VDD2端子は、抵抗RB1を介して電源経路8Bに接続される正側電源端子であり、VSS2端子は、セル接続端子4Bとトランジスタ1B,2Bとの間で電源経路9Bに接続される負側電源端子である。抵抗RA1は、端子VDD1に過電流が流れることを防止する電流制限抵抗であり、抵抗RB1は、端子VDD2に過電流が流れることを防止する電流制限抵抗である。
【0030】
また、検出回路21Aは、保護IC90AのV−1端子とVSS1端子との間の電圧を検出することによって、負荷接続端子6とセル接続端子4Aとの間の電圧である負側端子間電圧VAP−を監視している。すなわち、負側端子間電圧VAP−は、セル接続端子4Aに対する負荷接続端子6の端子電圧に相当する。同様に、検出回路21Bは、保護IC90BのV−2端子とVSS2端子との間の電圧を検出することによって、負荷接続端子6とセル接続端子4Bとの間の電圧である負側端子間電圧VBP−を監視している。すなわち、負側端子間電圧VBP−は、セル接続端子4Bに対する負荷接続端子6の端子電圧に相当する。V−1端子は、保護IC90A用の過電流検出端子であり、V−2端子は、保護IC90B用の過電流検出端子である。
【0031】
V−1端子は、負荷接続端子6とトランジスタ1A,2Aとの間で電源経路9Aに抵抗RA2を介して接続され、V−2端子は、負荷接続端子6とトランジスタ1B,2Bとの間で電源経路9Bに抵抗RB2を介して接続されている。抵抗RA2は、端子V−1に過電流が流れることを防止する電流制限抵抗であり、抵抗RB2は、端子V−2に過電流が流れることを防止する電流制限抵抗である。
【0032】
保護IC90は、保護IC90AのCOUT1端子から、ハイレベルの信号を出力することでトランジスタ1Aをオンし、ローレベルの信号を出力することでトランジスタ1Aをオフする。保護IC90は、トランジスタ1Aをオンすることによって、セル200Aを充電する方向の電流が電源経路9Aに流れることを許可し、トランジスタ1Aをオフすることによって、セル200Aを充電する方向の電流が電源経路9Aに流れることを禁止する。また、保護IC90は、保護IC90AのDOUT1端子から、ハイレベルの信号を出力することでトランジスタ2Aをオンし、ローレベルの信号を出力することでトランジスタ2Aをオフする。保護IC90は、トランジスタ2Aをオンすることによって、セル200Aを放電する方向の電流が電源経路9Aに流れることを許可し、トランジスタ2Aをオフすることによって、セル200Aを放電する方向の電流が電源経路9Aに流れることを禁止する。
【0033】
同様に、保護IC90は、保護IC90BのCOUT2端子から、ハイレベルの信号を出力することでトランジスタ1Bをオンし、ローレベルの信号を出力することでトランジスタ1Bをオフする。保護IC90は、トランジスタ1Bをオンすることによって、セル200Bを充電する方向の電流が電源経路9Bに流れることを許可し、トランジスタ1Bをオフすることによって、セル200Bを充電する方向の電流が電源経路9Bに流れることを禁止する。また、保護IC90は、保護IC90BのDOUT2端子から、ハイレベルの信号を出力することでトランジスタ2Bをオンし、ローレベルの信号を出力することでトランジスタ2Bをオフする。保護IC90は、トランジスタ2Bをオンすることによって、セル200Bを放電する方向の電流が電源経路9Bに流れることを許可し、トランジスタ2Bをオフすることによって、セル200Bを放電する方向の電流が電源経路9Bに流れることを禁止する。
【0034】
検出回路21Aは、所定の第1の過充電検出閾値以上のセル電圧をセル200Aについて検知することにより、セル200Aの過充電が検出されたとして、充電異常検出信号を出力する過充電検出回路を有する。一方、検出回路21Bは、所定の第2の過充電検出閾値以上のセル電圧をセル200Bについて検知することにより、セル200Bの過充電が検出されたとして、充電異常検出信号を出力する過充電検出回路を有する。
【0035】
また、検出回路21Aは、所定の第1の過放電検出閾値以下のセル電圧をセル200Aについて検知することにより、セル200Aの過放電が検出されたとして、放電異常検出信号を出力する過放電検出回路を有する。一方、検出回路21Bは、所定の第2の過放電検出閾値以下のセル電圧をセル200Bについて検知することにより、セル200Bの過放電が検出されたとして、放電異常検出信号を出力する過放電検出回路を有する。
【0036】
また、検出回路21Aは、所定の第1の充電過電流検出閾値以下の負側端子間電圧VAP−を検知することにより、セル200Aを充電する方向の過電流(充電過電流)が検出されたとして、充電異常検出信号を出力する充電過電流検出回路を有する。一方、検出回路21Bは、所定の第2の充電過電流検出閾値以下の負側端子間電圧VBP−を検知することにより、セル200Bを充電する方向の過電流(充電過電流)が検出されたとして、充電異常検出信号を出力する充電過電流検出回路を有する。
