説明

コンバイン

【課題】刈取装置のみを駆動して整備点検を行う場合に、機体を確実に停止させて整備作業の安全性を向上させる。
【解決手段】駆動速度を無段階に変速可能な刈取装置(6)と、変速手段(10)の操作位置に応じて走行速度を変速する走行装置(3)を設け、走行装置(3)の走行速度が増速するほど刈取装置(6)を高速で駆動する構成としたコンバインにおいて、変速手段(10)の変速操作位置を検出する変速位置検出手段(10a)を設け、変速手段(10)の中立状態が検出されると刈取装置(6)のみを駆動可能にする刈取整備運転モードに移行可能な構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンバインとして、特許文献1に開示されているように、刈取処理装置の駆動速度を走行装置の走行速度が高速になるほど増速する関係として定めた設定関係速度にして、走行速度を変更しても穀稈を適正な立ち姿勢に引き起こしながら刈り取り処理を良好に行なえるようにする連係駆動状態と、走行装置の駆動状態とは無関係に刈取処理装置を駆動する非連係駆動状態とに切換自在とする刈取処理自動制御装置を備えたコンバインが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−77663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンバインでは、潤滑油の注油や刈取処理装置の動作点検等のメンテナンス作業を行うために、走行装置を停止させて刈取処理装置のみを駆動させることが有るが、上記特許文献1記載のコンバインの自動制御装置ではこのメンテナンス時の安全について考慮されていない。
【0005】
例えば、停車した地面が傾斜していることに気が付かずにこのメンテナンス作業を行った場合、機体が走行してしまい機体の損傷や整備作業者の怪我を招く虞がある。また、点検のために刈取処理装置を駆動すると走行装置が連動して走行を開始することが有ると危険である。
【0006】
そこで、本発明は、走行装置の走行速度と刈取処理装置の引起し・刈取速度を自動制御する自動制御装置を備えたコンバインにおいて、刈取処理装置を駆動しても走行装置が不測に駆動されたり、機体が走行することなく安全に刈取処理装置の整備や点検を行えるコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1に記載の発明は、駆動速度を無段階に変速可能な刈取装置(6)と、変速手段(10)の操作位置に応じて走行速度を変速する走行装置(3)を設け、該走行装置(3)の走行速度が増速するほど刈取装置(6)を高速で駆動する構成としたコンバインにおいて、前記変速手段(10)の変速操作位置を検出する変速位置検出手段(10a)を設け、該変速位置検出手段(10a)によって変速手段(10)が中立位置に操作されている状態が検出された場合には、刈取整備運転スイッチ(54)の操作により刈取整備運転モードに移行し、刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)のみが駆動される構成としたことを特徴とするコンバインとする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、駆動速度を無段階に変速可能な刈取装置(6)と、変速手段(10)の操作位置に応じて走行速度を変速する走行装置(3)を設け、該走行装置(3)の走行速度が増速するほど刈取装置(6)を高速で駆動する構成としたコンバインにおいて、駐車ブレーキに備えた作動検出手段(59)が走行装置(3)を制動している状態を検出している場合には、刈取整備運転スイッチ(54)の操作により刈取整備運転モードに移行し、刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)のみが駆動される構成としたことを特徴とするコンバインとする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記変速手段(10)と走行装置(3)とを電気的に接続し、前記刈取整備運転スイッチ(54)が操作されて刈取整備運転モードに移行すると、変速手段(10)の操作による走行装置(3)への変速指令出力が遮断される構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンバインとする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記変速位置検出手段(10a)によって変速手段(10)が中立位置に操作されている状態が検出されているとき、又は、作動検出手段(59)によって走行装置(3)を制動している状態が検出されているときに、刈取整備運転モードを解除可能に構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバインとする。