説明

電源装置および電子機器

【課題】共振型の電源装置の起動時に発生する貫通電流を低減する。
【解決手段】制御回路7は、トランス11の2次側の出力電圧をフィードバックとしてハイサイドFET8とローサイドFET9とを交互に駆動する駆動信号を生成する。比較器6は、電流共振コンデンサ14の両端電圧と基準電圧とを比較する。とりわけ、制御回路7は、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、比較器6の比較結果に対応した駆動信号を生成する。一方、直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、制御回路7が、比較器7の比較結果を使用せずに、2次側の出力電圧に対応した駆動信号を生成する。基準電圧は、例えば、直流電源から供給される電源電圧の二分の一の大きさの電圧とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電源装置に関し、特に電源装置を起動したときに流れる貫通電流を緩和する回路に関する。
【背景技術】
【0002】
共振型のスイッチング電源装置は、電力の変換効率に優れるとともに、スイッチング動作の波形が正弦波となることによるノイズの少なさや、部品点数の少なさといった特徴を備えている。とりわけ、電流共振型のコンバータでは、ハーフブリッジ方式が採用されることが多い。このハーフブリッジ方式では、2つのスイッチング素子を直列に接続したスイッチング回路が直流入力電圧に対して並列に接続される。
【0003】
しかし、スイッチング電源装置では、動作開始直後においては共振回路が安定に動作しないため、一方のスイッチング素子と他方のスイッチング素子のボディダイオードとを経路として流れる貫通電流が発生する。貫通電流は、スイッチング素子にダメージを与えてしまうおそれがある。なお、ボディダイオードは、静電破壊を防止するために、ゲート・ソース間に設けられるダイオードであり、寄生ダイオードや内蔵ダイオードと呼ばれることもある。
【0004】
そこで、特許文献1では、この課題を解決するために、ボディダイオードに流れる電流を電流状態検出回路により検出し、ボディダイオードに電流が流れている間は、2つのスイッチング素子のオン/オフ切り替えを行わないようにすることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−051918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載された発明では、ボディダイオードに電流が流れなくなったらすぐに一方のスイッチング素子から他方のスイッチング素子への切り替えを行う。このボディダイオードに電流が流れなくなってすぐのタイミングでは、コンデンサとリーケージインダクタンスに流れている電流は小さい。そのため、このタイミングでスイッチング素子のオンオフを切り替えるとスイッチング素子の出力容量や、スイッチング素子に並列に接続された電圧共振用のコンデンサを充放電する時間が多く必要となってします。つまり、一方のスイッチング素子をオフに切り替えてから、他方のスイッチング素子をオンに切り替えるまでの待機時間(デッドタイム)を長く確保しておかなければならなかった。
【0007】
そこで、本発明は、共振型の電源装置の起動時に発生する貫通電流を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電源装置は、直流電源に対して並列に接続された回路であって、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを直列に接続した回路、直列共振回路、整流平滑回路、駆動信号生成回路および比較回路を備える。直列共振回路は、第2のスイッチング素子に対して並列に接続され、トランスの一次巻線と共振コンデンサとにより形成された回路である。整流平滑回路は、第1のスイッチング素子または第2のスイッチング素子がオンとなる期間にトランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑する回路である。駆動信号生成回路は、整流平滑回路の出力電圧をフィードバックして第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを交互に駆動する駆動信号を生成する回路である。比較回路は、共振コンデンサの両端電圧と所定の基準電圧とを比較する回路である。とりわけ、駆動信号生成回路は、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、比較回路の比較結果に対応した駆動信号を生成する。一方、駆動信号生成回路は、直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、比較回路の比較結果を使用せずに、整流平滑回路の出力電圧に対応した駆動信号を生成する。基準電圧は、たとえば、直流電源から供給される電源電圧の二分の一の大きさの電圧である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、駆動信号生成回路が、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、比較回路の比較結果に対応した駆動信号を生成する。これにより、電源装置の起動時に発生する貫通電流を低減できる。また、電源電圧の二分の一の大きさの電圧を基準電圧とすれば、スイッチング切り替え時のデッドタイムを短く設定することが可能であるため、制御性が向上する。例えば、本発明の電源装置では、スイッチング周波数に対する追従性が向上しているため、スイッチング周波数を高くしやすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第1の実施例を説明する回路図。