【0037】
ここで、トランジスタ1Aが少なくともオンしている状態で、セル200Aを充電する充電電流が流れることにより負側端子間電圧VAP−が低下するのは、トランジスタ1Aのオン抵抗による電圧降下が生ずるからである。また、トランジスタ2Aがオンしていれば、トランジスタ2Aのオン抵抗による電圧降下分を含んで負側端子間電圧VAP−が低下し、トランジスタ2がオフしていれば、トランジスタ2の寄生ダイオードによる電圧降下分を含んで負側端子間電圧VAP−が低下する。負側端子間電圧VBP−についても同様である。
【0038】
また、検出回路21Aは、所定の第1の放電過電流検出閾値以上の負側端子間電圧VAP−を検知することにより、セル200Aを放電する方向の過電流(放電過電流)が検出されたとして、放電異常検出信号を出力する放電過電流検出回路を有する。一方、検出回路21Bは、所定の第2の放電過電流検出閾値以上の負側端子間電圧VBP−を検知することにより、セル200Bを放電する方向の過電流(放電過電流)が検出されたとして、放電異常検出信号を出力する放電過電流検出回路を有する。
【0039】
ここで、トランジスタ2Aが少なくともオンしている状態で、セル200Aを放電する放電電流が流れることにより負側端子間電圧VAP−が上昇するのは、トランジスタ2Aのオン抵抗による電圧上昇が生ずるからである。また、トランジスタ1Aがオンしていれば、トランジスタ1Aのオン抵抗による電圧上昇分を含んで負側端子間電圧VAP−が上昇し、トランジスタ1Aがオフしていれば、トランジスタ1Aの寄生ダイオードによる電圧上昇分を含んで負側端子間電圧VAP−が上昇する。負側端子間電圧VBP−についても同様である。
【0040】
保護IC90の放電制御回路24は、保護IC90AのDOUT1端子からローレベルの信号を出力することによって、トランジスタ2Aをオフする。これにより、トランジスタ1Aのオン状態/オフ状態にかかわらず、セル200Aを過放電又は放電過電流から保護できる。同様に、放電制御回路24は、保護IC90BのDOUT2端子からローレベルの信号を出力することによって、トランジスタ2Bをオフする。これにより、トランジスタ1Bのオン状態/オフ状態にかかわらず、セル200Bを過放電又は放電過電流から保護できる。
【0041】
例えば、放電制御回路24は、検出回路21A,21Bの放電過電流検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から放電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ2A,2Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。また、放電制御回路24は、検出回路21A,21Bの過放電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から放電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ2A,2Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。また、例えば、放電制御回路24は、検出回路21A,21Bの放電過電流検出回路及び過放電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から放電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ2A,2Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。
【0042】
放電制御回路24は、例えば、各検出回路からの放電異常検出信号の論理和をとることにより、トランジスタ2A,2Bを両方ともオフすると好適である。これにより、セル200Aと200Bのうち一つのセルのみに放電異常が発生しても、セル200Aと200Bの両方の放電を禁止できる。その結果、放電異常が検出されたセルの放電を禁止できるだけでなく、正常なセルの放電も禁止できる。
【0043】
また、放電制御回路24は、例えば、各検出回路からの放電異常検出信号の論理積をとることにより、トランジスタ2A,2Bを両方ともオフしてもよい。これにより、セル200Aと200Bの全てのセルに放電異常が発生したときに、セル200Aと200Bの両方の放電を禁止できる。その結果、放電異常が検出されたセルが存在しても、正常なセルの放電を許可できる。
【0044】
また、放電制御回路24は、例えば、トランジスタ2A,2Bのうち、検出回路によって放電異常が検出されたセルの放電経路を遮断するトランジスタのみをオフしてもよい。これにより、セル200A,200Bのうち放電異常が発生したセルのみの放電を禁止できる。
