説明

電源装置とこの電源装置を備える車両

【課題】複数の電池ブロックで構成し、各電池ブロックの電池の電圧を検出して外部接続機器に出力しながら、全体の回路構成を簡単にしてトータルコストを低減する。
【解決手段】電源装置は、充電できる電池11を接続してなる高電圧バッテリ2を備える複数の電池ブロック1と、高電圧バッテリ2を構成する電池11に接続される検出線17を介して電圧を検出する電圧検出回路4と、電圧検出回路4で検出される電圧から電池11の状態を演算して、この電池11の状態信号を外部接続機器に出力するCPU5とを備える。電池ブロック1は、CPU5を実装するメイン電池ブロック1Aと、このメイン電池ブロック1Aに接続ライン9を介して接続され、かつCPU5を実装しないサブ電池ブロック1Bとからなり、メイン電池ブロック1Aが、接続ライン9を介してサブ電池ブロック1Bの電池11の電圧を検出している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電池ブロックを直列又は並列に接続して出力を大きくしている電源装置に関し、とくに、各々の電池ブロックが電池の電圧を検出する回路を備える電源装置とこの電源装置を備える車両に関する。
【背景技術】
【0002】
大出力が要求される電源装置は、複数の電池ブロックを直列又は並列に接続して、出力電圧や電流を大きくしている。この電源装置は、複数の電池ブロックを直列に接続して出力電圧を高く、また並列に接続して出力電流を大きくできる。電池ブロックは、複数の電池を直列に接続して装備する高電圧バッテリの電圧を高くしている。この種の電源装置は、主としてハイブリッドカーやプラグインハイブリッドカーや電気自動車等の車両用の電源装置に使用され、あるいは太陽電池や風力発電の電力を蓄電する電源装置として使用される。
【0003】
この構造の電源装置は、多数の電池から構成されるので、各々の電池を過充電や過放電を防止しながら充放電することで、各々の電池の劣化を防止し、安全性を向上し、さらに寿命を長くできる。このことを実現するために、各々の電池ブロックは、高電圧バッテリを構成する各々の電池の電圧を検出する電圧検出回路を備えている。(特許文献1参照)
【0004】
電圧検出回路を備える電池ブロックは、各々の電池の電圧を検出して電池の状態を検出し、全ての電池の過充電と過放電を防止しながら、充放電の電流をコントロールできる。この電池ブロックは、充電状態において、いずれかの電池の電圧が、あらかじめ設定している最高電圧よりも高くなると、高電圧バッテリの充電電流を制限し、あるいは充電電流を遮断することで、電池の過充電を防止する。また、放電状態においては、いずれかの電池の電圧が最低電圧よりも低くなると、放電電流を制限し、あるいは遮断することで、この電池の過放電を防止できる。また、この電池ブロックは、電池の電圧から電池の残容量を検出して、残容量によって充放電の電流をコントロールすることもできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−353020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の電池で構成される高電圧バッテリを備える電池ブロックは、電池に接続される検出線を介して電池の電圧を検出する電圧検出回路と、この電圧検出回路の出力信号を演算するCPUを備えている。CPUは、電圧検出回路で検出される電池の接続点の電圧差を演算して電池の電圧を検出し、あるいは電圧検出回路に設けているマルチプレクサやA/Dコンバータを制御し、あるいは検出される電圧から電池の残容量を演算し、あるいは又、電池ブロックの高電圧バッテリを冷却する冷却機構をコントロールし、さらに検出される電池の電圧から電池の過充電や過放電を判定して、電池ブロックの状態を外部接続機器に出力する。外部接続機器は、電池ブロックから出力される信号でもって、電池ブロックで構成される高電圧バッテリの充放電をコントロールする。
【0007】
以上の電源装置は、各々の電池ブロックに電圧検出回路とCPUとを備えるので、多数の電池ブロックからなる電源装置は、全体のトータルコストが高くなる欠点がある。とくに、出力電圧の高い電源装置は、高電圧バッテリのグランドラインをシャーシーアースに接続せず、シャーシーアースから絶縁して感電を防止する回路構成としている。ところが、電源装置を接続する外部接続機器は、動作の安定性を確保し、また雑音による誤動作を阻止するために、グランドラインをシャーシーアースに接続しているので、出力電圧の高い電源装置は、出力信号を絶縁して外部接続機器に出力する必要がある。このため、出力電圧の高い電源装置は、出力信号を絶縁して出力する絶縁回路を出力側に設けている。この絶縁回路は、グランドラインをシャーシーアースから絶縁している出力信号を、グランドラインをシャーシーアースに接続している外部接続機器に出力する。したがって、この電源装置は、各々の電池ブロックに電圧検出回路とCPUと絶縁回路とを設ける必要があって、回路構成が複雑となり、しかも部品コストが高くなる欠点がある。
【0008】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、高電圧バッテリを複数の電池ブロックで構成し、かつ各々の電池ブロックの高電圧バッテリを構成している電池の電圧を検出して外部接続機器に出力する回路構成としながら、高電圧バッテリ全体の回路構成を著しく簡単にしてトータルコストを低減できる電源装置とこの電源装置を備える車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0009】