【図2】第1の実施例を説明するタイミング図。
【図3】第2の実施例を説明する回路図。
【図4】第2の実施例を説明するタイミング図。
【図5】比較例を説明する回路図。
【図6】比較例を説明するブロック図。
【図7】比較例を説明するタイミング図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施例1]
発明の実施形態について述べる。図1(A)はハーフブリッジ方式を採用した電流共振型の電源装置を示している。図1(A)において、商用の交流電源1から供給される交流電圧は、全波整流回路2により整流され、平滑コンデンサ3に出力される。平滑コンデンサ3は全波整流電圧を平滑し、これにより直流電圧Vdcが得られる。ここで、商用の交流電源1、全波整流回路2および平滑コンデンサ3は、直流電源を構成している。
【0012】
平滑コンデンサ3の両端に抵抗4、5が直列に接続される。抵抗4、5は、直流電圧Vdcを抵抗比に応じて分圧する分圧回路を形成している。ここでは、抵抗4、5の抵抗値は同一としているため、抵抗4、5の接続点AにはVdc×0.5の電圧が生じる。分割回路の出力である0.5Vdcが比較器6へ入力される。このように、抵抗4、5は、直流電源から供給される電源電圧を分圧して直流電源の電源電圧Vdcの二分の一の大きさの電圧を基準電圧として出力する分圧回路として機能する。
【0013】
制御回路7は、比較器6とフォトカプラ21から入力された信号に応じて、スイッチング素子であるハイサイドFET8とローサイドFET9を駆動する駆動信号の周波数を可変制御する。ハイサイドFET8の駆動端子(ゲート)に入力される駆動信号をVQ1と呼ぶ。ローサイドFET9の駆動端子(ゲート)に入力される駆動信号をVQ2と呼ぶ。図1(A)が示すように、ハイサイドFET8とローサイドFET9はハーフブリッジ形式で接続されている。つまり、第1のスイッチング素子であるハイサイドFET8と第2のスイッチング素子であるローサイドFET9とを直列に接続した回路が形成されており、この回路は、直流電源に対して並列に接続されている。電圧共振コンデンサ10の一端はローサイドFET9のドレインに接続され、他端はソースに接続されている。
【0014】
図1(A)において、トランス11は、1次側と2次側とが絶縁された絶縁トランスである。ここでは、トランス11が励磁インダクタンス12とリーケージインダクタンス13との等価回路で示されている。電流共振コンデンサ14は、トランスの一次巻線であるリーケージインダクタンス13と直列共振回路を構成している。この直列共振回路は、第2のスイッチング素子であるローサイドFET9に対して並列に接続されている。
【0015】
ダイオード15A、15Bはトランス11の2次側巻線に生じる電圧を整流する整流回路を構成するダイオードである。コンデンサ16は、ダイオード15A,15Bで整流された電圧を平滑するための平滑回路としてのコンデンサである。このように、ダイオード15A、15Bおよびコンデンサ16は、第1のスイッチング素子または第2のスイッチング素子がオンとなる期間にトランス11の二次巻線に発生する電圧を整流して平滑する整流平滑回路として機能している。負荷抵抗17は、本発明の電源装置に接続される負荷を示している。
【0016】
シャントレギュレータ19は、基準電圧を発生する電圧源、比較器およびトランジスタにより構成されている。シャントレギュレータ19は、内部の基準電圧とトランス11の2次側に生じた電圧とを比較し、両者の差に応じた電流(誤差信号)を出力する。ここでは、2次側に生じた電圧として、整流平滑回路の出力電圧Voutを採用している。フォトカプラ21は、シャントレギュレータ19より出力された誤差信号をトランス11の1次側に設けられた制御回路7へ伝達する回路を構成している。このように、整流平滑回路の出力電圧Voutは、誤差信号に変換されて制御回路7へフィードバックされる。なお、フォトカプラ21の発光素子側には発光素子に流れる電流を制限する制限する制限抵抗20が設けられている。
【0017】
図1(B)は制御回路7のブロック図を示したものである。制御回路7は、整流平滑回路の出力電圧をフィードバックとして第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを交互に駆動する駆動信号を生成する駆動信号生成回路の一例である。制御回路7は、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とが交互にオンとなるように駆動信号を出力する。つまり、ハイサイドFET8がオンのときは、ローサイドFET9が必ずオフになる。また、ローサイドFET9がオンのときは、ハイサイドFET8が必ずオフになる。ただし、本実施例では、両方のFETがオフになるデットタイムが確保される。