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)を駆動している状態で、該刈取装置(6)の駆動速度を有段階に変速操作可能な刈取増速スイッチ(81)及び刈取減速スイッチ(82)を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のコンバインとする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、変速手段(10)が中立位置以外に操作されている場合には、刈取整備運転モードへの移行を行えず、変速手段(10)を中立位置に操作し、走行装置(3)の駆動を停止した状態では刈取装置(6)を駆動可能に構成したので、機体の走行を停止させた状態で整備点検作業が行え、安全性が向上する。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、走行装置(3)の制動状態に限って刈取整備運転モードへの移行を可能としたので、傾斜地等でも機体を確実に停止させた状態で整備点検作業が行え、安全性が向上する。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加え、刈取整備運転スイッチ(54)を操作して刈取整備運転モードに移行した後、誤って変速手段(10)を操作しても走行装置(3)が駆動される虞がなく、整備点検作業の安全性が更に向上する。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1又は請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加え、整備点検作業後に刈取整備運転モードを解除する際に、変速手段(10)の中立状態、又は走行装置(3)の制動状態の何れかの操作を行ってから刈取整備運転モードを解除可能に構成したので、整備作業中に、走行装置(3)の制動解除や変速手段(10)の変速操作を行ったとしても、刈取整備運転モード解除後に機体が急発進することがなく、安全性が更に向上する。
【0016】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項1〜4のいずれか一項に記載の発明の効果に加え、刈取装置(6)を整備作業の内容に適した任意の回転速度で駆動することができ、整備作業の能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例のコンバインの左側面図である。
【図2】図1のコンバインの主要部分の伝動機構図である。
【図3】自動制御のブロック図である。
【図4】刈取整備運転モードに移行する自動制御の第一実施例フローチャート図である。
【図5】刈取整備運転モードに移行する自動制御の第二実施例フローチャート図である。
【図6】掻込モードに移行する自動制御の第一実施例フローチャート図である。
【図7】掻込モードに移行する自動制御の第二実施例フローチャート図である。
【図8】掻込モードに移行する自動制御の第三実施例フローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
なお、本明細書では左側及び右側とはコンバインの前進方向に対する左右方向を言い、前側と後側はそれぞれコンバインの前進方向と後進方向を言うものとする。
【0019】
図1に示すコンバイン1の走行フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料を素材として無端帯状に成型した左右一対のクローラ4を持ち、乾田はもちろんのこと、湿田においてもクローラ4が若干沈下するだけで自由に走行できる構成の走行装置3を備え、走行フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、走行フレーム2の上部にはエンジン21(図2)ならびに脱穀装置15、操縦席20およびグレンタンク30を搭載し、操縦席20の前に立設する主変速レバー10を前後に傾倒操作して走行装置3の駆動回転速度を変速する。
【0020】
刈取装置6は、図示しない刈取昇降シリンダの伸縮作用により刈取装置6全体を昇降して、圃場に植生する穀稈を所定の高さで刈取りができる構成としている。刈取装置6の前端下部に分草具7を、その後側に傾斜状にした図示しない穀稈引起し装置を、その後方底部には刈刃5を配置している。刈取装置6と脱穀装置15のフィードチェン14の始端部との間に、前部搬送装置、供給搬送装置などを、順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置している。