本発明の電源装置は、充電できる電池11を互いに並列又は直列に接続してなる高電圧バッテリ2を備える複数の電池ブロック1と、高電圧バッテリ2を構成している電池11に接続される検出線17を介して電圧を検出する電圧検出回路4を備え、電圧検出回路4で検出される電圧から電池11の状態を演算すると共に、この電池11の状態信号を外部接続機器に出力するCPU5を備えている。電池ブロック1は、CPU5を実装するメイン電池ブロック1Aと、このメイン電池ブロック1Aに接続ライン9を介して接続され、かつCPU5を実装しないサブ電池ブロック1Bとからなる。電源装置は、メイン電池ブロック1Aが、接続ライン9を介してサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2を構成している電池11の電圧を検出している。
【0010】
以上の電源装置は、複数の電池ブロックで構成し、かつ各々の電池ブロックの高電圧バッテリを構成している電池の電圧を検出して外部接続機器に出力する回路構成としながら、高電圧バッテリ全体の回路構成を著しく簡単にしてトータルコストを低減できる特徴がある。それは、各々の電池ブロックにCPUを設けることなく、各々の電池ブロックの高電圧バッテリを構成している電池の電圧を検出できるからである。とくに、この電源装置は、複数の電池を直列に接続して高電圧バッテリとし、さらにこの高電圧バッテリを複数組設けて、出力を大きくするので、全体では多数の電池を備えながら、少ないCPUや絶縁回路を装備する簡単な回路構成として、電池の電圧を検出して、その信号を外部接続機器に出力できる。このため、以上の電源装置は、多数の電池で構成されて電池コストが相当に高くなるにもかかわらず、電池状態を検出しながら充放電して、電池の過充電や過放電を防止しながら、全体の回路構成を著しく簡単にし、また部品コストも低減できる優れた特徴がある。
【0011】
本発明の電源装置は、電池ブロック1が、高電圧バッテリ2のグランドラインをシャーシーアースから絶縁し、メイン電池ブロック1Aが状態信号を絶縁して、グランドラインをシャーシーアースに接続してなる外部接続機器に出力する絶縁回路7を内蔵することができる。
以上の電源装置は、CPUのみでなく、出力信号を外部接続機器に絶縁して出力する絶縁回路も少なくして、部品コストをより低減してトータルコストを低減できる特徴がある。
【0012】
本発明の電源装置は、高電圧バッテリ2が、車両を走行させるモータに電力を供給する車両用の電源装置で、メイン電池ブロック1Aが車両側に電池11の状態信号を出力することができる。
【0013】
本発明の電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを接続する接続ライン9を、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4で検出される電圧信号をメイン電池ブロック1Aに伝送する検出線17とすることができる。
以上の電源装置は、サブ電池ブロックの回路構成をより簡単にできる特徴がある。それは、サブ電池ブロックが、検出線を介して電池の電圧を検出する電圧信号をメイン電池ブロックに伝送して、メイン電池ブロックで全ての電池の電圧を検出できるからである。
【0014】
本発明の電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを接続する接続ライン9を、メイン電池ブロック1Aからサブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4に制御信号を伝送する制御ライン16と、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4からメイン電池ブロック1Aに電圧信号を伝送する電圧信号ライン14とすることができる。
以上の電源装置は、電圧信号ラインの本数を少なくして、メイン電池ブロックがサブ電池ブロックの全ての電池の電圧を検出できる。それは、制御ラインでサブ電池ブロックが電圧を検出する電池を特定して、電圧検出が特定された電池の電圧を電圧信号ラインでメイン電池ブロックに伝送できるからである。
【0015】
本発明の電源装置は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4が、高電圧バッテリ2の電池11を切り換えて検出するマルチプレクサ13を備えることができる。
以上の電源装置は、マルチプレクサで切り換えて複数の電池の電圧を検出するので、簡単な回路で多数の電池の電圧を検出できる。
【0016】
本発明の電源装置は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4が、高電圧バッテリ2の電池11を切り換えて検出するマルチプレクサ13と、このマルチプレクサ13の出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ15とを備え、A/Dコンバータ15でデジタル信号に変換された電圧信号を、電圧信号ライン14を介してメイン電池ブロック1Aに伝送することができる。