【0018】
図1(B)において、比較器6は、共振コンデンサの両端電圧と所定の基準電圧とを比較する比較回路として機能する。比較器6は、接続点Aより入力された電圧値である0.5Vdcと、電流共振コンデンサ14の電圧値Vcrを比較し、比較結果をカウンタ27とモードSW28へ出力する。カウンタ27は比較器6の出力の切り替わり回数(電圧値Vcrが0.5Vdcに対して一致した回数)を計数する計数回路として機能する。カウンタ27のカウント値はカウント比較器30へ入力される。カウント比較器30は、設定値保持部29に予め設定されて保持されている設定値と、カウンタ27から入力されたカウント値を比較し、比較結果をモードSWに出力する。設定値は、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間の長さに対応した値である。この期間において、比較器6の出力は設定値と同数の回数だけ変化する。つまり、設定値は、この期間に、電圧値Vcrが0.5Vdcに対して一致した回数を、実験またはシミュレーションによって求めることで決定された回数である。電圧値Vcrが0.5Vdcに対して一致した回数が設定値になると、制御回路7は、直列共振回路が定常状態に移行したと認識できる。
【0019】
モードSW28は、カウント比較器30の比較結果が2つの入力が不一致であることを示している間、オンとなる。すなわち、モードSW28は、比較器26の比較結果を示す信号をゲートドライバ31へスルー出力する。モードSW28は、カウント比較器30での比較結果が2つの入力が一致していることを示している場合、オフとなる。すなわち、モードSW28は、比較器6とゲートドライバ31の接続を切断する。ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8とローサイドFET9の各ゲートに駆動信号を出力する。モードSW28からの入力信号がある場合、ゲートドライバ31は、モードSW28からの入力信号に対応した駆動信号をハイサイドFET8とローサイドFET9に出力する。モードSW28からの入力信号がない場合、ゲートドライバ31は、発振器32の入力信号に対応した駆動信号を出力する。ゲートドライバ31は、電源装置の起動時の1回目のみ初期パルス設定保持部33に設定されている初期パルス設定時刻を参照し、初期パルス設定時刻に対応した駆動信号をハイサイドFET8に出力する。初期パルスの駆動が終了すると、モードSW28がオンとなり、比較器6の出力がゲートドライバ31へ接続される。
【0020】
図2を用いて本実施例の電源装置の動作について説明する。とりわけ、実施例1の制御回路7は、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、比較回路の比較結果に対応した駆動信号を生成する。一方、直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、制御回路7は、比較回路の比較結果を使用せずに、整流平滑回路の出力電圧に対応した駆動信号を生成する。
【0021】
時刻Hにおいて電源装置を起動する。なお、時刻HにおいてハイサイドFET8をオンする前に共振回路をリセットする目的でローサイドFET9をオンさせてもよい。その場合、ローサイドFET9をオフさせた以降、本実施例の制御が適用できる。時刻H以降、制御回路7は初期パルス設定値時間にわたり、ゲートドライバ31の出力状態を維持する。このとき電流の経路はハイサイドFET8→トランス11→電流共振コンデンサ14であ。電流共振コンデンサ14の電圧が徐々に上昇する。制御回路7は、カウンタまたはタイマーを用いて時刻Hからの経過時間を計測する。
【0022】
時刻Hから時刻Nまで、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間である。そこで、実施例1では、制御回路7が、電流共振コンデンサ14の両端電圧Vcrが基準電圧に一致したタイミングごとに、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを交互にオンに切り替えるよう駆動信号を生成する。つまり、両端電圧Vcrが基準電圧に一致したタイミングが、ハイサイドFET8とローサイドFET9の切り替えタイミングとなる。
【0023】
時刻Iで、制御回路7は、ハイサイドFET8をオフに切り替える。制御回路7は、時刻Iからの経過時間が所定のデッドタイムに到達すると、ローサイドFET9をオンに切り替える。時刻Hから時刻Iまでの期間の長さは、リーケージインダクタンス13と電流共振コンデンサ14で構成される共振回路の共振周期より短い任意の時間とする。また、制御回路7は、時刻Iで、モードSW28をオンに切り替える。これにより、ゲートドライバ31は、比較器6の出力に応じて駆動信号を出力する。電流共振コンデンサ14の電圧値VcrがVdcの0.5を上回ったタイミングで、ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8をオフに切り替え、ローサイドFET9をオンに切り替える。また、ゲートドライバ31は、電流共振コンデンサ14の電圧値VcrがVdcの0.5を下回ったタイミングで、ハイサイドFET8をオンに切り替え、ローサイドFET9をオフに切り替える。
