説明

RFIDシステム及びリーダライタ

【課題】物体感知センサが無くても、リーダライタでRFIDを検知し、RFIDを読み書きする変調波をタイミングよく送出できる技術を提供する。
【解決手段】RFID201のICチップの中の整流回路または復調回路の非線形特性を利用して、リーダライタ101から異なる2つ以上の周波数の無変調波または変調波を送出し、RFID201がこの2つの以上の周波数の無変調波を受けてICチップの中の整流回路または復調回路で発する高調波歪みを、リーダライタ101が受信する。これにより、特別な物体感知センサがなくてもRFID201を検知し、RFID201を読み書きする変調波を送出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID(Radio Frequency Identification)技術に関し、特に、RFIDの検出技術に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者が検討した技術として、RFIDの検出技術においては、例えば、RFIDの信号を複数の指向性アンテナで受信し、RFIDの位置を検知する技術が考えられる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−351878号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
無線通信でRFID(ICカード、無線タグ等)に保存されているデータの読み書きを行うRFIDシステムは、図1(a)のように、一般的にはリーダライタと呼ばれる端末(質問器)と、複数のRFID201(応答器)から構成される。RFID201は、図1(b)に示すように、ICチップ210とアンテナ220等から構成され、リーダライタ101は、RFID201に対して無変調波又は変調波を送り、RFID201はリーダライタ101から発射された電磁波を受信及び復調し、必要に応じて内蔵データによって再発射し、これをリーダライタ101が受信及び復調する。
【0004】
RFIDシステムは、物流・流通用途で使用されることが多く、例えば図2のように、フォークリフト302に積載された物品303のパレット、ケース又はダンボール等に貼り付けられたRFIDをリーダライタで読み書きしたり、図3のようにベルトコンベア304で流れてくる物品303に貼り付けられたRFIDを読み書きするようなアプリケーションが考えられている。
【0005】
現状、周期的にある一定間隔で流れてくるRFIDが貼付された物品を読み書きする場合、リーダライタはRFIDを読み書きする変調波データを周期的に出して、RFIDを読み書きすればいいが、非周期的にRFIDが来る場合、リーダライタは変調波データを出すタイミングがずれて、RFIDを読み書きすることができないことがある。その様子を図4に示す。
【0006】
図4(a),(b),(c)に示すように、リーダライタ101は周期的にRFIDを読み書きするコマンドをt0, t2, t4, t6のタイミングで送信する。ベルトコンベア304に載ったRFID201は、t2タイミングでリーダライタ101の読み書きエリアにはいった場合、RFID201はコマンド2を受信し、t3タイミングで応答することができる(図4(b))。次に、RFID201がt3タイミングでリーダライタ101の読み書きエリアにはいった場合、RFID201はt4タイミングで送信されるコマンド3を受信し、t5タイミングで応答しようとするが、リーダライタ101の読み書きエリア外で、応答することができなくなる(図4(c))。
【0007】
このように、RFIDがリーダライタの読み書きエリア内に入ってくるタイミングによってRFIDを読み書きすることができないので、RFIDを検出する為にリーダライタの他に赤外線センサなどの物体感知センサを取り付け、事前に物品を検出した後、リーダライタからRFIDを読み書きする変調波を送出していた。その様子を図5に示す。
【0008】
図5は、リーダライタ101の他に物体感知センサ501が設置され、物体感知センサ501とリーダライタ101がコントローラ502によって制御される。物体感知センサ501は、RFID201がリーダライタ101の読み書きエリアにはいってくる直前に検知するように設置されている。例えば、RFID201がリーダライタ101の読み書きエリアにはいってくるt3タイミング直前のt2からt3タイミングで物体感知センサ501がRFID201を検出するようにし、RFID201を検知したら物体感知センサ501からコントローラ502にRFIDを検出したことを通知し、その後、コントローラ502はリーダライタ101に対して、RFID201を読み書きするコマンド1を送信するよう通知し、リーダライタ101はt3タイミングでコマンド1を送信することでRFID201からの応答を受信することができる。