【0045】
一方、保護IC90の充電制御回路25は、保護IC90AのCOUT1端子からローレベルの信号を出力することによって、トランジスタ1Aをオフする。これにより、トランジスタ2Aのオン状態/オフ状態にかかわらず、セル200Aを過充電又は充電過電流から保護できる。同様に、充電制御回路25は、保護IC90BのCOUT2端子からローレベルの信号を出力することによって、トランジスタ1Bをオフする。これにより、トランジスタ2Bのオン状態/オフ状態にかかわらず、セル200Bを過充電又は充電過電流から保護できる。
【0046】
例えば、充電制御回路25は、検出回路21A,21Bの充電過電流検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から充電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ1A,1Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。また、充電制御回路25は、検出回路21A,21Bの過充電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から充電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ1A,1Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。また、例えば、充電制御回路25は、検出回路21A,21Bの充電過電流検出回路及び過充電検出回路のうち少なくとも一つの検出回路から充電異常検出信号が出力されたとき、トランジスタ1A,1Bのうち少なくとも一つのトランジスタをオフにする。
【0047】
充電制御回路25は、例えば、各検出回路からの充電異常検出信号の論理和をとることにより、トランジスタ1A,1Bを両方ともオフすると好適である。これにより、セル200Aと200Bのうち一つのセルのみに充電異常が発生しても、セル200Aと200Bの両方の充電を禁止できる。その結果、充電異常が検出されたセルの充電を禁止できるだけでなく、正常なセルの充電も禁止できる。
【0048】
また、充電制御回路25は、例えば、各検出回路からの充電異常検出信号の論理積をとることにより、トランジスタ1A,1Bを両方ともオフしてもよい。これにより、セル200Aと200Bの全てのセルに充電異常が発生したときに、セル200Aと200Bの両方の充電を禁止できる。その結果、充電異常が検出されたセルが存在しても、正常なセルの充電を許可できる。
【0049】
また、充電制御回路25は、例えば、トランジスタ1A,1Bのうち、検出回路によって充電異常が検出されたセルの充電経路を遮断するトランジスタのみをオフしてもよい。これにより、セル200A,200Bのうち充電異常が発生したセルのみの充電を禁止できる。
【0050】
図3は、本発明の第2の実施形態である電池パック101の構成図である。上述の実施形態と同様の構成については、その説明を省略する。電池パック101は、二次電池200と共に、二次電池200を保護する保護モジュール81を内蔵する。保護モジュール81は、保護IC91を備える。保護IC91は、一つのチップから構成されている。
【0051】
保護IC91は、過充電検出回路と、過放電検出回路と、充電過電流検出回路と、放電過電流検出回路とを備える。
【0052】
セル200Aの過充電を検出する過充電検出回路は、抵抗31と抵抗32から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ36とを有する。抵抗分圧回路は、VSS1端子とVDD端子との間の電位差である電源電圧VDD1を分圧する。コンパレータ36は、電源電圧VDD1で動作する。非反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD1が入力され、反転入力端子に、基準電圧生成回路35によって生成される基準電圧VREF1が入力される。したがって、セル200Aの過充電検出回路は、分圧電圧VD1が基準電圧VREF1を超えているとき、セル200Aの充電を禁止するハイレベルの信号(充電異常検出信号)を出力し、分圧電圧VD1が基準電圧VREF1を超えていないとき、セル200Aの充電を許可するローレベル信号を出力する。
【0053】