以上の電源装置は、マルチプレクサで切り換えて複数の電池を電圧を検出し、さらに検出される信号をデジタル信号に変換して、メイン電池ブロックに伝送するので、サブ電池ブロックからメイン電池ブロックに、サブ電池ブロックの高電圧バッテリを構成している電池の電圧を正確に伝送できる。それは、サブ電池ブロックからメイン電池ブロックにデジタル信号で電圧信号を伝送するからである。
【0017】
本発明の電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを熱結合状態に固定してなる冷却プレート3を備え、メイン電池ブロック1AのCPU5が冷却プレート3の冷却状態をコントロールすることができる。
以上の電源装置は、メイン電池ブロックに設けているCPUでもって、メイン電池ブロックとサブ電池ブロックを固定している冷却プレートの冷却状態をコントロールできる。このため、冷却プレートを制御するために専用のCPUを設ける必要がなく、冷却構造を含めて全体を簡単にできる特徴がある。いいかえると、ひとつの冷却プレートに設けている複数組の電池ブロックの全ての電池電圧の検出に利用されるCPUでもって、この冷却プレートに設けている電池ブロックの電池を好ましい状態に冷却できる。
【0018】
本発明の電源装置は、サブ電池ブロック1Bとメイン電池ブロック1Aとを冷却プレート3に固定してなる電池ユニット10を備え、この電池ユニット10を複数組備えることができる。
【0019】
本発明の電源装置は、蓄電用の電源装置とすることができる。
【0020】
本発明の車両は、以上のいずれかに記載の電源装置を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施例にかかる電源装置の概略斜視図である。
【図2】図1に示す電源装置のブロック図である。
【図3】本発明の他の実施例にかかる電源装置のブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例にかかる電源装置のブロック図である。
【図5】本発明の他の実施例にかかる電源装置の概略平面図である。
【図6】エンジンとモータで走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図7】モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示すブロック図である。
【図8】蓄電用の電源装置に適用する例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置とこの電源装置を備える車両を例示するものであって、本発明は電源装置とこの電源装置を備える車両を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0023】
図1に示す電源装置は、複数の電池ユニット10を備えている。図1の電源装置は2組の電池ユニット10を備えている。電池ユニット10は、冷却プレート3に複数の電池ブロック1の高電圧バッテリ2を熱結合状態に固定している。図1の電池ユニット10は、2組の電池ブロック1を冷却プレート3に固定している。電池ブロック1は、直列に、又は並列に接続して出力ライン19に接続される。図1の電源装置は、冷却プレート3に固定している電池ユニット10を構成する2組の電池ブロック1を直列に接続して、電池ユニット10を並列に接続している。ただし、電池ユニットを構成する電池ブロックを並列に接続することもできる。また、電池ユニットを直列に接続することもできる。
【0024】
図2ないし図4は、電源装置のブロック図を示している。これ等の図に示す電源装置は、複数の電池11を直列に接続している高電圧バッテリ2と、高電圧バッテリ2を構成している各々の電池11に接続されている検出線17を介して電圧を検出する電圧検出回路4を備えている。さらに、電源装置は、電圧検出回路4でもって、高電圧バッテリ2を構成している全ての電池11の電圧を検出して、検出される電圧から電池11の状態を演算すると共に、この電池11の状態信号を外部接続機器(図示せず)に出力するCPU5を備えている。CPU5は、電池11の電圧と過充電と過放電と残容量の何れかを含む電池11の状態信号を外部接続機器に出力する。なお、電圧検出回路は、各々の電池の電圧を検出する構成や、一つの接続点を基準として、この基準点からの電圧差を検出する構成等さまざまな構成を取り得る。また、必ずしも全ての電池の電圧を検出する構成や、電池の状態を演算する構成とする必要はない。
【0025】
電源装置が、ハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカー、電気自動車等の車両に搭載されて車両を走行させるモータに電力を供給する車両用の電源装置にあっては、外部接続機器を車両の制御機構とする。したがって、この電源装置は、状態信号を車両側に出力する。また、電源装置が太陽電池や風力発電のように、自然エネルギーを電気に変換して蓄電する装置にあっては、外部接続機器が蓄電装置の制御機構となる。したがって、この用途の電源装置は、蓄電装置の制御機構に電池の充電状態を出力する。
【0026】