【0024】
時刻Iから時刻Jまでの期間で、共振電流Iresは2つの状態を遷移する。まず、トランス11→電流共振コンデンサ14→ローサイドFET9と電流が流れることで、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrは上昇を続ける。トランス11に蓄えられたエネルギーが放出されると、共振電流Iresの向きが反転し、電流共振コンデンサ14→トランス11→ハイサイドFET8と電流が流れ、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrは徐々に下降する。
【0025】
時刻Jで電流共振コンデンサ14の電圧Vcrが電圧Vdcの0.5を下回ると、比較器6の出力信号が切り替わる。比較器6の出力信号の切り替わりに応答して、ゲートドライバ31は、ローサイドFET9をオフに切り替える。さらに、時刻Jからデッドタイムが経過したタイミングで、ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8をオンに切り替える。
【0026】
ここで、電流共振コンデンサ14の電圧VcrがVdcの0.5を一旦超え後にVdcの0.5に再び一致するということは、電流共振コンデンサ14が放電されるように共振電流Iresの向きが変わったことを意味する。つまり、共振電流Iresは、電流共振コンデンサ14→トランス11→ローサイドFET9の向きで流れている。そのため、時刻Jで、ローサイドFET9をオフに切り替え、さらにデッドタイムが経過するのを待つと、共振電流Iresは電流共振コンデンサ14→トランス11→ハイサイドFET8のボディダイオードという経路で流れる。この状態で、ハイサイドFET8をオンに切り替えることで、貫通電流の発生なくZVS(ゼロ・ボルテージ・スイッチング)を達成することが可能となる。
【0027】
時刻J以降、共振電流Iresは電流共振コンデンサ14→トランス11→ハイサイドFET8と流れるため、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrは下降を続ける。トランス11に蓄えられたエネルギーが放出されると、共振電流Iresの向きが反転し、ハイサイドFET8→トランス11→電流共振コンデンサ14と共振電流Iresが流れ、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrが上昇する。
【0028】
時刻Kで、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrが電圧Vdcの0.5を上回ると、比較器6の出力信号が切り替わる。比較器6の出力信号の切り替わりに応答して、ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8をオフに切り替える。さらに、時刻Kからデッドタイムが経過すると、ゲートドライバ31は、ローサイドFET9をオンに切り替える。以後、制御回路7は、時刻Nまで同様の制御を繰り替える。
【0029】
時刻Nで、直列共振回路は定常状態に移行する。よって、時刻N以降、制御回路7は、フォトカプラ21を経て入力されたトランス11の二次側からの誤差信号に応じて発振器32が発振する周波数にてスイッチング素子を切り替える。なお、時刻N以降において、ハイサイドFET8のオン/オフとローサイドFET9のオフ/オンとを切り替える周期の逆数である切り替え周波数は、直列共振回路の共振周波数よりも高い周波数とする。
【0030】
時刻Nは、カウンタ27でカウントされた比較器6の出力信号に基づくスイッチング素子の切り替え回数が、設定値保持部29に保持されている設定値と一致したタイミングである。カウント比較器30は、計数回路が計数した回数が所定の設定値になったかどうかに基づいて、直列共振回路が定常状態に移行したかどうかを判定する判定回路として機能する。
【0031】
スイッチング素子の切り替え回数が設定値と一致すると、カウント比較器30の出力信号が切り替わり、モードSW28がオフに切り替わる。よって、ゲートドライバ31への入力信号は発振器32からの入力信号のみとなり、ゲートドライバ31は、発振器32が発振する周波数に応じて駆動信号の切り替えを行う。発振器32は、整流平滑回路の出力電圧に対応した周波数で発振する発振回路の一例である。このように、制御回路7は、直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、発振器32から出力される信号に対応した駆動信号を出力する。
【0032】