【0009】
非周期的にくるRFID201を読み書きする場合、リーダライタ101はRFID201を読み書きする変調波を送出するタイミングがわからず、RFID201を読み書きすることができず、通り過ぎることもある。
【0010】
また、RFIDシステムと物体感知センサ501を取り付けて、上記RFID201の取りこぼしを防いだとしても、物体感知センサ501を取り付けることで、システム制御として煩雑になるのに加え、コスト的にもアップすることが容易にわかる。
【0011】
そこで、本発明の目的は、物体感知センサが無くても、リーダライタでRFIDを検知し、RFIDを読み書きする変調波をタイミングよく送出できる技術を提供することにある。
【0012】
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0014】
RFIDのICチップの中の整流回路または復調回路の非線形特性を利用して、リーダライタから異なる2つ以上の周波数の無変調波または変調波を送出し、RFIDがこの2つ以上の周波数の無変調波または変調波を受けてICチップの中の整流回路または復調回路で発する高調波歪みを、リーダライタが受信する。これにより、特別な物体感知センサがなくても、RFIDを検知し、RFIDを読み書きする変調波を送出することができる。
【発明の効果】
【0015】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0016】
(1)リーダライタでRFIDを検出して、タイミングよくRFIDを読み書きする変調波(コマンド)を送出し、RFIDを読み書きすることが可能となる。
【0017】
(2)RFIDの種類や通信方式に関係なく、リーダライタでRFIDを検出することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0019】
(実施の形態1)
図6に、本発明の実施の形態1によるRFIDのブロック図を示す。RFIDは、ICチップ210とアンテナ220から構成される。ICチップ210は、電源整流回路/変調回路211、復調回路(データ化)212、クロック発振回路213、受信系論理回路214、送信系論理回路215、制御系論理回路216及びメモリ217などから構成される。RFIDの種類によっては、この他に電池を搭載しているものもある。
【0020】
電池を持たないいわゆるパッシブ型RFIDは、リーダライタから出力される電磁波を動作電力として動作する為、ICチップの電源整流回路を通して、ICチップ210の各ブロックに電圧Vddが供給される。
【0021】
図7に、この電源整流回路の一般的な回路を示す。電源整流回路は、ダイオード及び容量で構成され、微弱な電圧を動作電圧まで昇圧する。この時、ダイオードは非線形素子なので、非線形素子に入力される電圧をVi、出力電圧をVoutとすると、ViとVoutは(式1)で表すことができる。
【0022】
また、電池を持ついわゆるアクティブ型RFIDにおいては、電源整流回路が無い場合もあるが、復調回路も電源整流回路と同等の非線形素子を持っており、(式1)は全てのRFIDに共通の特性を示している。
【0023】
Vout=α01Vin+α2Vin23Vin3+ -------- (式1)
α0123, ------ は、非線形素子の特性によって決まる比例定数
ここで、リーダライタが異なる2つの周波数(ω12)の無変調波または変調波を送出し、RFIDがこの2つの周波数の無変調波または変調波を受けた時に、アンテナ220を介してICチップ210の電源整流回路/変調回路211または復調回路212に入力されるので、非線形素子であるダイオード出力Voutは、(式2)で表される。
【0024】
Vout=α01(A1cosω1t+A2cosω2t)+α2(A1cosω1t+A2cosω2t)2
3(A1cosω1t+A2cosω2t)3+ -------- (式2)
(式2)の右辺を展開し、直流成分と基本周波数成分ω12を除くと、それぞれの周波数成分は、(式3)から(式9)のようになる。
【0025】
Vout[ω1±ω2]=α2A1A2cos(ω12)t+α2A1A2cos(ω12)t (式3)
Vout[2ω1±ω2]=(3/4)α3A12A2cos(2ω12)t+(3/4)α3A12A2cos(2ω12)t (式4)