冷却プレート3に固定している電池ブロック1は、電圧検出回路4の出力を演算するCPU5を実装しているメイン電池ブロック1Aと、このメイン電池ブロック1Aに接続ライン9を介して接続され、かつCPU5を実装しないサブ電池ブロック1Bとからなる。メイン電池ブロック1Aは、接続ライン9を介してサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2を構成している電池11の電圧を検出している。図2と図3の電源装置は、メイン電池ブロック1Aに備えられる電圧検出回路4が、接続ライン9を介してサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2の電池11の電圧を検出している。図4の電源装置は、サブ電池ブロック1Bに備えられる電圧検出回路4がサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2の電池11の電圧を検出すると共に、この電圧検出回路4で検出された電池11の電圧を、接続ライン9を介してメイン電池ブロック1Aが検出している。また、メイン電池ブロック1Aに備えられる電圧検出回路4は、メイン電池ブロック1Aに実装されている高電圧バッテリ2を構成している電池11の電圧を検出している。すなわち、メイン電池ブロック1Aは、全ての高電圧バッテリ2の電池電圧を検出している。より具体的には、この実施形態において、メイン電池ブロック1Aは、メイン電池ブロック1Aに備えられた電圧検出回路4と接続ライン9とを介して全ての高電圧バッテリ2の電池電圧を検出し、その結果を用いて、メイン電池ブロック1Aに実装されているCPU5が各々の電池11の状態を演算するように電源装置を構成している。
【0027】
メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bは、複数の電池11を直列に接続している高電圧バッテリ2を備えている。図1の電源装置の高電圧バッテリ2は、角形電池を積層状態に固定して、隣の電池の電極を接続して、直列に接続している。角形電池11はリチウムイオン電池である。ただし、高電圧バッテリの電池には、充電できる全ての電池、たとえば、リチウムポリマー電池やニッケル水素電池も使用できる。
【0028】
高電圧バッテリ2は、冷却プレート3に載せて熱結合状態に固定している。高電圧バッテリ2は、図示しないが、各々の電池11の底面を熱伝導シートを介して、あるいは熱伝導ペーストを介して、冷却プレート3の上面に熱結合状態で連結している。冷却プレート3は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを熱結合状態に固定している。図1の電源装置は、各々の冷却プレート3に1組のメイン電池ブロック1Aと1組のサブ電池ブロック1Bとを固定している。ただし、本発明の電源装置は、冷却プレートに1組のメイン電池ブロックと複数のサブ電池ブロックとを固定することもできる。
なお、複数のサブ電池ブロックを備える構成でも、メイン電池ブロックに実装されているCPUが各々の電池の状態を演算するように構成されるが、実際の接続ラインについては、各々のサブ電池ブロックとメイン電池ブロックとを直接接続する構成であってもよいし、サブ電池ブロックをカスケード状に接続する構成(末端のサブ電池ブロックは、隣接するサブ電池ブロックを中継してメイン電池ブロックに接続される)であってもよい。カスケード状に接続される場合、接続ラインは、隣接する電池ブロック同士を接続するが、最終的な信号は、すべてメイン電池ブロックに実装されているCPUに伝送されるようになっている。
また、一般的に、実際の回路基板では、電圧検出回路等(マルチプレクサやADコンバータを含む場合もある)は、ASICとして一つのチップに集積される。ASICには通信機能を設けることもできるため、このような構成とした場合、上記実施形態における接続ラインはASICに接続される。そのため、各々のサブ電池ブロックとメイン電池ブロックとを直接接続する構成では、メイン電池ブロックに実装されるASICは、接続ラインを接続するための入力ラインを複数設ける必要があるが、カスケード状に接続する構成では、どのASICも、接続ラインを接続する入力ラインは一つで良いので、電池ブロックに実装するASICを共通部品化することができる。
【0029】
冷却プレート3は、強制冷却されて、これに熱結合状態に固定している電池ブロック1の高電圧バッテリ2を冷却する。冷却プレート3の冷却状態は、メイン電池ブロック1AのCPU5で制御される。CPU5は、高電圧バッテリ2の温度を検出する温度センサ6で電池温度を検出して、冷却プレート3の冷却状態をコントロールする。CPU5は、高電圧バッテリ2の温度が設定温度よりも高くなると、冷却プレート3に冷媒を循環させて冷却し、高電圧バッテリ2の温度が設定温度よりも低くなると、冷却プレート3の冷媒循環を停止する。
【0030】
冷却プレート3は、冷却機構30で強制冷却される。冷却プレート3は、内部に冷媒を循環させる冷媒路31を設けている。冷媒路31は、フレオンや炭酸ガスなどの冷媒が液状で供給され、内部で冷媒を気化させて気化熱で冷却プレート3を冷却する。この冷却プレート3は、冷媒路31を冷却機構30に連結している。
【0031】
冷却機構30は、冷媒路31で気化された気体状の冷媒を加圧するコンプレッサ32と、このコンプレッサ32で圧縮された冷媒を冷却して液化させる冷却熱交換器33と、この冷却熱交換器33で液化された冷媒を冷媒路31に供給する膨張弁34とを備える。膨張弁34を介して供給される液状の冷媒は、冷却プレート3内の冷媒路31で気化され、気化熱で冷却プレート3を冷却して冷却機構30に排出される。したがって、冷媒は冷却プレート3の冷媒路31と冷却機構30とに循環して、冷却プレート3を冷却する。この冷却機構30は、冷媒の気化熱で冷却プレート3を低温に冷却するが、冷却プレートは、気化熱によらず冷却することもできる。この冷却プレートは、冷媒路に、低温に冷却されたブラインなどの冷媒を供給して、冷媒の気化熱でなくて、低温の冷媒で直接に冷却プレートを冷却する。