実施例1の制御回路7は、電源装置が動作を開始してから直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、比較回路の比較結果に対応した駆動信号を生成する。一方、直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、制御回路7は、比較回路の比較結果を使用せずに、整流平滑回路の出力電圧に対応した駆動信号を生成する。これにより、実施例1では、電源装置の起動時に発生するハーフブリッジ形式のスイッチング素子とダイオードに流れる貫通電流を抑制することが可能となる。よって、スイッチング素子へのストレスを緩和でき、その結果、電源装置の信頼性を向上させることができる。さらに、さらに、Vdcの0.5の電圧を基準に制御することで、共振電流Iresが比較的に多く流れているときにスイッチング素子の切り替えが行われる。よって、電圧共振コンデンサ10の充放電時間を短くできる。その結果デッドタイムを短く設定することが可能となる。
【0033】
なお、発振器32が出力する信号の周波数は、ハイサイドFET8とローサイドFET9との切り替え周波数に相当する。共振回路が安定した状態(定常状態)に移行した後における切り替え周波数は、実験により、トランス11のリーケージインダクタンス13と電流共振コンデンサ14とにより構成される共振回路の共振周波数よりも高い周波数とするとよいことがわかっている。
【0034】
[実施例2]
実施例2は、実施例1の変形例であり、制御回路7の内部構成とその周辺の回路構成が異なっている。そのため、実施例1に関してすでに説明済みの個所には同一の参照符号を付与することで説明の簡潔化を図る。
【0035】
図3(A)、図3(B)において、制御回路7は、CPUやDSPにより構成可能な機能部を備えている。抵抗23は、直列共振回路に対して挿入された抵抗であって、直列共振回路に流れる電流を電圧に変換する抵抗として機能する。つまり、抵抗23は、共振回路に流れる共振電流Iresを検出する抵抗である。共振回路に流れる共振電流の電流値は抵抗23によって電圧に変換されて、その電圧の値が積分器24で積分される。積分器24が出力する積分値は、比較器26の一方の端子へ入力される。比較器26の他方の端子には、直流の入力電圧Vdcを分圧回路によって分圧することで得られた分圧値が入力される。比較器26は、積分器24より入力された積分値と、分圧値とを比較し、比較結果をカウンタ27とモードSW28へ出力する。このように、比較器26は、電流共振コンデンサ14の両端電圧として抵抗23によって検知された電圧を用いて基準電圧と比較する比較回路として機能する。分圧回路を形成している抵抗4と抵抗5は同じ抵抗値であるたため、分圧値は、0.5・Vdcとなる。
【0036】
カウンタ27は比較器26の出力値の切り替わり回数をカウントする。カウンタ27のカウント値はカウント比較器30の一方の入力端子へ入力される。カウント比較器30の他方の端子には設定値保持部29に保持されている設定値が入力される。カウント比較器30は、カウント値と設定値とを比較し、比較結果をモードSW28に出力する。モードSW28は、カウント比較器30の比較結果に応じて、比較器26の比較結果をゲートドライバ31に渡すか、渡さないかを切り替える。例えば、モードSW28は、カウント値が設定値に一致するようになるまでの間にわたってオンとなり、比較器26の出力結果をゲートドライバ31へスルーさせる。カウント比較器30での比較結果がカウント値と設定値とが一致したことを示す値になると、モードSW28は、オフに切り替わり、比較器26とゲートドライバ31との接続を切断する。つまり、比較器26の出力値は、ゲートドライバ31へ出力されないようになる。上述したように、ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8とローサイドFET9のゲートに駆動信号を出力する。ゲートドライバ31は、モードSW28と発振器32とから信号を入力されるが、モードSW28からの入力信号を優先する。モードSW28から信号が入力されるときは、ゲートドライバ31は、この信号に基づいてハイサイドFET8のオン/オフとローサイドFET9のオフ/オンとを切り替える。モードSW28からの信号が入力されないときは、ゲートドライバ31は、発振器32からの入力信号に応じて、ハイサイドFET8のオン/オフとローサイドFET9のオフ/オンとを切り替える。
【0037】
(動作説明)
図4は実施例2における回路動作を時間の経過とともに示している。時刻Oで、電源装置は、動作を開始する。制御回路7はゲートドライバ31を通じてハイサイドFET8を駆動する。比較器26は、積分器24の出力と分圧値である0.5Vdcとの比較を開始する。ハイサイドFET8がオンされることにより、ハイサイドFET8→トランス11→電流共振コンデンサ14の経路で共振電流Iresが流れる。時刻Pで、共振電流Iresの積分値が0.5Vdcと一致する。これにより、比較器26の出力がローからハイに反転する。比較器26の反転した出力値はモードSW28を経由してゲートドライバ31へ入力される。ゲートドライバ31は、比較器26から入力された信号に応じた駆動信号を出力することで、ハイサイドFET8をオフに切り替える。時刻Pからデッドタイムが経過すると、ゲートドライバ31は、ローサイドFET9がオンに切り替わるよう駆動信号を出力する。比較器26の出力はカウンタ27にも入力され、カウンタ27のカウント値が0から1に進む。