Vout[2ω2±ω1]=(3/4)α3A22A1cos(2ω21)t+(3/4)α3A22A1cos(2ω21)t (式5)
Vout[2ω1]=(1/2)α2A12cos(2ω1)t (式6)
Vout[2ω2]=(1/2)α2A22cos(2ω2)t (式7)
Vout[3ω1]=(1/4)α3A13cos(3ω1)t (式8)
Vout[3ω2]=(1/4)α3A23cos(3ω2)t (式9)
図8に、(式3)から(式9)を周波数軸で示した図を示す。なお、図8は概念図であり、各周波数におけるレベルは、正確ではない。このようにRFIDは、リーダライタから出力される異なる2つの周波数(ω12)の無変調波または変調波を受けて、ICチップ回路の非線形性の特性により、様々な歪み波が生成され、アンテナを通して発することがわかる。
【0026】
リーダライタは、異なる2つの周波数(ω12)の無変調波または変調波を送信し続けると共に、RFIDから発せられる、この歪み波を受信することで、RFIDを検出することが可能となる。
【0027】
通常は、送信周波数に近い3次相互変調歪み成分である2ω12、2ω21を受信するのがリーダライタ受信回路の複雑さがなく一般的であるとは思うが、その他の歪み波を受信してもよい。また、本例では、リーダライタが異なる2つの周波数の無変調波または変調波を送信する例を取り上げたが、3つ以上の異なる周波数でもRFIDは歪み波を発生するので、2つの異なる周波数に限ったことではない。
【0028】
これにより、特別な物体感知センサが無くても、リーダライタでRFIDを検知することが可能である。
【0029】
図9にリーダライタの構成例のブロック図を、図10にそのリーダライタにおける処理フローチャートを示す。図10の状態Aでは、リーダライタは、異なる2つの周波数(ω12)の無変調波または変調波を同時に送信する為、制御系114からの制御により発振器113から2つの送信系111へω12の周波数を出力し、送信系111はその異なる2つの周波数を搬送周波数として送信アンテナ1,2を通して発射する。
【0030】
リーダライタの受信においては、受信アンテナで受信した2ω1−ω2の周波数を受信系112内部の増幅器で増幅した後、制御系114からの制御により発振器113から2ω1−ω2IFの周波数を出力し、ミキサにて中間周波数(ωIF)に周波数変換を行い、その後フィルタ、増幅器を通して復調回路及びレベル検出回路へ入力され、ωIFのレベルがXdBm以上であれば、状態Bに遷移してRFIDとの通信を行う。 XdBm未満の時は状態Aのままでω12を送信、 2ω1−ω2を受信し続ける。
【0031】
リーダライタ状態Bでは、通常のRFIDとの通信を行う。ここでは、ω1周波数を使用してRFIDと通信を行う例を示す。リーダライタは、状態Bになると制御系からの制御により、発振器113のポート1,2からω1の周波数を出力し、送信系にて変調又は無変調され送信アンテナ1,2からω1の変調又は無変調波が発射される。RFIDの受信では受信アンテナからω1の受信を行う為、発振器113のポート3からω1IFが出力され、受信波ω1とω1IFとがミキサされ、ωIFに周波数変換される。その後、フィルタ、増幅器を通して復調回路及びレベル検出回路へ入力され、復調回路にてデータ検出を行い、RFIDとの通信を行う。
【0032】
以上、リーダライタでRFIDを検出できることを示したが、RFIDを検出した後のリーダライタの動作例を図11に示す。
【0033】
リーダライタは101、周波数ω1, ω2を連続して送出すると同時に、2ω12を受信するようにする。RFID201がリーダライタの読み書きエリアに入って来ると、RFID201は3次相互変調歪み波 2ω12を発するので、リーダライタ101は2ω12を受信し、RFID201が読み書きエリアにあることを検知し、RFID201に対してコマンドを送信し、コマンドに対するRFID201からの応答を受信する。その後、引き続き別のRFID201を検出する為に、周波数ω1, ω2を連続して送出する。
【0034】
本例は、リーダライタが異なる2周波数を送出し、3次相互変調歪み波 2ω12を受信してRFIDを検出する例を示したが、その他の歪み波(例えば、2ω21,2ω12,2ω21など)を受信してRFIDを検出してもよい。また、リーダライタが2つの周波数以上を送出または1つの周波数を送出してRFIDから発せられる歪み波、高調波を受信してRFIDを検出してもよい。
【0035】
リーダライタが1つの周波数を送出する例を次の実施の形態2で説明する。