【0032】
CPU5は、コンプレッサ32の運転を制御し、あるいは冷媒路31に連結している開閉弁35を制御して、冷却プレート3の冷却状態をコントロールする。CPU5は、温度センサ6で検出される高電圧バッテリ2の温度が設定温度よりも高くなると、コンプレッサ32の運転を開始すると共に、冷却プレート3の冷媒路31に冷媒を供給する開閉弁35を開放する。図1に示す電源装置は、2組の電池ユニット10を備えており、各電池ユニット10の冷却プレート3の冷媒路31を、開閉弁35を介して冷却機構30に連結している。この構造は、各々の電池ユニット10の冷却プレート3の冷媒路31に連結された開閉弁35の開閉を制御することにより、1つの冷却機構30で、複数の電池ユニット10の冷却状態をコントロールできる。以上の電源装置は、冷却プレート3を冷却するための専用の冷却機構30を備えているが、車載用の電源装置においては、車両に装備される室内用の冷却機構を冷却プレートの冷却に併用することもできる。
以上の構成によると、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bで構成される電池ユニット10が一つの冷却プレート3に固定されるため、CPU5が演算する電池11の状態に応じて、冷却機構30、具体的には、コンプレッサ32の運転の制御等を介して、電池11の状態に合わせた冷却の制御を行うことができる。
【0033】
さらに、メイン電池ブロック1AのCPU5は、全ての電池ブロック1に設けている高電圧バッテリ2の電圧を検出し、検出される電圧から電池11の状態を演算して、電池11の状態信号を外部接続機器(図示せず)に出力する。具体的には、検出する電圧から電池11の過充電や過放電を検出し、さらに、電池11の電圧から電池11の残容量を演算して、外部接続機器に電池11の状態信号を出力する。
【0034】
電池ブロック1は、グランドラインをシャーシーアースに接続せず、高電圧の高電圧バッテリ2による感電を防止している。一方、電源装置を接続する外部接続機器は、グランドラインをシャーシーアースに接続している。したがって、CPU5から出力される電池11の充電状態は、絶縁回路7を介して外部接続機器に出力される。絶縁回路7は、メイン電池ブロック1Aの出力側に設けられて、CPU5から出力される信号を絶縁して、外部接続機器の出力側に出力する。絶縁回路7は、トランスで絶縁して電池11の充電状態を外部接続機器に出力する。ただし、絶縁回路は、フォトカプラ等の光通信素子を用いて絶縁して、電池の充電状態を外部接続機器に出力することもできる。
【0035】
図2の電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2を冷却プレート3に固定している。この電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを接続する接続ライン9を、サブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2を構成している電池11に接続している検出線17としている。図に示すサブ電池ブロック1Bは、電圧検出回路4として、サブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2の電池11に接続している検出線17を備えている。この電源装置は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4から引き出される検出線17を接続ライン9として、メイン電池ブロック1Aの電圧検出回路4に接続し、サブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2の電池11の電圧信号をメイン電池ブロック1Aに伝送している。検出線17は、高電圧バッテリ2のプラス側及びマイナス側と、高電圧バッテリ2を構成している電池11の接続点12とに一端を接続して、他端をメイン電池ブロック1Aの電圧検出回路4のマルチプレクサ13に接続している。接続ライン9である検出線17は、サブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2のプラス側及びマイナス側を含む電池11の接続点12の電圧信号をメイン電池ブロック1Aに伝送する。
【0036】
メイン電池ブロック1Aは、接続点12の電位差をCPU5で演算して、すなわち、接続点12の電圧を減算して、各々の電池11の電圧を検出する。メイン電池ブロック1Aは、高電圧バッテリ2の電池11の接続点12の電圧を検出する電圧検出回路4と、この電圧検出回路4の出力を演算するCPU5と、CPU5の出力を絶縁して出力する絶縁回路7とを備えている。電圧検出回路4は、メイン電池ブロック1A及びサブ電池ブロック1Bの高電圧バッテリ2の電池11の接続点12に接続している検出線17と、複数の検出線17を順番に切り換えるマルチプレクサ13と、このマルチプレクサ13の出力をデジタル信号に変換してCPU5に出力するA/Dコンバータ15とを備えている。CPU5は、接続点12の電圧差から電池11の電圧を演算すると共に、マルチプレクサ13とA/Dコンバータ15とを制御する。このCPU5は、マルチプレクサ13を順番に切り換えて、サブ電池ブロック1Bとメイン電池ブロック1Aの高電圧バッテリ2を構成している電池11の接続点12の電圧を順番にA/Dコンバータ15に入力する。A/Dコンバータ15は、電池11の接続点12の電圧が入力されるタイミングに同期して、入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換してCPU5に出力する。CPU5は、A/Dコンバータ15から入力される電圧信号を演算して、電池11の電圧を検出し、また検出される電池11の電圧から残容量を演算し、さらに、過充電や過放電を検出して、絶縁回路7を介して外部接続機器に電池11の状態信号として出力する。