【0038】
時刻Pから時刻Qまでの期間では、共振電流Iresの反転が発生する。共振電流Iresは電流共振コンデンサ14→トランス11→ローサイドFET9の経路で流れる。そのため、積分器24の積分値は徐々に減少していく。
【0039】
時刻Qで、比較器26では共振電流Iresの積分値と分圧値である0.5Vdcが一致する。その結果、比較器26の出力がハイからローへ反転する。比較器26の反転した出力は、モードSW28を経由して、ゲートドライバ31へ入力される。ゲートドライバ31は、比較器26の信号に応じた駆動信号を出力することで、ローサイドFET9をオフに切り替える。さらに、時刻Qからデッドタイムが経過すると、ゲートドライバ31は、ハイサイドFET8がオンに切り替わるよう駆動信号をハイサイドFET8のゲートへ出力する。比較器26の出力はカウンタ27にも入力されるため、カウンタ27のカウント値が1から2に進む。
【0040】
時刻Qから時刻Rまでの期間では、共振電流Iresの反転が発生する。そのため、ハイサイドFET8→トランス11→電流共振コンデンサの経路で共振電流Iresは流れる。よって、積分器24の積分値が徐々に上昇していく。時刻Rでは、再び、積分器24の積分値が分圧値に一致するため、比較器26の出力がローからハイへ反転する。比較器26の出力はモードSW28を経由してゲートドライバ31へ入力される。ゲートドライバ31は、比較器26からの信号に対応した駆動信号をハイサイドFET8に出力することで、ハイサイドFET8をオフに切り替える。時刻Rからデッドタイムが経過すると、ゲートドライバ31は、ローサイドFET9がオンに切り替わるよう駆動信号を出力する。比較器26の出力はカウンタ27にも入力され、カウンタ27のカウント値が2から3に進む。
【0041】
その後、時刻Sでカウンタ27のカウント値が設定値(例:5)と一致するようになるまでは、ゲートドライバ31は比較器26の出力に応じた駆動信号をハイサイドFET8とローサイドFET9へ出力する。
【0042】
時刻Sで、カウンタ27のカウント値と設定値が一致すると、カウント比較器30は出力をローからハイに切り替えることで、モードSW28をオンからオフに切り替える。時刻Oから時刻Sまでは共振回路の動作が不安定な期間である。それゆえ、時刻Oから時刻Sまでは、ゲートドライバ31が共振回路に流れる共振電流Iresと入力電圧の半分である分圧値との比較結果に基づいてハイサイドFET8とローサイドFET9とを切り替える。
【0043】
モードSW28がオフになると、ゲートドライバ31には発振器32からの信号のみが入力される。ゲートドライバ31は、時刻S以降で、発振器32の出力信号にしたがってハイサイドFET8とローサイドFET9とが択一的にオンとオフとを繰り返すようハイサイドFET8とローサイドFET9を駆動する。時刻S以降の期間は共振回路が安定に動作する期間である。よって、時刻S以降の期間では、トランス11の出力側の電圧のフィードバックによって動作する発振器32からの信号にしたがってハイサイドFET8とローサイドFET9とを切り替える。
【0044】
実施例2では、2つスイッチング素子の切り替えが、電流共振コンデンサ14の電圧がVdcの1/2の電圧を基準として制御される。電流共振コンデンサ14の電圧がVdcの1/2であるとき、共振電流Iresはこれからオンされるスイッチング素子のボディダイオードを流れている。そのため、電源装置の動作開始時にハーフブリッジ形式で接続された2つのスイッチング素子のうち一方と、他方のスイッチング素子のボディダイオードとを流れる貫通電流が抑制される。さらに、直流の入力電圧Vdcの1/2の電圧を基準とすることで、電圧共振コンデンサ10の充放電時間を短くできる。よって、デッドタイムを短く設定することが可能となる。
【0045】
[比較例]
比較例としての共振型のスイッチング電源装置の回路図を図5(A)に示す。実施例1や実施例2と共通する部分には同一の参照符号を付与することで説明を省略する。図1と図5(A)とを比較すると、制御回路7の周辺回路とその動作が異なっている。制御回路7には、スイッチング電源装置が起動するとすぐに、シャントレギュレータ19およびフォトカプラ21によってフィードバックされる基準電圧に対する出力電圧Voutの誤差信号に応じてスイッチング制御を実行する。つまり、制御回路7は、フォトカプラ21の受光素子であるフォトトランジスタに流れる電流の大きさに比例して制御回路7に内蔵されていうる不図示の発振器の発振周波数を変化させる。発振周波数が変化することによりハイサイドFET8とローサイドFET9とのスイッチング周波数も変化し、トランス11の一次側から二次側に伝送されるエネルギー量も変化する。その結果、二次側の出力電圧Voutのレベルが可変制御される。スイッチング周波数は、ハイサイドFET8とローサイドFET9とを交互にオンにする周期の逆数である。
【0046】
図5Bに図5Aに示した電源回路のうち一次側の共振回路を構成する部分について示す。図5Bにおいて、ボディダイオードD1はハイサイドFET8についてのボディダイオードであり、ボディダイオードD2はローサイドFET9に対するボディダイオードである。