【0036】
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、リーダライタが2つの異なる周波数を送出してRFIDを検知する例をとり上げたが、リーダライタが1つの周波数ω1しか送出できない場合には、RFIDのICチップの非線形特性により、(式10)で示すVoutとなる。
【0037】
Vout=α01A1cosω1t+α2(A1cosω1t)23(A1cosω1t)3+ ---- (式10)
(式10)の右辺を展開し、直流成分と基本周波数成分ω1を除くと、(式11)、(式12)に示すように基本周波数の2倍、3倍の周波数成分が出力される。
【0038】
Vout[2ω1]=(1/2)α2A12cos(2ω1)t (式11)
Vout[3ω1]=(1/4)α3A13cos(3ω1)t (式12)
図12に、(式11)、(式12)を周波数軸で示した図を示す。
【0039】
このようにリーダライタから1つの周波数を送出したとしても、RFIDの非線形特性により2倍、3倍の高調波が発せられ、この高調波をリーダライタが受信することで、RFIDを検知することが可能である。
【0040】
図13にリーダライタの構成例のブロック図を、図14にそのリーダライタの処理フローチャートを示す。図14の状態Aでは、リーダライタは、制御系114からの制御により発振器113から送信系111へω1の周波数の無変調波を出力し、送信系111はω1を搬送周波数として送信アンテナ1を通して発射する。
【0041】
リーダライタの受信においては、受信アンテナで受信した2ω1の周波数を受信系112内部の増幅器で増幅した後、制御系114からの制御により発振器113から2ω1IFの周波数を出力し、ミキサにて中間周波数(ωIF)に周波数変換を行い、その後フィルタ、増幅器を通して復調回路及びレベル検出回路へ入力され、ωIFのレベルがXdBm以上であれば、状態Bに遷移してRFIDとの通信を行う。 XdBm未満の時は状態Aのままでω1を送信、 2ω1を受信し続ける。
【0042】
リーダライタ状態Bでは、通常のRFIDとの通信を行う。ここでは、ω1周波数を使用してRFIDと通信を行う例を示す。リーダライタは、状態Bになると制御系114からの制御により、発振器113のポート1からω1の周波数を出力し、送信系111にて変調又は無変調され、送信アンテナ1からω1の変調又は無変調波が発射される。RFIDの受信では受信アンテナからω1の受信を行う為、発振器のポート2からω1IFが出力され、受信波ω1とω1IFとがミキサされ、ωIFに周波数変換される。その後、フィルタ、増幅器を通して復調回路及びレベル検出回路へ入力され、復調回路にてデータ検出を行い、RFIDとの通信を行う。
【0043】
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】(a),(b)は一般的なRFIDシステムの構成を示す図である。
【図2】物品に貼られたRFIDをフォークリフトで運ぶ時に、リーダライタでRFIDを読み書きする時のRFIDシステムを示す図である。
【図3】物品に貼られたRFIDがベルトコンベアで移動している時に、リーダライタでRFIDを読み書きする時のRFIDシステムを示す図である。
【図4】(a),(b),(c)はリーダライタが、ベルトコンベアで移動しているRFIDを読み書きするタイミングを示す図である。
【図5】(a),(b)は物体感知センサを使用して、リーダライタが、ベルトコンベアで移動しているRFIDを読み書きするタイミングを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態1において、RFIDの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態1において、RFID内のICチップの回路の中で、電源整流回路を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態1において、RFIDがリーダライタから異なる2つの周波数の無変調波を受けて、歪み波を発生した時の周波数特性を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態1において、リーダライタの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態1において、リーダライタの処理を示すフローチャートである。