【0037】
図3の電源装置は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4が、高電圧バッテリ2の電池11の接続点12に接続している検出線17と、これらの検出線17を順番に切り換えるマルチプレクサ13とを備えている。この電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを接続する接続ライン9を備えており、この接続ライン9を、メイン電池ブロック1AのCPU5からサブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4に、制御信号を伝送する制御ライン16と、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4からメイン電池ブロック1Aの電圧検出回路4に電圧信号を伝送する電圧信号ライン14とで構成している。制御ライン16は、メイン電池ブロック1AのCPU5から出力される制御信号であって、マルチプレクサ13を順番に切り換える制御信号をサブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4のマルチプレクサ13に伝送する。電圧信号ライン14は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4のマルチプレクサ13を切り換えて検出した複数の電池11の電圧信号をメイン電池ブロック1Aの電圧検出回路4のA/Dコンバータ15に伝送する。
【0038】
図4の電源装置は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4に、高電圧バッテリ2の電池11の接続点12に接続している検出線17と、これらの検出線17を順番に切り換えるマルチプレクサ13と、このマルチプレクサ13の出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ15とを設けている。この電源装置は、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを接続する接続ライン9を、メイン電池ブロック1AのCPU5からサブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4に、制御信号を伝送する制御ライン16と、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4からメイン電池ブロック1AのCPU5に電圧信号を伝送する電圧信号ライン14とで構成する。制御ライン16は、メイン電池ブロック1AのCPU5から出力される制御信号を、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4のマルチプレクサ13とA/Dコンバータ15に伝送する。マルチプレクサ13は、CPU5から伝送される制御信号でマルチプレクサ13を順番に切り換える。A/Dコンバータ15は、CPU5から伝送される制御信号に基づいて、マルチプレクサ13から電圧信号が入力されるタイミングに同期して、入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して出力する。電圧信号ライン14は、サブ電池ブロック1Bの電圧検出回路4のマルチプレクサ13を切り換えて検出した複数の電池11の電圧を、A/Dコンバータ15でデジタル信号に変換された電圧信号としてメイン電池ブロック1AのCPU5に伝送する。
【0039】
さらに、電源装置は、必ずしも冷却プレートを介して高電圧バッテリを冷却する必要はなく、図5に示すように、互いに積層される電池11の間に送風隙間42を設けて、この送風隙間42に冷却空気を強制送風して、高電圧バッテリ2の電池11を冷却することもできる。図5に示す電池ブロック1は、図示しないが、電池11の間に挟着されるスペーサの両面に送風溝を設けており、この送風溝によって、電池セル1とスペーサとの間に送風隙間42を設けている。スペーサは、水平方向、いいかえると電池11の両側に連結するように送風溝を設けており、冷却空気を水平方向に送風して電池11を冷却するようにしている。
【0040】
さらに、図の電源装置は、高電圧バッテリ2の送風隙間42に冷却空気を送風するために、メイン電池ブロック1Aとサブ電池ブロック1Bとを互いに平行に並べて配列して、2列の電池ブロック1の間に供給ダクト44を設けて、2列の電池ブロック1の外側であって、外装ケース41との間のスペースに排出ダクト45を設けている。この電源装置は、図の矢印で示すように、強制送風機構43でもって、中間の供給ダクト44から外側の排出ダクト45に向けて冷却気体を強制送風して高電圧バッテリ2の電池11を冷却する。中間の供給ダクト44に強制送風される冷却気体は、供給ダクト44から分岐されて各々の冷却隙間42に送風され、冷却隙間42を通過した冷却気体が排出ダクト45を通過して外部に排出される。