セル200Bの過充電を検出する過充電検出回路は、抵抗51と抵抗52から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ56とを有する。抵抗分圧回路は、VSS2端子とVDD端子との間の電位差である電源電圧VDD2を分圧する。コンパレータ56は、電源電圧VDD2で動作する。非反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD2が入力され、反転入力端子に、基準電圧生成回路55によって生成される基準電圧VREF2が入力される。したがって、セル200Bの過充電検出回路は、分圧電圧VD2が基準電圧VREF2を超えているとき、セル200Bの充電を禁止するハイレベルの信号(充電異常検出信号)を出力し、分圧電圧VD2が基準電圧VREF2を超えていないとき、セル200Bの充電を許可するローレベル信号を出力する。
【0054】
セル200Aの過放電を検出する過放電検出回路は、抵抗33と抵抗34から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ37とを有する。抵抗分圧回路は、電源電圧VDD1を分圧する。コンパレータ37は、電源電圧VDD1で動作する。非反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD3が入力され、反転入力端子に、基準電圧生成回路35によって生成される基準電圧VREF1が入力される。したがって、セル200Aの過放電検出回路は、分圧電圧VD3が基準電圧VREF1を超えているとき、セル200Aの放電を禁止するハイレベルの信号(放電異常検出信号)を出力し、分圧電圧VD3が基準電圧VREF1を超えていないとき、セル200Aの放電を許可するローレベル信号を出力する。
【0055】
セル200Bの過放電を検出する過放電検出回路は、抵抗53と抵抗54から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ57とを有する。抵抗分圧回路は、電源電圧VDD2を分圧する。コンパレータ57は、電源電圧VDD2で動作する。非反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD4が入力され、反転入力端子に、基準電圧生成回路55によって生成される基準電圧VREF2が入力される。したがって、セル200Bの過電流検出回路は、分圧電圧VD4が基準電圧VREF2を超えているとき、セル200Bの放電を禁止するハイレベルの信号(放電異常検出信号)を出力し、分圧電圧VD4が基準電圧VREF2を超えていないとき、セル200Bの放電を許可するローレベル信号を出力する。
【0056】
セル200Aの放電過電流を検出する放電過電流検出回路は、抵抗38と抵抗39から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ42とを有する。抵抗分圧回路は、基準電圧VREF1と端子電圧VSS1との間の電位差を分圧する。コンパレータ42は、電源電圧VDD1で動作する。反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD5が入力され、非反転入力端子に、V−端子電圧が入力される。したがって、セル200Aの放電過電流検出回路は、V−端子電圧が分圧電圧VD5を超えているとき、セル200Aの放電を禁止するハイレベルの信号(放電異常検出信号)を出力し、V−端子電圧が分圧電圧VD5を超えていないとき、セル200Aの放電を許可するローレベル信号を出力する。
【0057】
セル200Bの放電過電流を検出する放電過電流検出回路は、抵抗58と抵抗59から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ62とを有する。抵抗分圧回路は、基準電圧VREF2と端子電圧VSS2との間の電位差を分圧する。コンパレータ62は、電源電圧VDD2で動作する。反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD6が入力され、非反転入力端子に、V−端子電圧が入力される。したがって、セル200Bの放電過電流検出回路は、V−端子電圧が分圧電圧VD6を超えているとき、セル200Bの放電を禁止するハイレベルの信号(放電異常検出信号)を出力し、V−端子電圧が分圧電圧VD6を超えていないとき、セル200Bの放電を許可するローレベル信号を出力する。
【0058】
セル200Aの充電過電流を検出する充電過電流検出回路は、抵抗40と抵抗41から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ43とを有する。抵抗分圧回路は、基準電圧VREF1と端子電圧V−との間の電位差を分圧する。コンパレータ43は、電源電圧VDD1で動作する。反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD7が入力され、非反転入力端子に、VSS1端子電圧が入力される。したがって、セル200Aの充電過電流検出回路は、VSS1端子電圧が分圧電圧VD7を超えているとき、セル200Aの充電を禁止するハイレベルの信号(充電異常検出信号)を出力し、VSS1端子電圧が分圧電圧VD7を超えていないとき、セル200Aの充電を許可するローレベル信号を出力する。