【図11】(a),(b)は本発明の実施の形態1において、リーダライタを使用してRFIDを検出、読み書きするタイミングを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態2において、RFIDがリーダライタから1つの周波数を受けて、歪み波を発生した時の周波数特性を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態2において、リーダライタの構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態2において、リーダライタの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
101 リーダライタ
102 電磁波(無変調波又は変調波)
103 リーダライタ本体
110 RF(Radio Frequency)回路
111 送信系
112 受信系
113 発振器
114 制御系
120 CPU
130,217 メモリ
140,220 アンテナ
201 RFID
210 ICチップ
211 電源整流回路/変調回路
212 復調回路
213 クロック発振回路
214 受信系論理回路
215 送信系論理回路
216 制御系論理回路
301 リーダライタアンテナを取り付けるゲート等
302 フォークリフト
303 物品
304 ベルトコンベア
501 物体感知センサ
502 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDと、
前記RFIDと通信するリーダライタとを有し、
前記リーダライタは、2つ以上の異なる周波数の無変調波または変調波を発し、
前記RFIDは、その2つ以上の異なる周波数の無変調波または変調波を受けて、その2つ以上の周波数とは異なった周波数成分を持つ歪み波を発し、
前記リーダライタは、その歪み波を受信することを特徴するRFIDシステム。
【請求項2】
請求項1記載のRFIDシステムにおいて、
前記リーダライタは、前記RFIDが発する歪み波を受信し、前記RFIDがあるのを検知し、前記RFIDと通常の通信を行うことを特徴とするRFIDシステム。
【請求項3】
請求項1記載のRFIDシステムにおいて、
前記RFIDは、前記リーダライタからの2つ以上の異なる周波数の無変調波または変調波を受け、内部整流回路または受信回路の非直線性により、3次歪み波を生成することを特徴とするRFIDシステム。
【請求項4】
RFIDと、
前記RFIDと通信するリーダライタとを有し、
前記リーダライタは、ある1つの周波数の無変調波または変調波を発し、
前記RFIDは、その周波数の無変調波または変調波を受けて、その周波数の2倍または3倍の周波数の高調波を発し、
前記リーダライタは、その2倍または3倍の周波数の高調波を受信することを特徴するRFIDシステム。
【請求項5】
請求項4記載のRFIDシステムにおいて、
前記リーダライタは、前記RFIDが発する2倍または3倍の周波数の高調波を受信し、前記RFIDがあるのを検知し、前記RFIDと通常の通信を行うことを特徴とするRFIDシステム。
【請求項6】
請求項4記載のRFIDシステムにおいて、
前記RFIDは、前記リーダライタからの前記ある1つの周波数の無変調波または変調波を受け、内部整流回路または受信回路の非直線性により、2倍または3倍の周波数の高調波を生成することを特徴とするRFIDシステム。
【請求項7】
RFIDと通信するリーダライタであって、
2つ以上の異なる周波数の無変調波または変調波を発する送信部と、
その2つ以上の異なる周波数の無変調波または変調波を受けた前記RFIDが発する、その2つ以上の周波数とは異なった周波数成分を持つ歪み波を受信する受信部と、
を有することを特徴するリーダライタ。
【請求項8】
請求項7記載のリーダライタにおいて、
前記RFIDが発する歪み波を受信し、前記RFIDがあるのを検知し、前記RFIDと通常の通信を行うことを特徴とするリーダライタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−17307(P2008−17307A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−188190(P2006−188190)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成17年度、経済産業省、UHF帯電子タグの製造技術及び実装技術の開発 委託研究、産業活再生法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】