【0041】
この電源装置は、強制送風機構43の運転を、メイン電池ブロック1AのCPU5で制御する。CPU5は、高電圧バッテリ2の温度を検出する温度センサ6で電池温度を検出して、強制送風機構43による送風状態をコントロールする。CPU5は、高電圧バッテリ2の温度が設定温度よりも高くなると、強制送風機構43を運転して冷却気体を強制送風させて電池11を冷却し、高電圧バッテリ2の温度が設定温度よりも低くなると、強制送風機構43の運転を停止する。
【0042】
以上の電源装置は、車載用の電源として利用できる。電源装置を搭載する車両としては、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車やプラグインハイブリッド自動車、あるいはモータのみで走行する電気自動車などの電動車両が利用でき、これらの車両の電源として使用される。
【0043】
(ハイブリッド車用電源装置)
図6は、エンジンとモータの両方で走行するハイブリッド自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両HVは、車両HVを走行させるエンジン96及び走行用のモータ93と、モータ93に電力を供給する電源装置90と、電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。車両HVは、電源装置90の電池を充放電しながらモータ93とエンジン96の両方で走行する。モータ93は、エンジン効率の悪い領域、たとえば加速時や低速走行時に駆動されて車両を走行させる。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、エンジン96で駆動され、あるいは車両にブレーキをかけるときの回生制動で駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0044】
(電気自動車用電源装置)
また、図7は、モータのみで走行する電気自動車に電源装置を搭載する例を示す。この図に示す電源装置90を搭載した車両EVは、車両EVを走行させる走行用のモータ93と、このモータ93に電力を供給する電源装置90と、この電源装置90の電池を充電する発電機94とを備えている。電源装置90は、DC/ACインバータ95を介してモータ93と発電機94に接続している。モータ93は、電源装置90から電力が供給されて駆動する。発電機94は、車両EVを回生制動する時のエネルギーで駆動されて、電源装置90の電池を充電する。
【0045】
(蓄電用電源装置)
さらに、本発明は、電源装置の用途を、車両を走行させるモータの電源には特定しない。本発明の電源装置は、太陽光発電や風力発電等で発電された電力で電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することができ、あるいは、夜間の深夜電力を利用して電池を充電して蓄電する蓄電装置用の電源として使用することもできる。深夜電力で充電される電源装置は、発電所の余剰電力である深夜電力で充電して、電力負荷の大きくなる昼間に電力を出力して、昼間のピーク電力を小さく制限することができる。さらに、電源装置は、太陽電池の出力と深夜電力の両方で充電する電源としても使用できる。この電源装置は、太陽電池で発電される電力と深夜電力の両方を有効に利用して、天候や消費電力を考慮しながら効率よく蓄電できる。
【0046】
図8に示す蓄電装置は、商用電源の深夜電力や太陽電池等の充電用電源85で電源装置80の電池11を充電し、電源装置80の電池11を放電して負荷81のDC/ACインバータ82に電力を供給する。このため、図の蓄電装置は、充電モードと放電モードを備える。充電用電源85は、充電スイッチ86を介して電源装置80に接続されており、DC/ACインバータ82は、放電スイッチ84を介して電源装置80に接続されている。放電スイッチ84及び充電スイッチ86のON/OFFは、電源装置80の制御回路87によって切り替えられる。充電モードにおいて、制御回路87は充電スイッチ86をONに、放電スイッチ84をOFFに切り替えて、充電用電源85から供給される電力で電源装置80の電池を充電する。電源装置80は、充電が完了して満充電になり、あるいは所定値以上の容量が充電されると、制御回路87が充電スイッチ86をOFFに切り換えて充電を停止する。また、放電モードにおいて、制御回路87は、放電スイッチ84をONに、充電スイッチ86をOFFに切り替えて、電源装置80から負荷81へ電力を供給する。電源装置80から電力が供給される負荷81は、DC/ACインバータ82を介して電源装置80からの電力を電気機器83に供給する。電源装置80は、電池の残容量が所定の容量まで低下すると、制御回路87が放電スイッチ84をOFFに切り換えて放電を停止する。さらに、蓄電装置は、必要に応じて、充電スイッチ86と放電スイッチ84の両方をONにして、負荷81への電力供給と、電源装置80への充電を同時に行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る電源装置は、EV走行モードとHEV走行モードとを切り替え可能なプラグイン式ハイブリッド電気自動車やハイブリッド式電気自動車、電気自動車等の電源装置として好適に利用できる。また、コンピュータサーバのラックに搭載可能なバックアップ電源装置、携帯電話等の無線基地局用のバックアップ電源装置、家庭内用、工場用の蓄電用電源、街路灯の電源等、太陽電池と組み合わせた蓄電装置、信号機等のバックアップ電源用等の用途にも適宜利用できる。