【0059】
セル200Bの充電過電流を検出する充電過電流検出回路は、抵抗60と抵抗61から構成される抵抗分圧回路と、コンパレータ63とを有する。抵抗分圧回路は、基準電圧VREF2と端子電圧V−との間の電位差を分圧する。コンパレータ63は、電源電圧VDD2で動作する。反転入力端子に、抵抗分圧回路による分圧電圧VD8が入力され、非反転入力端子に、VSS2端子電圧が入力される。したがって、セル200Bの充電過電流検出回路は、VSS2端子電圧が分圧電圧VD8を超えているとき、セル200Bの充電を禁止するハイレベルの信号(充電異常検出信号)を出力し、VSS2端子電圧が分圧電圧VD8を超えていないとき、セル200Bの充電を許可するローレベル信号を出力する。
【0060】
ここで、上述の図2の保護IC90は複数のチップから構成されているため、複数の正側電源端子(VDD1端子,VDD2端子)を設けているのに対して、図3の保護IC91は同一のチップ上で構成されているため、正側電源端子を一つの端子(VDD端子)に共通化できる。VDD端子は、図3の場合、抵抗R1を介して電源経路8Aに接続されているが、抵抗R1を介して電源経路8Bに接続されてもよい。
【0061】
同様に、図2の保護IC90は複数のチップから構成されているため、複数の過電流検出端子(V−1端子,V−2端子)を設けているのに対して、図3の保護IC91は同一のチップ上で構成されているため、過電流検出端子を一つの端子(V−端子)に共通化できる。V−端子は、図3の場合、負荷接続端子6とトランジスタ1B,2Bとの間で電源経路9Bに抵抗R2を介して接続されているが、負荷接続端子6とトランジスタ1A,2Aとの間で電源経路9Aに抵抗R2を介して接続されてもよい。
【0062】
論理回路44は、コンパレータ36の出力信号とコンパレータ43の出力信号の論理和をとることによって、セル200Aの充電異常の発生を表す充電異常検出信号を出力する論理和回路を有する。また、論理回路44は、コンパレータ37の出力信号とコンパレータ42の出力信号の論理和をとることによって、セル200Aの放電異常の発生を表す放電異常検出信号を出力する論理和回路を有する。論理回路44は、VSS1端子とVDD端子との間の電位差である電源電圧VDD1で動作する。
【0063】
同様に、論理回路64は、コンパレータ56の出力信号とコンパレータ63の出力信号の論理和をとることによって、セル200Bの充電異常の発生を表す充電異常検出信号を出力する論理和回路を有する。また、論理回路64は、コンパレータ57の出力信号とコンパレータ62の出力信号の論理和をとることによって、セル200Bの放電異常の発生を表す放電異常検出信号を出力する論理和回路を有する。論理回路64は、VSS2端子とVDD端子との間の電位差である電源電圧VDD2で動作する。
【0064】
レベルシフト回路45は、論理回路44によってVSS1基準で生成された充電異常検出信号を、トランジスタで折り返すことによって、VDD基準の充電異常検出信号にレベルシフトし、論理回路44によってVSS1基準で生成された放電異常検出信号を、トランジスタで折り返すことによって、VDD基準の放電異常検出信号にレベルシフトする。同様に、レベルシフト回路65は、論理回路64によってVSS2基準で生成された充電異常検出信号を、トランジスタで折り返すことによって、VDD基準の充電異常検出信号にレベルシフトし、論理回路64によってVSS2基準で生成された放電異常検出信号を、トランジスタで折り返すことによって、VDD基準の放電異常検出信号にレベルシフトする。レベルシフト回路45,65によって、異なる電位基準で生成された異常検出信号を、共通の電位基準で生成された異常検出信号に変換できる。
【0065】
論理和回路46は、レベルシフト回路45から出力される充電異常検出信号とレベルシフト回路65から出力される充電異常検出信号との論理和信号を出力する。論理和回路47は、レベルシフト回路45から出力される放電異常検出信号とレベルシフト回路65から出力される放電異常検出信号との論理和信号を出力する。
【0066】
レベルシフト回路48は、トランジスタ1A,1Bを確実にオン/オフさせるため、論理和回路46から出力される論理和信号を、トランジスタで折り返すことによって、V−基準のゲート駆動信号にレベルシフトする。一方、レベルシフト回路49は、トランジスタ2Aを確実にオン/オフさせるため、論理和回路47から出力される論理和信号を、トランジスタで折り返すことによって、VSS1基準のゲート駆動信号にレベルシフトする。また、レベルシフト回路49は、トランジスタ2Bを確実にオン/オフさせるため、論理和回路47から出力される論理和信号を、トランジスタで折り返すことによって、VSS2基準のゲート駆動信号にレベルシフトする。