【0047】
<安定動作状態>
図6は図5Bに示した共振回路の動作波形を示している。共振電流Iresは共振回路に流れる電流である。駆動信号VQ1はハイサイドFET8を駆動するためにゲートに入力される信号である。駆動信号VQ2はローサイドFET9を駆動するためにゲートに入力される信号である。電流IQ1はハイサイドFET8に流れる電流である。電流IQ2はローサイドFET9に流れる電流である。電圧Vcrは電流共振コンデンサ14の両端電圧を示している。
【0048】
まず、期間Aは、ハイサイドFET8がオンとなり、ローサイドFET9がオフとなる期間である。共振電流Iresは、ハイサイドFET8→リーケージインダクタンス13→電流共振コンデンサ14の経路で流れる。よって、トランス11の一次巻線の励磁インダクタンス12とリーケージインダクタンス13を介して電流共振コンデンサ14にエネルギーが蓄えられ電流共振コンデンサ14の電圧Vcrが上昇する。
【0049】
期間Bは、ハイサイドFET8もローサイドFET9もともにオフとなるデッドタイムである。期間Bにおいて、電流はローサイドFET9のボディダイオードD2→リーケージインダクタンス13→電流共振コンデンサ14の経路で流れる。ボディダイオードD2に電流が流れている状態で、ローサイドFET9をオンにすることでZVSが実現される。
【0050】
期間Cは、ハイサイドFET8がオフとなり、ローサイドFET9がオンとなる期間である。期間Cにおいて、電流共振コンデンサ14への充電が継続し、リーケージインダクタンス13が蓄えたエネルギーを放出し終わると、共振電流の向きが変わる。つまり、電流共振コンデンサ14→リーケージインダクタンス13→ローサイドFET9の経路で電流が流れる。このとき電流共振コンデンサ14の電圧は低下する。
【0051】
期間Dは、ハイサイドFET8もローサイドFET9もともにオフとなるデッドタイムである。期間Dにおいて、電流は電流共振コンデンサ14→リーケージインダクタンス13→D1の経路で電流が流れる。ボディダイオードD1に電流が流れている状態で、ハイサイドFET8をオンすることでZVSが実現される。
【0052】
以上のように電源回路の動作が安定した定常状態においては、リーケージインダクタンス13と電流共振コンデンサ14が共振動作を行いながら、ハイサイドFET8とローサイドFET9のスイッチング周波数を可変制御する。これにより、トランス11の一次巻き線に印加される電圧が変化し、トランス11の二次側へ伝達するエネルギーが制御される。
【0053】
<不安定動作状態>
ところで、比較例の共振型のスイッチング電源装置では、動作開始の直後に、図5(B)に示した共振回路が安定に動作しない。そのため、一方のスイッチング素子と他方のスイッチング素子のボディダイオードとを経路として流れる貫通電流が発生し、スイッチング素子にダメージを与えてしまうおそれがある。
【0054】
図7を用いてスイッチング電源装置の動作開始直後の動作について説明する。動作開始直後に、時刻Eで、制御回路7はハイサイドFET8をオンにし、ローサイドFET9をオフのままとする。このとき電流はハイサイドFET→リーケージインダクタンス13→電流共振コンデンサ14の経路で流れるため、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrが徐々に上昇する。図7が示すように、動作開始前において、電流共振コンデンサ14の電圧Vcrはゼロである。そのため、リーケージインダクタンス13には高い電圧がかかる。そのため、図7が示すように、共振電流Iresの傾きが大きくなる。
【0055】
時刻Fで、制御回路7は、ハイサイドFET8をオフにし、デッドタイムを経て、ローサイドFET9をオンにする。時刻F以後では、電流がリーケージインダクタンス13→電流共振コンデンサ14→D2の経路で流れる。
【0056】
時刻Gで、制御回路7は、ローサイドFET9をオフにし、デッドタイムを経て、ハイサイドFET8をオンにする。このとき、リーケージインダクタンス13に蓄えられたエネルギーは放出しきっていないため、電流は継続して、リーケージインダクタンス13→電流共振コンデンサ14→ボディダイオードD2の経路で流れている。そのため、時刻Gで、ハイサイドFET8をオンにしてしまうと、ボディダイオードD2内のキャリアが消滅するまでの期間はハイサイドFET8→ボディダイオードD2(逆回復)の経路で入力電圧Vdcと接地端子(GND)を短絡した電流が流れる。この電流は、時間当たりの傾きdi/dtが大きい。そのため、スイッチング素子の内部に構成される寄生トランジスタがオンし、スイッチング素子に多大なストレスを与える。これは、場合によってはスイッチング素子の破壊をもたらす。これが貫通電流である。
【0057】
よって、実施例1や実施例2で説明したように、制御回路7が共振回路に流れる共振電流Iresを監視し、入力電圧Vdcの半分程度を基準としてスイッチング周波数を制御することで、貫通電流が流れないようになる。実施例1や実施例2では、入力電圧Vdcの1/2を基準として採用したが、スイッチング素子の破壊が生じない程度の貫通電流であれば流れてもよい。そのため、基準電圧をどの程度の値にするかは、スイッチング素子の耐圧に依存することになる。よって、基準電圧を0.5Vdcに対して±α程度となる範囲で決定すればよい。ここで、αは、採用するスイッチング素子の耐圧に依存した係数である。