【符号の説明】
【0048】
1…電池ブロック 1A…メイン電池ブロック
1B…サブ電池ブロック
2…高電圧バッテリ
3…冷却プレート
4…電圧検出回路
5…CPU
6…温度センサ
7…絶縁回路
9…接続ライン
10…電池ユニット
11…電池
12…接続点
13…マルチプレクサ
14…電圧信号ライン
15…A/Dコンバータ
16…制御ライン
17…検出線
19…出力ライン
30…冷却機構
31…冷媒路
32…コンプレッサ
33…冷却熱交換器
34…膨張弁
35…開閉弁
41…外装ケース
42…送風隙間
43…強制送風機構
44…供給ダクト
45…排出ダクト
80…電源装置
81…負荷
82…DC/ACインバータ
83…電気機器
84…放電スイッチ
85…充電用電源
86…充電スイッチ
87…制御回路
90…電源装置
93…モータ
94…発電機
95…DC/ACインバータ
96…エンジン
EV…車両
HV…車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電できる電池(11)を互いに並列又は直列に接続してなる高電圧バッテリ(2)を備える複数の電池ブロック(1)と、前記高電圧バッテリ(2)を構成している電池(11)に接続される検出線(17)を介して電圧を検出する電圧検出回路(4)を備え、
前記電圧検出回路(4)で検出される電圧から電池(11)の状態を演算すると共に、この電池(11)の状態信号を外部接続機器に出力するCPU(5)とを有する電源装置であって、
前記電池ブロック(1)が、前記CPU(5)を実装するメイン電池ブロック(1A)と、このメイン電池ブロック(1A)に接続ライン(9)を介して接続され、かつ前記CPU(5)を実装しないサブ電池ブロック(1B)とからなり、
前記メイン電池ブロック(1A)が、前記接続ライン(9)を介して前記サブ電池ブロック(1B)の高電圧バッテリ(2)を構成している電池(11)の電圧を検出することを特徴とする電源装置。
【請求項2】
前記電池ブロック(1)が、高電圧バッテリ(2)のグランドラインをシャーシーアースから絶縁しており、前記メイン電池ブロック(1A)が状態信号を絶縁して、グランドラインをシャーシーアースに接続してなる外部接続機器に出力する絶縁回路(7)を備える請求項1に記載される電源装置。
【請求項3】
前記高電圧バッテリ(2)が、車両を走行させるモータに電力を供給する車両用の電源装置であって、メイン電池ブロック(1A)が車両側に電池(11)の状態信号を出力する請求項1又は2に記載される電源装置。
【請求項4】
前記メイン電池ブロック(1A)とサブ電池ブロック(1B)とを接続する接続ライン(9)が、サブ電池ブロック(1B)の高電圧バッテリ(2)を構成している電池(11)の電圧信号をメイン電池ブロック(1A)に伝送する検出線(17)である請求項1ないし3のいずれかに記載される電源装置。
【請求項5】
前記メイン電池ブロック(1A)とサブ電池ブロック(1B)とを接続する接続ライン(9)が、メイン電池ブロック(1A)からサブ電池ブロック(1B)の電圧検出回路(4)に、制御信号を伝送する制御ライン(16)と、サブ電池ブロック(1B)の電圧検出回路(4)からメイン電池ブロック(1A)に電圧信号を伝送する電圧信号ライン(14)とである請求項1ないし4のいずれかに記載される電源装置。
【請求項6】
前記サブ電池ブロック(1B)の電圧検出回路(4)が、高電圧バッテリ(2)の電池(11)を切り換えて検出するマルチプレクサ(13)を備える請求項5に記載される電源装置。
【請求項7】
前記サブ電池ブロック(1B)の電圧検出回路(4)が、高電圧バッテリ(2)の電池(11)を切り換えて検出するマルチプレクサ(13)と、このマルチプレクサ(13)の出力をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ(15)とを備え、A/Dコンバータ(15)でデジタル信号に変換された電圧信号が電圧信号ライン(14)を介してメイン電池ブロック(1A)に伝送される請求項6に記載される電源装置。
【請求項8】
前記メイン電池ブロック(1A)とサブ電池ブロック(1B)とを熱結合状態に固定してなる冷却プレート(3)を備え、メイン電池ブロック(1A)のCPU(5)が冷却プレート(3)の冷却状態をコントロールするようにしてなる請求項1ないし7のいずれかに記載される電源装置。
【請求項9】
サブ電池ブロック(1B)とメイン電池ブロック(1A)とを冷却プレート(3)に固定してなる電池ユニット(10)を備え、この電池ユニット(10)を複数組備えてなる請求項9に記載される電源装置。
【請求項10】
前記電源装置が、蓄電用の電源装置である請求項1、2、及び4ないし9のいずれかに記載される電源装置。
【請求項11】
請求項1ないし9のいずれかに記載される電源装置を備える車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−72816(P2013−72816A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213495(P2011−213495)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】