【0067】
このような構成により、セル200Aと200Bのうち一つのセルのみに充電異常が発生しても、セル200Aと200Bの両方の充電を禁止できる。その結果、充電異常が検出されたセルの充電を禁止できるだけでなく、正常なセルの充電も禁止できる。また、セル200Aと200Bのうち一つのセルのみに放電異常が発生しても、セル200Aと200Bの両方の放電を禁止できる。その結果、放電異常が検出されたセルの放電を禁止できるだけでなく、正常なセルの放電も禁止できる。
【0068】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形、改良及び置換を加えることができる。
【0069】
例えば、二次電池200を構成するセルの並列数が2つの場合を例示したが、3つ以上の場合も同様に考えることができる。また、トランジスタ1Aとトランジスタ2Aは、図示の配置位置を互いに置換してもよい。また、トランジスタ1Bとトランジスタ2Bは、図示の配置位置を互いに置換してもよい。
【0070】
また、上述の実施例は、充電制御用トランジスタ1A,1B及び放電制御用トランジスタ2A,2Bが負側の電源経路9A,9Bに挿入され、過電流検出端子(V−1端子,V−2端子,V−端子)が負側の電源経路9A,9Bに接続されている形態であった。しかしながら、充電制御用トランジスタ及び放電制御用トランジスタが正側の電源経路に挿入され、過電流検出端子が正側の電源経路に接続されている形態でもよい。この場合、過電流検出部は、正側の電源経路に接続された正側の電源端子と過電流検出端子との間の電圧を監視して、放電過電流又は充電過電流を検出すればよい。
【0071】
また、図2において、放電制御回路24と充電制御回路25の一方又は両方が、検出回路21A又は21Bと同じチップ上の回路ではなく、保護IC90に外付けされる回路でもよい。
【0072】
また、図3において、論理和回路46,47の一方又は両方を、論理積回路に変更してもよい。これにより、セル200Aと200Bの全てのセルに充電異常が発生したときに、セル200Aと200Bの両方の充電を禁止できる。その結果、充電異常が検出されたセルが存在しても、正常なセルの充電を許可できる。また、セル200Aと200Bの全てのセルに放電異常が発生したときに、セル200Aと200Bの両方の放電を禁止できる。その結果、放電異常が検出されたセルが存在しても、正常なセルの放電を許可できる。
【符号の説明】
【0073】
1,1A,1B 充電制御用トランジスタ
2,2A,2B 放電制御用トランジスタ
3A,3B 正側セル接続端子
4A,4B 負側セル接続端子
5,P+ 正側負荷接続端子
6,P− 負側負荷接続端子
7a〜7e 端子
8A,8B,108 正側電源経路
9A,9B,109 負側電源経路
21A,21B 検出回路
24 放電制御回路
25 充電制御回路
36,37,42,43,56,67,62,63 コンパレータ
35,55 基準電圧生成回路
44,64 論理回路
45,48,49,65 レベルシフト回路
80,81 保護モジュール
90,90A,90B,91,190 保護IC
100,101 電池パック
200,201A,201B 二次電池
200A,200B セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過放電を検出したとき、異常信号を出力する過放電検出部と、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過電流を検出したとき、異常信号を出力する過電流検出部と、
前記過放電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池のうち少なくとも一つの二次電池の放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項2】
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過充電を検出したとき、異常信号を出力する過充電検出部と、
前記過充電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池のうち少なくとも一つの二次電池の充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の電池保護回路。
【請求項3】
前記放電制御部は、前記過放電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての放電を禁止する、請求項1又は2に記載の電池保護回路。