【0021】
図2に刈取装置6の駆動経路を示している。
エンジン21の出力軸に固着した駆動プーリ21aで、走行装置3の変速装置24であるミッションケースに取り付けた油圧無段変速装置24aの入力軸22dに設けた走行入力プーリ24bにベルト伝動すると共に作業伝動ケース22の入力軸22aの入力プーリ22bへクラッチプーリ22cで動力伝動の入・切を可能にベルト伝動している。
【0022】
作業伝動ケース22から突出する第一作業出力軸23aからは扱胴69や二番処理胴70及び排塵処理胴71等の脱穀部へ伝動し、第二作業出力軸23bからは唐箕(図示省略)等の選別部へ駆動力を伝動している。さらに、作業伝動ケース22の内部で刈取油圧無段変速装置29に伝動して変速した駆動力を第三作業出力軸23cから出力して刈取入力軸6aを駆動し、第四作業出力軸23dでシンクロチェン8を駆動している。
【0023】
しかして、エンジン21から出力される駆動力は、刈取油圧無段変速装置29を介して、刈取入力軸6aに伝達され、刈取装置を無段階に変速して駆動する。
なお、エンジン21は、グレンタンク30から穀粒を排出する排出装置19等も駆動するようにしている。
【0024】
コンバイン1の刈取装置6の作動は次のように行われる。まず、エンジン21を始動して本発明でいう変速手段である主変速レバー10をコンバイン1が前進するように前方に傾動操作し、クラッチプーリ22cを入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、走行フレーム2を前進走行させて、刈取収穫作業が開始される。
【0025】
圃場に植立する穀稈は刈取装置6の前端下部にある分草具7によって分草作用を受け、次いで穀稈引起し装置の引起し作用によって倒伏状態にあれば直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃に達して刈取られ、前部搬送装置に掻込まれて後方に搬送され、供給搬送装置に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される。
【0026】
穀稈は供給搬送装置からフィードチェン14の始端部に受け継がれ、脱穀装置15に供給され、脱穀して選別される。
脱穀装置15で脱穀された穀粒は、グレンタンク30へ搬送され、グレンタンク30に一時貯留される。
【0027】
図3に走行装置3の走行速度と刈取装置6の駆動速度の制御ブロックを示す。
メイン制御コントローラ52に入力するデータ信号は、刈取整備運転スイッチ54からのオン・オフ信号、HSTトラニオンポジションセンサ31dから刈取油圧無段変速装置29の斜板の角度、刈取回転センサ56から刈取入力軸6aの回転速度、刈取レバーセンサ47aから刈取レバーのオン・オフ信号、車速センサ58から走行装置3の走行速度、本発明でいう作動検出手段である駐車ペダルスイッチ59からのオン・オフ信号、掻込ペダルポジションセンサ60の踏込み深さ信号、本発明でいう変速位置検出手段である主変速レバーポジションセンサ10aから主変速レバー10の変速位置、刈取駆動スイッチ80を構成する刈取増速スイッチ81及び刈取減速スイッチからの刈取装置である。
【0028】
メイン制御コントローラ52から出力する制御信号は、刈取油圧無段変速装置29の斜板を増速する側に作動するソレノイドを駆動する刈取増速リレー61と同じく斜板を減速する側に作動するソレノイドを駆動する刈取減速リレー62である。
【0029】
また、このメイン制御コントローラ52は走行HST制御コントローラ53とデータの入出力を行う。
この走行HST制御コントローラ53には、前記主変速レバーポジションセンサ10aから主変速レバー10の変速位置が入力し、走行用の油圧無段変速装置24aの斜板を前進側に作動する走行HST前進ソレノイド63と同じく斜板を後進側に作動する走行HST後進ソレノイド64に制御信号を出力する。
【0030】
図5は、刈取装置6のメンテナンス時における運転制御のフローチャートである。
ステップS1で駐車ペダルスイッチ59のデータ信号で駐車ペダルの踏込みが有るかを判定し、踏み込みが有ればステップS2に移り、踏み込みが無ければステップS9の判定に移る。ステップS2では刈取レバー47の入りを刈取レバーセンサ47aのデータ信号で判定し、入りであればステップS3の判定に移り、入りでなければステップS9の判定に移る。
【0031】
ステップS3では主変速レバー10の変速位置を主変速レバーポジションセンサ10aからのデータ信号で判定し、中立であればステップS4の判定に移り、中立でなければステップS7の刈取整備運転モード実行中の判定を行い、実行中であればステップS8で走行HST前進ソレノイド63と走行HST後進ソレノイド64への出力停止指令をセットし、実行中でなければそのままでステップS4に移る。