【0058】
なお、本発明にかかる電源装置は、画像形成装置、複写機、複合機、画像読取装置、情報処理装置など、各種の電子機器の定電圧供給用の電源装置として使用されてもよい。この場合、これらの電子機器の動作を制御するコントローラや駆動部としてのモータ類は、電源装置から電力を供給されて動作する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源に対して並列に接続され、第1のスイッチング素子と第2のスイッチング素子とを直列に接続した回路と、
前記第2のスイッチング素子に対して並列に接続され、トランスの一次巻線と共振コンデンサとにより形成された直列共振回路と、
前記第1のスイッチング素子または前記第2のスイッチング素子がオンとなる期間に前記トランスの二次巻線に発生する電圧を整流平滑する整流平滑回路と、
前記整流平滑回路の出力電圧をフィードバックして前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子とを交互に駆動する駆動信号を生成する駆動信号生成回路と、
前記共振コンデンサの両端電圧と基準電圧とを比較する比較回路と
を備え、
前記駆動信号生成回路は、電源装置が動作を開始してから前記直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、前記比較回路の比較結果に対応した前記駆動信号を生成し、前記直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、前記比較回路の比較結果を使用せずに、前記整流平滑回路の出力電圧に対応した前記駆動信号を生成することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記基準電圧は、前記直流電源から供給される電源電圧の二分の一の大きさの電圧であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
【請求項3】
前記直流電源から供給される電源電圧を分圧して前記電源電圧の二分の一の大きさの電圧を前記基準電圧として出力する分圧回路をさらに備え、
前記駆動信号生成回路は、前記電源装置が動作を開始してから前記直列共振回路が定常状態に移行するまでの期間は、前記共振コンデンサの両端電圧が前記基準電圧に一致したタイミングごとに、前記第1のスイッチング素子と前記第2のスイッチング素子とを交互にオンに切り替えるよう前記駆動信号を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の電源装置。
【請求項4】
前記駆動信号生成回路は、
前記整流平滑回路の出力電圧に対応した周波数で発振する発振回路を備え、
前記直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、前記発振回路から出力される信号に対応した前記駆動信号を出力することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項5】
前記共振コンデンサの両端電圧が前記基準電圧に一致した回数を計数する計数回路と、
前記計数回路が計数した回数が所定の設定値になったかどうかに基づいて、前記直列共振回路が定常状態に移行したかどうかを判定する判定回路と
を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項6】
前記直列共振回路に対して挿入された抵抗であって、前記直列共振回路に流れる電流を電圧に変換する抵抗をさらに備え、
前記比較回路は、前記共振コンデンサの両端電圧として前記抵抗によって検知された前記電圧を用いて前記基準電圧と比較することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項7】
前記直列共振回路が定常状態に移行した後の期間は、前記第1のスイッチング素子のオン/オフと前記第2のスイッチング素子のオフ/オンとを切り替える周期の逆数である切り替え周波数は、前記直列共振回路の共振周波数よりも高い周波数であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電源装置。
【請求項8】
請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電源装置から電力を供給されて動作する電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−143071(P2012−143071A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293800(P2010−293800)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】