【請求項4】
前記放電制御部は、前記過放電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、該異常信号に係る二次電池のみの放電を禁止する、請求項1又は2に記載の電池保護回路。
【請求項5】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過充電を検出したとき、異常信号を出力する過充電検出部と、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過電流を検出したとき、異常信号を出力する過電流検出部と、
前記過充電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池のうち少なくとも一つの二次電池の充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項6】
前記充電制御部は、前記過充電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての充電を禁止する、請求項5に記載の電池保護回路。
【請求項7】
前記充電制御部は、前記過充電検出部と前記過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、該異常信号に係る二次電池のみの充電を禁止する、請求項5に記載の電池保護回路。
【請求項8】
前記過電流検出部は、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の充電過電流を検出したとき、異常信号を出力する充電過電流検出部と、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の放電過電流を検出したとき、異常信号を出力する放電過電流検出部とを有する、請求項1から7のいずれか一項に記載の電池保護回路。
【請求項9】
同一チップ上に構成された請求項1から8のいずれか一項に記載の電池保護回路であって、
前記過電流検出部は、電源端子と前記過電流検出部が共用する過電流検出端子との間の電圧を監視する、電池保護回路。
【請求項10】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の放電過電流を検出したとき、異常信号を出力する放電過電流検出部と、
前記放電過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項11】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過放電を検出したとき、異常信号を出力する過放電検出部と、
前記過放電検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての放電を禁止する放電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項12】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の充電過電流を検出したとき、異常信号を出力する充電過電流検出部と、
前記充電過電流検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項13】
並列に接続された複数の二次電池を保護する電池保護回路であって、
前記複数の二次電池毎に設けられ、対応する二次電池の過充電を検出したとき、異常信号を出力する過充電検出部と、
前記過充電検出部のうち少なくとも一つの検出部から異常信号が出力されたとき、前記複数の二次電池の全ての充電を禁止する充電制御部とを備えることを特徴とする、電池保護回路。
【請求項14】
請求項1,10,11のいずれか一項に記載の電池保護回路と、
前記放電制御部によって放電が禁止された二次電池の放電経路を遮断する放電経路遮断部とを備える、電池保護装置。
【請求項15】
請求項2,5,12,13のいずれか一項に記載の電池保護回路と、
前記充電制御部によって充電が禁止された二次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断部とを備える、電池保護装置。
【請求項16】
請求項14又は15に記載の電池保護装置と前記複数の二次電池とを備える電池パック。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2013−59212(P2013−59212A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196388(P2011−196388)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】