【0032】
ステップS4では刈取整備運転スイッチ54をオン・オフ操作したかを判定し、YESであればステップS5の判定に移り、NOであればリターンする。ステップS5では刈取整備運転モード実行中の判定を行い、実行中であればステップS9の判定に移り、実行中でなければステップS6で刈取整備運転モードをセットしてリターンする。
【0033】
ステップS9では主変速レバー10の変速位置が中立であるか判定し、中立であればステップS10で刈取整備運転モードを解除してリターンし、中立でなければそのままでリターンする。
【0034】
刈取整備運転モードにおいては、刈取駆動スイッチ80の操作によって、刈取装置6の駆動が開始される。すなわち刈取増速スイッチ81と刈取減速スイッチ82の何れかの操作を検出すると、刈取装置6を予め設定された変速段数のうち、最も低速の駆動速度で駆動する。この状態で、刈取増速スイッチ81を操作すると、操作回数に応じて段階的に増速する構成である。刈取減速スイッチ82は、同様に操作によって段階的に減速し、最も低速の駆動速度で駆動している状態で、刈取減速スイッチ82の操作を検出すると、刈取油圧無段変速装置29が中立状態となり、刈取装置6の駆動が停止される。
【0035】
刈取レバー47を入れてメンテナンスを行う際に、主変速レバー10が中立以外にあると走行装置3が駆動されて危険であるために、刈取整備運転モード中を確認し、刈取整備運転モードであれば、走行HST前進ソレノイド63と走行HST後進ソレノイド64への出力を停止して確実に停止状態を維持するようにする。また、刈取整備運転モードの解除は、主変速レバー10を中立にしなければ行えないようにする。さらに、駐車ペダルの踏込みが無ければ刈取整備運転モードにならないようにすることで、より安全を確保するようにしている。
【0036】
なお、このフローチャートで、ステップS9を無くして、ステップS1で駐車ペダルの踏み込みが無ければ、ステップS2で刈取レバー47が入りでなければ、或いは、ステップS5の刈取整備運転モード実行中の判定が実行中であれば、刈取整備運転モードを解除してリターンするようにしても良い。
【0037】
図6は、刈取装置6のメンテナンス時における運転制御の上記と異なるフローチャートである。
ステップS20で駐車ペダルの踏込みが有るかを判定し、踏み込みが有ればステップS21に移り、踏み込みが無ければステップS26の判定に移る。ステップS2では刈取レバー47の入りを判定し、入りであればステップS22の判定に移り、入りでなければステップS28の判定に移る。
【0038】
ステップS22では主変速レバー10の変速位置が中立であるかを判定し、中立であればステップS23の判定に移り、中立でなければステップS26の刈取整備運転モード実行中の判定を行い、実行中であればステップS27で走行HST前進ソレノイド63と走行HST後進ソレノイド64への出力停止指令をセットし、実行中でなければそのままでステップS23に移る。
【0039】
ステップS23では刈取整備運転スイッチ54をオン・オフ操作したかを判定し、YESであればステップS24の判定に移り、NOであればリターンする。ステップS24では刈取整備運転モード実行中の判定を行い、実行中であればステップS28の判定に移り、実行中でなければステップS25で刈取整備運転モードをセットしてリターンする。
【0040】
ステップS28では主変速レバー10の変速位置が中立であるか判定し、中立であればステップS30で刈取整備運転モードを解除してリターンし、中立でなければステップS29で駐車ペダルの踏込みを判定し、踏込みが無ければリターンし、踏込みがあればステップS30で刈取整備運転モードを解除してリターンする。
【0041】
駐車ブレーキを踏み込んで刈取整備運転モードにすると、駐車ブレーキを解除しても刈取整備運転モードを継続し、この刈取整備運転モードは、駐車ブレーキを踏み込み状態にするか主変速レバー10中立にして刈取整備運転スイッチ54をオフにしなければモード解除が出来ないようにしている。
【0042】
図7は、畦際の刈り取り作業に使用する掻込ペダルによる掻込モードの制御である。
ステップS40で掻込ペダルの踏込みを判定し、踏み込みが有ればステップS41で機体走行中の判定をし、走行中でなければステップS43で掻込ペダルの踏込み程度によって刈取部の回転数を変更制御する掻込モードを実行してリターンする。踏み込みが無ければステップS45で掻込モードを実行せずにリターンする。
【0043】
ステップS41で走行中であればステップS42速度が一定以下であるかを判定し、一定以下ならばステップS43で掻込モードを実行してリターンし、一定以上であればステップ44でモニタに「○○km/h以下で使用して下さい。」と表示してステップS45で掻込モードを実行せずにリターンする。上記の一定速度は、不揮発性メモリに記憶し、マイコンチェッカ等により外部より変更可能にする。
【0044】
前記のフローチャートで、ステップSス41の走行中判定が走行中であれば、走行装置3の走行速度を一定以下に低下させて掻込モードを実行するようにしても良い。
図8は、同じく掻込ペダルによる掻込モードの制御である。
【0045】
図7のフローチャートとの違いは、機体走行中の場合にステップS48で主変速レバー10を少々変速しても走行速度が変化しない車速移動平均処理し、ステップS49で走行用HST28に一定低速の車速制御をセットし、ステップS50でモニタに「掻込作動中のため車速を一定速度に制御しています。」と表示することである。
【0046】
前記の掻込モードは、前進走行中或いは後進走行中に実施するが、前進走行中の身に実施するようにしても良い。
図9は、同じく掻込ペダルによる掻込モードの制御である。
【0047】
図7のフローチャートとの違いは、機体走行中の場合にステップS57で走行車速による目標刈取回転数より掻込モードによる目標刈取回転数が大きいかの判定を行い、大きい場合にステップS58でモニタに割込み表示をセットし、刈取回転数を表示してステップS59で掻込モードを実行することである。
【符号の説明】
【0048】
3 走行装置
6 刈取装置
10 変速手段(主変速レバー)
10a 変速位置検出手段(主変速レバーポジションセンサ)
54 刈取整備運転スイッチ
59 作動検出手段(駐車ペダルスイッチ)
80 刈取駆動スイッチ
81 刈取増速スイッチ
82 刈取減速スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動速度を無段階に変速可能な刈取装置(6)と、変速手段(10)の操作位置に応じて走行速度を変速する走行装置(3)を設け、該走行装置(3)の走行速度が増速するほど刈取装置(6)を高速で駆動する構成としたコンバインにおいて、前記変速手段(10)の変速操作位置を検出する変速位置検出手段(10a)を設け、該変速位置検出手段(10a)によって変速手段(10)が中立位置に操作されている状態が検出された場合には、刈取整備運転スイッチ(54)の操作により刈取整備運転モードに移行し、刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)のみが駆動される構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
駆動速度を無段階に変速可能な刈取装置(6)と、変速手段(10)の操作位置に応じて走行速度を変速する走行装置(3)を設け、該走行装置(3)の走行速度が増速するほど刈取装置(6)を高速で駆動する構成としたコンバインにおいて、駐車ブレーキに備えた作動検出手段(59)が走行装置(3)を制動している状態を検出している場合には、刈取整備運転スイッチ(54)の操作により刈取整備運転モードに移行し、刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)のみが駆動される構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
前記変速手段(10)と走行装置(3)とを電気的に接続し、前記刈取整備運転スイッチ(54)が操作されて刈取整備運転モードに移行すると、変速手段(10)の操作による走行装置(3)への変速指令出力が遮断される構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記変速位置検出手段(10a)によって変速手段(10)が中立位置に操作されている状態が検出されているとき、又は、作動検出手段(59)によって走行装置(3)を制動している状態が検出されているときに、刈取整備運転モードを解除可能に構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記刈取駆動スイッチ(80)の操作によって刈取装置(6)を駆動している状態で、該刈取装置(6)の駆動速度を有段階に変速操作可能な刈取増速スイッチ(81)及び刈取減速スイッチ(82)を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−65600(P2012−65600A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213720(P2010−213720)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】